楽天モバイル(2)(9/15)
◆ 楽天モバイルは端末販売にも力を入れていくそうだ。現在はHonorとZenFone2を売っているがZenFone2は楽天専用の安価モデルである。今後もモデル数を増やすなどの展開をしたいと意気込み、他のMVNO事業者が手を出さないTV CMも展開する。
◆ MVNO事業者の多くは価格競争という面もあり広告宣伝活動が積極的ではない。というよりも宣伝しなくても伸びていく市場だった事もある。現在は競争も激しくなってきたのでCMを流すMVNO事業者もあるが、それも一部である。
◆ 楽天モバイルは1000万契約を目指すそうだ。この数字はYMを凌ぐものであり鼻息も荒い。実店舗も全国で3つだけだが展開しており今後も店舗数は増やしていくとする。楽天モバイルとの契約には楽天IDが必要となる。純粋なMVNO事業者の場合は他のサービスとの紐付けは行われないが楽天の場合は当然楽天市場や楽天カード、Edyも売り込まれる事になる。Felica非対応スマートフォンなのでモバイルEdyが使えないというのが皮肉だけど。
◆ 楽天モバイルのデータSIMは5GB迄のプランで月額1,450円である。データSIMに縛りはないが通話SIMには縛り期間と違約金が存在する。SIM発行手数料もMNO事業者より高いのは原価が存在する為だろう。サポートは有料で月額費用が必要、端末保証の保険代は月額850円と高い。アドレス帳や写真などのデータ移行費用は5,000円〜11,000円となっている。
◆ MVNO事業者の場合は安かろう悪かろうが成立する。MNO事業者から買う帯域に対して多くの顧客を詰め込めば安価にサービスを提供できるからだ。通信事業特化の企業が行うMVNOサービスと楽天モバイルが同じような品質を提供できるかという問題はある。楽天が成長する為には儲けの部分を大きくする必要があり、CM代や実店舗のコストを回収しなければならない。
◆ 楽天はYMの客を奪えると考えている。YM自体が不調な事もあるし中途半端な価格なので利用者から見れば直接MVNOとの比較が成立する。MNOの場合には安心感を買うみたいな所があるとは思うのだが、市場調査などではYMはMVNO事業者と同列に扱われている。ならばそこからMVNOに流出する顧客を楽天モバイルに取り込みたいとなる。
◆ 後発のMVNO事業者なので知名度を上げる為にはCMも流さなければならない訳だが、それでも楽天モバイルの認知度はなかなか上がらないらしい。楽天モバイルという名前は聞いた事があるが、それってケータイ用品を売っているショップの事?みたいな。
この辺りが異業種参入の難しさでもあるが、果たして3度目の移動体通信事業チャレンジはうまく行くのだろうか。
◆ 楽天モバイルはフュージョンが行うわけだが、フュージョンの楽天電話はMNO事業者の通話定額によって木っ端微塵にされてしまった。そうそう、楽天は050番号のIP電話を使っている。従来はナビダイヤルだけだったサポート関係も050番号がアナウンスされてつながりやすくなった。この辺りではフュージョンのメリットが出ているのかも知れないが、楽天の買収する企業はEdyにしても冴えない感じである。
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