Zenfone3(3/30)
◆ Zenfone3に5.5インチのモデルが加わった。これまでは5,2インチだったのだが、RAMを3Gバイトから4Gバイトに、ストレージ容量を32Gバイトから64Gバイトにすると共にディスプレイサイズも大型化した。これにより横幅は4mmほど大きくなった。
◆ 筐体が大きくなったのでバッテリ容量も拡大出来て3Ahとなった。CPUその他には変更がない。ASUSがディスプレイサイズの大型化を図ったのは市場がそれを求めているからだろう。
◆ Zenfone3Deluxeでは5.5インチ版と5.7インチ版があり、5.7インチ版のZS570KLがSnapdragon821を搭載している。
5.5インチ版はZenfone3同様のSnapdragon625だ。
とするとZenfone3の5.5インチ版であるZE550KLとZenfone3Deluxeの5.5インチ版ZS550KLではどこが違うのか。
◆ 筐体サイズは微妙に異なるのとZS550KLの方が対応バンドが多い。ZS550KLは並行輸入版(日本版はZS570KLのみだったはず)しか無いと思うのだが、その価格は6万円近い。一方でZE520は2万円台後半でありZE550も3万円を少し超えた程度(日本版の定価は約4.2万円)になると思う。
◆ だとするならばZenfone3シリーズの5.5インチ版を実質値下げしたとも思える。
Zenfone3とZenfone3Deluxeでは筐体デザインも異なるので選択の幅が広がったと言えばそうなのだが、廉価な5.5インチ版の需要が高いのだろう。
◆ Zernfone2シリーズでもZenfone2Laserで5.5インチから5.2インチとなったがZenfoneGOで再び5.5インチ版を出している。ディスプレイサイズが大きいことは見やすいことにはつながるのだが、いったんは5.2から5.3インチを上限とする感じで落ち着いていた。
それが今度は5.5インチあたりが中心となるのだろうか。
◆ 今は4インチ台のスマートフォンは稀有な存在となってしまった。ローエンドにしてもミドルクラスにしても5インチが最小という感じである。
小型軽量なスマートフォンに需要がないわけではないが、特にローエンドなど販売数量を稼ぎたいクラスでは需要を考えて5インチクラスとする以外にない。
◆ そしてそれが5インチから5.5インチクラスに移ろうとしてきている感もある。
大型の筐体でバッテリ容量を欲張らなければ電子部品を過度に小さくする必要がなくなる。これで基板の製造コストも下がるし部品コストも組み立てコストも下がる。
◆ 唯一上がるのはプリント基板の材料費なのだが、例えば8層でなければ線が通らなかった物が4層でできれば部材費は安くなる。現状では空いたスペースをすべてバッテリにする設計が多いのだが、将来的なコストダウンを考えれば余裕ある筐体サイズはメリットだ。
◆ 大型化で高くなるのは液晶版やバックライト関係だ。ただ液晶パネルに関しては量産効果も出てくるのでサイズよりも使用による価格差のほうが大きくなるともいえる。
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