ホンダビート(11/25)
◆ ホンダビートは1991年〜1996年まで存在した軽自動車なので、最終モデルから既に29年が経過している。しかし他のホンダ車同様ファンが多く、整備しながら乗っている人が少なくない。
◆ 軽自動車規格なのでエンジンは660ccだが、それをミドシップレイアウトとしている。ホンダのエンジンなので回転方向は逆で、ドライブベルト側から見て反時計方向に回転する。これもホンダ得意のSOHC4バルブになっていて、ロッカーアームを使うのなら1本のカムで4本のバルブを駆動できるもんねというやつだ。
◆ 可変バルブタイミング機構が使われていないこともあり、SOHC構造となっている。エンジン出力は64馬力/6.1kg・mとなっているのだが、ホンダのエンジニアの話だとこの出力はグロスに近く、車軸出力は60馬力に達しないのだとか。
◆ 燃料マネジメントはスロットル開度とエンジン回転数から燃料噴射量を決めるタイプを基本としている。スロットル開度とエンジン回転数からエンジン負荷を推定するので、複雑な燃料制御マップが必要にはなるが、実はメカニカルインジェクションシステムでも(複雑な形状のカムを使って)実現できる。
◆ ホンダは元々は吸気管負圧による燃料噴射量制御であるDジェトロニックを使っていたのだが、圧力センサ不良などのフェールセーフモードとしてアクセル開度とエンジン回転数のみで燃料を制御するシステムを搭載していた。そのフェールセーフモードテスト時に、これだったらDジェトロよりフィーリングが良いじゃないかと言うことになり、アクセル開度とエンジン回転数から燃料噴射量を演算する方式が日の目を見る事になった。
◆ しかしエミッションコントロール的には難しい問題があり、その一つがアイドリング時や低負荷時の、スロットル開度が小さな領域だった。例えばスロットル開度が一定でも電気負荷やエアコン負荷でエンジン回転数が変わる。これを自動制御しようとすると、その制御値が燃料噴射量演算のために必要になる。しかしこれはエンジン回転数のフィードバックループの中にあるので、それによって燃料噴射量が変化するとハンチングを起こしやすくなる。
◆ そんな事もあって、だったらアイドリング時や低負荷時だけDジェトロを併用すれば良いじゃないかとなる。いやいや、だったらDジェトロだけで良いでしょうというのが普通のメーカで、ホンダの場合は目標を実現するためには、本末転倒をも厭わない精神に満ちている。こうしてビートの燃料制御システムは生まれた。
◆ 660ccのNAエンジンで64馬力を実現するにあたり、ピークトルク発生回転数を7100回転と高めに取り、最大出力発生回転数が8100回転に設定された。気筒ごとの独立したスロットルバルブなど、64馬力を得るための苦労があった。ホンダのエンジニアによれば、吸気抵抗の軽減がパワーアップの近道だったとの事なのだが、実際の車両搭載状態のエンジンでは、エアクリーナボックスの容量不足(搭載スペースの関係)により吸気抵抗が思うように下がらなかったと言う。
◆ トランスミッションはマニュアルのみで、前後輪とも独立懸架、4輪ディスクブレーキが奢られるなど豪華な仕様だった。ホンダビートはスズキカプチーノと共に、ちょっと硬派な軽自動車、高価格な軽自動車としてその存在感を強めていたのだった。

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