懐かしの無線機達



八重洲無線のFT901DMである。
これはもらい物で、貰ってきた時には周波数カウンタ部が不動だった。
八重洲に問い合わせてみるとカウンタ用のデバイス(沖電気製)が残り一個だというのでそれを入手し修理した。
終段はTV球ではなく6146Bであり、これが2本で100Wの出力が可能だ。

FT901と同時に貰ったアンテナチューナとRFスピーチプロセッサ。
アンテナチューナはπ型のマッチング回路が入っているだけである。
ネットワークアナライザで測定してみると、純抵抗なら10Ωでも100Ωでも50Ωにマッチングさせる事が出来る。
虚数分があってもそこそこマッチングは取れるが絶対ではない。
スピーチプロセッサはSSBでの平均出力を向上させるもの。
音声をクリップするまで増幅するわけだが、低周波帯でこれを行うと当然の事ながら歪みが多く発生する。
そこで一旦RF帯に持ち上げてからクリッピングアンプを通し、その後検波する事によって低歪率を実現している。
例えば低周波、1KHzをクリップさせると2KHzや3KHzの高調波が発生し、これは可聴帯域内に入ってしまう。
しかし1KHzの低周波を10MHzのキャリアで変調し、これをクリップさせると2倍高調波は20MHzである。

現在のケンウッド、当時のトリオ製50MHzのオールモードトランシーバだ。
当時は50MHzのAM/FMをメインに使っていたのだが、バンドの混雑と共に430MHz帯に逃げる事になる。
最初はタクシー無線機の改造から始まり、ついにこのTS-600にもオールモードトランスバータが内蔵される事になる。
幸いにして内部スペースには余裕があり、スピーカを移設しただけでトランスバータ組み込みが出来た。
ちなみにRJX-601(松下製の50MHzハンディー機)をオールモード化したリグも持っていたが、それが誰の手に渡ったのか覚えては居ない。

430MHz帯のリニアアンプである。
10Wも入れてやれば、出力は150Wに達する。

当時のアマチュア無線機の中では一番見栄えが良かったのではないだろうか。
これはTR7200GIIだが、TR5100/TR7100が元祖か。
144MHz帯のFM 10W機である。

TR2200GIIは144MHz帯のハンディー機。
ハンディーとは言っても容積1リットル以上はありそうだ。
単三電池8本(9本だったかな?)で動作した。

クラニシの通過型電力計である。
当時としては内部が同軸構造で、真面目に作られていたもの。
進行波電力と反射電力をそれぞれ測定するタイプなので、SWRを求めるには計算が必要だ。

IC37Dは430MHz帯のFM機である。
出力は25Wで、その割に小型。
ただし後ろに付いているヒートシンクは結構温まった。