お湯を注ぐだけ、カップライスのお味は?


シカゴのスーパーでカップライスっぽいものを見つけた。
写真を見るとおいしそう(当たり前か)なので、ここは一つ買ってみることにする。
値段は記憶に定かではないが、2$位のものだったと思う。


カップの中でご飯らしきものが膨らんで、それをスプーンですくっているパッケージである。
カップの大きさはカップヌードルのそれより少し小さい。
日本で言う「おかゆ」的ものだろうか。
ちょいとスープもあるようなので、ピラフと言うには抵抗がある。
お茶漬けにしては味が濃そうな雰囲気だし。
コイツを振ってみるとシャカシャカ音がする。
どうやら「満タン」には入っていない様子。
で、さっそく蓋を開けてみると..

この内容量のものがカップいっぱいに増えるとすれば、これはすごいことである。
生の米だってそれを炊いても2倍くらいにしかならない。
この粉のような米のような物体にどれほどの膨張力が隠されているのだろうか。
製造国を見るのを忘れてしまったが、NASAが宇宙食用に開発したとか、いやいや、そんなことを書くのは日本の怪しげなメーカだけか。
作り方はカップの側面に書いてある。


蓋を半分開けて沸騰した湯をカップ上面から1.27cmの所まで入れて、蓋をしたまま5分待てば出来るらしい。
沸騰した湯が無かったのだが、カップラーメンが作れる程度の湯ならコーヒーメーカーで沸かせる。
カップラーメンが作れるのだからカップライスだって同じようなモンだろう。
と思って湯を注ぐ。
湯を注いだ瞬間にボワッと膨らんで、湯がこぼれんばかりにカップいっぱいにご飯が盛り上がってきた、なんて事はなかった。
このカップライス(と、呼んでしまおう)シリーズには数種類の味が用意されている。
ちょうどカップラーメンにミソ味やしょうゆ味があるのと同じ。
カップには「チキン肉団子」みたいな表示になっているが、一体どこが肉なんだ。


そして5分待ったらこんなものが蓋の下から表れた。
おい!広告に偽りアリじゃないか。
ご飯なんかちっとも盛り上がっていないばかりか、適度にふやけた米粒のようなものがカップの底に溜まっているだけ。
いやいや、わずかながらのニンジンが浮かんでいるのだが。
スープは適当に味が付いているのだが、一体この米の破片みたいなものはなんだ?湯で戻されているから食って食えないこともないし、このミクロな一粒を食えば米風だと言えないこともない。
いやいや待てよ、パッケージには「チキン肉団子」と読める表示がある。
このミクロな粒は米ではなく、鳥の挽肉を表したい物体なのだろうか。
もしもこれがお茶漬け味だったら結構食えたのかも知れないが、カレーでもサフランでもない、ちょっとだけチキン風味のスープに沈んだ物体は想像を絶するまずさだった。
もちろんまずさ加減は主観である。
アメリカと言えば喉がヒリヒリするくらい甘いケーキや、口の中でジャリッと音がしそうなくらい砂糖を含んでいるんじゃないか、って思うようなチョコレートがタップリかかったアイスクリームが売られている国である。
もしかすると現地では隠れた...そう、スーパーでも隠れるように陳列してあっらのだが....ヒット商品、な、訳無いか。