NTT DoCoMo D-201の中身


D201のひどさ?はこちらで述べた。
で、こんなひどい物を使っているわけにもいかないので買い換えたのは当然の成り行きだ。
不要になったD201を他人にゆずると私も「ひどい人間」になってしまいそうなので、今回は解体サンプル,いや、久々に指の訓練用に使用した。

内部はほぼ1枚の基板で出来ている。
シールドケースは樹脂製で軽量化とコストダウンの痕がうかがえる。
以前のモデルでは半田を外さないと解体できなかったのだが、それも無くなって組み立て性(=組立コスト)にも気が払われた感じがする。
ELバックライトはLCDとほぼ一体であり、基板上に高圧電源が見えないことから、EL付近にこれがあるのだろうか?ちなみにEL電源の音(ピーッ)は通話中に聞こえて邪魔になる。
基板の方は片面が無線部,反対側がロジック部である。
無線部の様子はこんな感じ。

写真左側がアンテナ端子側だ。
7FF3103と書かれた物がデュープレクサ,その右側の正方形の物がサーキュレータ(アイソレータ)だ。
更に右側の大きな物(78S)はPAなどが一体化された部品だろう。
三菱製のモデルは小型化にさほど気を使っていない。
筐体をPHS等と共用するためか?小型化によるコストアップを避けるためか?謎である。
基板の反対側はロジックである。

三菱製CPUとフラッシュメモリ,AKのPDCチップが見える。
不気味なエポキシの固まりはCOB(チップオンボード)の「何か」だ。
まさかEL用の電源??高信頼性を要求される分野には不向きと言われてきたCOBを使うのはコストのためだろうか?或いは湿気に対する信頼性低下を防ぐ新技術が盛り込まれているのか?シールドケースには逆F型アンテナや「ブルブル」が取り付けられている。

「ブルブル」駆動用と思われるデバイスも近くに見えている。
この振動モータ,某中小企業が圧倒的シェアを誇っているそうだ。
コスト要求が厳しい精密分野で、大手に作れない物が中小企業に作れてしまうと言うのも面白い。