撥水剤テスト(GlassCoat)
撥水剤は過去にも色々テストしてきたが、結果的にはレインエックス(レインエックス○○とか、□□レインエックスなども含む)がトータル性能として優れているのではないかと思っている。
大まかに分類するとテフロン系とシリコン系があり、撥水性能としてはシリコン系の方が優れている。
しかし耐久性と言う事になるとテフロン系の方に軍配が上がる。
レインエックスはシリコン系だと思うが、撥水性と耐久性のバランスもそこそこなので、私は常にこれを使ってきた。
が、たまたま用品店で見つけたのは[1年耐久」と書かれたGlassCoatと言うもの。
パッケージにも12ヶ月撥水と書かれていて、撥水剤とクリーナが1組になっている。
パッケージの文章にはテフロン系である旨が記されていて、これなら1年くらいは持つのかなと思わせるが、成分表示には"シリコン"系を示す成分名が…しかもテフロンとかPTFEとかフッ素とかフッ化樹脂なんて名前は見あたらない。
どちらが本当なのだろうか。
さっそくこれをSLのフロントガラスに塗ってみる。
レインエックス系などは塗布すると表面が曇ってくるので、それをふき取ってコーティング完成という運びになる。
が、コイツは塗っているとほぼ透明になってしまう。
だからからぶきが不要なのだ。
例によって比較用にはレインエックスプラスを使用した。
写り込みで見にくいが、写真左側がレインエックスプラス(曇っている)で、右側がGlassCoatである。
これが塗って10分ほど経過した時の写真。
塗布前には下地処理剤(コンパウンド)で念入りにガラスを磨いた。
これら撥水剤は重ね塗りしても余り効果がない。
古い破水剤の膜があると、それが新しく塗った撥水剤をはじいてしまうのである。
だから撥水剤の効き目が失われてきた時などでも、面倒だからとそのまま塗るのではなく一度コンパウンドで古い皮膜を落としてから塗ってみて頂きたい。
効果は全くと言っていいほど違ってくるはずだ。
GlassCoatの塗り心地なのだが、溶剤の臭いなどはレインエックスによく似た感じである。
これで塗った後に曇ったら、同じ物ではないかと疑ってしまうだろう。
梅雨の合間というには雲が低い日に塗布したが、GlassCoatは塗布後1時間は水に濡らしてはいけないそうだ。
やはりシリコン系なのだろうか…とにかく取説通り1時間は雨に濡らさなかったし、翌日はこの夏一番という暑さを記録した位に気温も上がって晴れ間も出ていた。
数日後には台風が接近し、風雨が強まった。
こんな状況で雨水をどんどん飛ばしてくれるのはレインエックスの方だった。
ただし従来のテフロン系のような感じではなく、多少効果の落ちたレインエックスという感じの細かな水滴がフロントガラスいっぱいに付着していた。
レインエックスが50Km/h辺りから水滴を飛ばし始めるのに対し、GlassCoatは60Km/
以上でないと満足に水が飛んでいかないといった感じ。
ただし、この効果が持続してくれるのであれば10Km/h差は我慢しよう(笑)塗布後1週間経った洗車時の写真がこれ。
見た目は左右とも差がないが、小雨の中での撥水性はレインエックスの方が上手である。
塗布から3週間が経過した。
この間に関東地方でも梅雨が明け、毎日酷暑が続いている。
と言うわけで雨の季節は終わってしまった。
本来ならもっと長期に渡るテストをしないと差が付かないのだが、このまま秋の長雨シーズンまで引っ張るというわけにも行かない。
見た感じ、レインエックスプラスの方がわずかに撥水性が良いように思える。
明確な差ではないが、水滴の付着量で解って頂けるだろうか。
塗布後5ヶ月が経過した。
結論から言えばガラスコートもレインエックスも差がない。
水をかけた感じも、雨天時の感じでも全くと言っていいほど差がない。
差を感じたのはこれらコート剤を落として再塗布をしようとした所、ガラスコートの方が落ちにくかったという事実だ。
撥水性能自体はレインエックスもガラスコートも変わらなかったのに、ガラスコートの方が落ちにくかったと言うことはもっと長期間テストし続ければ差が出たと言うことなのかも知れない。
ただし、塗り直そうと思ったくらいだからそう思う程度に撥水性能は低下していたと思って頂きたい。