GPSナビゲーションシステムをバラす
ソニー最初のGPSナビゲーションシステム、NVX−1をバラしてみた。
カーナビと言えば高価だった時代、それなりの価格で発売しながらも実用に耐える性能を発揮したモデルといえるだろう。
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さすがに、現代のモデルと比較すると大きい。
このほかに、ハイダウエイユニットやら大きなあんてなやらが必要だ。
ちなみに、アンテナ単体は最近の小さなモデルに交換しても動作する。
あの「デカい」アンテナが気に入らない方は、アンテナだけ購入すべし。
アンテナ部は、アンテナ+LNA(Low Noise Amp.)+ミキシングダウンコンバータで構成されている。
IF周波数は各社違う可能性があるから、同一メーカの物でないと使えないよ。
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フタを開けるとこんな感じ。
手前がGPS受信機本体、奥がCDドライブだ。
メイン基板はこれらの下に位置する。
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GPS受信ユニットのフタを外したところ。
左側がソレだ。
オレンジ色に見えるデッカイ丸いものはリチウム電池。
GPS受信機は、衛星軌道をロストしてしまうと再同期が大変なのでバックアップしているのだろう。
この時代から、ソニーは8衛星同時受信のスペックだ。
同時期の他社製品が6衛星程度の同時受信だったから、ソニーのこだわりが分かる。
現在のソニー製は12衛星同時受信可能だが、同時受信衛星数を増やしてどんなメリットが有るのか?
メイン基板とCDドライブは、フレキシブル基板で接続されている。
上の2本がロジックインタフェース、下に見える太いものがオーディオ等のインタフェースらしい。
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これがメイン基板だ。
グラフィクス処理には68HC000が使用されている。
ちなみにNVX−S1は68020だった。
クロック周波数は12MHz,なんとこの基板には5個の水晶やらセラミック振動子やらが付いているから、CPUのクロックアップが可能かも知れない。
このグラフィクス処理部は左側の方、デカイチップが乗っている側だ。
中央下はメモリ関係。
TC524256AJ10とTC514256AJ-80が4個ずつ乗っている。
右上は制御用マイコン部。
NECのμPD75516が4.2MHzで駆動されている。
バックアップ用電気二重層コンデンサも見える。
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