ドージングポンプ
最初に使用したドージングポンプはホビー用のこれだった。
コイツの欠点は定期的にキャリブレートしないと添加量が直読できないこと。
さらに稼働時の送液量が多く、それを間欠動作させているために常時添加と言うよりは一日二回どばっと入れるという手動添加に近い形になってしまう事だ。
でも比較的安価なものなので、添加剤の数に合わせて台数を増やし、使用していた。
これは約1年使用したのだが、その後産業用の微量ポンプ
にリプレースした。
価格は高いのだが、4チャネル同時送液用を購入したのでホビー用4台分と考えれば納得も出来るか。
これは365日動作し続け、送液チューブ交換も1度だけしか行わなかった(その時点でもチューブは傷んでいなかった)というズボラ管理ながら、ノートラブルで正確に送液を続けていた。
だが最近インターバルタイマの値が微妙に狂う事に気がついた。
トラブル発生時がKDA-500設置時と重なっているために、電源系のノイズによる誤動作なのかISMATEC自体のトラブルなのか判断が出来ない。
そこでISMATECをもう一台購入して比較し、もしもISMATE
自体のトラブルであれば自分で修理するなり修理に出すなりを考えたいと思った訳だ。
もう一台購入しようと思ったのは、実は今の4チャネルより多くのチャネルが欲しかったという理由もある。
これまでは、マグネシウム系(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム)、塩化ストロンチウム、ヨウ化カリウム、炭酸ナトリウムの4種類を添加していた訳だが、これに加えてホウ酸や塩化カリウム、硫酸第二鉄ナトリウムなどを加えてみようかと思い始めたのだ。
これらは混合出来る物質もあるが、それぞれの濃度を微妙に変えたい時などの事を考えると余り混ぜたくない。
と言う訳でISMATECを発注すると3日後には日本に届いた。
と言ってもUPSが通関に手間取って、手元に来たのは10日後だったのだが。
新旧を比較してみると、外観上の違いは当然ながら無い。
シリアル番号は200ほど増えていた。
いや、3年間で200しか増えないと見るべきか。
実験研究機関などで使用するにはチャネル数が中途半端なのかも知れない。
工業用だと専用品を使うかも知れないし、同社のヘッドやメカ部に自社製制御回路を組み合わせるのかも知れない。
チューブアタッチメントのバネの部分が旧型は赤の塗装であるのに対し、新型はステンレス製になっている位か。
内部も新旧での差はない。
ROMのバージョンが0.01上がっていただけである。
これはパネル部分の裏側。
スイッチと7セグメントLEDのコントローラだ。
電源スイッチを除くタクトスイッチと7セグLED及び5つのLEDの制御を行っている。
制御基板である。
今時珍しいEP-ROMと80C51の組み合わせだ。
8051の右側はEEP-ROMでは無いかと思われる。
電源はシリーズパス、ROMの左側は電源部に入っているインダクタだ。
電源スイッチ側から見た所。
メカ部はアルミ削り出しで作られている。
コイツが静かなのはコグドベルト駆動だからか。
モータはDCモータにロータリエンコーダの組み合わせ。
モータ側から見たもの。
電源トランスはトロイダルタイプ、ACインレットはフィルタ内蔵型だ。
取り付けはフロントパネル面にスタッドで、背面パネルにRS-232C用コネクタで付いている。
トラブルはインターバル時間のみが変わってしまうと言うもの。
動作時間は変わらない。
変わる頻度は1日で10秒分位動く事もあれば、数日に渡って何の変化もなく動作する事もある。
こうなるとノイズ説が有力なのだが果たしてどうなのだろうか。
特定のRAM領域のみが壊れるのか。
だとすればビットの重みが現れても良いような気もする。
プログラムのバグだったらこれまでにも症状は出ていただろうし、いったい何なのだろうか。
メカ部の、例えばロータリエンコーダの不良であれば休止時間ではなく稼働時間の方が狂っても良いような気がする。
新旧二台を同じコンセントから電源を取って稼働させてみると、やはり旧型は時間が狂う。
さてどうやって修理したものか。
とりあえずメーカにでもmailを書いてみようかな。