水草の種類と育て方
酸性:<pH6
弱酸性:pH6〜pH7
弱アルカリ性:pH7〜pH8
アルカリ性:>pH8
低硬度:<GH4
中硬度:GH4〜GH10
高硬度:GH>10
低光量:60cm水槽で20W型蛍光管1本程度中光量:60cm水槽で20W型蛍光管2本程度高光量:60cm水槽で20W型蛍光管4本以上炭酸ガス低濃度:<15mg/
炭酸ガス中濃度:15mg/l〜30mg/
炭酸ガス高濃度:>30mg/
● カボンバ
Cabomba caroliniana var
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/中硬度〜高硬度光量:中〜高水温:15℃〜30℃炭酸ガス:少その他:まず枯れない。
増やし方:長く伸びた茎を切って植え直せばOK、切ったところから脇芽も出る。
炭酸ガス無添加水槽でも育成可能な丈夫な草だ。
炭酸ガス添加量が多すぎると節間が間延びして美しくないばかりか、生長が早すぎて手に負えなくなる。
● ウイステリア
Hygrophila difformi
水質:弱酸性〜アルカリ性/低硬度〜高硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:中その他:まず枯れない。
増やし方:茎を切って植え戻せばOK、葉の一枚からでも根を出して生長する。
コイツはやたら生長が早い。
ヨモギのような水中葉は、育成条件が良ければ美しい薄緑になる。
根張りから見ても底床肥料を要求するものだと思う。
弱アルカリ性の高硬度水で強めの光を当てると地を這うように生長して美しい。
炭酸ガス添加量が多すぎると間延びしてしまう。
● アヌビアス・ナナ
Anubias nan
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:低〜中水温:20℃〜30℃炭酸ガス:低〜高その他:枯れない、溶けない。
増やし方:茎(根?)を適当に切って植え直せばいい。
固い緑の葉で生長は遅い。
そのためコケが付きやすいが、葉が丈夫なのでイシマキ貝やオトシンクルスにコケを食べて貰ったり、木酢液で葉を洗浄しても枯れない。
生長が遅い=トリミングの手間が省ける便利な草である。
底床に植えてもヨシ、流木や木化石に活着させても良い。
光量が多すぎると葉の緑が薄くなる。
● グロッソスティグマ
Glossostigma elatinoide
水質:酸性〜中性/低硬度〜中硬度光量:高水温:20℃〜30℃炭酸ガス:中〜高その他:弱酸性、中硬度以下の水質なら爆発的に増える。
肥料要求量が多い。
増やし方:ランナーを切って植え直せばいい。
十分な炭酸ガス濃度、液肥と底床肥料があればかなりの速度で底床を埋め尽くす。
簡単に密生するのでトリミングが非常に厄介だが、「緑の絨毯」は美しい。
硬度の高い水だと葉の大きさが小さくなり生長が遅くなる。
底床肥料や光量が足りないと上に向かって伸び始める。
鉄分が足りないと白化が起きる。
育成条件が整うとガンガン生長して底床を埋め尽くす。
ランナーを適当にカットすれば、そこから二股に分かれて更に増える。
● ウイローモス
Fontinalis antipyretic
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/中硬度光量:低〜中水温:20℃〜30℃炭酸ガス:低その他:どんどん増える。
何にでも活着してどんどん増える。
ある程度硬度のある水質の方がよい感じだ。
トリミングを怠ると下になって光が当たらなくなった部分から枯れ始める。
酸性低硬度では葉の大きさが極めて小さくなる。
● パールグラス
Micranthemum umbrosu
水質:酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜高硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:高その他:底床肥料と液肥を十分与えれば枯れない。
増やし方:10cm程度の長さになったら半分くらいに切ってしまって植え直す。
切ったところからは脇芽が出る。
小さな葉が繊細で美しい水草である。
育成条件が整えば毎日1cm位伸びる感じだ。
伸びすぎたら枝先を切れば脇芽が出てきてボリューム感が増える。
60cm水槽では中景〜後景用として使えるくらいの長さになる。
● バコパ
Bacopa monnier
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜高硬度光量:低〜高水温:18℃〜30℃炭酸ガス:低〜高その他:まず枯れない。
増やし方:茎を切って植え直す。
脇芽が出る。
生長が遅いのでレイアウト用としては便利である。
生長が遅い分コケは付きやすいが、葉は丈夫である。
適当な環境でも枯れることは少なく、生長が遅いと言ってもそれなりに伸びていく。
根張りが良いので底床肥料を多めに与えれば美しい葉になる。
適当なところでカットすれば脇芽が出てくる。
● ミニマッシュルーム
Hydrocotyle verticillata var
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:中水温:15℃〜30℃炭酸ガス:低〜高その他:底床肥料が足りないと溶ける。
底砂にランナーを延ばしてどんどん増える。
成長は余り早くはないのでコケは付きやすい部類だ。
● ホトニア
Hottonia inflat
水質:酸性〜中性/中硬度光量:高水温:15℃〜25℃炭酸ガス:高その他:一旦調子を崩すと溶けてしまう。
買うときには水中葉のものを。
肥料が十分に。
増やし方:切って植え直せば脇芽が出る。
茎がまっすぐ伸びない、へそ曲がりの水草である。
根張りはよいが根は細い。
食害に合いやすいのでエビには注意を要する。
茎に傷が付くとそこから溶けてしまう。
育成条件が整うとグングン育つ。
が、トリミングの拍子に調子を崩して溶けることもある。
余り硬度の低い水だと溶けやすいようである。
● トニナsp
Tonina sp
水質:酸性〜弱酸性/低硬度光量:高水温:20℃〜26℃炭酸ガス:高その他:pH<6.5を守ること。
増やし方:勝手に脇芽が出てくるので、それの長さが10cm程になったら切って植え直す。
難しい水草として知られているが、低pHを保てばハイテクソイル系底床でなくても育成は可能だ。
食害に合いやすいのでエビにはご注意を。
脇芽が生長したら切り離して植え直せば、増やすこともさほど難しくはない。
● オランダプラント
Eusteralis stellat
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/低硬度光量:高水温:15℃〜26℃炭酸ガス:高その他:買うときは茎が太くて背の高いものを。
調子を崩すと回復しにくい。
難しいというか気まぐれな草である。
育成条件が少しでも変わるととたんにイジける。
購入時には茎が太く(5mm以上)背の高い(10cm以上)ものの方が育てやすいとのこと。
肥料要求量が多いので底床肥料/液肥共に十分な量を与える。
肥料が少ないと新芽が縮れる。
照明時間も長めがいい。
就眠運動が起きる程度まで照明を点けていた方が生長が良いようである。
バコパよりも成長速度は早くどんどん増える。
● ケヤリソウ
水質:酸性〜弱酸性/低硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:中〜高その他:pH<6.5,GH<4を守れば大丈夫。
増やし方:勝手に脇芽が出てくるので10cm程度になったら切って植え直す。
繊細な長い葉を持った魅力的水草である。
一見すると難しそうな草だが、一旦育ち始めれば心配はいらない。
根が細いので植え替え時には注意。
生長は遅いほうなのでレイアウトに使えるが、コケが付きやすい。
脇芽が生長したら切り離して植え直せば増やせる。
照明が暗かったりすると葉先から枯れ始める。
● マヤカ
Mayacca fluviastili
水質:酸性〜中性/低硬度〜中硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:中〜高その他:アルカリ性、中硬度以上だと生長障害。
増やし方:適当に切って植え直す。
ケヤリソウの葉を小さくしたような感じである。
極めて食害に合いやすい。
が、どんどん育つのでエビやコケ取り魚のエサとして使えるかも。
光合成による気泡が沢山出るので、「マヤカの森」を作ると美しい。
● アルテルナンテラ・カーディナリス
Alternanthera cardinali
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜高硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:中〜高その他:比較的広い範囲の水質で育つ。
赤系水草の中では育てやすい方だ。
ただし生長が遅いのでコケが付きやすい。
葉は表面より裏面の方が美しい。
● コブラグラス・モーリシャス
Lilaeopsis sp
水質:弱酸性〜弱アルカリ性/中硬度〜高硬度光量:低〜高水温:20℃〜30℃炭酸ガス:高その他:植えるときはポットから出してまばらにした方が良い。
生長が余り早くないのでコケが付きやすいが、ランナーを延ばして底床を占領しようとする。
水上葉は濃い緑色だが、水中葉は薄緑になる。
コケが付いたら一旦水槽から抜いて1ヶ月ほど外に出しておくと水上葉になってどんどん増える。
● ジャイアントバリスネリア
Vallisneria gigante
水質:酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:中〜高水温:20℃〜30℃炭酸ガス:低〜高その他:簡単に増える。
すごい勢いで伸び、すごい勢いで増える。
トリミングをさぼると水面を覆い尽くしてしまう。
ランナーを延ばして増えていくので、適当なところでカットして植え直しても良い。
● スクリューバリスネリア
Vallisneria natan
水質:酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:中〜高水温:15℃〜26℃炭酸ガス:中その他:底床肥料が有効。
ジャイアントバリスネリアより生長は遅い。
葉がねじれていて後景用に美しい。
葉の長さも60cm水槽には丁度良い程度で、これもランナーの先に子株を付けながら増えていく。
● リシア
Riccia fluitan
水質:酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:高水温:20℃〜30℃炭酸ガス:高元々は浮き草なので根はない。
これを重石を付けて沈めてレイアウトに使用するが、どんどん増えるので破片が水面に浮き上がってくる。
増えて厚みが増すと下の葉が枯れる。
光合成による気泡はハデに出るが、長期間維持するには手間がかかる。
● リスノシッポ
Rotala wallichi
水質:酸性〜弱アルカリ性/低硬度〜中硬度光量:中〜高水温:20℃〜28℃炭酸ガス:中〜高
その他:肥料要求量が多いので注意。
肥料が少ないと新芽が縮れて枯れる。
水上葉は肉厚の薄緑色だが、水中葉は細く繊細で赤っぽくなることがある。
肥料が足りないと新芽が縮れて枯れてしまう。
VC