二匹目のドジョウ(10/13)
◆ 楽天モバイルは2回線目の契約獲得に動いている。過去にはソフトバンクも複数回線を契約させることによる契約者数かさ上げ策を採っていた。ソフトバンクの場合は2回線目を無料とし、無料だからと半ば強制的に契約させた。
◆ 無料なので契約者自身も何が契約されているのかよく分からないみたいな人が多かった。そんな契約の喪が明ける頃、エリアや速度の不満からソフトバンクを解約する。するとそれまで無料だった2回線目が自動的に有料になり、請求が発生する仕組みだった。更には契約拘束期間のズレから、解約には違約金が必要となった。
◆ 楽天はクレジットカードでも二枚持ち作戦で加入者数を増やした。ソフトバンクの2回線目や楽天カードの2枚目は無料だから加入者が増えたが、楽天モバイルの2回線目は無料ではない。
◆ 私はドコモ1回線とau2回線を契約している。ドコモの1回線とauの1回線は従来から使っている番号で、いずれも無くすことが出来ない。auの2回線目は楽天モバイルを解約してpovoに移したもので、電話発信用やSMS受信用に使っている。
◆ ドコモ契約ははじめてスマホプランなので、1年間は1,078円で利用できる。来夏からは1,628円になる。データ通信量は月間1GBで、5分の無料通話が付いてくる。楽天モバイルの場合は1,078円で月間3GBまで使え、楽天LINKでの通話が無料だ。irumoだと3GBのプランが1,980円、LINEMOだと3GBが990円なので楽天モバイルが必ずしも安いというわけではない。ただし通話が多い人なら楽天LINKでの無料通話にメリットがある。
◆ しかし2回線持ちとなると無料通話がダブルであっても仕方がない。そうなると2回線目はもっと安価なプランをと考えたくなる。音質が悪いとはいえ通話無料とデータ使用料無制限があれば、2回線目はpovoが良い。そもそも同じプランに2つ加入する意味はないだろう。楽天のページでも「それぞれ異なる携帯電話会社の回線を利用すれば、どちらかで通信障害が発生したときでももう1つの回線が使えて安心!」として、2回線目に楽天モバイルをどうぞと宣伝している。
◆ 2回線以上の契約が無用だとは言わないが、2回線目を契約させるには魅力ある料金のプランが必要だ。irumoの550円のプランは通信速度が3Mbpsに制限されているが、通話着信用のサブ回線としては使える。日本通信なら月間1GBまでが290円と安い。
◆ そもそも楽天モバイルは3GBまでが1,078円なので、他社よりも高い。楽天モバイルのページでは(他社と)"殆ど同じです"と書かれているのが面白い。月間1GBで500円くらいのプランがあれば、2回線目需要として受け入れられるのではないだろうか。
◆ 楽天モバイル的にはARPUを上げたいわけで、最強以外のプラン(最強データプランも)は割高感が漂う。加入者数が1千万を超えてくれば多少は経営的余裕が出来てくるはずで、お得なプランが出てくる可能性もある。
◆ 夏頃から従来のスマートフォンの安売りセットを復活させた。これは加入者増に効果があるが、その分の支出もある。違法な値引きにも手を染めているので、ソフトバンク同様に警告されるかも知れない。
|
|