RO浄水器を測る
逆浸透膜(RO)浄水器は入水温が低下すると純水製造率が落ちてくる。
そこで作ったのがこちらだ。
水温と純水製造能力のグラフは以下に示す(カタログ数値をグラフ化)
(グラフ温度軸最右の25は35の誤り)
では実際にどの位の純水製造能力があるのか。
テストしたのはマーフィード扱いのエキスパート2である。
純水製造能力は水圧に左右され、圧力が高いほど沢山の純水が取れる。
したがってブースタポンプを使うのが純水製造能力を上げるのに手っ取り早いが、これがすごく高いのだ。
まずはウチの水道水圧を測ってみよう。
約4.5Kg/cm2である。
ただし安定しているわけではなくて、他の水道栓をひねれば即座に圧力は低下する。
3月半ばの水温は12.3℃だった。
水量計の右側(フルスケールが600cc/分)が排水側で、左側が純水側である。
なお純水/排水比はオートシャットオフキット+オートフラッシュを使っているため、公称1
3である。
この状態での純水製造量は毎分170cc程度となる。
次にヒータに通電して徐々に温度を上げてみた。
14.7℃まで水温が上がると純水は毎分190cc程取れるようになる。
なお排水側が振り切っているのは気泡に押されたため。
そしてヒータ能力限界の18.4℃まで水温が上がった。
これで210cc/分ほどの純水が取れる。
一日辺りに換算すると300リットルと言うところだ。
テストのついでに、給湯器から湯を入れてみた。
水温は30.1℃となり、純水は250ccも取れるようになる。
面白いのは排水量が温度によって余り変わらないこと。
と言うか、オートフラッシュの排水バルブ径が一定なので、水圧が変わらない限り排水量は変わらないはず。
オートフラッシュの排水比は水温25℃、水圧4.2Kg/cm2で公称1
3なのだが、実際には1
2.5辺りなのでは無かろうか。
オートフラッシュを使わない場合は手動で排水比を調整できるから、水道水の不純物濃度に合わせて排水バルブを調整すればいい。
ちなみにウチの水道水質だと、排水比を1
2にすれば十分な純度の水が取れるはず。
ブースタポンプ(公称圧力9Kg/cm2)での純水製造能力向上は4割(カタログより)ほどである。
それに比較すると1/10以下の費用で出来るヒータはコストパフォーマンスが十分ではないかと思うが如何だろう。
今回は300Wのヒータを使用して、水温上昇を7℃と計算した。
実際には通水量の違いもあり6.1℃の上昇に留まったが、600Wのヒータを使用すればブースタポンプを使った場合とほぼ同じ効果が得られるはず。