熱帯魚を飼う(116)
■ '02/9/13
テストフィッシュ?として入れたヤエヤマギンポが死んだので、未だ毒素が蔓延していると考えられる。
そこでオゾナイザを使用して殺菌処理を行う事にした。
オゾナイザは最大200mg/hのおどん発生量を持つものを使用し、プロテインスキマの2つのポンプのエア吸入口に接続した。
本来はエアポンプで加圧しながら使った方が良い(オゾナイザ内部の抵抗でエア流量が低下するため)のだが、現在はそのまま接続している。
この状態でのエア流量は毎分5リットル程度であり、何も接続しない場合の毎分8リットルよりは低下している。
抵抗はオゾナイザのみではなく、配管によるものも大きいだろう。
プロテインスキマーの微細な泡は通常マイナスに帯電している。
従ってプロテインスキマーで除去出来る物質はプラスに帯電したものが多くなる。
しかしオゾナイザを使用する事によってマイナスに帯電した物質(その多くは白点虫などの微細生物)をも取る事が出来るようになる。
オゾンはそれ自体に強力な酸化作用があり、また脱臭作用をも有している。
トイレの脱臭装置としてオゾナイザが使用されているのは周知であるが、逆に高濃度オゾンは人体にも有害になる。
このためトイレのオゾン脱臭機の排気側には活性炭フィルタが装着されている。
水槽においても高濃度でオゾンを溶解させれば、生物は生きていられなくなってしまうだろう。
その為にスキマーによっては排気(空気)を活性炭処理出来る構造のものや、排水(海水)を活性炭処理出来るようになっているものがある。
現在使用しているスキマーには活性炭を入れるためのボックスが付いているが今のところそれを使っていない。
本来ならばスキマーで殺菌処理に使用したオゾンが水槽内に入るのを防ぐために活性炭を入れておく事が望ましい。
毒素事件?が一段落した後は活性炭を使用するか、或いは残留オゾンが気にならない程度にまでオゾン発生量を下げるかするつもりである。
しかしこの季節、秋の気配は朝晩のみで湿度の高い日も続く。
湿度が高いとオゾン発生量は激減するので、本来ならドライアを使いたい所なのだが、それも入れていないのでオゾン発生量はたかが知れているかも。
水槽の方は茶色のコケが若干目に付く程度で、ミドリイシにも変化はない。
アワサンゴは相変わらず元気がないから、やはりまだ何かが水槽内に蔓延っているのだろう。
オゾンを添加し始めて気が付いた事、スキマーから出てくる泡が白っぽくなったかなと思える。
オゾンの殺菌&脱臭&脱色作用なのだろうか。
ORP値は+420mV程度であるが、何せホビー用測定器での値なので誤差は大きいと考えた方が良い。
pH計でもそうなのだが、ホビー用のそれはリニアリティが悪いものが多くて困る。
センサも徐々に感度やリニアリティが悪化するのだが、ホビー用ではキャリブレートしてしまえば一見使える風を装ってくれる。
ホリバ製だとキャリブレート時にセンサ感度が悪くなっているとそれを警告してくれるのだ。
いずれにしてもORP値がこれ以上上がるようであればオゾン供給量を少なくしなければならないだろう。
■ '02/9/14
スキマーからは相変わらず泡が出ている。
若干残っていた底砂やライブロックから落ちたゴミ類を吸い出した。
これに伴って30リットルほど減った海水も補充した。
水槽内には茶色のコケが増えてきている。
丁度水槽をセッティングして少しすると出てくる、あの茶色のコケ。
水質は異常がない。
亜硝酸も硝酸鉛も測定限界以下である。
もっとも魚は入っていないし、サンゴも数少ないから当たり前か。
テストフィッシュを入れてみた。
コイツが生き続けてくれればいいのだが…と思ったら、ほんの数時間で死んでしまった。
サンゴに異常がないのに何故魚だけが死ぬのか。
原因はライブロック以外には考えられない。
水槽は水道水で丸洗いしているし、当然その時に配管も洗われている。
ライブロックが腐っている?事はスキマーの泡を見ても納得出来る。
ライブロックを煮沸?消毒して、飾り岩として使えばいいのか。
■ '02/9/15
ライブロックを取りだし、そのライブロックは滅菌処理。
そのまま天日干しをして飾り岩に変身させる。
水槽の方も全部の水を抜いて真水で満たし、塩素系漂白剤を入れて1時間ほど水を回しておく。
その後全部排水して再度真水で満たししばらくしてから全排水。
更に水を入れて良く洗った後、人工海水を溶いて元に戻した。
ライブロックは小型(2Kg程度)のものを1個、近所の熱帯魚屋で買ってきたのみである。
本来なら底砂もセットしてしまいたい所なのだが、もしかしたらまだダメかも知れないと言う感じがして、今日の所はここまでとした。
このまま落ち着けばライブロックを追加し、底砂を入れて再出発となるのだがどうもまだ不安がある。
そもそも訳の分からない状態で魚が死に→ソフトコーラルが死に→そんな中でもミドリイシは生き続けていたという不思議。
さて、この先どうなる事だろうか。