熱帯魚を飼う(117)
■ '02/9/16
近所の熱帯魚屋でとても小さなキイロハギを見つけて、それを入れてみた。
テストフィッシュとしてスズメか何かを入れた方が良い(財布に優しい)のだが、ここは長生きしてくれると信じてキイロハギにする。
コイツはコケも食べてくれる働き者である。
魚を入れるに当たって、塩素中和剤と重金属マスク剤を規定量の1/3程気休めに入れておいた。
ただしコイツを入れるとスキマーが泡を吹いて大変な事になるんだよな〜それとORPが激低下する。
ORPは2〜3日すれば元に戻るが、オゾナイザでオゾンを送れば回復が早い。
が、今日はあいにくの雨で湿度が高く昨日のようなオゾン発生量が望めない。
これから冬に向かっては良いのだが、春先からはドライアが必要だろう。
市販のドライアは乾燥剤を筒に詰めたものだが、ペルチェを使ったアクティブドライアは作れないだろうか。
冷却側でマイナス10℃程度まで空気を冷やして結露させ、冷えた空気を発熱側で温めるという感じ。
空気流量が毎分5〜10リットルだから、30W級のペルチェでも役立ちそうな気がする。
冷却側に氷が沢山溜まってしまったら、入出力を逆にして電源極性も逆にし冷却側と発熱側を入れ替えて一気に霜取り。
空気の通路は反対にしなくても、霜取り時間はほんの数分で終わるだろうからそのままでも良いかな。
■ '02/9/24
キイロハギは今日も元気に泳いでいる。
ライブロックを出した事で毒素?事件は終結を向かえたようである。
ここの所茶色のコケも生えてきて、アワサンゴもポリプを伸ばすようになってきた。
水質は安定していると見て良いだろう。
来週あたりには底砂を入れてみよう。
底砂はライブサンドを使いたかったが、送料の高さに驚いて(笑)、珊瑚砂+プランクトンパックで行く予定である。
砂も徐々に溶解してパウダー化していく。
最初は1mm程度だったものが、2年もするとパウダーになり分量も減ってしまう。
砂が細かくなると通水性が悪くなって硫酸還元が起きやすくなる。
ライブロックに関してだが、大型のものはもはや入手不可能と見て良いだろう。
従来使用していたものは天日干ししてあるが、これを入れても大丈夫だろうか。
塩素消毒くらいした方が良いかな。
スプレーで漂白剤でもかけて殺菌消毒と行くか、アルコールにでも漬けてしまった方が良いかな。
いずれにしても現状では飾り岩状態だが、水槽に入れて2年もすれば石灰藻も付着してライブロックになるかも知れない。
■ '02/9/28
底砂を入れた。
Sサイズを15Kg下に敷き、SSサイズ45Kgをその上に敷いた。
DSBなんてのが流行っているが、今回の底砂厚は5cm弱で前回と余り変わらない。
でも新品の砂は粒が粗いなぁ。これが1年も使うとパウダー的な細かな砂になってしまう。
プランクトンパックとライブロックは来週にも到着する予定である。
ライブロックは3箱買ってみたが、果たして品質はどうなのだろうか。
ライブロックのない水槽でキイロハギは落ち着かない様子。
わずかに生えていた海藻も食い尽くしてしまい、人工フードは食べてくれず、冷凍ブラインも食べないものだからやせ細ってしまっている。
このまま餌を食べなければ死んでしまうのは目に見えている。
なので、せめてライブロックが到着するまで頑張って欲しいという感じ。
ライブロックが入れば、それに付着している海草類や海藻を食べて生きながらえる事が出来るだろう。
底砂を入れる前に亜硝酸を測ると0.3ppm程にまで数値が上昇していた。
濾過槽なし、底砂なし、ライブロックなし、スキマーのみの水槽では、例えキイロハギ一匹とサンゴ少々の収容でも亜硝酸は上がると言うことか。
亜硝酸が上がると言うことは、アンモニアから亜硝酸への分解は進んでいるという事である。
硝化細菌はどこにでもくっつくから、スキマーのケースやポンプのインペラ、配管のヌメリもバクテリアの住処になる。
これもライブロックを入れればやがて下がってくれると思うし、硝酸塩も1〜2
ヶ月で下がってくるだろう。
そして今私は"次はどんなサンゴを入れようかな〜"などと考えている。
ここの所ちょっと流行っている、深場のミドリイシなど良いかも知れない。
強力な照明も不要なので、水槽底部に置く事も出来る。
■ '02/9/29
キイロハギが死んでしまった…ヒラヒラになるほど痩せて。
■ '02/10/1
底砂に茶コケが生えてきた。
プランクトンパックは注文済みで、今週末には入荷するだろう。
ライブロックは来週中にも入ってくる予定である。
今まで餌付けの出来ない魚というものの経験がなかったのだが、それはライブロックなどが入っている水槽だったからなのかも知れない。
何もない水槽では魚は隠れる場所が無く、それでもオーバフロー管の裏側とかに身を潜めていたっけ。
ある程度の大きさになった魚なら良いのかも知れないが、小型魚のしかも養魚となると環境にも敏感なのかも知れない。
水槽絶滅の原因だが、自分なりに色々考えてみた。
その1:ナマコの毒
何匹かのナマコを水槽に入れておいたのだが、コイツが何らかの原因で死んでしまって毒を出した。
ナマコの毒がどれほどのものかは良く解っていないが、魚を殺す力はあるようだ。
その2:フグの毒
ハコフグを入れていたのだが、水質の悪化をきっかけにミナミハコフグが毒を出したとすれば、他の魚が死んでしまう事も考えられる。
何しろコイツ、水槽の水量によっては自分の毒で自殺してしまうほどの毒を出してくれるらしい。
だとすると、フグ毒で水質悪化→苦しくなったフグちゃんは余計に毒を出す…の悪循環になりはしないだろうか。
今日はメタハラの球を交換した。
アストロビームはあまりに高価なのでコーラルグロゥにした。
実は青系サンゴにはアストロビームの方が良いと思っているのだが、アストロビーム球1個の価格でコーラルグロゥなら2個買えてしまう。
ちなみにカタログ上の明るさはコーラルグロゥの方が上なのだが、実際に見てみると明るさの差は感じられなかった。
色合いは少々違って、どちらも色温度は高いのだがアストロビームの方が透明感があるといえばいいだろうか。
逆にコーラルグロゥは少し緑っぽい感じがする。
■ '02/10/3
亜硝酸濃度が低下した。
硝酸塩濃度も検出限界以下である。
底砂を入れて1週間も経っていないのに、硝化バクテリアが繁殖したのか。
もっとも500リットル以上の水量にキイロハギ一匹だったからなぁ(笑)そのキイロハギも死んでしまって、今は新たなキイロハギ(前のものよりは大きいのを買ってきた)とルリヤッコ(まだ餌付いていない)が入っている。
ライブロックがまだ入れられていないので、隠れる場所が無く落ち着かない様子だ。
完全に真っ白になって天日干ししてある元ライブロックは、先週色を塗った。
cpfで売っている岩のように(笑)ペンキは水性のスプレータイプ、防腐剤や防かび剤の入っていない塗料を選んだ。
スプレーは4色、つや消し茶色、ツヤありの茶色でさび止め塗料のような感じの色、オレンジがかった赤、紫、これらをスプレーを適当に噴射しながらグラデーションを作った(笑)ペンキを塗る前に元ライブロックは再度消毒をした。
消毒にはカビキラーを使用し、コイツを吹き掛けて10分ほど放置した後に水洗いして、その後2日ほど雨の日が続き、晴天で乾いた時を見計らってペイントしたという感じ。
ペイントした後も雨の日があり、観測史上最大の台風も通過し、台風一過で真夏日にもなろうかという天気の日もあり、そろそろ水槽に入れても良い頃かな。
■ '02/10/5
cpfからプランクトンパックが届き、それ60Kg分を水槽に入れた。
後は年に一度この程度のプランクトンパックを補充すれば、底砂は"生きた"状態になる。
プランクトンパックを入れての最も大きな変化は、底砂底部のORPの上昇である。
現在は測定していないが、以前の90cm水槽時には簡易プレナムを設置していたので底砂底部のORPを測っていた。
現在の水槽でもプランクトンパックを入れておくと硫酸還元領域がぐっと減る。
では硫酸還元はいけないものなのかというとそうでもないらしくて、海草が生い茂る為には根の部分に硫酸還元領域が無ければいけないという話もあり、良く解らない。
珊瑚礁ヤドカリも送られてきたので、これも水槽に放したがヤドカリってこんなに小さいものだったのねという感じ。
いや、水槽の中でも随分成長するんだなと言うのが実感か。
以前にいたヤドカリは、今日入れたものとは比較にならないほどの(シッタカくらいの貝を背負っていたヤツも居た)大きさだったのだ。
元ライブロック、現義岩と化した岩を入れた。
ペンキの色もまあまあという感じで、確かに違和感はあるのだがセメントや石膏で出来た、板状のペイントされていない高価なもの(そう、何故あんなに高価なのか良く解らない)よりは余程自然である。
おそらく器用な人なら石膏やセメントミルク(超速乾性のセメント)細工で作れるだろう。
今や水槽内で石灰藻を付ける事も難しくはないから、石膏製のそれを水槽内でライブロック化すればいい。
でもまあ色は塗った方が良いと思うけどね。
cpfで売っている義岩(これも高価だが石膏の板みたいなヤツに比較すれば、ずっと安い)も溶岩色に塗ってある。
だったら溶岩でも良いかな。
富士山の麓にでも行けばいくらでもありそうだけど、勝手に持ってきたら怒られるだろうな。
■ '02/10/6
プランクトンパックを入れて一番の効果は、底砂上の茶コケが減った事か。
プランクトンがこれを食ってしまうのだろうか?良く解らないけどコケが減った事は確かである。
EHEIM-2222に入れてあるカーボンとリン酸吸着剤を交換した。
次回からはリン酸吸着剤のみで行く予定であるが、今回はカーボンも1リットル分入れておいた。
リン酸吸着剤もイオン化したリンは良く吸収してくれるのだが、リング状のリンは殆ど吸収してくれないのだとか。
こちらはカーボンの方が吸収(吸着)率が高いらしい。