水槽レポート(134)
■ '04/5/4
水槽台内部、水漏れなどで汚れた部分だけペンキを塗った。
タイマーとかイオンメータも外して全部塗れば綺麗になるのだが、そこまでの元気はなかった。
ついでに配線の整理も行ったが、ヒータのコード(サーモ3台にヒータ3本を使用しているので、コードは3本ある)のコンセントが塩水に侵されたようで緑青を吹いていた。
コンセント類には水がかからないようにしているのだが、サーモのそれは線が短くてどうしても飛沫が飛ぶ場所にしか置けなかったのである。
淡水ならば多少の水濡れはその時だけの話しで済まされる場合が多いが、塩水だとそうは行かない。
地落なら漏電ブレーカが切れるのだが、そうでない場合は電気分解とそれに伴う熱で危険な状態になる。
いわゆるトラッキングみたいな現象だろうか。
コンセント部分は普通は不燃性或いは難燃性の樹脂で出来ている訳だが、炭化した場合は余計に電流が流れて発熱を促すと言うことはないのだろうか。
ちなみに以前電気分解が起きた時には、コンセント側のプラスチックにヒビが入っていたし、プラグ側は熱で変形&炭化っぽくなっていた。
床下にコンセントを置いた方が水槽台内部がスッキリして良いのだが、こういった事情から仕方なく水槽台内部にコンセントを移設した。
ここには前記ヒータ系3本とEHEIM-2222(吸着剤用)及びEHEIM-1250を接続した。
で、この配線をいじっていたら例によってポンプ逆流でまたまたプラスチックケースの水位が…早めに気づいたから良かったというか、もうこれ以上死ぬミドリイシが居ないというか…とにかく水位が下がってサンプ漕に流れてしまったので、その補充もかねて100リットルほど換水した。
床下を開けたついでに自作カルシウムリアクタの炭酸ガス溶解部、ADAのパレングラスを使用しているのだが、コイツも掃除した。
海水の場合は炭酸ガスが溶けやすいので、何もパレングラスを使用することもないのだが、この手のパーツは水草時代のものが有るので流用した次第。
その他バブルカウンタとか逆流防止弁なども水草時代のパーツそのままだし、カルシウムリアクタの2ndステージはジャレコの炭酸ガスミキサを改造して流用している。
過去にもブロック図を書いたかどうか忘れてしまったので、ここに現在使用中のカルシウムリアクタのブロック図を載せておこう。
要点は、カルシウムリアクタへの海水を圧力のかかった揚水ポンプの出口側から引いている点である。
これによって常にシステム内は海水で満たされている状態になる。
流量は2ndステージ出口からサンプ漕に戻る所にバルブ(エア用のそれ)を付けてコントロールしている。
従来セカンドステージは塩ビ管(100φ)で作っていたのだが、水草水槽廃止に伴って不要になった炭酸ガスミキサを流用したという訳である。
上図のH型の部分はVP13の塩ビ配管である。
VP13内径とEHEIMパイプの外形がほぼピッタリなので、これを組み合わせればEHEIMのホースで配管出来るしEHEI
2222とも簡単に連結出来る。
今なら2222より安価なエコフィルターM(濾材容量は同程度)が8千円以下で買えると思うので、これを使えば格安でカルシウムリアクタが作れる。
2213も同じか多少安い位の価格で出ているようで、こちらは濾過材容量3リットルと、エコより容量が大きい。
2ndステージはどうするかって?EHEIM2213のモータレスで、サブフィルタ用途のものが4千円以下で手に入るし、コイツは濾材容量3リットルもあるので充分すぎる位である。
これと多少の塩ビ管、T型継ぎ手などを合わせたとしても材料費ベースで1.5万円はかからないだろう。
それでありながらカルシウムメディア総容量6リットルなのだから結構使えると思う。
この容量のメディアの入る市販のカルシウムリアクタだと8万円位するのではないだろうか。
もっと大容量を望むなら2250と言う手もある。
これは以前安売りで買った2250をカルシウムリアクタとして動作させた図。
やっていることは2222の場合と同じ。
フィルタの入出力を接続してその中で水を流し、そこに炭酸ガスを注入するだけである。
2250だとカルシウムメディアは15Kg位入るのではないだろうか。
ポンプも1,000l/hのものが付いている。
カルシウムメディアをどんどん溶かしたければ、内部のpHを下げればいい。
すなわち炭酸ガス供給量を増やせばいいという訳だ。
それで下がったpHを元に戻すというか上げるのが2ndステージであり、pHが低ければ2ndステージのカルシウムメディアが溶けるし、pHが低くなければ溶けないと言うだけのこと。
この点でもEHEIMなどの外部フィルタを使用すれば、元々は濾材と水とが均一かつ最大限に接触するように考えられているものだけに、カルシウムリアクタとしても最適なのではないかと思う次第だ。
■ '04/5/5
連休前に連絡をくれると言っていた水槽屋なのだが、何の連絡もないままに休みに入ってしまった。
メールは一応通じるようなのだが、先方がリアルタイムに目を通しているのか否かは不明である。
当初修理は一週間程度と言われていて(この時対応してくれたのはたぶん社長)、次に問い合わせたら連休前にはガラス屋さんから(洗浄が終わって)上がってくるので、シリコン接着前には連絡をする。
連休中を乾燥期間とすれば良いでしょう。
とのことだった。
この時対応してくれたのはおそらく息子さん。
連絡がないと言うことはガラス洗浄も終わっていないのだろうか。
対応は親切なのだが、状況報告が無くて困る。
修理に出してから早1ヶ月、このままズルズル修理上がりが6月になるというのは、今となってはさほど影響はないが、最初に言われた「修理費は実費程度」の言葉に信頼性が…昨日中途半端に塗った水槽台内部のペンキ。
どうしても気になったので、殆ど全部を塗ることにした。
と言っても水流計などは外すのが面倒だから、その部分は塗らない。
ペンキ用刷毛の入る部分は塗ったが、塗り残しもある。
そんな事をしているうちにペンキを使い切ってしまった。
このペンキ、いつからウチにあるのだろうか。
上の子が小さい時に木で遊び道具(手押し車とか椅子とか)を作ったことがあるのだが、あの頃買ったんだっけかな。
木材用の水性ペンキ、よくも固まらずに有ったものだ。
と言う訳でペンキは塗ったのだが、完全ではない所が何ともF&Fらしいと言うことで勘弁願おうか。
来週にはスーパークール115の安定器をもう一台取り付けなければ。
実はヤフオクで旧型を落札したのだ。
新型でも工夫して取り付ければ、何とか現在のライト用アームに付くことは分かったのだが、旧型の方が全長が短くてスマートに付けられる。
と言っても買ったものは中古(当然)なので、出品写真で見て分かる程度の錆が見られる。
製造番号を見るとかなり古いものらしいのだが、安定器は大丈夫だろうか。
熱でコンデンサは破壊寸前なんて事だと高い買い物になってしまう。
ちなみに安定器などを別とした、純粋な灯具だけで買うと\12,000(定価)だそうである。
品番はOSVC-1FLNらしい。
これに岩崎の安定器(実売\16,000)と球(実売\14,000)
を加えると\42,000で、新品実売価格と変わらなくなってしまうからバラで買うメリットはない。
ちなみに安定器の定価は\36,500で、球の定価は\19,500
とのこと。
これでスーパークールは3灯になり、アストロビームライト3灯と合わせると1.2KWもの公称出力になる。
(安定器出力=ランプ入力として1.2KW)おそらく消費電力は2割り増し程度の1.4KW程度にはなるだろう。
力率を考慮した電流は17A程度にはなるはずだから、台所の専用コンセントから引いた、最大20Aの線もそろそろ使い切ってしまうと言うことか。
電気代は1KWhあたり22.5円だから、この照明を平均10
時間点灯したとすると、10(時間)×1.4(KW)×30(日)×22.5(円)=9,450円にもなる。
もし仮に昼夜逆転して使用すれば、2,500円程度の電気代で済む事になる。
ただし22時〜翌朝8時までの限定だが。
やっぱり都市ガス燃料電池かなぁ。これだと廃熱が冬季の水温維持にも使えそう(今度は水道代が心配だが… 循環式には出来ないんだろうな)だからアクアリストにはメリットがあると思う。
何せ夏場のクーラの消費電力(ヒートポンプだから効率が高い)より冬場のヒータ電力の方が金食いだろうから。
電気の場合は使えば使うほど、3段階に単価が上がっていくが、ガスの場合は逆に大口契約の方が安くなる。
元々の水槽専用コンセントはヒータとクーラとポンプ類が接続されている。
ここも2mm2のFケーブルで配線されてきているのだが、このコンセントは2口である。
そこでこれを増設し4口にした。
タコアシ配線を減らすのが目的だ。
コンセントの使用効率を悪化させているのはACアダプタである。
それでも5台のホビー用ドジングポンプが無くなったからだいぶアダプタの数は減ったが、イオンメータやホビー用pH計(精度は??)、スーパークール安定器冷却用ファン(12V)、オゾナイザ用など等未だ数は多い。
電圧が全部一緒なら適当なスイッチング電源でも置いて分配供給すればいいのだが、5Vあり9Vあり12
ありで困ってしまう。
テーブルタップは[= = = = = = = ]----(コード)
こんな感じの、コンセント口が長手方向を向いているOAタップを買ってきた。
これならばACアダプタを付けても隣のコンセントを塞ぐ事は少ない。
通常の[ || || || || ]----(コード)このタイプだとACアダプタを差すには極めて効率が悪いという訳である。
ただしサージアブソーバやサーキットブレーカの入ったOAタップは内部接続が半田付けだったりするので、例え1500W迄可能と書いてあっても信用してはいけない。
私の買ってきたものはブレーカとサージアブソーバがベークの基板上に実装されていた。
基板のパターン幅は精々10mm程度だから、もしも35μm厚の銅箔が使用されている一般の基板であるとしたら、15Aを流すのは無理だ。
はんだ付けが何故いけないのかというと、半田というものは抵抗が大きいからである。
圧着に比較すると半田付けはかなり抵抗が大きいので、そこに電流を流せば当然発熱する。
電圧もロスする。
発熱して半田が溶けかかり、更に接触抵抗が増加して発熱が激しくなり、やがて大事故に…と言うことだって無いとは言えない。
基幹系配線を行うタップは高信頼性のものを使用すべきだと思う。
事実、照明系などはテーブルタップによってそれ自体の発熱が明確に分かるほど違うのだから。
今回の水漏れ事故で水槽台内部や床下の整理、照明関係や電源の見直しが出来た。
生体が全滅していれば全ての水を抜いて配管のチェックその他も出来るというものだが、ライブロックの一部と魚とミドリイシ以外のサンゴが生きている状態だからサンプ漕やスキマーなどは稼働中である。
本当はホース接続の各部は見直した方が良いんだけどなぁ。特に水圧の加わる部分は、ホースの硬化と共に外れる危険度が増しているはず。
■ '04/5/7
水槽の無い間に照明器具やアームなどをチョコチョコ掃除したり、色々細かなことをしている。
床下のクーラのフィルタも見てみたが、特に詰まっている様子はない。
もっともこのクーラで今年の夏は乗り切れるのだろうか。
照明は今までの合計720Wから1270Wへと増えている。
頃合いを見てKDA500かKDA1000を導入する必要はあるだろうが、又それ用の配管をしたりポンプを用意したりと大作業になりそうな予感。
水槽台の骨組みである鉄骨の様子も見た。
飛沫のかかる部分はどうしてもさびが出てしまう。
鉄骨にはさび止め処理はしてあるのだが、塩水の威力はさび止め剤など無視するかのようだ。
そこでサビチェンジ(自動車用はサビチェンジャーの名称でホルツから出ている)を塗る。
これとて万全ではないが、さびを落とさずにその上から塗っても大丈夫なので手抜きが出来るという訳だ。
通常の防さび塗料だと、さびを落とさずに塗ると塗料の下でサビが進行してボコボコになってしまう。
サビチェンジも何度も塗り重ねているとボコボコ感は出てくるから、機会を見て一旦はがして塗り直した方が良さそうなのだが、サンダーでもないと剥がれそうにないな。
水槽台周りはステンレス製にしておくべきだった。
もっともステンレスと言えども海水雰囲気中では腐食は免れないようだが鉄よりは余程マシだ。
目に見える所とかスキマーの近くなどにはサビチェンジを塗り、普段は水がかかることがないのだが様々な(!)事故で水濡れの心配のある床下鉄骨の柱などにはシャーシグリスを塗りまくる。
何せサンプ漕の近くには家の構造材に当たる鉄骨(水槽台用の鉄骨とは別の、家を支えている高張力独立柱)があるので、そこがさびてしまっては困るという訳だ。
この柱は独立基礎の上に立っているので床面からは多少高くなっているのだが、先日の水槽水漏れ事故などの時には塩水がかかってしまう可能性がある。
床下のスペースは最大高さ60cm程度しかなく、そこに根太などがあるので個々を進む時には匍匐(ほふく)前進だ。
私の住居付近は住宅専用地域であり高さ制限が厳しいので床を上げると屋根を低くしなければならない。
ま、ナイショで床を掘ってしまうと言うワザもある訳だがコストの点で思うようにいかない。
もしも床下がコンクリートでなければ後加工も出来ない話ではないのだが、全面基礎なので今はそれも不可能。
敷地が沢山あってフィルタルームとか、そこまで行かなくても庭に専用の小屋などが立てられる方が羨ましい。