水槽レポート(135)
■ '04/5/7
プラスチックケースの中のライブロックと生体、水が抜けてしまった事件のあった方の生体は全滅しライブロックも白くなってしまった。
こちらはTFWの70Wメタハラで照らしているのだが、光量とライブロックが白くなったのには余り関係無いようだ。
最初は光が足りなかったのかと思ったのだが、ライブロックを裏返してみると、そこには石灰藻が沢山付いていた。
と言うことは水が抜けて数時間放置されたおかげで石灰藻が取れてしまった(実際にはその後数日かけて徐々に取れていく訳だが)のか。
裏側は光や空気に触れにくかったので石灰藻が助かったとか。
水の抜けなかった方のライブロック、こちらは小型のものを主体に入れてあるのだが、これは石灰藻の様子に余り変化はない。
でもシャコが居るのはこちらの方だと思う。
大型のライブロックはなかなか良いものが無く、cpfで売っていた頃が懐かしい。
cpfでも養殖物などが売られ始めているようだが、本格的販売になるには更に時間を要することだろう。
cpfでライブロックが入手出来なくなってから、私は沖縄のショップ2件から通販で購入したことがある。
最初に購入したショップは納期の管理が悪くて参った。
結局の所漁師さんにアルバイトで取ってきて貰う訳で、漁師さんの都合などによっては入荷の日程などが立たないと言うことだろう。
もう一件、こちらはそこそこ有名というか、アクアリストの皆様のホームページなどでもよく見かける名前のショップなのだが、品質は悪くないと思う。
一度梱包不十分で箱が破損して届けられたことがあったが、トラブルはその程度。
ただし納期は少々かかるようだ。
今回はどうしようか。
私は細かなライブロックを重ねて積み上げるのが余り好きではないというか、水槽に奥行きがないのでひな壇構造が採れないのだ。
で、大型のものをボコンと置くようなスタイルになってしまう。
だが大型のライブロックは小型のものより更に購入が難しい。
形状など余り良いものがないし、漬け物石とは言わないが、そんな感じの石に石灰藻が付いたような格好のものが多いのである。
実際に見て選べればそれに越したことはないのだが、この近辺で良質のライブロックを扱っている所を見たことがない。
南町田の某大型店でもたまに素晴らしいものが入荷している時もあるのだが、時間が経って売れ残り状態になると真っ白けのそれがストック水槽に…でも価格は1Kgで\2,000とかする。
だったら見られないリスクはあるものの、沖縄のショップから通販で買いたくもなるというもの。
いつもはケース単位で買っているのだが、今回は大型のものだけを注文してみようかな。
ヤフオクで落札したスーパークールが配達されてきた。
シリアル番号はかなり若いので発熱によるコンデンサの劣化などが心配されたが、内部は綺麗そのものだった。
安定器のケースは所々に腐食(アルミも含めて)が見られたが、内部は綺麗だった。
ちなみにコンデンサのメーカはウチでパンクしたモノとは異なっていた。
灯具はさすがに使用感たっぷりという感じで、アルミ製の傘の部分は塗装(アルマイト?)が熱によって白っぽい斑点状になった所が見られ、金具類は明確な塗装のはがれとサビが見られた。
スーパークールもここまで使って貰えれば本望だろう。
もちろんウチの水槽を照らすために第二の人生を送る訳だが。
球も付属してきて、中古だと言うことだから期待はしていなかったが照度は35KLuxあるからウチにある古い方の球よりは多少明るいと言うことだ。
ちなみに新品は41KLuxだからまだまだ使えそう。
いずれはマリンブルーより色温度の高いサンホワイトにでも変えようと思っている。
安定器の放熱をどうしようか迷ったのだが、水槽台の鉄骨を壁にしてヒートシンク部をチムニー構造(懐かしいなぁ)として自然空冷を試みる。
水槽台内部を片づけたおかげで安定器を縦に設置することが出来たのだ。
スーパークールも様々な球が出てきたと言うことは、それだけ販売量が増えていると言うことだろうか。
そのうちに250Wの球とか、400WのE39口金の球などが出てきたりして。
スーパークールのメリットは灯具が安くできること。
デメリットは球が高いことだ。
■ '04/5/8
ドジングポンプをヤフオクで売るための準備。
現在はこれを使用しているので、これは使っていなかったのである。
出品に当たっては送液チューブを新品に交換して整備をした。
ヨウ素で汚れていたローラも、しばらく普通に(つまりヨウ素用以外として)使っていたらほぼ綺麗になっていた。
いくらの値が付くのか分からないけれど、私が買ったスーパークールのように、誰かに有効利用して頂きたいものである。
ヨウ素と言えば、ヨウ素イオン電極を買ってあるのだった。
測定下限が0.01mg/lだったかな。
校正液を作るのが面倒で放ってあるのだが、Naイオン電極に代えて使ってみようか。
今はヨウ素など添加していないから常にゼロなのだろうけれど。
もう一台のイオン計で使用しているCa電極もそろそろ寿命だった。
交換用チップががあるので、これに交換して再校正しなくては。
昨日のスーパークールをライトアームに取り付けると、バランス的には○□○□○□▽○=スーパークール□=アストロビームライト▽=TFW H70
と言う感じにしたくなる。
なのだが、ライトアームはアストロビームライト3個を並べる幅で作ってしまったので、□◎□○□▽◎=スーパークールを前後に2個上のような配列の方がやりやすい。
TFWは以前から専用のアームで付けていたのでライトアームの長さとは無関係。
ちなみにアストロビームライトの端から水槽の端までの長さは250mmである。
上のような配列だと◎の部分はかなり明るくなると思うので、光を欲しがる浅場系の場所として使えるのではないかな。
水槽左側は暗くなると思うので、ここは従来通り深場系の場所として使えそうである。
○□○□○□▽この配列だと水槽内の光量はほぼ一定となるから水深でのみ光の強さを加減してサンゴを置くというスタイルになる。
ま、欲を言えば○□◎□◎□○かな。
でもこれだと1.65KWだからブレーカが危ないのと、深場系には水槽の下の方に置いたとしても明るすぎるかも。
スーパークール追加でマルチタイマーDXのチャネルはいっぱいになってしまった。
タイマを追加した時には余裕があるかなと思ったのだが、意外に使ってしまう。
水槽台内部も電線を束ねてはみたが、数が多いし太いしで余り綺麗にまとまらない。
線を通すプラスチックのカバーでもかぶせれば良いのだろうが…線をタイマー側に寄せているのは、その右側に水流用ポンプからの配管が通るためである。
ペットボトルはカルクワッサ、その下はDASのスキマーなのだが、ここだけはカバーが出来ない。
EHEIM-2222は吸着剤入れで、相変わらずここに置いてある。
吸着剤の交換は楽なのだけれど邪魔。
この写真は水槽台の左半分なのだが、右の方にはドジングポンプと添加剤の入ったペットボトル、UPSが置いてある。
掲示板の方で教えて頂いたのだが、オムロンの
シーケンサが意外に安い。
(シーケンサは三菱かどこかの商標だったかな?オムロンはプログラムリレーと呼んでいるし一般的にはPLCかな?)マルチタイマーDXを3台で行っている全ての事に加えてウエーブマスタープロの機能まで取り込むことが出来る。
しかもマルチタイマDXを3台(今は既に売っていないが定価ベースだと3台で6万円位?)より断然安いと来ている。
アナログ入力も使えるモデルがあるので、pHとかORPでリアクタやオゾナイザの動作を制御したり水温でクーラやヒータを制御したりと様々なことが可能だ。
ブレーカが落ちたり停電したり等でメタハラが消えた場合、現在のタイマーだと停電復旧時に一斉にメタハラが点灯することになる(瞬断に近い場合は点灯しない)が、その制御だって可能になる。
(バックアップ電源を使用して商用電源の断を見ていればいい)アナログ入力を使いたい時にはDCタイプを選択する必要があって、この場合はDC電源も要るので多少割高にはなるが、8Ch出力を持ったCPUユニット(\13,000)と電源(\7,600)と4cHの拡張出力ユニット(\4,500)で\25,100でしかない。
単に4cHの制御だけなら1万円、8cHでも1.5万円は高くはないと思うが如何だろうか。
他にPC接続ケーブルとかその辺りは必要なのかも知れないが、たいした値段ではない。
欠点としては、マニュアル制御がしにくいこととコンセントタイプではないので、その配線が必要なこと位だろうか。
マニュアル制御は、マルチタイマの場合だと、スイッチ一つでタイマ動作に関係なくON/OFFをチャネルごとに切り替えられる(ただしマニュアル動作の終了は全チャネル一斉)が、シーケンサの場合だとボタン一つという訳にはいかない。
もっとも、それ用のボタン(スイッチ)を外付けして(例えば中立のトグルスイッチで、ON-AUTO-OF
みたいに)シーケンスを組めばいいだけの話しではあるが。
8cHのCPUと4cHの拡張ユニット3台(最大接続台数が3台)で20cHの出力が得られるから、この構成で(ウチの水槽の場合だと)水流ポンプ5台+揚水ポンプ2台+メタハラ7台+夜間照明用蛍光灯+ヒータ+クーラ2系統+カルシウムリアクタ用炭酸ガス制御+補水制御+オゾナイザ制御が出来ることになる。
クーラを2系統としたのは、同時起動を避けるため。
揚水ポンプも起動時電流を考慮して2系統としたが、まとめても良いかな。
と、夢は膨らむのであった。
次回仕様変更時にはシーケンサを考えてみようと思う。
■ '04/5/9
サンプ漕周りを少し整備した。
スキマーの整備、サンプ漕とスキマーの隙間に硬質発泡材を切って密閉した。
スキマー周りは飛沫のためにどうしても塩だれが起きてしまう。
DASスキマーは箱形のためサンプ漕には入れやすいのだが、当然周囲には隙間が空く。
そこに硬質発泡材を加工して隙間を無くしたと言う訳だ。
ついでにサンプ漕と水槽台の間にもこの発泡材で隔壁を作ると共にサンプ漕の保温も強化した。
この発泡材は、いわゆる発泡スチロールなどに比較するとかなり密度が高く、でも空気を大量に持っているので保温性に優れている。
表面は多少固いが内部はさほどでもなく、カッターナイフで切ることが出来る。
唯一の欠点は価格が割高だと言うこと。
900mm×600mm×10mmの板で\760もする。
これより軟質の、もっとスポンジに近いような感じの発泡材を私は水槽のバックパネルにしている。
色はブルーで、これも保温をかねてという訳だ。
DASスキマー、透明な部分(塩ビ板かな?)は少々変色したが、その他機能は何ら問題ない。
もっともスキマーなんて可動部はモータ位なものだから壊れようがないのだが。
そのモータとインペラも予備を購入してあるので、あと数年は大丈夫だろう。
その後は室外設置にするかな。
最近の高性能スキマーは高さがあるので水槽台の中に入れるのは難しい。
しかもサンプ漕より高い位置に設置しなければいけないとなると設置場所は限られる。
サンプ漕の中にも入れられないとすると、残るは室外と言うことになる。
DASスキマーと共に信頼性の高いのはEHEIMのフィルタやポンプだ。
これらはインペラなどを交換することもなく、水草水槽時代から、つまり、5年間も動き続けている事になる。
Rio等に比較すると価格は高いが、その分信頼性も高い。
もう一つ、壊れそうで壊れないオートヒータ。
温度調整型サーモと200Wヒータが一緒になったものでセット水槽に付いていたというものを譲り受けて4年以上働き続けている。
ヒータ類は破損→漏電なので、定期交換が望ましいことは分かっているのだが、使えるうちは使ってしまうと言うか交換は面倒なものだ。
このオートヒータ、ヒータが直結(当たり前)のために狭い隙間を通すことが出来ない。
今回は水槽台内部の配線引き回しを変えたので、どうしても狭い所を通したくなった。
でも結局通せずにNISSOのサーモコントローラ+普通の300Wヒータに変えた。
サーモコントローラだが、ここにも今は無き(?)
ジャレコの製品が使われている。
温度センサと一体となった超音波センサか何かで水位を検出して、水位低下時にはヒータをカットオフするという仕組みのもの。
確かに淡水では動作するのだが、海水で付着物がセンサに付いていると正しく動作しない。
この製品が淡水専用であったのか否かは今となっては不明である。
コンセント部や使われている線材を見ると、NISS
の方に一日の長が有るのかなと思う。
比重計の代わりに導電率計を使う。
ウチにも導電率計があって、それで海水を測ってみた。
PINPOINTのサリニティモニタの取説によれば、比重が1.023辺りの時の導電率は47.7mSとあり、塩分濃度は31.1pptになるのだそうだ。
実際の海水の濃度はと言うと、比較的濃いめの海水のあるインド洋で3.54%程度、太平洋の平均値で3.42%程度だ。
3.5%(35ppt)の時の比重は1.026になるはずなのだが、比重は温度傾斜が大きいのでよく分からない。
水槽照明専用コンセントを台所専用コンセントから引いてきた訳だが、これは従来の水槽専用コンセントと同じ側(単相三線200Vなので)に接続されていた。
水槽照明とクーラは同時に入ることが多い訳だから、出来れば別にしたい。
そこでコンビネーションレンジ専用ブレーカと線を入れ替えた。
実際の電流バランスは夏場の昼間にでもクランプメータで電流をチェックしてみないと分からないのだが、配電盤奥が意外に狭くて線の入れ替えが大変だった。
ウチは従量電灯B契約でブレーカは60Aである。
単相三線なので、片側60Aずつの合計120A使えるらしい(東京電力談)のだが本当だろうか。
東京電力のオネーさんの話によると、200V機器を使った場合もで最大で60Aまでブレーカは落ちないのだという。
つまり12KVAである。
だったら100V機器を120A分使っても同じ事。
と、オネーさんは言う。
一方でブレーカのカタログを見ると、合計60Aと書いてあるページがあった。
一体どれが本当だろうか。
■ '04/5/9
東京電力にはメールで再問い合わせしておいた。
合計120A使えるのであれば、後はバランスだけの問題でブレーカは落ちないかも知れない。
水槽屋から連絡があった。
シリコンの乾燥時間を出来る限り取りたいとのことで、引き渡しは来週になるとのこと。
今週末にでも詳細は打ち合わせましょうという話しだった。
シリコン剥離事故はメーカによっては結構あるようで、M社製の水槽が購入後1年もせずに水漏れしたとか言う話しもある。
横浜の某ショップではP社の水槽はシリコンが弱いと言うし、東京の某ショップではP社なら大丈夫だと言うし…ま、ウチの水槽はそのP社製なのだが。
ガラス水槽と言えばシリコン接着が主に使用されている訳だが、こんな充填剤もある。
シーカフレックスはシリコンより強力な接着力と耐久性と弾力性を誇っているという。
だったら水槽に使えると思うのだがどうなのだろうか。
興味ある向きはこちらを参照されたい。
アクリル水槽の場合は傷が寿命を決める。
多くの場合は5〜6年も使用すると再研磨したくなると言うことだ。
ガラス水槽の場合、ガラス板自体は耐久性があるもののやはり接着強度が寿命を決める。
ステンレス枠付き水槽は最も長寿命と言われているが、今時殆ど見かけない。
■ '04/5/12
サンプ漕の周りを硬質発泡板で覆う作業、本日までに終了。
手が入れにくかったり、他のものが邪魔をしたりして何度も諦めてきたこの作業なのだが、何とか全面の90%以上を覆うことが出来た。
これで遮温性も上がるだろうか。
鉄骨部分にサビチェンジを塗っていることは何度も書いたが、今回は一部分のみ油性のさび止め塗料(さびを落とさずに上から塗れるタイプ)を使ってみた。
果たして耐久性はどうなのだろう。
単にホームセンターで見つけたから買ってきて塗ってみただけという、全く興味本位の作業だった訳だが。
油性塗料、塗るのは良いが刷毛などの後始末が面倒だ。
サビチェンジは水性なので刷毛などはそのまま水洗いすれば良いという手軽さなのだが、油性塗料となるとそうはいかない。
ペイント薄め液で刷毛や容器を洗い、廃液には洗剤を混ぜて乳化させてから捨てる。
ペイント薄め液も余り安くはないから、部分塗りなどは特に面倒である。
これだったら紙コップと使い捨て出来る刷毛があった方が良いな。
水槽の夜間照明用にブラックライトとアクア用電球型蛍光灯(反射鏡が内蔵されている、ガラスで覆われたタイプ)を使用しているのだが、このアクア用ブルー蛍光灯の寿命は余り長くはない。
アキバあたりで売っているカラー蛍光灯はさほど高くはないから、これを使えばいいのだが芸がない。
で、考えるのはLED化である。
青色LEDも最近は安くなり、超高輝度と呼ばれるものでも100円/本程度か。
AC100Vで点灯する出来合のものもあって、消費電力2.5Wタイプは\6,000程だ。
アクア用だとクラマタ産業から出ている物が、LE
25本仕様で実売1.4万円ほど。
出来合のLED照明灯を買ってきて、市販の灯具に入れるとすれば1万円ちょっとで出来そう。
だったら1.4万円のアクア用でも良いではないかと思ったり。
DC電源を使用して点灯させるのは簡単なのだが、AC100Vをそのまま整流して… と考えると回路規模はともかくコンデンサが意外に大きいのではないかと思う。
全波整流のままで使用するとチカチカ見えるという話しもあるのだが、人間の目は100Hzに反応するのだろうか。
■ '04/5/13
プラスチックケースの中の数少ないミドリイシの生き残りが又一つ減った。
不思議なことにポリプを沢山出しているミドリイシもあれば、白化していくミドリイシもある。
他のソフトコーラルやミドリイシ以外のハードコーラルは極めて元気だ。
水質が余り良くないと言うことは考えられるが、でも極端に悪い訳ではない。
だとすれば問題は光だろうか。
プラスチックケースは濃い緑色なのでケース内で光が反射することはなく、当然暗くなる。
こちらのケースを照らしているのはスーパークール1灯だからさほど明るいとは言えないが、横幅90cm程度のケースだし生き残ったミドリイシなど数少ないものを集中的に照らして居るんだけどなぁ。
■ '04/5/14
今日は水槽屋から連絡が来る日だったのだが、何も言ってこない。
又遅れると言うことならそれでも良いのだが、日程がハッキリしないことには困ってしまう。
実はライブロックを注文したので、水槽が遅れるならライブロックも遅らせないといけないのだ。
今回は初めて取引するショップに注文した訳だが、例によって場所は沖縄。
ケース単位での購入の他に、好きなサイズを好きなだけというアラカルト(笑)で注文出来るので大型のもの主体に注文してみた。
今プラスチックケースに入っている大型のものはライブロックとは言えない姿になってしまっているから。
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