水槽レポート(140)
■ '04/6/11
水槽左側の大型のテーブル状ミドリイシ下部にソフトコーラルが付いている。
それはハナヅタみたいな感じなのだが、セイタカイソギンチャクの触手が太めのようなスタイルなのだ。
この手は全く良く増えてくれるから、これを取り除きたくなった。
と言ってもピンセットなどでつまんで取ろうとするとちぎれて爆発的に増える。
以前セイタカイソギンチャクが見つかった時、私は水酸化ナトリウムでこれを退治した。
セイタカイソギンチャクの上に水酸化ナトリウムを一粒乗せるのである。
これでセイタカイソギンチャクは跡形もなく溶けてしまう。
今回は下部という事で水酸化ナトリウムを乗せにくかったので、ミドリイシごと一旦水槽から出してひっくり返して水酸化ナトリウム攻撃を行った。
ひっくり返してみて分かったのだが、このソフトコーラルはずいぶん増えていた。
水槽全滅事件以前はこの手のコーラルも大事に育てていたのだが、水槽のあちこち、ガラス面にまではびこる始末で参ったのだった。
とりあえず見つけられた部分は処理したが、でも残っているだろうな。
エビでも入れようかな。
以前はどこにでもあったような、緑色のミドリイシというのを最近余り見かけない。
ウチの水槽の右下に入れてある大型のものもショップで見つけて(ネット上には出ていなかった)買ってきたもの。
以前はこの手のミドリイシの色落ちしたヤツが安売りされていたりして、それを色揚げするのも又楽しかったものだが。
サンプ漕も汚れていないし、余り気が進まなかったのだが、換水した。
サンプ漕掃除をしていないので、単にサンプ漕に新海水を流し込みながらオーバフロー分を捨てていくという感じ。
いつもどおり150リットルほどの人工海水を作ったが、どの位がそれに入れ替わったのだろうか。
新海水を作る時はいつも温度は低めで比重は高めにしている。
こうするとサンプ漕に入れた時に新海水が下に沈み、オーバフローして捨てられる率が減るかなと思うから。
ま、気休めとも言うんだけど。
水槽で使用しなくなったRio3100で人工海水をかき混ぜたら、何と溶けるのが早い事。
ミックスイオンフィルタの排水導電率は40μSまで上昇していたからそろそろ寿命かな。
ちなみに元水は220μS程度ある。
ミックスイオンフィルタの通過速度を落とせば、つまりチョロチョロと水を出すようにすれば導電率は下がる。
或いは通過水の温度を上げるのも宜しい。
イオン交換樹脂は20インチ型の方が割安なのでこれに変えたい所だ。
ついでに屋外に貯水タンクを作って、KD
500の配管の所から注水するようにしたらスマートだな。
雨の日や暑い日、そして寒い日は換水したくなくなるだろうけれど。
家の外壁に沿うような形で、幅900×高さ1500×奥行き450で作ったとすると600リットル近く入るという事か。
奥行き450mmなら邪魔にはならないな。
幅と高さを1mと1.8mにすれば800リットルだから、インスタントオーシャンのバケツ一杯分の塩をゴソッと入れれば手間もない。
アクリルだと高そうだから、塩ビ板か何かで作れるのだろうか。
強度が足りないかな。
ま、800リットルというのは大げさだとしても300リットル程度の容器があれば嬉しい。
ただし市販のものは高さがない代わりに奥行きがあるので外に置いたとしても邪魔になる。
広い土地に住んでいるアクアリストが羨ましい。
今の換水用タンクは床下に置いてあるので、換水の時には床下にもぐってそれを引き出してくる(床上に上げる訳ではない)必要がある。
たいした手間ではないのだが、床下収納の所から入るのでそれを外すのが面倒な位かな。
仮に屋外に300リットルほどのタンクがあったとしたら、粉体輸送機(名前は大げさだけれど、自動給餌器の大型版だと思えばいいか)とRO/DI水供給装置を組み合わせて、スイッチポンで自動換水なんてのが出来そうである。
人間は適当な時期ごとに人工海水の素を補充しておけばいい。
保温と保冷の問題はあるが、300リットルの海水を一度に交換するのではなく、毎時10リットルとRO水の出来る量位に押さえれば温度合わせは不要になるだろう。
■ '04/6/13
ドージングポンプが止まっている事に気づいた。
と言っても手動で止めた覚えはない。
勝手に止まったのである。
そう言えば数日前にも、流量設定値がおかしくなっていて電源再投入で元に戻った事があった。
ドージングポンプが壊れたのだろうか。
内部はCPUとEP-ROMの構成だから、P-ROMの内容が怪しくなって暴走したのかも知れない。
でももっと確率の高いのは電源品質である。
KDA-500は突入電流が相当大きく、これが起動する瞬間は(KDA側のコンセントに白熱電球をつないでおくとよく分かるが)目で見て分かるほど電圧がドロップする。
ドージングポンプは110V仕様なので、公称100V時に-10%近くとなり規格ギリギリ。
クーラ起動時に一瞬とはいえ電圧が下がれば、瞬断に近い状態に陥っても不思議ではない。
クーラ側ではなく照明側のコンセントに接続してはみたが、こちらは電圧の絶対値が若干低い。
何しろ18A近く流れている線である。
そこで今使用していないRio用に用意していたステップアップトランスを使用して120
供給を試みる事にした。
ISMATECの規格は110V〜120Vである。
これでしばらく様子を見てみよう。
KHはやっと8まで上昇した。
今週末にでも各微量元素値を測ってみようと思う。
スキマーの価格を調べてみた。
バレット3が国内では10万円位、海外から買えば半額である。
ユーロリーフなんかは元値が高いのか、海外価格も国内価格もそう大きくは変わらないようだ。
■ '04/6/14
シャコ捕獲器、そこに入っているのはヤドカリかエビである。
シャコは捕れないものなのかも知れない。
ドージングポンプの方だが、やはりタイマ値が変化してしまうようだ。
何故起きるのか、どんなタイミングで起きるのかは不明ながら、ディスプレイに表示される時間が狂ってしまう。
通常は3.0秒動作して50.0秒お休みなのだが、この3.0秒は狂わずに50.0秒が45.0秒に変わったりする。
必ず45.0秒になるのか否かは不明だが、とにかく変化する事に違いはない。
クーラ側コンセントの電圧は102Vほど、メタハラ側は消費電流が多いので98Vまでドロップしていた。
実に4Vも低く、これで18A流れているとすれば70W以上も発熱している計算である。
ドージングポンプ電源を手動で(!)瞬断させてみたりしたのだが現象は発生しない。
メタハラ消灯時にも起こるから、電子安定器からのノイズという線は薄いだろう。
一体何が原因なのだろうか。
実はドージングポンプの台数を増やしたいと思っていた所でもあるので、もう一台増設しようか。
従来添加していて現在入れていないものは、ヨウ素、鉄&マンガン、モリブデンである。
ヨウ素はオゾナイザとの絡みがあるので入れない方が(今は)良いかも知れない。
鉄はこれまではアイロン&マンガンの市販品を買っていたのだが、塩化第二鉄とか硫酸第二鉄で良いのだろうか。
水草水槽で使う"メネデール"の方が吸収しやすい形なのだろうか。
人間用鉄剤はクエン酸第一鉄ナトリウムとかピロリン酸第二鉄だろうか。
この辺りが良いのかも知れない。
フッ素は水槽内での減少量が少ないとは言うが、フッ化ナトリウムか何かの薄い溶液で添加出来るかも知れない。
その他、臭化ナトリウムやホウ酸、塩化カリウムも添加してみたいが、問題は試薬が簡単に手に入らない事だ。
■ '04/6/15
リアクタへの炭酸ガス供給量を更に増やし、KHは8.5まで上昇した。
しかし炭酸ガスはかなりの量になっている。
ADAの器具では、炭酸ガスの気泡が別れて見えずに線になっているんだけど…日中のpHは8.3まで上がっているから、まだKHやCaが低いのだろう。
水槽自体の調子は良い。
ミドリイシも元気に成長しているし、あ、相変わらずシャコも元気だし…
■ '04/6/16
屋外設置の換水用タンクだが、市販の雨水用タンクが使えそうである。
樹脂製とステンレス製があり、樹脂製の方が安価なようだ。
ただし"薄さ"を求めるのであればステンレス製の方に分がある。
樹脂製だと250リットルもので50cmを超える奥行き。
でもこれは実売価格が3万円前後だ。
200リットルもので薄型のものを探すと40cmというものがあった。
安いものだと80リットルで1万円以下からあり、300リットルでも3万円程度。
逆に高価なものになると250リットルで10万円
なんてものもある。
(定価はもっと高いが)海水を入れる関係から出来れば樹脂製で薄型のものがベストかな。
デザイン的にはステンレスタンクの方が格好良いのだが、家の裏に置くものだし。
置き場所があれば貯水タンクが安くて宜しい。
実際使っている方も多いはず。
これだとホームセンターで買う事も出来る。
美観的問題はあるだろうが、マンションだったらベランダに置けるな。
かなり邪魔にはなるだろうが。
先端ブルー、ボディーホワイトのミドリイシ、ボディーが徐々に褐色になってきた。
光が強すぎるのだろうか。
一等地に置いてあるから、まさか光が弱すぎると言う事は無いと思うのだが。
■ '04/6/18
ブルースギノキはますます青が濃くなってきた。
左隣のブルーグリーンのテーブル状のヤツもだいぶ色が良くなってきている。
(上の6/11の写真より良くなっている感じ)後ろの緑色のヤツは水漏れ時に空気中に露出した事もあり、さらに照度が足りなかったので全体はクリーム色となり、先の方は(今でもまだ残っているが)白化してコケが付いてしまった。
ここを折れば回復は早いのだろうが、そうしなくてもコイツは水質と光さえ良ければどんどん育って、白化した部分を再度共肉が覆い尽くす生命力なのだ。
実にコイツ、謎の全滅事件以前からウチの水槽に生息している。
水質測定を行った。
pH 8.26
KH 8.5
Ca 350
Mg 1200
Sr 4
PO <0.02
Si <0.25
KHは前回測定の6から上昇した。
Caその他も多少上がってきているがまだ低い。
と言っても危険なほど濃度が低い訳ではないから無理に上昇させる事もないだろう。
そろそペットボトルの添加剤が底をつくので入れ直さないといけないのだが、前回同様の濃度で添加しようと思う。
カルシウムリアクタへの炭酸ガス供給量からして、かなりのCaが溶け出していると思うのだが意外に濃度が高まらない。
もしもリアクタ容量が小さかったら、炭酸ガスとメディアの接触時間が短かったとしたら、pHの低い排水が出てくるはずだ。
だがそう言う事もない。
EHEIM-2222+2ndステージでカルシウムメディアは3Kgほど入っている。
これを2222から2228にすれば相当容量は増えるが、効果はあるのだろうか。
確かにメディアとの接触面積も接触時間も容量も増える訳なのだが…一応EHEIM-2228用のガスケットを発注しておいた。
ずいぶん長い時間放置してあったのでガスケット位は取り替えておいた方が良いだろう。
もしかすると手持ちの分量ではARMが足りなくなるかも知れないな。
これも買って来ておかなければ。
話は変わるが、子供が縁日で金魚すくいをやって、金魚を持って帰ってきた。
仕方ないので外に出してあった40cm水槽を洗って底砂の代わりにEHEIMの濾材を入れて、それにスポンジフィルタをセットした。
だが6匹いた金魚はどんどん死んでしまって、3週間経った今は2匹が残っているのみである。
立ち上がりの早いスポンジフィルタという事で、おそらく既に下がっているであろう亜硝酸を測ってみたのだが、それはもう測れる限界を超えているのではないかと思えるほどの真っ赤っか。
以前の水草水槽では2週間位で亜硝酸レベルは急降下したのだが、バクテリアの元を入れなかったからかな?未だに亜硝酸レベルが下がらない。
外部フィルタを付けるほどの事でもないし、換水しながら様子を見ているのが現状である。
淡水用のライブロックでもあればいいのに。
私は通販でミドリイシを買う事も多い。
最近は輸送方法も確立された感もあり、輸送によるトラブルは少なくなっていると思う。
と言っても最初は恐いから、初めておつき合いさせて頂くショップからは1個か2個しか買わない。
それで状態を見て追加注文するという具合だ。
大抵のショップは写真を載せているのだが、ブルーライト下だったりストロボ使用だったりで、写真とゲンブツの色が違うというのは良くある話しだ。
ショップによってはそのサンゴの説明がされているのものあるが、いわゆる謳い文句と現実のギャップを埋める作業も必要になる。
だったらショップに行って買ってくれば良いではないかという話にもなるのだが、それにしたってショップの水槽と自分の水槽では他に入っている生体も違えば照明も違う訳で、やっぱり失敗は起きる。
例えばピンクと表示されていても、これがどう見ても茶色なんだなぁとか、濃いブルーと表示されていたのがウチで見ると紫なんですけど〜 みたいな感じ。
そして今気に入っていないのは、ピンクと表示されていて買ったものが、どう見ても茶色な訳ですよ。
一応一等地に置いてあるんだけれど、色が変わる気配も見せないんだよなぁ。白系も難しい。
死にそうで白いのか、元々白いのか、光が足らずに白いのかを見極めないといけないから。
ウチのオフホワイトボディーに先端ブルーってヤツもボディーは褐色化し始めている。
それと同時にポリプも出すようになった。
白っぽかった時にはポリプは殆どでていなかったのである。
だから茶色で良いのかなぁ。それとももっと光の弱い所に移して、ホワイトボディーを維持した方が良いのかな。