熱帯魚を飼う(37)
■ '99/11/2
90cm水槽の水質データはGH=4,KH=3,pH6.5〜6.3である。
でもイシマキ貝はひっくり返っている。
ひっくり返っているが死んでいるわけではない。
しかしひっくり返るのは貝が弱っているからだと思うのだ。
何故なら買ってきたばかりの元気な貝はガラス面から脱落することなく、従ってひっくり返って底砂に落ちたりはしない。
今日は日中の気温が20℃程で60cm水槽の水温も上がりすぎていない。
ここの所湿度が低いせいか90cm水槽の水の減るのが少し早くなった。
夏場は殆ど水が減らなかったが室温より水温の方が高くなるこれからは蒸発が盛んになるのかも。
これはこれで加湿器代わりに丁度良いのだけどね。
トニナsp.をよく観察してみると葉が黄色っぽくなっている。
新芽は出てはいるが、その一方で元気のないものもある。
原因はpHか硬度か。
イオン交換水を使わないで換水をはじめて3週間余りだから、原因は硬度かも知れない。
そこで急遽水交換を行った。
イオン交換機を通して約半量の水を換えてGH=KH=2まで下げた。
週末に再度1/2の換水を行えばGH=1以下まで下がるだろう。
これでしばらく様子を見てみることにする。
イオン交換機を通った水のpHは7.1だったが、水槽水は5.9まで下がった。
硬度が低いのでpHを下げる要因さえあれば、これは急降下する。
イシマキ貝には気の毒だが、トニナやオランダプラントのためには仕方がない。
もっとも硬度のみを下げるならブラックピートが効果的なのだが、出涸らしになったブラックピートを捨てた後はフィルタ内はカラッポのままなのである。
■ '99/11/3
フィルタの給排水パイプに水垢がたまってきた。
前回掃除したのはいつだったか。
8月頃の掃除は覚えているから、3ヶ月前か。
そろそろ掃除しなければ流量が落ちてくる。
ホースの掃除の度に塩ビ配管に換えようと思うのだが、未だに実現していない。
引っ越し後は配管も換えざるを得ないので、その時はイヤでもやらなくては。
その引っ越しを機会に海水魚に手を出してみようかと再び思い始めた。
フィルタは現在の水草水槽の方を2228+2426にして海水魚の方に2228+(2222×2)を使えば手持ちで足りる。
2222の方は流量を落として嫌気性濾過にも挑戦してみたいところだ。
嫌気性濾過というとライブロックなどを多く使ったナチュラルリーフ方式が一般的だが、密閉型フィルタを使ったって嫌気性濾過は実現できるはずである。
濾材には嫌気性濾過に適していると言われているシポラックスでも使ってみるか。
これは濾材に開いた微細な穴がトンネル状に貫通している。
従ってトンネル状の穴の出入り口付近では好気性濾過が行われ、それによって酸素が消費された内部で嫌気性濾過が起きるらしい。
もちろん考えたとおりにうまく行ってくれないのが常ではあるが、実験としては面白いのでは無かろうか。
■ '99/11/4
様子のおかしかったトニナsp.だが、その中の1本が黄色く枯れ始めた。
これが硬度の影響なのかp
の上昇によるものなのか分からないし、また元気に新芽を出すのか否かも分からない。
とりあえずは従来通りイオン交換水を使って様子を見るしかない。
水草は一旦調子を崩し始めると一気に全滅..って事もあるのでちょっと心配である。
■ '99/11/6
昨日は約半量の水交換を、イオン交換水で行った。
その為ではないだろうがイシマキ貝が何個かひっくり返っている。
ガラス面から落ちてひっくり返ってしまうのだが、殻の中に引っ込んでしまうものもいれば殻から思いっきり体(?)を出したまま動かなくなっているものも..それらを底砂の一カ所に集めて2日ほど様子を見て、動かないなら死亡と判断する。
アップルスネールは淡水中で増えるらしいが、コイツは水草も食べちゃうので導入を控えている次第だ。
それに貝が増えるとものすごい量になってしまうようで恐ろしい。
少し前に買ってきた電磁バルブを動かしてみた。
CV値(バルブ解放時の通量)が余り大きくないようだ。
中を開けてみるとゴムのダイアフラムがバルブになっている。
給水用としては使えそうなのだが、排水用となるともっとガバッと開くロータリバルブでないと厳しいかも。
洗濯機用の排水バルブが安そうだし、CKDでも標準品がある。
ジャンクの全自動洗濯機でもあればバルブを調べてみたいものだ。
水交換時に気が付いたが、思った以上にフィルタ流量が低下している。
そこで久々にフィルタホースの掃除を行うことにした。
60cm水槽用に2台の2222と90cm水槽用に2台の2228、それに炭酸ガスミキサにつないでポンプ代わりになっている2426それぞれの給排水ホースを掃除するのは何とも手間である。
が、60cm水槽用の2222を掃除したら疲れてしまった。
2222はフィルタ内部も掃除したが、これが意外に汚れていた。
水草がないからと言って安心してはいけない。
(笑)2222は2台を並列運転していたのだが、掃除のついでに直列運転に変更してみた。
直列運転なら2台目は生物濾過専用になる。
もっとも流量が落ちると2台目フィルタに供給される水の酸素濃度が落ちて好気性濾過の効率は落ちるのかも知れない。
かといって嫌気性濾過が行われるほど溶存酸素濃度は下がらないだろう。
90cm水槽の方はフィルタの掃除のみを行った。
これも底床リセット以前からいじっていないので、汚れはそれなりに溜まっていた。
こちらも2222と同じく濾材は水道水でザブッと洗った。
当然濾過バクテリアにダメージはあるだろうが、これまでの経験からさほど神経質になることもないと思った次第だ。
ホース掃除も引っ越した後は塩ビ配管にするので開放されそうだ。
塩ビ管は直管の組み合わせになるので、掃除するときは上からホースクリーナを入れていけばいいのでは無いかと思っている。
もしかすると十分太いパイプを使えば掃除の手間自体が省けるかも知れない。
イシマキ貝より小型で強力にくっついてくれる貝がいれば、ソイツにパイプの中を掃除して貰いたいものだ。
90cm水槽のトニナsp.の黄化だが、これは「〜感じがする」とか「〜のようだ」ではなく、確実に進行している。
イオン交換水を使い始めたので、今後1〜2週間が勝負だろうか。