熱帯魚を飼う(55)
■
'00/3/5
イサザアミ死亡率はかなり低下している。
と言うか、殆ど死ななくなっている。
これがバクテリアの素の効果だとしたら素晴らしいことだ。
ただしアンモニアも亜硝酸もバクテリアの素を入れる前から上がっていなかったので、試薬によって変化を確認することは出来ない。
タツは毎朝プラケースに移してアミを与えているのだが、最近では水槽にプラケースを入れると自分でその中に入ってくるようになった。
で、アミを沢山やってみたら10匹くらいはパクッと食ってしまう。
結構大食いなのだ。
そのタツが昨日は水槽底部に沈んでいた。
死んじゃったのかと思ったらタツにヤドカリがくっついていて、その重さで水面にまであがれなくなったのでした。
もちろんヤドカリはすぐに外してあげたけど、タツは動きが遅いからヤドカリの遊び道具になっちゃう訳ね。
今日はカルシウムリアクタの2ndステージと言うか、溶け残りの炭酸ガスを処理するための容器を作った。
容器は得意の塩ビ管加工で、φ100の塩ビ管等パーツ代の合計が\1,500位かな。
アクリルで作れば見栄えは良いが、アクリルパイプは結構値段が高いので考えてしまう。
アクリルと言えばオーバフロー管はアクリルの方が見栄えが良くて良いな。
塩ビ管だとどうもカッコ悪い。
VU75で作った部分は取り外し可能なので、見栄えに我慢できなかったらアクリルパイプにしようと思う。
VU75は同サイズのアクリルパイプが規格品であったはず。
その他、水草水槽のストレーナ部分も作った。
こちらはVU50の先に(魚用ではない)水中ポンプ用のφ50のストレーナを付けたもの。
目が粗いので稚魚は吸い込まれるかも知れないが、水草の葉などが詰まることは無さそうである。
海水水槽の水換えをいつやったか忘れてしまったが、つまり忘れてしまうほどの間水を換えていなかったわけである。
各種元素の添加もテキトーだし、それでも無脊椎は元気なのだから手間はかかっていないと言うか手間をかけていない。
今週末には引っ越しなので、新水槽に移ったらもう少し世話をしてやるかな。
新水槽は新規立ち上げに近い形なので、又コケが出るかな。
少なくとも今の水槽よりはメンテナンス性も良くなるので、最初からリン酸吸着剤なども入れた方が良いのかも知れない。
■
'00/3/7
新水槽にバックスクリーンを貼った。
貼ったのはADAの透明タイプで、裏がノリになっているヤツ。
水槽とバックスクリーンに中性洗剤を塗って、ゴムヘラで空気を追い出すように貼ればいい。
慣れれば楽なものである。
この手のフィルムはカッティングシート屋さんで買えば安い。
で、近所のカッティングシート屋さんに行ったらいつの間にか店じまいしていた。
不景気風はカッティングシート屋さんも吹き飛ばしたか。
仕方がないのでADAのものを張り付けた。
作業は屋外で行ったが、水草水槽に使うべく方に貼っていたら風でちょっとシワになってしまった。
海水水槽にする予定のものには先日ラインヒータを張り付けたのだが、今日はその上からシリコンを塗った。
何となく漏電が恐いからである。
水草水槽にする予定の方にもラインヒータを設置。
こちらは水槽底面にステンレステープで貼り付ける。
これをキチッとやっておかないと水草の根が絡みついて、水草を引き抜くとラインヒータが浮いてきてしまうのだ。
ラインヒータは設置したが、これに通電するか否かは未定。
何となく付けたままで使われないような気がする。
タツノオトシゴに冷凍アミをやってみた。
ら、食べるのである。
もちろん生き餌より食いは悪いが、非常食としては使えそうである。
大きな水槽だと特に餌をやらなくてもプランクトン的ものをタツは食べて生きているそうだが、今の60cm水槽ではとても無理な話だし90cmの新水槽でも無理だろう。
願わくばイサザアミが自然繁殖してくれたら言うこと無いんだけどな。
これも望み薄だ。
新水槽用に流木を仕入れてきた。
会社の近くの熱帯魚店で大きなものが比較的安く売られているのだ。
これが結構大型なので旨くレイアウトできるか自信がない。
新水槽は高さが60cmなので、水草だけだとレイアウトが作りにくいかと思った次第。
でも流木をうまく組み合わせるのも難しそうだ。
その流木は現在水に浸けてあく抜き中。
一応あく抜き済みと書いてあったが、庭のプラスチックケースの中に沈めてある。
■
'00/3/8
タツが元気で生存しているのに気をよくして、新たにオレンジ色のタツを買ってきた。
今までは餌代の方がタツの値段より高かったけど、今度は違うぞ!今のところは。
コイツはちょっと大きいので、イサザアミを沢山食うかな。
メダカの稚魚も食うかな。
ウチの水槽とは相性の悪いキイロハギも買ってきた。
ライブロックのコケを食って貰うためだ。
本当は新水槽に移って落ち着いてからの方が良いのだろうが、気に入ったタツを売っている店って少ないんだよね。
最近は珊瑚は扱っていても魚などを豊富に置いている店が少ないようだ。
珊瑚は銀座の店で状態の良いものを見かけた。
機材はすごく高いのだが、珊瑚の値段はさほど高いとは思わないし種類も豊富だ。
が、何かの用事でもなければ銀座まで出かけること自体少ないのだが。
スキマー掃除をして、しばらくの間は薄い汚ればかり取れていたが、昨日辺りから濃い汚れが溜まるようになってきた。
スキマーとはクリチカルなものである。
■
'00/3/9
いよいよ明日から引っ越しである。
それに先だってROのメンブレン通水とその後に取り付けるイオン交換樹脂の配管を行った。
ROに取り付ける、ミックスイオン交換樹脂(アニオン/カチオンが一緒にカートリッジに入っていて、イオン交換効率が高い)は使用せずにアニオン/カチオン別々に通すことにする。
何しろミックス交換樹脂は樹脂が分離できないので再生が出来ないのだ。
もう一つは樹脂の寿命である。
ミックス交換樹脂は1本のカートリッジに2種類(写真で見ると3種類か?)が詰められているので容量が小さい。
しかしRO水を処理するために、処理能力は1tから3tに達するという。
通常のアニオン/カチオン樹脂の寿命がだいたい0.8t程度なので、RO水を処理することによる寿命延長効果は大きい。
従ってアニオン/カチオン別々のカートリッジにRO水を通せば5t位の処理は出来そうである。
しかも樹脂再生が出来るのでランニングコストは安くなる。
RO水の中にも炭酸ガスは含まれているはずで、イオン交換樹脂は溶けている炭酸ガスをイオン交換してしまうので寿命が短いのではないだろうか。
確かに珪素やホウ酸塩や硝酸塩はROを通過してくるが、もしかすると炭酸ガスが樹脂寿命に与える影響が大きかったりして。
今の予定では1ヶ月辺り100リットル程度の換水を行おうと思っている。
他に足し水にも使うので、年間で2t位は通水するかな。
メンブレンの寿命が1〜3年とカタログに書いてあるので、イオン交換樹脂と一緒に1年ごとに交換(再生)すればいいだろうし、その時にはコットンやカーボンフィルタも換えようと思う。
頻繁に再生を繰り返さなければいけないのは水草水槽用のイオン交換樹脂だ。
水草水槽の方はチョロチョロ水を流しっぱなしで、結果として週に50リットルくらい換えるのが上品?ではないかと思っているので、2〜3ヶ月に1回は樹脂再生が必要になる。
■
'00/3/9
今日は午後から新水槽のセットを行った。
何せRO水がなかなか溜まらないので焦ってしまう。
明日の夕方までに水槽いっぱい水が溜まる予定なのだが...
何故黒字に白文字かというと、すごくショックなことがあったからなのだ。
新水槽立ち上げ作業を終
えて(未だ途中だけど)家に戻ったら、一昨日買ったタツが死んでいたのだ。
あのオレンジのヤツ。
イサザアミも食っていたし、調子悪そうには見えなかったのに...
■
'00/3/15
だいぶ日にちが開いてしまった。
引っ越しに伴うゴタゴタで日記にまで手が回らなかったのである。
水槽設置の日がやってきた。
午前中に家関係の事務手続きを行い、午後から引き渡しが行われた。
水槽の設置は夕方から行ったが、塩ビ配管をゲンブツ合わせで行うために時間がかかる。
とりぜず海水水槽から始めて早くRO/DI水を溜め始めなくてはいけないのに、なかなか作業が進まない。
結局10日は配管を3割ほど終えた時点で日付が変わった。
ここでRO/DI水を溜め始めることにする。
翌11日も朝から配管工事である。
海水水槽の方は半分くらい水が溜まっている。
が、朝方に水漏れが起きたらしくて床と床下に水たまりが...塩ビ管はソケットに差し込むときに奥まで入れないと大変なことになる。
11日は夕方からライブロックを受け取りに羽田空港に出かける。
石垣島が悪天候で航空機が遅れるかも知れないとの連絡があったが、幸い定刻に到着した模様。
ライブロックは特Aクラスを購入したが、今回のものは特に付着生物がすばらしい。
今の気温だと腐敗の心配もないが、付着生物によっては水槽内で死滅するものも多いだろう。
プランクトンパックも購入したので、さっそく底砂の中に放した。
底砂のガラス面には小さな生物が観測されたし、穴(気泡ではない)も見つけることが出来た。
底砂はSSSサイズと呼ばれる、パウダーよりは粗めのものを使用したが水の濁りがなかなか取れない。
仕方ないので濁った水の中にライブロックを沈めた。
パワーヘッドも取り付けてスキマーも稼働させる。
スキマーはすぐに乾いた泡が上がってきた。
シークロンは泡が上がるまでに時間がかかったが、DASはそうでもない様子だ。
水位調整とエア調整を適当に行ったが、そこそこ汚れが取れてきている。
11日は水草水槽関係の配管を始めて、ほぼこれも終わった。
12日も朝から配管作業を行う。
ここ何日か睡眠時間が4時間くらいしかとれていない。
配管作業は浄水器関連を行い、水草水槽に水を溜め始めたのが夕方だった。
水が溜まった後(給湯器から配管しているので温度合わせは楽である)水草と流木と生体を移動した。
今回は流木主体でレイアウトしたというか、丈の短くなってしまったトニナだけではカッコ悪いというか...水草水槽のオーバフロー配管を隠すようにトニナが育ってくれればいいのだが、今のところは配管が露出して見栄えが悪い。
照明は70Wのメタハラ2灯とした。
片方はサンライトアクアでもう片方がサンライトプラントだ。
プラントの方が緑がかった光で、水草だけならプラントでも良いような気がする。
アクアは青っぽい光なのだが、思ったほど青くはない。
海水水槽はアクアとスーパークール(150W)の組み合わせで、見た目はスーパークールの方が白い(青くない)のに、照らしてみるとスーパークールの方が色温度が高い印象である。
演色性は明らかにスーパークールが上である。
水草水槽はこれまで32W蛍光管を5本(160W)使っていたが、70Wメタハラ2台の方が断然明るい。
水面の波紋が底砂に写る様子、魚の影が底砂に映り、コントラストが強く非常に美しい。
これは蛍光管照明では得られないものだ。
その後炭酸ガス配管等を行ってタイマ(4台をジャレコのマルチタイマで制御)を取付け、ラインヒータと海水水槽の自動水補給弁、淡水水槽用の自動換水弁、炭酸ガス供給制御をもう一台のマルチタイマに接続した。
他に淡水水槽用の夜間エアレーションは別のタイマに接続。
pHやOPRモニタもとりあえずだが設置した。
他にドジングポンプ関係を設置しないといけないのだが、サスガに疲れて未だやっていない。
海水水槽の方はヨウ素と鉄とトレースエレメント+ストロンチウムを微量供給し、水草水槽の方は液肥を自動供給する予定である。
カルシウムリアクタも設置したが、未だ調整は行っていない。
数日間様子を見ながら添加量を調整しなくては。
少しだけ落ち着いたところでリン酸濃度を測ってみた。
ら、0.5ppmを超えているではないか。
たぶんライブロックなどの付着生物が死んだ為だろう。
急いでケントマリンのリン酸吸着剤をスキマのボックスにセットした。
コイツの効果は2〜3日らしいので交換が手間ではある。
■
'00/3/16
リン酸濃度は相変わらず下がっていない。
そればかりか亜硝酸塩は1ppmに近づき、硝酸塩も上がっている。
前回の海水水槽立ち上げ時には硝酸塩も亜硝酸もさほど上がらなかったのに何故だ?前回は淡水水槽で使用していたフィルタを回して、その後フィルタを外す作戦を採ったが今回はフィルタ無しのライブロックオンリーだから条件が厳しいのだろうか。
硝酸塩が上がっていると言うことは硝化細菌は働いていると言うことではないのだろうか。
水槽が小さければ水交換と行きたいところだが、今はそうも行かない。
果たして生体はこの悪条件に耐えてくれるのか。
珊瑚の開きは(見た目は)良いのだが..
■
'00/3/18
新水槽の写真を撮った。
まずは海水水槽。
ちょうど餌(イサザアミ)を与えたところで、オーバフロー排水管にネットをかぶせてある。
水草水槽の方はこんな具合だ。
フィルタ排水管の「T」が目立つなあ..全景はこんな感じである。
海水水槽のライト取り付けはもう少し何とかしたい。
水草水槽の方はサンライトアクア(写真左)とプラント(同右)を使っている。
色的にはプラントでも良いような気がする。
海水水槽の方はサンライトアクアとスーパークール115だが、写真だと色の違いが良くわからない。
見た目の自然さではスーパークールなのだが。
一番左に見えるのが電球型蛍光灯のブルーライトである。
予想に反して長生きしているタツノオトシゴ
そして新規に追加した、ちょっと色の薄いタツ
サボテン草に巻き付いている。