熱帯魚を飼う(59)
■ '00/4/9
底砂底部のORPが上がっていると思ったら、パワーヘッドの一つの向きが少し変わっていて底砂に水流があたっていた。
パワーヘッドが落ちないようにライブロックで挟んであったり、底部に置いてパイプで排水口を延長したりしているのだが、ライブロックで挟んであったヤツの向きが変わったというわけ。
パワーヘッドを選ぶ際には固定用キスゴムの大きなヤツの方が良い。
アクアリウムシステムズ扱いのMAXI-JETなどはパワーヘッド固定用のキスゴムの付いた板が本体とは別にあって、比較的強力にガラス面に張り付けられる。
聞くところによると自動首振りパワーヘッドもあるらしいので、これを使えばより良いかも。
落下防止のために予め底砂の上に置いたパワーヘッドに底砂が入って止まってしまった。
他の3台は上の方に付けてあるので大丈夫だった。
今日は随分気温が上がって、海水水槽の水温は24.1℃、水草水槽は24.7℃まで上がった。
海水水槽の方は水量が多いのと床下にサンプ槽があるので多少なりとも温度が低い。
来月になればクーラは必須で、水草水槽用にクーラを買ったのは昨年5月だった。
新水槽はクーラ配管だけしてあったが、今日はセンサを取り付けて電源を入れた。
クーラが床下なので水温調整が厄介である。
温度設定ツマミだけを延長して水槽台内部にでも持ってきたいところではあるが、反面一回設定すれば滅多に触るものではないし。
今のところ温度設定はクーラの目盛りで25℃にしてある。
なので今日はクーラは稼働しなかった。
■ '00/4/10
今日も水温が24℃以上まで上がっていた。
その為ではないがタコアシサンゴが溶けてしまった。
ショップでは調子良さそうに見えたのだが、ウチに来てからはまったく開かずついに溶けだしたという感じ。
このタコアシに付いているケヤリのようなものは元気なのに。
新芽が出てきているトニナだが、サイアミーズフライングフォックスがこの新芽を食っているところを目撃した。
餌を多めに与えて会社に行って、夜帰ってみると新芽はことごとく食われているではないか。
トニナの新芽はヤマトヌマエビにも食われるし、結構オイシイものかも。
って言っている場合ではないのだが、フライングフォックスを移す水槽もないし..トニナは一体どうなるのか。
■ '00/4/11
久々に水草を買ってしまった。
ホトニアである。
果たして溶けずに育つだろうか。
トニナの新芽は丸坊主にされているところもある。
しかし新しい芽をどんどん出してくる元気の良さ。
トニナの近くにはホトニアも植えられて賑やかになった。
ケヤリソウも状態の良いものが売られていて、こいつは生長が遅いのでトリミングの手間が無くて良い反面コケが付きやすいと言う欠点がある。
なので今日の所は買わなかった。
繊細なケヤリソウを茂らせると美しいのだが..海水水槽の方にミズタマハゼを入れようと思ったが売っていなかった。
底砂掃除のためだ。
その立ち寄った魚屋でサンゴ水槽を見ていると、ここにもカーリーがいる。
カーリーは破片からでも再生すると言うし、目に見えない程の小さなものでも水槽にはいると爆発的に増えるらしいので恐ろしい。
とにかくカーリーのいるショップからはサンゴを買わないことが最大の防御か。
タコアシサンゴは溶けた部分を吸い出していたが、ついに全体にまで溶けが広がってしまった。
これの為なのかスキマーの汚水のアンモニア臭いことと言ったら尋常ではない。
スキマを洗うのがイヤになるほどである。
今の状態だと汚水は1ヶ月くらいは溜められそうだが、だいたい2週間毎くらいには掃除している。
汚水は緑っぽい黄土色と言った感じで、そこにはネバッとした感じの泡が付いている。
汚水の濃縮度という面ではシークロンより明らかに上だ。
■ '00/4/12
今日はかなり気温が上がって会社は早々に冷房が入った。
帰宅後水温を見ると24.5℃付近だったのでクーラが入ったと言うことか。
休日にでも気温が上がってみないと確認できないのが辛い。
水質の方は落ち着いてきて、亜硝酸0.1ppm程度、硝酸塩5ppm、リン酸0.1ppmと言ったところ。
溶けたタコアシを処分したので負荷が軽くなったのかも知れない。
スキマは相変わらず濃い廃液を溜めている。
オーバスキミングになっていないから調整はOKと言うことだろう。
水草水槽のトニナは食われ続けて可哀想だ。
追加したホトニアは今のところ変化無し。
液肥はほぼ毎日5cc程度入れているが緑のコケは生えてこない。
液肥が少ないためかオランダプラントはすっかり小さくなってしまってオランダプラントに見えない。
コイツはコケが生えるくらい液肥を与えておくと葉の直径が6cmを超えるのだが、液肥が少ないと3cm位になってしまう。
ミズタマハゼを買おうと思って会社の近くの熱帯魚屋に寄ってみた。
ここは生体は取り寄せというか、問屋が来たときに(注文しておけば)取っておいてくれるのだ。
が、今日は海水魚担当者がいなくて詳しくは聞けなかった。
■ '00/4/13
海水水槽の比重をチェックしたら1.026もあって驚いた。
冬場と違って湿度も上がってきたので蒸発が減るかと思ってRO/DI水の供給タイマ値を下げたのが原因だ。
やはりタイマではなくサリニティコントローラを使うべきなのか。
ドジングポンプは定期交換部品がある。
ポンプとして機能させるためのシリコンチューブを半年から10ヶ月で交換しなければいけない。
が、これだけ輸入するのも送料を考えるとバカげた話なので国内メーカで同じようなものを扱っていないか調べてみた。
すると色々あるではないか。
ローラポンプ専用品もあって、これを使うと通常のチューブの20
倍も寿命が延びるという。
テフロン系なら更に長寿命だ。
チューブはインチサイズだろうから、規格ものに当てはめると内径が3/16インチで外形が5/16
ってヤツか。
50cc/Dayで各種元素を添加しているドジングポンプだが、その添加剤の入ったペットボトルの中身はだいぶ減ってきた。
セットしたのは同じ日なので減り方も同じはずだが、ポンプの吐き出し量誤差分だけ減り方が異なるはず。
だが見た目は殆ど同じである。
オープンループ制御のポンプにしては立派と言えるだろう。
能書きのPrecision Dosing
Systemもダテではないって事か。
今日も気温が高く、帰宅後水温を見ると25℃を超えていた。
そこでクーラの温度調整を行う。
海水水槽は23.5℃±0.5℃に、水草水槽は24℃±0.5℃(±0.5℃はクーラのヒステリシス)に調整した。
床下設置のクーラは動作音が全く聞こえず排熱も上がってこないので非常によろしい。
プロテインスキマのエアインテークにNISSOの活性炭フィルタを使っているのだが、これが意外に早く詰まってしまう。
自らのカーボン粉もその原因なのが笑えるが、吸入抵抗が増大してきたのでこれを外した。
取り付けた経緯は床下の防蟻処理剤が揮発して悪影響を与えるのではないかと思ったからだ。
が、防蟻剤は全面基礎の下の防水シートの上に注入されていると言うことで、コンクリートを通過して上がってくるのは皆無であり基礎部の通気性も良いので影響はないようだ。
本当に影響がないかどうかは時期が証明してくれるはず。
■ '00/4/14
家に帰って水温を見ると23℃ピッタリである。
クーラがON-OFFすれば水温が変動しそうなものなのに。
と思ってサーモを見たらヒータが入っていた。
ヒータの設定温度を23.1℃にしていたのでクーラとケンカしたのだ。
あと少し温度が下がれば(たぶん)クーラは切れるはずなのだが、2本のヒータにはうち勝てない。
結局23℃で安定していたというわけだ。
これってもしかして昨日の夜からそうだったのかも。
水草水槽は大丈夫だった。
その水草水槽で最近伸びが激しいのがラージパールグラスである。
全長60cmにもなって水面を這うように伸びてきた。
今のところ黒髭コケも生えずに順調だが、いつかは黒髭が生えるんだろうな。
宣伝文句によると(海水水槽で使用中の)ヨウ素殺菌カプセルは黒髭コケにも効くらしい。
黒髭がやってきたら試してみようと思う。
海水水槽の亜硝酸濃度は更に下がり、Tetraの試薬では測定限界に達した。
(0.1ppm以下)
低濃度亜硝酸試薬を使えば計れるはずだが、そこまで気にすることもないだろう。
無脊椎がその程度の亜硝酸に耐えられるのかは定かではないが、一般的な魚で徐々に亜硝酸濃度を上げていくと5ppm(0.5ppmではない)辺りまで耐えるそうだ。
最もこの状態で長生きできるかとか、病気にならないかとかは解らないが、つまりその位の濃度でも魚が全滅するようなことにはならないと言うことか。
硝酸塩の方は魚水槽だと200ppmとか400ppmの値で水槽を維持している人もいるが、一般的な無脊椎水槽だと高くて50ppm程度で普通はゼロに近い数値になると思う。
水換え頻度の低いモナコやベルリン方式だと、海水中の微量元素が減ってくる。
これを逐次補充する訳だが、何種類もの元素を入れるのは面倒である。
で、全部の元素がまとまって入っているものが人工海水って訳だ。
でもこれだと濃縮度が低いので水換えという作業を行わなくてはいけない。
で、ショップで脱塩化ナトリウムの海水の素を見つけた。
つまり海水を濃縮して塩分を取り除いたものらしい。
しかし海水を濃縮すると微量元素が微量ではなくなって互いに反応したり沈殿したりするとも聞く。
ので、この脱塩化ナトリウム海水の素を買う気はしない。
■ '00/4/15
今日は昨日までと異なり涼しいというか肌寒いくらいの気温である。
ここの所プレナム板下水のORPが上昇していて、ついに水槽水と同じになってしまった。
室温が高いと自然対流が起きてORPが上がってしまうのだろうか。
これじゃあ反硝化どころではないのだが硝酸塩濃度を測ってみると2.5ppmと5ppmの間くらいだ。
ライブロック水槽だと底砂による反硝化は余り期待しなくても良いのだろうか。
今日は午後からでもミズタマハゼが入ったかどうか熱帯魚屋に顔を出してみる予定。
なので、嫌気最近の餌(?)と言うか嫌気最近の素のBICOM PDでも買ってきて入れてみようと思う。
焼酎(エタノール)でも代用できるらしいけど..今日の水質は亜硝酸0.1ppm以下、硝酸塩3ppm程度、リン酸0.1ppm、pH8.1、KH7だった。
午後からミズタマハゼを取りに行ったのだが、問屋から4匹仕入れて全部死んでしまったとか。
ミズタマハゼって弱い魚なのか。
来週の金曜にも入れてくれると言われたが、通販でも買ってみることにした。
弱い魚だと死着って事になるかも。