熱帯魚を飼う(63)
■ '00/5/7
チンチロフサゴカイはしぶとい。
多分水槽内の他の場所にも生息していると思われ、これが今後成長してあちこちに出現するのかと思うと先が思いやられる。
水槽内にゴカイとカーリを飼育したら手間がなくて良いだろうな。
どんどん増えてね。
こっちは魚やサンゴが死なないように気を使いながら水槽維持をしているというのに、嫌われ者は丈夫と来ているから始末が悪い。
と言うか丈夫だから嫌われるんだろうな。
例え触手に毒を持っていても、それの寿命が短ければ気にならないはずである。
たぶんゴカイにも天敵が居るとは思うが、それはサンゴも食ってしまうような類なのかも知れない。
カーリーに関してはペパーミントシュリンプ(実はペパーミントシュリンプよりキャメルシュリンプの方が効果的だとの意見もあるのだが)で小さなものは退治できるらしい。
大型のものはそっと(バラバラにすると、バラバラになった分だけ増殖する)水槽から取り出したり、薬剤を注射することで退治できると聞く。
カーリは余り動かないから良いが、ゴカイは意外に素早いので薬剤攻撃は無意味に終わる。
実は60cm水槽時代にpHの高いカルクワッサ攻撃を行ってみたが、これは全く無意味だった。
チンチロフサゴカイはサッと逃げてしまって、しかし逃げたのかどうかはライブロックの裏側のことなので解らず、結局退治に至らなかったのだ。
連休最後の日、今日は一日家でノンビリの予定だったのだが、買い物につき合わされることになったので道中でイサザアミを買った。
ら、イサザアミ水槽の中にいたエビ(イサザアミもエビだが、もっと大きなヤツ)とハゼの子供みたいなものを一緒に入れてくれた。
ちなみにミズタマハゼは今日の時点では生存している。
ミズタマハゼをよく観察すると白点ではないかと思われるものを発見。
ミナミハコフグには明らかな白点があるが、コイツは「白点ハコフグ」と呼ばれるほど白点病になりやすいそうだ。
でも強いので死なない。
ミズタマハゼは全体真っ白(しかもライブロックの置くや穴の中に入っている)なので白点病か否かが良くわからないが、これに関しても観察していきたい。
2匹の内の一匹は口の周りが赤くなっている。
これは明らかに病気だろう。
ただし病名は解らない。
白点病に関してはヨウ素イオンカプセルが唯一の殺菌剤だ。
スキマー能力を上げるためにオゾンを使用すれば良いのだろうが、これからの湿度の高い季節ではオゾン発生能力も余り上がらないと思う。
パッシブなドライアはあるが、夏場はせっかくクーラを使うのでこれの冷却器の余熱を利用してアクティブな除湿器など出来ないものだろうか。
スキマーにオゾンを添加するのが効果的なのは、スキマーの泡(これはマイナスに帯電している)に細かなゴミやタンパク質(これらはプラスに帯電している)がくっ付くためだが、オゾンを添加することによってマイナスに帯電した白点菌などの細菌をも泡と一緒に排出することが出来るようになるのだ。
もう一つ、オゾンが生体に及ぼす悪影響も考慮しなければいけない。
一般的にはスキマーの排水を活性炭に通すことだが、活性炭も定期交換が必要なので手間がかかることは否めない。
夜になって水質測定を行った。
亜硝酸濃度は若干下がってきた感じだが、リン酸濃度が急上昇していて驚いた。
何とその値0.5ppmである。
おそらく吸着剤のキャパシティがフルになり、吸着したリン酸を吐き出したのではないだろうか。
フォスフェートリムーバを入れたのが4月24日なので、水量約300リットルの水槽に対して1リットルのフォスフェートリムーバは2週間で飽和してしまうと言う訳だ。
能書きによると効果は2〜3ヶ月続くと言うから、ウチの水槽のリン酸レベルが高すぎるんだろうな。
おそらくこれは餌による影響が大きいと思う。
後はハゼが死んだことか。
餌と言っても生き餌(イサザアミ)は与えすぎない限りは問題ないと思う。
冷凍イサザアミは少々与えすぎかも知れない。
それより問題はサンゴに与える餌だろう。
これは魚をすりつぶしたようなものなのでリン酸放出度は高いはず。
実は好日性のサンゴばかりなので餌はいらないと思っていたのだが、餌をやれば食うものもあるので与えている。
餌はテトラのインバートミンに細かく砕いたクリルを混ぜている。
最も良く食うというか、食ったのが分かるのがコハナガタだ。
フォスフェートリムーバが再生使用できるかどうか解らないが、見た目はKENTのものと同じような感じなので再生できるかも知れない。
とにかく今はリン酸濃度を下げたいのでKENTの再生済みのものを500グラムほど入れることにした。
これで(たぶん)数時間後には0.1ppm程度まで下がるだろう。
■ '00/5/8
リン酸濃度は0.1ppmにまで下がっていた。
でもこれ以下にならないのは何故だろうか。
ミズタマハゼは口の周りが赤くなっているヤツは死んでしまった。
もう一匹は明らかに白点病で、白いボディーに白い点が見えるようになった。
一方でミナミハコフグの白点はほぼ消滅。
ミズタマハゼは白点病に耐えてくれるだろうか。
ちなみにショップにいたミズタマハゼを後日確認したら白点病にはなっていなかったので、これは明らかにウチの水槽の中で感染(発病)したものだ。
ここの所連日クーラが入っているが、クーラ本体は床下なので音は全く聞こえない。
熱風にさらされることもなく人間は快適である。
日中の気温が25℃程度の時にも、床下の温度はそれより低く保たれている。
ADAの90cm水槽時代とは異なり、明らかに水量が多いので温度変化は緩やかである。
LX-110AXは、設定温度±0.5℃のヒステリシスがあるが、これは±0.25℃でも良いのではないだろうか。
水温が(幅で)1℃変化するのは大きいと思う。
なお温度設定は海水水槽が23.5℃±0.5℃で水草水槽が24.5℃±0.5℃だ。
水草水槽の方には、先日熱帯魚屋でチビが「ネオンテトラすくい」をやって取ってきたネオンテトラとグッピーが入れられた。
グッピーは酸性水質の中で大丈夫かな。
■ '00/5/9
ミナミハコフグの白点病はなかなか直らない、と言うか直っても他の部分に白点虫が付くようである。
ミズタマハゼも白点病に侵されているが、今日の時点では元気に生息している。
そのミナミハコフグをせっせとクリーニングするのがホワイトソックスのお仕事だ。
が、ホワイトソックスは少々迷惑気味というか、ミナミハコフグよりフレームエンゼルのお掃除の方が良いと言っているみたい。
白点病絶滅にはオゾン添加が有効だとは思うのだが、オゾンや紫外線殺菌灯はヨウ素を破壊するし現在使用しているTECH・Iはこれらの酸化剤との併用が出来ない。
もちろん硫酸銅など使用できるはずもなく、ヨウ素殺菌カプセルの効果に期待するのみだ。
先日ホームセンターに行ったとき、サンライトH70と同じ筐体を使用した500Wのハロゲンランプが\3,000程で売られているのを発見した。
これを買ってきて電球をメタハラに取り替えて、インバータを買うと..やっぱり3万円くらいはかかるんだよね。
最も安い構成だと、灯具(ハロゲン付き)が\2,980で、バルブが\7,000、インバータが\9,000と言う感じか。
これで約1.9万円だ。
バルブをアストロビームにすれば3万円を超えるし、10000K球だとトータルで2.5万円くらいだろうか。
で、今考えているのはこのハロゲンランプを買ってきてバルブを150Wのアストロビームにする。
これをスーパークールのインバータで点灯させれば安上がりではないかと言うこと。
スーパークールのインバータは定電力タイプだと思うので、たいていのバルブは点灯すると思う。
問題はハロゲンランプのソケット(たぶんR7sタイプ)とメタハラバルブのソケット(たぶんRX7
タイプ)が合うかどうかだ。
だがアストロビームの球は2.4万円(150W)もする。
灯具と一緒だと5.5万円ほどである。
ソケットが合わずに苦労する結果になる事を考えると躊躇するな。
それにアストロビームは250W球の方が色的には良いと思うし...スーパークールも活かしたくなるとインバータも別途買わないといけないし。
■ '00/5/10
リン酸吸着剤を入れて3日目にしてリン酸濃度が0.2ppm迄上がった。
今日はフォスフェートリムーバを入れたが、スキマーに付いている吸着剤槽の通水性を改善すべく改造を行った。
と言うと大げさだが、吸着剤槽にネット入りの吸着剤を入れると吸着剤槽とネットのスキマから水が流れてしまう。
そこで吸着剤槽の内側にネットを張って、そこに吸着剤を入れた。
ら、ネットが細かすぎた為か水が良く流れずにスキマーの水位が上がってしまった。
目の細かさと固さの点で「網戸」のアミがちょうど良さそうな気がする。
ホームセンターに行って買ってこようか。
ミズタマハゼの白点は多少減った様子だ。
なお今日の時点では元気に生存している。
■ '00/5/11
吸着剤だが、網戸用のアミを買ってきて吸着槽にセットした。
網戸用のアミは吸着剤が全くくっつかないので非常に良い。
ネットなどに入れるとネットに吸着剤の粒が付いてしまうが、網戸用のアミはこれが無いのである。
でもスキマーの水位は余り下がらなかった。
吸着剤自体の抵抗が相当大きいというか、スキマーから出る水量が多いというか、ネットの時よりはマシだがそれでも水位が上がっている。
そこで今は使っていないEHEIM2222を床下から出して吸着剤専用として使い始めた。
これは60cm水槽時代にも吸着剤用として使っていたもの。
2222には2段のコンテナがあるが、片側だけで1000cc分の吸着剤が入る。
もちろんネットは使わずにコンテナの底に網戸用のアミを敷いて、その上に吸着剤を入れた。
吸排水はサンプ槽に対して行うが、2222の位置はサンプ槽より上である。
そこで小型のパワーヘッドを使って吸水を手伝ってやることにした。
これならエアを噛んでも問題ない。
メタハラの件だが、やはりアストロビームが欲しい。
150W球はちょっと青すぎるかなって感じなのだが、250W球は程良い青さで良い感じなのである。
250Wとなると半導体インバータではなく誘導型(蛍光灯の安定器と同じ)になるようで、これがちょっと気に入らないが仕方ないだろう。
サスガに水深60cmとなると70Wのサンライトでは暗い感じがするし、サンライト自体の色が(個人の好みではあるが)気に入らない。
むしろスーパクール115の方がキレイに見える。
なので、アストロビーム250W+スーパクールで行こうかと考えているのだ。
電気代は厳しいけど..海水水槽の亜硝酸濃度は0.1ppm以下(試薬の色変わらず)になり、硝酸塩濃度も2.5ppm程度まで下がっている。
リン酸濃度は0.15ppmと言った感じか。
KENTのものを今日再生したので、明日もレベルが高ければ追加して入れてみようと思う。
ここの所気温が高く湿度も上がったせいか、水の蒸発が少なくなってきた。
よってRO/DI水の自動補給量もかなり減らした。
水の蒸発具合は水草水槽の水位でも知ることが出来て、これは毎日18
時にオーバフロー管のレベルまで補水されるのだが、湿度の低い頃は翌日の補水前までに水位が1cm程も下がっていた。
今は殆ど水は減っていない。
水草水槽の方はパールグラスが増えすぎてしまったので、結構な量を捨てた。
メタハラの光量のためか、水質が安定しているのか、とにかく水草の生長が早い。
トニナも随分成長して、一番背丈の高いものは40cm位の長さになろうとしている。
これらもトリミングしないといけないな。
■ '00/5/12
リン酸値は測っていないが、Ca濃度は420ppmと少し上がってきた。
明日はCPFからソフトコーラルが届く予定なので、その時にでも測ってみようか。
カルクワッサでカルシウム添加を行っている人の場合、吸着剤を使わなくても(沈殿で)リン酸濃度は低く保たれるようである。
なのでカルシウムリアクタを使っている人でもRO水添加をカルクワッサで行っている人もいる。
ただこれからの季節は水の蒸発も減ると思うので、たいした量の添加は出来ないだろう。
現在でも1リットル/DayのRO/DI水添加で丁度良いくらいなのだ。
ちなみに1リットルの添加は3分で済む。
気温上昇とブースタポンプは偉大である。
カルクワッサは添加しすぎるとCa濃度の低下とKH低下が起きる。
で、KHバッファを入れるとpHが下がって、それを回復させようとカルクワッサを増やすと悪循環に陥る。
これでpHが下がりっぱなしだったのが旧60cm水槽である。
何せひどいときにはpH7.5と言う淡水水槽並の値だったのだ。
ここまで行くと50%換水程度では焼け石に水状態で、結局60cm水槽はpHが余り回復しないままだった。
今はバッファも何も使っていないのでpHは8.1〜8.2で落ち着いている。
落ち着いていると言えばミズタマハゼは今日も元気だ。
冷凍イサザアミをやると飛びつくようにして食う。
あとは飛び降り自殺がないことを願うばかり。
アストロビームを買ってしまった。
と言っても通販で買ったのでゲンブツは未だ手元にない。
たぶん来週末には届いているだろう。
デジカメのホワイトバランスを固定して写真が撮れるかな。
他には吸着剤(他で買うより全然安い)やデュプラの試薬も頼んだ。
こちらはもう少し時間がかかるかも知れないが安いので我慢しよう。
■ '00/5/13
CPFから荷物が届くのは明日だった。
頭の中が一日スリップしていた..午前中にEHEIM2222にKENTの吸着剤を入れた。
夜になってリン酸濃度を測ってみたら0.1ppm程度。
RedSeaの試薬で試薬の色が変わらないレベルとは一体何ppmなのだろう。
デュプラの試薬が来たら比べてみようと思っている。
ミズタマハゼには若干白点らしきものが見えるが元気に生存している。
ミナミハコフグは相変わらず白点だらけで、何か模様みたい。
でも元気だから良いか。
ヨウ素殺菌カプセル(SAPのものではない)が足りないのかな。
白点虫の増殖速度に殺菌が追いついていないと言うことだろう。
もしかするとヨウ素殺菌カプセルを通る海水の流速が早すぎるとか。
それとも宣伝ほどの効果はないと言うことか?今日は久しぶりにイサザアミ水槽を掃除した。
何とヒータとワンタッチフィルタは電源を切ったまま忘れて放置してあったといういい加減さ。
もっともエアレーション用に投げ込み式のフィルタを付けてはいるのだが。
ワムシ水槽(プラケース)も掃除した。
そろそろクロレラの賞味期限なので、ワムシは全部本水槽に入れてしまおうかな。
ワムシも気温が低いと余り増えてくれないが、全く増えないわけではないので毎日クロレラさえ入れてやれば維持は難しくない。