熱帯魚を飼う(67)
■ '00/6/04
40リットルほど人工海水を足し、溢れた分を捨てた。
この季節だと40リットルのRO水を作るのに2時間30分程度である。
水温とブースタポンプは偉大だ。
SeaTestの比重計を掃除せずに使っていると、指針にゴミが付着してだんだん狂ってくる。
今日はこれの掃除も行った。
サリニティモニタと値がかけ離れてくると気分が悪いから。
ミナミハコフグの白点は減少に転じたようである。
以前のように明確な白点は姿を消した。
コイツは人なつっこいというか、ピンセットや指で冷凍イサザアミを掴んでいると寄ってきて食べる。
腹にガスがたまって死んでしまったタツもピンセットからイサザアミを食うまでになれていた。
■ '00/6/05
SALIFERTとSeachemでマグネシウムとストロンチウム濃度を測ってみた。
ストロンチウムの方はSeachemが5ppm以下、SALIFERTは0〜3ppmのs最低レンジで濃度は明らかに不足している。
これは添加剤を定量しか入れていないのだから当たり前だろう。
SALIFERT試薬は測定の途中でカルシウム濃度が解る。
これは416ppmと出たので妥当な値だ。
マグネシウムの方は両試薬で値がだいぶ異なる。
SALIFERTでは1050ppmと出て、Seachemでは870pp
なのだ。
マグネシウムは測定が比較的楽なので測定法が誤っているとも考えにくい。
■ '00/6/07
水槽内で減少が激しいと言われるヨウ素濃度を測定した。
SALIFERTの試薬で0.06ppmと出た。
Seac
emではまだ測ってみていない。
Seachemは測定法が複雑なので時間がかかる。
ヨウ素が0.06ppm有れば良いのではないだろうか。
巷では0.05ppm〜0.5ppmの範囲なら良いとしているところもある。
ストロンチウムが少ないので、KENTのストロンチウム&モリブデンの添加量を増やした。
これで規定量の約4倍だが、足りるだろうか。
このまま1週間ほど添加を続けてから再測定してみよう。
測定結果からするとTECH・I(持続性ヨウ素)は定量の2〜3倍、TECH・M(マグネシウム)は定量の4〜5倍が必要と言うことになる。
他の元素も相当な勢いで枯渇していると思う。
そこでカルシウムリアクタのメディアにコラリスを使ってみようと思っている。
価格は高いが微量元素の補充に効果的ではないかと思うのだ。
なお微量元素の減り具合は水槽内生物や照明、プロテインスキマーによっても異なるはずなので全てが私の場合と同じと言うことではない。
と言うかウチは減少具合が少ない方ではないかと思っている。
何せ定量の10倍とか20倍入れないと規定濃度を維持できない方もいるのだ。
添加量を増やすと添加剤同士を混ぜておくわけには行かなくなる。
低濃度での混合に問題はないが、原液(か、それに近い濃度)で混ぜると変質や沈殿が起きる。
現在はコーラルバイテとストロンチウム&モリブデンを混ぜているのだが、濃度を4倍に上げるとなると濃い濃度で混ぜることになってしまう。
ここは仕方ないのでコーラルバイテ(たぶん減少しにくい成分だと思うので)は手動で添加することにしよう。
久々に写真を載せよう。
(一部ピンぼけ&ブレはご勘弁を)これは茶色くなってしまって安売りされていたミドリイシである。
アストロビーム設置後は急速に緑色に変色した。
ツツハナガサミドリイシと思われる個体、これは深場に生息するらしいが強化照明のためか中央部が緑っぽくなっている。
(パープルとして売られていたもの)
最も最初、60cm水槽時代から生き続けているミドリイシ。
バブルは水底近くに置いている。
元々深緑だったテーブル状のもの。
だんだん育って形が変わってきた。
■ '00/6/08
久々に硝酸塩濃度を測ったらRedSea試薬でゼロだった。
硝酸塩は多少あった方が良いとも聞くがどうなのだろうか。
亜硝酸はTETRAの試薬が反応しないレベル。
硬度はTETRAの試薬でKH8程度であり、Seachemのアルカリ度試薬では4meq/lと出た。
これだとKH換算で11.2にならないかい?Seachem試薬ではBorate/Hydroxideも測定できて、これが1meq/lだった。
この差で計算すると4meq/l-1meq/l=3meq/lでKH換算8.4である。
これなら話は合うか。
(この計算で良いのかどうかは知らない)通販で青色ミドリイシを注文した。
無脊椎類は見て買った方が良いし、販売水槽の中にカーリーなどが居ないことも確認した方が良いのは解っている。
が、近所で青いミドリイシを売っているのを見たことがないのだ。
どうもミドリイシは関西方面に豊富な種類があるらしい。
ブルー系のミドリイシは色温度の低い照明がないといけないとも聞く。
サンゴの色は保護色らしく、それからするとブルーのミドリイシにブルーの強い照明を与えれば(それを反射するために)ブルーになりそうな気がするのだが、全部が全部そうではないと言うことか。
ミズタマハゼは環境にも慣れたようで、毎日底砂を掘り返して掃除している。
カニハゼなんかも入れてみたいとは思っているのだが、一時期のハゼ死亡事件もあって二の足を踏んでしまう。
タツに関しても同様で、せっかく餌の問題をクリアしたと思ったら病気だもんな。
腹にガスがたまるのは珍しいことではないらしいのだが、明確な治療法のない病気にはお手上げだ。
■ '00/6/09
BBSの方でも話が出ているが、いかに水質を弱酸性に近づけるかという問題。
私の場合にはイオン交換樹脂で硬度を下げて緩衝能力を下げておき、フィルタ内に入れたアクアソイルでpHを下げている。
イオン交換樹脂で下げることもできるが、これだと鉱酸でpHが下がることになる。
いずれにしてもトニナなどの場合はpHが低くないと育たない。
本来はフミン酸とかリン酸などの有機酸でpHを下げるのが正しいのだと思うが、イオン交換樹脂で下げてもトニナは育つ。
って事は鉱酸でも良い話で、ならばイオン交換樹脂再生用の塩酸を水槽に入れてしまったらどうなるだろうか、と思い始めた。
で、水量約200リットルの水槽の中に2cc程の塩酸を注いでみた。
実はイオン交換樹脂再生をサボっている&この間交換したばかりなのにアクアソイル効果が失われてきていて、炭酸ガス添加停止時のpHが6.3程度まで上がっていたのだ。
塩酸添加後のpHは5.0まで下がった。
でも塩酸は何に形を変えて分解するのだろうか。
フミン酸を主体とした園芸用肥料があるのだが、これでpHが下がれば言うこと無い。
後はこまめにアクアソイルを交換するか。
明日にでもイオン交換樹脂を再生しておこう..
■ '00/6/010
イオン交換樹脂を交換した。
水草用に使っているイオン交換樹脂を再生しようかと思ったのだが、手持ちの樹脂があったのでそれを海水用に使用し、海水用に使用していたものを水草水槽用に回した。
水草水槽の自動換水も5リットル/日程度まで下げているので樹脂も比較的長持ちする。
海水水槽用の方はRO水を処理しているので残留リン酸や珪酸、最も多いと思われる炭酸ガスをイオン交換する程度なので持ちは良いはずである。
昨日の夜に行った塩酸実験だが、朝にはpHが元に戻っていた。
で、もう一回実験しようと思って塩酸を入れすぎ(たぶん3.5cc程度)て、pHが急降下して4台に。
イオン交換樹脂は変えたばかりなので換水してもpHは急には元に戻らない。
pH低下でイシマキ貝は落下するしエビは暴れ出すしで大慌て。
結局少量のバッファを溶かしてpH5.5程度まで上げた。
これじゃあ一体何をやっているのだか解らないね。
皆さんも鉱酸の入れすぎには注意しましょう。
って、そんなヤツは居ないか。
ちなみにビタミンCを入れてpHを下げると酸化防止作用でORPが急降下するはず。
水草水槽はアヌビアスナナとシダ類メインで手間のかからない構成にしてあるが、やはり見た目が面白くない。
トリミングがイヤになるほどの成長を見せるグロッソスティグマは管理が面倒だが、その分見た目は美しい。
リシアなんかも同じである。
去年の7月の写真がこれ
適度に茂ったグロッソ、左側のトニナは成長途中でオランダプラントも良く伸びている。
この頃は毎週トリミングしないといけなかった。
今現在はこれ
流木にナナをくっつけているだけ。
3週間くらい何もしなくても大きな変化はない。
やはり下草的ものがないと見た目が面白くないか。
水槽高さが60cmあるので、これをうまく活かしたレイアウトを考えなくては。
午後にミドリイシが届いた。
公称スーパーブルーってヤツである。
確かにさきっぽの方は青い色が出ているが、全体的にはスーパーブラウンって感じ。
(笑)ただしブルーライトの下で見るとそこそこ青いけどね。
さてウチの水槽でどこまで青くなってくれるか楽しみである。
さてどこに置こうか。
やはりスーパークール115の直下辺りだろう。
コイツはライブロックに水中エポキシで接着したというか、水中エポキシで台を作って乗せたという感じにした。
水槽に手を突っ込むと手の油の影響でスキマーの泡が下がってしまう。
水槽に手を入れる前に石鹸かアルコールで良く洗ってからなら大丈夫だが、それでも長時間の作業になるとスキマーが働かなくなる。
シークロンの時は一旦泡が下がると数時間は上がってこなかった。
DASは比較的泡の戻りが早いが