熱帯魚を飼う(74)
■ '00/7/23
換水用に水を溜め始めたのが午前7時30分頃から。
この時期水温が高いのでRO水は沢山出来るが、流水量が増えるとブースタポンプの圧力は低下する。
なので毎分300ccを大きくは越えないようである。
ブースタポンプを使わなければ温度に比例して純水の出来る量は増えるはずだが、現在はブースタポンプの能力が支配的というわけだ。
純水流量はほぼ280cc/分辺りで落ち着く。
夏場ならROを2パラにした方が流量を稼げると思うが、水道水圧が余り高くないのでダメかな。
ちなみにブースタポンプの電源を切る(外してはいない)と純水流量は160cc/分程度に低下した。
水圧が低下すると排水比が上がるのだが、流量計を見ていると水圧変化によって変化するのは主に排水量で純水量の変化は最小なのだ。
ポンプはAC24Vが定格なのだが、ACアダプタの入力定格の100V 50/60Hzを115V/60Hzに上げてみたが純水流量は変わらなかった。
もしかしてパイプの抵抗が制限要因になっているのか?午後五時になって溜め水水槽の水がだいぶ上がった。
もう少し溜めても良いが、捨て水を溜めている風呂の方が溢れる。
この状態で人工海水を溶かして風呂水ポンプでかき混ぜたら塩が多すぎて比重が高くなりすぎた..まずはカニ水槽の80%換水を行い、その後本水槽のサンプ槽の汚泥を風呂水ポンプで吸い出してサンプ槽をほぼ空にしてから新海水を注入した。
サンプ槽は100リットル程度しか入らないので、その後は排水しながら注水というパターンである。
交換水量は160〜170リットルだと思う。
久しぶりにメインポンプを止めて再起動したら、配管中のゴミがすごい勢いで出てきた。
それをミズタマハゼが食ってる..海水交換をしたらスキマーがオーバスキミングし始めた。
仕方ないので駆動周波数を45Hzまで下げた。
今までの海水を追加したりするとスキマーから景気良く泡が上がっていたのだが、これは一体何故だろうか。
この現象は1〜2時間で収まるので、その後は56Hz運転に戻した。
比重が少し上がってしまったので、RO/DI水をサンプ槽に入れるべくタイマを手動でスタートさせた。
しばらくして比重を測るも変わっていない。
あれ?っと思ってRO/DI水のチューブを見ると水が出ていない。
床下を見たら水が溜まっている...RO/DI水はシリコンホースで引いてきているのだが、ハードチューブとの接続部分が外れたのだ。
残り3日分を残して微量元素を補充した。
TECH・Iは前回と同じ100cc/Monthで定量の1.4倍、TEC
・Mは少し分量を増やして400cc/Monthで定量の5.6倍、アイロン&マンガンは大幅に増やして500
cc/Monthなので定量の10倍になる。
コーラルバイテは200cc/Month、ストロンチウム&モリブデンは250cc/Monthで双方とも定量の2倍だ。
ドジングポンプの流量校正も行った。
もっとも昔から使っているヤツはそろそろチューブが寿命のようで、中を開けてみるとチューブが平たくなっていた。
それでも前回校正したときの校正値と殆ど差がなかったのは立派か。
チューブは来月にでも交換しようと思う。
他のドジングポンプも校正値は1〜2(0.5〜1%)動いただけである。
新規購入した1台もセットし、ドジングポンプ5台で微量元素(微量?)の添加を行っている。
カルシウムリアクタに入れたARMの様子というか排水のpHだが、これが何と7.8である。
今までは6.9〜7.0だったのでずいぶん違う。
もしかしたら炭酸ガスを入れなくても良いくらいだったりして。
明日は一応炭酸ガス添加量を減らしておくことにしよう。
■ '00/7/24
ミドリイシを買ってきた。
これで徐々にライブロック水槽からミドリイシ水槽へ変わっていく。
(笑)普通のと言うか、緑のミドリイシは安いのだが先がピンク(買ったことがない)とかブルーとかちょっと変わった品種だと高くてなかなか手が出ない。
買ってきたのはツツミドリイシ(か?)の茶色というかうす茶色のヤツとコハナガタミドリイシ(だろうか?)の薄緑&ベージュのヤツとスゲミドリイシ(だと思う)の3つだ。
名前は良くわからないので写真を見ていただこう。
(笑)ちなみに薄茶色とかベージュはショップに言わせると「ピンク」である。
色は茶色より少し深緑っぽい感じである。
先の方は薄茶になっている。
大きさはタバコの箱くらいの高さで、ブルーライト下で見るともっとキレイなのだが置き場所の関係でスーパークール115の真下なのだ。
これは水槽に入れたばかりの状態でポリプが出ていないが、ポリプが白っぽいと言うか薄ピンクみたいな変わった色である。
(ショップはブルーライト下だったので果たしてウチでどんな色に見えるか不明)
先が枝分かれしているので成長しているようだが、スゲミドリイシだとすると成長は遅いはず。
現にスゲミドリイシの薄ピンク&ポリプ蛍光グリーンはかなり成長が遅い。
水槽に入れてしばらく経つと色は深緑傾向が濃くなってきた。
先の方は薄い色である。
これが細い枝状のもの。
色はほぼご覧の通りで、薄茶色である。
大きさはテニスボールくらい。
ほぼ球状になっている。
たぶん低色温度のハロゲンでも当てたらキレイに見えるんじゃないかなあ..
何となくワサワサっとした感じで、他のミドリイシより枝が細くて面白い。
が、色的には茶色という過去の程度のものが殆どらしく、良くて若干緑がかっている程度か。
成長は遅いらしい。
テーブル状である。
中央部というか下の方は緑色。
先の方は薄茶というかベージュというか、そんな色合いだ。
これは比較的大型で短辺で15cm程ある。
これにはオマケ?にカニが付いてきたが、早速カニ水槽に移動して貰った。
これも成長が遅いタイプだと思う。
逆にスギノキなどはどんどん成長する。
安売りで茶色くなっていたヤツを買ってきて、今はバッチリ緑になったヤツなどどんどん成長している。
で、場所を下の方に移した(水面に達してしまうため)のだが、そのうち枝を折って分割しないといけなくなりそうである。
スギノキも生長が早くて面白いのだが、枝が太いのが(自分としては)気に入らない。
枝状のミドリイシも欲しいと思っているのだが、なかなか気に入ったものにお目にかかれない。
■ '00/7/25
今日もショップに行って来た。
ここは初めて行く店で、ホームセンターの地下にある。
が、いわゆるホームセンターの熱帯魚コーナではなく独立系のようだ。
ここには珍しいというか、他で余り見かけないミドリイシがあった。
で、当然欲しくなる。
でも値段が高い(
この店が高いという意味ではなく、高い生体が欲しくなった訳ね)のでしばし考える。
そして店の人に値段を聞いて、他のものと二つ買うから値引いてよ、って事で購入。
もちろん購入前に水槽を念入りに見回し、カーリー水槽になっていないことを確認した。
このショップの水槽にはウミキノコなどのソフトコーラルも入れられていて、それらの状態から水の管理が悪くないことが解る。
一つ目はかなり大型のミドリイシ。
枝の形を裏から見ると「ひいらぎ」の葉のようになっている。
下の方はベージュで先の方が黄緑色でなかなか美しい。
ポリプは黄色というか黄緑の薄いような色である。
出来ればこのままの色を維持したい。
この大型ミドリイシには3匹のカニが着いていた。
2匹は保護色というかサンゴと同じ肌色である。
もう一匹はかなり小さかったが、3匹ともカニ水槽に移動して貰う。
たぶん共生カニだとは思うが念のため。
ウチの水槽にはヒトデなどは居ないからサンゴを守って貰わなくて良いだろう。
もう一つはスギノキだが、元々はブルー系だったとのこと。
今は深緑になっている。
これは色がうまく変わってくれるだろうか。
このスギノキは結構大きいので2つに割った。
ミドリイシはニッパーで簡単に割る(切る)事が出来る。
切ったところもやがて共肉が着く(はず)
2つに割った大きな方をスーパークールとアストロビーム両方の光が当たる一等地にセットし、小さな方はアストロビームの真下にセットした。
ショップで聞いた話だが、サミットの影響で沖縄からサンゴが入ってこないとのこと。
どうやら警備が厳重で密漁(か?)が出来ないらしい。
こちらのサンゴにもカニが着いていたのでカニ水槽へ。
カニ水槽には何匹かのカニと伊豆で採ってきたヤドカリやタカラガイが入っている。
本水槽で見つけたウニも2匹ほど入れた。
シーズン的な物かも知れないが、海外からのサンゴ入荷も減っているとのことで価格は高値安定だし、そもそも仕入れたくても美しい個体が入ってこないとのこと。
秋口になれば状況は変わるだろうか。
ミドリイシ全般に言えることだが、ウチに持って帰ってきて水槽に入れるとポリプの出方がすごく良くなる。
■ '00/7/26
海水水槽の微量元素濃度などを測定した。
結果は以下の通り。
Mg=1260ppm(SALIFERT)->OK!
Ca= 392ppm(SALIFERT)->少し上がった
Sr= 10ppm(SALIFERT)->下がった
PO4=0.02ppm(SeaChem)->下がった
PO4<0.03ppm(Dupla)
I =0.055ppm(SeaChem)->OK!
Fe < 0.1ppm(Seachem)->何故????
NO3< 0.1ppm(TETRA)
NO2< 0.1ppm(TETRA)
KH = 7 (TETRA)->下がった
pH = 8.2 (HORIBA)
海水交換後の値なので落ち着いていないかも知れない。
Sr濃度が下がっているのとKHが下がったのが気になる。
鉄は試薬にアイロン&マンガン2滴を入れたら色が変わったが、比色プレートの色と異なる。
何かのイオンが妨害しているのか?これは別のメーカの試薬を手に入れないと良くわからない。
炭酸ガス供給量はADAのバブルカウンタで毎秒1滴に絞ってある。
PO4が下がったのは換水の恩恵だろうか。
その他MgやSrもサンゴ量に合わせて増やさなくてはいけないが、これは1ヶ月ほどの変化量を見ながら次回補充時に調整しよう。
ちなみにカニ水槽のNO3を測定した。
こちらはテトラワンタッチフィルタの濾材代わりにNO3吸着剤の使い古しを入れてある。
底砂は粗めの珊瑚砂でデニボールも埋めてある。
で、NO3は5ppm以下と立派な値。
NO2は試薬色変化無しだ。
冷却無しの30cm水槽としてはうまくバランスしていると思う。
スズメ3匹も元気そのもの。
KHが低い原因は何だろう。
と思ってリアクタ排水のKHを測ってみた。
ら、7しかない。
ついでにC
を測ってみると400ppmである。
これは俗に言うリアクタが機能していないって事ではないか。
排水のpHは7.6もあるので、ARMと言えども溶解度が低いのではないのか。
排水バルブは全開(毎分200cc程度か?)で使っていたのだが、炭酸ガス供給量を約2倍に増やすと共に排水バルブを1/2に絞ってみた。
果たして明日には変化があるだろうか。
夜になってパワーヘッドを直した。
パワーヘッドはライブロックなどで支えるように付けているが、一つだけキスゴムが剥がれやすいものがあるのだ。
この点MaxiJetなどキスゴムが大きいヤツの方が良い。
MJの欠点は大きなキスゴムを使うためのアタッチメントが少々邪魔になること。
と言っても脱落するよりは良いのでMJにでも換えたいが、パワーヘッドのACケーブルはオーバフロー管の中を通して水槽台に導いているので作業が面倒である。
■ '00/7/27
炭酸ガス供給量を増やし排水量を減らした結果、カルシウムリアクタ排水のKHは11まで上昇した。
pHは7.5と0.1だけ下がった。
Ca濃度は420ppmで余り上がっていない。
朝方更に排水量を絞ってみたので後で再測定してみよう。
水草水槽のフィルタの掃除をした。
久しぶりにウールマットを交換したら水が幾分澄んだような感じである。
水カビ的コケは液肥に敏感で、液肥添加量を増やすとコケがすぐに出てくる。
コケが付くのは比較的成長の遅い水草や元気のないヤツの葉である。
水質をトニナに合わせているのでナナやミクロソリウムには厳しいのかも。
底床リセットすれば解決しそうな問題なのだがこれはこれで面倒な話。
■ '00/7/28
出かけた先で寄り道してヤマトの方のS店を覗いてきた。
生体専門店というか無脊椎専門店という感じで、いくつかの水槽にミドリイシなども入れてあった。
が、ここの水槽には今までに見たことがないくらいのカーリーが飼われていた。
とにかくその量たるやすごいモンだ。
雑誌広告やホームページも開設している、比較的名の知れた所なのに。
ショップの水槽でも大型のものが1つか2つの所ではカーリー退治も大変だろうが、S店のように小型(と言っても120cm程度)水槽を沢山並べているなら生体を別の水槽に移してポリプ食いの魚でも泳がせておけば良いのではないのかな?