熱帯魚を飼う(77)
■ '00/8/13
水草水槽のレイアウトを変更した。
流木を取りだして、空いたスペースに増えたトニナを移植した。
再生済みイオン交換樹脂に交換したので、今日は日中に大量換水。
これもコケ対策である。
海水水槽の方はレイアウトを変えた程度。
ミドリイシとタコアシの成長が早く、特にスギノキは枝分かれしながら伸びている。
■ '00/8/14
先週から鉄の添加をやめているが、バブルコーラルに変化は見られない。
代わりにソフトコーラルのポリプの出方に変化が見られたが、コイツらは気まぐれなので鉄濃度の影響か否かは解らない。
来週には添加剤を補充しないといけないので、鉄は少し濃度を減らしてみようかな。
一応その前に、再度鉄添加を行って様子を見てみることにしよう。
■ '00/8/15
2週間くらい前から水草水槽の水が濁ってきたいたのは気になっていたのだが、今朝見るとだいぶ透明度が落ちている。
で、EHEIM2426のアクアソイルを取りだしてから出勤した。
帰ってみると水槽水の何と透明なこと。
濁りはゆっくり進行していたので余り感じなかったが、アクアソイルを取りだして見る水槽は今朝までのそれと全く違う。
やはり2〜4週間ごとに交換しないとダメなようだ。
アクアソイルを使わずに安定してpHを下げる方法があればいいのだが、また塩酸でも入れてみるかな。
いやいやどうせなら硝酸の方が良いのかな。
■ '00/8/17
アクアソイルを抜いた水槽は更に透明度が上がった。
これが本来の水ってモンだろう。
水の濁りは海水水槽の方と比較すると良くわかる。
海水水槽は黄ばみもなく綺麗な水なので、アクアソイルによる濁りもそれを取り除いたときの澄み具合も一目瞭然って感じだ。
こうなるともはやアクアソイルをフィルタに入れることはためらわれる。
水が澄んだおかげで水槽底部にまで強い光が届くようになった。
水槽台は作り付けの鉄骨構造だが、鉄は錆びる心配がある。
鉄骨には錆止め塗料と上塗りが施されているが、私は定期的にホルツの錆びチェンジャーの希釈液を塗ることにしている。
これは水性エポキシで水によって薄めることが出来、万一錆びているところがあったとしても錆を取らずに塗ってかまわない。
錆びチェンジャーにはスプレータイプもあるが、効果としてはスプレータイプではないものの方が強力だ。
それにスプレータイプだと周りのものにもかかっちゃうしね。
鉄製の水槽台をお使いの方は錆びチェンジャーを試してみては如何だろうか。
これはホームセンターや大手自動車用品ショップで手に入る。
出かけたついでに魚屋に寄りラスボラ30匹を買ってきた。
久々に水草水槽が賑やかになった。
イシマキ貝は残念ながら在庫無し。
どうやらお盆休みで問屋が閉まっているらしい。
今週末か来週にでも再度出かけて見ようかと思っている。
海水水槽の微量元素濃度などを測定した。
結果は以下の通り。
Mg=1260ppm(SALIFERT)->OK!
Ca= 410ppm(SALIFERT)->少し下がった
Sr= 10ppm(SALIFERT)->少し下がった
PO4=0.02ppm(SeaChem)
PO4<0.03ppm(Dupla)
I = 0.03ppm(SeaChem)->上がってきた
Fe < 0.1ppm(Seachem)->何故????
NO3< 0.1ppm(TETRA)
NO2< 0.1ppm(TETRA)
KH = 9 (TETRA)
pH = 8.1 (HORIBA)
リン酸は全然上がらない。
吸着剤の効果がまだ持続しているのか。
結構なことである。
ヨウ素はドジングポンプ再起動で上昇傾向にある。
ヨウ素濃度が上がるとソフトコーラルの類の調子が良いように感じられるのだがハッキリした因果関係は解らない。
なお鉄添加再開による変化は今のところ感じられない。
本日までの水質測定データを以下のグラフにした。
注:一つのグラフに入れるために数値を10のn倍或いは1/nにしている。
Caは数値を1/10に、 Mgは1/100に、PO4とIは100倍に読み替えていただきたい。
(8週目が本日のデータである)
添加剤はだいたい4週毎に最充填なので、その時に濃度を調整している。
Srの変化が激しいが、これは10ppm〜16ppmの範囲にあればいいそうだ。
NO2とNO3は常に試薬反応レベル以下なのでグラフに表示していない。
Srが下がった5週目には150リットル(全水量の約半分)の換水を行っている。
ヨウ素が下がった7週目はドジングポンプのスイッチ入れ忘れだ。
1週目から2週目でSr濃度が下がっているが、これは濃度が上がりすぎていたので一時的に4倍濃度での添加を中止し、2週目から定量の2倍で再添加したもので現在もそのままの添加濃度だ。
(5週目以降はミドリイシ個体数が増えている)リン酸吸着剤は2週目に交換して以来そのまま使用している。
4週目にはカルシウムリアクタメディアをARMに換えた。
が、5週目でも濃度が余り上がっていなかったので炭酸ガス量を増やした経緯がある。
これによってCa濃度とKHは少し上がりPO4
濃度は少し下がった感じ。
ミドリイシの話である。
枝の長いミドリイシを途中で分割してレイアウトしていたのだが、その割った部分が今日までに完全に共肉に覆われた。
一方で(販売店曰く)スーパーブルーのスギノキの白化部分(購入時点で白化していた)は一向に元に戻らない。
たぶん割ってしまった方が良いのだとは思うが「幹」の部分だけに折りにくいと言うか折ったらレイアウトがうまく出来そうにない。
いずれにしてもスギノキってヤツは随分成長が早い。
水草並とは行かないもののこのまま成長を続けると冬頃には水面に到達するかも。
■ '00/8/18
トニナだが、pHは5〜6.5辺りが調子が良いようであり他の水草とのバランスを見るとpH6.3程度を維持できれば良く育つのではないかと思う。
オランダプラントのように富栄養化させる必要もないと思う。
底床肥料は効果的だが。
淡水水槽のpH測定にアメリカンマリンのpH計を使っているが、センサのリニアリティが悪化してきた。
これは内部のKClが交換できないので消耗品である。
もう一つ、どうやらこのセンサはイオン濃度(導電率)が低いと誤差が増える感じである。
ホリバのセンサカタログを見ても低導電率用のセンサがあるのを見ると、センサを選ばなければいけないのかも知れない。
そこでホリバ製のセンサに交換してやろうかと考えている。
もっとも低導電率用センサは高価なので、普通の(定価1.5万円くらいの)電極にすると思う。
これでもホビー用センサよりは余程マトモだし、KCl交換が出来るのも有り難い。
アメリカンマリンの純正?電極は秋月で\3,000だったらしいが、今でも売っているのか否かは不明だ。
普通のショップで買うと9千円〜1.2万円もする。
個人輸入するにしても他の物のついででないと送料がバカに出来ない。
■ '00/8/19
今日も残暑の厳しい一日だ。
水温設定を上げたのでクーラパワーは問題ない。
枝がピンクっぽくてポリプが緑の、小ぶりのミドリイシ。
実は一度落下事故で先っぽが欠けてしまっていた。
このミドリイシもほぼ回復して白い骨格が見えているところが無くなった。
ミドリイシ飼育が簡単だなどと書くと諸先輩方にお叱りを受けそうだが、ウチの水槽ではミドリイシは溶けたことがない。
逆にハナガサなどは落下事故で負傷すると回復したことがないし成長を見たこともない。
スターポリプは汚れを取ってからと言うもの、元気そのもので増殖を開始している。
タコアシもアワサンゴも一回り大きくなった。
一方で調子を崩したバブルコーラルは回復しない。
溶けたりはしていないのだが以前のように風船状に大きく膨らむことをしなくなっている。
ミドリイシやタコアシなどのハードコーラルは骨格部分を割れば分割できる。
でもソフトコーラルはどうするんだろう?と思ったら、「良く切れるナイフで切ってしまえばいい」そうだ。
ウミキノコも2分割や4分割できるらしい。
なんかソフトコーラルの「中」が見えちゃいそうでちょっと不気味かも。
でも日毎に巨大化していく姿を見ると、メスを入れなければならない日が近いのかも知れない。