熱帯魚を飼う(84)
■ '00/10/1
pH上昇作戦としてカルクワッサ添加を行ってみることにした。
自動補給のRO/DI水を水酸化カルシウム粉の入ったペットボトル底部に導き、オーバフローした分をサンプ槽に入れるというやり方。
RO/DI水なら炭酸ガスも含まれていないし、ペットボトルは密閉状態になるので外気にも触れない。
さてこれで効果はあるだろうか。
H&Sの方だが、オーバスキミングしない程度までエア流量を絞って使っている。
位置を上げるために上げ底にし、排水パイプを取り回したらDASよりスペースを食ってしまった。
DASは底部にモータがあるのでコンパクトなのだ。
水草水槽を海水水槽に移行する計画、ならば今の90cm水槽を180cm水槽に変えても良いのではないかと思い始めた。
しかし問題は水槽のコストだ。
90cm水槽と180cm水槽を比較すると値段は10倍にもなる。
アクリル水槽なら値段は安いし透明度も高いが、反面傷が付きやすい。
だいたい180cmガラス水槽ってどの位の重さがあるのだろうか。
人間の力で水槽台に上げることは出来るのか。
■ '00/10/2
180cm移行計画?の手始めとしてガラス水槽の見積もりを依頼した。
奥行き45cmは余りに寂しいがスペースの関係でこれは変えられない。
水槽を移行するとサンプ槽の位置や配管も変えなければならず、急いだとしても丸一日はかかるだろう。
その間生体はどこに避難すればいいのか。
こう考えるとだんだん面倒になってくる。
今の水槽に移行してから半年を過ぎたばかりなのに、またまた作業をしなければいけないのは気が重い。
が、ハゼの底砂掘り返し対策もしたいとか、凶暴なシャコを取り出したいとか、水流用ポンプを水槽外に出したいとか、やりたい事は山ほどある。
■ '00/10/5
水槽の見積もりが出た。
1800×450×600(H)の15mm厚通常ガラス水槽で25万円くらい。
強化ガラスだと厚みを12mmに薄くできて透明度も上がるが値段は2倍弱。
強度重視で15mm厚の強化ガラスだと70万円を超える。
ちなみにフル重合接着のアクリル水槽でも30万円くらいだそうだ。
ちなみに値段の安いものもあるのだが、透明度というかガラスの色が1ランク落ちる。
強化ガラスの強度は通常ガラスの3倍以上だが、厚さを極端に薄くできないのは反りの問題とシリコン接着強度の問題があるからだ。
パワーヘッドを水槽内に付けたくないので、底面に水流ポンプ用の穴を開けたいのだが狭い範囲に沢山の穴を開けることは強度的に難しいそうだ。
実は水流用ポンプ穴6個を開けようと思ったのだが、水槽台に開けられている穴位置の関係で3個ずつ2箇所にかたまったように開けざるを得ない。
しかしこれだと強度が落ちると言うことで水槽屋さんと煮詰めている。
底板を厚くすれば強度は上がるが、穴を開ければ応力の集中が起きることは必至なので穴数は少ないほど良いとのこと。
水槽台の天板は40mm厚のタモ集成材で、コイツはすごく固い。
しかも厚みがあるので普通のホールソーだと穴を貫通させられない。
(ディープはウチにはない)新たに穴を開けるには水槽台内部の機器配置も考え直さなければいけないので、そこが悩みの種だ。
水流用ポンプはサンプ槽から水を汲み上げるのではなく、外部フィルタ的に密閉構造にしようと思っている。
これなら揚程ゼロでポンプは動くし、ポンプが止まったときでもサンプ槽に水が逆流しなくて良い。
なお揚水ポンプはRMD-400Nを2個の予定(それぞれにクーラ接続)だ。
H&Sスキマーだが、水位が高いとオーバスキミングしてしまって調子が悪い。
今のところはエア量で調整しているが、やはり水位調整が出来ないと自由なセッティングが出来ない。
もっとも水槽大型化後は水量も500リットル以上になるので、H&Sから再びDASに戻すかも知れない。
■ '00/10/6
H&Sスキマーの排水パイプの"T"を外して水位を下げた。
これでオーバスキミングはしなくなり、エア量も増やすことが出来た。
最近何故かガラス面に付くコケが減っている。
ハゼが余り底砂を掘り返さなくなったためだろうか。
pHが下がり気味なのも関係しているのか。
カルクワッサは添加しているが、それでもpHは7.9辺りをウロウロしている。
まあKHが下がるよりは良いとは思うがもう少し上がって欲しい。
水槽の話である。
水槽屋さんと打ち合わせたが、やはり底板に沢山穴を開けるのは好ましくないとのこと。
割れる心配は少ないと言うことだが、地震などで通常と違う方向に力が加わった場合に危ないと言われた。
2個なら実績があると言うことと、強化ガラスなので問題ないとかで1箇所辺り2個にすることに決定。
(水流用合計4個とオーバフロー配管用2個)シリコンに関しても聞いてみた。
確かに半透明タイプより黒色シリコンの方が強度はあるが、通常水槽用として使われる強度の高いものでは殆ど差がないとのことだった。
でも設計屋としては「どちらが良いか」と聞かれれば、迷わずブラックシリコンと答えるそうだ。
水槽の蓋乗せ台(フランジ)も、これを付けると水槽強度が大幅に上がるので設計屋としては付けたいところだが、やはり見栄え優先と言うこともあって最近はフランジ付き水槽は減っているそうだ。
個人的にはフランジ付きはキライではないし、塩だれ防止、地震等の時の水ハネ防止、そして何より強度アップによってガラスを薄くできて透明度が増すメリットは大きいと思っている。
欠点はちょっと見栄えが悪いのとガラス面の掃除がやりにくいことか。
これは迷ったあげくフランジ無しにすることにした。
強度の点はADAのガラス水槽を見ても明らかで、180cm×60cm×60cmのフランジ付きは板厚が12m
なのにフランジ無しは15mmある。
ADAの水槽は比較的透明度の高いガラスが使われているようで、15mm厚でもさほど暗くならないのかも知れない。
同じ寸法で同じ価格帯のマーフィード水槽は透明度が低く(極端に言うと)スモークガラスみたいな感じ。
ちなみに強化ガラスでも通常ガラスでも、基本的に透明度差は無いそうだ。
透明度は価格だけで決まると言うところだろうか。
もう一つ、強化ガラス水槽と言っても底板だけは通常ガラスを使う場合もある。
強化ガラスに穴を開けるのが大変だというのがその理由で、特注水槽をお考えの方はこの辺りにも注意した方が良い。
某ショップでは強化ガラスと言いながら通常ガラス値段で売られているものがある。
材料費を考えてもこの値段は絶対に無理で、でも強化ガラスか通常ガラスか普通は見分けが付かない。
アクリルでもキャスト板の使用や接着方法など、こちらの知識がないと(悪い言い方だが)騙されてしまう事もあるので注意したい。
水流用ポンプはレイシーのMD-20RZ-Nを考えている。
これは毎分10リットルしか出ないが、揚程が5m近くある。
強い水流を得るためとVP13の抵抗にうち勝つためにはこの程度の静圧は必要ではないかと思うのだ。
水流用ポンプを水槽外に出せることで、水槽内はかなりスッキリするしパワーヘッドがガラス面から外れて下に落ち、底砂を掘り返してしまうと言うようなトラブルも無くなる。
又パワーヘッドは静圧が低いのでゴミが溜まるとすぐに流量が落ちるのだが、ライブロックの裏側などに付けたポンプは掃除が極めて困難である。
あとはMD-20RZ-Nを4台で十分な水流が作れるかという問題。
ちなみに強すぎる水流がライブロックに直接当たると、その部分だけ石灰藻が付着しなくなってしまうようだ。
■ '00/10/7
10日に水槽屋ポンプ代を振り込んで正式発注となる。
納期は11月2日の予定。
この日に入ってくれば3日からの連休で水槽移行作業が出来る。
水槽を水槽台に持ち上げるのは素人には無理かも知れないので、自宅近くにある日通に相談してみようと思っている。
照明は水草水槽で使用していたものをそのまま使う予定だが、ちょっと暗すぎる感じもするので最終的には変えることになるかも知れない。
プレナム板は底面フィルタ板の代用を敷いておこうか、それともやめようか迷っている。
モナコモドキにしなくても窒素還元は十分出来るはずだし、最近はスキマーも止めてしまって良いのではないかと思う位なのだ。