熱帯魚を飼う(85)
■ '00/10/8
海外に注文していた添加剤と試薬が届いた。
今回は注文量が少なかったので国際郵便で配達されてきた。
他にプロスクレイパーSってヤツも買ってみた。
$8の品物であるが、マーフィード扱いのプロスクレイパーLの柄の短いヤツである。
水槽上面などのコケ取りに便利そうな感じ。
海水水槽は若干pHが低いものの順調である。
ウミキノコは相変わらず夜しかポリプを出さない。
明るすぎるのが原因か、低硝酸塩が原因かは解らないが死んだ訳ではない。
水草水槽の方は換水量を増やしているのと液肥を添加していないのでトニナが黄化している。
代わりにパールグラスとウイローモスはボサボサに伸びている。
'99年1月から始めた淡水魚飼育だが、来月に予定している海水水槽大型化に伴って廃止せざるを得ない。
ちょっと残念だが水槽置き場が限られているので仕方ないか。
この水槽の中には2年近く生存しているグーラミィやネオンテトラ、コリドラスやヤマトヌマエビがいる。
サカサナマズも買ってきたときに比較するとずいぶん大きくなったものだ。
水草も色々育ててきたが、お気に入りはホトニアかな。
一旦は順調に増えたものの、トニナ水質ではダメだった。
そのトニナもコケが付きにくいことと生長速度が余り速くない点で気に入っている。
低pHさえ維持できればさほど難しい草ではないが、その低pHを維持するのに苦労した。
オランダプラントは生長速度が速くてトリミングが大変だった。
液肥を沢山添加することで大きくキレイに育つ。
とにかく緑のコケがガラス面にどんどん付くくらい液肥を入れないと葉が小さくなってしまう。
水草水槽はある意味コケとの戦いである。
緑のコケならまだ良いが、今悩まされているような水カビ的なモワッとしたコケや黒髭には苦労させられた。
しかし考えてみると黒髭の方が水カビ的コケよりまだマシだな。
イシマキ貝も水カビ的コケは黒髭程良く食ってくれない。
魚として好きなのはやはりアーリーだ。
水草と共存できないのは残念だが、その体色の美しさ、メタリック的なブルーは淡水魚らしからぬ美しさを感じる。
海水水槽の方はDASスキマーを外してあるので、これを掃除した。
たぶん水槽移行後はこれを再度使うことになると思うからだ。
DASもH&Sもポンプが全く同じだと言うことは以前にも書いたが、このポンプはインペラの回転方向が決まっていない。
通常の交流モータだと進角コンデンサを使ったりして回転方向を決める(単相交流なので、インペラはどちら方向にでも回転可能なため)が、このポンプはインペラに方向性がないので、進角コンデンサは使われていないようだ。
ただし回転方向によって水流が変わるので、フリーに動く整流板が設けられている。
掃除はインペラやこの整流板に付着したゴミをブラシで擦って落とした。
H&Sに比較するとDA
は水位調整が可能なこと、ポンプが2個で容量に余裕があること、ポンプがケース内に入っていることで騒音が少ないことがメリットだ。
対するH&Sのメリットは加工が(DASより)美しいこと。
サンプ内に気泡が侵入しにくいことか。
サンプ内の必要寸法は意外にもDASが小さくて済む。
H&Sは排水管とモータがスキマー筒以外に出っ張るので広いスペースを必要とする。
H&Sもサンプ槽水位が低ければ(ウチの)床下に収まる(DASはダメ)が、水量を稼ぐためにサンプ槽に100リットルも入れているので上げ底にしないとオーバスキミングして使えない。
そうそう、H&Sは50Hz仕様なのだがインペラは60Hz品と同一だ。
マグネットモータの回転数は電源周波数に依存するので、通常の50Hz品はインペラ直径を大きくして流量を稼ぐ。
(50Hz駆動すると60Hz駆動に比較して回転数は落ちるがトルクは得やすい)これが同じと言うことは60Hz品に比較すると能力は80%以下に落ちていると言うことだろう。
単にモータの巻き線数を増やしてインピーダンスを下げ、50Hzに適合させた(或いは60Hz/
115V用をそのままかも)に過ぎないと見た。
60Hz/115V用を50Hz/100Vで使用すると、巻き線の具合は丁度良くなるはず。
これはモータのインダクタンスが一定であるので、周波数を下げた場合には駆動電圧を下げないと過大電流が流れるためである。
新水槽のブロック図は以下のように考えている。
実はサンプ槽の向きを現在と反対にしたいのだ。
今は向かって左側にオーバフロー管があり、右側に揚水ポンプの接続口がある。
新水槽では向かって右側の壁の方にオーバフロー管を配する予定なので、サンプ槽もひっくり返しいた方が都合が良い。
だがサンプ槽の高さが高いので床下で反転できるかどうかが解らない。
床から引き上げるにしても水槽台の鉄柱にぶつかって引き出せない恐れがある。
ちなみにサンプ槽は水槽台が出来る前(家が造られている途中)に床下に入れてしまったというわけだ。
まあダメならポンプ配管を引き回せば済むことではあるが、配管抵抗などを考えると美しい引き回しとは言えないな。
クーラは3台を接続しておくが、たぶん今と同じ照明なら2台で間に合うはず。
大型クーラを一台にする方が効率的(クーラは大型の方が効率が高い)だが、床下に入れる都合上LX150
が高さ的に限界なのである。
(残るは屋外設置だね)
■ '00/10/9
朝の餌やりの時、大食いのミズタマハゼがやってこない。
どうしたのかとライブロックのスキマなどを見ていくと、そこには横たわったミズタマハゼが。
一体どうしたというのか。
内臓が食われているよう見えたが、死んでから食われたのかシャコに襲われたのか。
試薬入荷で測定可能になった水質は以下の通り。
Mg=1410ppm(SALIFERT)
Ca= 452ppm(SALIFERT)
Sr= 10ppm(SALIFERT)
PO4=0.01ppm(SeaChem)
PO4<0.03ppm(Dupla)
I = 0.03ppm(SeaChem)
Fe < 0.1ppm(Seachem)
NO3< 0.1ppm(TETRA)
NO2< 0.1ppm(TETRA)
KH = 7 (TETRA)
pH = 7.9 (HORIBA)
値は先々週の測定と殆ど変わっていない。
リン酸値がかなり下がっているのはカルクワッサ添加のおかげだろうか。
各種元素添加量も落ち着いているので、毎週測定しなくても良いだろう。
もっとも水槽大型化後は添加量を再調整しなければいけないと思うので、それが面倒である。
カルクワッサは500mlのペットボトルに水酸化カルシウムを入れ、その沈殿した中にRO/DI水を入れる仕組みになっている。
排水側はペットボトルの上部から行う。
これで炭酸ガス侵入が無くなり炭酸カルシウムとして沈殿することは無くなる。
(はず)なおRO水でこれを行うとRO水中の炭酸ガスがカルシウムを沈殿させるかも知れないので、RO/
DI水で使った方が良いと思う。
このカルクワッサ入りペットボトル、適当に作った割にはうまく行っているのでもっと細長いパイプでちゃんと作りたいものだ。
細長くして水酸化カルシウム沈殿物をマグネチックスターラで攪拌し、途中に水流が伝わらないように遮蔽板を置いて上澄みを取るようにすればバッチリである。
RO/DI水の排水量は今の時期で毎分250cc程ある。
カルクワッサ添加には単位時間当たりの流量がいささか多い。
ブースタポンプを切っておけば流量は減るが、それでも毎分150cc以上は出るだろう。
■ '00/10/11
2〜3日にいっぺんのガラス掃除。
これでコケは見苦しくない程度にしか繁殖しない。
H&Sの方は水位を下げたおかげでオーバスキミングはしなくなった。
殆ど汚れも取れないが、これはDASでも余り変わらない。
たぶんスキマーを止めても何事も起きないだろう。
新水槽ではウールマットによる物理濾過も行いたいと思っている。
ハゼが底砂を掘り返すと細かなゴミが水中を舞うのだが、これをなんとか除去したい。
ウールマットをどこに設置するかが問題で、サンプ水位が高いだけに少々やりにくい面もある。
サンプ槽の上にウールマットを入れるためのボックスを作れば済むのだが、アクリルで作ると意外に高価な品になってしまうしキチっと作らないと水の蒸発や塩だれもあるだろう。
■ '00/10/14
ヒータが漏電してブレーカが落ちた。
このヒータは貰い物で、サーモ一体型である。
この前もヒータ漏電が発覚したばかりだし、ヒータってヤツはこんなに(海水で使うと)寿命が短いものなのだろうか。
ウチでは各所にアースを取ったりアース端子付きのコンセントプラグを使用しているので、漏電するとすぐにブレーカが落ちる事になっている。
水槽の中に入れるチタン製のアース棒などもあるが、ホームセンターで買えるステンレスワイアーでも十分である。
水槽のアースを取っていない場合には漏電しても漏電ブレーカは落ちないから、魚が感電したり電気分解が起こって塩素が発生するかも。
新水槽用に頼んでいたポンプが入ってきた。
何と大きいことか。
(笑)これで毎分10リットルしか出ないと言うのだから驚く。
もっとも静圧は高いのだが。
同モデルの流量重視型は毎分42リットルも出る。
他にスーパークールの替え玉も入荷した。
早速取り替えてみると、これまで使っていたものより青っぽく見える。
経時変化かバラツキか。
照度も増したように見え、色変化と合わせてサンゴの発色も良い感じ。