太陽電池で庭灯を作る
リブレットの電池が壊れた際に、雑記でこの情報を知った方から電池セルと一緒に太陽電池を頂いた。
電池だけでも有り難いのに、太陽電池板まで頂いたのだ。
以前から太陽電池に興味はあったが、わざわざ買ってまで使ってみる気にはならなかった。
太陽電池板というのは意外に高価なものなのである。
せっかく頂いた太陽電池板、テスターで測ってみると冬の日差しの中でも解放電圧は13V,短絡電流はピークで200mAにも達することが分かった。
そこでこれを利用して庭灯を作ってみることにする。
いや、作ると言うのは語弊があるかも知れない。
廃物利用で組み立てる,ってのが本当のところかも。
照明部の蛍光灯は市販の懐中電灯型蛍光灯を使うことにした。
コイツは富士通製となっているが、値段からして中国製が良いところだろう。
ちなみにディスカウントショップで¥980だった。
コイツは単三乾電池4本で使用するのが定格である。
ちなみに6Vを加えたときの消費電流は400mAにも達する。
少々消費電流が多いので後々回路を見直さなければいけないかも知れない。
ちなみに回路の方は1石の自励型コンバータである。
電圧を加えれば、当然ながら4Wの蛍光灯は明るく点灯する。
ベークの基板には数点の部品が乗っているに過ぎない。
コイツと組み合わせる部品はこれらだ。
バッテリは単車用の6V品を使用した。
このサイズで容量は4Ahである。
試しに満充電から蛍光灯をつけっぱなしにしておくと、13時間以上点灯していた。
問題は、果たして太陽電池板の充電能力でバッテリがフル充電されるか?なのだ。
と言うか充電電流より消費電流の方が多いわけだから、何時間点灯させられるのか?を問題にした方がいい感じ..
太陽電池板はガラス板をかぶっている構造である。
アキバなどで見かける太陽電池板(黒いヤツ)とは見た目が違う。
さて自動点消灯回路だが、これは簡単にトランジスタ3個で組んだ。
ダーリントントランジスタがあれば2個で出来るが、通常のトランジスタだとhfeが不足する。
バッテリ電圧が6Vあるので、スレッショルドの低いFET(例えば2SJ199)で行えば効率は上がる。
トランジスタは+側をスイッチしたかったのと、出来るだけVceSatを減らしたかったのでPNPを使用した。
負荷に近い側(ベースに抵抗とチェナーが入っている側)はダーリントントランジスタか、hfeの高いトランジスタでないとゲインが不足する。
何しろベース電流は500μAなので、hf
は1000以上あった方が良い。
太陽電池からの充電電流をベースに流してしまうと言う、乱暴な回路になったので太陽電池側のトランジスタにはパワータイプの物が良いだろう。
パワートランジスタならIC=8Aでhfeが30とすれば260mAのベース電流もOK(のはず)ちなみにこのVbeは0.5V/100mA程度となる。
この回路で感度は相当高く、電気スタンドで太陽電池板を照らせば蛍光灯は消える。
過放電防止回路なのだが、上図の抵抗を2.4KΩ、ツェナー電圧を4Vにすれば良さそうだ。
ツェナー電圧が減電圧時の消灯電圧を決める訳だ。
ベース電流が少ないので、ツェナーはローパワータイプを使用しないとうまく行かないと思い、手元の日立製のツェナーで実験してみた。
ツェナー電圧は4V程度だと思うが、ローパワータイプは電圧対電流カーブがさほど急峻ではないので良くわからない。
この常数で5Vから電流が低下し始め、4.8Vでカットオフされることが分かった。
ヒステリシスがないのが少々不満ではあるが、トランジスタ2個とツェナー+抵抗だけで実現した回路なので良しとしよう。
もう少し「凝りたい」向きには、CPU用のリセットICを使う手がある。
これならヒステリシスも付いているしゲインも十分だ。