用品テストコーナ
1.鉄粉溶解剤「てっとり君」
ボディーに付いた鉄粉に悩まされている方は多いだろう。
ワックスを掛けても、ザラッと言うかプチッって感じでボディーに付着している鉄粉。
一つ一つ爪で取る?少し前までは、プロにお願いして取ってもらわなくてはならなかった。
今はどうか?鉄粉取り用の粘土が市販されていて、こいつを使えば簡単に取れる。
ボディーを水で濡らして滑りやすくして、粘土でボディーを擦るのだ。
ボディーに付着した鉄粉は、粘土側に吸着される..でも疲れる。
最近登場した「鉄粉溶解剤」なる液体。
これをシュッとスプレーするだけで鉄粉が溶け出すという。
早速実験してみました。
洗っていないホイールに「てっとり君」をかけたところ。
紫色に見えるところが、鉄粉と反応している場所だ。
反応しない状態では無色透明の液体。
反応すると、鉄が溶けているような塩化第二鉄みたいな臭いがする。
なお成分表示によると、主成分は「有機酸塩系金属還元剤」とある。
ちなみに、「飲んではいけない」らしい..
これは、普通に洗剤で洗浄したホイールに「てっとり君」をかけた図紫に変色した部分がお分かりいただけるだろうか?この部分は洗剤とスポンジで擦っても、爪で引っ掻いても取れないゴミの部分だ。
ブレーキングによって、ディスクロータが研磨されその高温のカスがアルミに刺さっている状態だと思う。
「てっとり君」をかけて10分ほど放置すると、結構きれいになる。
ほら、この通り。
気温の高いときや、ホイールが暑いと「てっとり君」が蒸発してしまう。
冷えた状態で試すのだ。
オートバックス系で購入可能な「てっとり君」実売価格は¥1、980だ。
ちなみに、ボディーにもかけてみたが鉄粉反応は見られなかった。
もう1年も乗ると鉄粉の付着も多くなりそうだが、今のところはキレイな状態みたい。
こいつ、鉄そのものは溶かさないのか?軟鉄で出来た「針金」にスプレーすると、紫色に反応する。
反応はするが、明確に「溶ける」って感じではない。
反応した後の様子を見ても、変色や変質は見られない。
「酸」で溶かすのとは明らかに違う。
プリント基板を塩化第二鉄でエッチングするようなものか?そういえば昔、塩化第二鉄の代わりに「硝酸」でエッチングを試みたことがあった。
ひどい煙を吹き出しながら、全ての銅が溶けちまった。
残ったのは、単なるエポキシの板だけだった..
さて、本当に鉄が溶けるのか?釘を「てっとり君」に浸けて実験した。
釘を入れた容器の「てっとり君」溶液は紫色に変色して、鉄が溶けていることを示している。
手前の銀色に輝く物体は「1円玉」,こいつは変化無し。
従って、アルミホイールには無害だ。
黒茶色に濁った液体は「10円玉」を入れたところ。
ピカピカにはならないが、表面の黒く酸化した皮膜の除去は可能だ。
実験開始後30分後に撮影したものだが、鉄については時間と共に紫色が濃くなる。
釘そのものに変化は見られない。
10円玉での実験で思い出したのだが、プリント基板洗浄溶液って物がサンハヤトあたりから発売されている。
もしやこれと同じ物か?だとすると、基板洗浄液の方がコストパフォーマンスが良いかも知れない。
誰か実験したら教えて欲しい。
これが、3時間経過後の写真。
10円玉の容器は変化していないが、釘を入れたそれはだいぶ色が濃くなっている。
釘の様子だが、表面の艶が無くなったような感じだ...溶けている。
ここで、「てっとり君」溶液を交換して1ヶ月も実験すれば釘が細くなるのかも知れない。
でも私はそんなに気が長くないのだ!