Webカメラ
Ethernetに接続するだけでセッティング完了。
UPnP機能で簡単にWebカメラが実現出来るものが、比較的安価になってきた。
その中で私が最初に使用したのはPanasopnicのBL-C10
である。
これは同社のホームネットワーク製品という位置づけで、これまで主に産業用が中心だったWebカメラのパーソナル版という位置づけになる。
と言っても機能的には6〜7万円の同社ビジネス用モデルと機能的に変わらないばかりか、マンマシンインタフェースは遙かに洗練された感もある位だ。
カメラを買ってきて箱から出し、ACアダプタを接続してネットワークケーブル(別売り)をハブに差し込む。
これでセットは完了だ。
あとはカメラが自動的にネットワークアドレスを求め、空いているアドレスに自信のIPアドレスをセットしてくれる。
セットアッププログラム(と言っても、ネットワーク上のカメラをスキャンするもの)を動作させると、ちゃんとIPアドレスが振られたカメラが見える。
ここから先はカメラに直接ブラウザでアクセスし、細かな設定を行えばいい。
インターネット公開もUPnP対応ルータなら何の手間も要らない。
勝手にポートをカメラ側に向けてくれて、その結果を見てhttp://192.168.1.250
80などとやれば良いだけである。
グローバルIPアドレスが何であるかもカメラ側の画面で確認出来るので、これも同じくhttp://100.100.100.100
80と言う具合でOKだ。
カメラには焦電型赤外線センサが内蔵されていて、人体などを検出すると設定した動作をしてくれる。
センサの信号をトリガとして、カメラの向きを変えたり、その時の画像を取り込んだり、或いはその画像をメールやftp転送したり出来る訳だ。
画像処理による動体検出ではなく、焦電型赤外線センサを使用したのは、カメラの向きにかかわらずカメラのそばの人体や動物を検知出来るようにしたとの事だ。
その他にもタイマによって画像を定期的に取り込む事も出来る。
動画アクセスはPCからのみとなるが、静止画であれば携帯電話からのアクセスも可能。
(PCからはVGA,QVGAサイズで見られる)出先から様子をチェックする事も簡単に行えるが、パケット代はそれなりにかかる。
私はこのカメラを水槽監視用に使用している。
5分ごとに画像を取り込む設定にして、水槽や各コンディションを測定する計測器の画面を写しているのだ。
これなら高価なデータロガーを買うより余程簡単で、しかも出先からでもそれを確認出来る。
保存画面は見られないものの、携帯電話からでもその時の静止画は見られる。
(QVGA解像度も設定可能)これが実売2万円台なのだから、機能を考えれば決して高くはないと私は思う。
こちらのサイトでは中を開けている。
なのでF&Fではあえて開けない(笑)1/4インチC-MOS 32万画素センサとF2.8固定焦点レンズの割には良く映ると思う。
欲を言えば50cmより手前のものにもピントがあって欲しいのだが固定焦点だから仕方ないか。
1Luxでも映る感度確保のために絞りも付けられないだろうし。
BL-C10の欠点と言えば、その作動音だろうか。
モータとギアで駆動されているのだが、パンさせると低級ノイズが出る。
音量的にさほど大きくはないが、いかにも安っぽい音という感じ。
画像を公開する場合、カメラが送ってくるHTM
ページそのままでももちろんかまわないのだが、画像の部分だけ(コントロール部は表示させない)を通常のページの一部として表示させる事も出来るようだ。
詳しくは仕様書をご覧頂きたい。
カメラ動画を表示させているとPCのCPU負荷はかなり上がる。
それでもBL-C10の方がKX-HCM180より低いのは動画更新レートが異なるためなのか?或いは何らかの処理方法が違うのだろうか。
ちなみに、小さな画像にすればそれなりに負荷は低下する。
ブラウザからの操作に対するレスポンスはKX-HCM180
の方が良好だ。
CPUか或いはCPUの動作速度でも違うのだろうか。
BL-C10は多少軽快感に欠ける部分が見られる。
水槽監視も常時カメラを見ているというわけではないので、何かの異常、最も恐ろしいのは漏水なのだが、それが起こったらメール通知してくるように出来ないかと考えた。
カメラには赤外線センサがあるのだから、そこを狙って赤外線を照射したら反応するのではないか。
そう思って懐中電灯や赤外線LEDで照らしてみたが駄目だった。
室内灯や直射日光の影響を避ける為に、おそらくフィルタが挿入されているのだろう。
だったら中を開けて線を引っ張り出そうと思うのをとどまったのは、もしも私が赤外線による人体検出を行おうとしたならば、そのフィルタなどをハードウエアで組む事はしないと思ったからだ。
つまり、線を引っ張り出した所でソフトウエアによるフィルタを信号が通過出来る可能性が低い以上、無意味かなと思った次第。
実はホームネットワーク製品ではなく、ビジネス用の(Panasonic製)WebカメラはI/Oコネ
クタが付いている。
1ビットの入力と出力がコネクタになっているので、ここに何かを入力すればそれによって機能をトリガすることが出来る。
そこでビジネス用のカメラが欲しくなったのだが、今のものをそのままリプレースするのでは面白くない。
それに近接撮影でも1m以上離れなければいけないのは辛い。
それにどうせなら外を映してみたいと思ったし、だったらパンやチルト角度の大きなものが欲しくなる。
物騒な昨今、ウチの近所でも侵入盗犯被害があったりした位だし、私がまだアパートに住んでいる頃、ガラスを割られて室内を物色されるという被害も経験している。
幸いにしてと言うか、ビンボーだった為もあるのだが室内に金目のものなどは無く、実質被害は無かったものの、ガラスの交換に5千円位かかったように記憶している。
監視した所で侵入盗犯が防げるのかどうかはよく分からない(プロならカメラの有無は確認するだろう。
ダミーカメラはすぐに見破られて逆効果だという話しもある位だ)が、誰かが侵入した事が分かるだけでも良いと思う。
こうしたセキュリティ用途も含めてカメラを選択したいと思った訳だ。
もっとも家の周り全部を監視したければ、最低でも4台以上はカメラが必要になり、現実的ではない(と思ったら、世の中には10台ものカメラを稼働させている方もいる)訳だが、とりあえずは道路に面した面、ベランダなどを監視するという事で。
パン角度はBL-C10が±50度、KX品番の固定焦点距離のものでも±60度だ。
門付近をチェックするならこれで充分だが、固定焦点距離カメラで人間の顔が判別出来るのは精々5m程度。
それ以上離れた場所からの監視となるとズームも欲しい。
だいたいI/O付き、固定焦点距離カメラの価格は5〜6万円程度。
これで機能はBL-C10と同じ程度なのだ。
但し防水仕様というものもあるので、これなど使用温度範囲の広さと相まって、屋外設置には相応しそうではある。
でも、だったらあと4万円ほど加算してズーム付きにしたいと思うのが人情ではないか。
これなら門周辺もカーポート周辺もベランダもチェック出来る。
そこで選んだのがこれだ。
実売価格は9万円台だから、機能を考えれば高くはないと思うが、でも9万円もする。
その9万円のカメラをハダカで屋外に付けるわけにはいかない。
何せ"屋内仕様"のカメラなのだ。
なのでハウジングも欲しくなるが、これが又高い。
下手するとカメラより高かったりする。
うーん、悩むなぁ。
ハウジングは各カメラの専用品みたいになっているが、どうやら元となるものは2〜3
種類しか無いようなのだ。
と言う事で安いものを探し始めた。
10万円位のハウジングになると、クーリングファンや凍結防止ヒータが入っている。
でも、それが無くても8万円…と思ったら、汎用型(外観は専用品と全く同じ)が3万円台であるではないか。
写真とか寸法図を見ても8万円の品と同じである。
だったらこれ!と言うわけで通販で注文した。
配達されてきたハウジングは、クーリングファンなどが付けられるようになっている。
勿論そこにファンは付いていないが、CP
冷却用か何かの規格もののスケールファンを買ってきて付ければ良い。
早速カメラを取り付け…取り付け…とりつけ…うーん、どうやって付けるんだ。
内部は汎用アタッチメントになっているのだが、そのままではハウジングのセンターにカメラが来ない。
ま、別にセンターでなくても付けばいいわけだが…うーん、見栄え的にちょっと疑問があるなぁ。
でも取り付けが完了した。
高々数分の作業である。
しかしハウジングはドーム型になっているので、中心に付けないとカメラが奥に引っ込んだ形になる。
と、ハウジングで画像がケられる。
と言うわけで、更に専用品を調べる。
中の構造は汎用品と同じなのだが、どうやらアタッチメントをカメラに合わせて加工しているようだ。
加工と言ってもたいしたことではなく、単にカメラに当たる部分を切り落とすだけだ。
アタッチメントはSPC1.6t(推測)だからジグソーで簡単に切断出来る。
さっそくアタッチメントの立ち上がり部分を40mm残して切断。
(ドームギリギリに付けるなら55mmまで残せる)切断面にさび止め処理を施して、再度組み付け。
おおっ!バッチリではないか。
クーリングファンはどうしようかと思ったのだが、ファンを付けた所で一体どういう風に換気がされるのだろう。
確かに壁に取り付ける部分は中空構造になっているからそこを通して通気は出来るが、穴というのはそこだけだから吸い込むにしても吐き出すにしても通気口はそこしかない。
内部は二重構造になっているので、そこの中を循環させる位の効果はあるのだろうがちょっと疑問。
と言うわけでファン無しにした。
取り付け場所も軒下なので直射日光が当たる事もない。
かくしてハウジングとカメラは無事に軒先に取り付けられたのである。
スモークタイプのドームを使っているので、中のカメラは道路からだと殆ど見る事が出来ない。
(西日に照らされるカメラ)
眺めの良さという点では屋根のてっぺんに付けたくなるのだが、それだと門扉の所やカーポートが監視出来ない。
実はこの位置でもカーポートを見渡すのは難しいのだが、これと直角の位置(カーポートの真上になるのでカーポートはよく見渡せるし門もOK)に付けると、近所から目立ちすぎるしメンテナンス(ドームを掃除したり)が厄介なのである。
道路から見ると、まるで巨大なハチの巣がぶら下がっているかのように見えるハウジングなのだが、怪しげなものは余り目立たせない方が良い。
もう一つ、この場所に付けておけばベランダが見渡せるので、そこにネコを出したままちょっと出かけた時などネコのチェックが出来る。
[
ベランダのどこにいても追う事が出来るし、拡大も出来る。
動画というか、素早い動きに対する追従性ではBL-C10の方に軍配が上がる。
HCM180は画像が流れる?糸を引く?そんな感じになり、これは被写体付近の照度が暗いほど顕著になる。
BL-C10はもっと自然なブレかたなので見やすい。
ハウジングは私が使用しているような屋外用と、天井にカメラを付けてそれを覆うだけの屋内用に分類出来る。
この軒下という取り付け場所からして、屋内用カバーでも充分だという気がしたのだが、軒下の板が強度的に不安だったため建物自体に取り付けられる屋外用ハウジングを使った。
屋内用ハウジング、単にカメラをカバーする半球型のものなら1万円台で入手は可能だ。
カーポートのチェックで、カメラ位置から最も邪魔になるのが樋の配水管である。
と言う訳で、後でこの配水管には避けていただくことにした。
L型で一旦横に出してから下に落とし、邪魔にならない所で再び元の配管に戻すという感じ。
ちょっと格好悪いけど我慢しよう。
そして欲を言えば偏光フィルタだ。
カーポートの屋根の反射を回避したいというのがその理由なのだが、HCM180はフィルタが付けられるような構造にはなっていない。
でも32mm程度のフィルタならはまりそうだ。
ズームしてもフォーカスを変えてもレンズ先端部の位置が変わったり回ったりしないので、フィルタ自体の取り付けは楽だと思う。
これは後日購入して実験してみるつもりだ。
ただ、又これで暗くなるのかと思うと夜間の監視用途が厳しくなる。
おそらくこのカメラ、ハンディービデオか何かのレンズ機構を持ってきたのではないのだろうか。
BL-C10とは比較にならない立派なレンズで画質も良好である。
なのだが、ハウジングのドーム部、それはアクリルで出来ているのだが、その歪みが見えてしまうと言うか、特にテレ側にズームした場合にかなり画像が歪む。
これは仕方ないのかなぁ。
光学ズーム21倍にディジタルズーム2倍の42倍は相当遠くのものまで映す事が出来るのに、ちょっと残念である。
ハウジングはスモークと透明があり、現在使用しているのはスモークタイプだ。
半球型ドームは多かれ少なかれ画像の歪みはあると言うが、こちらの画像は比較的鮮明であるから、12インチドームなのかも知れない。
カメラを上の方に取り付けると、ドームの底面の曲線部に引っかからなくなるので画質劣化は少なくなる。
ただし上がケられる事になるので、その兼ね合いが難しい。
下の写真は数百メートル離れた所を最大焦点距離で写し、VGA画像の建物が写っている一部分だけを切り抜いたものだ。
望遠側は35mmフィルムカメラ換算で、光学系だけで約780mmの焦点距離になり、ディジタルズームが2倍あるので1500mm以上と言う事になる。
【ドーム無し】
【カメラを上の方に設置】
【カメラをドーム底ギリギリに設置】
ハウジングによる画像劣化が明確な事がお分かり頂けるだろう。
もう一点、朝夕の太陽光線がうまい具合に当たるわずかな時間しか見られないのだが、カメラに付けられているエンブレム[Panasonic]がドームに反射して写るのだ。
まるで道路に文字が書かれているようだ(笑)さすがにこの文字は邪魔なので、つや消し黒のテープをエンブレムの上に貼ってしまった。
暗視性能もこの手のカメラとしてはそこそこで、門灯の明かりだけでちゃんとカラー画像が得られる。
もちろん盛大なノイズは出るが、それでも一応カラー画像になるというのは立派かも知れない。
画像更新速度が遅くなるので、ノイズリダクションも作動しているのだろう。
これに伴ってフォーカシングも遅くなる。
フォーカシングはマニュアル操作も可能なのだが、ステップが粗い為に今ひとつ使い勝手が良くない。
【日中の画像】
【夜間の画像】
ハウジングのドーム部がスモークアクリルのため夜間はノイズがかなり増えている。
ハウジングの能書きには「殆ど暗くなりません」などと書かれているが、夜間の低照度下で映した場合のノイズの差は歴然である。
従って暗い所をメインで撮るような場合には透明なドームを使うべきだ。
このスモークドームを使った場合でも、カーポートの状態は夜間でも街灯による明かりが差し込んでくるので、おぼろげには確認出来る。
で、庭灯を移設してみたのだがLED
1個では暗くてどうにもならない。
40W型の電球型蛍光灯なら消費電力は9Wなので、これでも付けておこうか。
もっとも人感センサ付きのライトは付けてある(防犯用と言うよりは、夜間車から降りた時に暗くて不便だから)のだが。
カラーカメラ付きドアホンはだいたい4〜10万円。
スタンドアロンで使える便利さはあるが、ドアホンの前にいる人しか映せない。
ドアホンは大抵の家に付けてあるだろうが、それをカメラ付きにリプレースするなら、WE
カメラを買った方が良いような気もする。
ちなみにセンサーライト付きのドアホンで、画像の携帯電話転送機能付きのものだと定価で40万円を超える。
しかも画像転送用に別途PHSが必要なのだとか。
I/Oの線はリレーを介して絶縁して延長した。
2Fの軒下から水槽下まで、延々ケーブルを引くわけだからノイズその他の事を考えるとアイソレートしたくなる。
で、ハウジング内に小さなリードリレーを入れ、そこから線を引っ張った。
漏水検出器はたいした回路ではない。
C-MOSのインバータの入力を3.3MΩでプルアップしておく。
それと共に、その入力とGND線を床下のコンクリート上に這わせておくだけだ。
漏水があると水の抵抗でC-MOS入力がGNDに落ちると言うわけである。
この出力にTrでバッファを入れて、カメラ側のリレーをドライブする。
何と簡単な事か。
現在はこれだけがカメラの入力ポートに接続されているのだが、ドアホンの線とorすれば留守中の来客も検出出来る。
実は他のモデルだと音声の双方向伝送の出来るモデルもあったりして、これも面白そうである。
BL-C10は簡単な設置を目指したものであり、人感センサも内蔵されている。
一方でKXから品番の始まるネットワークカメラは拡張性を重視しているという事なのだと思う。
これらKX品番のカメラに付ける別売りセンサとしては、ドアに付けるマグネットセンサとか焦電型人感センサ、社外品だと火災や煙探知センサなどがある。
LAN経由でコントロール或いは読み込みの出来る専用機も売られているが、どれも産業用と言う事でかなり高額だ。
なのでこのカメラのI/Oというのは付加機能としてはメリットが大きいと思う。
BL-C10の所で触れた音に関してだが、HCM180
は低級な雑音は無いと言っても良い。
台形加減速駆動でパンやチルトも相当な速度で動き、音も静かだ。
と言っても無音ではなく作動音はするが、それはロボコップ風(笑)という感じだろうか。
ちなみにKX品番のカメラは比較的作動音が小さいようである。
いや、BL-C10が大きいと言うべきなのか。
この辺りが値段とのバランスなのかも知れない。
HCM180は天井から吊すような形でも、どこかに置くような形でも設置出来る。
ソフトで切り替えれば画面がひっくり返ってくれるのだが、天井から吊すように取り付けた場合はチルト角が90度しか無くなる。
つまり真下から水平までしか見えないという事なのだ。
高い所から見下ろすようにカメラを設置すれば水平までチルト出来ればいいという事になるが、出来ればあと20度チルト動出来たら便利だ。
机に置くように取り付けた場合は120度までチルト出来るのだから。
(どうしても"上"を見たい時には取り付け方法をソフト上で切り替えれば、水平位置より30度まで上に向けられるが、画像は天地ひっくり返る)パンやチルトはステッピングモータによる制御で、センター位置のみセンサで検出している。
(電源を入れた時だけこのセンサでセンター位置を求める)なので、起動後に手で無理矢理角度を変えてしまうとそのままの状態になる。
ただし電源を一旦入れ直すと元に戻ってしまうが。
改造を伴っても良いのであれば、センター検出センサの位置を変えてしまえばいい。
ファームを変える方がスマートだが、そんなファームがリリースされない限りは現実的ではないな。
では改造は簡単にできるのだろうか。
これがチルト側のセンサ基板である。
回転軸の斜め左下側、位置決めのピンの立っている4本足の部品がフォトインタラプタだ。
4ピンのコネクタの上、長方形のシルクで囲まれている所である。
これがセンター位置を検出しているのだが、コイツの位置を変えるのはかなり大変。
↑フォトインタラプタの部品面。
ここでセンターを検出しているわけだが、こういう改造↓によってセンター位置をごまかせる。
センター位置を示す回転体のエッジを延長するのである。
こうすることによって、光が通過/遮断される位置が移動するので、カメラはセンターの位置をずれて認識してくれる。
モータ側はコグドベルトで駆動されている。
ここにストッパーが付いていて、無限に回転出来ないようになっている。
ただしストッパーはこれだけではなく、センサ側の機構の回転限界があるのでセンサ位置をごまかしたからと言っていくらでも角度が変わるわけではない。
そして、制御角の90度は一定だから、上を向くようにセンサ位置をずらすと真下は向かなくなる。
でも私の用途では真下を向ける必要がないので、水平より上を見られるように改造を行ったわけだ。
カメラを開けたついでに各部の写真をご覧頂こう。
下の写真はカメラのレンズ部とその上に乗っている基板。
左側にチルト制御用のコグドベルトが見える。
カメラの下側の基板。
カメラ後ろ側の基板、ズームかフォーカス用のモータが見える。
ハウジングは壁に付けているので、壁の方にカメラを向けても壁しか映らない。
で、壁に温度計を貼り付けておいた。
これでカメラを壁に向ければいつでも温度が確認出来る。
写真は手持ちの水槽用温度計を壁に貼り付けたもの。
でもせっかく付けるのなら温湿度計の方が良い。
そこで温湿度計で外気温湿度を測定し、ハウジング内部の温度を、水槽用温度計で測るようにした。
このカメラの定格動作温度範囲は0℃〜40℃である。
保存温度範囲でも+50℃まで。
カメラはスタンバイ時に7W程の電力を消費していて、意外に温まるなという感じなので真夏にはちょっと厳しいのかも知れない。
温度計を付けた左側のスペースには気圧計でも付けてやろうかと思っている。
いやいや、風速計の方が面白いかな。
でも電気式風向風速計となるとかなり高額である。
せっかくカメラなのだから風見鶏でも付けておいたらいいんじゃないの?と言われそう。
タイマによる自動録画は毎分30枚から毎時1枚までカメラの機能として設定可能だ。
ちなみにBL-C10は毎秒15枚までの記録速度が設定可能である。
毎時1枚とすると10日間ほどの連続記録が可能という事になり、いわゆる微速度撮影的に植物の様子などが観察出来る。
まぁ1時間に1枚だったら、決まった時間ごとにカメラを対象物に向けて画像を記録し、その後はまた他の場所を映すというような制御も難しくはないと思う。
HCM180にはNTSCモニタ出力端子があるので、それを利用したアナログ録画も出来ない事はないが、だったらディジタル録画の方が良い。
Mpeg4エンコーダなどを接続してmpeg動画を見たり記録したりという事には使えそうだ。
BL-C10と違い、ビジネス用と位置づけられたモデルは設定が完全自動というわけではない。
カメラに電源を入れてネットワークケーブルを接続すると、例えネットワークアドレスが違っていたとしてもカメラのIPアドレスが確認出来る。
デフォルトは192.168.0.1のようだ。
ちなみにウチは192.168.1.0なのだが、カメラは認識された。
どうやらこれはTCP/IP以外の何かを流してお話ししているようだ。
とにかくこれを自分のネットワークに合わせて手動設定すればOKである。
他にメール通知機能を使用する場合にはPOPやSMTPサーバアドレス、自分のアドレスやメールの宛先などを編集する。
宛先は1つだけで、BL-C10より少ない。
他にはカメラの時計を自動校正するためのNT
サーバなどもセットする。
(BL-C10はNTPサーバは使えない)マンマシンインタフェースの方も、BL-C10のようにユーザごとに利用出来る機能を制限するというような細かな事が行えないので、例えば自分が見る時にはどこでも好きな場所を見られるが、一般公開は景色だけというような事が出来ない。
出力ポートは今のところ何にも使用していないのだが、セキュリティ確保用として考えた場合はこの出力を使用して部屋の電気を付けたりすることも勿論可能である。
最近は天井灯もリモコンの時代なので、別のリモコンを買ってきてそこに配線すれば面倒が無くて良い。
同じように、リモートでクーラの電源を入れるなどの、にわかホームオートメーションも出来る。
実はBL-C10にも出力として使える信号がある。
それは本体に付けられているLEDだ。
これを外部からコントロール出来るので、1Bi
の出力は得られるのだ。
KX-HCM180等だと、I/Oコネクタに加えてLEDも付いているから、その組み合わせで2Bitまでの制御は可能という事になる。
例えば室内にBL-C10を設置し、赤外線センサはセキュリティ用に使用する。
動作LEDはそれを受けてクーラのリモコンに接続。
クーラが作動したかどうかはカメラの画像でチェックするという具合である。
カメラ本体に記録出来る画像数は限られている。
しかも電源を切ってしまうと保存画像も消えてしまうので、ホームセキュリティ用としては外部に画像保存サーバを用意したい。
これらのカメラは画像の自動転送に体操しているので、ftp接続の出来るサーバがあればそれだけで良い。
またお試し版ではあるが、Panasonic製の録画ソフトが付属してくる。
Windows版なので、安定して動作するWindow
マシンが必要になるが、画像処理による動体検出機能をソフト側で持っているために、赤外線センサなどを持っていないカメラによる動体検出型録画も可能である。
ただし連続稼働時間は30分に制限されているので実用的に使える訳ではない。
(30分ごとに自動起動をかければいいと言う話もあるが)あくまでもお試し用なのである。
ホンモノはこちらだが、結構良いお値段だ。
現時点でこれらのカメラの映像は、PCであればモーションJpeg動画が見られる。
だが携帯電話では静止画オンリーだ。
パケット定額制携帯などを使用すれば動画を送ってきたとしてもパケット代に泣く事はないのだから、Mjpeg→3GPP動画フォーマット変換か何かでより便利に使えたらいいと思う。
松下のNetwork Camera Recorderを使うとMJpe
をAVIに変換してくれるそうなので、ここから3GPPに変換するのはQuickTimeで出来るはず。
ただしリアルタイムという訳にはいかないが。
Webカメラ公開にあたっては、出来れば固定IPアドレスが欲しくなる。
PanasonicにはDDNSサービスの「みえますねっと」があるのだが、月額千円も払わなければいけない。
だったら固定IPを取った方が安いのではないのか。
ただしCDS-Netは西日本エリアはサービスしていないのだが。