充電器(5/26)
◆ 携帯電話用の充電器、乾電池を使うアレに関しては何度か書いてきた。
で、ある人から相談を受けた。
auの5502Kにセンチュリーという会社のHerculesJrを使ったら、満充電にならないというのだ。
電池が新しいウチは充電出来ているようなのだが、満充電にならないうちに使えなくなってしまう。
つまり、乾電池が無くなってしまうと言う。
メーカのページによれば、フル充電3回が可能と言う単三電池4本仕様なのだが何故だろう。
試しに5502Kで使用不能になった乾電池入りの同製品をN505isに差し込んでみる(アダプタ使用でドコモ用にも、cdmaOne用にもなる)とちゃんと使える。
移動機の電池電圧はどちらも3.6Vなのに。
◆ 単三電池3本仕様の充電器だと供給電圧が電池新品時でも公称4.5Vしかなく、一般的充電器の出力電圧である5.5V〜5.6Vよりも低いために充電が出来ないと言うことはあった。
しかしコイツは単三電池4本なのだから6Vは出てくるはず。
一応充電器内部を観察してみると、電池が4本直列に接続されていて、その後ろにダイオードが入っている。
(SONY用として3本直列(1本は切り離し)に出来るように小さなスイッチが付いている)ここで多少電圧が落ちたとしても、5V以上は確実にある筈だ。
◆ でも充電出来ない。
で、5502KのAC充電器の出力電圧を見てみると5.7Vの表示。
この微妙な差で充電出来なくなるのだろうか。
ちなみにP251用の充電器は5.8V出力と書いてある。
他はN用,F用共に5.6Vだ。
だったらと言う訳で内部のダイオードショート作戦でダイオードのVF分を取り除こうとはんだごてに火を入れた。
ダイオードはチップタイプで簡単にショート完了。
これでバッチリ!の筈が何ら変わりなく、5502Kの充電表示LEDは点灯しない。
もちろんNは充電出来る。
実はこの時点で私は大きな過ちを犯していた訳だが、もちろんそれには気づいていない。
◆ それならばと言う訳で、乾電池の代わりに安定化電源を接続して電圧を可変してみた。
N505は4V以下から充電電流が増え始め、4.5Vではその電流が600mAを超えた。
一方の5502Kは4.5Vを下回ると充電がカットされ、最大充電電流である600mAを得るには少なくとも5Vが必要だった。
つまりNと5502では少なくとも0.5Vの差があると言うことだ。
こちらを参考にさせて頂くと、乾電池の終止電圧は1.2V程度と見るのが良いだろうか。
だとすれば4本の電池の合計電圧は4.8Vであり、Nは充分充電出来る。
5502Kの場合だと電池電圧4.5Vでダメなので、かなりもったいない使い方にはなる。
デジカメ専用電池でも使用すれば別だが、これだとコストがかかりすぎる。
◆ 実はここで気が付いた!!ショートしたダイオードの他に2端子のチップ抵抗風(ヒューズ代わりの小容量抵抗だと思っていた)1603チップに"FD"と印刷してある。
ん?コイツがダイオードか??だったらと言う訳で、コイツもショートしてみる。
と、これで充電出来るようになった。
◆ 結局の所、9V電池+レギュレータを使用したタイプが(買うなら)最も確実と言うことだ。
何せ無改造で使える訳だから。
ただしシリーズパスレギュレータで消費する電力はもったいない気がするし、9Vのアルカリ電池は意外に高価なモノなのだが…
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