901is(6/7)
◆ やっと800MHz帯が使えるようになって、901isシリーズがこれに対応した。800MHz帯(2物理チャネル,10MHz幅)の利用によって従来は圏外だったエリアも使用できるようになり、山間部などでは使いやすくなるのかも知れない。ただし人口カバー率には影響せず、これはすなわち市町村役場がカバーされていれば、その市町村は100%カバーされたと見るからだ。移動機は総じて重く大きくなり、シャープ製などは150gという重量級である。
オートフォーカスや手ぶれ補正機能が搭載されているが、150gとはあんまりでしょう、シャープさん。小型軽量を売りにしていたPも大きく重くなった。液晶サイズは2.2インチとシリーズ最小でありながら、外形サイズは他メーカと変わらず、重量だって2.5インチ液晶を搭載するNより3g軽いだけである。背面ディスプレイに有機ELが使われているが単色の一行表示だ。有機ELを早くから採用してきた富士通は、F901isで65K色の96×96ドットを採用している。
◆ MNPを前にして、本命と言われるモデルは年末から来年にかけての902iシリーズだろうか。901isでは全機種Felica搭載となったが、フルブラウザはNだけだし時刻自動補正機能とやらも全機種搭載ではない。そのフルブラウザのレビューは出始めているが、パケット定額制の対象外だと言うことなのでヘビーなユーザには関係のない機能なのかも知れない。何しろiアプリによって実現されている有償・無償のフルブラウザはパケット定額の範囲内で使用が可能なのだから。(パケット量制限はある)N901isが2.5インチ液晶を搭載したからと言って、その解像度がQVGAより上がったわけではなく従来同様だ。もっともN505の2.4インチとP901iの2.2インチを見比べると、たった1割にも満たないサイズの差であるにもかかわらず見やすさはかなり違う。と言うことで、2.5インチ液晶にはそれなりの意味があると思うのだ。
◆ 実際らくらくホンみたいな、高齢者ターゲットの移動機に大きめのディスプレイが与えられているのは事実であり、P以外のメーカの液晶サイズが2.4インチを超えている点を考えてもQVGA表示に2.2インチは(目に)厳しいのかなと思う。P901isがどうだか解らないが、P901iの液晶は今時のものとは思えないほど視野角が狭く、ちょっと角度を変えるだけで色合いやコントラストが変化してしまうと言うシロモノだ。背面液晶などはSTNで、色は悪いしコントラストは付かないしで、一体何年前の設計なのかと言いたくなるほど。ま、この辺りはコストとの兼ね合いで仕方のない部分もあろうが、それでも小型軽量だからP901iは許せた。
ではP901isはどうかと言えば、私的には許せないのである(笑)許せなかったら買わなければ良いだけなので文句を言うスジでもないが。
◆ カメラは各機種200万画素以上と言いたいところだが、Nだけは100万画素に留まる。これだと70xシリーズと差がないのではないかと言いたくなるが、全メーカ中でもっともカメラに力を入れていないというか、最も画質の劣るNなのだから無駄に高画素カメラを付けても仕方がないと悟ったのだろうか。しかしながらNシリーズ初のAF搭載とあって、もしかしたら画質も改善されたのかも知れない。ちなみにデカくて重いSH901isには300万画素のCCDユニットが搭載されている。
余談になるが、901is発表と時を同じくしてボーダフォンがSMSの送信制限措置を執った。SMSによるspam防止策の一環なのだが、一日に500通以上送ったユーザは、その後20日間はSMS送信が出来なくなると言うもの。つまりSMSでspamを送りたければ20契約以上しなさいと言っているようなもの。ま、これで加入者減に歯止めがかかればと言うところなのだろうが。
|