過去の雑記置き場

動物病院(5/31)

◆ 犬も猫も予防注射をしなければいけないので、最低でも年に一度の病院通いは必要になる。犬の場合の狂犬病予防注射に限っては地方自治体が行うので、医者に行かなくても良い。猫の場合の予防注射は任意なのだけれど、面倒な病気を抑制するためにも注射しておいた方が良いと思う。当然ながら猫は嫌がるわけだが仕方がない。その他でも、例えば去勢や避妊、怪我をしたとかお腹を壊したりすれば動物病院の世話になる。ウチのネコも何度かお腹を壊して医者通いしたが、最近は猫の様子にも慣れてきたので市販の薬で対処したりする。

◆ と言ってもペットショップなどで動物用医薬品を扱っている所は希だし、置いてあったとしても定価販売だったりする。そもそも多くの種類の薬があるわけではないので、簡単な病気以外はやはり動物病院に行くことにはなる。お腹を壊したときに私が使っているのはこれだ。錠剤でのませやすいし価格も安いので常備している。何匹かの猫に飲ませたことがあるが、薬を飲ませると共に餌の量をコントロールすれば大抵はすぐに良くなる。
胃腸薬というものもあって、例えば食べてすぐに吐いてしまうような場合は胃が病んでいる場合が多く、食べて時間が経ってから(食物が腸に達してから)症状が現れる場合は胃の可能性は低くなる。

◆ 猫は風邪を引くウイルスを一旦保有してしまうとそれが消えることはないのだとか。なのでちょっとした事でクシャミをしたりする。クシャミなどを直す薬もあって、確かに飲ませれば効いた感じはするのだが今は使っていない。コストパフォーマンスが悪いし、自然治癒もするし。
魚関係の薬も使ったことはあったが、魚関係の薬は魚ショップなどで手に入る。だが海水魚の白点病は淡水浴で治したし、淡水魚の場合は少しの塩や鷹の爪(唐辛子)が有効だった。そもそも無脊椎水槽や水草水槽では薬が使えないので仕方ないのだが。

◆ 外に自由に出られるような飼い方をしている猫だと病気や寄生虫に感染する可能性がずっと高くなる。だから年に一度は虫下しを飲ませましょうとか、年に一度は検査をしましょうと動物病院には書いてある。虫下しに関しては様々な薬があるので一概にどれがどうのとは言えない。が、検査で見つけにくい虫がいる場合もあるので薬を飲ませた方が良いですよと言うのが薬メーカの謳い文句だ。下痢が長く続くとかの場合は寄生虫の場合も多いが、そう言うときにはたぶん動物病院に連れて行くだろうな。
ウチのネコたちは予防注射以外最近は動物病院に行くことも少なくなった。と言うか、やはり市販の薬の常備が効いているのだと思うし、飼い主が猫の飼い方に慣れてきた面も大きいだろう。



健康診断(5/30)

◆ 春と言えば健康診断の季節だ。会社などでも健康診断を行うわけだが、あれって小中学校でやる健康診断に毛が生えた程度だと思うのだけれど。ま、それ以上の検査となると人間ドックに行けと言うことなのか。年齢によっては区市町村で行っている診断が無料で受けられるが、胸部レントゲンと胃ガン検査、女性は婦人科検診くらいが良いところだ。しかも人数限定で抽選とか先着順なんて所もある。でも自分で検査に行くのは面倒だなぁ…人間ドックと言ったって検査時間より待ち時間の方が長かったりするし、予約も取らないといけないし。

◆ で、腫瘍マーカによる血液検査キットなんてものを見つけた。男性用女性用があって検査項目が微妙に違う。確かに価格的に安いとは言えないが、TVの通販で買うよりネット通販で買った方がずっと安い。
気になる部分がある方は大腸ガン検診キットとか、単体売りもされているが、そもそも自覚症状がある人は病院に行った方が良いと思うわけだ。このほかにも糖尿病とか骨粗鬆症検診とか、様々な検査キットが売られている。そんな中で面白そう?なのが肥満検診キットだこれは肥満度をチェックするのではなくて肥満遺伝子を持っているのかどうかを検査してくれる。太っている女性の多いドイツなどでは、結婚前は(結婚する相手である)彼女の母親を見ろとか言われるように、将来太る可能性があるのか否かが分かるというわけだ。

◆ 肥満は生活習慣病ではないが、生活習慣病と言われる様々な症状の引き金にはなるだろう。私は体重は多めだが血圧が低いので(医者に言わせれば)まだ良いのだとか。定期的に血液検査やレントゲンや心電図は取っているから血液検査で分かる範囲の異常はチェックできる。血液検査キットはガン検診キットよりは安いので年に1回か2回はチェックしてみたらいいと思う。
出かけるのが苦でなければ献血に行けば血液検査をしてくれる。これなら金はかからないしジュースとか食べ物とかも貰える。ただし普段薬を飲んでいる人などは献血に適さないので、要するに健康な人しか検査して貰えない(献血できない)のだが。

◆ こんなもの買う人が居るのかなぁと思ったのは視力検査キットだ。視力ですよ、視力。眼鏡屋の簡易測定器を睨めば自動的に測ってくれるのに。眼科に行けば保険適用で測ってくれるのだが、最近はCのどこが欠けているかを申告するのではなくて、向こう側から目の中を(機械が)のぞき込んである程度のレンズ性能を測ってくれる。私も先日視力を測りに行ってきたのだが、両目とも遠視力が0.2程度だった。車に乗るとき以外は矯正していないので遠くのものは見えないが、まあ、ハッキリクッキリ見ようと思うほど素敵な世の中でもないから良いか。



安全性(5/29)

◆ 携帯電話と医療機器、いつ頃からこの関係が問題にされるようになったのだろうか。電車内での携帯電話使用を抑制するもっともらしい理由が心臓ペースメーカに与える影響をアピールすることだったのか。
確かにTDMA方式のPDCは周辺機器に誤動作を起こさせ易いと言える。急激に出力が変化するため、その変化するタイミング自体(800MHzや1.5GHzの高周波ではなく)が問題になるのだ。PDCの着信を検出してLEDを光らせたりバイブレータを作動させたりするアクセサリの多くも、このTDMAのタイミングを検出している。その為PDCは心臓ペースメーカから20cm以上離しましょうねと言われている。同じくTDMA方式でしかもTDDになっているPHSはどうなのか。こちらはPDCに比較すると送信出力が低いので問題は少ないとされている。ちなみにPHSのスロット内平均出力は80mWであり時間平均出力はPHSが10mWとPDCの800mWに比較すれば充分低い。ただし8X方式になると時間平均で80mW出ることになる。

◆ CDMA方式は連続送信に加えて送信出力も低めに抑えられているのでPHS並かそれ以下の影響だと言われている。心臓ペースメーカに関しては1cm離せば問題ないと言われているので、混雑した電車内で使ったとしても問題がないレベルだと思う。以前にも書いたことがあるが、携帯電話が原因で死亡した人は居ない。ペースメーカ利用者によれば、携帯電話以外の外来雑音その他でペースメーカが異常になる場合もあり、果たしてトラブルが起きたときに原因が何であるかは解らないという。その方は胸ポケットに携帯電話を入れているそうなのだが、着信時にペースメーカが異常になったことは無いという。むしろ携帯電話が危険であると周りが叫ぶあまり、過剰に神経質になってしまって携帯電話利用者の近くに行くと死ぬのではないかと思う方が余程心臓に悪いという。携帯電話は通常心臓ペースメーカに妨害を与えませんと宣伝されたら、心臓ペースメーカ利用者はどれほど安心できるのか。過剰に危険性をあおる人間は心臓ペースメーカ利用者の気持ちを理解していないとその方は訴えた。

◆ この手の問題に敏感なのが名古屋の地下鉄だ。PDC方式の携帯がホームで圏外になるように、各事業者は構内アンテナの指向性や出力を調整した。名古屋市交通局としては安全性を第一に考えてPDC方式携帯電話を使えなくしたと言うが、それだけなのだろうか。PDCは使えないけれどcdmaな使えます。ドコモは使えないけれどauは使えます…なのか。ちなみに最近ではFOMAも使えるようなのだが。
その名古屋市交通局がWILLCOMに怒られていたっけ。車内ポスターの携帯電話の危険性を記したポスターにWILLCOMの移動機を使ったのだそうだ。写真は多少の加工が施されていたようだが、それを見つけたWILLCOMは名古屋市交通局に抗議した。病院での使用を推進している同社としては許し難いことだろう。

◆ 何故名古屋市交通局がWILLCOMの移動機を使ったのか。
たまたま広告を作る代理店がそれを使っただけなのだろうか。KDDIはKDD+DDI+IDOの合体企業であるが、IDOの大株主はトヨタである。名古屋と言えばトヨタであり地下鉄がau以外の移動体通信事業者を排除しようとしたというのは考え過ぎなのだろうか。



塀から落ちた男(5/28)

◆ ホリエさんは塀の上を歩いていた。同じ塀の上を歩いていながら決して内側には落ちないと言われていた男がいた。田中角栄である。が、最後にはやっぱり塀の内側に落ちてしまった。ホリエさんはどんな罪に問われるのだろうか。一説によれば執行猶予も夢ではないのだとか。田中角栄は逮捕後も立候補して当選しているが、ホリエモンの再起は可能なのだろうか。
ホリエさんは粉飾決算で多くの株主に損失を与えた。
同じようなことは数々の事業で行われている。それは年金や雇用保険などを財源とした事業だ。空港にしても同じかも知れない。予算を取るときには明るい未来を想定する。これを作れば儲かりますよと言って事業を始める。だが成功した事業は皆無だ。失敗すると役人は予想が間違っていた。予想なのだから外れることもあると言って開き直る。

◆ ライブドアは株式会社で、ライブドアに投資するか否かは投資家の自由だ。だがライブドアって会社がどの程度の事業を営んでいてどの程度の利益を上げているかの部分に偽りがあったからダメよと言われている。それは当たり前の話で、資産が50円しかないのに50億円ありますと言って金を集めたら詐欺である。
ここに空港を作ったら儲かりますよ〜 観光客が押し寄せて町が発展しますよ〜 そう言って空港を作る。
だが実際には旅客不足で航空機も毎日は飛んでこない。調査と言いながら多額の予算を使った予測はあっさり外れですか、そうですか。と、我々は諦めるしかない。調査を行った外郭団体にも、建設を指揮した国交省にも、国交大臣にも責任は及ばない。
やっぱりダメだったから払い下げましょうね、建設には100億円かかったけれど買ってくれるなら10万円で良いですよと言って売ってしまう。すると国の保有する空港が一つ減るので、またどこかに空港を作り始める。

◆ 役人は公務員削減に大反対である。公務員をどんどん増やしてどんどん予算を取りたい所だ。で、だったら民間企業全廃で全員公務員にしてしまえばいいのに。自民党の推進する社会主義化計画にもマッチして丁度良いではないか。国民はみんな公務員だから、格安豪華な公務員宿舎に住める。様々な手当が出るから生活も楽だが、土日や休日や夜間に開いている店が無くなるからちょっと不便かも。いや、たっぷりと出る休日手当のためにみんな働くかな。年金だって恩給だってスペシャル待遇だから老後も安心で、少子化なんて過去の話さって感じで国が栄える。はずはないな。北朝鮮と同じになるだろうな。
みんな同じじゃダメなんだな。一部の特権階級が存在するからオイシイのであって、みんなが同じだと面白くなくなる。で、貧富差拡大政治がもてはやされて… ん?なんだかよく解らなくなってきたぞ。



FPD(5/27)

◆ フラットパネルテレビ、液晶かプラズマかとお迷いの方も多いと思う。それぞれの方式にメリットデメリットがあるのでどちらが良いとはハッキリとは言えない。ただ50インチ以上になると明るさや価格の面でプラズマ優位となり、逆に40インチ以下ならば迷わず液晶という感じだろうか。ただし液晶の安物は総じてコントラストが低く応答速度にも難があるのでお勧めしない。販売店では明るい場所に展示してあるので気づかないが、一般家庭の暗めのリビングで見ると本来黒である部分もバックライトが透過してきてしまって非常に不快だ。応答速度も同様に、高速応答性を誇るパネルとそうでないものの間には10倍近い開きがある。
例え高速応答を謳っているモデルでも、スポーツやUFOが飛んでいるところとかを見ると残像が解る。応答速度が同じでも大型画面になると目立つようなので、機種選定の際にはこの点も確かめておきたいポイントだ。ちなみに販売店などではアラが目立たないような画像を流している場合が多い。PC用のモニタなどでも最近は応答速度を気にするようになったが、以前のものは30mS程度は普通にかかっていたのでハッキリ残像が見られた。

◆ プラズマも出始めの頃は黒がシッカリ出なかった。
これは発光していないときでも多少電流を流しておく(多少発光する)必要があるためで、これはかなり違和感があった。今のモデルはかなり良くなっているが、真っ暗な部屋で真っ黒な画面を映しておいてから電源を切ると、電源を切ったことが解る程度には発光している。ちなみに同じPanasonic製の安物液晶テレビは、真っ暗な部屋でなくてもハッキリとバックライトが消えたことが解る。
最大照度は液晶の方が大きくしやすい。プラズマも50インチを超えてくると明るさで液晶と勝負できるが、それ以下では圧倒的に液晶だ。その為明るい所でもハッキリ見える。が、逆に暗いところで見られると欠点が浮かぶ。
消費電力的には似たようなものだろうか。カタログに見る最大消費電力はプラズマの方が大きいのだが、液晶が一定の輝度でバックライトを点けっぱなしにしているのに対して、プラズマは光っている部分がより多く電力を消費している感じなので平均値としては似たり寄ったりなのだとか。ただこの辺りは液晶の透過率やバックライトの設計などによっても異なるし、プラズマにしても年々低消費電力化されているのでよく解らない。この辺りも40インチ以下なら液晶に軍配が上がるかも。

◆ 色合いはプラズマの方がブラウン管に近いが、今やPCのモニタも液晶であり、液晶に慣れた目からするとプラズマの色合いは派手さに欠けると思う。
Panasonicが映画を観るならプラズマでと宣伝しているのも、フィルム撮りのものを見るにはプラズマの方が良いと言うことなのだろう。逆に電子撮像素子だと液晶の方が綺麗に見える。
結局の所、JBLかタンノイかみたいな好みの問題なのかも知れない。あとは価格やデザインを見て、かな。



小泉式(5/26)

◆ 小泉首相の任期もあとわずかである。自民党総裁としては驚異的な支持率を得た小泉政治は我々に何を与え、そして失わせたのだろうか。骨抜き感は否めないが道路公団と郵政民営化を私は評価する。今後政権を継ぐ人間によっては再び国営となる可能性がないでもないが、何かしらのきっかけを作った事に違いはないだろう。一方で郵政民営化に熱中する余り、特別会計予算の垂れ流し是正や年金問題にメスが入れられなかったのはマイナス面だし、明らかなる公約違反である。
外交に関しては決してうまくやれたわけではない。
一つは靖国参拝問題で、確かに首相がどこに行こうが他国に云々される筋合いではないし公約を守ったのだと言われればそれまでだ。だが首相ともなれば損して得を取る面も必要だったのではあるまいか。
中国や韓国の言うことを聞いている風に装って、竹島問題やガス田問題を有利に持っていくくらいのアタマがあっても良かったのではないだろうか。もっとも以前には中国の言うことを過剰に聞いて莫大なカネをぶんどられた事もあった。奴らに日本人の常識は通用しないが、裏を掻くくらいの賢さが欲しかった。

◆ そんな駆け引きはコイズミに似合わないゼとも言われそうだが、郵政民営化や道路公団問題では大幅な妥協を許しているではないか。信念を持つことは大切ではあるが、その信念を隠す勇気も欲しかったかな。
一旦悪化した景気がここの所多少持ち直している。強行とも言える進め方をした不良債権処理が進んだ結果とも言えるが、経済なんて生き物のようなものなので、この先が問題だと思う。本当の景気回復が現実のものとなった数年後に、もしかしたら小泉式を称える声が上がるのかも知れない。だが、国民の生活は決して楽にはなっていないばかりか国債発行額を減らすと言った公約も守られていない。
世帯あたりの預貯金額も減ったし貧富の差も拡大した。小泉首相は今は苦しいときだがこれを乗り越えればといつも言っている。乗り越えられる山ならばいいが、山頂が見えないうちに遭難してしまう国民がどの位の数に上るのか。徹底的な改革政治を目指すのならば、一般会計予算より莫大な特別会計の方に何故目を向けなかったのだろうか。郵政民営化に命をかけていたというのであれば、その命のかけ方には間違いがあったと言ってあげよう。

◆ 郵政民営化問題で自民党を一人勝ちさせてしまった点もマイナスだと思う。過半数ギリギリか少し欠けるくらいが丁度良かったのではないだろうか。自民党は国民支配型政権を目指していると思う。自由主義の名を借りながら社会主義化を進めている部分がある。公務員数を減らすと言いながら、名を代えただけでいっこうに減る(減らす)気配を見せないし、天下り問題その他にしても進歩がないのである。そして税金をはじめとする負担は増え、年金や生活保護の部分は削られていく。少子化問題だって何も片付いてはおらず、その理由は「子育てに金が掛かりすぎるから」だそうだ。と言うと、政府は補助金を出すとか何とかで安易に片付けようとするが、補助金の分だけ税金が高くなったのでは全く意味がない。
と言うことを政府は解っているのか解っていないのか。



電子レンジ(5/25)

◆ F&Fのお料理実験では何度となく登場している電子レンジ。これは約2.45GHzの高周波を食品に放射して水分子を振動させて加熱する仕組みだ。従って水分があまり含まれていないものは加熱に適さない。例えばあんまんがあったとする。これを電子レンジで加熱するとあんこは温まるがまんじゅうはあまり温まらない。で、過度に加熱時間を長くするとあんこがもの凄い温度になったり、あんこが燃えてしまったりする。

◆ 電子レンジの主要部品はマグネトロンだ。これはマグネット(磁石)によって電子ビームをうまく誘導することによって特定の周波数で発振を行わせるように工夫された2極管である。今やTVのブラウン管という巨大な真空管も姿を消そうとしていて、後に残るのはマグネトロンくらいだろうか。マグネトロンの動作効率は70%程度と、意外に高効率だ。半導体でも2.45GHzで数百ワットの出力を得ることは不可能ではないが、マグネトロンのように(今は)安価に高効率には出来ないだろう。マグネトロンには寿命があって、それは冷却効率や電源設計などによっても異なってくる。例えば半波整流無平滑でドライブした場合、高周波出力には電源周波数で変調がかかったような格好になる。
もちろんこれでも食品加熱には何ら問題はないが、DCドライブ時に比較すると4倍程度の電流を流さないとDCドライブ時と同じ出力にはならない(当たり前)。そしてこういったドライブ方法を使うと電源は安価に出来るがマグネトロンの寿命は短くなる。安価な電子レンジに使われている鉄共振型トランスの場合、起動直後のヒータ電圧が低くなりやすいので、これもマグネトロン寿命に影響を与える。

◆ 一般的な電子レンジに於けるマグネトロンの寿命は1,000時間程度だそうだ。電子レンジ使用率の高い家庭でも、年間平均利用時間は70時間と言われているので電子レンジとしての寿命が千時間あれば充分なのだろう。もちろん業務用などではそうは行かないと思われるので、その分はコストに跳ね返ってきているはずだ。
マグネトロンから出た2.45GHzは導波管などによって加熱室に放射される。が、加熱室内の電波吸収度(水分含有食品の量)によってSWR(反射特性)は大きく変わるので設計が難しい。マグネトロンの損失が大きくなる領域では当然ながら発熱量が増す。この熱くなったマグネトロンの冷却が不十分だと寿命が短くなったり壊れたりする。

◆ マグネトロンは真空管なのでヒータが付いている。
実は出力電圧に応じてヒータ電圧も制御するのが正しい使い方だ。陰極逆加熱現象と呼ばれる、アノード電流が増えるに従ってヒータ温度が上がる現象を補償するのが好ましいのだ。
だが実売9.8千円とか、特売で4.98千円などの中国製電子レンジに長寿命設計の概念があるとも思えない。冷却が不十分だと致命的な故障に発展するが、寿命が千時間だろうが200時間だろうが使う側は意識しないのではないだろうか。購入3年目に壊れてしまったとしても、9,800円の安物だから仕方ないよなと諦められそうな気がする。



垂直離着陸機(5/24)

◆ VTOL、すなわち垂直離着陸機の歴史は意外に古い。
米軍は第二次世界大戦時にはVTOLが欲しくなり、その開発を始めていたのだとか。確かにヘリコプタは垂直離着陸もホバリングも出来るが、航続距離は短い(燃費が悪い)し速度も出ない。垂直離着陸をジェット機で実現したのがハリアー(トヨタの車の名前ではない)で、エンジン噴射口の向きを変えることで垂直方向の推力を得ようとする仕組みだ。だが長時間のホバリングなどは出来ない。速度がゼロでしかも自分のエンジンの排気を下方向に噴射している状態ではエンジン温度が上がってしまうからだ。
その為に冷却水を積んではいるが、満タンにしたとしても90秒間しか保たない。従って着陸時のほんのわずかな時間に垂直降下を使うのが正しい?とされる。もちろん離陸も出来ないことはないが、垂直上昇するにはエンジンの推力が少々不足するので、空中を滑走するかのように後方に推力を切り替えていく。

◆ 垂直離着陸の便利さと引き替えに操縦は難しく燃費も悪い。他にもデメリットがあって、垂直着陸時には熱風で滑走路が傷むとか、その大量の熱風を噴出するエンジンが両翼に付いているために赤外線誘導ミサイルに狙われやすいなど。しかしそのデメリットを考えたとしても垂直着陸は便利なものに違いない。ジェット推進ではなく回転翼的なものを備えた航空機もある。ハリアーよりずっと新しいMV22は、両翼に巨大なプロペラが付いている。垂直離着陸時には、このプロペラ(と、ターボシャフトエンジン)を上方に向けて垂直方向の推進力を得る。垂直離着陸ではなく滑走も出来るが、プロペラが巨大なので地上にいる間にプロペラを前方に向けようとすると滑走路にぶつかってしまう。(M)V22も操縦はかなり難しいようで、かなりの数のMV22が墜落している。

◆ 最大速度はヘリの1.5倍前後、航続距離も3000Kmを超える。でも飛んでいる姿は格好悪い感じで、それは巨大なプロペラが両翼端に付いているからだろうか。
ハリアーもV22も2機のエンジンを積んでいる。V22は片側のエンジンがトラブルで停止したとしても、もう一方のエンジンのパワーをシャフトで伝えて両方のプロペラを駆動できるのだそうだ。ハリアーはどうなのだろうか。
(ハリアーのエンジンは1機であるとご指摘いただきました)ヘリコプタの高速化も研究されていて、回転翼を(高速航行時には)停止させて固定翼として使うアイディアとか、その固定翼とした回転翼の先端からジェット推進力を後方に向けて噴出する仕組みなどのアイディアも見たことがあるが実現は難しそうだ。そもそも回転翼機は前方方向に飛ぶのはあまり得意ではない。
回転翼は前方に向かう側では回転翼の速度に機体の速度が加算されるし逆方向では減算される。なので、安定的に揚力を得るのが難しい。

◆ VTOLではないが短い滑走距離で離着陸が可能なSTOL機も考えられている。滑走距離がゼロではないが数百メートルで離着陸が出来るように設計されたもの。だがそれでも失う性能が多いとなると、垂直離着陸機の方が使い道があるのかも知れない。JAXAも過去に飛鳥という名前のSTOL機を作っている。1977年に初飛行を行い、480mの着陸距離を誇ったと言うが作られたのは1機だけだった。



ミヤリサン(5/23)

◆ 先日ミヤリサンのことを少し書いたら、mailで何件かの問い合わせを頂いた。そもそもミヤリサンを知ったのは会社の先輩が腹痛を起こしたときだった。同僚の(もう一人の)先輩が、ミヤリサンを飲めと勧めていたのだ。私としては正露丸とかが頭に浮かんだわけだが、その方曰くミヤリサンは犬に飲ませても子供に飲ませても良い薬で安全性が高いから良いよと。私はてっきり犬用の薬かと思ったわけだが、フツーの薬局に行ったら売っていた。見た目はビオフェルミンチックの白い錠剤。糖衣錠ではないのでザラザラな表面だ。

◆ 別に何か悪いものを食べたわけでもないのに腹をこわしたり腹痛に襲われたりすることがあった私は、そんな時にこの薬を飲む(食べる?)事にした。分量も指定されているのだが、当時の先輩曰く「多めに飲んでも問題ない」という言葉を信じてテキトーに飲んでいる。ある時下のチビがミヤリサンを見つけて瓶に残っていた薬を食べてしまった。本人はラムネだと言っていたが、こちらは少なからず焦った。
子供の手の届くところに薬を置いておくのが悪かったと反省したが、瓶に残っていた数十錠を食べちゃってもチビは何ともなかった。ま、猫や犬にも数錠与えたりする訳だから体重比からすれば大丈夫なのか。

◆ 今は亡きシベリアンハスキーもお腹が弱かった。なのでミヤリサンは手放せなかった。この錠剤は味も臭いもほとんどないので犬もぽりぽり食べてくれる。動物病院で聞いた話によれば、動物用ミヤリサンもあるのだとか。でも高いんだろうな。
そうそう、酒好きの先輩に言わせると酒を飲んだ後にミヤリサンを飲むと良いと言っていた。どうやら彼は酒を飲むと尿が出にくい状態になる(前立腺?)らしく、それが改善されるのだとか。何だかここまで来ると万能薬みたいな感じに聞こえて信頼性は???だが、同社のページには酪酸菌(宮入菌)の解説がある。

◆ 以前は一般の薬局で売っていたミヤリサンなのだが、最近は余り見かけなくなったのは前回書いたとおりである。私は常備薬として、また出張などの時にも小さな瓶に入れてこれを持っていくことにしているので買えないのは困る。でも近所では売っていなかったのでしばらくは(猫などにも)ビオフェルミンみたいなものを与えていた。が、通販で買える今は再び常備薬として家に置けるようになった。でもこれ、規定量だと15歳以上で1回3錠なんだ〜。私なんか猫に与えるときも3錠くらい食べさせちゃってるし、自分が下痢などしたら10錠くらい食べちゃってるけど。いや、これは私の場合なので皆様は真似なされませんように。



トラブル(5/22)

◆ 現在の車は信頼性も上がって、故障など滅多にするものではない。だが昔?の車は故障することも多かった。いや、正確には故障ではなくてメンテ不良や整備不良だったのかも知れない。今の車の点火系はディストリビュータレスになっているが、その昔はディストリビュータとその中にポイントと呼ばれる機械式の接点があった。この接点が開いたときにイグニッションコイルが逆起電力を発生してプラグに火を飛ばすのだ。何とも原始的なシカケで、当然ながら接点は運転時間に比例して摩耗する。摩耗するとギャップが開くので点火時期もドエル角も変わってしまう。これを改善するためのアフターマーケットパーツもあって、ポイントでトランジスタをドライブし、そのトランジスタにスイッチング動作をさせる、いわゆるセミトラ(セミトランジスタ点火装置)やポイントを取り去ってしまって光学式のセンサにそっくり入れ替えるフルトラ(フルトランジスタ点火装置)などが売られていたっけ。いずれにしても、これらを使えば(当時の車の)点火性能は向上したし、メンテナンスサイクルの延長にもなった。
私は古〜いサニーに乗っていた頃にポイントが荒れて不調に見舞われたことがある。

◆ ディーラの整備不良に起因するトラブルもあった。
初回点検時にミッションオイルを交換する際に、古いオイルを抜いたまま新油を入れ忘れたのである。夜間、それも山道を走行中にミッションから異音が出たのである。片輪を縁石に乗り上げて車の下にもぐりドレンプラグを外してもオイルが落ちてこない。さあ困った。ミッションオイルなど持ち歩いている筈もなく、たまたま持っていたエンジンオイルを洗車用ホースを使ってミッションに入れることにする。が、身も凍えるような冬の山中、エンジンオイルが固くてどうにも入らない。
ホースをインマニに接続して負圧でオイルを吸い込み、今度は排気管にホースを突っ込んで雑巾で塞ぎながら圧力を加えてミッションに入れる作業を何度も何度も繰り返した。

◆ 車検整備のトラブルもあった。ディーラより価格が安いと表示してあった近所の整備工場にそれを頼んだ。が、(後で気づいたのだが)エミッションコントロール用に付けられたいくつものバルブの中の一つを割ってしまったのだ。それをゴム系の接着剤か何かで修理してあった。当然ながらエンジンルームの熱などでそれは劣化し、やがて割れてエンジンは止まった。何事かと思ってエンジンルームを見たら、パックリ割れたバルブがそこにはあったのである。取りあえずホースに詰め物をしてエンジンはスタートさせたが、低級整備には困ったものである。なんて人のことも言えなくて、自分で付けた油圧計の銅パイプにクラックが入ってオイルが噴き出したこともあったっけ。油圧が下がってきておかしいなぁと思ってボンネットを開けたら、オイルがピューッと噴き出していた。低速走行時だったから良かったが、下手をしたら車両火災になりかねない。これはホースを潰して応急処置としたっけ。



野球中継(5/21)

◆ 夏場の夏らしさというと、子供の頃の想い出が浮かぶ。
当時は長屋のような平屋建ての都営住宅に住んでいたのだが、そこの縁側(濡れ縁)に蚊取り線香が置かれTVからは野球中継の音が流れる。クーラなんて物は当然無かったし、もしかしたら扇風機もなかったかも知れない。でも今よりも暑くなかったのか木が多かったためか、縁側からは風が吹き込んできたような記憶がある。日中は暑くて堪らない夏場でも、夕方になって日が落ちて野球中継が始まる頃には(本当は暑かったのかも知れないけれど)涼しさが少しだけ増したような記憶が形成されている。そして私自身は野球は余り見ないのだが、何となく野球中継が聞こえると夏みたいなイメージが出来上がった。

◆ その野球中継は視聴率低迷で、あの日テレでさえ巨人戦中継を嫌がるようになったのだとか。以前であれば放送権獲得のために多額の資金が必要だったと言われる野球中継も、今や価格を下げてもなかなか売れない状態になってしまった。野球中継はオイシイ時間帯を長時間占有する。もちろん視聴率が高ければ何ら問題ないプログラムなのだが、視聴率が取れないとなると広告料収入にも影響するしその局自体の全体視聴率の足を引っ張ることにもなる。不人気番組がすぐに終わってしまうように、野球中継も終わってしまうのだろうか。一部では、これらスポーツは有料のスポーツ専門チャネルでCMも入れず試合終了まで放送した方が良いのではないかという意見もある。視聴率が稼げない以上CM収入ベースの放送は成り立たないし、逆にファンは有料放送であっても見てくれるに違いないと。

◆ 野球でも相撲でもそうなのだが、年寄り連中が実権を握って訳の分からないことばかり言っている現状がマイナスに働いているのではないかと思う。利権に食いついた老人というか何というか、要するに時代にマッチしないのだ。プロスポーツの話ではないが、オリンピック関係者も爺さんが暗躍している。選手団が狭苦しいエコノミークラスでの移動なのに、爺さん連中は豊富な資金を使ってファーストクラスで酒を飲む。別にそんな爺さんが金メダルを取ってくるわけではないのに、とびきり偉そうにしているのだ。スポーツの世界ってこんなものなのかな。選手はどんなに頑張ってもどんなに有名になっても所詮使い捨ての選手であって、理事長だとか何だとかという肩書きがくっついた爺さんこそが偉いのか。じゃあその爺さんが死ねば世界は変わるかと言えばそんなことはなく、次に控える爺さん予備軍が虎視眈々と権力の座を狙っている。

◆ 権力があろうが偉そうにしていようが、例えば野球が面白くて多くの人がそれに夢中になれるようならば文句は言うまい。さすが爺さん、だてに高給取ってないねと褒めても良いだろう。でも現状はそうではない。
爺さん連中は老い先短いから将来の野球界のことなど考えもしないだろうが、その結果がこの低視聴率につながっているのではないかと思う。放送権の価格が下がり球場に来る人が少なくなると当然ながら収入が不足して選手への報酬も下げざるを得なくなる。もっとも昔の野球選手の給料なんて今ほど高くなかったのだけれど、一度高給を経験した身には辛くなるだろう。



耐震偽装(5/20)

◆ 耐震偽装問題で被害者になってしまった方々は、建て替え問題にしても何にしても色々苦労していることだと思う。国土交通省も責任を感じたのか、最大603万円の助成を行うとか発表していたかな。でもこれを貰える人はいるのだろうか。満額貰える世帯の年収は346万円以下であることが必要で、果たして年収346万円以下の世帯が4千万円級のマンションを買うのだろうかという疑問。ヒューザーの物件はファミリータイプみたいな感じで広めのものが多いと思うので、価格もそれなりだったと思うのだが。
確かに不良マンションを買ってしまった方は大変だと思う。買うときに組んだローンに加えて建て替え時には更に2千万円前後の金がかかる。せっかく安く買ったヒューザー物件が、結局は高い買い物になってしまった訳だ。だが同じようなことは他にもある。不良物件云々ではないがバブル期に駅から離れたマンションを8千万円超で買った知人は、売るに売れない価格にまでそのマンションが下落して困っていた。しかもどんどん住民が他に移ってしまって過疎化が進む。セキュリティの問題が出て来る。管理の問題や修繕積立金の問題も出てくる。しかし引っ越すにも売ろうとすれば3千万円台がやっとで、売ってもローンだけが残ってしまう。バブルを急激にぶちこわした橋本元総理には責任はないのか、と言ったって仕方ない。

◆ いわゆる欠陥住宅問題もある。買ったのは良いけれど、雨漏りが激しかったり家が傾いてきたり。しかも地方自治体が先導して作った宅地の物件が欠陥だったとか。田んぼを整地して作ったために地盤が弱く、年月と共に家が傾いてきたり湿気にやられたり。こんな話はいくらでもあると思うし、それを法廷で争っている人々も多いはずだ。そう言う方々から見ると、今回のマンション問題と同じように、何故国交省は補助を出してくれないのかと思うに違いない。地盤が弱く家が傾き、耐震強度も何もないような状態で壁にひびが入って雨漏りがする家は、耐震偽装マンションと危険性に余り差はないような気がする。土地だって建物だって所有すれば固定資産税がかかる。たぶん、既に退去して住めなくなった耐震偽装マンションの元住人の方々の所にも無情な固定資産税の納付書が届いたはずだ。でもこれってそれなりの資産があるから税金を取っているわけで、住めないマンションは自宅とは言えないから(土地代は仕方ないにしても)部屋にかかる固定資産税は(申告すれば)戻ってこないのかな。
ヒューザーの持っている資産は30億円程度だそうだ。債権は期限が今月末なので、被害者の方は忘れずに届け出ないと権利を放棄したことになってしまうのでご注意を。

◆ 先月末に別件で逮捕された各セクション担当の容疑者達は姉葉氏など一部を除いては容疑を否認していたそうだ。ヒューザーもイーホームズも勿論容疑は否認。でもあのヒューザーの元社長って悪そうな顔をしているなぁ。いや、顔で人を判断してはいけないけれど、こんな話もあった。サラ金とか証券会社や相場屋などで働いている若いヤツは独特の顔つきや独特のしゃべり方をするねと商店主が言っていた。毎日多くの人を見ている店主は、顔を見るとその人がどんな商売なのか分かるような気がするという。顔に関してはよく解らないがしゃべり方は独特だ。電話セールスなどはその電話を受けた瞬間に怪しげパワーが伝わってくるから。



ヒューズ(5/19)

◆ ヒューズを替えると燃費が良くなりパワーが上がる。そんな謳い文句で登場したのがリッツだ。このヒューズは方向性があり、間違えた方向で装着すると効果が得られないのだという。従って専門業者に取り付けて貰うことになり代理店は工賃を稼げる。謳い文句としては『厳選した素材を4層のコーティングで包み込み、特殊処理を施して驚異的な信号伝達能力と電気ノイズを削減する』のだとか。ま、オーディオケーブルにも極性アリ論があるからヒューズに極性をくっつけても良いのか。これによって燃費が良くなったりパワーが上がったりすることは間違っても起こらず、もしも何らかの変化があったとするならば純正品が接触不良でも起こしていたのだと思う。このヒューズチューンに利を求めてウルトラヒューズなんて名前のシロモノも登場する。こちらは極性がなく、謳い文句は『エレメント部を2次加工する事で金属表面にダイオードサーキットを創出させて、量子的光電効果を得られるよう設計し、抵抗値はノーマルヒューズとほとんど変わらないにもかかわらず、電圧、電気容量に有意差がある』としている。つまりオームの法則を超越したものなのだ。そう言えばノズ・コレのHNで以前活動していた方も独自のオームの法則を作っていたっけ。
しかし二次加工でヒューズの上にダイオードが形成できるとは凄い。この技術を応用すれば超微細LSIの半導体形成が容易になるかも知れない。

◆ 有名どころも負けてはいない。エーモン工業もリプレース用ヒューズ(従来から売られている)のデラックス版?を発売している。謳い文句は『24Kメッキ端子により、接点の接触抵抗を低減。腐食に対して強く、UL規格適合品でヒューズ本来の性能を維持』と、こちらはまとも文言が並んでいる。まともな文句と納得できる説明に加えて価格も飛び抜けて高いわけではない(普通のヒューズよりは高い)ので、交換用として安価な一般品がなかった場合に限り買う価値はあるかも。ちなみに接触抵抗が云々の表示を見かけるが、そこに0.01Ω(10mΩ)の接触抵抗があって30Aの電流が流れたとすると、9Wもの発熱を伴うことになるからかなり温まるだろう。ちなみに接触抵抗という面から見れば金メッキは絶対ではない。ただし腐食(酸化)しにくいので長期的に見れば安定した特性を得やすいのは事実である。抵抗値の小さい銀は損失面では有利だが酸化しやすいために接点などには使いにくい。

◆ ヒューズと言えば1990年代のBENZには国産とは少し違ったヒューズが使われていた。国産の管ヒューズはガラス管の中にヒューズが入っている構造だったが、BENZのものはセラミック風の棒の外側にヒューズが付いている構造。これだとヒューズ切れが分かりやすくて良いのだが、電極部が露出しているのはデメリットだ。現在は国産車と同じプラスチック製のカートリッジ形状のものになっている。
ヒューズが切れることなどほとんど無いと言っていい。
もちろん何かの異常があればヒューズが切れるが、そもそも電装品の信頼性がそう低くない現在においては電源がショートモードで壊れる事自体希だ。もちろん事故などの物理的衝撃によって電線の被覆が損傷を受けてショートすることは皆無とは言えず、ヒューズは必ず必要なものだが。



受信(5/18)

◆ 最近は通信のディジタル化が進んでいて、他人の通信を簡単に傍受することが難しくなった。一般的な公用無線の受信とは少し毛色の違った世界にNTTの中継回線を傍受するものがある。これは特に最近始まったものではなくて、かなり以前から受信している人は居た。中継回線に何が流れているかと言えば、見て面白いのはTVの中継画像や素材伝送画像だ。従来は様々なページでこれらの画像が公開されていたが電波法第59条「何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信(電気通信事業法第4条第1項又は第164条第2項の通信であるものを除く。第109条並びに第109条の2第2項及び第3項において同じ。)を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。」に觝触することから現在は公開する人は殆どいない。以前にはこの法律の解釈が、「特定の相手方に対して行われる通信を傍受してはいけない」のか、「特定の相手方に対して行われる通信を傍受して、その内容もしくは存在を漏らしてはいけない」のか意見が分かれた時代もあった。

◆ 現在の解釈は、受信しても良いけれどそれを他人に教えちゃダメよという感じだろうか。なので勝手に受信して勝手に楽しむのは勝手と言うことになる。この分野でも気合いの入った人は凄い設備を持っていたりして、例えばこちらの方の受信設備など凄いではないか。こちらの方はアンテナが凄い。
中継回線は4GHz帯なので専用のLNBが必要だが、今はさほど高価でもなく入手できるようだ。中継所の近くか中継回線上であればこれに簡単なホーンアンテナを付ける事で受信が出来る。中継所から離れている場合にはハイゲインのアンテナが必要となるが、周波数が低いのでパラボラを使うとなると直径の大きなものが、八木アンテナではエレメント長が短くなりすぎる問題がある。パラボラ自体は自作することも可能だが、例え反射板を網にしたところで風圧面積は相当大きくなるから強度には注意しなければならない。

◆ これらの受信の楽しみ方として、受信することそのものに興味がある場合と受信した信号内容に興味がある場合があるだろう。確かに受信できるか出来ないか分からない信号を、様々な工夫によって受信するのは面白いことだ。私の場合はおそらく受信することそのものが面白いと思うし、だから安定した受信が出来るようになると次なる信号を求めて彷徨うのかも。受信した素材自体に興味のある方は録画したりしながら楽しむに違いない。地方局で中央局より何日か後れて放送される番組も、中継回線上では中央局と同じかわずかな時間差で見ることが出来るという。つまり、普通の人が見ているより早く番組を楽しむことが出来るのだ。またCM中の画像もそのまま流されることも多いし、中継などでは実際に放送されていない部分も見ることが出来る。キャスターの練習風景や化粧を直す姿なども映し出される。

◆ 中継回線のみではなく海外向け衛星放送(海外の衛星)を受信することも可能だ。周囲に障害物が無く、1〜2メートル規模のパラボラを置ける庭があれば、米国や欧州の衛星放送も受信できる。日本の政治を見るには海外のテレビでと言われるように、国内特有のフィルタリングがなされていないニュースを知ることも出来る。



ツーカー(5/17)

◆ ツーカーからauへの同番移行が進んでいる。vodafoneがソフトバンクとなると、同ネットワークで全国展開してきたツーカーは不安になる。ソフトバンクがローミング料金を上げたら、或いはサービスそのものをやめてしまったら、ツーカーは東名阪にある自社基地局のみのサービスになってしまうからだ。auへの移行は毎月15万人前後のペースだが、これだと1年経っても未だ100万人近くがツーカーに残ることになるし、ツーカーが好きで(あえて)ツーカーに残っている人の割合が増えてくるからauへの移行ペースも鈍ってくるに違いない。KDDIとしても早々にサービスを終了したいのは山々だろうが、なかなか事はそう単純には行かない。

◆ auはPDCからcdmaOneへの移行でPDC停波を経験している。これもわずかに残ったユーザのために設備を稼働させておく必要があったわけだし、アナログ停波の時も同じだ。いずれにしても停波とは面倒なものなのである。特にアナログの通信設備はPDC停波直前まで残っていて、実際にサービスも行われていた。一週間に数コールしかないと保守人員は言っていたが、それでも稼働させている必要があるわけだ。
現在最も多くの加入者が残っているのが東京であり、最も少ないのが東海だ。来月末にはツーカーへの新規受付は停止される。もはやWILLCOMの加入者数にも満たないツーカーは廃止に向けて動いているのだ。

◆ ところでツーカーって何だ。ツーと言えばカーから来ているのだとは思うのだけれど、このツーと言えばカー(或いはツーカーの仲など)にも様々な説がある。
一つは「つ」(つう)と「か」(かあ)の助詞に長音記号「ー」が付けられた説だ。この語源説明には「訛りである」旨も出てくるので、どこかの地方が発祥の地となる。漢語説もある。明治末期の漢語大流行時代に「通過」→「つーかー」となった説だ。だがこれには納得できない部分もあって、それは1800年代初期に書かれた文章に「ツウ」「カア」と書かれたものが残っていると言われているからだ。鳴き声説もある。ツウもカアも鳥の鳴き声であるとする説。ツウは鶴でカアは言わずと知れたカラス。何故鶴とカラスが意思の疎通をするのかはよく解らない。同じ鶴を出してくるにしても、鶴と人説もある。鶴をツウ(つる)と呼んだ人に対して鶴がカア(クヮァ)と答えたとか答えなかったとか。答えるという点では人間同士のかけ声である説もある。が、どれが本当なのかそれとも全部正しくないのかは分からない。

◆ 全ての語の源が明確かと言えば決してそんなことはなく、女子高生語などはそれを使っている本人ですら何を略したものか何を表したものなのか分からない人間さえ居る。例えば「きしょい」の意味を尋ねても、どこかの方言じゃないの〜などと言われる。どうやら正しくは「気色悪い」から来ているようなのだが。これと同じように言葉だけが一人歩きして独自の意味を持つようになると、もはや語源などどうでも良いのかも知れない。ツーカーに関しては移動体通信事業者の名称に使われていたから気にした程度であって、普段はそんなことは考えずに言葉を並べている。



CM(5/16)

◆ 民放各局はCM放送の収益によって運営されている。しかし多くの録画装置には当たり前のようにCMカット機能が搭載されている。が、これが余りうまく動作してくれない。フィリップスはCM中のチャネル変更を出来なくする或いは録画した番組のCM部分を早送りできないようにする発明をした。
TVのCMは種類も多いので見ていて飽きると言うことは余りない。洋画やドラマに挿入されるCMはだいたい2分程度であり数年前より長くなっている。のは、おそらくCM単価が下がったからではないかと思うのだがどうだろうか。
一方でGYAOのCMはスキップが許されないシカケだ。しかもCMの種類が少ないために見ていて飽きてしまう。そのCMならさっき見たよ、みたいな。繰り返し放送することで視聴者に印象づけるのがCMだとは言え、毎回同じだと飽きるのだ。同じ商品やサービスのCMでも良いから、数種類作ってくれたらいいのに。しかもGYAOの場合は途中から番組を見ようとすると、何回もCMを見なければいけない。これは本来の意味でのVODでは無いような気がする。

◆ それが嫌なら一旦PC内に録画してから見ればと言われそうで、確かにGYAOを録画するための様々な方法は存在する。だがそこまで手を掛けてもなぁというのが本当のところだ。もっとスポンサー企業が増えて色々なCMが流される時を待つしかないのか。そんな感じを受けたのである。CMが入らないのはFletsの映画だ。勿論無料で見られるのだがサーバが混雑状態にあることが多いのが玉に瑕だし、Fletsスクエアの中のGYAOのページはまず観ることが出来ない。本当に公開されているのか疑問に思うほど、いつもBusyである。Fletsでやっていた映画やアニメはGYAOでも配信される事が多い。のは、それ用の映画が決まっているとか安いとかの理由があるのかも知れない。
CMという息抜きの時間が必要だ論もある。これには同感できる部分もあるのだが、GYAOの場合は機械的にCMを挿入しているのかストーリがCMでぶった切られる事も多いし、番組本体とCMのつなぎ目が雑すぎる。いくら美味しい料理でも、それが汚らしい皿に載せられていたら食欲を失うように、CMを美しく見せる手法、番組本体を壊さない手法も必要だと思う。

◆ CMは時代を背景とした一つの文化と言っても良いだろう。
多くのメーカは数十秒のCMに多大な資金を投入する。決められた時間の中でより多くの情報を伝える工夫が凝らされているのだ。ドラマ仕立ての連続ものCMなどもあるが、GYAOに挿入されるCMに適しているのではないだろうか。CMをスキップすることも他の番組に切り換えるのも(切り換えるのは簡単だが元に戻っても続きが再生できるわけではないから)現実的ではない番組構成にあって、「見せる」CMのあり方はTV放送とは違っていて良いと思う。もちろんそれだけのために(今は)CM制作は出来ないのだろうが、やがてインターネット放送がTV視聴者数を上回るようになってくれば制作方法自体が変わってくる可能性だって十分にある。CMを流すことによって無料化したプロバイダは次々に消えていった。サービスとCMはマッチングが悪いのかも知れない。つまり人々はCM入りの無料接続より、CM無しの有料接続を選んだと言うことだ。だが放送に関してはそうでもない。有料放送事業者の収益率がなかなか改善しなかったのも、日本人が有料放送に慣れていなかった、放送は無料で見られるものだという考えが根付いていたからだと思う。そしてもう一つはスポンサーが喜ぶような、スポンサーから多くの収入を得られるような番組作り(視聴率競争)が、無料放送にはある。



健康食品(5/16)

◆ 少し前からこのページの右下の方に広告を載せている。広告は載せているのだが、広告料収入が必ずしもあるわけではない。もちろん広告収入第一主義で行くのであれば広告料対象商品だけを紹介すればいいのだが、取りあえず自分が使って良かったかなと思うような物を掲載しているので広告料収入が入らない場合もある。ここの所は目の関係の健康食品を載せている。
私は高校生くらいの時から近視であり、裸眼の遠視力は0.1〜0.2程度しかない。従って車に乗るときには矯正している。が、普段はメガネはかけていない。

◆ 目が疲れていないときにはメガネをかければ遠視力は0.8程度まで上がるので不便はない。が、疲れているときはメガネをかけようが何をしようがあまり視力が上がらない感じがする。で、眼科に行ってみたらビタミンB12の目薬と錠剤を処方された。一方で民間療法的な事を調べてみると、ルティンとかブルーベリーが目に良いのだとか言われていることが解った。知人の話でもルティンは良いよねなんて言っていたものだから余計に興味が沸く。しかし星の数ほどある健康食品とその販売店、何をどこで買ったらいいのだろうかと迷うのである。

◆ 犬にも猫にも子供もオトナも使える整腸剤として、私はもう随分前からミヤリサンを飲んでいる。もちろん自分が飲むだけではなく犬や猫や子供にも与える。が、一般の薬局ではなかなか手に入らない。と思ったら健康食品扱いになっているようなのだ。で、これを探してケンコーコムに行き着いたというのがいきさつである。ちなみに上でケンコーコムのページをリンクしているが、これは広告料収入対象外商品なので紹介しても一銭の得にもならない。と言うわけで薬を買うときにたびたび同サイトに世話になっていて、だったらと言うことで健康食品も同サイト経由で買っているわけだ。おそらくもっと安いところもあるとは思うのだが、決して高いわけでもないので良いのかなと思っている。

◆ 目の話に戻すが、今までに様々は健康食品を食べてきた。それを食べたからと言って突然目の疲れが軽減されるようなことはないが、飲むのをやめると目が疲れやすくなったような気がする。と言うか、目が疲れやすいなぁ→そう言えばルティンを飲んでいないな、みたいな感じ。人によってはルティンよりブルーベリーの方が良いとも言うし、よく解らないので私は両方飲んでいる。紹介した物以外にも色々な種類の物があるので選ぶには困る。値段と成分含有量から選ぶと… みたいな選択法もあると思うのだが、そもそも健康食品に明示されている成分含有量って信頼できるのだろうか。以前メディアでテストしているものがあったが、粗悪品?はカタログ数値だけが立派で実際には有効成分が殆ど含まれていなかったりしていた。
と言うわけで知人などに聞いたりして効果があるよとか言われたものを買っているが、それにしたって効き目には個人差があるだろうしなぁ。

◆ と言うわけで、私の使っている健康食品や薬や器具などをメインに、右下の広告スペースでは紹介していこうかと思っている。そろそろ前回買ったルティンが無くなりそうなので、次はどれを買ってみようかなとか考えている。もしお勧めのもの等があればBBSででも教えていただければと思う。



標準化(5/14)

◆ 移動体通信に於ける標準化作業は活発に行われている。しかし各社各国の思惑が入り乱れる格好になり、現実には様々な問題にぶつかる。そもそも日本人は下手なオリジナリティを尊重する傾向にあり、標準化とはかけ離れた考えが蔓延している文化だ。それは追記型或いは書き換え可能光ディスクの分野がそうであり、古くはVHS対β戦争なんてのもあった。しかし国際化の流れの中で日本の存在などちっぽけである。ちっぽけではあるがドコモは決してそうは思っていない。

◆ 標準化作業は周波数帯域やその使い方、制御方法や交換システムなど様々な部分で行われる。
最も身近なのは周波数割り当ての問題だろう。ここでも各国の思惑というか、文化や発展度合いによって様々な意見が出る。代表的なものではVHF帯の割り当てに関することだろうか。先進国の多くはVHF帯をTV放送やFMラジオ、その他シンプレックス通信などに既に割り当てられている。
だが中国やインドなどではまだ広大な(と言ってもUHF帯ほどは広くないが)帯域が余っている。例えばW-CDMAならば5MHz幅があればサービスが出来る訳だしWiMAXでも20MHzあれば何とかなりそうだ。そこでVHF帯域の空いている国からはサービスエリア半径の大きく取れるVHF帯の割り当てを希望する意見が出される。

◆ 国際標準周波数とその国ローカルな周波数割り当てがあっても良いのではないかという意見もある。だが、これを自由にしてしまうと結局は部品の共通化が出来なくなるばかりか、標準化そのものの不要論にまで発展しかねない。同じ事はプロトコルにも言える。W-CDMAというスタンダードな方式を採用しながら、ドコモは一部の移動機を除いて国際ローミングプロトコルのサポートされていないバージョンのファームウエアを使用している。これでは何のための標準化なのか解らなくなる。

◆ 接続プロトコルを最新のものに合わせないのはドコモの責任だが、事業者独自のサービスは標準化する事が出来ない。例えばiモードによる通信やiモードメールはドコモ独自のものだ。個人的には国際標準のHTTPアクセス方式(一応WAPがそれになっている)やメールの方式を決めても良いのではないかと思っている。独自方式を実装するのは何ら問題はないが、それとは別に標準的なメーラやHTTP通信が行えるシカケがあれば便利だと思う。今はSMSしか無く、確かに標準的だが機能が一世代前のままだからだ。海外では移動機メーカと通信事業者の関係が日本より疎である。従って事業者は独自仕様を作りにくく、移動機メーカは同じ移動機がどの事業者でも使えるから低コスト化が出来る。日本でもM1000(ドコモ向けのモトローラ機)はiモードプロトコルが乗っていない。

◆ これら独自のサービスに移動機メーカが付いていくのは大変なことだ。同じW-CDMA用でもドコモ向けとvodafone向けは別々に作り込まなければいけない。確かにメーカの独自サービスは魅力的なものもあるが、不景気風の吹く日本の移動機メーカがどこまで付いていけるのか心配でもある。



PSE(5/13)

◆ あちこちで摩擦を生んだPSE法、要するに特定の基準を満たしていない可能性のある家電製品を販売したりしてはいけないと言うことだ。従って当初は個人売買も(売買だから)不可能とされていて、オークションサイトなどでも法改正に備えた対策が考えられていたと言われていた。だが施行日が迫るに従って動きがおかしくなってくる。個人売買は規制の対象から外すとか、レンタルは良いとか。当初はレンタルだろうが何だろうがダメだと経済産業省は言っていたはず。法の目的から言えばこれは当たり前で、PSEマークの付いていない家電製品による事故の防止を主とするのならば、PSEマークの付いていない家電製品を流通させるのは宜しくない。

◆ しかしその後も経産省の言い分は色々と変わってきて、レンタルに名を変えた販売は良いとか、特定製品は除外するとかとなってきた。だったら法律自体を無くすとか見直すとか施行日を遅らせるとかすれば良いのに。こういった取り締まりに関する法律を中古製品にまで及ぼすのは難しい。自動車のような車検制度でもあれば排除は可能だが家電製品にそれはない。ようするに市場を知らない連中がテキトーに作った法律だからテキトーに運用する以外に無くなったと言うところだろう。
そして次に出てきた問題は、競売の場合はPSEマークが必要なのか否かだ。経産省のお答えは「販売ではないのでPSEマークの有無にかかわらず競売は可能」だった。
ほほう、PSEマークとは販売を禁じる法律だったのか。
競売が販売にあたらないのならオークションも同じだな。何だかよく解らないが、経産省って頭の良くない連中が揃っているのかな。

◆ こうして議論が他の方向に行ってしまうから、危険な家電製品が世の中からなかなか消えていかない。もしも安全のためのPSEマークならば、それがない家電製品は早急に買い換えましょう。買い換えの時の粗大ゴミ処分費用は国が負担しますよみたいな政策だって取れたはず。これによって特定家電製品の販売量が増えれば国には法人税だって消費税だって入ってくるのだから良いではないか。ついでに言うのならば、賞味期限の切れた蛍光灯の安定器なども相当キケンが大きいと思う。絶縁不良などで発火の恐れもあると言うし、絶縁油としてPCBなどが混じったものがあるかも。PCBと言えば古い電動機のコンデンサにはこれが使われているものが残っているそうだ。こういったものこそ安全にリプレースさせる手引きをしなければいけないのではないかな。

◆ 古い機器などをみると、ハンダ付けカ所がフラックスなどによって腐食されて危険な状態になっているものもある。電線類がひび割れているものもある。だが単純な製品でそれが壊れていないと、なかなか買い換えは進まない。だって古くたって使えているのだから。
或いは古いから(それが好きで)使っているケースだってある。これなんかだって、天下りの巣窟である関東電気保安協会か何かに(わざわざ出張調査に来るのだから)チェックさせたって良いはず。チェックシートを渡すだけだって多少の効果は見込めるだろう。



来月から始まる(5/12)

◆ 来月から駐車違反取り締まりの民間委託が始まる。
駐車違反、正確には放置駐車違反というらしいが、駐車禁止場所に普通車を停めて捕まると1万円と1点が持っていかれ、同駐停車禁止場所だと1.2万円と2点となる。同放置駐車違反だと罰金額は更に高くなる。では放置駐車とはどのような状態を言うのか。警察のホームページを見ると「運転者が車両を離れ、ただちに運転することのできない駐車をいいます。」と書かれている。同様に「悪質・危険、迷惑な違反に重点を置き、短時間の放置駐車も取り締まります。」とも書かれている。放置駐車と長時間駐車(駐車禁止でない道路にも連続して8時間以上停めてはいけない)を混同している方もいるが、これは明らかに違う。

◆ これまでは駐車違反の取り締まりは警察官が行っていた。ようするに取り締まりに要する費用は税金から出ていたわけだ。だが民間委託となると経費が発生する。だが駐車禁止による罰金の売り上げが減るのは困る。で、取り締まり量を2倍に拡大する事でこれをクリアするのだとか。従来と違い、駐車違反の稼ぎは都道府県の収入になる。赤字に喘ぐ、でも職員への手当は決して減らさない都道府県が赤字補填のために駐車違反取り締まりを強化する可能性はおおいに考えられる。駐車違反の反則金による稼ぎは年間200〜300億円はあると言われているから、決して少ない額ではない。実は反則金制度がスタートした当時も同じようなことが言われていて、これに対して警察は「危険性の少ない軽微な違反に対しては、警告による指導を積極的に行うこととし、ことさら身を隠して取締りを行ったり、予防または制止すべきにもかかわらず、これを黙認したのち検挙したりすることのないよう留意すること」と通達を出している。でも実際にはねずみ取りに代表される取り締まりや、一方通行出口でそこに入ってくる違反者に注意を促すことはせず、一方通行入り口から出てきた車を捕まえるようなやり方が一般化している。

◆ 駐車違反取り締まりが行われても正直に出頭しない人もいる。従来は車両の使用者が不明な場合の取り締まりが難しかったのだが、この場合は車両の管理者(所有者)が罰金を払わなければいけなくなる。
ただし違反点数を加算されることはないので、駐車違反常習者(企業?)にとっては都合の良い法改正なのかも知れない。トラックや運輸業界は圧力団体であり、これらのためにディーゼル排ガス規制も思うように進まなかった。これと同じ事が法改正にも現れているのではないのか。運輸業界がこれまで通りの運用をしていても、厳しくなった取り締まりでドライバーがどんどん捕まる。だが駐車違反をしてもドライバーに加点されず管理者(社)が罰金を納めればいいのならば従来よりお得な感じになる。ドライバーの免許は汚れず、お金さえ払えばすれば済むのだから。もちろんこうしたスペシャルな待遇を期待したければ、交通安全協会に多額のお布施を支払っておくくらいのことは必要だろう。



イニシャルコスト(5/11)

◆ 既報の通りドコモはインセンティブモデルを変えていく方針を明らかにしている。今でもau等に比較すると高価格なドコモの移動機が、更に高額に推移するのか。インセンティブを低く抑えることによってその分通話料金などの値下げを行うことが出来る。
もはや新規加入があまり望めないと見たドコモは、イニシャルコストよりランニングコストという路線に行くのか。だがこれは移動機の買い換えサイクルを長くすることになり、移動機メーカにとっては打撃となる。すると、より台数が売れる事業者向けの移動機開発に力が入るようになるのは想像に難くない。この辺りのコントロールが加入者減を食い止められるか否かの分かれ目だ。

◆ MNPと時期を同じくして新規参入組であるイーモバイルが首都圏を中心にサービスを開始する予定だ。データ通信に特化する予定の同社は、カード型移動機や箱形据え置き(と言うほどは大きくないが)型の移動機を発売する予定だ。いわゆるDDIp時代のPHSのように、データ定額でユーザ獲得を狙う。通信方式はTD-CDMAで通信速度は数メガbpsが目標だ。が、カード型の場合は電流供給能力の問題もあり、あまり速度を上げられないかも知れない。そこでイーモバイルによるネットワークを無線LANやBluetoothでPCとインタフェースする半固定型移動機が見えて来るというわけだ。気になる料金は5千円前後と言っているので、これはモロにWILLCOMとぶつかることになる。
10月時点ではWILLCOMの方がサービスエリアは広いが、その先がどうなるのか。一方でWILLCOMも年末までには64QAMによる速度アップを果たした新データカードが登場するだろう。

◆ 移動体通信各社が興味を示すWiMAXは、周波数割り当ての関係もあってすぐに登場することはない。だがPHS基地局並みのコストでHSDPAに近い通信速度が得られるとあって、各社鼻息が荒くなっているのが現状だ。もっとも、WiMAXのみでのネットワークではエリア展開も信頼性も(音声系には)充分とは言えず、あくまでもデータ通信を補完するものと捉えている事業者が多い。が、YOZANはWiMAX自体をメインとしたネットワーク構築を考えているようだ。YOZANの事なので実際にサービスが始まってみないことには何が本当か解らないし、赤字続きの同社がどこまで金をかけてエリア拡大を行うのかも今は不透明である。

◆ ソフトバンクに対する期待は低額サービスに尽きると言っていい。マスコミも「新規参入であれだけ言ったのだから、まさか他の事業者と同じ料金と言うことはあり得ないだろう」と書いている。ただし実際には赤字のvodafoneを立て直さなければならない訳で、無理な料金を設定すればYBBの二の舞になる。
最近になってLOVE低額などは廃止する予定ではないと、又vodafone.ne.jpドメインはしばらく存続させる予定であると発表している。ドメインに関しては(実は)今でもJホンのドメインでもメールが送れたりすることからして、これを残すことに難しさはないだろう。



無線LAN(5/10)

◆ 住宅街では混雑が激しい感じの無線LANで、うまくチャネル設定しようにもなかなかうまく行かない。
VAIO内蔵の無線LAN機能は、チャネルの具合を見ることが出来ない。なのでNetworkstumblerなどを利用してチャネルの使用状況を見ると良い。同じチャネルで(つまり混信させながら)使っても使えないことはないが、当然ながらパフォーマンスは落ちる。
隣の部屋との通信くらいならば5GHz帯を使った方が良いのだが、残念ながら1Fと2Fの間を5GHz帯で結ぶことは出来なかった。
悲しいのは自分の家のAPからの電界強度より、隣家と思われるAPからの電界強度の方が強かったりする場合だ。ま、APにアンテナでも付けてやれば良いのかも知れないが、なかなかうまく行かないものだ。
木造住宅なのに電波が到達しにくいのは木材の電波吸収率が意外に高いためだ。2.4GHz帯は水分による電波吸収が大きい(なので電子レンジに利用される)ので水分を含んだ木材は、同じ厚さの石膏ボードの2倍もの減衰量がある。面白いのは水分を殆ど含んでいないレンガの方がずっと厚いのに減衰量は木材より遙かに少ない事だ。シールド板に匹敵する減衰量になるのは断熱材系統で、グラスウールなどは殆ど電波を通さないと言っても良いくらい、木材の1000倍以上の減衰量がある。従って1Fと2Fの間で通信するためには、2Fの床下、1Fの天井に貼られた断熱材を突破する必要があるというわけだ。

◆ こんな風なのに公衆無線LANをエリア展開されたらどんな状態になるのだろうかと不安でもあったのだが、ライブドアの公衆無線LANサービスもエリア展開が停滞気味なので横浜方面は当面安心かも知れない。
そんな事を言っている間に802.11nの世界に移行していくのだろうか。802.11nの拡張モードを使うとすると利用帯域は40MHzとなり、混信の可能性はますます高くなる。そう考えると日本のような人口密度の高いエリアには向かないのだろうか。アナログコードレス電話を見ても80チャネル以上の通話チャネルをMCA方式で使っている。木材をあまり使っていない(石膏ボードなどを主体として間仕切りをしてある)マンションなどでは5GHz帯が有効に使える。5GHz帯ならば(まだ)混信の可能性も少ないので、これが使える場所であればこちらの方が良い。木造住宅などでも1Fと2FにAPを置くなどすれば問題は少ないと思うのだが、そもそも線が通せないために無線LANを使おうとするわけで、そうなると2.4GHz帯を使わざるを得ないことも多いだろう。

◆ ノートPCなどを使っていると、線をつなぐのは邪魔だし面倒だ。私など電源ケーブルだけでも邪魔に感じてしまう。ネットワークは当然ながら無線LANだしマウスはBluetoothで、プリンタはこのPCには接続していないし、これで電源ケーブルがなかったら良いのだけれど。大きささえ我慢すればテーブルとPC間を誘導結合による送電も出来そうな気がするが、そんな事でノートPCが大きく重くなったら意味無いな。ちなみにBluetoothは無線LANと同じ周波数帯を使うが、元々VAIOのLANは速度が出ないのでBluetoothによってパフォーマンスが悪化している感じはしない。



役人(5/9)

◆ これまでに何度も役人の悪態に関して書いている。
だが役人や公務員の全部が全部悪人というわけでは、もちろん無い。確かにまともなヤツは少ないとは思うのだが、ちゃんとした人だって居る。先日総務省の某氏の話を聞く機会があったのだが、少なくとも言っていることはマトモだった。と言うか、この人反体制派?みたいな事も言う。要するに賢いかそうでないかという問題で、それは学歴がどうのとか出身校がどうのとかではなく、人間としてちっぽけか否かの問題だ。この点で中央官庁には頭の良い人間が多いのは事実だと思う。その頭の良さを駆使して税金の無駄遣いを常に考え続けている連中もいるが、そうでない人もいる。所がこれが区役所レベルになると賢い率がグッと経る。

◆ 同じ事を言っても、賢い連中はそれを正しく理解するが馬鹿な連中は理解しようともしない。その後者が吹き溜まっているのが地方行政の中枢だと言っても良いのかも。その位レベルが違う。まあそれは当然だろうな。中央官庁のお偉いさんとなれば誰もがそのポジションに着けるわけではない。
F&Fでもたびたび話題にしている教育者にしても同じ事が言えて、それこそワザで給料を稼ぐ一流塾講師と公立校のセンセーの間には大きな違いがある。でもそんな中にも優秀なセンセーは含まれているのだが、そのセンセーが学校に残ることは少なくてどこかの塾にスカウトされて行ってしまうのが現状なのかも知れない。そう言えば公立の塾を作るなんて話もあったな。当面無料での受験対策になるのだとか何とか。こうすれば(学校のセンセーがアルバイトで教えていたとしても)給料は別勘定で支給できる。ようするに体の良い手当の新設ではないのか。だって公立の塾を作るのなら公立校でその分を教えた方が余程良いでしょ?

◆ 総務省の役人の話に戻すが、おそらくその方は50歳には達していないのではないかと思われるお年頃だった。この方も定年が近くなって天下り先探しを行う頃には行政の行政としての仕事よりも自らの利益を追求するように変わっていくのかななんて思ったりもした。政治家でも同じような感じで、若い政治家はまだまだ考え方がピュアなのだけれど、議員生活が長くなるに従って「上手な生き方」を考えるようになる。あの世界、正直者は馬鹿を見るそのものだから、これも致し方ないのかも知れないし正直者が当選できるとも限らないのが痛いところか。

◆ 何故総務省かと言えば、今急速に伸びている移動体通信に関する様々な研究会があったりするので、まあ仕事柄付き合いが増えるとでも言っておこう。
そもそも800MHz帯の周波数割り当てを国際的標準と逆にして鎖国体制を作り上げた総務省と旧電電公社の、当時としては国内産業を守る政策が今どんな影響を各メーカに及ぼしているのか。いや、現在の担当役人は国際化とか国際標準化に熱心なのだが、現在でも国内産業を守るために日本独自の周波数帯をなんて考えを持っているご老人だっているのだ。元にドコモにもvodafoneにも韓国製移動機が入ってきていて、その価格や開発速度はとうてい日本メーカは適わない。このままでは日本の移動機メーカは無くなってしまう。だから鎖国体制にすべきだと、半ば本当に思っている老人が居るのが恐い。



治安(5/8)

◆ アンケートによると日本の治安に関して不安視する人の割合が増えているそうだ。実際問題として検挙率は低下しているそうだ。子供を対象とした凶悪犯罪、振り込め詐欺に見られるような犯罪や外国人武装スリ集団のニュースもあった。子供向けセキュリティ携帯の話は何度か書いているが、それ以外にも防犯グッズ、防犯カメラなどの売れ行きは良くなっているという。特に安価になった撮像素子のおかげで導入しやすくなった防犯カメラ市場はどんどん拡大している。

◆ 侵入盗犯や放火などは防犯カメラの設置による防止効果が大きいという。犯罪者は自分の姿が記録されることを極度に嫌うためだ。戸建てなどでは侵入可能箇所が多いから、玄関ドアの鍵を強化したところでなかなか侵入を防ぎきれない。防犯ガラスと言われる合わせガラスにしても、初期の頃の物はもはやあまり防犯には役立たないのだとか。しかも家全体のサッシを防犯ガラスに変えるには結構なコスト負担となる。
ダミー防犯カメラが数千円で売られていて、いかにもホンモノ風にLEDが点滅してくれたり、集電型赤外線センサと組み合わせてそれっぽい動作をしたりするものもあるが、何せドロボーはプロだからその手のグッズを見分ける目も持ち合わせている。住宅展示場やモデルルームなどに行くと、ドロボーがセキュリティに関するチェックに来ているというのだから熱心ではないか。そうやって敵も日々勉強しているわけだから、それを排除する側も知識を付けないと負けてしまう。

◆ そもそも防犯カメラは、それ自体があまり目立つようには取り付けられていない事の方が多いような気がする。それに仰々しく防犯カメラを付けるのは何だかなぁみたいな感じもある。ウチの近所でも侵入盗犯被害が起きていて、Webカメラを取り付けたりした。が、人間の顔を判別するのが意外に大変だ。顔をアップで映そうとすれば狭い範囲しか狙えなくなり、広範囲を見渡そうとすると人は小さくしか映せない。カメラの画像は動体検出機能付き録画ソフトで記録するが、セールスマン風な人間がドアチャイムを押しながらカメラを見上げる(2Fに付けてあるので)姿などが映っていたりして面白い。

◆ 果たしてこれが防犯に役立っているのかどうかは定かではないが、何かが起きてそれが記録されていれば多少は捜査が進むだろう。もっとも警察にやる気があればだが。
一時期の落書き被害も検挙率が上がって来たら件数は減ってきた。振り込め詐欺なども同じで、捕まらないから犯罪が起きるし増える。小さな犯罪を防ぐことで大きな犯罪も防止できる事は周知な筈なのだが、この小さな事件に対する警察の動きが宜しくない。もはや振り込め詐欺や架空請求は希な犯罪ではないのだから、もっと積極的に取り締まっていただきたいものだ。

◆ ゴールデンウイークとか、夏や冬の休みの期間などは侵入盗犯が増える。奴らも様々な方法で不在を確認した後、ゆっくり落ち着いて家に侵入してくる。そして家人が戻ってきて犯罪に気づいた頃には時既に遅しというわけだ。金庫などに入れておいたって、金庫ごと持って行っちゃったりじっくり金庫を解体したりと、家人が帰ってこないと解っていれば焦って逃げることもない。



ラーメン(5/7)

◆ もはや国民食と呼んでも良いほど一般的なラーメン。
それは中華ソバとは別の方向に向かって進化した、日本独特の食べ物となっていると思う。もちろん中国や台湾でもラーメン的なものを食うことは出来るが、日本のラーメン風かといえばそうでもない。行列の出来るラーメン屋、有名店と言えるところは各所にあって、私もそんな店に何度か行ったことがある。これら有名店の味は当然ながら個性が強い。でなければそこらのラーメン屋と同じになってしまうからだ。なので好みの問題も出てくる。一時期はやった魚介類ベースのスープなどもそうで、鶏ガラや豚骨が一般的だったスープの味に比べるとインパクトがあったものだ。勿論これが好みであれば美味しいラーメンと評される事になるが、万人受けするものでもない。

◆ 個性的なスープが流行るととんでもないラーメン屋も出現する。まさかこんな味を好むヤツはいるのだろうかと思うほど個性的、平たく言えばまずいんだよこのヤロウーみたいな。スープなんかだしを取らず化学調味料だけで出来てるんじゃないの、これだったらカップラーメンの方がずっとオイシイゼって感じで、でもそのお値段800円也と来たら頭に来ない方がおかしい。そう、カップラーメンも美味しいヤツは意外に美味しいんだよな。もちろん価格を考えればと注釈を付けるべきだろうが、専門メーカが数々の試行錯誤の上で製品化したカップ麺はそれなりの品質に達している。カップラーメンではないが、いわゆるインスタントラーメンを専門に出すラーメン店がある。価格もリーズナブルで、チキンラーメン玉子付きでお値段\180だとか。店内には100種類を超すインスタントラーメンが常備されているというこのお店、中野に行く機会があったら立ち寄ってみたいものだ。

◆ 以前に書いたことのある、桜木町(さくらぎちょう、横浜の隣の駅)の野毛地区にあるちょっと有名なたんめん屋なのだが、味の変化が大きくなってきたように感じた。以前から化学調味料臭さはあったのだが、その比率が大きくなってきたように思うのだ。
スープベースでコストダウンを図ろうとすれば、どうしても材料は少なめになる。すると味が出なくなるので化学調味料に頼る割合が増える。ま、そのたんめん屋がこれに当てはまるかどうかは解らないし、たまたまその日はスープが失敗作だっただけかも知れないが、ちょっとなぁという味だったのである。
そもそもこの店の麺は茹でるのに時間がかかるので、昼時などは注文数量以上に茹でている。なので丁度良いタイミングで店に入ると注文から時間をおかずにラーメンが食える。逆にタイミングが悪いと10分くらいは平気で待たされる。もっと運が悪いと、ちょっとボソボソになった、茹でて放置してあった麺とのご対面になる。
麺の上に乗っている野菜にしても同じで、作りたてのシャッキリ感が残っているようなモノの場合もあれば、すっかり色が変わって溶けそうな野菜の固まりが乗っていることもある。ま、これも味のうちなのかも知れなくて、私など慣れてしまったし納得しているから文句はない。

◆ 濃い味と硬めの麺は味にインパクトを与えるが、何度か食べていると飽きる。流行っている店の店主は客が常連か否かを見分けて味付けや麺の茹で方を変えるのだという。そう言えば横須賀の方のラーメン屋は、客が入ってくると客の顔を見て何を注文するのかを予測し、それを作り始めるのだと言っていた。
もちろん的中することもあれば外れることもあって、予想が外れれば店の損失になる。が、長年の感なのかどうか知らないが、店主曰く的中率は8割以上になると言っていた。何度過去の店に通っていると飽きにくい薄味になってくるので、それがイヤな場合には注文を付ける。今日は味濃いめでね、と。



公共から国営へ(5/6)

◆ NKH受信料の強制徴収に関する法整備が行われそうである。NHK受信税とも言えるこの料金徴収システムとなると、公共放送ではなく国営放送になるのかな。この手の法律改正が簡単に行われてしまうと、全国民は新聞を取らなければいけなくて、その○○新聞代は強制徴収とかにも理屈の上では出来そうな気がする。国民年金にしても同じで、あれって無収入の学生からも取る。そもそも収入がないのにどうやって払うのだろうか。アルバイトをしながら安アパートに住んで学費を捻出している(そんな人が今でもいるかどうかは分からないが)学生も、やっぱり払わないといけないんだろうな。或いは末期ガンで死んでしまいそうな人からも容赦なく取っていく。

◆ 改正放送法施行の日、話題のフラットパネルテレビを買いに来た夫婦はそれを買って帰ることが出来なかった。何故ならば本人確認用の免許証なり何なりを持ってこなかったからだ。TVを購入する場合にはNHK受信料金強制徴収を行うために、必ず本人確認を行った上でなければ販売できなくなる。もっとも既にNHK受信料金を払っている人に対してはNHKカード(年会費1,050円)が発行されるので、それによって2台目以降のTVは自由に買える。この点を利用した中古品売買がオークションなどで増えてきたが、やがてこれは法によって禁止された。実質的にTVは個人売買が出来なくなったのである。もう一つこの法律の改正点の目玉はTV受像器有無のチェックがNHK職員か或いはそれを委託している業者によって任意に出来る点にある。裁判所の命令などは必要なく、NHKかそれを委託された職員は職務権限によって他人の家に上がり込んでTV受像器の有無が確認できる。そこにディスプレイがあった場合はTV受像器と見なされる。PC用のディスプレイでも同じだ。これは、PCにチューナカードを入れれば容易にTVになりうるからだ。これら徴収員による犯罪行為も目立ってくる。現在も徴収員は相当あくどいことを行うが、強制徴収法施行以降は一件の契約獲得に対する報奨金が現在のおよそ2倍にあたる5万円に値上げされる。その為に過剰な徴収が行われ始めたのだ。引っ越しも面倒になる。引っ越すときにはまずNHKに連絡して住所変更の手続きを取らなければいけない。これを怠ると受信料が二重に請求されたりするが、請求がゼロになることは絶対にない。ちなみにTVを廃棄した場合には受信料減免措置(ゼロにはならない)が執られるが、それには数十枚にも及ぶ書類に詳細を書いた上で戸籍謄本と印鑑証明を付けて提出する必要がある。減免措置は申請後早ければ2年以内に決定され、決定後は受信料金が半額に減額されて請求される。

◆ なんて事にはならないとは思うが、強制徴収よりはNHK解体の方が良いと思うんだけど。民間に払い下げればそれなりの運営をするでしょう。非民間の最もいけない点は民間企業並み会計が行われないこと。
NHK会長の年俸が3.6千万円だと発表されていたけれど、そんな金額よりもっと大きな金がどこに動いているのかが分からない。不祥事続出で怪しげ感はますます増えてくる訳なのだけれど、これは税の無駄遣いと増税パターンと一緒かな。こうして又一歩、民主主義の仮面をかぶった社会主義国家への階段を上がっていくわけだ。



1,000万人が動く(5/5)

◆ 総務省の調査によると、MNPによって移動体通信事業者を変えたいと思う人の割合は約15%になったという。現在の携帯電話加入者人口から見れば1千万人以上の人たちが事業者乗り換えを考えていることになる。逆に現在の事業者を使い続けると明確に答えた人の割合は3割だった。それ以外の加入者は、MNPの様子を見て事業者を変えるかも知れないし変えないかも知れないと答えるに留まった。
では事業者を選ぶポイントは何なのか。最も多かった答えは料金だ。より低額な料金でサービスを行っている事業者に乗り換えたいとする層が5割を越える。だったらツーカーとかソフトバンクじゃないのかなとも思うのだが、現実はそうでもない。通信障害などが多いvodafoneは、価格は安い(場合がある)が品質もそれなりという印象だし、そもそもソフトバンク経営になってサービス体制はより悪化する危険性がある。

◆ 事業者を変えたくないと思っている層は、現在のサービスや料金に満足している人たちであり、長期利用割引や家族割引を捨てたくない層だ。逆に言うとドコモPHSからWILLCOMに長期割引をそのまま引き継いで移行できるサービスがあるように、例えばドコモの長期割引をそのまま引き継いでauに移行できますなんて事が起きたら話はかなり違ってくる。特に移動機の高機能化という点に関してauはドコモを凌いでいるので、気に入った移動機がある事業者に変わりたいとする4割強の割合はかなり上乗せされて"移動組"に入るのではないのだろうか。料金という面で移動機本体価格も重要なファクターだ。ドコモ移動機は総じて価格が高く、例えばvodafoneからauかドコモに変えようとしている人がいたとして、ドコモの移動機は3万円、auの移動機は1万円となるとauの方に流れる人が増えると思う。これは発売後半年以上経って価格の下がり始めた移動機の売り上げ台数が新機種のそれを上回ることからも見て取れる。
事業者独自のサービスでの差別化にも力を入れる各社だが、ユーザから見るとこれはさほど重要ではないらしい。
通話や通信関係では各社横並びだし、余り使われていないTV電話やHTMLメール、プッシュトークなど無くても何ら不便ではないと考えるユーザが多いと言うことだ。

◆ 法人需要が意外に多い事に、私は少し驚いた。何らかの形で法人契約の携帯電話やPHSを使っている企業は調査対象の7割以上に上ったそうだ。これら携帯電話やPHSを内線電話として利用できる仕組みも合わせて導入しているのは3割程度。その殆どはPHSだというが、新規導入に関しては携帯電話+無線LANが人気なのだとか。確かにPHSの自営基地局を置くよりは無線LANのAPを設置した方が簡単で安価だ。PBXに多少金はかかるが、設置台数の多くなる事業所では無線LANの方が有り難いに違いない。ただし現状で無線LAN機能付きの携帯電話の機種は限られているし価格が高い。今後これらの移動機が増えてくれば良いのかも知れないが、1台10万円の無線LAN付き携帯電話を数百台規模で導入するのは大変だろう。そう考えるとLAN直結型のPHS用構内CSがあったら便利だと思う。PBXから構内CSまではLAN接続(無線LANでも良いと思う)で、無線空間だけをPHSプロトコルで結ぶ。有線内線電話すらLAN接続のものがあり、こうする事によって電線敷設時間や費用が大幅に節約できるそうだ。



駐車禁止(5/4)

◆ 駐車の問題とパーキングメータの怪に関しては何度か書いている。交差点から5m以内は駐車禁止なのだが、そこにパーキングメータが設置されていれば駐車しても良い。そもそも駐車禁止場所とは、そこに車が駐停車すると交通の妨げになったり危険度合いが増すので駐停車が禁止されている。だが、そこにパーキングメータが設置されていれば駐車しても良い。パーキングメータによって交通安全協会に金さえ払えば、そこに車を止めても交通の妨げにもならなければ危険にもならないというのだ。交通安全協会は、税金で造った道路を勝手に利用して駐車場事業を行っている。オマケに金を払わないでそこに駐車すると、無賃駐車ではなく駐車違反に問われるのだ。

◆ 実例を挙げてみよう。たまに私がこの道路を通るのだが、たぶん(この辺りの地理に詳しくはないので)新大橋通りを千葉方向に進んで、三ツ目通りを過ぎ四ツ目通りまでの間だと思う。ここは片側2車線の道路なのだが車線幅は余り広くはない。駐車車両が居なくてもバスなどはギリギリなので歩道寄りの車線幅は3.5mと言う所だろうか。中央よりの車線幅はもう少し狭いかも知れない。ここにバスや大型トラックも走っていて、夕方などはかなり渋滞する。その原因の一つが件のパーキングメータだ。3.5m幅だと(排水溝分の余裕を見て仮に4mとしても)バスや大型トラックが通ると車線幅の余裕は1.5mしかない。そこにパーキングメータ(パーキングチケット)用の枠が書かれている。枠の幅は2m程度だろう。小型車ならば横幅が1.7m未満、普通車だとそれ以上になるから、枠の幅としては2mは必要だ。
すると車線の有効残り幅は2mしかなくなる。普通車ならばギリギリ(片側15cmを残して)すり抜けることが出来るが、バスは中央車線にはみ出さなければ通行できない。が、中央車線に車が居るとはみ出す余裕が無くなってウインカを点滅させながら右に進路変更できるタイミングを待つことになる。

◆ 交差点の直前にはさすがにパーキングメータの枠は書かれていないが、パーキングメータの前に止まった車両がうまく道路を塞いでくれているために、交差点内に車を止めても目立たない。と言うか、そこもパーキング場所なのかなと他の通行車両は思いそうだ。こうして通行の邪魔になり、単車などもすり抜けが出来ないために車線上や反対車線を走りたがり、危険な状態になっている。それでもパーキングメータをここに設置しているのは、交通安全協会にとって"良い稼ぎ場所"だからに他ならない。警察にとって駐車が迷惑であったとしても、将来の大切な天下り先に逆らうわけには行かない。
直接聞いた話ではないので真偽の程は定かではないが、パーキングメータの設置されている道路の使用許可(工事などでやむを得ず道路を使用する必要がある場合)はなかなかおりないのだとか。それはそうだ。交通安全協会の稼ぎが少なくなってしまうから。

◆ 話を戻すが、もしもこの道路に駐車車両が一台もなかったら、平均通過速度は今の二倍にはなると思う。車線幅に余裕がある場所に駐車スペースを設けるのはおおいに結構だ。そこを管理する必要もあるだろうから管理費くらいは取っても良かろう。駐車時間に制限を設定するのも良いことだ。だが商売熱心な余り、無余地道路にパーキングメータを設置するのはいかがなものか。もう一つ、規定時間を過ぎて駐車した場合は、割増料金を取るようにすべきだ。金を払わないから駐車違反だというのは明らかにおかしい。そして税金で造った道路なのだから駐車料金は最初の60分は百円、次の60分は200円と倍々に増やしていくくらいが良いだろう。(駐車できることに価値があると考えて)



たまご(5/3)

◆ 最近はお料理実験の更新が滞っている為もあって材料化していない。反転玉子実験もちょっとだけやってみたのだが、殻を壊さないまま黄身と白身を混ぜるのは意外に難しいことが解った。
卵と言えば以前は安い食材だったのだが、猛暑だ鳥インフルエンザだと言っては価格が上がり、今や最安値の2倍くらいになっているのではないだろうか。で、当時は凄く高いと思ったブランド卵との価格差が少なくなったような気がする。あまり価格が変わらないと良い卵?を買いたくなるのが人情というもので、プラスチック製の卵ケースに入っているものではなくバラで売られていたり、昔ながらの紙?製の卵入れに入っていたりするものを買ったりする。
この手のプレミアム卵(と言うのかどうか知らないが)は黄身の色が濃かったり、黄身が箸で掴めそうなくらい強かったりする。ま、そんな卵で反転玉子実験を行おうとするから余計に難しい訳なのだけど。

◆ プレミアム卵は別として、それ以外の一般的な卵はスーパーなどと独占的契約をして出荷しているのだろうか。と言うのも、価格帯は同じようなものなのに、スーパーの系列によって卵の産地や業者の表示が異なっている。世の中にどの位の鶏卵業者があるのか解らないが、それぞれ出荷先や仕入れ先など、得手不得手があるのかも知れない。
プレミアム卵となると、有名品はある程度複数の店で見ることが出来る。鶏卵の黄身の色は餌の中の色素によってある程度コントロールすることが出来るので、美味しく見えそうな色にコントロールしたりする。その他でも殻を丈夫にする(これは輸送時や陳列時に於ける破損防止に効果もあるそうだ)とか、栄養成分や鶏の健康状態とかにも気が遣われる。何しろ評判の良い卵となると1個数百円はすると言うことなので、安い卵の20倍くらいの値が付くことになる。

◆ このプレミアム卵は、卵かけご飯ブーム?にも後押しされたのだとか。生卵を白い温かいご飯の上に乗せるわけで、生卵の味がモロに伝わってくる。
確かにプレミアム卵の黄身には濃厚な味があるが、安物卵だと餌の臭いというか何というか、臭みとも言えるものを感じることもある。卵1個で美味しくご飯を食べるとなれば、1個300円の卵でも良いのかな〜みたいな感じになることは間違いない。
同じようにベーコンエッグとかの焼卵にしても、高い卵と安い卵の味の差はハッキリ解るはずだ。
いや、以前私は卵の品質にそれほど敏感ではなかったのだが、色々な卵を食べているうちに明らかなる違いを感じるようになってきたのだ。卵好きの方は、是非自分で選んで卵を買ってみていただきたい。が、1個100円を超えても味に極端な差は生まれないと思う。1パック150円のたまごと1パック400円の卵には明らかな差を感じるが。

◆ そこらで売っていないブランド卵もある。黄身を手で掴んで持ち上げることが出来る卵とか、楊枝などを黄身に刺しても壊れないものなど。別に黄身が丈夫だからオイシイというものでもないようだが、鶏を放し飼いにしたり餌を考えたりと生産者にも苦労があるようだ。が、直販サイトで買うとさほど高くないのである。おそらくデパートで買ったら1個300円はするよな〜と思うようなものでも、1個100円以下で買える場合が多い。だが1パックが50個入りなんてのもあるので注意。成分が健康に寄与すると言われているウコッケイの卵は高価だ。直販でも200円〜400円/個はする。鹿児島の家で烏骨鶏を以前飼っていてその卵を食べたことがあったのだが、味は… 忘れちゃったなぁ。
なんか自分で鶏小屋の中から卵を取ってくると、食べる気が失せるんだよなぁ…



過給器(5/2)

◆ 昨日の続きのような話になるが、BENZ(AMG)は一時期の過給器によるパワーアップ路線から、NAチューンによるそれに変わってきている。一つにはNAのままチューニングしてもパワーの上げられるエンジンになったことがあるだろう。
SOHCではカムタイミングの変更も容易ではないが、DOHCでしかもカムタイミング位相機付きのエンジンならばいじり甲斐がある。熱設計的にもNAの方がずっと楽だし、エンジンルーム内のスペースだって有利だ。逆に考えることも出来る。DOHC化でデカくなったヘッドに邪魔されて過給器を納めるスペースが無くなってしまったのではないかと。スーパーチャージャならばV型エンジンのバンク内に納めることも不可能ではないが、それでも高さ方向が厳しそうだ。

◆ スーパーチャージャとターボチャージャのどちらが良いのかなんて議論はいつもある。クランクシャフトから直接駆動されるスーパーチャージャは過給のタイムラグが少ない代わりに広い回転レンジで効率を維持し続けるのが難しい。
乗用車用としてセッティングする場合には、ごく低回転域から充分な過給が欲しくなり、すると高回転側の効率が悪くなるばかりか機械抵抗がどんどん増えてくるので燃費にも良くない。
ターボチャージャは高負荷時ならば充分な排ガス量があるので元気よく回り過給してくれる。しかし排ガス量の少ない低速低負荷ではターボチャージャは回らない。自動車というものは極めて広い回転レンジと負荷範囲を使わなくてはならず、ターボチャージャを使うとターボラグと過給圧制御に悩まされる。大排気量エンジンで軽くターボを回すような、例えばベントレーやBENZのV12エンジンだったら良いのかも知れないが小型車だと難しい。そこでスーパーチャージャとターボチャージャの両方を積んでしまえと考えたのが国産車だと旧マーチだ。小型車にこれだけの金をかけられる時代だったのかなぁと、今更ながら思ってしまうような車だった。

◆ 外車ではランチア・デルタS4がこのシステムを使うに留まっていた。が、VWは1.4リッターエンジンにツインチャージャをくっつけて170馬力を絞り出すなんて事をやっている。小排気量エンジンを過給することで充分なトルクを得ながら、アイドル燃費は小排気量エンジンのメリットをそのまま活かそうとするものだ。レイアウト的には、バイパスバルブ付きのスーパーチャージャがまずエアクリーナの後に付けられていて、これはアイドル域から3500回転までを担当する。2000回転辺りからは負荷に応じてスーパーチャージャの下流にあるターボチャージャが稼働を始め、断熱圧縮されて温度の上がった吸気はインタークーラ通過後にインテークマニホールドへと導かれる。ガソリンはいわゆる直噴で、VWお得意の技術だ。インジェクタには6つの噴射口があり、シリンダ内のタンブル流に乗って空気と混合される。
この実用的?なツインチャージャエンジンは、欧州モードで約14Km/lの燃費と前述したように170馬力のパワード発揮するとされる。小排気量エンジンを過給器でパワーアップする手法は有効だとは思うのだが、日本では過給器ブームは過ぎた感がある。



SBC(5/1)

◆ メルセデスが始めた電気仕掛けのブレーキシステム。
その後トヨタの一部車種も似たようなシステムを採用した。これはスロットルバイワイアと同じように、ブレーキペダルに伝わる踏力を電気信号に変えて処理した上でABSのアクチュエータのような油圧発生ユニットを動作させてブレーキを作動させる。電子制御なのでブレーキフィールを作り出すことも出来れば路面のμを検出して作動点を変えることも出来る。
雨の日などはブレーキディスクに雨滴が付かないように、軽くブレーキパッドを押し当てて水滴を除去するなんて事も行う。しかしSLのSBCは決して褒められたフィールは持っていない。Eクラスは多少洗練されたような気もするが基本的には同一だ。このSBCはメルセデスにとって失敗作だったと思う。他にも失敗作はあって、ホンダの技術を買って実現した気筒休止もダメだった。日本車が散々研究して撤退した技術を欧州車が真似をして現実のものにしていくというのがこれまでの流れ。だが最近は欧州車発のエレクトリカル装備も増えてきていて、そういったものには失敗作もある。

◆ 先月中頃だったか、最近SLの話題が少ないですねとメールを頂いた。そう言えばSLは2度のリコールで修理を行っている。内容はいずれもSBC関連だった。特別不具合を感じた事はないというか、そもそも正常に動作していても不具合っぽい動きなSBCなのだが、リコール改善で何が変わったのかもよく解らなかった。SLのもう一つの電気仕掛けはハイドロシステムを利用したセミアクティブサスペンションだ。これも以前トヨタや日産車に搭載されたが、日産やトヨタのそれは周期の早い振動までも油圧アクティブで制御しようとしたので必要馬力が過大になった。SLの場合はロール制御など速度の遅い部分は油圧で、それ以外は金属バネで振動を吸収する方法なので無理が少ない。又メルセデスは以前から油圧制御のサスペンションシステムを使っていた経緯もあり、開発に際して流用できる部分も少なくなかったのだろう。

◆ SL最大?の欠点はエンジンだろうか。確かに常用域でのトルクに不足はないし燃費だって実用的ではあるのだが、所詮乗用車用のユニットであることに変わりはない。最近になってSOHCの3バルブからDOHC4バルブエンジンに変わってきたが、3バルブに固執したばかりにSLの魅力は少々低いものになったと言って良いと思う。2000年モデルのR129(前SL)のKEジェトロによるエンジンがシリーズの中では一番面白かったように思う。その後LHジェトロになってトルクも最大出力も多少上がったが、回転と共に高まるパワー感は姿を潜めた。この重量の車両なので最低350馬力くらいは必要だと思うが、それを10馬力上げるのなら、10馬力下げてでもファンなフィールを作り出した方が全体としての魅力は増す。

◆ 最近では国産車でも容易に300馬力オーバのエンジンを積んでくるが、低速域での静かさや好燃費の代償として、フルパワーを発揮させようと踏み込んだときの振動や騒音には幻滅を隠せない。ま、そんな事を言っていたら電気自動車なんて乗れないのだろうけれど、実用車ではない車の付加価値としては必要なのではないかな。
では実用車であるC180の方はどうかと言えば、スーパーチャージャのおかげで4千回転前後のトルクは必要充分だ。そのまま踏み込んでいけば6千回転を超えるところまでさして振動が増えるわけでもなく回っていく。でもスーパーチャージャの威力の低下する高回転域は面白いものではない。でも実用車だからこれで良いのだ。実用域が使いやすければそれだけで良い。



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