過去の雑記置き場
ハイブリッドアメ車 (11/1) 収益改善策 (11/2) 出版 (11/3) 年金 (11/4) タクシー (11/5) 裏金作り (11/6) 業界再編 (11/7) 私的複製問題 (11/8) もしもの話 (11/9) 10年前 (11/10) 10年後 (11/11) 貸しはがし (11/12) ETCと高速道路 (11/13) 病院が足りない (11/14) アフターサービス (11/15) アフターサービス(2) (11/16) 消費と節約 (11/17) 設計者 (11/18) 餌やり (11/19) こんな機能は? (11/20) アンテナ (11/21) その後のspam (11/22) アキバ (11/23) 冬モデル (11/24) 冬モデル(2) (11/25) 景気対策 (11/26) デジカメ (11/27) 値上げ (11/28) 中古車市場 (11/29) お得なのは? (11/30)
お得なのは?(11/30)
◆ SBM契約を行って1年以上が経過した。圏外な場所は相変わらず圏外のままである。SBM自身もエリア整備は終わったというとおり、今後何かが改善される事は無いのかも知れない。私がスパボ一括で買った当時は今よりも高値だった。実際ヨドバシカメラで14,800円を支払ったわけで、もちろん自己紹介によってキャッシュバックは貰ったがそんな価格だった。特別割引額は1,280円なので有料S!を付けることも出来たが付けていない。この分は無料通話料と考えた方が良いと思ったし、なまじS!を付けてspam課金されたらイヤだなとも思った。
契約はあと1年ほどあるが、1年経ったら間違いなく解約する。その時点で新たにスパボ一括売りがされていれば買うかも知れないし、例えば今だったらauの毎月割引になるキャンペーンの方がお得かも知れない。
◆ SBMから離れるとSBM同士の通話は勿論有料になるが、こちらからSBM宛にかけることは希なので相手が課金されると言ってしまえばそれまでだ。そしてその相手もSBMから離れるかも知れないのだから。
SBMで不便なのはやはり圏外だろう。1年も使えば慣れるので自分の行動範囲の中のどこが圏外かは分かってくる。そして諦めと我慢を覚えることになる。
SBMだけを使っている人は圏外になれてそれで終わりなのだが、他の人がドコモやauを持っていて自分だけが圏外となるとちょっと悔しいと思う。それでもいつかは圏内にと淡い希望を持っている人もあろうが、エリアは1年前と全く変わっていない。そればかりか加入者数の増加がセル半径を縮小し、以前ならギリギリ圏内だったのに今は時間帯によっては圏外になるなんて事も経験できちゃう。
◆ 端末のバグはどの事業者向けのモデルにもあるが、SBMは対応が悪いので今は放置している。具体的には電源断や設定不良なのだが、157に電話してみても一旦電源を切れとかオールリセットをかけろとか、それを定期的に行えと言うばかりだ。電話サポートに関しては、担当者の知識レベルは低いが会話は丁寧だと思う。一時期は散々待っても接続できないなんて事があったが今は改善されたようだ。ショップに修理に出す事を考えないでもないのだが、我慢して使えばまあいいか。下手に修理に出して水没にされてもイヤだし、みたいな感じだ。それに本当に壊れたらプリペイドケータイでも買ってくるか、またスパボ一括を捜せば良いとも思う。
◆ ドコモの場合はSBMやau(1年限定)のように維持費が無料にはならないのでルータリセット機用として持つにはカネがかかるし端末代も安くはない。端末代まで含めて一番安いのは間違いなくSBMのスパボ一括ゼロ円である。エリア不満などはあるが安いと言うことで我慢できるならばこれがいい。普通に使うことを考えるとauの割引付きだろう。家族に50歳以上の人がいればその人の名前で契約する。端末はゼロ円のものを選べば良く、月額負担もゼロ円+シバリ無しで1年間使えるはずだ。
中古車市場(11/29)
◆ 大型車が売れない。ここの所ガソリン価格が下がっては来たが、でも売れないそうだ。日産中古車販売店では、これまで道路沿いの一等地に並べられていたワンボックスカーは奥の方に追いやられ、色違いのマーチなどがそこに並べられている。トヨタや日産は持ち玉が多いのでその時の売れ筋を一等地に並べることが出来るのだが、都内の某ホンダ中古車店は並べる物がないという。ワンボックス系は下取りがあるので球数は豊富なのだが、小型車のFitなどは人気と言うこともあって右から左状態で売れてしまうそうだ。結局残っているのはワンボックス系で、それを一等地に並べるが売れない。これはTVのCMを見ても明らかで、ほんの半年前にはワンボックス系のCMが多かったのに今はかなり減っている。売れない車に広告費をかけても仕方ないと言うことか。
◆ トヨタはエコ替えで売ろうとする。燃費の悪い車から燃費のいい車に買い換えれば環境にも優しいというわけだが本当だろうか。余程燃費に差があれば仰せの通りだろうが燃費差が小さいと車両代金を回収することは出来ない。車は作るにも壊すにも炭酸ガスを大量に発生するわけで、買い換え促進が環境のためだというようなあのCMはどうも納得致しかねる。トヨタ的には何としてでも車を売りたいだろうし、この冬商戦を勝ち抜きたいと思ってはいるだろうが市場は冷えている。
そんな時には自社契約と言うことで、ディーラに契約させる。そしてそれは新古車として市場に出回るが、トヨタはこれで大失敗をしている。新古車が市場に沢山出てきたために本来の中古車の価格が暴落し、どうにも手が付けられない状態に陥ったのだ。しかしトヨタとしては車が売れればいいのでそんなことは気にしないかも。これの携帯電話版がSBMが代理店に契約させる方法だ。これも時期が来るとゼロ円SIMみたいな放出がされたり○○ヶ月完全無料みたいな契約になってくる。が、最近はスパボ一括もあるので特に美味しいわけではない。
◆ 小型車は利益率が低いので台数を売っても余り儲からないのだそうだ。むしろ箱形でプレスなどが簡単なワンボックスの方がどれほど良いか。と、自動車関係者は言う。大型ワンボックスだとそれなりの価格にもなるので利益を確保しやすいが、マーチやパッソなどだと価格勝負みたいな所もあるので苦しい。このエコ替えCMは結局大型車を売れないものとし、小型車に乗っている人は環境に敏感なのだとイメージを植え付ける。
なので余計に大型車は売れなくなりだぶつく。SUVブームが去ったときにも言われたのだが、売れない車はいくら安くしても売れなくなり、中古車価格が下がるとリセールバリューが無くなるから余計に人気が無くなるという循環が起きる。で、結局価格の下がったそれらの車は東南アジアに輸出される。アルファードだってハイエースだと言えば売れると言うがこれはちょっと怪しい。果たしてトヨタのエコ替え戦術は成功するのか?ホンダの小型車開発は市場の要求に応えられるのか。同社は安価なハイブリッドで増販を目論む訳だが、果たしてどんな仕上がりになってくるのだろうか。
値上げ(11/28)
◆ 家族定額と引き替えになるようにドコモはiモード代を値上げした。パケット定額制も傾斜型の導入により使いやすくはなったと思うが上限金額は値上げされた。
SBMはどうだろうか。vodafone時代に比較すると、まずパケット定額料金の上限を値上げすると共に傾斜を急峻にして上限金額に到達しやすくした。孫さんは「定額だからと言って多くのパケットを使われたらたまらない」と発言し、宮川氏も「約5万パケットで定額制上限以上にトラフィックを増やさずいかにうまく料金をいただくか検討している所」とし、上限までは使って欲しいがそれ以上は使って欲しくない、或いは別料金を欲しい的にも聞こえる発言をしている。おそらくは帯域制限や機能制限、例えば定額上限までは公衆基地局経由で通信が出来るが、その後は自宅で無線LANなりフェムトセル(予定どおり導入されれば)を使ってねと言うことになるのかも知れない。
◆ 突然の改悪が問題になったSBMの保険システムも実質値上げだし、メール代も実質値上げになった。網内メール無料と言いながらもS!無料版を廃止して実質315円の値上げも行った。請求書郵送有料化も何度かの改悪を経て完全有料に近い形にまでなっている。値上げはSBMだけではなくヤフーの有料サービスが大幅に値上げされ、無料で使えていたサービスも有料化するなどフトコロ事情の厳しさが見えてくる。SBMの減収を埋めるためにグループ全体で値上げしていく方針だろう。Y!トップページの有料化もインパクトは大きい。S!ならば315円の定額値上げだがY!トップページは、これまでどおり閲覧しているとパケット代に驚くことにもなる。しかも請求書は郵送されてこないので注意していないと見逃しがちなのがSBMの狙いだ。通常は事前に値上げのお知らせなどが来ると思うのだが、これを分かりにくくしたりするのも同社お得意の手だ。何せ事前周知を徹底するとY!へのアクセス自体が減ってしまい値上げ効果が薄れてしまう。
◆ 過去の失敗を活かし、コンテンツ主導でデータARPUを底上げしたのがauである。魅力的に見えるコンテンツを多数用意し、それをダウンロードするためには必然的にパケット代がかかるという誘導だ。つまり付加価値の高いサービスによって通信料を増やしていったわけだ。SBMの場合はこれとは全く逆に無料だと思ってアクセスする人が多い部分を有料化することによって金を稼ぐ方針である。イソップの話に例えればauは太陽の暖かさを使って旅人のコートを脱がせ、SBMは北風の威力を持ってコートを引きちぎろうとしている訳である。SBMの誤認期待は以前問題になったY!ワンプッシュ課金や暗証番号無しで有料コンテンツ契約が出来てしまう仕組みなどにも現れている。ドコモも期間限定無料コンテンツの無料期間が過ぎるとコンテンツが使えなくなるのではなく、自動的に有料会員にしてしまうなどのあくどさが目立つ。ケータイはこうして危険なものへと移っていくのではないかと思う。
◆ ソフトバンク系各社の大幅値上げの背景には、3Q決算で増益に持っていきたい思いがあるのだろう。auもドコモも減収増益だったのだが、SBMのみは減収減益と明暗を分ける形になってしまった。業界を引っかき回したあげくSBMだけが減益というのもおもしろい話だが、これを増益に持っていくために値上げは必須と言うことだ。
デジカメ(11/27)
◆ 景気刺激策としての住宅減税はどの程度お得なのこれまで販売量を順調に伸ばし続け、銀塩カメラを消す勢いだったデジカメ。銀塩一眼レフ不況に喘ぐメーカを救ったディジタル一眼レフカメラ、しかしその販売量が頭打ちになったという。デジカメは日本製と言われるほど世界でのシェアは高く、世界のデジカメ生産量の9割が日本製なのだそうだ。2004年度には生産台数6千万台と言うからかなりの数である。しかしこの頃から実は国内需要は低減しはじめる。しかしそれを補って余りあるものにしたのはアジア需要なのだ。この2004年前後には国内の業界再編なども起き始めている。
◆ 2005年以降はアジアに加えて北米でも需要を伸ばし、アジアで倍増、北米で8割増と勢いは衰えないかのように見えた。しかし… 売れているものはいつか売れなくなる日を迎える運命にあり、昨年度は出荷台数横ばいで金額減少という状況になったという。初期の頃のデジカメは進化著しいものがあり、ニューモデルは旧機種よりも確実に良くなっていた。しかしどの市場も同様なのだが、熟成期に入れば機能差は余りなくなる。機能差が無くなるから代替需要が無くなり、そして普及率が上がれば製品は売れなくなる。
◆ もうひとつは携帯電話内蔵カメラにもあると思う。
もはや画素数だけで言えばローエンドコンパクトデジカメ以上のものがあり、確かに画質面を考えるとコンパクトデジカメにはなかなか及ばないのも事実ではあるのだが店先に置かれたプリントマシンで紙焼きするに耐えられる程度の写真は写せるのである。
私なども以前はコンパクトデジカメを持ち歩いていたが今は殆どケータイのカメラで代用だ。だからといってコンパクトデジカメの出番がないのかと言えばそうでもなく、しかし新製品をわざわざ買おうとはなかなか思えないのも事実なのである。
◆ 携帯電話の世界でも元々が通信系だったPMCやNECを抑えて家電系のシャープが頑張りを見せるように、デジカメの世界でも光学機器メーカよりも家電メーカの方が不況には強いと言われている。家電製品で鍛えられたコスト感覚や販売ルートがプラスに作用しているのだろう。ユーザのニーズをいち早く採り入れられるのもこれらメーカの強みであると言える。
光学系ではキヤノン、家電系ではカシオやパナソニックがシェアを伸ばしてはいるが、ヒット商品一つでシェアはすぐ変化すると言われる業界だけに未来のシェアまで安泰とはとても言い切れない。実際一昨年度までの数年間は家電系でもSONYがパナソニックを抑えていた。
◆ ボーナス商戦や正月向けと言うことで、これからの時期はプリンタとデジカメの販売合戦になる。景気低迷と販売数減少で値引き幅も多きうなることが予想される今が、もしかしたらデジカメの買い換え時なのかも知れない。或いはコンパクトデジカメの出番はケータイに譲り、一眼レフの世界に足を踏み込んでみるのも面白いだろう。吹きすさぶ木枯らしの、その風の色が撮れるのかどうか。機材と共に感性を磨いてみるのもきっと面白いはずだ。
景気対策(11/26)
◆ 景気刺激策としての住宅減税はどの程度お得なのか。というか、これは高額所得者でないとなかなかお得にならない。つまり支払った所得税以上の還付が得られるわけではないので、SBMのスーパーボーナス特別割引改め月月割のような感じなのである。確かに高額所得者を優遇して高額な住宅を取得させるのは良いことかも知れない。高額な住宅は高額な固定資産税も払わなければいけないから国としては回収が早くなる可能性がある。しかし高額所得者は住宅減税などにかかわらず、買いたいと思えば買うだろうしそう思わなければ買わない。で、結局名ばかりの景気対策になる可能性もある。
◆ 一律ばらまきはどうだろう。商品券を撒いてみたりした事もあったが景気は刺激されたのだろうか。
いわゆる一時金的なものは当たり前だが一時的でしかなく、使ったら忘れてしまう。携帯電話のキャッシュバックでも、自動車購入時の値引きにしてもその時は嬉しいが後は嬉しくない。そればかりか自分が貰った分だけ余計に料金を取られてるんじゃないかと当たり前のことに気づいてしまったりする。そこでどうだろうか、auの毎月キャッシュバックに習って毎月支給型にするのは。経済刺激を最優先するなら金品である必要もないと思う。例えば今月はコメを20kgで、来月はビールを1ケースとか、乗り物券(遊園地のじゃないよ)やお食事券も良いだろう。もちろん現金でも商品券でも良いのだが、それが貯蓄に回らないようにするには現物支給が良いと思われる。
◆ 自動車産業を助けて高速道路通行量を増やし、又新たな道路建設を企てる国交省のためというのであれば自動車税免税券なんかも良いかもしれない。
現金で貰うよりそれらのスペシャルな券で貰った方が3割はお得と言うことにでもなれば実際の消費にもつながると思う。まあ複雑なことをやると役人が手間だからイヤだという気持ちは良〜く分かる。何しろ年金徴収は誤魔化す、後期高齢者からはカネを二重取りするという連中なのでシッカリ管理しないと免税券は奴らのポッケに入ってしまうだろう。
◆ そもそも行政サービスや公共料金は値上げされているわけで、そこに金券を配りますと言われたってどうにも納得は行かない。しかも増税オプション付きなのだから先は暗い。もしも今回の金券ばらまきは要らないから、その代わり消費税値上げの際には免税頼むよと言ったってダメなんだろうな。国民が減税を望むように、役人は増税を望む。
自分の利益を一番に考えればそれは当然のことで、サラリーマンが給料を沢山貰いたいと思うのと同じく奴らだってマッサージ椅子や娯楽費用が欲しいわけだ。なので減税やばらまき費用は国民を欺くより公務員に美味しいことを言って出させた方が良いのではないだろうか。景気を回復させるために、ここは一つ我慢のしどころです。後何年かすれば以前のようにガッポガッポと無駄遣いが出来るようになりますからと。
冬モデル(2)(11/25)
◆ ドコモは新型番になって、何となく慣れないためか分かりにくくなったような気がする。FOMAの4桁番号時代からPDCと同じく3桁番号にしてFOMA加入者を随分増やしたが、今回はどうなのだろうか。2桁番号だとauのWINシリーズがそうではあるのだが長年?馴染んだためかWIN型番の方が分かりやすいと思う。ドコモのモデルは基本的には従来どおりで全部入り、全部入りの薄型、廉価版、廉価版の薄型みたいな構成だ。全部入りは、これも従来どおりメーカ間の仕様差は少なく基本機能はどれを買っても付いてくる。例えばそれは7.2Mbps対応であったりウィジェットであったりするわけで、その他の細かな仕様はメーカ任せにはなっているが大きな違いは無いとも言える。
◆ そもそも携帯電話に内蔵できる機能や各種設定機能に目新しいものがあるとは思えず、その機能を搭載する気になるかならないかの判断程度のものだ。もちろんカメラの画素数とか液晶の大きさや画素数はアピールポイントではあるのだが、auの8M画素、SBMの8M画素、そしてドコモも8M画素と横並びだ。ただしドコモは8M画素+全部入りみたいな構成にはなっている。その他の機構的な違いとか防水などでドコモ向け各社は違いを出そうとしたのか。ドコモも従来は機能を小出しにしながら代替需要を狙う的なやり方だったのだが、出し惜しみをしていると他社に先に採用されてしまう時代なので苦しいところだろう。
◆ auとドコモはコンシェルサービスが新機能になっている。個人的には面白いサービスだなと思うのだが、その熟成度合いや提供サービスによって今後育っていくか否かが変わってくるはずだ。この手のサービスとしてはauの方がお得意なのかな?みたいな感じもするのだが、ドコモには是非大人向けのサービスを行っていただきたいと思う。この手のサービスは知らぬ間にパケット代が上昇することになっているのでデータARPU押し上げにも力を発揮するだろうが、逆に魅力がないとなればPTTのように廃れる。もしもauやドコモデコのサービスが流行ったとすればSBMも来年の夏、は無理かな。冬モデルくらいには搭載してくるかも知れない。
◆ コンシェル機能に関して、一々画面を確認するのは面倒だなと私は感じたりする。なので音声データを送ってきてそれをそのまま再生できる、なんてのも面白いのではないだろうか。ドコモ端末を割賦で買っていると「今日は支払日です、お金の準備は出来ていますか?」なんてしゃべったりして。余計なお世話だよな、これじゃあ。むしろ「引き落とし口座の残高が足りませんが、今のうちにドコモにそれっぽい言い訳のメールでも送っておきましょうか?」の方が良い。いずれもソフトウエアや情報分析が命のサービスだけに多くの加入者がこれを利用することによって更にマシン側が経験値を高めることが出来る可能性を持っている。
◆ 日本製ケータイにもBluetoothが標準的に搭載されるようになってきた。BTヘッドセットなどは充電が面倒な代わりにコードレスが嬉しい。ちょっと通信速度は遅いが、それこそ無線LANやフェムトセルならぬBT通信でパケット代節約、なんてのも面白いかも。
冬モデル(11/24)
◆ 各社冬モデルの発表も終え、後は本格的冬商戦に勝ち抜くだけである。SBMの初期スパボ加入者の期限切れを狙うauやドコモ、その加入者を離すまいとするSBMの戦いという図式だろう。auやドコモはこれら加入者を積極的に誘導したいとするがSBMはスパボ期限切れ加入者も引き続きSBMに留まる可能性が大きいとした。この辺りの戦いが見られるのも冬商戦の面白いところではないかと思う。急激な純増が大きかっただけに、その反動が来るのか否か。反動と言えば不正契約の反動はどうなるのだろうか。SBMによれば損失額は500億円と言われていて、例えば端末の仕入れ価格でそれを割ると120万契約ほどにもなる。これは年間純増者数の2割を軽く超える訳だから無視するには大きすぎるだろう。100万加入としても総契約者数の0.5%になる訳で、もしも解約率から0.5%を減じればドコモ以下の解約率になってしまい通常では考えにくい数字になる。逆に加算すると解約率が純減を続けてきましたと言った、その数値は元に戻ってしまう。いずれにしても何らかの処理は必要なわけで、auのプリペ配りの代償どころではないインパクトがSBMを襲うだろう。
◆ 冬モデル自体の話である。今回地味だったのはauで、これは総販売台数が減少している中で多機種路線を維持してもロスが大きいと踏んだのかも知れない。目玉は似非WVGA有機EL搭載機や8M画素CMOS撮像素子内蔵モデルだろうか。ドコモやSBMのシャープ製が8M画素のCCDを搭載してきているのに対し、こちらはCMOSである。消費電力やコストの関係、薄型化(画素面積を小さくして)などと写りの関係はどうだろうか。W64SHはいわゆる全部入り。3.5インチのWVGA液晶に5M画素カメラなどが詰め込まれたスライドタイプである。確かにデカくて重いのだが、最近はハイエンドは重くてデカくて当たり前みたいな感じもある。なおこの冬の流行?のタッチパネルには対応していない。対応と言えばRev.AやTV電話関係はどうなっているのだろう。サービス面ではauBOXがある。PCを持たない人にもLismoVideoを使って貰うためと言っているが、auBOXは安くても回線は安くはない。ドコモのホームUの二の舞に…
◆ SBMは海外勢とシャープ、一部東芝みたいなラインナップになった。やはり目を惹くのは3.8インチ液晶+タッチパネル搭載機だろう。このモデルのみがダブルナンバやモバイルウィジエットに対応する唯一のモデルである。ダブルナンバ対応機種が1モデルのみと言うことは需要が少なかったのだろう。ウィジェットもこのモデルで様子を見ながら次のモデルに搭載するかどうかを検討する感じか。8M画素CCDカメラに広角レンズを組み合わせた930SHは、しかしGPSやウィジェットには非対応となっている。その分重くはなく110gは携帯に便利(ん?)な質量&サイズだと思う。やはり携帯するケータイはこの程度の大きさが良いなぁ。SBMもHSDPA対応機が増えてきたと言うかチップセットがHSDPA対応なのでそのまま使った感じだ。だがサービスエリアは相変わらず「国道16号線の内側」と書かれているので、近郊にお住まいな方はゆっくりノンビリした速度でアクセスするしかない。
続く…
アキバ(11/23)
◆ 年末が近づくとアキバに行ったことを思い出す。私が子供の頃は家電製品を安く買うには12月にアキバに行くみたいな感じだったようで、家族に連れられて電気街に行ったのだ。そこはもう人が沢山いて大変な混雑で、一体どこの店が安いのかなんて考える暇がないほどだったっけ。その時に一体何を買ったのかは覚えていない。もしかしたら何も買わずに帰ってきたのか、オモチャくらいかって貰ったのかも。
その後は一人でアキバに行くようになる。小遣いを貯めて部品を買っては何かをいじくり回していた。ジャンク屋も沢山あったし無線機屋も多かった。部品屋のオヤジは無愛想で、夕方になったら店閉めちゃうし昼はシッカリ昼休みだし。まあ1本10円の抵抗を売っているようなものだから、駄菓子屋感覚と言えばそうなのかも知れない。1本1円で仕入れた抵抗を10倍の価格で売ったとしても、売り上げなんかたかが知れているだろう。
◆ ロケットが火事になったことがあった。焼け出された無線機が特価販売されたとかで大人な人々は買いにいったようだった。やがてアキバは無線の街からパソコンの街へと変貌を遂げることになる。ジャンク類にしても高周波部品のそれはかなり少なくなりディジタルチックなものが溢れはじめた。無線屋は、一部違法CBを扱っていて儲かっていそうな所を除いてどんどんパソコン屋になっていったように思う。
先月だったか九十九電機が事実上倒産したのは。九十九はずっと昔からあったと思う。無線機を売っていた。比較的新しい(と言っても5年とか10年商売をやっているような)所が姿を消すのは珍しくもないが、九十九までもか、みたいな感じを受けたものだ。
◆ 同じ無線機屋からスタートした富久無線は、今は電子部品商社として活躍している。おそらく従業員の若い方は前身がアマチュア無線機屋だったことすら知らないかも知れない。クラニシも倒産した。クラニシとは少々なじみがあって、初代社長に代わって営業部門を担当していた方が2代目社長に就任していたはずだ。比較的独創的なパワーメータや計測器を作っていて、最初は倉西計測器が社名だったのではないだろうか。しかしディジタルシフトが出来ないままアマチュア無線人口が減り、おそらく経営が成り立たなくなったのではないかと思う。これも時代の流れだと言ってしまえばそれまでなのだが、業種を変えたり取扱商品を変えながら生き抜くのが本来なのか?それとも店じまいが老舗としての望みだったのかは分からない。
◆ 今のアキバはアニメやコスプレも下火になったようで、カレー屋が増殖しているとか。どこかの総理大臣も演説に出掛けるほどの、そして観光の街となっている。今や家電製品はアキバに行かなくても安く買える。それこそヨドバシだろうがヤマダ電機だろうが。そうそう、ヨドバシは新宿のヨドバシにあった小さな店だった。そうだなぁ、丁度アキバで言うと秋月(最初は信越電気だったかな)と似たような、長尺もののフィルムを切り売りしていたりしてビンボー人には有り難い存在だったのである。それが今やビッグな企業になっちゃって。凄いなぁ。
その後のspam(11/22)
◆ spam対策を行ったその後である。サーバレベルでリジェクトされるspamの数は50通〜150通/日程度だ。これの宛先は以前にホームページ内に記載されていたアドレス宛が殆どだが、ランダムや実在しないアドレスに向かってのものもある。メルマガ偽装のinterclick-iからはこれまでにのべ1万通くらいが到着しようとしているが、これだけの数になるとSMTPサーバを応答させるのもシャクなのでファイアウオールで塞いでいる。
しかし送り続けてくるのだから、エラー管理が出来ていないと言うことなのだろう。その他、以前に囮用として設定したアドレスは消してしまったが、そこ宛には出会い系と思われる業者からのアクセスが未だにある。送信サーバはここを使っているので、ここからのメールは無条件で受け付けない。出会い系のspamも最近はURLを書かないとか、httpを付けないとかと手が込んでいるのでspamフィルタには引っかかりにくい。
◆ そのフィルタに関してはGoogleを使っている。spamらしくないものは当然抜けてきて、その割合は全spamの1/2000程度だ。つまり2週間に1通くらいは抜けてくる計算である。しかしそんなspamもGmailのフィルタを通り抜けることが出来ない。ちなみに別のドメインで受けているメールはメールサーバ側で何も対策がされていないので毎日100〜200通のspamをそのまま受けてしまう。しかしGmailを通すことによって抜けてくるのは1/1000以下となっている。Gmailは迷惑メールフォルダの中身が一定日数を経過すると自動的に消えるようになっているのでメンテナンスも省ける。もっともたまに迷惑メールフォルダを見ると数千通も溜まっていて手動だと消すのも大変な位なのだが。
◆ 正当なメールであるのに受からなかったのは2通あった。1通はspam発信の多いSMTPサーバのドメインからのもので、ここはモロにフィルタしているので仕方がない。もう一通は海外からのメールなのだが結局受信出来なかったので内容は不明なのだが、どうやらあるサイトに対して問い合わせというかクレームというかの、そのお答えだったと思う。戦法のメールサーバの設定がアレだったので拒否し、32回再送を要求して3回目に受信してあげようと思ったら再送してこなかった。
この辺りもspamerチックなので仕方がない。通常だとリジェクト記録を見てホワイトリストで助けたりしているのだが再送してこないものは助けられない。おそらくは通常のSMTPサーバを使わない、自動返信専用ソフトみたいなもので送ってきたのだろう。問い合わせの内容は「あなたのサイトはエラーが出て閲覧に耐えません」と言うことで。
◆ javaによる誤魔化し機能付きメールアドレス公開は今のところspamerには察知されていない。このページの下にあるメールの所にマウスを当てるとGoogleへのリンクに見えると思うのだが、javaが有効なブラウザでここをクリックするとメーラが立ち上がるはずだ。このメールアドレスがバレたら変更する。ちなみに怪しげ系メールサーバからのものは私の手元には届かないが、拒否理由の書かれたメールがDAEMONさんから返信されるはずである。
アンテナ(11/21)
◆ 無線機にとってアンテナは大切である。しかし使う側からすると邪魔者だ。PDC全盛の頃は殆どの携帯電話にホイップアンテナが付いていた。今は大部分のモデルがアンテナ内蔵型になっている。PDC時代には交換用のウルトラ長いアンテナなんかも市販されていて、一体アレは効果があるのかなんて質問を頂いたこともある。基本的にアンテナは空間を引っかき回す体積がデカいほど高性能と言うことにはなるのだが、何でもかんでも長くすればいいってものではない。一般的な電流給電タイプの場合はλ/4の奇数倍で共振する。しかしλ/4用に設計された無線機に3/4λのアンテナをそのまま付けてもうまく行かない。インピーダンス整合などの問題が出るからである。アンテナ長を伸ばすと垂直面に指向性が出る。まあホースの口を絞って水を遠くに飛ばすようなものだ。
◆ 800MHz帯は波長が長いためにアンテナを内蔵しようとすると効率低下が無視できない。2GHz帯ならばまだ良いのだが、しかし今時ホイップアンテナも付けられないと言うことでみんな内蔵型になっている。
ワンセグのアンテナとなると更に周波数の低いUHF帯になるのでアンテナにLNAをくっつけて感度を稼ぐでもしないと実用的ではなくなってしまう。それでも突起物をなくしたいと言うことで各携帯電話メーカはアンテナ内蔵を目指している。アンテナの数を増やすと指向性が出てゲインが上がる。八木アンテナなどがそうだ。しかし移動体通信機に指向性の鋭いアンテナは使えない。
◆ 空間ダイバシティがある。2本の相関のないアンテナで別々に受信した信号の、エラーの少ない方を選択的に使おうという考え方で某事業者は古くからこれを使っている。実際に受信状態を見てみると、なるほどと思うくらいの効果がある。しかし2本のアンテナ間隔を広く取れない移動機での効果は限定的だ。2本のアンテナから受信された電波を加算したらどうなるのか。正相で加算すれば電界強度は2倍になるが2本のアンテナに常に正相で電波が到達するとは限らず、もし逆相になったら受信できなくなる。そこで2本のアンテナから受信された電波の位相を揃えてから加算する方法が考えられる。これがMRC(最大比合成)と呼ばれるもので、理屈の上からすれば感度が2倍に上がることを意味する。もちろん受信部の2つ必要だし位相器も加算機も必要なので消費電力は増大する。そして位相器や加算機が反応する以下の電界強度ではそもそもMRCが動作しないので感度は2倍にはならない。
◆ MRCは2系統の受信装置があるのでMIMOに使える。すなわち弱電界時にはMRCでエラーレートを下げ、強電界時にはMIMOで通信速度を確保するという使い方だ。この辺りのシステムの多くは事業者が開発(基地局と併せての性能アップになる場合が多いので)する事になるのだが、これら見えない技術によって通信安定性が支えられていると言っても過言ではないと思う。
こんな機能は?(11/20)
◆ ドコモとauがエージェント機能の実装や実験を開始するが、端末ローカルで制御できる機能もあるのではないだろうか。例えばFelicaで電車やバスに乗ると、それを検出してマナーモードにしたり留守電モードにしたりする事が出来るはずだ。位置情報検出ででも可能ではあるが精度が問題だろうな、屋内だし。むしろスケジューラのような仕組みで曜日と時間を指定してマナーモードに入れたりする事が出来れば便利かも知れない。(ドコモの冬モデルには搭載された機種があった)場所や時間が検出できるのだからそれをトリガとした機能の実装はさほど困難ではないはずだ。移動中はマナーモード、程度ならGPSを使わないざっくりの位置検出でも実装できる可能性はある。
◆ 事業者としてはネットワーク型のサービスとして課金したいとは思うのだが、それには課金に耐えるだけのサービス内容でなければいけない。何度か書いているゼンリンの地図にしても、(今は機能限定版は無料で使える)確かにベクタ地図はスクロールも高速で使いやすいがGoogleMapならば地図に衛星写真も付いた上にストリートビューまで見られてタダなのである。つまり課金しようと思ったらそれ以上の付加価値を載せなければ利用者は納得しない。ゼンリンの地図に金を払うと乗り換え案内が使えたり(これは今時無料でも使える)位置がマークできたり(何故こんなことが有料?)渋滞情報が見られたり(VICSセンタに上納金があるから?)するのだが、私は今のところ無料版を使っている。従来は渋滞情報を取得するために有料版を使っていた次期があったが、ガソリン代が高騰した為もあるのか渋滞自体が余り気にならなくなった。従って今は無料版のみを使っている。
◆ これらのサービスはネットワーク依存型なので圏外では使えない。auの一部機種などは端末内に地図データを持っているものもあるが、欲を言えば端末内(か、microSD)に地図データを持っていて、それが適宜アップデートされるのが親切だと思う。HSDPAエリアならば地図データのダウンロードもさほど遅いとは感じないがビットマップ地図を非HSDPAエリアで使えと言われたらかなりイヤだ。ローカルに地図データを持っていれば通信速度を気にすることなく利用できる。地図データが大きいとは言ってもCDベースのナビがあったくらいだから4GBとか8GBの外部メモリが使える今となっては障害になるほどのことはないはずだ。
◆ Felicaとは行かないかも知れないのだが、Bluetooth程度の通信距離があれば映画館や病院などで自動的に電源を落とす事も出来そうである。日本の場合は航空機内での携帯電話利用が制限されているが、最近は「航空機内ではマナーモードにしておく」人が増えてきたそうだ。携帯電話の電源を入れておいたとしても上空で圏外になれば通信は発生しないが離着陸の時には位置登録などが頻繁にくり返される可能性がある。こうしたマナー(以前の問題かも知れない)違反者やうっかり電源を切り忘れるミスも工夫次第では減らせる。
餌やり(11/19)
◆ 荒川区は動物への餌やりを制限する条例を作った。各所で問題になっている餌やり、その対象は野良猫だったり鳩だったりカラスだったり、地域によってはイノシシだったりもする。餌をやる人がいるから動物が集まり、糞尿問題などに悩まされる人がいるという餌やり反対派とそもそも人間の勝手で動物の生態系が脅かされているのだからそれら動物を保護するのは当然だとする派の意見は、おそらく永久に交わることはないだろう。反対派にしてみれば、そこまで動物を保護したいというのならば保護エリアを作るとか、自分で飼うとか、少なくとも糞尿の始末や虚勢をするなどまで面倒を見るべきだという。
◆ 確かに動物保護派やそれら団体によっては野良猫を虚勢したりワクチン接種で病気の蔓延を防ぐなどの活動をしている人もいる。だから餌やり派を全て同一だと見るのも確かに問題はある。野良猫は確かに迷惑なもので、いや、野良猫だけではなく飼い猫にしても猫は勝手にウロウロするので他人の敷地内に糞尿もまき散らすしイタズラもする。実際私も野良猫被害を最小にするために犬を飼ったくらいだ。でなければ車の上は猫の毛だらけ、タイヤにはオシッコを引っかけられる始末だったのだ。猫がいやがるという薬剤も試してはみたがあまり効果はなかった。フルクローズドな構造のガレージでもあればいいが、そうでない場合には何とかして猫が入ってこないように考えるしかない。
◆ その後自分でも猫を飼うようになるが純血種などは何代にもわたって屋内飼育されている訳なので屋外に出ようとはしない。世の中にこうした猫が増えて屋内飼育が普通になれば猫害も減ることだろう。しかし野良猫を家に閉じこめておくのは可哀想だ。野良の血筋は広い空間を縦横無尽に走り回るDNAを持っている。だから野良の血筋の猫を室内飼いしようとしてもうまく行かないかも知れない。考えてみれば昔は放し飼いの犬とか野良犬も居たと思う。今は野良犬なんてまずいないし放し飼いの犬も居ない。これと同じような流れで自分の猫は自分の家の中で飼うのが普通になれば猫害も減るし、野良猫に餌をやる人も減るだろう。そしてそれらを条例などで抑制することに対する抵抗も少なくなるに違いない。
◆ この狭い日本で動物を外で放し飼いにするには不可能に近いはず。野良猫が可哀想だからと餌をやる人は、ホームレスをどう思っているのだろうか。やはりボランティアで食事配給などしているのかな。猫は好きだけどホームレスは嫌い?そう言ってしまうと勝手な理論で動物愛護っぽく見せかけているだけだと言われてしまう。つまりは多くの餌やり人は自分が動物に好かれたいとかちょっと動物をいじってみたいから餌付けしている感覚なのだろう。ところがその餌やりに度が過ぎると問題化してしまう。もしかしたら人間から餌を貰えるようになった野良猫は、自分で自ら餌を確保する事を忘れてしまって餌やり人が居なくなったらやせ細って死んでしまうかも知れない。
設計者(11/18)
◆ 様々な機器を設計する設計者。ハードウエアの設計もあればソフトウエアもある。仕様書を作り、全体の構成を考え、そして実際に設計に取りかかる。基本性能は当然決まったものがあり、社内規定や品質などにも一定のものがあるはずだ。従って設計者自身の設計自由度はさほど大きくないわけだが、それでも設計者の個性によって製品には特徴が出てくる。たとえば品質重視な設計を行う人、たとえばコストダウン重視の設計を行う人、安定度を重視した設計を行う人など様々なのである。ソフトウエアでも同様に、マンマシンインタフェースの考え方などは設計者によっても意見が異なる部分がある。機構設計でも同様に、信頼性や耐久性を重視したい設計屋さんもいれば軽量化に命を懸けるみたいな方もいる。
◆ こうした様々なこだわりが集まって出来る製品は、やはり設計者の個性が見えるものだと思う。もちろん耐久性を重視しないで軽量化を最重要とするデザイナの設計した機械が耐久性に著しく劣ると言うことではなく製品基準に対して余裕度を削っても軽量化を行ったと言うことだ。最近の携帯電話にも薄型のものはあり、多くはシートキーになっている。これはデザイナの間でも賛否両論があるのだが薄型化のためには仕方ないと諦める設計者もいる。シートキーは薄くて安くてフィーリングが悪い。本来ならば従来のようなキーを使って薄くしたいところだが無理だ。ならば仕方なくというのがシートキーの流れだろう。そもそもシートキーなんて安物のTVリモコンにすら最近は使われなくなったシロモノである。防水機器などだとシートキーが重宝される事はあるが、その程度だろう。
◆ 温度安定度や電池電圧の変動による動作安定度もメーカや設計者によって結構違ってくる。基本的には納入先の仕様書を満足すればいい訳だが、そこに余裕を持たせるのか否かとか使用部品の温度範囲を仕様の温度範囲のどの程度に設定するかとか、温度補償をするのかしないのかなども違うのだ。A社の製品はスキー場でも使えるのにB社はダメ、なんて経験はないだろうか。もちろん仕様書の温度範囲を超えての使用なので使えなくても文句を言う筋合いのものではないのだが、余裕度という点で差が見える一瞬だろう。
◆ コストも重要なので設計者はコストも気にする。同じ価格ならば性能の良い方を選びたくなるのは当然で、性能が同じならば安価なメーカのものを選択するだろう。各部品メーカでは似たような性能の部品を出しているが、ここにもカタログには現れないような性能があって面白かったりする。カタログ性能は同じで値段も同じだけれど、A社のものはB社のものよりノイズが低いとか電源を入れてからの性能変化時間が短いとか、これもまたその部品メーカの部品設計者のこだわりではないのかなと思う次第だ。電子機器ではなく機械装置や自動車などになればさらに多くのこだわりが凝縮されることになる。今は良くなっているのかも知れないが以前のトヨタ車の本革は本当に低品質だった。トヨタのものをホンモノの本革のフィールだと勘違いしている人がいたら気の毒だと思う。いわゆる一流メーカの本革はトヨタのものとは違うのだから。
消費と節約(11/17)
◆ ゴミの有料化を行う自治体が増えている。ゴミを有料化したところで住民税が減るわけではないので実質負担だけが増える。レジ袋の有料化の流れもある。これも実質負担増になるだろう。日本人の出すゴミの多くは包装ゴミだという。食品のパッケージや包装用紙などは無視できない量になるわけだ。食品自体の廃棄量は平均1人あたり年間20kgだそうで、確かに量としては多いのだがどうなのだろう。つまり賞味期限が切れてしまって廃棄するものや食べ残しがそれに当たる一方でコンビニなどで廃棄する食品もこれに含まれている。もしもコンビニなどでの廃棄量を少なくしようとすると在庫をコントロールする以外にはなく、好きなときに好きな弁当が買えなくなる可能性が出てくる。
つまり便利さを追求すると無駄が増えるのは致し方ないと言うことなのだ。
◆ ゴミの量を減らそうとするとこれらの便利な部分を削ったりリサイクル率を上げることになるが、それらを製造しているメーカにとってみると絶対的消費量が減ることになるので産業は停滞する。消費を拡大しながら経済を拡大してきた流れとは全く反対のことが起きる訳である。自動車にしても同じで、消費削減と言うことで同じ自動車に長く乗る、乗りつぶすのが普通の流れになると中古車業界は壊滅する。新車販売量もそれに伴って激減するだろう。これは携帯電話が売れなくなったのと同じ事で、従来は1〜1.5年が平均的代替サイクルだったものがシバリや割賦制の導入によって今は2年がスタンダードだ。この差が端末販売量を減少させ、その結果としてスケールメリットを縮小させて端末価格を上昇させる。さらにインセンティブ悪論によっても端末価格が上昇すれば、消費者はさらに同一端末を長く使うようになる。
◆ 景気動向にもよるとは思うのだが、消費の減少はさらなる景気の悪化を招くのは当たり前だ。しかし消費抑制が炭酸ガス排出削減とかゴミ排出削減などの理由で肯定されると消費削減が世の中の為みたいな感じにも捉えられて不思議はない。確かに日本がまだ貧乏だった頃は今よりずっとゴミも少なくエコだったと思う。
でももはやそのころには戻れないのではないだろうか。
いや、戻ろうとしたら一体経済はどうなってしまうのだろう。横浜などは水道水消費量が減ったことを理由に値上げを行った。曰く、ダム代が払えなくなったと。
こんな調子なので消費の削減はものの値段を押し上げる。民間のものに関しても同じであって、量産効果が出にくくなれば価格は上がる。
◆ レジ袋は沢山作られているから価格は安いが、ビニール袋を使うこと自体が悪だといわれたとしてこれらの消費量が減ればやはり価格は上がるだろう。そもそも買いたくても(消費する人がいないのだから)手に入らなくなるかも知れない。まあこれは極端ではあるが節約とは究極的にはそう言うことではないのかなと思った次第である。リサイクルや無駄を省く生活は決して悪いことではないのだが、それによる間接的あるいは直接的なコストアップを十分理解した上で行わなければいけないと思う。
アフターサービス(2)(11/16)
◆ SBMの場合はauより更に水没処理な傾向がある。これも頂いた情報になるが、電源落ちが頻発するようになったのでソフトバンクショップに持っていったそうだ。水濡れシールは反応していないし、高額ローンを組んだのでそこそこ大切には扱っていたらしい。電源落ちは購入当初からたまに見られた現象で、バグだろうから仕方ないのかなと最初は思っていたそうだ。ただその発生頻度が上昇してきたためにソフトバンクショップに持っていくと預かり修理となり、無償で基板交換処理がなされたらしい。しかし電源落ちは相変わらず発生し、再度ショップに持ち込むことに。ここでも預かり修理になり水没判定されたとのこと。最初の修理の時にケチが付くなら分かるが、再修理でその間わずか1ヶ月程度なのに水没とは何事かと文句を言ったそうだが、ソフトバンクショップ曰く「水没に期間は関係御座いません」だそうだ。
◆ その方は、直らない故障は全て水没処理するのではないかと書かれていたが、利用者としては納得しがたい判断である。この方は保険に加入していなかったので後付で保険加入を行い、全損による出費を抑えようとしたのだが修理履歴があるので保険には入れないとされたという。他の機種で更にローンを組むのは負担だというのでスパボ一括を勧めた。確かにワンセグ付きなどの端末ではないが水没判定された方の端末を使い続けたくなければそれで我慢するしかない。電源落ちを我慢するかスパボ一括端末にするかだ。結局スパボ一括端末に交換し「ワンセグも飽きたし、電源が落ちて使えなくなるよりはスパボ一括端末の方がマシ」と判断したらしい。
◆ SBMにはこうした水没全損処理が横行していたようで、その後国民生活センタ(だったかな)からも注意を受けることになる。これに対してSBM側は全てを水没判定しないで修理も行うように改めるとか何とか言っていたはずだ。が、今も変わっていませんよと言う情報も頂いているので真偽は不明である。
◆ 悪名高きドコモの件は昨日紹介したとおりだが、他にもトラブルに見舞われた方もいる。ソフトウエアアップデート後に不具合が発生しドコモショップに行くも、使用者責任であるとして有償修理(たいした金額ではない)扱いされたと言うもの。
話の中で「多少のバグは仕方ない」程度に言われたと言うからこれじゃあSONYのナビのサポートと同じじゃないかと言いたくなる。
しかもユーザは本体をぶっ壊さない限りいじれない箇所の故障に関しても利用者責任だと言われたそうだ。
◆ この件では結局使用者責任ではないとドコモ本体は認定して謝罪はしたそうだがDSにそれは伝わらずに、さらに嫌がらせと思えるようなFelicaデータの移行拒否などの仕打ちが待っていたそうだ。
この方は機転を利かせてドコモショップの相談内容などを詳細に記録しておられ、それを見せられたDS店員はタジタジだったというのが笑える。いやご本人としては笑えない出来事ではあるのだが、結局ドコモショップやドコモの対応とはそんなものなのだと思ってしまう。本件に関しては詳細に記録されているためにショップとのやりとりやどこの側の言うことの矛盾が明確なのだが、さすがにそれを書くと人物が特定されてしまうと思うので控えざるを得ない。
アフターサービス(11/15)
◆ 家電メーカにしても他のメーカにしても、アフターサービスは良くなってきていると思う。一時期PCのサービスが悪いなどと言われた時期もあったが、今はPCの家電化?みたいな流れで各社共にサポートには力を入れている感じはする。何度か書いているが家電製品ではPanasonicのアフターサービスが満足できるものだと思う。先日プラズマテレビが不調になったのだが、出張修理+基板交換+保証期限切れにもかかわらず無償だった。なんだかこちらが恐縮してしまうようなサービスの良さで、無言の宣伝というか、次も買うとしたら(私は)Panasonic製を選ぶ可能性が高い。
◆ 逆にトラブルが絶えないのが携帯電話だろう。一つは販売元と製造元が異なっていると言うことで責任のなすりつけ合いになる。古くは無言電話事件でドコモと揉めたことがあったが解決しなかった。その後は電池妊娠事件とかN902iXバグ事件もあった。このN902iXに関してはとても親切に対応してくれたドコモショップのおかげで解決した、ドコモとしては珍しいケースだった。auでは水没判定事件があった。
水に濡らした覚えはないのに修理に出したら水没だと判定され写真を見せられた。水濡れシールに反応が無くても基板腐食は利用者の過失だという。この時は「では新規契約してすぐ解約してその端末に入れ替えます」と言ったら契約させないという。当時はシバリも無かったのでこの手が使えたわけだしauも明確にダメだとは言わなかったからである。
◆ この手のトラブルに関しては何人もの方から情報を頂いているが、機種名などを出してしまうとその人物が特定されるケースがあると思われるので詳細部分を隠して紹介してみたい。auのケースは同じく水没判定だった。購入して1ヶ月ほどしたときに動作がおかしくなり、それは着信音が鳴らないとか特定の機能が動作しないとか。で、auショップに持っていくと預かり修理扱い、その後腐食写真付きで「水没により全損」となったそうだ。この時も水没シールは無事で、auの言うことには水没シールが無事でも基板腐食は全損とのこと。では一体水没シールは何のために付いているのだろうか。ちなみにドコモは水没シールが無事なら水没扱いにはしない。これはファインピッチの基板のリークなどを防ぐためにある時期から樹脂コートなどの対策をするメーカが増えたことによって水没シールが反応しない程度の湿気には耐えるようになってきたこともあるだろう。
◆ このauユーザはショップのみならずau本体にも相談したそうだが、基板腐食は使い方が悪いの一点張りで話にならなかったそうだ。結局買い換えしたと言うことなのだがシバリ期間が終わったらドコモに変えると言っていた。そもそも内部で腐食があった写真は自分の端末のものなのだろうかとの不審がる。
疑ってかかれば水没写真を一枚用意しておいてそれを客に見せれば全てを水没処理できる。
続く…
病院が足りない(11/14)
◆ 病院をたらい回しにされたあげく処置が間に合わなかったという事故?が先月も報道された。救急医療を引き受けてくれるはずの病院がそれを行わなかったというか行えなかったと病院側は言っている。これらの問題は以前から言われていることだしF&Fでも取り上げたことはあったが現状は何も変わっていない。少子化対策云々で金をばらまくのも結構だが、だったら小児科医を増やす努力をした方が良いのではないかと思う。何故医者が少ないのかといえば、それは報酬が低いからだろう。同じ事は(個人的には余り好きではないんですけど)みのもんた氏も言っていた。国は医療費削減に一生懸命になるが、それは健康保険料を箱物事業に流用したいからだろう。
◆ この先不景気になって働き場所が限られるとか報酬が期待できない時代になると相対的に医師の報酬が見直されるようになるかも知れないが、現状ではハイリスクローリターンなので賢い人は役人になることを選ぶだろう。そうすれば美味しい天下り生活が保証される。医者になったところで天下りは出来ないわけでだし、下手すれば訴訟のリスクだって負わなければいけない。そう考えたら医者になる人が減るのは無理がない話である。全ての医師の報酬を一律上げる必要はないと思うのだが、それぞれの分野や労働条件を加味した見直しは必要だと思う。国からしてみれば医療費を上げるわけにはいかないという事なのだろうが、そうも言っていられないのではないだろうか。
◆ 医師の増員はすぐには出来ないことだ。教育にも時間が必要だし経験も必要になる。経験の浅い医師が難しい治療を行えば失敗の可能性は高くなり、患者にとってのメリットではなくなってしまう。この医療問題にしても、農業政策と同じように国のやることはどうにも的が外れている。医療費削減にしても結局は弱い部分にしわ寄せが行くわけで、本来削減すべき所のコストは余り変わっていなかったりするのではないだろうか。同じく費用削減で従来は無料で自治体が行っていた健康診断なども簡略化されたり廃止されたりしている。結局こうしたことが早期発見を邪魔して医療コストを押し上げる。でも国も自治体も目先のことしか考えない。先進諸国の中で日本は人口あたりの医師数がかなり少なく、さらに他では例を見ないような、医療費より公共事業費が多い特殊な国なのである。
◆ 事故でも事件でも災害でも疾病でもそうなのだが、やはり助けられる命が助からないのは悲しい。先月の例でも搬入が1時間早ければ助かった可能性が高まると言われていた。今後もこうした医師不足が続けば、急病になって運が悪ければダメだなと諦めるしかなくなってしまう。いや、確かに現在でもカネがないヤツは治療が受けられないみたいな所があるのは事実なのだが、それが普通の状態だとは思いたくはない。現状の産科医不足は少子化にも悪影響を与えるだろう。子供を産みたくても産科がないとなっては、子供を産むには引っ越ししなければいけなくて、その為には仕事も変わらないとダメなんて大げさなことにもなりかねないのである。
ETCと高速道路(11/13)
◆ 首都高速などではETCバーを開きっぱなしにしている料金所も多い。その一方で中日本高速道路はバーの開閉タイミングを遅らせる変更をするのだとか。理由は、バーが開かなければ通行できないからタイミングを遅らせることによって通行速度を規制すると言うこと。そもそもETC開発に際して日本独自仕様としたのは180km/hの速度でも問題なく情報送受が出来ることを理由にしたはずだ。しかしETCゲートの通過速度は20km/hだという。一体どうしてなのか。100km/hで走ってくる車が料金所で20km/h以下に減速すれば渋滞が起きる。渋滞が起きないようにするにはゲーとの数を増やせばいいが、それにはカネがかかる。というか、そうすれば金が使えると言った方が良いのかも知れない。
◆ 普通の考えだったら逆のことを行うと思う。つまりETCゲートでバーに接触する事故が増えているとすれば、バーを無くすことでそれが回避できるわけだ。
不正通行対策はカメラでナンバや運転者を記録してもいいし、そもそも入り口と出口のある高速道路なのだから(首都高速などは別として)プリチェックをして出口を通過できないようにする事も出来るだろう。或いは現在でも一部で行われているが、ETCのプリゲートを使って本ゲートの制御を行っても良いし、ETC信号検出器からゲートまでの距離を長くしても良い。こうした合理的と思われることが出来るのにそれを行わないのが旧道路公団と言うことで納得できない。
◆ 政府は選挙対策のためか高速道路の料金を値下げするとか言っている。たぶん選挙が終わったら値上げだろうが、まあ一時的にでも値下げされれば効果はあるかも知れない。何せ通行量が減少している今のままでは国交省と道路族様々がお怒りになる。あの悪名高きアクアラインも千円にするとか何とか。定価は4,000円だったかな(現在は3,000に値下げされている)。結局値下げしても交通量は増えないのだから無料にしてしまえばいいと思う。いずれにしてもアクアラインの向こう側には有料道路が待っているわけで、アクアライン代が無料になったからと言って無料で迂回路を通れるようになる話ではない。アクアラインは当初の予算を大幅にオーバして1.4兆円以上を食ってしまった。当時の金丸(だったかな?)が不景気に喘ぐゼネコンを助けるために無駄な工事発注方式を採ったからだと言われている。道路なんてヤツは国民のためではなく政治家とそのカネの流れを司る通路と言うことなのだ。
◆ 国交省にしろ旧道路公団にしろ、2車線道路を造るには1車線道路の2倍以上のカネがかかると試算するくらいだから壊れてる。だったら1車線道路を2本作れば良いではないか。しかも不正材料使用や手抜き工事が漏れなく付いて来るみたいな感じで、しかし工事材料には天下り団体の認定ハンコが必要で、このハンコがボンと押されると価格はバンと跳ね上がるシカケなのだそうだ。こんな美味しい天下り団体を抱えているのだから道路建設はやめられませんなぁ。
貸しはがし(11/12)
◆ 大手銀行による貸しはがしなどが増えているらしい。ターゲットとなるのは比較的多額の融資を実施していて経営状態の悪くない企業だそうだ。つまり返済余力のあるところからまとめて取ってしまおうと言うことでそれら企業では資金繰り予定が狂うという。もっとも銀行サイドはでは貸しはがしや貸し渋りの事実はないとしらを切る。融資その他は各担当が行っているなどと知らん顔するわけで、まあこれが銀行の実態なんだろうな。経営状態が悪化すれば税金を突っ込んで貰えるし、貸出金利と借入(預貯金)金利の差はものすごく大きくなり、儲けが出るように出来ている。
◆ 逆にそこを徹底しないと新銀行東京みたいな事になるが、まああそこは経営陣がヘボなだけかも知れない。いずれにしても金貸しにロクな所はないというわけで高額融資を受けている中堅企業などでは倒産に追い込まれはしないものの設備投資や開発計画が狂うなどの影響が出ると見られる。設備投資の圧縮は他の起業者業種へのインパクトも大きく、こうした貸し渋りや貸しはがしも広い意味で見れば不況への圧力を強める結果になっているのではないだろうか。
◆ 自動車産業の減速も中小企業にインパクトを与えている。試作部品などを手がける小規模加工工場の多い大田区の工場エリアなど、これまでもアジア企業との競争でコスト削減を求められてきて、更に今度は価格が云々ではなく仕事自体が無くなったと嘆く。受注の新規開拓を行いたくてもつなぎの資金もなく、当然設備の更新も出来ない。こうして不況の波が訪れる度に小規模工場は姿を消し、景気が回復しても仕事の受け先が無い状態がくり返されるようだ。これは小規模工場だけの問題でもなく農業政策などにも通じるものがあると思う。小規模農家や小規模工場切り捨てはある程度やむを得ないのかも知れないのだが、単に切り捨てるのではなく次に生きる道を(補助金などと言う安易な方法ではなく)作っていかなければいけないのではないだろうか。体力があり黒字続きの企業であれば貸しはがしに耐えられるかも知れないが、零細工場だとそれはもう無理だ。年末にかけて倒産企業が増えるとの予測もあるとおり、厳しさを増してくるだろう。もっともそんな状態の小規模工場がどうなろうが役人にも銀行にも関係はないし、政府にしても一々かまってはくれない。
◆ 自動車産業減速は中小工場ばかりではなく部品メーカや材料メーカにも及ぶだろうし、設備機械を納入している企業も打撃を受けるはずだ。そうすると自ずと自動車のコストが上がって、それは消費を遠ざける結果になる。ノホホンと高速道路代を下げるから通行してねと構える公務員連中に不況は余り関係ないだろうから分からないとは思うが、必要なところに必要な資金を供給することが出来ない銀行に意味がないことを理解して欲しいものである。
10年後(11/11)
◆ 今から10年後はどんな世界になっているだろうか。
化石燃料で走る車があるかどうか、いや、未だあるだろうな。ガソリン価格の推移にもよるが全ての車が電気や水素で走るまでにはもう少し時間がかかるだろう。PCはどうだろう。10年間でHDD容量は100倍くらいになっているとすれば、数百テラバイトが普通に使えるようになり、メモリもテラバイトが普通かも知れない。それこそディジタル動画を非圧縮で保存出来ますみたいなCMが流れているかも知れない。CPUのクロックは上昇速度を落としているが、マルチコア化のトレンドは少し続きそうだ。1つのCPUチップに64個のコアが内蔵されていますよとか、そのキャッシュは64Mバイト×64CPU分ですよとか、そんな時代になっているかも知れない。
◆ 通信の方は余り進化していないと思う。4Gが軌道に乗って静止時ならば1Gbps前後の伝送速度は得られるが、まあそんな程度だろう。高精細な動画でもささっとストリーミング再生が開始される。地図にしても何にしても、もはや静止画の概念すら失われるくらいの速度で表示が完了する。各種サービスは各社が開発するものの、結局の所欲しい情報を動画で見られればそれで良いでしょうみたいな感じかも知れない。検索エンジンで何かを検索する。今は検索結果のページをめくる感覚だが、もはやそうではなく動画なのだ。連続した画像の中から情報を見つけ、そのポイントにアクセスするとそのまま情報が見られる。切り換えるとか何だとかという概念はない。全てがシームレスにつながっているのである。
◆ 人口減少は携帯電話加入者の減少となり、自動車保有台数の減少となり、地価下落の要因となる。それでも政府は支出を減少させないので重税感に苦しむ人たちが質素な生活をする。高速道路は総延長距離を伸ばすが通行者量が少ない田舎では、車の通らなくなった高速道路に土を運んで田畑として使う。いやいやいや、そんな時代はまだ先だな。道路にはちゃんと自動車が通っているはずだ。高齢化などと共に宅配ビジネスが活発化し、住宅街の近くにはまばらとなった商店に買い物に行くよりはケータイやインターネット経由で物品を注文すると言うことが一般的になる。
出歩く必要もないが配達料が少々痛い。遠隔医療もPCやケータイを使ったものが普及し、血圧やら血糖値やらを自動的に病院の管理センタに送信する。その情報から定期便が薬を宅配してくれる。こんな時代になっても年金問題は解決しておらず、もう10年も前の話だから記録改ざんのデータが残っていませんなんて、官僚の答弁が聞こえてくる。
◆ 都市周辺のいわゆるベッドタウンにも過疎化の波は押し寄せる。通勤人口の減少で近郊連絡線は間引き運転となり不便さが増す。その為多くの労働者は都心周辺に住居を持つようになるのでベッドタウンはゴーストタウンへと名を変える。各市区町村も過疎化に悩みはするが予算は減らさないから破綻する。破綻するとそこの住人は迷うことなく他の市区町村に移動する。結局破綻の責任は誰も取らないまま、住めない街としての場所だけが残る。
10年前(11/10)
◆ 10年一昔などと言うが、10年前ってどんな時代だったのだろうか。1998年だからWindows98か。Windows98になってメモリ食いになったとかCPUパワーをより多く必要とするようになったとか言われたが、当時のCPUと言えばセレロンやAMDのK6が世に登場した年と言うことになる。携帯電話の世界ではiモード登場以前と言うことで、PDCは既に存在していたがそれは単にディジタル携帯電話でしかなかったわけだ。CD-Rは普通にあったと思うがDVDはまだ特殊な存在だった思う。CDにしても当時は大容量メディアの部類に入っていて、バックアップ用にCD-RAMを使ったけれどアクセスが遅すぎてすぐ使わなくなったとかなんて話も聞いた。そんな調子だからHDDレコーダなんてものが民生用に登場するなんて誰も思っていなかったのではないだろうか。
◆ 1998年当時のHDD容量は6GBとか8GB程度だったと思う。もちろん画像を記録するためのA/Dコンバータやメモリなども高額だったのでそれを民生用録画機器に使う訳にはいかなかった。今ではテラバイトのHDDが1万円以下で買えるわけだが、つまりその位の差があると言うことである。インターネット接続は、少なくとも私はダイアルアップだった。
ISDNは引いていたがCATVなどでのサービスは始まっていなかったのではないかと思う。当時はbekkoameを使っていて、話中の隙をくぐってやっと接続できたら100バイト/秒程度しかデータが流れてこなかったりが普通だった。テレホーダイは1995年だとのことなので存在はしていたと思うが、23時からの定額では一般社会人には辛い。結局テレホーダイを使うことなくダイアルアップで過ごし、その後フレッツISDN時代を経てFTTHになった。
◆ 今はもう全盛というか最後まで残っていた真空管でもあるブラウン管が消えようとしている訳だが、1998年当時は液晶の方が未だ珍しかったというか高額だったと思う。小型のカラー液晶は商品化されていたもののSTNが多く、いわゆるフルカラーにはほど遠かった。その後ノートPCのカラー化が進み、携帯電話にもTFT液晶が搭載され、コントラストが改善され、やがて小型のTVに使われるようになる。私はPCモニタにTVチューナの付いた15インチくらいの液晶モニタを買ったことがあるが、あれが2000年くらいのことではなかったかと思う。当時急速に価格の下がりはじめた液晶モニタと言うことで、でも5万円や6万円は普通だったはずだ。
◆ プラズマTVは2001年か2002年か、もしかしたらもう少し後だったかも知れないがそれまでのテレビが壊れたのを機会に購入した。当時の解像度はVGAでしかなかったが、それが故障して新品交換となり解像度が上がった。進化途中にあったプラズマテレビはモデルサイクルが短く、どんどん高性能に、どんどん低価格になっていった頃だった。当時は1インチ2万円以上、50インチだと100万円は超えていたのではないだろうか。これも今なら1インチ5千円とか、精々1万円くらいの話だろう。こうした薄型テレビはブラウン管を一気に古いものへと追いやってしまった。真空管が姿を消し、高圧整流管もダイオードへと代わり、そしてブラウン管も消えていく。壁掛けテレビ、その未来的な響きは今は普通の茶の間にあるのだ。
もしもの話(11/9)
◆ SBMの携帯電話事業参入から2年以上が経過した。思い起こしてみれば携帯電話事業のような儲かることを3社だけにやらせておく訳にはいかないと孫さんは言ったのだった。その後はご存じの通りの日本の携帯電話料金は高すぎる論に発展するが、比較しているのは米国の2Gネットワークだったという事で無知さが露呈することになる。その後は800MHz帯が欲しいとダダをこねはじめる。そもそも割り当てが決まっている中で既に運用されているところを、オマエはあっちに行け、その場所は俺が貰う的な発言で反感を買った。何しろ国際協調なども無視した独自のバンドプランを考え出した位なのだが、そこでも無知さ加減が笑いの対象になった。すなわち現状の800MHz帯再編プランは出来る限り加入者などへのインパクトを軽減できるようにシームレスな移行に重点が置かれている。しかし孫さんはそんなことは知ったことではなく、(携帯電話が)使えなくなったら新しいものに買い換えればいい、どうせ携帯電話なんか1年か1.5年しか使わないんだからと声を荒げた。挙げ句の果てには総務省を訴えるという事まで行うが、これは800MHz帯再編に向けたドコモやauのスケジュールを遅らせることのみが目的だったと見られるし、それはある意味成功した。こうして時間稼ぎはしてみたものの新規事業参入計画は一向に進まず、そして手っ取り早くvodafone買収という道に走る。
◆ もしもの話はここからである。もしもSBMに800MHz帯が割り当てられていたらどうなったのか。おそらくはエリア確保のために800MHz帯の基地局を建てようとすると思うのだが、それにはかなりのコストがかかる。2GHz帯より相当大型になる800MHz帯のアンテナを2GHz帯用の基地局にくっつけたら風圧面積などが大きくなるので強度不足に陥るかも知れない。また日本と一部地域でしか使われていない800MHz帯用の設備は、システム自体も大きいし価格も高い。ビルなどに設置するケースでもその重量のために交渉が進まないと言われている。
特に耐震荷重などを考えた場合は大型のものを屋上に乗せることが想定されていないというわけだ。孫さんは基地局増局に対して設備の手配は出来ているとか土地の確保は完了したとか言ってみたものの、実際にはvodafone時代の計画がそのまま遂行された程度に過ぎなかった。そう考えると800MHz帯を割り当てたとしても、現在のHSDPAエリアのごとくわずかなエリアで800MHz帯サービスをする程度の進展ではなかったかと思う。
◆ 一方で他の問題も発生する。800MHz帯などのマルチバンドハンドオーバに対応した基地局ファームを導入する必要性が生じ、しかしvodafone開業当時に設置された基地局はハードウエアが古いために新しいファームが入らない。もちろんこれはドコモも同じでマルチバンド化やHSDPA化の時には相当苦しんだはずだ。それと同じ事がSBMにも起こるのだが、問題はそのコストだろう。ファームだからタダと言うことはもちろん無くて、相当な金額がかかってくる。移動機の方もどこまで互換性を持たせるかにもよるが場合によってはソフトウエアの変更なども必要になる。孫さんは800MHzが欲しい欲しいと言うだけだが、それが例えポンと割り当てられたとしても(それこそauの2GHz帯対応が遅れたように)簡単には使いこなせないと思うわけだ。
私的複製問題(11/8)
◆ 私的録音や録画などに対する保証金をどうするかなどと言った問題はなかなか解決されない。そもそも個人で買った音楽なり画像は一体誰のものなのかみたいな話にもなり、自分で金を出して買いながらその複製が許されないというのは、半導体音楽プレーヤなどが全盛の今にあっては不便だと思う。自分で買ったものをどうしようが勝手ではないかと私は思うわけで、勿論それを配ったり売ったりしたらダメなのだけれど自宅で聞き車で聞き携帯機器で聞くのは著作者の権利を侵害していると言えるのだろうか。
◆ だったらばと言うことで、ネットワーク認証を(ソフトウエアのように)かければいいのではないかと思ってしまう。通信機能のある携帯電話ならばそのまま認証が出来るし、インターネット接続がある意味必須なアップル系の音楽プレーヤもそのまま認証可能だ。それ以外の音楽プレーヤにもワンタッチでネットワークに接続できるような機能や販売店などに持っていくとその場で認証してくれるような仕組みを整備した方が良いのではないのか。で、その人個人の持ち物であると認証されればコピーは無限に出来るのが筋だろう。そのデータを配ったり売ったりしても音楽データの中に隠されたコードが一致しないと再生は出来ない。
この程度のことは余り複雑なことを考えずに出来そうだし、それでも配っちゃう奴は今までどおりの取り締まりで対処すればいいと思う。
◆ 私的録音録画補償金制度は、その機器を持っている人が必ず複製すると決めつけて金を取る制度であり、何で自分で見たり聞いたりするのに金が要るのかとやっぱり思うだろう。音楽複製専用CDにはこの金額が上乗せされているので多少高い。焼きそこなったものをどこかに送ると返金に応じてくれるそうだが面倒である。そんな面倒なことをしなくても半導体音楽プレーヤや携帯電話になら録音出来るとあってそれらが売れてCD複製機能付きオーディオ機器は余り売れない。
◆ 歌詞なども著作権保護されていてホームページなどで公開することが出来ない。いわゆる書籍と同じような扱いなのだが、これも少々不便かも。何でもかんでも権利を主張するとユーザ離れは必然的に起きる。それをCDが売れないのはコピーのせいだと言い始めてループに陥る。著作権団体が稼ぎたいのはよく解るのだが今の状況を見ると、逆に市場を潰してしまっているのではないだろうか。
それこそ「俺の声を聞いたな、カネ寄越せ」みたいに感じる。この保証金よこせは文化庁も係わっているわけで、メーカのDRMがあるから保証金は不要だとする意見と対立している。
◆ 食品以外のものに消費税をかけると言えば、例えばカップラーメンのカップを食用可能な材質で作ったらどうだみたいな考えと同じく、半導体メモリに録音録画したりHDDレコーダの記憶媒体を別売りしたらどうなるのかと、この手の議論はやがてねじれる。しかも文化庁のヘボ役人が絡むとなれば面倒な話は更に面倒さを増すだろう。
業界再編(11/7)
◆ 米国発の不況で日本の景気も危ないというか、米国不況から多少のタイムラグを経て日本の景気はよりいっそう暗くなるのではないかと思う。
特に自動車産業は対米輸出の減少とガソリン価格高騰のあおりをモロに受ける形でヤバさが増している。一度自動車離れが進むとガソリン価格が下がったとしても需要増加になかなかつながらないと言われていて、それは一旦車を手放してしまうと自動車がないことに慣れてしまうし、新たに車を買うとなると下取り車がないだけに割高感を感じるというのである。もちろんそんな層を狙ってか中古車販売店では小型低価格車を前面に押し出すようなスタイルを採る。
◆ こうした車が売れない時代にあって、果たして現在の国内メーカの全てが生き残れるのかどうか。もちろん海外資本が投入されている自動車メーカも多いのだが、その海外自動車メーカ自体の存続すら危うい訳なので業界再編に発展する可能性だって否定できないと思う。それでも業績落ち込みの少ない業種があれば資本投下などの可能性もあるのだがどうなのだろうか。まさか電力会社が電気自動車販売にと自動車メーカを買い取るとも思えない。景気の悪い期間が終わればそれはたぶん回復するだろう。その時の主力車種が何であるかは分からないが、需要は減ってもゼロにはならない。ただし量産効果が失われれば単価は上がる。
◆ 同じ事は携帯電話端末に対しても言える。大量生産と大量販売で価格を下げ機能進化を支えてきたインセンティブモデルを総務省などは悪だとした。これによってドコモが儲かった話は以前に書いたが、SBMはじり貧になる。販売台数そのものを少なくしてしまった元凶はスーパーボーナスに違いなく、それはSBM自身のクビも締め付けた。結局マーケット規模は縮小してしまい量産効果が出にくくなっているし、新機能搭載による設計開発費も出にくくなってきた。SBMは新サービスや新機能とは無縁だからまだ良いとは思うが、ドコモに取っては痛手だろう。まあその分インセンティブの似非廃止で儲かっているから良いのだろうが納得できない。
◆ 通信事業者の統廃合があるかどうかは分からないが、ツーカーの例ありASTELの例ありNTTpの例あり、更に細かなところではマリネットやCRPなど消えていった事業者はある。J-PHONEやVodafoneにしても3年前後の命だったわけで、この記録をSBMが塗り替えられるのかみたいな、変なところに興味が出てきたりするのも移動体通信事業の難しさがあるからだ。孫さんは大きなマーケットを3事業者に独占させていくわけには行かないと、自分にも儲けさせろと新規参入を計画したが失敗。vodafone買収は出来たが余りに高額なその価格は少々リスクが大きかったと言えるだろう。全くの新規事業としてスタートしたEMも、もうこれはSBM同様のばらまき路線で加入者獲得に走っているがカネは続くのだろうかと心配になってしまう。
裏金作り(11/6)
◆ 自治体の裏金作りというか、国から貰ったカネの不正使用が明らかになった。各自治体は一応謝罪会見を行ったものの、その言い分がまさしく公務員のそれで笑えるというか何というか。これなど(大相撲の)八百長問題で、アレは八百長ではなく無気力相撲だと言っているようなものである。会見でも記者の質問にタジタジする自治体もあれば、何としてでも言い方というか言葉そのものに拘る(意味的にはどちらも裏金だろう)人々など、何ともお粗末な感じがした。そんなお粗末な人々に我々はカネの使い方を任せているわけだ。なんだか泣けて来るではないか。
◆ 私的流用はなかったとする自治体もその後使途不明金があると言い始めたりして、じゃあその使途不明金は私的流用ではなかったのかというと、私的流用ではなく使途不明だとこれも又意味不明だ。
私的流用ならば所得税などが課税されてしかるべきだがそんな事はされないだろうな。いいな、役所の連中は使いたいときに使いたいだけ金が使えて非課税なのだから。そんな不正を内部告発した警察官もいたが、その人など酷いイジメにあったそうだ。何しろ架空領収証作りを業務として行わなければ左遷だというのだから素晴らしいではないか。警察官の仕事は犯罪の抑止や事件の解決ではなく領収証作成だったのか。
◆ 民間会社で不正会計などがあればまず間違いなく当事者はクビだろう。刑事告発だってされるかも知れない。でも公務員は違う。仲間内でかばい合うから誰もクビにはならないし、もしそこでクビになどしたら今後の裏金作りにも影響が出る。腐った中にいれば腐っているのが普通であって、そこに新鮮なものが入ってくるのは拒まなければいけない。裏金作りや不正会計、その私的流用は結局は無くならないと思う。そもそもモラルとかが無いのだから悪事という概念が分からないのではないか。なので(又持論になるが)公務員給与の一括削減が良いと思う。公務員には様々な(今回のような金銭的面も含めて)利得があるのだから、少々給与を削っても何という事はない。足りなくなったらせっと裏金を作れば良いだけだ。
◆ その額が巨大になればいつかは発覚するだろうから適当な金額に収まるように会計操作をするだろう。その分を見なし報酬とすれば良いと思う。いや、本当はちゃんと取り締まった方が良いわけだけれど公務員の取り締まりを公務員がやるようではダメであり、民間人を入れてと言ったってその民間人に賄賂を送っちゃう(以前にあったなぁ、教授に研究費名目でカネを渡した事件が)のだからダメだ。政治家にしても同じで、いや、政治家の給料は高くても良いと思うわけですよ、ちゃんと仕事をやってくれるのならば。ただし政務調査費だとか何だとかの曖昧会計を助長するようなカネは支出すべきではない。ちゃんと報酬を貰い、その中から所得税や住民税を支払うという、ようするに政治家だって個人事業主と同じなのだから同じように会計を行えばそれで良いのではないだろうか。
タクシー(11/5)
◆ これから先年末に向かってタクシーの列は長くなる傾向にある。繁華街や駅周辺からの客が多くなる時期であり、多少でも回転率を上げようとするタクシーはそれらの場所に列を作る。新宿や銀座など一部ではこれらの客間知行列が規制はされているが、それ以外の場所や規制区域周辺では相変わらずの大渋滞が起きるのである。タクシーは一番左の車線を占有し、次に二重駐車の形でその周囲を取り囲む。歩道に乗り上げたり交差点の中に停車するなんてのはもはや当たり前だ。もしも普通の車がこんな風に道路を占拠したら共同危険行為で捕まるだろうがタクシーは捕まらない。その理由として交通安全協会へのお布施が威力を発揮しているのだという。警察の天下り団体である交通安全協会は非常に怪しい団体だ。もっとも警察自体が裏金捻出活動に没頭しているのだから、その天下り団体がまともなわけはない。
◆ タクシードライバに言わせると、規制緩和でタクシーの台数が増えたのだから多少の違法行為は仕方がないという。が、これは勝手な理論だ。だったら交通量が増えて渋滞が起きた道路なら何をしても良いというのか。規制緩和で台数が増えるのは、増やすことによって収益が上がると見るからではないのだろうか。たとえば台数を倍増させても収益が上がらないのだったら業者だって台数を増やそうと言うことはなくなるし、それほど儲からないのだったら撤退する業者もいるだろう。確かにドライバの平均賃金は低下の一途だというのだが、それによって食えなくなればタクシードライバだって減るはずだ。この辺りの理屈は純民間のサービスにしても販売にしても製造にしても同じなのである。それを規制緩和が云々というのは少し違うのではないだろうか。規制された中で利益を上げていけるのは確かに楽だと思う。しかしそれは業界の話であり利用者の話ではない。
◆ この規制に関しては何かというとはなしに出される場合が多い。ようするに従来は規制という中で守られてきた業種が、突然規制が撤廃されて自由競争になったらつぶれちゃいましたみたいなものだと思う。だからいつまでも規制しておきましょうねと言うのが族議員の考え方なのだが、それは国民に高い負荷をかけていることに他ならない。安全面や信頼性その他の監視は必要だが、業界そのものを規制で囲むというのはいかがなものだろうか。いや、そもそも規制産業はあるが安全面や信頼製の監視が出来ていないというとんでもない状況になっているのではないのか。件の事故米問題にしても食品メーカにこれを卸していたのだから何とも言いようがないというか、知っててやっただろうという感じだ。
◆ 政府はしかし何が起きても知らん顔である。食用に適さないものを食品メーカに売っても知らん顔。普通の民間企業ならば自社を守るためにいろいろな力が働いてバランスを保つわけだが、何しろ政府は自分たちのしたことに対して責任をとらなくて良い、まあ大臣の一匹でもクビを吹っ飛ばせば済むよなと言う程度のノリだから仕方ないか。
年金(11/4)
◆ 久しぶりに年金の話題でも。年金問題が発覚してからずいぶんと時が経ったが問題は何も解決されていないように思える。年金記録がおかしいとする加入者に対して社会保険事務所は「証拠を持ってこい」と言い、たとえば通帳などの証拠を持っていったとしても今度は「これは給料が振り込まれている証拠にはなるが年金が納められていた証拠にはならない」と突っぱねるのだとか。社会保険庁などの考え方は明確で、今問題が起きている人々の記録問題をうまく先送りしさえすればその人たちは死んでしまうわけだから問題にならなくなる。それまで頑張ればいいのだと考えているのだろう。思えば様々な問題が発覚した。掛け金をネコババしてしまった市区町村役場やら、消えた年金に加えて消された年金も出てくるなど、いかに社会保険庁の連中がいい加減なことを繰り返してきたかが露呈した。しかしその責任は誰も取らなくて良いというのがいかにも公務員なのである。
◆ 不祥事は社会保険庁だけではなく、もはや不祥事のバレなかった省庁なんてないのではないかと思うくらいだ。こんな奴らを国民は間接的に雇っているわけで、さっさとクビにしたいと誰もが思っているだろう。でもこれがクビに出来ないんだな、少々のことでは。エネルギコスト問題や米国発の不況により今年の冬のボーナスは余り期待できないとする企業が多いと思う。
でも公務員だけは仕事をしようがしまいが決まった額の賞与が与えられるのだから幸せだ。公務員改革は自民党には不可能な話で、じゃあ民主党に出来るかというとこれも微妙なところなのだが公約だけは立派なものを掲げている。
◆ 公務員の特性として自分たちの利益をおびやかすものとは徹底して戦うというものがある。じゃあ国民の利益は良いのか?というと、自分たちに関係のないことはどうでもいい。例が適切かどうか分からないが中国人は家族をとても大切にする。おそらくその家族愛は世界一ではないかといわれるくらいだ。しかし家族以外の生死は気にしない。家族は大切だが、他人は大切ではない。その境目が凄くハッキリした民族だという。
公務員も公務員同士の結束は固いが、国民がどうなろうと全然関係ない。公務員は中国4千年の歴史を受け継いでいるのか。
◆ 今の状態で公務員に何かをやらせてもダメだと思う。公務員をうまく使うならば、それ相応の法律が必要だ。以前にも書いたことがあるが鉛筆の使い方から書類の廃棄方法まで事細かに書いておかなければ公務員はその隙をつこうとする。なのでこれなりの法整備を行い、その法に基づいた仕事をさせるようにすべきだと思う。役所など何かというと前例がないとか何とか言うが、じゃあ前例のない事業はいっさい行わないのかと言えばそうではなく、自分たちがやりたい事にはどんどん金を使っちゃう。なのでこうした所もきちんと明記しておかなければいけないだろう。各地で起きている行政を相手とした問題も、元はといえば公務員の屁理屈に対応できる法が整備されていないからだ。問題解決に際しての先送り防止法なんてヤツの一つでも作ったら相当違うと思うんですけどね。
出版(11/3)
◆ オカルトグッズ愛好家のNさんが本を出したと言うことでごくローカルなエリアで話題になった。この話を雑記ネタにでもと言われたのだがNさんの知名度も下降気味だから今ひとつ乗らなかった。でもまあこうして書いてみようかと思った次第である。本は共同出版という名の自費出版みたいな形らしく、自費出版との違いは極々少ない印税が入ることだとか。その代わり発行に関する諸費用負担は大きく、ある程度資金のある人でないと出版できないと思う。
その、乗用車が買えるくらい(たぶん)の費用で千部ほど刷ったらしい。ご本人は血液型の本のように大ヒットを夢見ているのだが無理だろう。内容は数年前に公開された燃費グッズ記事そのままだそうだ。
当時は多少話題になっていたトルマリンも、当然効果がないのだから廃れてしまう。コンデンサも流行は過ぎた感じだし、何か新しいことを流行らせればいいのに。
◆ まあご本人としてはトルマリンが大好きなのかも知れず、それを銅板で挟んでみたりチタンの方が聞こえが良いからそっちが効果的(これは正しい。聞こえが良かったり見栄えが良い方がオカルトグッズは売れる)だとかこねくり回していた。しかしいかにも古い記事丸出しなので、むしろ数年前にはこんなグッズが流行りましたよと書いた方が面白かっただろう。燃費改善インチキグッズを取り巻く環境などを物語風に記せば読み応えが出たかも知れない。N氏が何故多額の費用を負担してまで、そして費用を負担するにもかかわらず古い記事のコピーで本を出すのか。おそらく目的は「本を出すこと」であってそれが売れようが売れまいが内容が何だろうが関係ないのかも知れない。俺は本を出したんだぞと満足でき、その為ならばカネを惜しまないのであればそれも趣味の一つだろう。どんな人でも、他人から見れば「???」の趣味にでもお金をつぎ込む。車に興味のない人から見れば、何で車に金かけて面白いの?となるし、アニメに興味のない人から見ればアニメグッズなど、骨董に興味のない人から見れば骨董品など何の意味をもなさないのと同じだ。
◆ その本は前書きと後書きだけは書き下ろしだと言うことなので立ち読みでもしてみようかと思った。N氏曰く新刊書のコーナに数列に渡って積まれているはずだと。でも千部しかないのでそんなに積んだら全国に回らなくなっちゃうんですけど… と言うことで残念ながらお目にかかれなかった。2店舗ほどの書店をチェックしたのだが無かった。うんうんきっと売れてしまったんだろう。そう言うことにしておこう。
N氏は以前にも本を出版(自分のお金で)していて、それを頂いて読んだことがある。楽しくすらすら読めるという感じの文章ではなく、色々な著作者の格好良いと思われる書き方を寄せ集めてみました的な感じで、だったら自分の文章で格好付けずに書いた方が読みやすいんじゃないかなというのが感想だった。たぶん燃費グッズの見栄えや聞こえに拘るように、格好から入るタイプなのかも知れない。
収益改善策(11/2)
◆ 移動体通信各社はいかにしてARPUを上げていくかに頭を悩ませている。通話ARPUは各社共に低下傾向であり、その中でも自社網内準定額のSBMは急降下状態だ。何度か書いているとおり孫さんの頭の中には他社通話やゴールデンタイムの通話があるから大丈夫だろうと思ったに違いないが、ところが加入者の方がずっとお利口で無料以外の通話を控えるようになったものと思われる。ドコモやauにしても家族定額を行ったわけで、確かに家族間の通話分数は少ないとは言っても無料と有料の差は大きく、常に有料が意識されるようになったと思う。結果として通話時間は微増ながら収益率が上昇しない。
◆ そこで音声ではなく通信で儲けようと、ドコモはパケホーダイの実質値上げを行った。傾斜型課金と引き替えに飽和部分の金額を値上げしたのだ。これによって見かけ上は安くなるが実は安くならない。傾斜が急なために少し使うと金額はぐっと上がるのである。それ以前にもiモード代を値上げしたドコモはかなりの増収が期待できる。ドコモが増収と言うことは利用者は損をすると言うことで、端末代の値上げと共に加入者は苦しめられていると言えるだろう。
ARPU低下に苦しむSBMも従来は完全無料だった自社網内メールにS!契約が必要になった。ドコモにしてもSBMにしても値上げの合い言葉は「他社並み」だ。ようするに価格の高い方に合わせてしまうと言う、競争による値下げとは全く逆の流れなのだ。
◆ SBMのS!必須化には同社のIP契約者数割合が他社に比較してかなり低いこと、それを何とかしたいという思いもあると思う。でも考えてみていただきたい。基本料金の980円に対してS!の315円はかなりの割合になる。これが基本料金2千円、メールを使うのに315円なら比率的にも納得しやすいと思う。しかし980円に対してだと考えると高く感じてしまう。これはSBMに限らずドコモでもauでも同じだ。同じなのだが、今度は通話定額の有無が気になるポイントである。せっかく無料なのにメールを使おうとすると有料。だったらSMSで良いかなと考えはしないだろうか。ドコモの場合も家族間のメールは従来から無料だがiモード代は必要、そのiモード代は5割もの値上げをされた。ちなみにドコモの家族同士でSMSが無料かどうかは知らない。そもそも電話番号を使うSMSにはspamがやたら飛んでくるので一律拒否設定をするほど使いにくいシロモノだからだ。
◆ ドコモはパケ放題の値上げに伴い、パケ割も廃止した。
ここにも値上げの流れがある。パケ割廃止で大容量ファイルてんこ盛りのコンテンツなのだからパケ放題に契約する以外に安心してパケット通信を行う手はない。
これが更にドコモの収益率を向上させる。SBMの方はと言えば大容量ファイルを定額だからと言ってどんどんダウンロードされたらたまらないと孫さんも言っていたとおり、そもそも容量制限が厳しいのと通信速度が遅いので自ずとパケット量の上限は決まってしまう。これがSBMに於けるIP接続サービス加入率の低さでもあり、低いからこそそこを掘り起こせれば収益増につながると考えられる。考えられるのだが、そもそも加入率が低いには訳があるわけでそこを改善しなければいけない。
ハイブリッドアメ車(11/1)
◆ デトロイトショーで既に公開されたシボレー・ボルトはLi-ion電池搭載のハイブリッド車だ。ディメンションはプリウスに近く、リアスタイルなどもプリウスを意識したんじゃないのと思いたくなるような感じ。プリウスより若干短く、低く、ワイドなプロポーションはより普通っぽく見える。プリウスももう少し低くワイドならば見え方も違ってくるのではないかと思うのだが、若干細長いそのスタイルは実寸よりも小さく?貧弱な感じに見えてしまう。やはり乗用車にとって幅と高さの関係は重要で、5ナンバー枠一杯の幅に対する高さは1400mm程度ではないだろうか。軽自動車などは規定寸法の中でギリギリ一杯まで大きくすると言う発想になるので自ずと四角く背の高い車になる。横幅が不足する分を高さで補おうみたいな感じだが、今後燃費競争が激化すると空気抵抗の巨大な箱形ボディは不利になる。
◆ シボレー・ボルトの前輪を駆動するのは111kWのモータであり、エンジンはバッテリが不足してきたときに駆動力と充電を担うものだと説明されている。電池のみでの走行距離は64km程だというから近場に出掛ける程度であれば電気自動車としての利用が出来るだろう。なおバッテリは120V家庭用電源で充電できるが、フルチャージまでに8時間を要するという。
生産の可能性を同社は否定しないまでも肯定もしていない。そもそも現状の米自動車工業がどこまで続くのか、続いていられるのかも怪しくなってきている。あのアメリカで車が売れないというのだからただごとではない。
◆ 欧州車にもハイブリッド化の動きがあり、エンジンが不得手とする部分をモータに肩代わりさせることによる燃費向上というか燃費規制クリアというかは自動車メーカにとって魅力あることなのだろう。電池に関してはLi-ionが有望視はされているもののプリウスにしてもNi-MHな訳だし、コストと安全性などを考えると色々難しいのだろう。件のシボレー・ボルトはLi-ion電池セルを220個使うと言うが電圧や容量は不明だ。電気自動車の場合は携帯電話以上に(携帯電話も相当過酷だが)過酷な条件で使用されるのと寿命を考える必要があるので携帯電話用バッテリと同じようなものという訳にはいかない。寿命などを考慮すると体積と重量と価格が増してしまい、電気自動車やハイブリッドカーの価格を押し上げる。Ni-MHは安価で充電制御も楽だが容量が少なくメモリ効果もある。
◆ トヨタが2代目プリウスにもMi-MHを使ったのは、勿論第一にコストだと思うが安全性も考えた上だろう。三代目プリウスは当初Li-ion電池搭載で年内に発売される予定だった。それが安全性の担保が出来ないなどとの理由からNi-MHに変更、それに伴い発売時期を延期したという。携帯電話が発熱したとかPCが火を吹いたなんて話が出るLi-ion電池なので安全性が確保できなければ自動車には積めない。事故が起きないまでも故障と判定されるような事態になればメンテナンスコストが膨らんでしまう。
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