過去の雑記置き場
過給器 (2/1) 高速燃費 (2/2) Eクラス (2/3) エコ替え (2/4) 電動化 (2/5) 保証 (2/6) 電気自動車 (2/7) 谷中銀座 (2/8) 去年の今頃 (2/9) FC単車 (2/10) 保護フィルム (2/11) オジサン (2/12) フルブラウザ (2/13) タッチ操作 (2/14) 段落のワケ (2/15) 階段 (2/16) 価格競争? (2/17) HDD不良? (2/18) イメージ商法? (2/19) HSDPA (2/20) 微細加工 (2/21) 評論家 (2/22) 元祖か本家か (2/23) イメージ (2/24) 生態系 (2/25) EMAは健全か (2/26) 寿命 (2/27) 要らないもの (2/28)
要らないもの(2/28)
◆ ガソリン価格は下がったのに車が売れない。一旦クルマを手放した人は再度車を持とうとはなかなかしない。
若者の車離れが叫ばれて久しいが、若者だけではなく都市部の人が車離れを起こしている。これには不景気も関係しているだろう。何百万円もする出費を気軽に出来る状況ではないかも知れないし、或いは出費が可能だったとしても自動車という道具にそれを費やすかどうか考えてしまう一面もあると思う。確かに公共交通機関の余りないエリアでは自家用車は必須なのだが、では東京近郊で考えるとどうなのだろうか。どこかに出掛けたいとすればレンタカーやカーシェアリングがある。必要なときに必要な道具を借りる方が合理的だとは考えられないだろうか。
◆ 日本人、というかアジア人全般は見栄を張るのが好きだと思う。4気筒より6気筒が良くて、さらにV8ともなれば自慢の種だぜ!という世代のオジサンもいることだろう。300万円のクルマより500万円の車に乗っている奴の方が偉いんだと勘違いしている人だって少なくはないはずだ。しかしそれは見栄と虚勢で生きている或いは生きてきた世代の人に当てはまる事であり、エコだ環境だ合理性だと聞かされた世代に通用しないと思う。デカくて高価な車に乗りたければトラックが良いんじゃないのみたいな感じで、おそらくそんな大人達からしてみると若者のファッションは理解しがたいものがあると思う。要するにお互い様だ。
◆ しかしそんな見栄な世代が現役から遠ざかりつつあり、さらにクルマ自体が特別なものではなく単なる移動のための道具として扱われる時代になればクルマが欲しいか欲しくないかよりも、その道具に実用性を感じるか否かが重要になってくる。もちろん趣味の世界は全く別で、他人から何といわれようが俺はこれが好きみたいな世界はどこにでもある。精密機器としてのメカニカル時計、それはウルトラ高価なものが多いのだが、そんな時計も趣味の世界に他ならない。だからスペシャルな趣味性の高い車は高額でも売れると思うが、どうでも良い車はどうでも良い値段であっても売れない。
だって考えてみていただきたい。300万円あったら1年間くらいは食っていけるのである。それをたった一台のクルマに、しかもそのクルマは購入直後から価値が急降下するという、そんなものに使って何が得なのかと考えるだろう。
◆ 日本の自動車はモデルチェンジをくり返しながら急速に性能向上を果たしてきた。しかし実用品としての耐久消費財だと考えれば長期に渡って利用できることも又大切だと思う。高額な買い物ではあるけれど、この先10年使えるんだから良いか、みたいな。これは自動車先進国の購買スタイルと似ているところがあり、日本でもその方向に向かうのではないかと思う。まあそうは言っても300万円のクルマを10年使ったとしてもクルマの原価だけで年間30万円、月間2.5万円。それにガソリン代や税金を加えていくと、やっぱり車に乗るより月に一度ウマイもの食った方が幸せかもねと思う層が増えるのは当たり前なのかも知れない。
寿命(2/27)
◆ アナログレコードってどの位の年月使われていたのだろうか。その後CDとなり今も音楽分野では主流だ。ビデオ記録だとVHSがあり、その後HDDレコーダとDVDが主流になるが、DVDは早々にBDにバトンタッチしそうな勢いだ。アナログ携帯電話はサービス開始から停止まで20年ほど、PDCの寿命はそれより短く、FOMAは更に短くなるかも知れない。技術の進歩というか進化は年を追うごとに早くなってきていて、つまりはものが古くなりやすい時代になってきたと言うことだ。発展過渡期の例えばCPUなども今はそこそこ安定してきているが従来は毎年のようにクロックが速くなり、メモリにしても、これは今でも同じかも知れないがビット単価が低下する。
◆ 白物家電なども地味ではあるが進化はしている。進化はしているが基本性能が変わらないので長期間使える。
これが2010年以降はディジタル炊飯器でないとお米が炊けませんなんて話になると困るがそうではない。冷蔵庫や洗濯機は効率化が新製品の謳い文句だ。電力消費量を抑え、水道使用量を抑え、洗濯時間も短縮するという洗濯機、ただし高額。冷暖房機に関しても同様に効率アップで電気代節約が合い言葉になっている。
寿命が長かったブラウン管テレビの時代も終わった感じがする。それはディジタル化を待たずに、液晶テレビやプラズマテレビの価格低下がブラウン管を一気に駆逐してしまった。一時期は16 9のブラウン管テレビもあり、しかし4 3の放送をゆがめて映すだけで今ひとつ人気もなく、あげくには4 3のTVが再度売られ始めるという現象まで引き起こしたのだがディジタル化になってやっと16 9が日の目を見ることになる。しかしながら現時点では4 3のアナログ放送受信者もかなり多いことから4 3画面で観ても意味が分かるように放送が作られていて、逆に16 9の画面(放送)を観ると左右に無駄なスペースがあったりする。
◆ テレビはディジタル化されて又しばらくの時そのままのスタイルを維持するのだろう。携帯電話のように10年ほどで方式変更なんて事になったら又大事である。その携帯電話にしても4Gの後には何がいつ頃来るのか分からない。4Gを拡張するような形で、つまり3.9Gから4Gへの移行のように4Gの次の世界が来るのか?それとも次の世界など当分やってこないのか。この辺りは日本の総人口や就業人口にもよると思うし、今言われている若者の自動車離れのような携帯電話離れが起きれば市場は一気に小さくなってしまう。
◆ 今や殆ど見かけなくなったフィルムカメラ、フィルムの歴史はかなり長かったと思うのだが、それが撮像素子とプリンタに変わってしまった。もしかしたらガソリンで走る車も早々になくなってしまうのだろうか。
初期のデジカメが出た当時、便利だけれど画質はまだまだだねと言っていた。それが数年もすればデジカメ一色なのだから自動車の世界が変わったとしてもおかしくはない。水素で走るのかアルコールで走るのか、或いは電池で走るのかは分からないが、インフラ整備とコストダウンが自動車の世界を変えてしまうのかも知れない。
EMAは健全か(2/26)
◆ EMAとは社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構であり、モバイルコンテンツに関しての審査などを行うところだ。ここに認めて貰えれば18歳未満のものが所有するケータイからもアクセスできるが認めて貰えないとダメ。EMAの会員には多くの企業が名を連ねて上納金を納めるが、これら会員が運営するサイトは多少怪しくても健全サイトと認定される。ここで言う「多少怪しい」は私の主観でありEMAの主観ではないし客観でもないと思う。携帯電話の学校持ち込み禁止はまあいいとして、携帯電話の所持自体を規制するのはどうかと思う。これと同じように有害サイト、例えばウイルスをばらまいたりフィッシングを行うような所を規制するのもまあやむを得ないだろう。しかしEMAの行っているのはホワイトリストを作ることだ。
◆ ケータイのアクティブユーザ層である中高生は18歳未満であり、これらの顧客を取り込もうとすればEMA認定が必要になる。認定されれば収入が得られ、認定されなければ排除される。これが一つの会員制団体の力だけで行われているところに私は違和感を感じる。従来から言っているように危険性を教育することがまずは必要であって、18歳未満には見せません、18歳以上ならご自由にどうぞというのはいかにも官僚主義的な臭いがする。文化人を集めて審議するのかも知れないが、所詮金を取って審査を行う訳だし、会員からも金を取っているのだから中でどんな審査や審議が行われているのかよく解らない。
理事などの名前を見てもドワンゴだとかディー・エヌ・エーの取締役などが名を連ねているわけだ。すなわち、これらの人たちが商売敵のサイトを認定しなければ利権は守られると言っても過言ではない。
◆ もちろんEMAの運営方法に問題があると言っているのではなく、問題がないと言いきれますかと言うことだ。世の中の情報をほんの一握りの(便宜上)知識人が良いとかダメだとか言う権利はないと思う。例えば映倫のように全てのプログラムがそこを通過しなければならないというのであれば話は別なのだが、申請したものは有料で審査した上で健全か健全でないか判断します、審査しないものは全部不健全ですは余りに乱暴ではないだろうか。
そもそもブラックリスト方式も考えられていたのだがそれはどうなったのだろう。ブラックリストと言っても闇サイトは闇にあるから闇サイトな訳で、それを制限することが本当に出来るのかという問題もある。結局そう考えていくと人の手によるフィルタリングは非常に難しいし機械による判断ではそこを抜けようとする輩が湧いてくる。健全なサイトを装って審査を通過した後で裏ページを作ったら、それをEMAは何日で発見できるのだろうか。こうしたフィルタリングレスポンスのテストも含めて行わなければフィルタの意味はない。なまじEMA認定だから安心だとアクセスしたページがワンクリック詐欺だったらどうするのか。結局完全なんてあり得はしない。
◆ 携帯電話でのアクセスは制限するがPCでのアクセスは良いですよとか、携帯ブラウザはダメだけれどフルブラウザ使ったらアクセスできちゃったとか、或いはスマートフォンはどうですかと言われたらきっと困るに違いない。
確かに掲示板やメールがいじめの対象になるなどの問題は起きている。しかしそれは制限だけでは決して改善されない類のものであり、例えば怪しげな情報満載のメルマガなどが出回ればWebアクセスのフィルタなど意味をなさなくなる。
生態系(2/25)
◆ メダカが減ったと言われる。澄んだ水の川が少なくなったからなのか?紫外線の影響だという人もいるが、やはり水の綺麗な川や沼地が減少した影響が大きいのだろう。小さな魚は農薬や洗剤などの物質にも弱く、或いは綺麗な水のある場所に入れないような河川の構造や地中化などもメダカを苦しめる。外来種などに捕食されるとかの問題もあるが、一部の河川というか小川などではメダカ保護のための水質浄化作戦が行われたりもしている。減っているのはメダカばかりではなくスズメも減少中らしい。スズメと言えば地方ではこれを食するところもある。私も食べたことがあるが味は忘れてしまった。なんだかとても骨っぽい感じがした。
◆ スズメと言えばどこにでも居る印象が強く、チュンチュンと鳴いているイメージなのだがそう言われてみると最近は見かけないような気もする。都市部ではスズメの餌となる虫なども減っているだろうし、より大型のカラスなどに巣をあらされてしまうのかも知れない。スズメは意外に敏感な鳥で飼うのは難しいと聞いたことがある。鳥かごに入れて飼おうとしてもなかなかうまく行かずに弱ってしまうと。スズメの減少は日本ばかりではなく、欧州の幾つかの国でもイエスズメの減少が報告されている。イギリスでは10年間で9割ものスズメが減り、ハンブルグでもプラハでも半数以下にまで減少したと言われている。
◆ スズメの減った原因もハッキリはしていないのだが、自動車の排ガス公害だとか他の鳥類に補食されてしまうとか、はたまた携帯電話の電波のせいだとかの他にも気候変動による影響や雑木林の減少など住むのに適した環境が奪われたことも勿論原因としては大きいに違いない。メダカやスズメの減少が地球温暖化や炭酸ガス濃度の上昇に直接結びつけるのはどうかと思うのだが、環境保護に熱心な、或いは不安を煽ると視聴率が上がる的なTV番組などではこれを結びつけたくなるのも致し方ないか。メダカやスズメ以外にも乱獲などによって減少したり絶滅した種はある。人間の生活空間や環境に合わせて自然が移り変わるのは仕方ない部分であり、共存できない種は滅びてしまう。逆に強いものは生き残ってカラス公害だとかハト害だと言われて邪魔にされる。
◆ もしも鳩が減少してきたなら、カラスが激減したとしたら人々はそれらの保護に乗り出すのだろうか。ではネズミは?ゴキブリは?どうだろう。つまりこれって人間が生きていくための都合で他の生物の生態系を変化させているのだと思う。自然保護だ環境保護だと人は言うのだが、誰にとって幸せな環境を作ろうとしているのだろう。高級住宅地を造成し、しかしそこにボウフラがいて蚊が発生すればおそらく駆除を行うだろう。でもボウフラを食っているヤゴは?トンボは減っても良いのか。水が汚れればホタルは生息できなくなる。しかし水路の雑草を刈り取れば人間にとっては心地よい水辺になる。
イメージ(2/24)
◆ 人でも企業でもイメージがある。アンケート調査によればドコモはお仕事用、auは若者のイメージだそうでなるほどなと思う。auは学割などをいち早く採り入れると共に若者向けのコンテンツなどを充実させた結果若年層の支持を得た。今は幾分下降線ではあるのだが、クラスの友達がauだから自分もauにしたいと言う中高生が多くいた。ドコモの仕事っぽいと言うのも分かるような気がする。利用者の平均年齢が高く気の効いた面白さがない。SBMのイメージは安っぽいだ。安いイメージなのではなく安っぽい所がSBMを表していると思う。もしも実際に安ければ、例えばEMのような感じだと安いイメージになると思うのだがそうではない。安っぽさの演出もなかなか良い線いっていると思う。学割対象に「タダメロディー」とか「タダコミ」とかを提供している。他にも「タダトモ」などの言葉も多用されていて、これらが安っぽいイメージを作り上げていると思う。
◆ 以前に書いたイメージ商法ではないが、SBM自身も安っぽさというか安い風なイメージを作り上げるべく努力しているのだろう。例えばこの学割にしても、昨年と違って無料にはならなかったのだが、学生向けにコンテンツの無料パック化などがある。通常有料だとすると料金を払っている人たちは学生だけタダなのは狡いと思うだろうし、そもそもが学生向けに作ったコンテンツだとしたら無料が当たり前なのかも知れない。
各事業者共に新規契約獲得のためにインセンを出しているのは周知の事実だが、SBMの場合は学生にもこうしてインセンを出す。その原資は言わずと知れた既存加入者であり、やはり不公平感はあるだろう。
◆ FOMAはつながらないという、これもドコモのイメージだ。イメージというか実際につながらない場所も多かった(今でも)のだから真実に違いない。ドコモは高いというのもイメージで、確かに端末は高いがサービス料金はauと余り違わないと思う。こうしたイメージを変えようとするのは大変なことで、ドコモにしてもエリアの拡充をあちこちで宣伝し、やっとここまで来たのかなと言う感じ。SBMもエリアが狭い、都内などでも建物の中では使えないことが多いのは知られたことで、販売店などでも「エリアが狭いですね」と言えばすかさずホームアンテナを勧めてくるといった具合だ。おそらくエリアが狭く通信速度が遅いイメージは、例えエリア整備が出来たとしてもFOMAのエリアイメージ同様簡単に消え去るものではないはずだ。
◆ SBMが安っぽさで売ろうとするのはYBBに習うところがあるのかも知れない。今となってはYBBのADSLは他社より高いのだが、それでも世間のイメージは「YBBなら安そうだ」だという。価格の比較をすることなく、YBBなら安いだろうと契約を結ぶ層が少なからずいるに違いなく、モバイル事業でもそのイメージを継承したいと思うのは当然かも知れない。実際に契約して思ったほど料金が安くないと思ったところで、他社はもっと高いに違いないと考えれば不満にはならない。
元祖か本家か(2/23)
◆ SBMの春モデルはドコモやauのお下がりを頂いてきたような感じだ。従来はドコモやauより色数が多いとか薄いとかと宣伝してきたが端末販売台数激減での方向転換を行ったのだろう。しかしこの真似スタイル、最初はご存じ料金プランの真似から始まったのだがその後コッソリ中止した。今回は料金プランの真似ではなく端末の真似だ。すなわち魅力的端末を目当てに契約事業者を選ぼうとしている人に対して、ウチもドコモやauの人気機種と同じものがありますよとやるわけだ。これはかなりイケると思う。どれが元祖でどの事業者が本家かなんて関係なく、SBMにも同じようなモデルがあれば買う側としてはそれで良いと思う。こうした物まねスタイルが出来るのはSBMが新サービスを開始しないからでもあると言える。931SHなどはウィジェットなどに対応したばかりにバグが発生したりするのだが、そうでなければファームも使い回せる。
◆ しかもドコモやauの新機種発表後、売れ筋を狙ってメーカに発注をかければ数ヶ月後にはその人気機種を買うことが出来る。同じ時期に発表されても売れそうにない機種は発注しなければいい。市場調査も開発の苦労もドコモやauがやってくれているのだから、後はそれを頂戴して売るだけ。何と効率の高い商売だろう。では何故今までこの手のスタイルが流行らなかったのか。一つは新機種と新サービスをセットとして考える場合は開発期間が長くなるのですぐに物まねというわけにはいかず、半年遅れとか一年遅れになってしまったこと。もうひとつはモロに物まね機種となると事業者のプライドがこれを許さなかったこともあろう。
しかしSBMの場合はなりふり構わず的なところがあるのでこれが出来た。
◆ SBMのモデルを見ると幾つかの種類に分かれる。シャープ系ではウイジェットなどに対応したファーム、そうでないものなど。この辺りは型番が云々ではなくどのファームをどの機種に乗せるかみたいな感じなのかも知れない。インターネットマシン元年を宣言したのは昨年だったと思うのだが、これはPOPi同様しぼんでしまったのか。残念ながら春モデルではフルキー付きのマシン(!)は登場せずだった。新機能搭載にしても何にしても恐る恐るなのか開発費が厳しいのか分からないのだが、一時期のSBMの派手さや勢いは失われていると思う。
確かにEMには追いつめられ、ドコモやauには増益で逃げられた感じはするが数字の上での純増があるではないか。エリア整備はやめました、新機種開発もやめてドコモやau路線で行きますでは面白味がない。何となく安い&安っぽいイメージと、フツーに使うと意外に安くない価格。これだけではそれこそYBBと同じになってしまう。オープンなインターネットだと言ってみたかと思えば、それとは反対の閉じられた世界でのS-1を発表してみたり2年前の料金プラン迷走に続いて今度はサービスの迷走が始まるのだろうか。
評論家(2/22)
◆ 役人の天下りや渡り問題に関して、評論家というか自称評論家というかな人が言っていた。曰く、役人は給料が安い。安い給料で働かされているのだから、定年後や退職後に沢山の金が欲しいと思うのは当然だと。この評論家センセーに言わせると役人の給料を上げれば天下りはなくなるのだというのだ。そうだろうか?例え給料を上げたところでそれ以上の金が欲しいと思うのは人間共通のことではないのか。そしてもうひとつ、例えばこんなケースがあったとしたら評論家センセーはどう思うのか。Aさんは安月給で定年まで民間企業で働いた。彼は安月給で長いこと働いたのだから、もっと金があっても良いはずだと思い銀行強盗をした。もしも給料が高かったら銀行強盗はしなかったのか?それは違うと思う。給料が安かろうが高かろうが強盗と話は別だ。
◆ ちなみに官僚の年収は50歳で2千万円を超え、60歳では2.5千万円を超えると思う。サラリーマンの平均年収が500万円以下と言われているが、この額ならば30歳前に突破できる。ちなみに退職金は1億弱だそうだ。一方で天下りの話も舞い込んでこないようなノンキャリアの場合は40歳で600万円ほどの年収らしい。もしも天下りでフトコロを豊かにすると言うのならばノンキャリア優先でなければいけないんじゃないのかな。ちなみにこれらのデータは少し古いものなので現在とは違っている可能性がある。
いずれにしても天下りによって本人のフトコロを肥やすのは勿論のこと、その理由付けのために税金を大量に無駄遣いしているのも又事実なのだ。
◆ 評論家センセーとしては天下りが無くなると評論できなくなって自分の懐が寂しくなるのかな。だとすると、いつまでも批判の対象である天下りに暗躍して欲しいと思うのかも知れない。F&Fでは以前から書いているように、職業選択の自由があるのだから天下りを禁止する云々はお利口な策とは言えないと思う。なので天下りするのは自由にしておいて、ただし天下りが一定数いる企業や団体には国から一切の発注をしてはいけないと決まりを作ればいい。もちろん天下り団体へ下請けに出すことも許してはいけない。そしてこれに反した役所は厳罰に処すようにする。公務員だからと言って無責任主義はダメよと言うことで、損害賠償や懲役など厳しい罰で臨まなければ奴らは言うことは聞かない。勿論発注側のみではなく受注側も同様だ。天下りの存在を隠す、或いは天下りの親族名を使うなどした行為に対しては厳しい対処が必要だ。何せ奴らは無駄に賢いのでちょっと目を離すとササッと悪事を働いて知らん顔をする。
◆ 麻生さん自身が天下りを認める風な人なので現状ではどうにもならないばかりか、官僚支配をより強いものにしている事は確かだ。じゃあ民主党が政権を取ったら良いのかと言われても、やってみなければ分からない部分は多い。それこそ政治家お得意の口先だけかも知れない。今年は必ず選挙がある。どこが勝つのかは分からないが、今までの流れが断ち切れるような政治にならなければ、今年も来年も5年先も何も変わらないような気がする。
微細加工(2/21)
◆ 水晶振動子がある。非常にQの高いデバイスで、安定した周波数で発振してくれる。水晶振動子は水晶の軸に対する切断角度によってATカットとかBTカットなどがあり、振動モードや温度特性も異なる。現在一般的に使われているのはATカット、これは厚み滑り振動といってこんにゃくを上から潰しながら平行四辺形に変形させるような振動をする。温度特性が3次カーブを描くことも他のカットとは異なる点だ。温度特性はカット角度が非常に重要で、これがばらつくと温度特性がばらつく。温度特性を気にしない用途にはどうでもいい話なのだが、最近の通信機器や携帯電話では相応な精度の発振周波数安定性が求められるためにこれは重要だ。
◆ オーブンに入った水晶振動子も過去には良く使われていた。温度特性を持っているのだから、その温度を一定にすれば特性も一定になると言う考えかたである。だが温度を一定にするのは意外に難しいしスペースも電力も消費してしまう。そこで考えられたのがTCXOで、これは電気回路によって水晶振動子の温度特性と正反対の特性を作って打ち消す仕組みだ。従来の加工技術が発達していなかった頃は、水晶振動子を温度テストして、その逆特性を回路に組み込むなど非常に手間のかかるものだった。その後加工技術が発達&バラツキが少なくなると、予め決められた角度(=温度特性)の水晶振動子が作れるようになり、無調整で温度傾斜の殆ど無いTCXOが出来るようになった。
◆ ATカット水晶振動子の発振周波数はおよそ1.6MHz/mm(厚み)である。16MHzの0.1mmはまだ良いとして、最近では50MHz近い周波数のものまでファンダメンタルで発振させられるのだから凄い。これらもICのウエハを切断するような丸鋸(的なもの)や研磨技術などの発達が生み出したものだ。従来は同じ周波数を得るならば厚みを稼げるBTカットが使われていたような分野でも、薄いATカット水晶に置き換わるなど変化が進んでいる。水晶板には発振させるための電極を付けなければいけない。これに関しても従来は真空蒸着などが利用されていたのだが、最近の超小型水晶では半導体製造チックなスパッタリングみたいな方法や、或いは印刷によって電極を付けてしまう。水晶板の厚みで周波数が決まるので、これは電極の厚みも影響する。従って電極を付ける技術もきわめて重要になり、しかも低コストで量産性が良くなければいけないのだから難しい。
◆ 水晶は発振子としてだけではなくフィルタ(モノリシックフィルタやSAWフィルタなど)にも使われている。水晶と言っても宝石用の天然水晶ではなく、現在は人工水晶が主流だ。年々LSIの高集積が進んでいるが、未だに使われる物理振動子としての水晶は、この先もずっと無線機の主要部品であり続けるのかも知れない。おそらく水晶がもっとも沢山使われたのは米国のCB機がPLL方式になる前だろう。20チャネル機だと送受信合わせて40個以上の水晶振動子が使われていた。これがPLL主流となって基準発振器の1個だけになり、今も多くの携帯電話などは1個のTCXOから各種周波数をPLLで作り出している。
HSDPA(2/20)
◆ ドコモはHSDPAエリアの全てで7.2Mbpsサービスを行っている。SBMはHSDPAエリアの一部(どこがエリア化は未公表)となっているが違いは何だろうか。HSDPA対応基地局ならば1.8Mbps〜14Mbps迄に対応しているものと思われる。わざわざカテゴリを制限する必要もないし、移動機であれば消費電力や実際の処理が追いつくかどうかと言う問題もあるのだが基地局にその心配はないと思う。従って3.6Mbps迄しか使えない基地局などがあるとは思えない。では何故7.2Mbps対応にしないのか。ドコモは905iから7.2Mbps対応を行う予定ではあったが地上系などを含むネットワークキャパシティの問題から、7.2Mbpsにした所で実際の伝送速度上昇率が余り上がらないと見て7.2Mbpsアナウンスを見送ったとも言われている。同時利用コード数が増えるのでセル内の同時サービス者が減ることにもなり、マクロセル化も必要だろうし地上系の補強も必要だったと考えればこの説にも納得できるものがある。
◆ ではSBMの場合はどうだろうか。SBMによれば都内の一部地域では7.2Mbpsのサービスを行っているという。何故HSDPAエリア全てを7.2Mbps対応に切り換えないのだろうか。一つはドコモと同様に無線系や地上系ネットワークのキャパシティが不足していると思われること。もうひとつは孫さんが以前から言っているように、定額だからと言って好き勝手にパケットを使われては堪らないと言うこと。勿論その両方があるのかも知れない。ドコモの場合は多くの基地局でHSDPA用の物理チャネルを専用として持っている。これはフルパワーでタイムスロット分割送信を行うには好都合で、精密なパワー制御が必須な非HSDPAと分離した方が何かと良い。SBMはHSDPAエリアそのものが狭いので専用物理チャネルを割り当てているとも思えず、もしそうだとするとばらまいてしまった中継局の問題もあって音声チャネルに与える影響も考える必要がある。もっとも別の物理チャネルを割り当てたところで中継局はそんなことは気にせず中継してしまうので、あとは移動機のダイナミックレンジ任せみたいにはなる。
◆ HSDPAの場合は通信状態の良い端末に優先的にデータを送る的な動作をするので、基地局密度が低い場合には実効速度が出なくなってしまう。以前にも書いたが多値変調は魔法ではないので、それなりの速度を出そうと思えばそれなりの通信品質を確保しておかなければならないのだ。私自身がSBMのHSDPAを体験しているわけではないので何とも言えないのだが、通話中の安定度やノイズなどを思うと決して全てのエリアで高S/Nが確保されているわけではないというか、むしろギリギリの状態で使われているところが多いのではないかと思う。音声処理の優劣を考えたとしてもSBMの通話にはノイズが多いし切断も起きる。CDMA方式の場合はセル内利用者が増えるとS/Nが下がって通話・通信品質が悪くなったりセル半径が小さくなったりする。実際加入者増によって従来はギリギリ使えていたところが圏外になってしまった事も経験している。この辺りの加入者増とエリア設計の関係もおおいにあるだろう。ちなみにこの圏外が多くなってしまった某所なのだが、最近になってまた使えるように戻っていた。加入者が減ったとも考えにくいのでアンテナのビーム角などをチューニングしたのか?何かを行ったのだと思う。
イメージ商法?(2/19)
◆ SBMはこの春モデルから1Mバイトまでのデータの送受信が出来る機種が登場した。従来はケータイの中で最もプアだと言われていたドコモも、ファイル添付方式を採用することによって2Mバイト(たぶん)程度までのファイルを扱えるようになった。過去には添付ファイルが格納されたサーバのURLが貼り付けられている、何とも不細工なものだった。通信の高速化やカメラ画素数の増大、Flashや動画、pdfやExcelファイルなど今やケータイで取り扱えるデータの多種にわたるようになった。
◆ 大容量ファイルの送受信には高額なパケット料金が必要となる。パケット定額サービスに加入していれば未だ良いのだが、そうでない人が大容量ファイルを受信してしまうと悲劇だ。ドコモの場合は家族間メールが無料なので家族間であれば好き勝手にメールを送ることが出来る。(100kB以上は有料)SBMは従来はSBM同士のメールは完全無料だった。しかしARPU減少が止まらない同社はSBM同士のEメール送受信に315円のS!有料版を必要とした。もちろんドコモも同様だが、これは以前から変わっていない。そしてSBMは大容量メールはSBM同士でも無料ではないと言い始めた。過去に孫さんは無料(定額)だからと言ってパケットを使いまくられたらたまらないと発言している。回線さえ余裕があればパケットを使われたからといって電気代以外のコストがかかるわけではないのだが、その回線負荷がいっぱいいっぱいだとすれば出来るだけ大容量ファイルは送受信して欲しくない。しかし金を払ってくれるのならば話は別と言うことだ。
◆ SBM同士はメール無料とイメージづけられている人が大容量メール(といってもたった1Mバイト)の送受信を繰り返したらパケット代が大変だと思う。例えばドコモの場合だと、ドコモ=高いイメージがあるので多少の注意はする。しかし無料のイメージが付いているSBMはそうではない可能性もある。この細かな値上げや課金システムの変更は、こうしたイメージと実際の違いによる勘違いを狙った商売ではないかと思えなくはない。もちろんこれに関して周知を徹底するのならば問題は少ないと思う。ドコモも最近は悪質になってきたのだが、以前は何かとパケット代に注意しましょうとかパケホーダイに入っていない場合はこれだけ金がかかりますよとか表示していた。というか、それが本当ではないだろうか。電車に乗ってどこかに行くのに、その電車代がよく分かりませんでは怖くて乗れない。
◆ ただ最近のドコモは結構悪質化していて、例の無料で誘ってそのまま有料コースに突入させたり(ただし無料期間の登録を確認するページはある)する商法を平気で行うので注意しなければいけない。以前にも登録月は無料になるサイトはあったが、こちらは最初から有料を謳っていて登録月はサービスしますよというスタイルだった。それが言い方を変えただけと言えばそうなのだが、無料ですよ、でも月が変わっても退会しなければ課金しますよとワンクリック詐欺モドキになって来たのが悪質だ。
HDD不良?(2/18)
◆ 1月29日、それは突然起こった。F&Fサーバにアクセスできなくなったのである。コンソールにはDMAエラー的なメッセージが大量に出ている。と言うことはHDDが壊れたのかな?ミラーになっているから壊れた方を外せばいいな。そう思ったのだが甘かった。電源断から再起動してみると起動途中で止まってしまう。HDDを一台にしても状態は同じだ。まさか二台同時に壊れた?いやいやそんな宝くじに当たるような確率のことが起こるとは考えにくい。そこでCDからブートしてみようと考えた。が、それでも同じように止まってしまう。もしやSATAのI/Fが壊れたのか。試しに他のHDDを接続してみると、これは正常に起動する。だとするとやはり二台同時に壊れた?◆ ミラーリングはBIOSレベルで行っている。Intelのチップセットの機能だと思うのだが、もしもこのミラーリングがおかしくなっているとしたらどうなるだろう。
そもそもCDブートならHDDにはアクセスしないはずではあるが、接続されているHDDのチェックが行われたとたんハングアップすることは考えられる。ならばミラーを解除してテストしてみようと思ったのだが、ミラーを解除すると中のデータは消えるよとメッセージが出る。困った。
そもそもバックアップの手間を省くミラーリングなのに、今更データは消えるでは悲しいではないか。確かにHDD内部のデータが壊れたとしてもミラーリングが壊れていなければデータは壊れていない側から取り出せる。しかし今回のような場合はどうにもならない。
◆ どうにもならないならヤケクソなのでミラーを解除してみた。ら、起動した。起動はしたがデバイス番号が違うので正しい動作はしない。そこで手動でマウントしてFSCKをかけ、fstabを書き換えてリブートしたら動いた。内部のデータも残っていてくれた。結局このことから状態を推定すると、ミラーリングさせるためのデータ部分が壊れ、それに対するエラー処理が完璧では無かったためにOSレベルではなくBIOSレベルで止まっていたと言うことだと思う。起動後再度BIOSレベルでのミラーリングを使いたいとは勿論思わず、旧サーバでも実績のあるgmirrorを組んだ。こちらはOS上でミラーリングを行うもので、例え起動できなくなることがあったとしてもOS迄動かなくなることはないだろう。
◆ そもそもBIOSレベルでのミラーを選択したのは、HDDが2台接続されているとCD-ROMへのアクセスが調子悪いからだった。従ってCDブートするときにはHDDを1台外さなければならないのが何とも気持ち悪い。結局の所ミラーさせるためのデータがぶっ壊れても、それが修復できる仕組みが実装できていれば問題はないわけで、だがそもそもこのデータって壊れるのかぁ?電源を切ったわけでもなく、通常の運用で。
もしかしてバグがある?一応Dellには聞いてみたのだがバグの報告は上がっていないという。ではBIOSでのRAIDがダメでgmirrorは良いのかと言われるとこれも何とも言えない。ホットスワップ対応の、当然別々のチャネルに接続されたHDDユニットが、HDDの故障で停止した話もある。これはそのHDDを抜くことで起動は出来たようだが、まあ色々あるものだ。
価格競争?(2/17)
◆ EMの音声定額780円はインパクトがあった。確かに金額だけを見ればドコモやauは月額980円で千円分の無料通話が付いてくるのだがEMは完全定額である。果たしてこの価格で採算は取れるのだろうか。EMはトラフィック的にも余裕ある運用にはなっていないはずであり、余剰分で定額通話を許容するとは言いにくいと思う。アクセスチャージで稼ぐにしても、その額はSBMより安価に設定されていたはずだ。シェアが小さいのでEM以外への通話が多いと言われれば事実に違いないのだが、SBMのような網内専用セカンドケータイとして利用されたらARPUは下がってしまう。孫さんも千本さんも日本のケータイ料金は高すぎると言った。そして千本さんは実際に安価な料金でサービスの提供を開始した。SBMも準定額を売りに躍進中ではあるが他社通話が多い環境では必ずしも安価ではない。
しかし網内準定額や端末投げ売りは確かにお得だ。
◆ EMの方は基本がデータプランでそれに通話オプションを付けるみたいな料金体系で、確かに通話だけを見れば安いがデータも漏れなく付いてきてしまっていた。他社宛通話単価も安価誘導だったのでこれはまあ仕方ないのかも知れない。と思っていた所に780円プランである。ただし他社宛通話単価はSBMと同額にまで引き上げられている。おそらく他社通話狙いでの収入をアテにしているのではないかと思うのだが、そううまく行くかどうか。実際SBMはこれをアテにして失敗している。当初は良かったのかも知れないが、スパボ一括売りなどで2台目需要が活性化した現在にあってはSBMはSBM同士の通話専用的な使い方が広まってしまった。EMはまだまだ加入者が少ないし、EM同士専用としてでも加入者を増やした方が得であると考えたのかも知れない。
◆ SBMは2台目需要やスパボ一括売りなどでARPUを急降下させてしまい、端末販売で利益を出すというビジネスモデルも崩壊した。結局は細々とした値上げで急場を凌ぐ的になっているわけで、まさか千本さんが同じ轍を踏むとも思えないのだが勝算があるのかと少々心配にもなる。まあ加入者数がSBMの1/20位なのだから、収益増より加入者増のフェーズなのかも知れない。もしもEMが加入者数を伸ばしていくと、直接的に比較されるのはやはりSBMではないだろうか。音声通話のエリアとしてはSBMの方が広いと思うが、HSDPAエリアはEMの方が広い。EMはいざとなればドコモローミングも使えるので、金に糸目を付けなければSBMよりエリアは広く見える。端末の種類云々は価格最優先な顧客には余り関係がないかも知れない。特に通話特化と考えれば、通話が出来ればいいのだ。2台目として持つことを考えると小さくて軽い方が有り難い。せっかく毎月の料金が安いのに高額ローンを組まされたのではたまらない。そのひとつの答えがスパボ一括安価販売なのだが、これはSBMの首を絞めまくりだ。そこでスマート一括ゼロ円が登場している。
◆ EMと言えば100円PCが有名だが、音声端末の売り方はどうなるのだろう。この辺りでもSBMと競争が出来なければ加入者獲得は難しいはずだ。オンラインストアを見るとベーシック端末が6千円くらいだ。SBMとEMの料金差を24倍すると4,800円なので端末が6千円だとお得感は少々削がれてしまう。ただしSBMとは違って完全定額ではあるが。
階段(2/16)
◆ 高齢化が進んだこともあるのだろうが階段からの転落や転倒事故が増えているそうだ。この対策として大型店舗などでは階段に滑り止めを設置したり、一段ごとに色を変えて段差を分かりやすくするなどの対策を講じている。この色分け方式は効果が高いそうで、そもそも色が違うのだから段差が一目で分かるという。
新横浜駅前に大きな歩道橋が出来た。横浜市が多額の費用をかけて作った円形の歩道橋である。この歩道橋の階段を作るために車道歩幅が減らされて走りにくくなったと言うことは今回はネタにせず、階段をやり玉に挙げてみる。この階段、2色のタイル張りである。階段のエッジに近い側の色が濃くて奥側の色が薄い。日中はそれでも余り不便は感じないのだが夜間は照明が暗いこともあって段差がどこにあるのかが分かりにくい。オマケに段の幅が短いので踏み外すような恐怖感もある。
◆ 階段事故防止のために民間は色々と考えているのに、自治体がやる工事なんてこんなものかなと思った。
せめて照明が明るければまだ良いのだが、暗い階段で色が焦げ茶なのだから見えやすくしろという方が無理な設計だ。この歩道橋には幾つかの階段が付いているが屋根の付いていない階段もある。階段の焦げ茶のタイルには一応スベリ防止と思われる溝は切ってあるのだが雨の日には少々滑りやすいとも思う。
この、焦げ茶とベージュを逆にしたら見やすくなるのだろうか。少なくとも夜間は足元が明るく見えるのでマシかも知れない。だが階段の角度とステップの幅と2色の分かれ目がベストバランスなので、階段の上の方から階段を見ると2色には見えずに色分けされた段差側の色だけが見える。そう考えると薄い色を段差側に使ったとしても、それは薄い色の連続にしか見えないかも知れない。せめてステップ幅がもう少しあればいいと思うのだが階段の全長が長くなるからダメなのかな。
◆ 歩道橋は横浜アリーナ側にもあって、それはかなり以前からある。この歩道橋の階段を下りにくいと感じたことはないのに何故新しい歩道橋はそう思うのか。どこかに微妙な違いがあるとは思うのだが、測ってみたりはしていない。そもそもこの二つの歩道橋をくっつけたら良いかななんて思ったり。横浜アリーナでイベントがあるときはゾロゾロと沢山の人が歩道に溢れる。そこに歩道橋の階段が出来たりしたわけで歩道幅も狭くなっている。だったら駅から直結全部歩道橋でアリーナまでの方が良さそうな気がする。この部分は中央分離帯もあるので歩道橋の橋脚(と言うのか?)程度は設置できるのではないだろうか。横浜市としても土木事業に金が使えて嬉しいと思う。
◆ 新横浜辺りの歩道橋にエスカレータは付いていないのだが、桜木町の地下道はエスカレータ工事が盛んに行われた。確かに高齢者にとってエスカレータはありがたいものには違いないと思うし便利なものではあるのだが税支出を考えると手放しで喜べなかったりする。最近ではエスカレータ事故なども報告されており、設備点検などを含むランニングコストもバカには出来ないはずだ。そしてエスカレータと共に車いす利用者向けのエレベータも必ず設置することになるので、だったら高齢者の方はエレベータでと言う感じにした方が良いのかなとも思う。
段落のワケ(2/15)
◆ F&Fのページの多くは改行<BR>ではなく段落<P>を使っている。そもそもの始まりはホームページを作り始めた頃にさかのぼる。通常改行を入れずにどんどん書いていくとブラウザの端で自動的に折り返し(折り返しを禁止しない限り)複数行になることになっている。しかしこれだと行間が詰まって読みにくいのではないかと思った。そこでHTMLエディタで改行キーを押してみると適度に行間が空いたではないか。つまり、ここで挿入されたのが<P>タグだったわけだ。勿論今ならば行間や文字サイズを詳細に指定することも出来るが10年前にはそうした概念はなかった。そしてそのまま<P>タグを使って書いているというのが流れなのだ。当時は等幅フォントが主流だったので良かったのだが、最近はそうではないので見栄えが悪い。全てのページを自動変換にかけることも不可能ではないのだが、CSSなどを使い始めるとケータイなどから見られなくなる(見にくくなる)問題もある。
◆ 見栄えというか統一性を考えればMovableTypeを使って構成し直すのが良いと思うのだが、これでも同じようにケータイから見ることが出来なくなる。結局従来どおり段落で構成するという事になっているわけで、気にはなるのだが仕方がないのかも知れない。
GoogleはiPhone専用ページを廃止するのだとか。専用ページを作る手間と閲覧者数のバランスが良くないのだろう。もう一つはダイナミックな変換などが難しいこともあると思う。通常の携帯電話ブラウザであれば、極端な話テキストだけにして(携帯電話ブラウザが理解しないタグを抜く)しまえば見られないことはない。レイアウトが崩れる等々はあるが、本文がテキストで管理されているDBが使われているようなページならばそれも可能だ。しかしiPhone用はその辺りも少し難しい。つまりリンクがあればそこをICONなどでタッチし易くし、そうでなければ無用なスペースは空けずに情報密度を上げたい。これを見栄え良く変換するのは少々工夫が必要だろう。
◆ まあ私だったら単にリンクタグの前後に段落をぶち込んでスペースを空けちゃうとか、見栄え無視の乱暴な手に出るかも知れないが、これだとタッチは容易になっても見栄え的にはかなり悪くなる。或いはリンクの部分を全て大きめの画像にしてしまうとか。
いずれにしてもiPhoneがメジャーなモデルとしてその地位を確立すれば対応も考えるが、現状ではアクセスが多いとは言えないのと、変換が面倒なblogへのアクセスしかないので様子見状態だ。blogはケータイからのアクセスに対してmt4iというcgiを使っている。iPhone用にするにはこれを改造するのが手っ取り早いと思うのだがiPhoneユーザは(たぶん)見た目も気にするのではないだろうか。何となく、出来の良いアイコンやレイアウトなど見栄えも重視するような気がする。それはある意味機能よりもファッション的なスマートさがiPhoneの売りではないかと思うからで、利用者もそうしたスタイルへの拘りを持っている方が多いのではないかと。
タッチ操作(2/14)
◆ F&Fで配布している電卓アプリをバージョンアップしたが、なかなかタッチ操作には対応できないでいた。キー操作電卓そのものはstarプロファイルを使うことによってFWVGA化やソフトキーを4個にするなどの改造が出来たしこれは簡単だった。タッチ操作の方はオプション扱いの部分を組むことになり、まずタッチ操作が可能かどうかを調べる。これを行わないと例外処理で落ちるそうだ。タッチ操作が可能ならタッチした座標と離した座標を読み取り、タッチなのか移動なのかを判定する。まあ文字で書くのは簡単だが組むのは面倒だ。
◆ 実際の操作の面で考えると、タッチした部分の色を変えるとかバイブを一瞬振動させるとかしないとタッチしたことがケータイ側に受け入れられたのか否かが分かりにくいだろう。所がこの電卓はバックを画像で作っているので色を変えるとかは出来るのかな?バックの上に色を塗ることが出来れば可能だとは思うのだがどうなのだろう。タッチそのものの検出も、ちゃんとやるならタッチされたことと離されたことを判定しないといけない。それぞれのキーに座標を割り振って、その範囲内でのタッチとリリースを読み込むわけだ。ファンクション操作は指を横にスライドすると切り替わる感じが良いなとは思うが、思うだけ。とりあえずタッチ操作には対応させたがタッチ用としての画面構成までには至っていない。と言うのも、タッチ操作とキー操作は両方共に活かせるからでタッチ専用スタイルになっていることを読み込めるのなら何とでもなるのだが、この部分は未だ実験してみていない。
◆ 数字は大きく作ってあるのでタッチ操作は可能だし、決定キーや方向キーも大きめなので指でも何とかなる。と言うことで問題はファンクションキーだけ。
うーん、どうしようかな。Doja版はそもそもソフトキーは2つしか使えなかったのだから、そうしてしまえば指でも押せる。画面をなぞったのを検出するのもそう難しくはないのでそれでも良いし、と、悩むのであった。こうなってくると使いやすいか否かではなく、やってみたいかどうかなのだ。こんなことは他にも色々ある。最近は全然やっていないワックステストも、そのワックスが使いたいかと言うよりもテストしてみたいという方が先だったりして。携帯電話のエリアチェックも同じようなことかも知れない。最近はSBMのHSDPAエリアがどの程度のものか。公式発表では国道16号線の内側のみとなっていて一向に広がる気配を見せていないのだが本当か?或いは都内などで600kbps前後と言われる通信速度はどうなのだろうかをチェックしたいが為だけにスパボ一括(出来ればゼロ円)を捜すという、これじゃ所有欲じゃなくて実験欲だな。
◆ アプリの話に戻し、ケータイからメールサーバをpopアクセスするPmailもstar化を試みたが失敗した。こちらはソースが古いのでstarに変更するためにいじらなければならない箇所がかなりあるのだ。広い画面を利用すればより使いやすいメーラが出来るとは思うのだがなかなか。そもそもspam防止というかなりすまし規制が意味を持つようになってきた為もあってメール送信は出来ないようにしてある。これだと不便だろうから、SMTPサーバを指定できるようにして、認証系も入れて、と夢は広がるが夢で終わっているのが現状だ。
フルブラウザ(2/13)
◆ フルブラウザに関しては過去に何度か書いている。以前は携帯電話でPC用のページを見ることが難しく、いわゆるフルブラウザも内蔵されていなかったのでフルブラウザアプリを使うのが一般的だった。当初は無料サービスとして始まった幾つかのアプリも広告モデルがうまく行かずに消滅したり、セキュリティ問題で下火になったり、無料で行きますと謳っていたところが急に有料化をしたりと変化が大きかった。今残っている有名どころはjigとibisだろうか。最近の携帯電話にはフルブラウザも標準搭載されているし、CSSの理解度などもかなりマトモなのでアプリを使う意味は薄れてきている。アプリの場合は中継サーバ経由になるのでどうしても速度面で不利な印象で、HSDPAの速度を活かし切れていない感じもする。
◆ ドコモのパケット定額制もフルブラウザ対応になり、勿論フルブラウザを使うと最高金額が上がってしまうのだが、従来の契約を要する別プランとは違って利用に対する敷居が低くなったのは事実だろう。そもそも携帯電話でPC用のページが見たいのかという話もあって、あの狭い画面では(解像度こそそこそこだが)決して見やすいとは言えない。日本の場合は携帯電話のみを所有していてPCを持っていない層もかなり多く存在するので、そう言った人にとっては必需品なのかも知れないのだが、だったら携帯電話よりも安く買えるPCでも使った方が… いや、回線費が必要なのか。これも合わせて考えると負担は大きくなってしまう。私はフルブラウザを使う機会は滅多にない。というかPCページの携帯用変化エンジンを通してニュースサイトなどは見ているから単にフルブラウザを使わないだけでPC用サイトを見ていると言うことに関しては一緒か。
◆ 携帯電話ブラウザ用の天気予報だとかニュースサイトの多くは有料である。しかしPCサイトを見れば無料だ。
有料よりは無料の方が良いのでPCサイトを見る。場合によってはjavaで出来ていたりして変換エンジンを通しても見られないページもあるが、どうしてもそこを見たければmobile2pc経由で見る。でもそんなことは滅多にないかな、普段は。そう、普段はPCがあるから何もケータイでムリをすることは無いのだ。ケータイのフルブラウザがIE並になり、各種プラグインを入れてなんて事が出来るようになったら面白いかも知れない。
現状でもWMVとかFlashは見られるが見られないものもある。試してみるとYoutubeは見ることが出来た。PC用のページにアクセスすればそのままという感じ。ただしYoutubeは携帯用のサイトもあるので低画質で良ければケータイ用サイトを見た方がお金がかからない。
◆ パケット定額でフルブラウザを使うと上限価格は6千円ほどにもなってしまう。この辺りの価格が下がらないとインターネットマシン(笑)化は難しいのではないかとも思う。特に自宅に高速常時接続戦が来ている人からすればいかにも高額だ。まあ価格は一定で年々高速化されているのだから実質的には安くなっていると考えることも出来るのだが、でもやっぱり高い。
オジサン(2/12)
◆ 駅前にバス停がある。そのバス停には行き先の違った3本のバスが停車する。バスの本数が余り多くないので混雑時間帯には長い列が出来る。列は一列で、目的のバスが来たら列から右に(つまり道路側に)少し移動して順番に乗り込んでいくのがルールである。しかしバスに乗る方が多くて次のバス待ちの人が少ないときには列が反対になる。次のバスに乗る人は前に詰めていくようなスタイルになるのだが、殆どの人が来たバスに乗ってしまうような場合は待ち行列がずっとずっと短くなる。それを見越したかのようにバス停のすぐそばに陣取るオバサンがいる。オバサンは待ち行列が短くなったのを狙ってささっと前方に割り込むのだ。時には一人で、時には仲間と数人で割り込む。
◆ おそらく列に並ぶ誰もが割り込みを認めてはいないだろうが相手はオバサンだ。何かを言ったら数倍になって訳の分からない屁理屈を返される恐れがある。だから文句を言わずに放置しているのだと思うし、私がオバサンの後ろに並んでいたとしてもたぶん文句は言わない。が、ある時勇敢なオジサンが文句を言った。みんな並んでいるのだからあなたも並びなさいと。オバサンはすかさず反撃する。列がそんなに長かったとは知らなかったとか、あたしはずっと前からここにいたとか。しかしオジサンも負けない。何しろそこには列が出来ているという事実があるわけで、この列が見えますよねとオバサンに言う。オバサンは負けを悟ったのか、悪かったわねと言うがそこを動こうとしない。オジサン、悪いと思うなら列の後ろに並んだら如何ですかと容赦しない。オバサンはブツブツ言いながら推定30m程ある列の後ろに向かって歩き始めた。勇気あるオジサンもいるものだなと私はココロで拍手を送った。
それと同時にSBMな人のことも思い出した。もしやあの人ってオバサンなのかな、と。とにかくく言い負かさなければ気が済まない。何か言われたら言い返さなくては満足できない。馬鹿だと書かれたらおまえの方が馬鹿だと書き返すというオバサンというか小学生顔負けの特性を披露してくれる。たぶん街中であの人に注意をする人がいたとしたら、大変な目に遭うだろう。
◆ 混んでいるバスの座席を占有しようとする人もいる。二人掛けのシートの片側に大きなお尻を置き、隣に荷物を置いて占有しちゃう。荷物がない場合には通路側に腰掛けて窓側を開けておく。途中で降車するような場合なら未だ分かる(空いていれば)が、このスタイルで混雑しようが何だろうが終点まで通すという、その根性は凄いなと思う。周囲のことを気にしないというか何というか、それが特定の人ばかりではなく色々な人がそうしているのだ。オバサンと言っても年齢がオバサンなのではなくて特性がオバサンな若い人もいる。
さすがに20代とおぼしき人は目立つ行動はしないようだが、30代は過ぎているだろうなと思われる女性は結構何でも平気だ。たまに訳の分からないようなオジサンもいるのだが、大抵はビジネスマンっぽい感じなのでおとなしく?キチンとしている。そんな中でご老人な方は不思議な行動を取る人も多い。優先席なら腰掛けやすいのに… なんて思いながら見ていることもしばしば。
保護フィルム(2/11)
◆ 携帯電話の液晶面に保護フィルムを貼っている方は多いと思う。私が最初にキズを気にしたのはアナログケータイを鞄の中にゴロンと転がして持ち歩いていた頃だった。折りたたみではなかったので液晶面は露出していて、それが他のものとぶつかって傷が付く。しかし当時は専用の保護フィルムなど売られていなかったので汎用の薄いフィルムを貼り付けていたっけ。今では各機種専用、デジカメにはデジカメ用の、ゲーム機にはゲーム機用のフィルムが売られているから助かる。買ってきて貼れば良いだけ。しかも最近の主流はノリ無しのもので貼り付け失敗しにくい。
◆ N-01Aは液晶面が露出していることもあって、液晶保護フィルムが付属してくる。と言っても私はそれは使わずに市販品を貼り付けた。付属品は液晶の部分だけをカバーする大きさなのだが市販品は全体に貼り付けるスタイルになるので貼り付けが目立たない。
たまたま買ってきた物がどこのメーカのものだか分からないのだが、フィルムは厚手でフィルムと言うよりシート的な感じがする。これだけ厚みがあるとタッチパネルの操作性は悪くなっているのではないかと思うのだが、最初からこれを使っているので特別気になるものではない。ネコの肉球でも操作出来るし。フィルムは消耗品とはいえ、1年くらいはさほどキズが目立つことなく使えている。キズが目立つようになったら張り替えればいいのだが、最近のフィルムは硬質コートだとかフィルム自体を柔らかく作るとかで良くできていて傷つきにくい。この手のフィルムというか携帯電話関連商品だとラスタバナナが有名だが、フィルムに関しては余り評判が良くないようだ。理由は粘着力が弱いので剥がれやすいと言うもの。おそらく折りたたみならば問題はないと思うのだが、液晶面(つまりフィルムを貼った面)を露出させているスライド型などでは、周りのもの(ポケットとか)に擦れて剥がれてしまうそうだ。
◆ 私が購入したものがいくらだったか忘れてしまったのだが、たぶん600円くらいではなかったかと思う。
たかがフィルムに600円なので結構高い。980円出せばイヤフォンも買えるし、500円以下でmicroSDも買えるのに。なんて思ったら何も買えなくなってしまうか。喫茶店でコーヒーを飲む度に、microSD2GB分だなとか。フィルムも300円くらいのものもあれば千円近いものまであるので、それぞれ使い勝手というか貼り心地も違う。商品によっては液晶磨きが付いていたり、フィルムが2枚入っていたりもする。フィルムを貼るときにはホコリのない場所で。特に冬場は乾燥して埃も舞いやすいので注意だ。ウチなど油断すると猫の毛を噛んでしまったりする。貼り付け前の液晶面は不織布などで拭いた方が良い。ティッシュなどで拭くと繊維が残ったりして悲劇が起きる。何せ高額なフィルムなのだから一発でビシッと決めたい。中には中性洗剤を吹き付けてと言う、車の窓にフィルムを貼る的な作業が良いという人もいるが私はやったことがない。
FC単車(2/10)
◆ 四輪車と違って燃費よりも運動性が重視される単車の世界でも燃料電池搭載の実験が進められている。その理由としてメーカは、自動車に搭載する燃料電池は大容量のものが必要で非常に高額になるが単車用(原付ならば600Wほど)ならば安価に構成出来るからだという。スズキは燃料電池原付を試作し、試乗可能な状態にまで完成させている。
これは純水素を燃料とするインテリジェントエナジー社の燃料電池ユニットとリチウム電池を積み電動原付の数倍以上の航続距離を確保できるという。水素インフラなどの問題もあるし、自動車に比較すれば安いとは言っても現状で100万円以上とも言われる価格をどうするのかは問題だ。しかし中国で電動(アシストではない)自転車や電動単車が走り回っている現状を考えると、やがて日本でも電動或いは燃料電池単車が走り回る時代になっても不思議はない。
◆ ヤマハは水素を燃料とするものと共にDMFC(メタノール燃料)の電動単車も研究している。純水素燃料電池の方が効率は良いと言うが、2kW以下の低出力なものの場合はDMFCも捨てがたいというのがその理由だ。DMFCならば液体燃料が使えて取り扱いが簡単な上インフラ問題も解決しやすい。炭酸ガス排出量などを考えると純水素を使った方が良いのだが、その純水素の製造方法によっては水素を作り出すための炭酸ガス排出量も問題になる。気体水素を使う場合は圧縮容器の容積や強度、搭載位置やリーク問題など民生用に使うには様々な問題がある。この点でもDMFCならば既存の技術の延長でいけるという面が安心感を呼ぶのだろう。ちなみにヤマハの試作した約50%濃度のメタノールを使う原付はガソリンエンジン原付の約半分の炭酸ガス排出量があるらしい。
◆ ガソリンが余程高額なものになれば別だが、原付が消費するガソリン量はさほど多いものではなく、現時点で積極的にFC原付を求める理由は見あたらない。特に出力(ピーク出力ではない)が0.6kWに制限されている現状では坂道などを上るのが苦しいとも言われており、この辺りは法改正も含めた検討が必要になってくる。燃料電池と言えばPCや携帯電話の電源として超小型のものが試作されている。燃料電池搭載PCやドコモが出展していた燃料電池による携帯電話充電器などがそれだ。現状で小型燃料電池を考えた場合、体積あたりのエネルギ量でリチウムイオン電池にかなわないのだという。そこで持ち運び可能で燃料注入が出来る充電器という解が生まれたのだと思うのだが、今度は乾電池式充電器に対するアドバンテージという面が商品化を邪魔しているのではないだろうか。
◆ 乾電池式充電器も初期の頃のものは乾電池3本が直列接続されただけとかで、満充電するには電圧が足りないなど問題も多かったし9Vの電池を使ったものはLDOで5V〜5.5Vを作るので発熱(ロス)が大きいとか完成度が低かった。現在売られている物はSWレギュレータによって構成されているものが多く、電池の本数の違いは総容量の違いくらいなもので充電に適さない粗悪品は殆ど無いと思う。
去年の今頃(2/9)
◆ 去年の今頃はauのプリペイド配りが始まった頃だろうか。3千万契約に向けてプリペイドケータイ本体のみならず標準的には存在しないはずの5百円プリペイドカードと共に配っていたっけ。かくいう私も近所のauショップで無料でこれを貰ってきてエリアチェックなどに使ったものだ。ビルの中や半地下などではさすがにauは強いなと思わせる面が感じられたのも事実で、FOMAが圏内ながら不安定な場所でもauはシッカリ使えたっけ。
auが圏外になる場所はないかと捜してはみたというか気にはしていたが結局そんな場所には遭遇しなかった。今やFOMAの圏外を見つけるのもエレベータの中などの限られた場所になるのでau圏外などそう簡単には遭遇できないか。その点SBMならば日帰り温泉の中でも、半地下の駅ビルでも飲食店内でも簡単に圏外を見ることができる。って、それは自慢にはならないんだけど。
◆ プリペイド配りの甲斐もあってauは3千万契約を突破した。しかしその揺り返しなどから低迷路線に突入してしまいなかなか抜け出せないでいる。
ただ設備容量と加入者数を考えた場合には、今の時期に大量に契約者が増えるのは困るのではないだろうか。800MHz帯の移行が終了するまではトラフィック増に苦しまなければいけないからだ。
◆ 孫さんの800MHz帯よこせの時のソフトバンク独自プラン(笑)のような事が実際に起きていたら、auは800MHz帯の再割り当てのために半年間休業とか、そんな事になっていたかも知れない。孫方式だとシームレスな移行などは全く無視で、当時の孫さんは「加入者はどうせ携帯は定期的に買い換えるのだから、新バンド用を買って貰えばいい」などと言っていたっけ。端末は買い換えればいいとして基地局の周波数変更は1年くらいかかるのではないのか。ま、孫さんにしてみれば他社妨害が800MHz帯よこせの本意だから良いのだけれど。ただ、そうした孫さんのテロに総務省が服従してしまったと仮定したら、ある意味auは一気に周波数再編が出来て良かったのかも知れない。ただ半年もサービスを停めたら客はいなくなるだろうけれど。
◆ 年末商戦はギリギリの所ではあったがSBMが純増数トップを守り抜いた。今年の春はどうだろうか。さすがにauのプリペ配りも出来ないだろうし、SBMがそれに応戦するとも思いにくい。SBMの収益率は昨年度より明らかに弱くなっているはずで、思い切ったばらまきは出来ないのではないかと思う。こうなると新規加入者数の総計自体の数字が下がってくるのではないだろうか。3月から4月にかけては強かったauはどこまで回復できるのか。全くの失敗に終わったホワイト学割に代わる何かをSBMは出してくるのだろうか。冬には頑張れたドコモだが春には弾切れではないのだろうか。
◆ こうして昨年のことを思ってみると、なんだか1年なんて早いものだなと思う。ドコモは青山テルマさんの曲をCMに使っていたっけ。auは花びらに埋もれるCMだったかな。SBMの当時のCMが思い出せないのだがホワイト学割絡みを宣伝していたっけ。あの頃には今起きている不況など誰も想像しなかったように思える。為替もUSD急落から夏にかけての戻りの場面だった。えーと、日本の総理は誰だったっけ。
谷中銀座(2/8)
◆ 谷中銀座商店街と言えばネコで有名になったところだ。地域ネコと呼ばれる商店街共有?の本物のネコに加えて木彫りのネコたちが商店街の屋根の上や路地の間に置かれていたりする。商店街関係者によればネコ効果によって人の流れは3倍から5倍にもなったという。まさに招き猫と言うことだろうか。こうした場面で問題になるのは地域ネコ、いわゆる野良猫問題だ。ネコも商店街の中だけにいるのならば良いのだが、何せ足が4本もくっついているものだから動き回る。そしてネコたちはネコ嫌いな人の庭先にも入り込んでイタズラをしたりもする。自治体によっては餌や利金市条例を設けている所などもあり、狭い住宅街での野良生物は無視できない。勿論そんな野良生物を嫌う人ばかりではなく、世話をする人もいる。
◆ 単に餌だけをやる人、ワクチン接種や避妊など本当の世話をする人など。しかし餌をやれば野良生物が寄りつき、その近所の庭にも入ってしまう。餌やり派としては、都会で生きにくくなった中で頑張っているネコたちを応援したいという。だったらホームレスのオッサンにもご飯をあげるのかななんて意地悪な考えが頭をよぎる。広大な土地で人口密度が少なければ野良生物を餌付けするのも良いかもしれないのだが、人口密集地ではいかがなものだろうか。野良生物嫌いな人に迷惑をかけないようにすれば何でもかまわないが現実的にそうは行かない。東京などは未だネコだから良いのだがイノシシに餌付けして街中をイノシシが走り回ってるなんて光景もTVに出ていた。これなどちょっと危険を伴ったりする。東京だとネコにやった餌をカラスが食べてカラスのたまり場になる害もある。
◆ 私は基本的には野良猫などがいる環境に反対だ。衛生上の問題もあるしイタズラ被害もある。放し飼いをする場合も猫の行動半径は数百メートルと言われているので、例えば谷中商店街であれば商店街の範囲を大きく出ないような何らかの管理は必要だと思う。猫にしても他の猫の縄張りや犬のいる場所は通過しないので生物兵器?による行動範囲の抑制もある程度は可能なはずだ。完全な阻止は難しいとして、商店街周辺の住民の理解を得るなどを行った上で、商店街の中央付近を猫集会場としておけば、嫌猫派とのトラブルも少なくなるような気がする。
◆ この谷中商店街は半分が荒川区となっていて、その荒川区が餌やりに関する条例を作った事も問題になった。実際には餌やりを一方的に禁止する条例ではないのだが内容が分かりにくいなどもあって荒川区には苦情の電話が殺到したという。メイド喫茶ならぬ猫喫茶など猫を触れることを売りとするスペースもあるくらいなので猫付き商店街は私は行ってみたい気になる。
凶暴な猫は子供に被害を加える恐れもあるが、病気予防と爪切りくらいされていれば安全性にさほど問題はないと思う。
電気自動車(2/7)
◆ 今年はiMIVEも発売開始される予定だ。昨年夏頃のガソリン高騰を受けて脱ガソリン自動車の開発が前倒しされた感もある。燃料電池の方はコストや信頼性などクリアすべき課題が多いのだが、水素が安価で手に入るようになりFCスタックの価格が下がれば将来的には希望の持てるものだと思う。と言うのも、自動車を動かすためには多大な電力が必要になる。ガソリンエンジンの出力を見て解るように100kWとか200kWは普通なのだ。勿論それを連続して取り出す必要はないのだが、だからといって平均10kWで走れるかと言えばそうでもないと思う。一方で家庭用の電力はブレーカが50Aだとすると5kWだ。たった。車で移動しているときの電力は車を移動させるために使われるが、自宅に帰ってきたら家庭用発電機としてだって使える。もちろん燃料価格が安ければの話だ。
◆ 日本国内の自動車全てが電動車となると仮定すると、その充電のために日本の総電力消費量は1〜2割は多くなると試算されている。夜間電力を使って充電すれば使い道に困っている夜間電力消費に丁度良いのだが、もしも夜間電力が不足する自体になると受給のバランスから言っても値上げされるだろう。iMIVEは100km以上の航続距離を謳うが中距離ドライブに使おうとすると日中でも充電しながら旅することになる。充電時間にもよるがガソリンスタンドというか電力スタンドを占有する時間が増えるのは効率的商売の邪魔になるに違いない。高速道路のパーキングなどに個別の充電ポールみたいなものでも立てればいいのだろうがインフラ整備にはまだまだ課題がありそうだ。
◆ 急速充電と言うことになると電池よりもキャパシタの方が優れている。最近ではリチウムイオンキャパシタなども開発されていて、充放電性や安全性などが自動車向きだとか何とか。ただ電池は一定電圧を維持するがキャパシタは電流を流すと電圧が減る。この辺りの放電特性の違いによる外部回路の規模などは考慮する必要があり、ホンダはキャパシタをバッテリの代わりに使ったハイブリッド車などを研究していたが思うようには行かなかったようだ。キャパシタは比較的寿命が長くて軽量化にも貢献するので床やドアの内側などに造り付けてしまう事も可能だという。電池の場合は温度管理やガスの発生、交換も考えなければいけないので一箇所集中搭載が基本だろう。そう言えばプリウスはLi-ion電池を諦めたという話で、量産電気系自動車にLi-ion電池が搭載されるのはiMIVEは最初になるのかな。
◆ 最近では電動アシスト自転車にもLi-ionバッテリで、バッテリ容量によって自転車価格が違ったりしている。
なんかアナログmovaの頃のL電池を思い出すなぁ。Panasonicの電動アシスト自転車はバッテリ容量が5Ahのものと10Ahのもので2.5万円くらいの価格差があったと思う。確かに高額と言えば高額なのだが、ノートPCのバッテリの価格からすれば妥当かなとかプライスタグを見ながら考えてしまった。
保証(2/6)
◆ 携帯電話の代替頻度が低下する、すなわち同じモデルを長く使うことになると故障などに遭遇する頻度も増える。ドコモとauは3年の保証が付くがSBMは1年である。
この他に各社共に有償の保証があるが、これに加入したからと言って全ての故障が無料で修理されるとは限らない。例えばドコモの場合、無料での補償範囲は使用者の過失ではないものと当たり前なのだが、使用者過失による故障でも水没などの全損を除くと5,250円以上は請求されないとなっている。修理完了後は自宅に届けてくれるか、それが不要な場合は300ポイントを貰える。有償サービスの方は全損や水没などでも最大5,250円の負担で自宅までリフレッシュ品を届けてくれる。月額料金は315円かかるのだが契約して最大3ヶ月間は月額料金が無料になるのと無事故割引が3,000ポイント(利用しなかった場合)貰えるので元は取れると思う。特に月額料金最大3ヶ月無料は大きいだろう。面白いサービスとして水没ケータイのデータ回収サービスなんてのもある。
◆ auもドコモと同じく基本は3年保証だ。内容はドコモとほぼ同じで有償額の上限は5,250円、水没などの全損時にも最大10,500円で対応して貰える。月額315年の有償サービスは保証期間が5年になるほか全損以外の修理が基本的に無料(ドコモより親切)、全損の場合でも5,250円で対応して貰える。電池パックも1年ごとに貰えるのだがドコモのような基本料金割引などはないと思う。無事故割引は1年ごとに1,000ポイントが貰える。
◆ アフターサービスが悪いと言われるSBMはどうだろうか。
まず無償の保証期間は1年だが、購入した端末が初期不良であったとしても基本的に交換には応じて貰えず預かり修理になり、水没や全損などでは4〜6万円の請求が来る。有償保証は月額498円かかるが、全損時の修理代金は最大8,400円で済む。というか8,400円かかる場合がある。盗難や紛失の場合の料金は明確にされておらず、「あんしん保証パック会員向けに、別途弊社が機種別に指定する会員価格」で提供されるとだけ書かれていて、小さな字の注意事項も山のようにあるので理解が大変だ。ちなみにドコモの場合は紛失の場合でも全損扱いの5,250円だ。その他、外装交換は3,150円、買い増し時に3,150円の割引と1年以上同一機種を使っていれば電池パックが貰えるが在庫がない場合があると書かれているが、在庫くらい持っていてくれ。注意しなければならないのは、水没や全損はSBM側が判断することであり、例え全く使用できない状態になっていたとしても全損と判断されない限りは「お預かりした携帯電話を未修理状態のまま返却する場合があります。」そうだ。しかし全損でない場合は通常修理が出来るはずなのに何故だろうか。
◆ 各社の保証システムを見る限り、ドコモは入っても良いかなと思わないでもない。前記したように月額料金が無料になるので元が取れる可能性が高いからだ。auの場合はポイントでしか回収できないので本来の保険の意味が強くなる。
SBMは基本的には入っても余りメリットが感じられないが、入らないと全損などの時に酷い目に遭う。例えばこれもドコモの場合なのだが水没や全損の場合は一律全損扱いでリフレッシュ品と5,250円で交換して貰えるのだが、SBMの場合は全損だと全損に対する修理代金と(全損だから当たり前だが)外装交換の代金が加算請求されるとある。ただ買い増し時に3,150円分の割引が受けられるのはauよりお得な感じがするが年間支払額はauが3,780円なのに対してSBMは5,976円だ。auは1,000ポイントが貰えてSBMが3,000ポイントなので実質的にはSBMがほんの少し高いだけではあるのだが、いわく付きのこの保証制度は勝手に内容を変えられたりするので注意を要する。
電動化(2/5)
◆ ブレーキアシストもパワーステアリングも、ハイブリッド車ではエアコンも、そして今度のプリウスはウォータポンプの駆動も電動化された。
電動化は重量の面ではデメリットになるが、制御性が良好なので効率を求めて行くには良いのだと思う。プリウスではウオータポンプを電動化したことでベルトで駆動されるものが無くなり、ベルト自体を取り去ることが出来たそうだ。
ウォータポンプを電動化して何が得になるだろうか。通常ウォータポンプはエンジンとベルトで直結されているのでエンジン回転数が上がればポンプの回転数も上がる。これはこれで理にかなってはいるが、もっと精密に制御したいと思うならば回転数に比例ではなく負荷に比例だろう。
◆ 実際には電子制御或いはメカニカルなサーモバルブがあり冷却水温を一定に保つシカケになっているが、水の循環量を減らして良い場合でもエンジン回転数が高ければその速度で回転しなければならないウォータポンプは抵抗源になる。
渋滞路でのオーバヒート防止にはアイドリング時にも充分な流量を確保できるポンプが必要になり、それは高回転時に大きな抵抗になる。電動にすればこの辺りの設計はずっと楽になるしロスも少なくできると言うことだ。この理屈で行けばオイルポンプも電動の方が良いという話になるし、究極的にはバルブ駆動だって電動化したいと思うに違いない。
◆ 電動パワステは出始めの頃は違和感を感じるような出来映えだったが、今は通常のハイドロアシストと変わらないというか、言われなければ気づかない程度のものになっている。ブレーキに関しても電気仕掛けにした方が回生制御とのバランスを取りやすい。その回生制御も初代プリウスの時には違和感ある減速感だったものが2代目にはごく普通のフィールになった。エアコンの電動化はハイパワーモータが必要で重量増・コスト増にもなることから使われる車も限られる。しかしこれも制御の点から行けば可変能力化が簡単にできるのでコンプレッサ側のコストダウンにはつながるはずだ。
◆ 斜板式マルチシリンダコンプレッサは能力可変のために意外に複雑というか大げさというか、そんな機構が組み込まれている。しかもアイドル回転数付近でもそこそこの能力を発揮しながら、エンジンの最高回転数まで付き合わなければいけないので大変だ。電動式ならば一定の回転数で駆動することが出来るので、システム全体から見ても良いことに違いない。では何故普通の車に電動コンプレッサが使われないかと言えばコストと大きさが許容できないからだ。もしも燃費テスト時季節モードがあり、夏モードの場合はエアコンONで、みたいな規格になったら各メーカは一斉にエアコン電動化を行うだろう。余談だがエアコン付きのレーシングカーもあって、それは自動車の性能を上げるよりドライバの性能を維持した方が速く走れるからだそうだ。今の状況は分からないが、エアコン装着レーシングカー登場当時はコンプレッサの駆動をエンジンではなく車軸に近い場所で行ったという。理由は回転数変動が少ないからだそうだ。
エコ替え(2/4)
◆ トヨタの提唱するエコ替えに関してである。個人的にあのエコ替えの理屈は自動車には当てはまらないのではないかと思う。例えば白熱電球を電球型蛍光灯にすると消費電力は1/5以下になる。このくらいの差があればイニシャルコストがかかったとしても取り替える価値はありそうだ。古いエアコンや冷蔵庫などを最新型に買い換えても消費電力が低下する。エアコンなどだと電気代が半分くらいになるかも知れないが、イニシャルコストもかかるので電気料金節約のためだけに買い換えるのは得ではない。使っていたエアコンに不具合が出るとかで買換時期がやってきたら買い換えるでも余り問題はないような気がする。まさに新しいエアコンを買う値段を電気代に回せば5年分以上になる、みたいなものだ。
◆ 自動車に関して、確かにカタログ燃費は良くなっている。実際の燃費も多少は良くなっているとは思うのだがそれが2倍とか3倍の世界ではなくせいぜい数十パーセントも行けば良い方で、多少しか燃費が変わらないのに購入するには多額の資金が必要になる。だったら燃費の悪い車に乗り続けた方が少なくとも金銭的には得ではないかと思う。もちろん大型ワンボックスからプリウスに変えるとかFitにするという事ならば燃費の差は2倍どころでは済まなくなるに違いない。しかしこれは100Wの白熱電球を20W相当の電球型蛍光灯にしました的なもので基準が変わってしまっている。乱暴な言い方をすれば自動車の燃費は車重依存度が高いと思う。同じボディーならば多少排気量差のあるエンジンを乗せたとしても実用燃費はそう大きくは違わない。
大排気量エンジンは低速域やアイドル時の燃料消費量が多くなるので違いがゼロと言うことはないのだが、ものを動かすためのエネルギ源として考えた場合は例えば排気量が半分のエンジンなら燃費は二倍かというと決してそうではない。同じように各部の効率化によっての燃費改善率はたかが知れている。もちろん10・15モード燃費テスト用チューニングは効果抜群で、減速時燃料カットを有効にし続けるためにエンジンブレーキを使った減速時にはバルブタイミング可変機構によってバルブオーバラップを増やして抵抗を減らす(エンジンブレーキを効きにくくする)と共に、速度に応じてATを自動シフトダウンさせながら燃料カットが働く回転数以上を維持しようとする制御だけでカタログ燃費は随分違う(トヨタのエンジン屋談)事になる。
◆ トヨタも初期の頃のTVCMより最近のものの方が多少おとなしくなってきたのはエコノ強調しすぎというか誇大気味だと思われたのかも知れない。そもそも車なんてエコでもないし環境になど優しくはない。しかしトヨタは他のメーカよりもエコだ環境だと宣伝する。これって間違っていると思う。ガソリン車にしてもディーゼル車にしても排ガス規制が強化されるとなると先頭を切って反対するトヨタなのに、何が環境なのかと言いたくなるわけだ。各環境破壊系メーカは植林などの事業も行っているとは思うのだが、むしろこちらの方を宣伝した方が正直で良いと思う。例えば、トヨタは年間これだけの車を作り販売し、それらの車が平均これだけ走るとCO2がこれだけ出る。だから今年はこれだけの木を植えましたみたいな感じで。まあこの木を植えるってヤツはドコモもやっているのだが、やっていると言うことは謳うものの詳細はむにゅむにゅだったりする。
Eクラス(2/3)
◆ フルモデルチェンジのEクラス、見た目はここの所のBMWチックな厳ついイメージ。厳ついのが流行るのはワンボックスくらいじゃないのかなとも思うのと、今となっては少々古くささを感じないでもない。ただベンツらしくないという点では物珍しさ?があるかも知れない。最近の欧州車はエレクトリカル装備満載な感じで、ミリ波レーダによる衝突検知は7年以上前から装着されていたのだが、更なる精度向上だとかで衝突0.6秒前には自動的にブレーキを作動させる機能も持たせたらしい。面白いところでは標識を読み取って画像処理を行い、走行中の道路の制限速度をインパネに表示するなんてのもある。死角になりやすくい斜め後方に白バイが接近してきても、レーダによるブラインドスポットアシストによっていち早く危機を脱する?事が出来る機能もある。もちろん日本車ではお馴染みのレーンキープアシストとか、とにかく色々ごてごてだ。
◆ ボディは、強度は高いがコストも高いというボロン合金多用だそうで、衝突時にもキャビンを最小限の変形に留めながらクラッシャブルゾーンで衝撃を吸収していくという手法に磨きがかかった感じがする。
剛性を高めるには丈夫な鋼材を使えばいいのだが、単純にこれをやると車重が増してしまい燃費にとって不利になる。ホンダの初代インサイトがアルミを多用して軽量化による燃費向上効果を狙ったのに似ていて性能のためにコストを許容するという考え方だ。余談になるが初代インサイトは中古市場では値が崩れているがアルミという材料で見た場合には中古車価格と余り差がないという。もっともここの所アルミ価格も下がってきたので買値で売れるというわけではないのだが、少なくとも走らなくなってもゴミにはならないというお話しだ。
◆ EクラスやSクラスなどは例え不景気の中にあっても一定の台数は売れる。しかし不景気だから一定の台数しか売れないわけで、この時期に新型車にチェンジするのは運が悪いとしか言いようがない。特にデザインに関しては、景気悪化と共にワルな顔つきが人気を失った感もあるので微妙である。ただここ10年ほどのベンツデザインは丸っこくおとなしくなっており、これが不評だったと言うことも背景にはあるようだ。クラウンでもフーガでもなくベンツでなければならないそのスタイルは、質実剛健というか無骨というか、古臭いというか、そんな我が儘を言う顧客を多く抱えている事情が垣間見える。ベンツがベンツであるべきデザインは、ベンツが作る次世代デザインではなく人々が思う記憶デザインなのかも知れない。
◆ エンジン系がどうなっているのかは未だよく解らないのだが、直噴系が増えるのは間違いないと思う。過給器とかハイブリッドやハイブリッドディーゼルもやっているはずで、時代的には何かしらの目玉が欲しいところ。例の低負荷域では燃料噴射量で出力を制御するというガソリンを燃料としたディーゼル的燃焼のエンジンはまだ先かな。スロットルバルブによる絞りを(低回転低負荷域で)無くしてポンピングロス減少による燃費向上を狙ったというアレだ。
高速燃費(2/2)
◆ 昨年のガソリン価格高騰をきっかけに米国でも低燃費車への関心は高まっている。その後原油価格は低下したものの自動車需要は低迷し相変わらず大型車は売れていない。ホンダは2代目インサイトをまずは米国で発表した。1.3リッターエンジンとモータの組み合わせで燃費はプリウスに劣る。米国や欧州では市街地燃費と高速道路走行を想定した燃費を表示するが、インサイトは(EPA)市街地で17km/l、高速で18.2km/lとなっている。対するプリウスは市街地が20.4km/lで高速が19.1km/lと高速燃費の方が悪い。
これはトヨタの多のハイブリッド車でも同様の傾向があり、米国で発表されたHS250h(レクサスブランドの4ドアセダン)も市街地が18.3km/lなのに対して高速だと15.7km/lに低下する。
◆ ハイブリッド車と言ってもエネルギ源はエンジンでありガソリンなので電池が無くなればガソリンを消費する以外にはない。従ってアイドルストップも加減速時のアシストも効かない高速走行モデルではエンジン単体やシステム効率が効いてくると思う。トヨタハイブリッド車の動力伝達機構はアイディアものではあるのだが、機構が複雑な分だけロスも多くなってしまう。モータとエンジンが差動歯車で接続されているので双方のパワー(トルク、吸収トルクも含む)バランスの自由度も余り大きくはない。しかし考えようによってはシリーズハイブリッド的な動作もするしパラレルハイブリッドにもなるという万能型でありゴーストップの多い市街地(正確には市街地モデルの燃費テスト)に有利に働く。もちろんエンジン自体もミラーサイクルにするなどの効率化を行っている訳で、それによって減少する出力をモータで補うスタイルになっている。
◆ ハイブリッド車にはハイブリッド車用の燃費テストを考えないと、どの車の燃費が良いのか判断に苦しむ。極端な話、電気自動車となれば(プラグインハイブリッドとか)バッテリのエネルギ消費量などを計測しなければならないと思うし、それをエンジンの動力で充電するとすればそこで消費される燃料や発電及び充電効率も気にしなくてはならない。某自動車メーカのエンジニアによれば10・15モード燃費テストにチューニングした回生ブレーキ(回生制動力)にするだけで燃費は目に見えて向上すると言うが、実際の走行パターンでは回生ブレーキよりもメカニカルブレーキに頼る率が大きくなるので必ずしも燃費テストの通りの回生効率が得られるわけではないという。
◆ 高速燃費に関してはシステムの効率化以外に燃費を向上させる術はなく、コンベンショナルな構成よりも車重が大きくメカニカルロスの大きなハイブリッド車は不利になると言われている。この辺りのプリウスの回答がミラーサイクルエンジンなのだが、ミラーサイクルが絶対ではないのはこのタイプのエンジンが単体で普通の車に搭載された例が皆無なことを見ても分かると思う。唯一マツダが過給器と組み合わせて使った例があり、それはミラーサイクルが高速域で充填効率を稼げず出力が上げにくい部分を補う目的だ。ようするに小排気量エンジンに過給器を付けて出力を増やすやり方に似ている。
過給器(2/1)
◆ 日本でもターボ車ブームになった時代があった。国産初のターボチャージャ付き乗用車は日産セド・グロだった。ターボによる燃費節約効果を謳って何とか商品化にこぎ着けた日産は凄いと思う。当時の運輸省の首を縦に振らせるのには苦労したことだろう。日産のターボ車はその後ラインナップを増やし、更に他のメーカもこれに追従することになる。三菱などは全車種ターボ付きにするなどと言っていたくらいだ。当時はまだまだ技術は未熟であり試行錯誤的なトライも行われた。可変ジオメトリ(可変A/R)など大型ディーゼル車用ターボチャージャで使われているような仕組みを持ってきたり、タービンの形状やら何やらを変えてみたり、さらにツインターボやシーケンシャルツインターボなんてのも登場した。過給器はエンジンから大きな出力を取り出せるが、それには大きな熱が発生する。しかし当時はエンジンの大きさは排気量的に最良点がある(つまり1リッターのエンジンの大きさが2リッターエンジンほどあってはいけないのではないかという感覚)みたいな考え方もあり熱設計のバランスは悪かった。
◆ 結果として過給時のデトネーションや冷却対策のために燃料を濃くする。するとCO排出レベルは増えるがガス検の時にはターボゾーンを使わないのでクリアできる。ただし過給時の燃費は思いっきり悪くなると言う感じだ。なのでターボ車は燃費が悪いと言われた。もっとも燃費が悪い分だけ大きなトルクも発生させているのだから仕方ない面もある。というか当然歩パワーと引き替えに燃料は食わせてやらないといけないのだ。やがて排ガス規制が厳しくなり燃費性能が求められるようになって国産ターボ車は減少に転ずる。時代にターボはマッチしないのか?そう思われていた。が、BMWはバルブトロニックを捨てて効率型ターボエンジンを世に送り出した。NA同様に効率化を目指せばターボは決して低効率なシステムではない。国産ターボ車時代にも言われていたことなのだが、ターボ付きのエンジンはターボを付ける前提で設計しなければいけない。そうすることにより熱設計などに破綻を来さずにパワーアップを望めるわけだ。
◆ NAエンジンは最大でも大気圧までしか吸気が出来ないが、過給すればいくらでも(エンジンがぶっ壊れるまで)圧力を上げられる。ターボエンジンの場合は吸気圧力と共にタービンに仕事をさせるための排気圧力も上昇してくるから、それにも耐えるエンジンが必要だ。吸気圧力を上げてそれに見合った燃料を供給すればパワーは増える。
スロットルバルブで吸入空気量を減らせばパワーが落ちるのと反対に、排気量を上げたのと同じような効果が圧力次第で起こせる。過給器が可変排気量エンジンと同じように効率的だと(過給器好きなエンジニアに)言わせるのはその為である。特にターボチャージャの場合は負荷(排気の量)に応じて過給が始まるのでメカニカルスーパーチャージャより効率を上げやすいとも言える。新型アウディもこの流れで、ベースエンジンの排気量を小さくし、不足したトルクをターボ過給で補おうと言うものだ。
これによって10・15モード燃費は大きく向上したが、それは10・15モード燃費テスト時に過給領域に余り入らないことも影響している。つまり、小排気量エンジンを搭載したのと同じ事になるのだ。
VC