逆行(7/2)
◆ 亀井党による郵政民営化逆行策が進んだ。民営化その他で減少した郵貯に、再び金を集めてばらまく。これが亀井氏の狙いだろう。いわゆる古いタイプの政治家というか、人間自体もかなり古そうなのだが、こうした利権絡みの事が出来てこそ政治家だみたいな感じなのではないだろうか。当選するまでは土下座でも何でもするが、当選後は有権者を蹴飛ばす事すら厭わない。
言った事とやる事が全く違うという民主党とベストマッチと言えばそれまでなのだが、この亀井党の亀井氏の発言がなければ民主党の支持率も変わってくるような気がする。なにしろ調査によれば亀井党は支持率がゼロなのだ。
◆ 郵政に金を集めないとどうなるのか。おそらく運用利益が経費を下回り、赤字に転落するだろう。郵貯にカネがあるとは言ってもかなり減少している訳だし、運用先に国債が多い事などで利息収入も限られている。さらに高コスト体質は隠しようもなく、その多くは莫大な数のファミリー企業に流れている。つまり国債を買ってその利益をファミリー企業に流すのが郵貯の仕事という事だ。その利息は当然国民が払う事になるので、つまりは税金の無駄遣いと何ら変わらない。亀井党が郵政民営化に反対するのはこうしたカネの流れが必要だからである。
◆ おそらく多くの人は民主党に期待したはずだ。だから選挙で勝利を収める事が出来た訳だし、期待値は支持率になって表れた。だが二枚舌も良いところの民主党は急速に支持を失った。支持率こそ命であったはずの民主党から国民が目を背けたら、そこには何も残らない。結局たった8ヶ月で鳩山政権は解体される事になったが、これはまあ当然だろう。麻生さんなら支持率一桁までしがみついただろうが、民主党は解散したくないから適当なところで鳩山さんには下りて貰わなければいけない。総選挙となれば民主党に勝ち目はないと思う。どうせ選挙の時だけ調子の良い事を言うと、誰もが思っているはずだ。
◆ 自動車乗りからすればガソリン税や高速道路料金などの話も気になる。選挙前には何と言っていたのかなぁと思い出しても無駄だけどね。無駄を省いて云々も、実は官僚主導での事業仕分けっぽい事が行われているだけみたいな話が囁かれる。選挙前には、カネは捻出出来ると言っていたような。が、その後になってカネがないから出来ない論にすり替えられてしまった。ならば鳩山財閥と小沢財閥が国庫に寄付などしてみたらいいのに。
◆ 少子化対策云々は色々やっているというか何というかなのだが、女性の労働に対する意識に変化が見えてきたそうだ。従来は男女平等で女性も働くみたいな感じだったのが、いわゆる専業主婦を希望する女性が増えてきたらしい。これが意識の変化なのか、それとも不況の影響なのかは定かではない。というのも、不況になると婚姻年齢が低下する傾向があると言われるからだ。働き口がないので結婚しよう、養って貰おう的な考えからなのか、しかしこれももしかすると少子化対策につながるかも知れない。もっとも子ども手当などのグダグダのせいか、合計特殊出生率の上昇は止まってしまったという。日銀の下手なプライドを蹴散らすくらいの勢いが民主党にあれば少しは景気動向にも変化が見えるだろうに、今のままでは何とも期待薄である。
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