林道というより獣道(8/12)
◆ ここは山の中なので林道的な道がいくつもある。以前にシグナスで走ってみたことがあるが、オフロードバイクがあればもっと冒険が出来た。この林道は、林業か椎茸栽培農家が使うような道で、クローラの跡などが見られた。
◆ 一部は川と道が共用みたいになっていて、雨が降った後などは川に変わってしまうのだろう。そんな場所なので道と言っても石がゴロゴロ転がっている。
他に行ってみたい道もあったのだが、シグナスでは走破出来そうになかった。
◆ この道よりも更に細い、夏場などは草が生い茂って道であることすら分からなくなるような所がある。唯一それを示すのが標識で、東京電力の送電線巡視用の道である旨が書かれている。
◆ この山の中には本州内陸方向から伊豆半島の先端方向に電力を送る送電線がある。その鉄塔のチェックに、獣道みたいな所を登っていくわけだ。日本の送電線は山中にある事が多く、建設コストもメンテナンスコストも高い。そしてその山の中の鉄塔をメンテナンスする人々の苦労も大変なものだ。
◆ そんな巡視路をマウンテンバイクコースにしたという。送電線の下を通る巡視路を少し整備してマウンテンバイクコースに仕立てた。こうすれば過剰に草が生えることも防げてメリットがある。
◆ 東電も粋なことをやるなと思ったら、何とこのコースは4,000円の使用料のかかる有料コースだった。まあ料金は付加価値なので、価値あるコースであれば有料化は当然だろうし、整備費用もかかったと言うことなので。
◆ そしてもう一つ、有料と言う事は送電線の下の土地は東電のものか或いは借りているものと言う事になる。もしも全国各地の送電線の下の土地が全て東電の権利物であるとすれば、その地積は莫大になる。
◆ 山の中と都市部では事情が異なる可能性もあるが、都市部では送電線は他人の土地の上を通っていることが多いとのことだ。送電線の真下にも家を建てることが出来て、電力会社からは空中使用料的な線下補償料が支払われるとのことだ。
電磁波が云々とか電波障害や電磁ノイズが多いという事はあるが、金銭面ではメリットがある。
◆ なお自分の土地の地下40m以内や地上300m以内の使用に対して権利を主張することが出来る。送電線が空中を横切ることによる補償料は月額数千円程度(住宅の土地の場合で)という事だ。ウチは土地の中に電柱と支線が立っていて、それの使用料が貰えている。
◆ そんな送電線下の、あるいは送電線を見回りに行くための林道が全国で整備されれば、自転車コースやバイクコース或いはハイキングコースなど、目的を分けながら使う事が出来そうだ。有料化すると管理が必要になるので、管理コスト以上を稼ぎ出す必要はある。自然動物などによる危険性がゼロとは言えないので、そうした面でものサポート体制も作っておく必要がある。
◆ それでも普段走れない山道、それも獣道に近いような自然の中を走れるのなら利用者が増えるかも知れない。ちなみにフジヤマ・パワーライン・トレールと名付けられた富士の麓のマウンテンバイクコースは、全長約7kmで高低差約200mのクロスカントリー型、アップダウンが激しい中級者以上向けと位置づけられている。
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