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過去の雑記置き場


4WSはどう進化したのか(9/1)
東京タワー(9/2)
液晶モニタの品質向上(9/3)
研修とは何なのか(9/4)
ワークマン成長の理由(9/5)
プリント基板の自作(9/6)
経済状況の差(9/7)
レンジエクステンダー(9/8)
モーターかエンジンか(9/9)
可動部のないアナログメータ(9/10)
情報化社会で変わる流れ(9/11)
市外局番は必要なのか?(9/12)
天体観測(9/13)
ステーキハウス(9/14)
Amazonの評判が悪い(9/15)
キーが回せないと言ったご老人(9/16)
ポリ袋が足りない(9/17)
Li-ionバッテリーのパッケージ(9/18)
5Gでもデータ使用量リミットを付け始めた(9/19)
CWとかSSBとか(9/20)
ソーラー発電所はどうなるのか?(9/21)
地方都市の繁華街(9/22)
SIMフリーのXperia(9/23)
ルームミラー(9/24)
意外にギリギリで動いているのか(9/25)
室内長とはどこを測るのか?(9/26)
新薬開発分野で日本は弱いのか?(9/27)
長野県に移住された方(9/28)
ゼロSIMは何をもたらしたのか?(9/29)
補修部品(9/30)


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補修部品(9/30)
◆ スカイウエイブもかなり古いものだが、部品で困ったことは今のところはない。
ジムニーは製造年は古いが、あまり変化なく2年くらい前まで製造されていたので部品は問題ないだろう。

◆ 車のパーツの入手性は、家電製品などに比較すると良いと思う。家電製品は半導体類が製造中止になると部品供給はなくなってしまう。量産品ではカスタムデバイスを使うことも多く、これは相当数をまとめて生産する。品切れになったとしても数がまとまらなければ生産が出来ないので、保守可能年数後に部品がなくなれば再生産は行われない。

◆ 以前に何かのカスタムパーツの代用品が作られていたと聞いたことがあった。古い機械のLSIが壊れて入手が不可能になり、それをワンチップCPUか何かで代用したみたいな、それが交換用の部品として流通していたという話だった。

◆ その機械が売られていた当時のデバイスが、今はワンチップCPUでエミュレート出来てしまうのだから凄いなと思う。消費電流などは違ってくるのだろうが、そうした点が許容できるのであれば代替は可能だ。

◆ ホンダは過去に、車は10年乗れれば良いと言っていた。古い車に乗り続けられると新車が売れないというのがその理由だ。まあ、この発言は後に訂正されるわけだが、一部ホンダ車の補修部品が入手しにくいなどと言う話を聞くと、パーツ供給のリミットも早いのかなと思った。

◆ 部品の供給期間は法的に決められていないが、各メーカ共に10年くらいは問題なく供給されるという。供給年数はメーカーによっても異なるし、共通部品を使う車両の数などによっても違う。一般的にはトヨタ・日産・マツダ・スズキは部品の供給が良く、ホンダ・三菱・スバルは余り良くないようだ。

◆ 部品数は相当多くなり、外装パーツなどだと保管面積も必要になる。都度生産の出来るものなら良いが、そうでないと保管コストもバカに出来なくなる。こうした管理コストはその車種だけと言うことではなく、全ての販売物に転嫁されていると言っても良い。

◆ 部品の入手性が悪化してくると、その車種の売買価格は下落し、パーツの価格が上がる。中古パーツが新品以上の価格になることもある。
だが最近では、こうしたパーツを中国企業などが生産する例がある。日本車が東南アジアに輸出され、長年にわたって修理を繰り返しながら使われる現状では、当然補修パーツも必要になる。

◆ 元々のメーカが部品供給を停止するとパーツ価格が上がり、そのパーツを新規に製作しても元が取れるようになる。国内メーカーが部品を再生産したという話もたまに聞くが、何しろ中国勢は動きが早いので、何でもササッと作ってしまう。

◆ 電子パーツなどでも廃止部品を作るのだが、ライセンス生産でもなければ中身が同じ訳でもない。下手をすると特性が同じではなかったりする。と言う話をすると中国の人は、オリジナルより良いものを作ったのだから文句を言うなとなる。

◆ 欲しいのはオリジナルの正確なコピーであって特性の異なるピンコンパチ品ではない。まあ使う方もデバイスをいくつか購入してチップを露出させ、オリジナルと同じかどうかをチェックするくらいのことはやるようだ。ICの製造年代が違うとプロセスが異なるなど、完全に同じものを作るのは大変だ。アナログICなどは、そもそもトランジスタの性能が上がっているので性能が同じになりにくい。


ゼロSIMは何をもたらしたのか?(9/29)
◆ ゼロSIMは8月でサービスを終えた。解約が完了しましたよとメールが来ていた。ゼロSIMは2015年の12月に雑誌の付録としてスタート、翌2016年には一般契約が開始された。月間使用データ量が500Mバイト未満であれば課金されないという、何とも大盤振る舞いなサービスだった。

◆ 私もゼロSIMは使っていた。一時期は殆ど使う事が無く、自動解約寸前になってしまった。そこで普段使わないスマートフォンにゼロSIMを入れておいた。スマートフォンを使わないのだからデータも使わない、と言うわけに行かないのがスマートフォンである。Googleに送る位置情報などがデータ量を増やしてくれる。

◆ 500Mバイトしか無料の範囲がないので、使いすぎて課金されることもあった。課金される場合には予めメールが来るので分かる。課金されると言ってもたいした金額ではないのだが、問題はその速度の遅さだった。

◆ 一時期nuroモバイルも契約していたが、ゼロSIMもnuroモバイルも似たような感じで遅かった。終了間際とあって最近も使っていたが、混雑時間帯以外であれば使えないことはない程度の速度は出た。
動画が観られるかどうかは分からないが、ブラウザがタイムアウトするほどは遅くなかった。

◆ もしもnuroモバイルの速度が実用的であったとするならば、ゼロSIMからnuroモバイルへの移行が進んだと思う。しかし実際には逆効果だったと言える。ゼロSIMが遅いのだからnuroモバイルも遅いに違いないと思い、実際に遅かった。

◆ ゼロSIMを広告宣伝費や顧客獲得費用として考えるならば、十分な速度の維持が必要だった。nuroモバイルに乗り換えたら遅くなったじゃないかと文句が出るくらいのパフォーマンスがあれば良かった。高速通信が可能であれば、無料範囲の500Mバイトも簡単に突破してしまうかも知れない。

◆ しかし経営状態はそれを許さなかったのだろう。nuroモバイルが遅いのならnuro光も遅いのかと、ブランドイメージを傷つけることにはならなかったのだろうか。いや、ゼロSIMに広告宣伝効果も、顧客獲得効果も無かったからサービス終了になったわけだ。

◆ ゼロSIMの加入者をnuroモバイルに引き込むには、それなりのプランが必要だった。しかしnuroモバイルに適切な価格のプランはなく、ゼロSIMからの乗り換えようとしては月間500Mバイト〜1Gバイトが使えて最も価格の安い事業者がターゲットとなった。

◆ 0SIMで我慢できた人は遅くても我慢できる人であり、安かろう悪かろうでも我慢が出来る可能性が高い。だからといって一時期の楽天モバイル(MVNO)のように、ブラウザがタイムアウトするほど遅ければどうしようもない。

◆ ちなみにローミグエリアに於ける楽天モバイル(MNO)の速度は、夜間で10Mbps〜15Mbps位出ている。これはMVNOの平均よりは速いと思うが、MNOの平均よりはだいぶ遅い。
この地が楽天回線のサービスエリアになるのはかなり先だろう。

◆ 楽天モバイルは6月に100万契約を突破したとした。それがどの位の信頼性ある数字なのかは何とも言えない。TV CMなども開始しているのだが、ソフトバンクのCM程のインパクトがない。


長野県に移住された方(9/28)
◆ 長野県の別荘地に移住された方からMailを頂いた。元々は都内にお住まいだったそうだが、早期退職で割増退職金を貰い家を買ったそうだ。別荘地ではなく普通の町というか村の中の一軒家で、面倒だと言われる近 所づきあい自体も、そもそも家が余り無いので大丈夫だろうと思ったとか。

◆ 都内では賃貸マンションにお住まいだったようで、持ち家は初めての経験だそうだ。奥様は引っ越しに反対で、何も好き好んで不便な場所に行く必要は無いと。まあ、これが普通の考え方かも知れない。ちなみに車を買うくらいの値段で家を買ったと書かれていた。

◆ ご主人は広いところでノンビリ過ごしたい気持ちが強かったという。物価の安いところなら、余り働かなくても何とかなるのではないか、老後設計が楽になると思ったという。そんなご主人の強い希望に負けて奥様と一緒にお引っ越しされたのが1年ほど前だったとか。

◆ 家をみて最初に思ったのは「これは大型犬が室内で飼えるな」だったそうだ。
ふすまで仕切られた感じの昔ながらの間取りで、そこを開け放つとバドミントンが出来そうに思ったと書かれている。
住んでみると、トイレまでが遠いとか風呂場が別棟なので、外を回っていかなければいけないとか、マンション住まいに比較すると、それなりに不便を感じたそうだ。

◆ 手を入れたいところは沢山あるが、逆に何も手を加えなくても住むのに困ることはない、そんな家だったという。ただ台所などは昔のままで、これでは奥様が苦労するだろうと、取り急ぎ改修したそうだ。

◆ 昨年は和室を洋室に改造し、そこを寝室にしたという。部屋は沢山あるので1つの部屋が工事中のままでも何ら不便はないとのこと。昔の家で床が高いこともあり、腐りやシロアリ被害も殆ど無いらしい。

◆ 床は畳を剥がしてその上に木の枠を作るようにして、断熱材を入れて、その上にフローリング材を貼る。壁も板(一部は土壁らしい)の上に枠を作って、壁材を貼っていく方法で、部屋は一回り小さくなるけれど作業が楽で断熱性も良くなると書かれていた。

◆ ちなみに退職前は営業職で、大工仕事などやった事も無かったそうだ。材料やら工具やらはホームセンターで揃え、或いは廃材を貰ってきたりして安価に仕上げたという。

◆ 役場の手伝い的なケースワーカーのような、過疎の村の高齢者宅を見回るようなアルバイトがあったそうで、一応公務員扱いなんですよと書かれている。携帯電話はドコモが通じて、FTTHが半年で引けたのには驚いたという。確か過疎地対策か何かで国から金が出るとか何とかがあったような気がする。

◆ 空気が綺麗で飯がうまい、他人を気にすることなく自由に過ごせる、車で30分走ればスーパーもホームセンターもあるという事で、思っていたほど不便ではないそうだ。コオロギみたいな虫が多いとか(あの有名なカマドウマだろうか?)雪が降ると除雪を待たないと行動できないとか、勿論不便なところと言うか地域性もあるけれど、満足していますと綴られていた。

◆ 長野県のいわゆる古民家を調べてみると、床面積60坪で100万円とか、勿論場所や築年数、手入れの状態にもよるのだが、400万円くらい出すとそこそこ綺麗な家が買えたりする。土地が1万平米なんて物件もある。


新薬開発分野で日本は弱いのか?(9/27)
◆ コロナウイルスの治療薬やワクチン開発で日本企業の名前は余り出てこない。コロナウイルス治療薬やワクチンは大きなビジネスになる可能性があるにもかかわらず、開発が進まないのにはどんなわけがあるのか。

◆ これは半導体や自動車でも同じ事なのだが、国内景気の低迷が長引いたために開発費を抑制しなければならなかった事情がある。既存の製品を売る事による売り上げが大きく伸びないことで、新製品を開発する費用が中々出せなかったわけだ。

◆ 米国やスイスの製薬メーカに比較すると、日本のメーカの開発費は1/3とか1/2位だ。では開発に積極的ではない日本のメーカがどうやって新薬を作るのかと言えば、既存薬の改良などが得意なのだそうだ。

◆ 元ネタをベースに改良した薬を作るなど、まあ真似と言ってしまえばそうなるのかも知れないが、そうした開発手法が多いのだとか。

◆ コロナ禍において多くの病院が赤字を計上している事もあり、薬剤の消費量も減っている。マスクの着用や消毒などの徹底は風邪やインフルエンザへの感染率も下がる。感染症が減るのだから病院に行く人も減り、薬も余り使われなくなる。

◆ 国は毎年のように医療費削減だ医療費削減だと言っている訳で、現在のペースが続けば医療費の増大が抑えられるばかりか減少に転じる可能性がある。
医療費が増えているから健康保険税額を上げるぞと言い続けてきた厚労省だが、では医療費削減が現実となった日に健康保険税額を下げるのか?まあ無理だろうな。余ったカネを何に使おうかと画策するのがオチである。

◆ 日本人は開発とか企画には余り向いておらず、生産管理だとか信頼性管理に力を発揮する。これが低コストで高信頼性の製品を作り出す原動力となった。
もっとも最近では(信頼性の点はまだまだだが)中国に追い越されている。

◆ 以前にも書いたがGoogleは日本人エンジニアはダメだ、使えないと言っている。だったら日本人を使わなければ良いのに、駄目な日本人を雇用するのだからGoogleもダメと言うことになりはしないか?
◆ OS開発にしろCPU開発にしろ、日本人がクリエイティブではないことは事実ではある。キメの細かな仕事は出来ても、何かを生み出す能力に長けているとは言えない。これが国民性というか人種的問題なのか、或いは教育の問題なのかはよく分からない。

◆ だから薬剤の分野に於いても新規開発能力は劣っているのだろう。開発費をライバル企業と同額まで増やしたとしても、もしかしたらライバル企業に追いつけないかも知れない。しかし逆に、綿密な作業や分析力が、ライバル企業には見つけ出せなかった何かを発見するかも知れない。

◆ この、無から有を生み出す能力と、何かを調べる・見つけ出す能力は又別のものだ。
効果や現象を評価する、誤差を加味したり排除したりする、ノイズを減らして信号の純度を高めるなどは日本人も得意だ。

◆ コロナワクチンが開発されたとして、それを評価・改良・改善することは日本のメーカにも出来ると思うし、そこから更に効果的なものを生み出すことも不可能ではない、と、思う。


室内長とはどこを測るのか?(9/26)
◆ この車は室内が広いですよとカタログを飾る室内長とはどこの長さを言うのか。実はこれ、メーカごとにバラバラだそうだ。室内長を気にするのは、元々限られたスペースしかない軽自動車とかワンボックスカーだ。

◆ そのワンボックスカーにしても、大型の部類に入るアルファードよりもセレナの方がカタログ数値が大きいなど、腑に落ちない点もある。

◆ 例えばダイハツやスズキは前部をインパネの先端としている。インパネの先端とはいったいどこなのか。
ホンダはメーターバイザーから測るとしているので、これは室内長を長く測れそうだ。日産やトヨタはメータパネルからなので、センターメーター搭載車は室内長を稼げることになる。

◆ 登録車においてはメーターパネルを基準点とするような決まりがあるのか?視認性が余り良くないセンターメーターは室内長を稼ぐための苦肉の策だったりして。

◆ と言っても最近はメーターパネルをドライバー正面にする車が増えたというか元に戻ってきたようにも思う。視線移動からすれば中央にメータパネルを持ってくる意味など全くと言って良いほどない。
安全性軽視のプリウスにしても、完全なセンターではなく少しドライバー側に傾けるみたいな感じになっている。センターメーターが良いと意地を張った以上、レイアウトを変えたくないけどなぁという苦肉の策か。4代目プリウスでは、メータパネルの意匠変更によって従来車より205mm室内長が長くなったと謳われた。

◆ 室内寸法の後端はリアシート上端付近だそうだ。付近というのは、ヘッドレストを含むか含まないかとか、それを伸ばすかどうかとか、角度がどうのとか、形状やら何やらが厳密に決められているわけではないらしい。

◆ カタログ数値の大小に一喜一憂する車選びをしている方がいるかも知れないが、その数値が10mm違ったからと言って実際に乗った感じが違うと言うほどの差はないわけだ。

◆ なお室内幅や室内高は、最も寸法の大きな点を測るとしている。ドアのアームレストの下をへこませたりすれば、そこが最大寸法になる。JISでの計測方法はD 0301-1982に規定されているので、メーカの言う計測方法はこれに準じているのだろう。

◆ 実質的な室内寸法を確保するために、軽自動車ではフロントやリアのオーバハングをギリギリまで小さくする。しかしタイヤを四隅に近づけるためにはサスペンションの設計やアームの強度を工夫する必要がある。これは車両価格にも影響するそうだ。それでも中々強度が出せずに、脱輪や軽度な衝突でもアライメントが狂うなど影響が出やすいという。

◆ FFの場合はドライブシャフトの都合もある。昔のワンボックスカーのようにトーションバーで前輪を支えるというわけには行かないのかも。
軽自動車もやがてEVになるだろうが、そうするとスペースに余裕が出来るはずだ。バッテリーの容積はあるが、エンジンよりもモータの方が小型で設置場所を選ばない。ホンダeはリアアクスル上にモータを置いている。

◆ ホンダeはホンダ自身も余り売れるとは思っていないようで、月間販売台数の目標は千台でしかない。ちなみに日産リーフはどの2倍ほどを売っている。リーフより高価格なホンダeがどう評価されるのかは興味深い。


意外にギリギリで動いているのか(9/25)
◆ 先月だったか、Googleが大規模な障害を起こした。多くのGoogleのサービスが使えない或いは遅延が起きるなどの障害が続いた。

◆ 仕事にならない、大切な資料が見られないなど悲痛な叫びもあった。バックアップを取らずに使っていたPCのHDDが突然壊れました、みたいな感じだ。私は特別影響は受けなかった。Gmailは影響があったと思うのだが、リアルタイムに受信しなければならないMailはない。そもそもAndroidのGmail(Dozeを有効にしておくと)は、数時間の遅延は当たり前だ。

◆ Googleのその後の発表によると過負荷が原因だったそうだ。これはどこにでもある障害で、過飽和状態の液体にちょっと衝撃を与えたら、あっという間に固まっちゃったみたいなものだ。

◆ 通信事業者の障害でもこれは過去に起きていて、何らかの影響でサービスへのリクエストが増えて処理が間に合わなくなる。
処理が間に合わないとリクエストは更に増える(自動或いは手動によるリトライ)ので、リソースを食い尽くす状態に陥る。

◆ 通信事業者で最近はこのようなトラブルが起きていないのは、十分な余裕を持った処理システムになっていることや、負荷の増大を検知して対策が行われるようなシステムが組まれたことである。

◆ Googleは処理センターを世界各地に分散していて、例えどこかの処理センターが破壊されようとも継続的なサービスに何ら影響はないと言っていた。今回の障害はその文言に反する。一部のサービス障害は米国内に限られたそうだが、それ以外は全世界に及んだ。

◆ 過負荷による障害を回避するのは難しいことではなく、それなりのシステムが組まれていれば良い。ただし冗長な装置は無駄なカネを食う元になる。在庫も設備もギリギリで動かすのが最も(経営的な)効率が良いというのが孫さんの考えで、ヤフー系のサーバなどもかなりケチったのが数年前だったか。

◆ 高い信頼性を得るにはそれなりのコスト負担が必要であり、そのコストは言わば保険のようなものなので通常時の動作を見る限り不要にも感じる。ハードディスクは壊れるものだからバックアップが必要なわけで、絶対に壊れないよと保証が付いていればバックアップは要らない。

◆ 絶対に壊れないとは言わないまでも、規定のMTBF内には壊れないとか、壊れる確率がマイナス6乗以下だとか、そうした信頼性データがあるとバックアップの頻度や仕組みも変わってくる。
しかし、例えマイナス6乗以下だとしても壊れることに変わりはないからバックアップするという企業もあるだろう。

◆ クラウドストレージにしても何にしても同一企業のサービスに全てを委ねるのは危険だ。以前にGooglePhotoの事は書いているが、Google的にはGoogleの持っているデータがプライマリであり、ローカルのデータはあくまでもそれのバックアップに過ぎないという考え方だ。

◆ DropBoxなど他のストレージサービスではローカルデータがプライマリであり、Dropboxのデータはそれに準じたものとなっている。従ってDropboxにアクセスが出来なくなったとしてもローカルデータが消えるわけではない。「大切なものは身近に置く」事も必要だ。


ルームミラー(9/24)
◆ 自動車のルームミラー(バックミラー)も電子化が進んでいる。トラックやバス、後方が見にくいワンボックスカーなどにカメラ&モニタタイプは有効だ。

◆ コストとの関係があるので仕方がないが、画質が粗いとかコントラストが低くて見にくいとも言われる。最近ではその点を改良したと謳ったものも増えてきた。Panasonicだったか、日産車用にインテリジェントルームミラーとして供給している。200万画素のカメラと163ppiの液晶パネルを使ったとされるが解像度は書かれていなかった。

◆ 夕日に照らされての逆光とか夜間の視認性など、改良の余地は未だあるように思う。モニタ画像なので遠近感はゼロになる。液晶の解像度は、スマートフォンのディスプレイで300ppi以下だと多少粗いかなと感じ始めるそうだ。従ってルームミラーの100ppi〜170ppiだと、画像が粗く見ていて疲れるという人がいても不思議ではない。

◆ 解像度だけではなく、コントラストや応答速度、温度による特性の変化などもある液晶の特性として存在する。こうした性能を上げようとするとコストが高くなってしまう。
カメラに関しても飽和特性や読み出し時間などを考慮する必要がある。

◆ ACC機能などの充実で複数カメラの搭載は必須になってきていて、それをバックモニターに使うというのは当然の流れでもある。量産車初の称号のためだったのか、レクサスESはディジタルアウターミラーと称するものを装備できる。これが激しく格好悪いシロモノで、カーオーディオ取り付け店だったらもっとうまく付けるのではないかと思える程の後付け感なのだ。

◆ レクサスESのデジタルアウターミラーは20万円もするくせに低解像度だ。見た感じはVGAか?みたいなのだが、レクサス崇拝者に言わせると、目の疲れを防ぐ為にとわざと解像度を落とし、わざと応答速度を鈍くしているのだそうだ。

◆ これもカメラに夕日が映った場合だとか、モニタに陽の光が当たっていると見えないとか、まだまだ問題はある。モニタの視認性は解像度やコントラスト、バックライトの輝度で改善できる。カメラの夕日問題は、カメラ自体のダイナミックレンジを上げるしかない。その上で画像処理などで輝度が極端に高い部分を取り除くなどすれば見やすくなる。

◆ モニタをどこに付けるかも問題で、現在は物理ミラー搭載車と似たような位置にと言う事でAピラーの根元に付いている。これは将来的にはインパネ内のモニタに映しても良いとは思う。車両周辺の状態はレーダである程度監視できているわけだし、勿論車線変更などの時に死角を確認することを忘れてはいけないが、通常運転時に視線移動を少なくする事はメリットにもなる。

◆ 逆にバックモニタ搭載車で多いのが、フロントを他の車にぶつける事故だそうだ。バックモニタだけを見て駐車スペースに入れようとするために、前方を隣に駐車している車にぶつけてしまう。これだって超音波センサか何かでアラートは出ないのかな。

◆ ガードレールなどの無い道路での脱輪も、近接センサに頼りすぎると起きる。ぶつからないから大丈夫だろうと左に寄せたら脱輪しちゃった、みたいな。確かにぶつかるものはないが、そこに道路も無かったのだ。
道路がないだけなら良いが、用水路があったら落ちてしまう。


SIMフリーのXperia(9/23)
◆ SIMフリーXperiaはそこそこインパクトがあったようで、各メディアともに取り上げた。事業者仕様の場合は他の事業者で使えないように無線制御ファームがコントロールされているが、SIMフリー版はそのようなことはない。

◆ 何よりも余計な事業者アプリがインストールされていないところがメリットである。事業者側にしてもSIMフリースマートフォンでも使えるように、無駄な囲いを撤廃する傾向なので不便は少ないはずだ。もっとも、事業者に密接して使いたい人はSIMフリー版を買うことは無い。

◆ SIMフリー版は事業者版より高額というか、事業者版なら値引きがある。私の場合はドコモポイントがあるので、現在使っているXperia1はゼロ円以下で手に入れることが出来た。d cardの使用が減っているので次回の買い換え時もタダで手に入るかどうかは分からない。現在もd cardの使用は減っていてドコモポイントが溜まらない。

◆ d cardのクーポン2万円分とdポイント推定4万円分の合計6万円分くらいにはなるとしても、追加で6万円も払わなければならない。まあ半額になると言えばそうなのだが、SIMフリー版がある現状において事業者モデルを6万円で買うメリットがあるのかどうか。

◆ ドコモポイントは支払いに使えるので良いのだがd cardクーポンは機種変更以外に使うと少し使いにくい。かといって換金も出来ない。だから事業者モデルを買う、みたいな流れが昨年までだった。

◆ SIMフリー版はデュアルSIM対応なので、現在持っている2番号を収容できる。2番号を収容できると転送の必要が無くなるので、サブ番号の契約はドコモ以外でもOKになる。と言っても現在はドコモの契約で月額780円だったかな。これ以下の価格のものはないかも知れない。

◆ Xperia1は急にバッテリが減ったりする事がある。たぶん電界強度が弱い場所を移動した時ではないかと思うのだが、常に起きるわけではないのでよく分からない。SIMフリースマートフォンを同時に持ち歩くと、SIMフリースマートフォンではこれが起きない。

◆ こうした事がXperiaに起因することなのか?事業者アプリに起因することなのか?も調べることが出来る。私の場合は事業者アプリに依存することは皆無なので、SIMフリー版で問題はない。まあ、後は価格の問題だ。
スマートフォンも年々高額になっていくわけで、マトモにカネを出すのは無駄に思えてくる。

◆ これまでは処理速度の改善や機能改善が顕著だったが、今は落ち着いている。4年使うにしたって年間3万円償却していかなければならないのだから高い。分離プランによって携帯電話関係へのトータルの支出は増えたと言われる。事業者は残価設定型ローンみたいなものもやっているわけだが、そうでもしないと中々売れないだろうなぁ、高額なモデルは。

◆ SONYとしては廉価版にも力を入れなければいけないはずだ。フラグシップはフラグシップとして、実際には数の出るミッドレンジが必要だ。売り方などを考えれば富士通やシャープのシェアを奪えると思うし、スマートフォン修理などの保険関係のサービスでもお得感を出してきているので、やり方次第ではうまく行くかも知れない。保険も自動車保険のような無事故割引制度などを加味したら面白いのに。


地方都市の繁華街(9/22)
◆ 感染者数は増えたり減ったりという状況だが、地方都市の飲食店は経営が厳しい常態が続いているという。
一般の飲食店や居酒屋にしても、繁華街に来る人の数が減っているので売り上げが上がらないという。

◆ 接待を伴う飲食店は更に厳しく、感染対策を行っているにもかかわらず客が入らないそうだ。浜松市だったか、感染対策をしている飲食店にはステッカーを配ったそうだ。東京都とは違って市の職員が店舗をチェックして、合格証を与えるみたいな方法だとか。

◆ しかし接待を伴う飲食店は飲食が主たるサービスではなく、接待が中心になるために感染防止策を判断することが出来ないとして除外した。これに対してバーやキャバクラは反発する。

◆ 感染防止の換気装置や消毒液、クリアな遮蔽板などの設備を設置したのに除外とは何事かと。ちなみに静岡市などはバーやキャバレーも一般飲食店も同様の扱いだそうだ。この辺りは基準が定められているわけではないので、各自治体が独自の判断で独自に進めている。

◆ 繁華街に人が少ないとタクシーも儲からない。車で呑みに出かける人が減ると運転代行業者も儲からない。こうして繁華街自体が不景気の波に飲み込まれてしまうと言っている。

◆ 大都市ほどの規模もなく、夜遅くまで賑わうというタイプの町ではない所は、わずかな客数の減少が売り上げに大きな影響を及ぼす。一部店舗では、現在の状態が続けば年を越せないという。現時点でも撤退した店舗が多く、空き室が目立ってきたという。家賃を下げるなどしても、先の売り上げが予想できないと言う事で借り手がいない状態なのだ。

◆ ワクチンの話も出ているが、効き目の問題や副作用など不明な点も多い。そもそも日本人全員に接種するのにいったいどの位の日数がかかるのだろう。インフルエンザのワクチン注射でも大混雑するのに。日本中の全ての病院で最低1人の医師がワクチン注射だけをしたとしても20日位かかるのかな。

◆ 実際にはそうは行かないだろうし、ワクチンの数も限られる。基礎疾患のある人や医療関係者を優先するとしても、これはこれで混乱するに違いない。インフルエンザワクチンとコロナワクチンの双方を注射して良いのかとか、色々あるのだろうな。

◆ ワクチンが効果を発揮すれば新型コロナウイルス感染以前の世界が戻ってくる。オリンピックも予定どおりに開催できるかも知れない。
ワクチンが失敗だと、来年も又コロナと一緒に過ごさなければならない。ワクチンは16くらいの企業で開発が行われている。早ければ来春にも日本での試験が行われるのだとか。

◆ 有効性が低いのは仕方がないとして、副作用が出るのは心配だ。子供は大丈夫なのか、高齢者に問題はないのかなどは、結局後になって分かることだ。十分に検証されたワクチンでも問題が出る場合があるのに、急いで作れば検証期間も短くせざるを得ない。

◆ 観光収入がメインのハワイが壊滅的だそうだ。年末年始の"ハワイ詣"がなくなれば、更にハワイの景気は悪化する。ハワイにマンションを持ちたいと思っている人は今がチャンスかも知れない。町から賑わいが消えて、物件価格も下落しているのではないか。


ソーラー発電所はどうなるのか?(9/21)
◆ この近くに出来るというソーラー発電所の説明会に行ってきた。土地の所有者と開発担当企業が来ていた。

◆ 説明会は開発担当企業が工事の概略を話し始めてスタートしたが、程なくして住民からクレームが出た。事業の目的や工事の必要性などもなく、いきなり計画と工事の話では聞いている方は理解出来ないと。

◆ ソーラーパネルを敷き詰めるのは現在のゴルフコースで、ゴルフ場をソーラー発電所に変えるという話らしい。
18ホールのうちの9ホール分を発電所にする。本当は18ホール全てを発電所にしたいようだが、国定公園か何かのエリアに入っているので開発が出来ないらしい。

◆ とここで、今度はゴルフ会員権を持っていると思われる方から、ゴルフ場を潰すとは聞いていないと意見が出る。18ホールなければゴルフ場ではない、そもそも地権者は誰なのかと。

◆ ソーラ発電所開発会社はゴルフ場の管理者は以前と変わっていないと言うも、そうではなくソーラ発電所開発会社に所有権が移されているという話も出て混乱する。結局ソーラ発電所開発会社の自称役員氏も、いったい誰の土地なのか分からないみたいな話になった。

◆ ゴルフ場は元々の所有者から韓国系の企業に売却され、経営の建て直しを図るも借金が焦げ付き気味だったとか。その金を貸したのがソーラー発電所開発会社のようなのだがよく分からない。いずれにしてもゴルフ場として採算は取れないと言う事になり、ソーラー発電所への転用が決まったようだ。

◆ 何故ゴルフ場なのかというと、再開発(開拓)を行わないという条件では、県などの認可が不要なのだそうだ。今はどこに作るにしても必ずもめ事の起きるソーラー発電所だが、ゴルフ場の転用ならハードルは下がる。

◆ とはいえ住民皆反対である。泥水対策として3つに貯水池を作るようだが、どこのソーラ発電所でも池は泥に埋まって機能しなくなる。今回の説明でもその傾向があったが、決まりどおりにやったからウチの問題ではない、自然災害は自然の災害であってウチとは関係ない、ウチの責任であれば保証はするが、それ以外は関係ないという感じが見えた。

◆ ゴルフ場を残したままソーラーパネルをどこかに並べるのならば別荘地側への影響は少ないと思っていたが、ゴルフコースに並べるとなると別荘地の道路から手を伸ばせば届くくらいの距離だ。泥流が大きな流れになれば別荘地の下にある小川にその水は流れ込むのだろう。

◆ ソーラーパネルは10万枚という話なので、パネル辺り400W以上となる。そこそこ大型のものだ。送電電圧は66kVだそうで、町の方に変電所を作ったあとで東京電力の送電網に接続するらしい。66kVの線は自前らしく鉄塔を建てるような話をしていた。

◆ 工事は今年の12月から行われるという計画なのだが、これってゴルフ会員の了解も取らずにゴルフ場を閉鎖してしまう予定だったのだろうか?何やらその辺りがよく分からないし、計画の主体がどこで土地の所有が誰なのかも分からないという不思議な説明会だった。

◆ 住民からは、ハッキリさせるべき所をハッキリさせた上で説明して欲しい旨意見が出た。住民に対する説明会を行わないと市の工事許可が下りないとかで、その為の集まりだったようだ。


CWとかSSBとか(9/20)
◆ アマチュア無線でCWは電信による通信を意味するが、一般的にはコンスタントウエーブ、つまり変調のかかっていない信号を言う。電信による通信はキャリアの断続だ。そのキャリアに変調がかかっているわけでは無く、なのでCWなのだろう。電信による通信は最も古いディジタル通信と言える。

◆ SSBはシングルサイドバンド、AMやFMはキャリアが存在するがSSBにはキャリアがない。つまり無変調時には電波が出ていないことになる。実はこれ、現在の移動体通信網などで使われるPSKやQAMと同じなのだ。

◆ SSBを造り出すための簡単な方法は、バランスドモジュレータで変調した両側波帯変調波の片側をフィルタで切ってしまう事だ。
DSBの片方を切り取ってSSBにする方法で、メーカ製無線機はこの方式だ。もう一つはディジタル変調にも使われているI/Q変調器を使う方法で、これはPSN方式と呼ばれた。

◆ PSN方式はI/Q変調器そのものなので、フィルタを使う事無くSSB信号が生成出来る。
I/QとはSSBで言うところのUSB/LSBであり、DSBの両側波帯が別の信号を伝送しているわけだ。
変調器にはI側とQ側で90度位相の異なる信号を入れなければならない。キャリアの方はシフトレジスタでもフリップフロップでも使えば正確な90度位相の信号が得られる。まあL/Cで作っても出来なくはないが、ドリフトがある。

◆ 問題はオーディオ信号の方だ。300Hz〜2KHz辺りまでのオーディオ帯を、周波数によらず正確に位相をシフトさせなければならない。
今ならDSPで簡単にできるが、PSNによるSSBゼネレータが全盛だった頃にはDSPはおろか高々音声帯域周波数を処理出来る速度を有するCPUもADCもなかった。で、L/C/Rを並べて移相器を作るわけだが、広帯域で正確な位相差を得るのは難しかった。位相差が正確でないとSSBとしての特性を満足しなくなる。そんな事もあってメーカ製無線機の殆どはフィルタ方式を採用した。

◆ しかしディジタル通信全盛の今は、そのPSN方式があらゆる所で使われているのだから面白い。シングルサイドバンドを作ると言うことはイメージリジェクションが出来ると言うことだ。

◆ 例えば100MHzと20MHzをミキシングすると、100-20=80MHzと100+20=120MHz、キャリアのリークである100MHzそのものと20MHzそのものが出てくる。バランスドミキサであれば100MHzと20MHzは出てこない。
ここでイメージリジェクションミキサを使えば、アッパーサイドバンドの120MHzか、あるいはロワーサイドバンドの80MHzしか出てこない回路が出来る。これによって後段のフィルタを軽くすることが出来る。

◆ I/Q変調器はディジタル変調器の基本なので、変調器にも復調器にも使われる。現在の多くはアナログ回路でこれを実現するわけではなく、DSPの演算によって変復調は行う。従って回路として存在するのはイメージリジェクションミキサくらいだろう。

◆ アマチュア用無線機もDSP搭載のものであればI/Q変調器でSSBを作っていると思う。フィルタで側波帯をカットするわけではないので音も良いし、フィルタの特性に左右されることもない。クリスタルフィルタは実現可能な周波数帯が決まっているので、フィルタ方式のSSBゼネレータではIF周波数を数MHzのフィルタ周波数に合わせなければならない。しかしDSPで変調波を作れば、DACの周波数上限までIF周波数を上げられる。(一部制限はあるが1GHz位までは出せる)


5Gでもデータ使用量リミットを付け始めた(9/19)
◆ 4G時代とは違う、5Gではリミット無しでデータを使えると謳ったauだが、モバイルルータプランでは再びリミット付きとなった。

◆ 5GモバイルルータであるSpeedWi-Fi 5G X01は理論最大速度4.1Gbpsのリンクと、Wi-Fi6(最大1.2Gbps)/2.5GBASE-Tの有線接続が可能だ。Wi-Fiはともかくとして有線接続は10GBASE-Tにすべきだったのではないのか。まあ実際の通信速度と消費電力を考えれば2.5Gbpsで良いかなと言うところだとは思うのだが、カタログスペック的には見劣りする。

◆ 5Gだからと言って無制限で使えるわけではなく、5Gルーターフラットプランでは月間80GBに制限される。さらに10GB/Dayの制限も合わせて加えられる。有線接続での最高速度が仮に2Gbps(無線区間の速度が理論値の半分出ればこの速度でリンク出来る)だとすると、最短40秒間の通信でリミットにぶち当たることになる。

◆ 最大通信速度は謳い文句としてカタログを飾りたい。しかし実際にはデータは余り使って欲しくない。使うのだったらそれなりに金を払ってねと言うのが通信事業者の言い分だ。

◆ 総務省でもデータフリー(特定の接続先のデータ通信をカウントしない)はダメだみたいな事を言っている。特定の通信先と通信をしない人にとって不公平が生じるためだそうだ。そのくせNHK受信料金は、NHK非受信世帯にも課金したいという。

◆ 5Gで何が起きるかというと、一般の人が感じられるのは通信速度が速くなることと、その速い状態は移動中には得られにくいことではないだろうか。低遅延だ何だと言ったって、これは感じられるような類いのものではない。

◆ 動画配信で遅延が少ないなんて宣伝も見かけるのだが、伝送遅延よりも処理遅延や方式による遅延(エラーコレクションなど)の方が余程大きい。遠隔医療などで低遅延を活かすとすると、エラーコレクション無し+無圧縮でないとダメだ。1280x720のHD画像を無圧縮で伝送するためには663Mbps程度あれば良いので、これは行ける。4k画像だと6Gbpsは必要なので、これはダメだ。

◆ 無圧縮は良いとして、エラーコレクション無しの伝送だとどのような画像になるか。と、その前にTCP/IPではエラーコレクションやパケット化が行われるので遅延が起きる。なので専用のプロトコルを使ってIPレベルでの遅延を無くす前提だ。

◆ エラーレートがどの位か、どの位まで通信が成立するのかが問題になるが、マイナス3乗なら音声通話は出来る。マイナス3乗なのだから1000ビットに1ビットはエラーが起きる。
画像の場合のデータエラーでは色がおかしくなるという見え方になるが、マイナス3乗であれば絵が全く意味をなさなくなるほどではない。

◆ ただ無線通信の場合はバースト誤りが多いと思うので、ちゃんと見えているフレームと全く見えないフレームがあるだろう。そうなると人間の目ではかなり見にくくなる。こうしたことが起きないようにエラーコレクションが働くのだが、例えばバースト誤りを取り除くには数フレーム分のバッファリングが必要だ。これはそのまま数フレーム分の遅延を意味する。

◆ 遠隔操作などでエラーがあれば危険なことが起きる。しかしラーコレクションには遅延が伴う。5Gの低遅延はどうやって活かすのか。


Li-ionバッテリーのパッケージ(9/18)
◆ EV用のLi-ionバッテリーのパッケージ、従来は円筒形や角形のハードパッケージが使われていたが、最近はスマートフォンなどでもおなじみのパウチ型(アルティウムバッテリー)が使われ始めている。

◆ パウチ型は形状自由度が大きいとか柔軟性があるのでガス発生による膨張を吸収しやすいなどのメリットがあるという。日産リーフやホンダもこのタイプを使うし、GMのSUVであるキャデラックリリックも同様だ。

◆ キャデラックリリックではバッテリーを納めるケースの剛性を構造体として使うシャーシ設計により、従来よりも軽量化が行われているそうだ。EV専用設計の車両が増えてくれば、今後はこうした設計が一般的になる。

◆ パウチ型バッテリーは形状自由度が大きいので搭載スペースに合ったバッテリーを作ることが出来る。安全性に関しては、日産リーフがバッテリー関係のトラブルを一度も起こしていないことで、信頼性があると言われる。

◆ リリックのバッテリー容量は最大で100kWhと大きい。これが爆発したら大変なことになるわけで、高い信頼性と安全性が求められる。近年発売されるEVやハイブリッド車の多くがパウチ型を採用している。GMはパウチ型バッテリーのセル寸法を共通化して量産効果を得ようとしている。搭載容量は50kWh〜200kWhが可能で、同一サイズのセルをどれだけ使うかで調整する。

◆ いわゆる18650などに代表される標準パッケージの方が量産効果が上がっているが、今後EVが普及すれば専用形状のものも量産効果が出てくるという。パッケージングコストなどはハードケースのバッテリーより安くなる可能性が大きい。

◆ Panasonicはテスラ向けのバッテリー生産体制強化のために百億円以上の新たな設備資を行う。これにより米国ネバダ州の工場での生産能力を1割上昇させる。Panasonicの自動車関連事業部門の売り上げは約1.5兆円弱と前期より減少した。営業損益は-466億円と赤字になっている。

◆ ネバダに於ける工場設備の拡大はテスラからの要求でもあり、生産能力を38〜39GWに上昇させるのだそうだ。ちなみに北米工場に於ける円筒型Li-ionバッテリー事業は黒字になっている。しかし自動車用としてはコロナの影響もあり、引き続き厳しい常態が続くのではないかと予想しているそうだ。

◆ Panasonicとテスラの関係は微妙というか、今後も紆余曲折が予想される。太陽光発電に関する計画などでは、Panasonicとのそれを終了させ、Panasonic自身もソーラー事業の縮小を行う(製品供給は中国の提携先より調達)などもあった。

◆ 信頼性の向上とその検証には時間がかかり、すぐに中国メーカに市場を奪われることはないと思う。しかしコストダウンその他様々な技術の導入などを行わなければ、やがてはライバルに抜かれてしまう。日本メーカは国内景気の低迷で開発力が大きく落ちてしまっている。一方で中国はコロナ禍に於いても成長を続ける強さを見せている。

◆ Panasonicはトヨタとも車載用バッテリー分野で共同事業を開始している。Panasonicは、EV用のバッテリーなどが今後の収益事業を担うとして重要視している。その一方でテスラとの関係、テスラ向け事業が軌道に乗らないなどの話もあり大変そうである。


ポリ袋が足りない(9/17)
◆ レジ袋の有料化からしばらく経つが、業界では色々な変化があったという。
一つはロール状の薄いビニール袋を持っていく人が増えたと言う事。液漏れするような食品を入れるのに準備してあるアレだ。マイバッグを汚したくないとか、ゴミ袋として再利用したいなどもあって多数持っていく人が増えている。

◆ スーパーによってはロールごと持って行かれないように、ロックを付けるなど対策をしている。スーパーなどで、この薄いビニール袋は従来の1.5倍〜2倍も必要になっているそうだ。

◆ この薄いビニール袋、うちではロールで買って猫トイレのゴミやペットシーツなどを入れるのに使っていた。と過去形なのは、臭い透過性が結構あるので余り宜しくない。今は少し高額ではあるが臭い不透過性のビニール袋を使っている。

◆ スーパーで買うより安いレジ袋、ホームセンターなどに置かれているのだが売り切れが目立ってきた。Amazonなどではいつの間にか値上げされている。
一々レジ袋を買うよりまとめて買っておいた方が便利で安いと言うことで、こちらも売れ行きは例年の2倍以上だそうだ。

◆ 機能性レジ袋と言えるようなものも増えてきた。臭い不透過性の袋もそうだが、ゴミ袋として使った時に破れなどが無いように厚く伸縮性のある素材を使ったもの、液体などが漏れないように密閉性や接合部強度を高めたものなど。

◆ これらビニール袋は、需要急増で製造が間に合わないメーカもあるそうだ。その為販売店によっては品薄になっている場合があるという。環境云々と言っていたが、結局ビニール袋の消費量はたいして変わっていないのかも知れない。

◆ この別荘地の一部は貸別荘として運営されているのだが、ここに続く道などにゴミが増えた。別荘に来る客、帰るる客が山道にゴミを捨てていくのだ。
別荘地内に捨てる分には管理が片付けてくれるが、山道は管理外だ。以前はゴミが落ちていることなど殆ど無かったのに、今はゴミが目立つ。

◆ 千葉県の国道だったっけ、中央分離帯がゴミ箱的に使われているというのは。
トラックがそこにゴミを捨てていき、ゴミが捨ててあるので他のトラックも又ゴミを捨てる。行政がゴミ捨て禁止の看板を出せば、それが逆効果となって又々ゴミが増える。

◆ ゴミが捨てにくいのは事実で、セキュリティの問題だとかなんだとかと言ってゴミ箱が撤去されてしまった。ゴミを捨てる場所がないから道路に捨てて良いというものではないが、ゴミを捨てる場所も必要だと思う。

◆ レジ袋の有料化と同じく、行政にしてもゴミ捨てにコストがかかるからゴミ箱は置きたくない。コストを理由に行政が役割を放棄する例が、横浜のバス路線だ。病院の近くを通る路線は老人乗車率が高く、老人は無料パスを持っている。これだと儲からないからバス路線そのものを廃止してしまおう、赤字を理由に、みたいな感じ。

◆ コロナ禍に於ける行政の対応も、地方部の方が充実している印象を受ける。大都市圏では(東京は税収が多いので別格として)相談には乗るけれどカネは渡さないよみたいな対応が多い。


キーが回せないと言ったご老人(9/16)
◆ 田舎は何でもホームセンターである。
ホームセンターによってはせんべいやチョコレートなども売っている。農作業用の道具や消耗品、農作物にかけるネットだとか、出荷に使うような袋も売られている。

◆ 大規模な農家であればメーカの代理店だとか商社から仕入れるのかも知れないが、いくつかの田畑を持っているというような規模の農家はホームセンターに買い出しにやってくる。

◆ そんなホームセンターに出かけ、車を止めると隣の軽トラックからご老人が降りてきた。「すみません、キーが回らないんですけど」隣に奥様を乗せたご老人、買い物を終えて帰ろうとしたらトラックのエンジンキーが回らなくなってしまったという。

◆ これは何のことは無い、ステアリングを切ったままハンドルをロックしたので、テンションがかかったままになってハンドルロックが解除出来ないのだ。ハンドルを少し回しながらキーを回して一件落着。ご老人は何で??みたいな顔をしたが、私はあえて何も言わなかった。ら、何でキーが回せたんですかと聞かれた。

◆ 説明が面倒だったので、又同じようなことが起きたらハンドルをちょっと回せばキーは回りますよ、くるまってこう出来てるんですよと言っておいた。しかしご高齢になるまでハンドルロックによってキーが回らなくなることを経験していないとは、中々貴重なご老人だと思った。

◆ 今やパーキングブレーキも電動制御な訳だし、ステアリングのロックにしても電動制御が普通なのではないかと思う。電動制御であれば何も気にせずキーを回すなりボタンを押せば車は走れる状態になる。

◆ 2012年頃だったか、トヨタAquaがプリウス以上に売れたのは。シフトレバーはBENZの特許切れで各社が使うようになったスタッカードゲート式で、シフトレバーを見ることなく慣れていればそのポジションを手で感じることが出来るのは、一般的な車と同じだ。

◆ 特許だったからと言うことではないが、スタッカードゲートは良く出来ていたと思う。
誤操作も少ないし、レバーが行きすぎることもない。多段変速だとギザギザが多くなりすぎるので別のポジションが設けられたが、直感的に操作ができるという点で優れている。

◆ それはコラムシフトのシフトレバーでも同じであって、いったん覚えてしまえば間違えることなく操作ができる。どんなに慣れても不安がつきまとうのがプリウスのシフトノブだ。今更言うまでもないが、これで事故が起きない方がおかしい。

◆ ジムニーはリバースに入れるとピーピー音がする。一々ウルサいなぁと思うわけだが注意喚起という点では必要なんだろうな。前進すると思い込んでいてリバースに入ったままアクセルを踏むと、後退するのだからGによって余計にアクセルを深く踏んでしまう。

◆ EV全盛になればシフトレバーも変わってくる。テスラはシンプルで、R⇔N⇔Dのレバー、ウインカーレバーみたいな感じのものがあるだけだ。EVでもハイパフォーマンスカーだとトランスミッションを介するものもあるが、駆動系の損失低減などや最高速度を規制すればトランスミッション無しでも行ける。そうすると必要なのは前進させるか後退させるかの切り替えだ。


Amazonの評判が悪い(9/15)
◆ コロナ禍に於ける外出抑制などで通販利用率は上がった。多くの人はAmazonで品物を買ったと思うのだが、そんな人たちがAmazonは酷いという。

◆ 何が酷いのかと言えば写真や謳い文句の曖昧さによる騙しだとか、勘違いを誘うような文言、不良率の高さと中華ショップの対応の悪さなどなどが噴出している。

◆ 騙しに関してはマスク事件は一般メディアでも報道された。ペーパーマスクは不織布のマスクではなく、紙に印刷された型紙だったというアレである。
よく見れば騙しに気づくのだが、写真やタイトルを見て買ってしまうと騙される。

◆ ヤラセレビューに関しても、それと気づかずに高評価だから買ったらとんでもなかったみたいな書き込みもあった。
レビューに関してはAmazon自体が考えるべき事だ。非購入物品でもレビュー出来るし、販売店によっては良いレビューを書くとオマケが貰えたりする。

◆ この辺りは楽天でも同じで、悪い評価は楽天本体が消してくれたりもする。楽天のレビューを気にする人が余り多くないのは、元々信頼性が低いからだ。もう何年も前からレビューの不正は語られている。

◆ 以前に書いたことがあるがMonotaROのレビューもいい加減である。MonotaROブランドではなくメーカ品の購入に対するレビューの公開・非公開は、そのメーカが行っている。従って悪いレビューを書いても一般公開されない事は、その1その2その3で書いている。

◆ MonotaROは安くはないが、比較的信頼は出来るかなと思っていた。しかしレビューのインチキを体験するとその信頼性も揺らぐ。通信販売は信頼性がないと商売としては厳しい。何しろものを見ずに買うのだから。

◆ こうした点での不安を払拭すべくAmazonは米国的な観点での返品や交換システムを作った。アリババは支払いや返金の保証をアリババ自身が行うシステムになっている。こうして通信販売の信頼性向上が行われてきたわけだが、その信頼性を乗っ取るかのような商売も増えた。

◆ 以前にも書いたがAmazonにしても楽天にしても、マスクから始まり消毒液やアルコールの高額販売で大きく信頼性を低下させた。オークションやフリマでの転売は禁止なのに、通販の高額販売は良いのかとクレームを入れる。

◆ するとAmazonはクレームが入れられない出品方式に変えた。商売第一だから仕方がないし、通販モール管理者に倫理を求めても仕方ないかも知れないが、しかしこうして自ら信頼性を下げた。プライム会員をやめましょうみたいな流れに拍車をかけたのが三浦瑠麗氏問題だ。

◆ 楽天の悪さは誰もが知っているが、Amazonは正しい、安心出来ると思っていた人が多かったわけだ。それが打ち砕かれて反発に変わるという、良くある話である。こうして市場は成熟するというか、自ら確認作業を行わなければ通販は使えないと、おそらく多くの人が思った事だろう。

◆ Google検索の劣化で書籍が売れるという話、通販の信頼性低下で実店舗が見直されるという話、いずれもなるべくしてなった事実なのだ。


ステーキハウス(9/14)
◆ 修善寺と三島の間辺り、函南町という所にあさくまが出来た話は以前に書いた。その近くにいきなりステーキがあったのだが、潰れた。
あさくまはサラダバー方式で、サラダやカレーなどが食べ放題となっている。価格はランチメニューだと1.5千円くらいとリーズナブルだ。サーロインなどはその2倍くらいの価格になる。

◆ 安価系と言えばいきなりステーキなのだが、店舗閉鎖が相次ぎここから一番近い店でも、富士の麓まで行かなければならない。どこにでもあるからそのうち行ってみようかと思っていたら、店舗閉鎖で容易に行けなくなってしまった。いきなりステーキだと200gのミドルリブステーキが約1.5千円だがライスなどは別オーダだ。

◆ 沖縄から始まって全国展開しているやっぱりステーキも話題だ。赤身ステーキの200gなら、スープ・サラダ・ライスが付いて千円である。サーロインでも同200gで2千円という安さだ。残念ながら東京都だと吉祥寺にあるのみ、本州では中部から関西地域にいくつかの店舗がある。

◆ 牛丼チェーン店の松屋もステーキ事業に乗り出している。ステーキ屋松は都内に2店舗のみだが、200g/千円という安さで話題になった。スープとサラダは食べ放題、ライスは別料金になる。松屋として何故原価率の高いステーキ事業なのかと思うのだが、実は牛丼よりも粗利が大きいのだとか。

◆ 客単価が上がると言うことで経営の効率化にもつながる。一時期は圧倒的な強さを誇ったいきなりステーキが自滅していったことで、その次の勢力がトップに踊り出られる可能性が出て来たという事だ。
やっぱりステーキの店舗展開が早いのか、或いはステーキ屋松が勢力を拡大するのか。

◆ いきなりステーキは既存のステーキ店にもダメージを与えたと言うが、ステーキ需要の喚起という意味では既存店にもメリットとなる。そしてこれは、いきなりステーキが店舗を縮小したことで明確になったようだ。

◆ コロナ禍で外食産業全般が厳しい常態になっており、各店舗とも難しい経営となっている。大仁(おおひと)という町があって、そこには回転寿司屋や焼き肉屋などがある。焼き肉屋も感染拡大の時には一時閉店もしていたが、今は営業を再開している。

◆ その向かい辺りにあったバン・ルージュという店は、昭和のたたずまいの洋食レストランだ。ファミレスなどとは違った、古く重厚なというか、気軽に足を踏み入れる雰囲気ではないというか、そんな外観だった。ビーフシチューなどが絶品、価格もリーズナブルだとの評価もあったのだが、先日通ったら店がなくなっていた。全くの更地になっていたのだが撤退なのだろうか。

◆ 混んでいる風では決してなかったが、それでも駐車場には車がポツポツ出入りしていた。個人経営だとすればオーナーもそこそこの年齢だと思われ、コロナ禍にあってケジメを付けるのに良い機会だったのかも知れない。

◆ 観光客の激減は伊豆半島の産業にも多大な影響を与えている。そもそも居住者だけでは外食にしても観光産業にしても支えきれないのだ。


天体観測(9/13)
◆ 秋口の火星接近もあり、天文に興味を持つ人が増えているそうだ。既に受注生産の望遠鏡などには予約が入っているという。

◆ 火星は比較的遠い星らしく、ちゃんと見るにはそこそこの望遠鏡が必要らしい。単に倍率を上げれば良いという問題ではないのは天体望遠鏡に限らずだ。

◆ 接眼レンズ側で拡大すると言う事は決まった光量(画像)の一部を切り出しているに過ぎない。無線機に例えるなら、RFで感度を稼ぐのではなくIFゲインを上げていることになる。これは、確かにゲインは上がるがS/Nは良くならない。

◆ 対物レンズの口径を大きくすると入ってくる光そのものが増える。IFでゲインを稼ぐのではなくRFあるいはアンテナゲインを大きくするようなものなのでS/N比が良くなる。

◆ 屈折望遠鏡はレンズによる収差が出るが取り扱いが楽、反射望遠鏡は収差はないが調整などが必要なのと筒内気流の問題が起きる。

◆ 私は小学生の頃だったか、天体望遠鏡で月などを見たことがあった。月は綺麗に見えるのだが、他の星は点にしか見えなかった。望遠鏡の性能や倍率的に無理だったのだ。

◆ そうか、星って拡大しても点に過ぎないのだな、星を星らしく見るには天文台にあるような巨大な望遠鏡が必要なんだろうなと思ったものだった。

◆ 確かにそれはそうなのだが、太陽系内の明るい天体を見るのならば、アマチュア用の望遠鏡でも何とかなる。
火星接近に伴う売れ筋モデルは数万円のものだそうで、デジタルカメラやCCDカメラを付けて観測するのが一般的になりつつある。

◆ こちらのサイトでは様々な機器を使って天体写真を撮っている。望遠鏡の所を見ると300mmの反射望遠鏡がある。望遠鏡の質量約25kg、焦点距離は約3mとなっている。この位の望遠鏡になると、精度の高い赤道儀も必要になるし画像のディジタル処理も必要になる。望遠鏡を設置する場所は安定で、道路や鉄道などがそばにない場所でないと震動の影響を受けるだろう。

◆ 入門者が取り扱えるサイズは屈折望遠鏡の10cm口径程度、反射望遠鏡の18cm位ではないかと思う。この位の望遠鏡だと様々な天体の観測が出来るので、長く使う事が出来ると言われる。取り扱いも楽なので、外光の少ない山などに持ち込んで観測するにも敵している。

◆ 最近は赤道儀にしても何にしてもPCからのコントロールが増えている。目的の星を狙うにしてもPCから制御が出来、PCでその星を見て記録する。望遠鏡本体よりそうした付帯機器のコストの方が高くなったりもするようだが、機材に助けられる点も大きいという。

◆ 横浜にいる時には、そもそも星が余り多くは見えなかった。それに比較すればこの地では沢山の星が見える。なのだが、無限遠にピントを固定出来る明るいレンズがなかったりして写真が撮れない。デジカメの設定で、合焦が検知出来なくてもシャッターが下りるように出来ると思うんだけど。一番焦点距離の長いレンズは35mm換算300mmで、2倍のリアコンバータがあったかな。2倍だとするとEOS Kissで972mm相当か、解像度さえあれば火星は撮れるかも。リアコンバータを使う時点で解像度がダメかな。


市外局番は必要なのか?(9/12)
◆ 地域ごとに電話番号を割り振る概念は、従来は必要だったと言える。
クロスバー交換機やそれ以前の手動交換を考えると、接続先の番号を何かしらの情報で絞り込んでいかなければいけない。

◆ しかし今は違う。番号そのものは必要だが、それと地域を結びつける必要はない。電話番号という数字列と、その番号がその交換局内に存在しているかを紐付ける情報があれば済む。例えその番号の持ち主が引っ越したとしても、引っ越し先の交換局に登録し直せば電話番号自体を変える必要はない。

◆ 移動体通信に於いてはこれが自動化されているので、その電話番号所有者がどこに移動しても電話を受ける事が出来る。これが位置登録の概念だ。固定電話にしても0570や0120には地域の概念がない。

◆ 固定電話の市外局番を廃止すると、番号の効率的な使い方が出来るようになる。しかもそれは現在の表向きのシステムを変えずに行える。個人にしても企業にしても、所在地が変わっても従来の番号をそのまま使えば良い。

◆ こうすると所有者と番号の結びつきがハッキリするので、特殊詐欺犯やインチキ電話勧誘会社などの排除もしやすくなるはずだ。何ならマイナンバーと結びつけても良い。特殊詐欺犯が電話番号を変えながら悪事を働こうとしても、インチキ電話勧誘会社が暗躍しようとしても、一定のリミッタがかけられる。

◆ まあ、本来はそこまでしなくても電話会社がそれらを排除すればいいわけだが、電話会社も商売だから仕方がないか。
これは固定電話に関してもそうだし、移動体通信会社にしても同様だ。トバシのケータイが未だに存在している事が不思議だし、携帯電話レンタル会社もいい加減なところがある。

◆ 一般加入電話は減少している。携帯電話やスマートフォンを持つ事が普通になり、固定回線を引く必要が無くなった。それでも従来は、携帯電話番号では登録の出来ない云々みたいな企業などがあったのは事実だ。だがそれも相当減ったと思う。今時固定電話番号がなければダメというのは古すぎる。

◆ 電話による通話そのものも減っている。企業間や従業員の連絡などもメールが積極的に使われるようになった。そもそも楽天モバイルのように実店舗の電話番号を公表しないという、とんでもないところがある。店舗で契約や購入をした、何かの契約を忘れた、、不手際があったなどの時に連絡の手段が無い。通信会社でありながら連絡先がないというのだから酷いものだ。

◆ 加入電話回線数は2000年頃には6200万回線ほどあった。それが2018年には5400万回線台まで減っている。いわゆる回線交換の電話数は1800万回線台で、残りの多くはIP電話(ひかり電話など)だ。ひかり電話は0AB番号だが、局側は数字列の番号で管理しているわけではないので、原理的には番号を変えずに引っ越しが出来る。

◆ 固定回線数は減少したが移動体回線数は増加している。契約回線数は1.8億を超えているので、複数回線持っているのも珍しくはないわけだ。企業などでも個人へのダイアルインではなく携帯電話を持たせる所もかなり増えた。従来は内線扱いでPBXを通して接続していたケースもあったが、最近は携帯電話番号 そのものを名刺に書くようにもなってきている。


情報化社会で変わる流れ(9/11)
◆ 以前から言われている日教組問題など、産経新聞の記事によれば「日教組の中枢を占めている人たちが極めて左翼思想の色濃い人たちであるということです、先ほど述べたように日教組は共産党と袂を分かったのですが、それでは共産党が出て行って日教組の左翼体質は多少改善したかというと実態はその逆です。」とある。日の丸に反対したり、国歌斉唱をボイコットしたり、韓国語を熱心に教えるのもその辺りから来ているのか。

◆ 以前にBlogに書いた件も同じような感じか。領海侵犯をしてくる相手にお伺いを立てながら国防を行えという、メチャクチャなことを平気で言う記者がいる。

◆ 靖国参拝問題でも同様に、記者からは参拝を行うと中華から反発意見が出ると言われた。国内から意見が出る、例えば戦争犠牲者の家族などがどう思うのかは話としては分かる。しかし特定国がどう思おうがそれは関係がないことだ。

◆ 戦争とは愚かなものなのだが、いったい何を守ろうとしたのか。特攻隊などを見る限り国民を守ろうとはしていない。守るべき国とは天皇陛下のことなのか?それとも特別階級の人々のことか。そのわずかな人たちを守るために、多くの国民を死に追いやったというのなら、怒りは当然だ。

◆ ただこうした国民支配という考え方は、戦前戦後にかかわらず日本の基本的な姿勢であるように見える。国民のための政治、国益とは国民あってのものであるという考えが基本にあれば、官僚制社会主義などとは呼ばれない。

◆ 中国になってしまった香港を悲しむ声が多いのだが、警察官などを相手取った日本の裁判に於ける判決も中国的である。所詮裁判官は公務員と言ってしまえばそうだが、複数人の目撃情報よりも一人の(加害)警察官の言い分を信じるという事が普通に行われてしまう。

◆ こうした日本の中で、中韓崇拝的な政治家もいるし報道関係者も居ればNHKも同様だ。NHKなど反日的放送だと議員から声が上がるほどである。長い時間をかけて密かに増やす中韓思想の崇拝的なもの、韓国語教育にしたってスタンダードカリキュラムにあるわけではなく、その教師が独自にやった事(と、された)は言え普通ではない。

◆ 様々な考え方の人がいるのは当然だと思うし、全ての人が同じ方向を向く必要など全くない。しかし報道機関だとか放送事業者は、少なくとも中立である必要がある。総理を褒め称えろと言うつもりは全くないが、諸外国のメディア程度の中立性は保てないのだろうか。

◆ 最近こうしたことが話題になるのは、SNSなどでその事実が報じられるからだ。ニュースではカットされる部分も、文字起こしされて報じられたりする。閣僚などが自ら暴露する場合もある。今までは密室で行われてきた事が、ほんの少しではあるが表に出て来た。

◆ 一方でそうした記事に対する反発や思想的な意見もある。政府による統制的書き込みが噂になったりすると、いったい何が真実か分からなくなる。と言っても情報がないよりは、情報を選別出来る方が良い。自分なりに何が真実かを調べるのも良いことだ。ただデマに踊らされる人も多いのは心配だけれど。


可動部のないアナログメータ(9/10)
◆ 最近では自動車のインパネもLCDなどになっている。そこにはディジタル表示だろうがアナログメータを模したものだろうが自由に描くことが出来る。

◆ ラジケータがある。ラジケータの語源は良く知らないが、ラジオ+インジケータ辺りではないかと想像出来る。ラジオ用のメータとして、昔はマジックアイがあった。おそらくはメータよりも安価だったのだろう。マジックアイは蛍光体を塗った電極を持った真空管的なものだ。

◆ つまりチューニングの目安として、何らかの表示が欲しかったのだ。マジックアイは真空管なので、トランジスタラジオに付けるのは現実的ではない。当時はLEDは発明されておらず、電球をドライブするのも大変だ。そこで安価なアナログメータが、ラジケータとして登場したのではないだろうか。

◆ ラジケータは精度の保証されないアナログメータとして様々なものに使われた。ラジオもそうだし、テープレコーダーなどの音量表示器としても。LED全盛時代になると一部はLEDのバーグラフ表示に置き換えられた。LCDの価格が下がるとLCDにグラフィカルイコライザー的な表示が出来るようになる。

◆ こうなると可動部を持った小型メータは衰退の一途となる。完全な固体である半導体やLCDなどと比較すると、組み立てコストのかかるアナログメータは高額なものになってしまう。

◆ LCDでは応答速度に難があるとされた用途も、有機ELなら問題はない。しかも小型の有機ELの価格が下がったとあって、ラジケータ風の表示を有機ELにさせる、メータ風のものが増えてきた。

◆ 逐次変化する電界強度やオーディオ信号などは、アナログメータの方が見やすい。例えば音量を数値で逐次表示させても見にくくて仕方がない。しかしアナログメータであれば、針の位置でおおよその傾向を掴むことが出来る。なおVUメータと表示するためには、応答速度や針の戻り方などに規定があり、それを満たさなければならない。

◆ しかしディジタル処理であればそれも簡単だ。VUメータだろうがピーク表示だろうが、ソフトウエアで何でも出来る。小型の有機ELが数十円という世界だから、アナログメータが廃れるのも分かる。

◆ ラジケータは未だ売られているが、500円〜千円と安くはない。数値を表示させるという点だけで言えば3桁のディジタルパネルメータの方がもはや安い。体重計などにしてもメカニカルな仕組みのアナログメータ付きよりも、ディジタル秤を内蔵したものの方が安価に出来るみたいな話もある。

◆ アナログ目盛りの体重計にしても、その表示部はアナログ風の表示をしたグラフィック液晶だったりする。アナログ体重計の計測機構というかバネと歯車で(糸でドライブしているものもある)円盤状の目盛板をドライブするのは良く出来ているというか、組み立てが大変というか、そういう感じだ。

◆ 以前に書いたゼンマイ式のタイマー同様に、組み立てや調整工数のかかるものは消えていく運命だ。ディジタル秤はストレインゲージの低価格化と、ロジックや表示部分の低価格化で一気に普及した。簡単に精度の高い秤ができるのも魅力であり、ディジタル処理ならば数値記憶も比較もお手のものだ。


モーターかエンジンか(9/9)
◆ マーチe-Powerは1.5kWhのバッテリーを積んでいる。プリウスPHVは8.8kWhのバッテリーを積んでいる。小型車の電費が6km/kwh程度なので、プリウスPHVは50km位の距離をEV走行出来る。

◆ 一方のマーチは10kmも走ることが出来ないので、これはシリーズハイブリッドに他ならない。ただしシステムを大きく変えずにマーチに大容量バッテリーを積めば、PHEVに変身させることが出来る。

◆ プリウスPHVが50kmをEV走行出来ると、重く大きく高価なエンジンはいったい何のためなのか、エンジンの代わりに同じ容積分のバッテリーを積んだ方が得ではないかと言われる。

◆ レンジエクステンダー付きEVは常にこの問題と直面する。充電インフラが整備されれば不要になるエンジンを、何故積んでおく必要があるのかと。もう一つ、レンジエクステンダーの出力だけで走行は可能であるべきか否かだ。通常走行が可能な出力のエンジンを積めば、バッテリーエンプティでも通常どおりの走行が出来る。プリウスPHVはそうだ。

◆ BMWのi3は125kWのモータに対して、発電用のエンジンは28kWである。軽自動車を考えれば2気筒647ccのエンジンでも走れないことはないだろうが、あくまでも非常用である。せめてターボでも付けて50kWあれば、とは思うが、そこまで発電機にコストをかけるのならば、内燃機関エンジン搭載車に乗れば良いんじゃないのと言うのがBMWの考え方だ。

◆ i3のバッテリーは約42kWhで、カタログ上は360kmの航続距離を誇る。電気負荷などの増大する実走行に於いては250kmちょっとではないかと思うが、シティコミューターとしては十分だとも言える。

◆ BMWの2気筒エンジン+発電機のお値段だが、約50万円だ。50万円を払ってエンジン付きを買うのか、それともピュアEVに乗るのか。ちなみに日本に於いてはレンジエクステンダー付き車両の方が売れているそうだ。これは充電インフラの関係もあるだろうし、やはりEVでは心配だとの事もあるだろう。

◆ ピュアEVがどのような評価になるかは、ホンダ製が市場に出、トヨタが追随してくれば見えてくるだろう。航続距離を余り欲張らないEVが認められると、レンジエクステンダー付きのEVやハイブリッド車の評価も変わってくる筈だ。

◆ 充電インフラはガソリンスタンドよりも設置が容易であり、現在に於いてもスーパーなどの駐車場やコインパーキングにも設置されている。EVが増えれば充電スタンドの需要増と収益率の向上が期待出来、これを設置する駐車場事業者も増えるだろう。

◆ 駐車時間に満充電に出来るのは望ましい。充電するために待ち時間が発生するのはイヤだが、車を使っていない間に充電されるのならば充電時間を気にしなくても良い。


レンジエクステンダー(9/8)
◆ EV車両のレンジエクステンダーとしてロータリーエンジンを使うという話は以前からあった。定負荷定速で運転する分にはさほど燃料効率も悪くはなく、小型低振動である事がメリットになるとマツダは言っている。

◆ 他にもクランクセンターが高いのでモータとのマッチングが良いとか、低回転で回すことにより低騒音を実現出来るとか。ロータリーエンジンが低回転域で十分な効率を発揮出来るのかという点で疑問もあるのだが、マツダは1500回転で発電機を駆動したという。

◆ 発電用としてであれば1ローターで良い。
自動車用とするとトルク変動によるギクシャク動作が出るのでマルチローターにしなければならない。

◆ ロータリーエンジンで難しいのは排ガス対策だと思う。マルチサイドポートなどにして、レシプロエンジンで言うところのバルブオーバラップを減らしたわけだが、それでもCOやHC排出量は多い。一方で燃焼温度が上がりにくい(=熱効率が悪い)事からNOx排出量は少ない。

◆ ロータリーエンジンは構造が簡単で部材コストは安いと思われるが、組み立て性が良くない。熟練工による手作業部分が残されていると言う時点で、量産化によるコストダウンが見込めなくなってしまう。

◆ エミッションコントロールと量産コストの低減が出来れば、発電用のエンジンとしてメリットはある。もっともEV全盛時代になれば、充電インフラは至る所に整備されるはずで、レンジエクステンダー自体が無用となる可能性もある。

◆ ホンダのEVなどはまさしくそうした思想で、毎日充電して街中を走り回る用途に大容量バッテリーは要らないと結論づけた。これによってバッテリーコストと質量が削減出来る。航続距離を欲張らないその一点でコストメリットを出すというホンダの作戦は成功するのだろうか。

◆ 日産リーフは逆にバッテリー容量の拡大路線である。現時点に於ける充電スポットの少なさがその理由でもあるが、大容量バッテリーに於ける安心感を買うという点は、EVでもスマートフォンでも同じと言う事か。

◆ シリーズハイブリッドは日産が採用している。e-Powerはハイブリッドの代表格であるトヨタアクアの燃費を上回る。トヨタのハイブリッドシステムはよく考えられているのだが、絶対的動力伝達効率が悪い。シリーズハイブリッドも発電効率、制御機器の効率、モータ効率の積になるが、動力伝達機構のロス分は少ない。

◆ ただトヨタ方式と同じパワーを得ようとすると、発電機もモータも大型のものが必要になる。トヨタ方式にしても、通常のパラレルハイブリッドに比較すると大型の発電機とモータが必要だ。これはエンジン出力を発電機で吸収し、その電力でモータを駆動しなければいけないからだ。

◆ エンジンの効率点での運転と言う事に関してはシリーズハイブリッドの方が有利になる。ただしこれはバッテリー容量が大きい場合で、つまりEV+レンジエクステンダー構成の場合は定回転定負荷運転が出来る。

◆ マツダの試作プラグインハイブリッド車では、バッテリー容量が小さかったのか、必要出力に応じてエンジン回転数を変化させていた。マツダはエンジン音から受けるドライブフィールを云々と言っていたが、だったらトヨタのように擬音発生器を付ければ良い。


経済状況の差(9/7)
◆ バブル期、景気の良かった日本そして日本人は世界の土地や建物、美術品を買いあさった。それこそ恥も外聞もなくである。カネがある、カネの使い道がないから有益なものを買う。投資と言えば聞こえは良いが、投資が何であるかすら分かっていないような人たちまでが世界を買い占め始めた。

◆ 同じ事が今中国でも起こっている。中華マネーの向かう先は日本だ。かつて日本人が米国の土地や建物や企業までをも買いあさったのと同様に、中華マネーが日本を買っていく。

◆ 世界経済の発展に取り残されてしまった日本の経済は弱く、未だ経済の強い中国にとっては格好の投資先と言う事になる。
大きな投資ばかりではなく投資用のマンションやビルのオーナも、更には不動産会社も中華ブランドと言うところがある。

◆ 都市部の賃貸物件でも、経営不振に陥ったものを安く買ってアパート・マンション経営をする。何故中華不動産が利益を出せるのか。賃貸価格を上げているわけではない。

◆ 中華オーナーの儲けの元でもあり、昨今のトラブルの原因にもなっているのが原状復帰費用や敷金問題だ。中華オーナーや中華不動産では、(中華系の)常識として敷金は返却しないというのがスタンダードだそうだ。従ってこれが儲けとなる。その他に原状復帰費用も過大請求される。リフォーム業者も中華系なので話が通じない。
3年住んだワンルームマンションでルームクリーニングや原状復帰費用を30万円以上請求された例もあるそうだ。

◆ 賃貸物件を借りる時にオーナーまで確認する人は少ないと思うが、中華と日本の常識の違いなどでモメる事があるので確認した方が良い。日本に長くいる人だと通称名を使う場合もあり、日本人と区別が付かない。

◆ 大手不動産会社経由での契約であればそうしたトラブルは少ないが、大手は大手なりに付帯費用が高かったりする。以前にも書いたことがあるが、支払いが同系列のクレジットカードに限定されたり、家賃を支払う時に支払手数料を取られたりする。

◆ この手数料商売は意外に多く、契約手数料だとか登録手数料、支払手数料などなど、携帯電話ショップ並みに訳が分からない。
管理費は月額1,000円だけれど、管理手数料が別途必要ですなども。管理費は管理をする費用で、それに付帯する事務処理などが管理手数料だと言われてもよく分からない。

◆ クレジットカード支払いは、そもそもクレジットカードでなければ支払いが出来ない規定であるにもかかわらず、別途クレジットカード支払手数料を取られる。これは本来は違反なのだが系列カードの場合は内部で完結しているのでクレームが効かない。

◆ 賃貸生活に慣れている人なら注意点は分かっているだろうが、仕事や学校の都合で賃貸物件に住まなければいけなくなったという人などは餌食にされてしまう。他に、保証人がいるにもかかわらず保証会社が必要だと言われたりする事もある。これも以前に書いたと思うが、保証会社が倒産してしまう事もある。この場合は再度保証会社と契約しなければならず、余計な出費となる。

◆ 契約時に入らされる保険も、フルオプションの保険が必須みたいな感じで、通常の2〜5倍の掛け金を取られる。だがこの手の高額保険は退去時の原状復帰費用やルームクリーニング費用・退去費用の一切を補償していることがある。誰も決して教えてくれないが、契約書を確認しておいて損はない。


プリント基板の自作(9/6)
◆ プリント基板の自作と言えば、油性ペンやマニキュアでパターンを書いたのが思い出だ。最初は油性ペンを使用したのだが、線がかすれるとエッチングで溶けてしまう。そこで皮膜の丈夫なマニキュアを使ったというわけだ。

◆ 当時感光基板はなかったと思う。手書きの基板では精度もパターンの幅にも限界があり、私は基板制作屋さんに注文する道を選んだ。たぶん中学生くらいの時ではないかと思うのだが、方眼紙に鉛筆でパターンを書いて、近所の大越電気に自転車で持っていった。

◆ 鉛筆で書いたパターン図は反射でうまく写真が作れたかったとかで、基板屋の人がペンで補修してくれたりした。
基板はちゃんと出来るわけだが、何しろ設計が余り宜しくないので特性が出なかった。当時測定器と言えばアナログテスターと、TV受像機を改造したオシロ位しか持っていなかった。

◆ その後感光基板というものが発売されて、自作基板のクオリティも上がったわけだが私は殆ど使ったことがない。感光基板が自作派に馴染みのものとなって久しいが、最近では需要低迷なのか入手性が良くないらしい。

◆ メーカの在庫も製造年が5年〜6年前だとかで、需要の低迷を表しているかのようだ。
自作派にしても感光基板を使い、自分でエッチングを行い、廃液処理をしてと考えるよりも、基板CADで設計しそのまま基板屋に製作を頼んだ方が手間もなく、場合によっては安価に出来る。特に中国の基板屋は安く、品質も悪くはない。

◆ 私もそんな基板制作会社に依頼をした事があったが、納期は短いし価格は安いし、品質もそこそこで驚いた。日本の基板屋に頼めば10倍の価格と3倍の納期がかかる。ただし多層基板の内装スルーホールなど難しい事は出来ない場合がある。

◆ 内装だけのスルーホールは、その部材の部分を先にエッチングして貼り合わせて又加工するなどの(特許もある)難しいそうだ。

◆ 感光基板の入手性が悪い現状もあり、生基板にフォトレジストを塗って感光基板を自作する人も居る。フォトレジストを選んで特定波長に感度のあるものを塗布し、レーザ彫刻機などでパターンを印字すると綺麗な基板が出来る。

◆ フォトレジストにはネガ型とポジ型がある。フォトレジストの現像にはアルカリ液であるテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドが使われる。特定波長に感度があるとは言っても、作業には暗室が必要になる。

◆ これはコストや手間が云々ではなく、自分で基板を作る事に魅力を感じる人が行うことでもある。上に書いたように、外注すれば早く綺麗に出来上がってくるのだから。

◆ エッチングするには塩化第二鉄を使うが、これが服などに付くと取れない。廃液処理も塩化カルシウムとか炭酸カルシウムと混ぜるのかな、銅が溶けているのだから有害物質だろう。塩化第二鉄自体は安いものだが、エッチングのために加温したり廃液処理をしたりと手間がかかる。

◆ 前にも書いたが、硝酸に基板を浸けたらエッチングどころではなく、全ての銅箔が溶けてしまった。塩化第二鉄は偉大なのだ。


ワークマン成長の理由(9/5)
◆ 以前にワークマンの靴下を買った話を書いた。ワークマンと言えば作業着などを多く扱う訳で、安価ながらもヘビーデューティーみたいなイメージがある。

◆ ユニクロの靴下が意外に生地が弱いこともあり、ワークマンを試してみたわけだがサイズが小さかった。1サイズしかないのでこれは仕方がない。
履けないわけではないが、少々キツい。

◆ と言うわけで再びユニクロに戻るのだが、安くなっている。まとめ買いで240円位?この価格なら生地が弱くても文句を言う筋合いでも無いなと思った。確か以前に買った時はもっと高かったような気がする。

◆ ユニクロの話ではなくワークマンだった。コロナ禍に於いてワークマンの売り上げが伸びているという話だ。ワークマンはアウトドア系のアウターなどにも商品を拡大、従来から機能性に注目されていたことに加えてデザイン性(?)も一般向けとしたことで売り上げを伸ばしたとか。

◆ 靴下などは使い捨てに耐えるような価格のものがあったり、一方で高機能商品があったりとバリエーションがある。いわゆるプロ用を扱っているというイメージから、機能性を求めて買いに来る人もいる。
ワークマンは、可処分所得の減少を考慮した低価格攻勢を強化していると言い、買いやすい価格も一般の人を呼んでいるらしい。

◆ 在宅勤務などもあってスーツやシャツの売り上げが落ちる一方で、ワークマンが売り上げを伸ばしたとニュースになったことも追い風だそうだ。私は知らなかったのだがワークマンプラスの名称の店舗で、一般向けのウエアを扱っているようだ。

◆ ワークマンはデザイン性も強調しているが、色使いというか何というか、いかにもワークマンなんだよなぁ。冬用のウエアは未だ地味だから良いのだが、夏用のシャツなんかはワークマン色なんだなぁ。この辺りはデザイナの感覚というか、ワークマンのデザイナーは、あくまでもワークマンみたいな感じがする。

◆ 一般ウエアのデザイナを確保するとか、サイズバリエーションを増やすとかをすると、未だ成長の余地はあるのではないかと思う。シャツなども男女兼用品があるが、体形などを考慮すれば男女別になるはずだ。
バリエーションを増やせば価格が上がりやすくは成るが、販売量は増やせる筈だ。

◆ 今は一般向け商品開発の過渡期みたいな、ちょっと中途半端な印象を受けないでもない。客の期待値が大きいこと、プロ用なのだから丈夫なはずだと思って買う人が多いが、実際には一般用は一般用ですみたいな事で不満も出ているという。

◆ この近くという程近くではないが、ワークマンの店舗はあるのでたまには商品を見に行ってみようかと思う。ワークマンと同じ敷地内にラーメン屋があって、そこに行くついでに。以前は店内が混んでいることは余り無かったのだが、先日行った時は結構人がいた。

◆ ここは山の中なので、ここからあえて山に出かけることは少ないわけだが、横浜時代に買った防寒ジャンパーはなかなか良い感じだ。毎年早々に売り切れてしまうと言う事で、転売屋も暗躍したと言うが今年はどうなのだろう。大きなサイズのものもあるので、通勤にバイクで駅までみたいな方もスーツの上から着ることが出来る。


研修とは何なのか(9/4)
◆ 学校を出て企業に就職すると、大抵は研修期間なる勉強期間が設けられる。研修は企業によって異なるが、各部署に1ヶ月くらい配属されてそのセクションを学ぶみたいな所もある。

◆ 或いは座学的な教育があったり試験があったりする企業もあるだろうし、いきなり配属されて先輩に教えて貰いながら物事を覚えていくスタイルもある。いずれにしても新卒学生は即戦力にはならない。

◆ 商業高校では企業だとか取引関係、営業行為などに関しても教わるという話を聞いたことがある。もしかすると学校によって違うのかも知れないが、女子などは基本的な事務仕事に関しても教わると聞いたことがあった。

◆ 企業にしてみれば化学や物理の知識よりも名刺交換の仕方だとか電話の受け方、伝票の書き方の知識の方が嬉しいはずだ。新卒は入社試験をパスして来たわけだから、会社の期待する能力を持ち合わせていると考えられる。そうでなかったら入社試験担当者が悪い。

◆ と言うと、入社試験だけで人物を理解は出来ないと言われそうだが、ならば何のための入社試験なのか。以前にも書いたが入社試験は入社試験問題集に基づいて作成され、学生は入社試験突破の問題集で勉強する。面接も然りだ。

◆ 勉強が出来るのと仕事が出来るのは又別だし、営業など客相手の仕事には適性みたいなものがある。誰でも出来るような仕事にこそ向き不向きがあったりする。そうした部分をみていくのが本来の面接だと思う。

◆ 各部署を廻って各セクションの業務を体験するのは良いことだと思う。特に規模の大きな会社では、別の部署が何をしているのかが分からない。業務をスムーズに進めるにはどういう流れにすれば良いのかなどを知ることは大切だ。

◆ 金融だとか相場屋とか証券会社や保険屋など、一通りの研修が終わった7月頃になると営業に出ることになる。そこらの企業や商店に片っ端から訪問して名刺を交換してくれとか何とかとやってくる。
訪問する方はそれが仕事だから良いのだが、訪問される方は仕事にならなくなる。
訪問する方は1社に1回だけ顔を出すのだが、そんな連中が10人もいたら、訪問される方は10回も余計な時間を取ることになる。

◆ そこで入り口のドアに「営業お断り」と張り紙をする。すると営業ではありません、ご挨拶ですといって入ってくる。仕方がないので「営業お断り、挨拶お断り、取引のない企業の方お断り」と、書かなければならなくなる。

◆ しかしそれでも入ってくる。ここに書いてあるでしょというと「見えませんでした」と言う。証券会社や相場屋のしつこさには呆れるばかりだ。そんな営業行為に命をかける的な仕事に誇りを持てるのかなと思ったりもした。

◆ 確かに、売れるものは並べて置くだけで売れていく。売れないものを売りつけるのが営業の仕事であり、だから儲けが大きい。悪く言えば押し売りだ。
しかし今や証券会社も相場屋もネット取引がスタンダードである。とすると、あの頃外回りをしていた営業は、トップの成績を目指しますと意気込んでいた人はどうなったのだろう?


液晶モニタの品質向上(9/3)
◆ 今やディスプレイ装置は液晶か有機ELが主流だ。ブラウン管から液晶モニタへのシフトが起き始めたのが2000年前後、当時はブラウン管モニタの価格も低下気味になっていた。

◆ ブラウン管モニタで大型のものだと22インチとかそれ以上だっただろうか。
一般的な17インチとか19インチのモニタが(品質にもよるが)6万円とか7万円の時代だった。液晶モニタは15インチくらいのものが売られていて、12万円くらいだった。

◆ 液晶モニタは色再現性が悪い、コントラストが低い、応答速度が低い、視野角が狭いと小型軽量である事以外にメリットがなかった。シャープが液晶テレビを発売したのは1998年で、業界最大の15インチと謳っている。翌1999年には20インチ型を発売した。AQUOSの名を冠したモデルは2000年の発売である。

◆ 色再現性や応答速度、コントラストの問題はシャープも悩んだ。RGBの3色フィルタに4色目の黄色を加えてみたりと苦労した。これが2010年で、シャープはクアトロンと呼んだ。だが基本性能の向上などによってRGBフィルタで十分な色再現性が得られ、クアトロンは姿を消す。

◆ ブラウン管TVから液晶テレビへの代替が進んだのは放送のディジタル化がきっかけになる。各メーカ共に価格競争を行い、液晶テレビの価格は急降下した。そんな状態のまま代替需要が減ってくると、シャープの経営は苦しくなる。

◆ 日本の経済状況は好転せず、しかし政府は戦後最大の経済成長だとかなんだとかと言って何ら対策を行わなかった。景気低迷はTV視聴者数の減少にもなった。アナログTVを観ていた高齢者が、映らなくなったTVを買い換えずにラジオなどで我慢をしているみたいな報道もされた。

◆ 2010年くらいには3Dテレビが発売され、各メーカ共に売り込み合戦を行う。代替需要を狙った新技術と言う事だが、2017年にはこれも過去のものとなった。3D TVの普及率は2割に届かぬまま終焉となったのだ。

◆ 3Dが消えていく中で言われたのは、映像の臨場感は品質が左右する的な事だ。高精細だとか色再現性、コントラストの増大は重要であって、3Dの為にそれらが犠牲になれば意味は無いというようなことだ。各メーカとしても3Dをやめる理由が欲しかったのだろう。

◆ シャープだったか、裸眼3D液晶を搭載した携帯電話を発売したことがあった。目を凝らして観ると立体的に見えたが、非常に目が疲れた。解像度が半分になってしまうので表示品質も悪化した。現在のような高精細液晶であれば良かったのかも知れないが、単に作ってみました的なモデルに過ぎなかった。

◆ その後スマートフォンの液晶などの高精細化が進み、TV受像機も4kだ8kだとなる。ただしこれによって代替需要が喚起されたかと言えばそうでもなく、コロナ不況とオリンピックの延期はメーカにも打撃を与えた。シャープですらスマートフォンに有機ELを使う時代なのだから、変わったものだなと思った。

◆ スマートフォンは有機ELにシフトしようとしているが、TV受像機はコストや消費電力、焼き付き問題もあって難しい。小型の有機ELパネルは液晶と遜色ないレベルの輝度や消費電力になってきているが、TVサイズとなると話は別だ。マイクロLEDの話は以前に書いたが、高輝度で長寿命と言う事からすればTV用は有機ELよりもLEDなのかも知れない。


東京タワー(9/2)
◆ 電波塔としてはスカイツリーにバトンタッチした東京タワーだが、その建設は当時としては大変だったそうだ。東京タワーが何故333mなのか、何故突貫工事をしてまで昭和33年に完成させたのか?
◆ 公式にはエッフェル塔を凌ぐ高さであり、関東一円に電波を飛ばすのに必要な高さと言う事になっている。333mと昭和33年は"偶然"だそうだ。都市伝説的には、日本人は3という数字が好きであり三冠王とか三種の神器とかというと、ちょっとこじつけ臭いかなと思う。

◆ 東京タワーの設計は、当時71歳の内藤多仲氏によって行われたそうだ。計画から完成予定まで日数が少なく、非常に困難な仕事だったと伝えられる。台風や地震による影響を最小にするためには軽量化につきると言う事で、エッフェル塔より大幅に軽い鉄塔を作ることになる。

◆ 当時は電卓さえない時代故に、強度計算などは人海戦術によって行われたそうだ。
現代であればシミュレータによる強度計算や耐風圧など、簡単に結論の出せる計算だが当時は困難を極めることになる。

◆ 自動車の設計ですら、市場で壊れたものがあれば次の製品で強度を上げる的な設計が行われていた時代だ。世界最高の鉄塔の設計は、塔博士と呼ばれたという内藤多仲氏にとっても大変な仕事だったわけだ。

◆ 建設作業そのものも突貫工事で行われた。
安全帯も付けずに高所でリベットを打つというのだから、これも現代に於いては労働関係法によってとても実現出来るものではない。東京タワーの建築には延べ約22万人が携わり、しかし死亡事故は1件だけだったそうだ。

◆ 設計者も、作業者も皆が仕事に誇りを持っていたという。日本一、世界一の鉄塔を作ることに、大げさではなく命をかけていたわけだ。現場の管理は31歳の竹山氏、鳶のリーダー格は25歳の桐生氏で400人の職人を束ねたとされる。

◆ 危険な仕事だからイヤだとか給料がどうのと言うことではない、良い仕事をしたい、責任ある仕事をしたいと思うのが、全ての職人共通の意識だと、後に言っている。
鉄塔建築が終わればペイント作業がある。
更にはその塗り替えもしなければならない。スカイツリーでは高耐久塗装などによってメンテナンス頻度は大幅に延長されたが、東京タワーは違う。

◆ 東京タワー完成の翌年には大型の伊勢湾台風が強風をもたらしたそうだが、風速50m以上にも耐えて"しなり"は90cm程度だったそうだ。

◆ 鉄塔が揺れても良いのかという問題は、フェージングの問題である。某移動体通信事業者は、アンテナゲインを稼ぐことによって通信距離を伸ばそうと考えた。そこで多段コリニア構造にして20dB近いアンテナゲインを実現した。コリニアアンテナは段数を増やせば比例的にゲインが上がる。

◆ 例えば2GHz帯用で全長を60cm程度にすると10dBのゲインが得られる。前長が3.7m程で20dBのゲインになる訳だが、ゲインが上がるのだから垂直面の指向性がシャープになる。その長い長いアンテナが風で揺れると、シャープなビームが狂って強烈なフェージングが起きたというわけだ。

◆ 水平面無指向性のハイゲインアンテナはそんな訳で失敗したのだが、その後平面アンテナ(ダイポールスタック)などでハイゲインを実現した。


4WSはどう進化したのか(9/1)
◆ 一時期の日本車は猫も杓子も状態で4WS機能付きが謳われた。しかしその後姿を消すことになる。4WSに比較的積極的だったのは日産だと思う。アクチュエータを使ったアクティブ4WSをスカイラインなどに搭載した。

◆ その4WS効果、効果と言えるのかどうかは分からないのだが、高速道路などで横風を受け、それをステアリングで修正しようとする時に少し違和感を感じた。ステアリングで修正はするが、それは直進を維持するためであって進路変更するためではない。
しかし4WS制御回路はステアリングが切られたのだから旋回するはずだと認識して後輪を動かす。

◆ RX-7などはアームやブッシュのたわみを利用したパッシブな4WSだったっけ。そこまでして4WSを謳わないと売れない時代だったのかも知れない。

◆ 以前に欧州のハイパフォーマンスカーの多くは、強めのアンダーステアに躾けられていると書いた。200km/hやそれ以上の速度でオーバステアに転じたら、普通の人では立て直しが出来ない。したがって、あらゆる速度域で安全な方向にチューニングするしかない。
これがテクニカルコースで全然曲がらない、曲がれないと言われる理由だ。

◆ だがそこに4WSを加えると状況は変わってくる。低速でもタイトコーナーでも、高速でも弱アンダーステアになるように車の方がコントロールしてしまう。例えばフェラーリの、フェラーリとしては長大なホイールベースを持つGTC4も4WS機構を持っている。

◆ 日本ではESCに呼び方が統一されたが、BENZはESPと呼ぶ。単なるスキッドコントロールではなく車両姿勢の制御を行う。右コーナーでアンダーステアが出て前輪が滑り始めたとする。
ESPはグリップ余裕度のある右後輪の駆動力を弱めることでノーズを右に向けようとする。

◆ これの介入は人知れず行われる(場合によってはインジケータの点滅で分かる)ので、自分の運転がうまくなったような錯覚をする。以前に書いたことがあるが、SLでコーナリング中に後輪が滑った。170km/h以上出ていたので壁と激突かなと青ざめたのだが、ゆっくりアクセルを緩めるとそのままコーナーを抜けられた。

◆ ESPは各車輪の速度やヨーレート、Gセンサ、舵角センサやエンジン出力などを見ながら統合制御を行う。そしてこれに4WSが加わったのがAMG GT-Rだ。GUNSAIでコースレコードを樹立した時、ドライバーは車に曲げられてる感じがすると語った。プロドライバーからすると"おかしな動き"として感じられたのだろう。この時にはパワーで勝る日産GT-Rニスモよりわずかに早いタイムで計測区間を駆け抜けた。

◆ 日産GT-Rはハイパフォーマンスでありながら、素直な操縦性だと評されることが多い。無駄にアンダーを強くしないセッティングは、サーキットでも速く走ることが出来る。もしかしたら超高速域では危険な挙動になるのかも知れないが、仕様上の最高速度は180km/hしか出ない。サーキットを走る場合は、それなりの技術を持ったドライバーが乗ると想定しても良いだろう。

◆ AMG GT-Rの4WS制御に関して詳しくは分からなかった。低速時と高速時では逆位相ステアになるとは書かれていたが、何がどうなるとどのような制御をするのかは分からない。停車時にも4WSは働き、それは動画で見ることは出来た。最大舵角は1.5度だったかな、1.5度は意外に大きいんだなと思った。