楽天カードの改悪(1/26)
◆ 楽天カードを使って楽天で買い物をするとポイントは2倍付与される。楽天カードゴールドだと4倍付与されたものが、通常の楽天カード同様の2倍に改訂された。
◆ 楽天カードゴールドは年会費が2,200円という激安であり、更に楽天での買い物でポイントが4倍になるメリットがあった。安価に金色のカードが欲しい人も楽天カードを契約したとか。
◆ しかしポイント付与率や付与上限の改悪によって、楽天カードゴールドを解約する人が殺到した。1月半ばにはサイトに接続しづらい状況にもなった。
規約改定に伴うゴールドカードの年会費返還などもあり、解約しやすい状況が生まれた。年会費を返してまで規約を変更するのだから、楽天の苦しさが分かる。
◆ 何故ポイント付与率を変更したのだろうか。一つには収益率の改善がある。楽天はモバイル事業などへの投資もあって赤字になっている。ゴールドカード会員は年会費を払ってでも楽天ポイントを多く取得する会員だ。例え楽天カードゴールドが解約されたとしても、楽天市場での買い物が減らなければ(楽天としては)収益が上がる。
◆ どの位の買い物をするとお得なのか。楽天市場で年間に11万円以上の買い物をするのであればゴールドカードの年会費をチャラに出来る。ゴールドカードの上にプレミアムカードというものがあり、これだと年間55万円以上の買い物をする人にメリットが出る。ポイント付与率は4倍であり、これまでのゴールドカードの付与率同様、年会費は5倍である。
◆ 一時期は楽天カード会員獲得のために特典を満載したわけだが、カード会員数がある程度集まったので利益追求に力を入れはじめたと考えられる。カードだけではなくアフィリエイトなどでもポイント付与率を下げていて、楽天の苦しさが分かる感じがする。
◆ 一方で三木谷氏は、楽天ポイントでUN-LIMIT代が払えるはずだと発言している。月間3千ポイント以上を取得するのは大変だと思うのだが、もしかしたらそう言う人が居るのかも。ただし、こうして楽天ポイントで料金を払われたのでは赤字が嵩む。そこでポイント付与率を小さくする作戦に出たのではないのか。
◆ 三木谷氏は楽天経済圏などと言って、ポイントによる囲い込みなどを強調する。しかしその根底にあるポイントの付与率が減少すれば、やがては楽天経済圏の衰退になるかも知れない。もっとも楽天が気にするAmazonはポイント云々ではなく(多少のポイントは付く)業績を伸ばしていて、それに従おうとするのであればポイント付与率を徐々に下げていく事は業績への影響は軽微だと考えた可能性もある。
◆ 楽天プレミアムカードは2018年頃から、年会費3年間無料キャンペーンをやっていた。この3年目が今年になるので、会費が有料化する前に楽天プレミアムカードを解約する人が増える。この受け皿として楽天カードゴールドを案内すると思われるが、その場合にプレミアムからゴールドでポイント付与率が同じではプレミアムカード契約に残ろうとする人が減ってしまう。
◆ プレミアムカードからゴールドカードへの変更は、カードの再契約と同じなのでカード番号が変わる。Edy付きの場合はEdy残高も引き継がれない。
|
|