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過去の雑記置き場


減少する通話需要(3/1)
スマートフォンの充電制御(3/2)
楽天モバイルの基地局整備(3/3)
エリア設計は難しい(3/4)
見返り美人と月に雁(3/5)
トヨタ理論の矛盾(3/6)
Twitter(3/7)
偽のSMS(3/8)
ワクチンとかオリンピックとか(3/9)
冬の方が発電量が多い(3/10)
古いエアコン(3/11)
アイコン(3/12)
日本語は難しい(3/13)
紙の新聞の消える日(3/14)
電線でパワーアップ(3/15)
DC-ACインバータ(3/16)
日本は立ち直れるのか?(3/17)
新興メーカーの弱点か?(3/18)
消えていくホテル(3/19)
マルチメディア(3/20)
バブル崩壊とWindows95(3/21)
ID削除は可能になった(3/22)
アレクサと条件判断(3/23)
Webカメラ(3/24)
自動車整備に必要なもの(3/25)
DC-ACインバータ(2)(3/26)
キャリアメール(3/27)
LINEはどうなる?(3/28)
静岡県の川勝知事(3/29)
LINEと韓国問題(3/30)
地震と地盤(3/31)


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地震と地盤(3/31)
◆ 以前にも書いたことがあるが、東京都や神奈川県は深層地盤が軟らかいそうで、こんにゃくに乗っているような大地だなどと言われる。その為に揺れが収まりにくい傾向があるそうで、確かに住んでいてそれは感じた。

◆ 強い揺れと言うよりは大きな揺れとか、長い揺れとか、そんな感じがする。もっともそこに住んでいると、それが普通になってしまう。地震が来たら揺れる、単にそう感じるだけだ。

◆ 伊豆に引っ越してきて地震が少ないなと思った。実際には弱い地震はいくつもあるというか、他の地域で発生した地震が伝わってくるのだが、余り揺れない。余り揺れないので地震に対する耐性が減退し、家が揺れるほどの地震が来ると驚いてしまう。

◆ 横浜市での揺れに関しては研究データがあるが、一概に横浜市と言っても地域によって傾向は異なる。伊豆半島は、太平洋沖から移動してきて本州にぶつかって出来たのだとか。なので本州とは地盤の性質が違っているらしい。

◆ この別荘地に引っ越してきた方で、大学で地震や地盤の研究をされている人が居るそうだ。何故ここに引っ越してきたのかというと、地盤が強くて安全だからだという。伊豆半島の南の方や天城の辺りは岩盤に乗った大地だそうで、地震に強いという話は聞いたことがある。

◆ ただ東海地震だとか東南海地震、南海トラフでは震源が近いので大きな揺れが予想されている。地盤が強いとゆれ幅が小さいなどはあるが、震源が近ければ揺れのエネルギは大きい。南海トラフでは断層からは(伊豆半島は)外れてはいるが、予想震度は5〜6とされる。

◆ 深層地盤が強くても、表層は富士山の火山灰的なものが降り積もって出来ているのだろうし、山が崩れるとか地滑りが起きることもあるだろう。函南(かんなみ)という所でのソーラー発電所計画では、活断層があるとかで問題になっていた。ただその活断層が30年以内に動く可能性は0%なのだそうだ。活断層はこの別荘地の西側十数kmの所まで続いている。

◆ 2月13日だったか、福島県沖を震源とする大きな地震が発生した。緊急地震速報は通知されなかったが、防災アプリなどは地震を伝えた。最初は気にもしなかったが、何度も通知が来るので見てみたら福島県沖で地震があったことが分かった。

◆ 意外に大きな地震だなと思って震源地や各地の震度を見ていたら、ここにも揺れが伝わってきた。揺れ自体は大きなものではなかった(水槽の水がこぼれるほども揺れなかった)が、揺れが長く続いた。3.11の時もかなり揺れが長く、あの時を思い出した。

◆ 気象庁の出した震度は(伊豆市で)3だったが、まあそんな震度かなと思った。東京や横浜の震度は4だったそうなので、そこそこ揺れたのではないかと思った。特に地震の周期が長く揺れている時間が長いと、ゆさゆさという表現はちょっと違うかも知れないが、感覚的にはそんな風に感じる。家具などが動いてしまうような振幅とでも言えば良いだろうか。

◆ ここはもう少し硬い動きというか、ガタンとかドスンみたいな動きをする。揺れている時間が短いので、今のは何だ?みたいな感じで地震だとは思わなかったこともあった。ただ揺れ方は違っても、マグニチュードが同じならエネルギは同じだ。


LINEと韓国問題(3/30)
◆ LINEの登録情報などが韓国に保管されている或いは転送されている問題は古くから言われている。何故韓国だと言われたのかだが、そもそもLINEは韓国法人の完全子会社である日本法人が開発したものだからだ。

◆ LINEは日本製か韓国製かという事に関しては度々議論になり、LINE側も都度言う事が違ったりした。韓国は例によって、LINEは韓国製であると主張した。しかしLINE側はイメージ悪化を嫌い、日本製であるかのように振る舞った。SankeiBizは韓国製であるとし、日経は日本製、WSJは日本子会社が開発したと報道した。

◆ 2007年に登場したLINEだが、2014年には韓国による傍聴疑惑が持ち上がる。
この時にLINE側は、例えLINE関係者であったとしても傍聴する事は出来ないと、噂を否定した。否定はしたが、噂の出所に対してアクションは起こさなかった。
いや、事が真実だっただけに何も出来なかったのだろう。  

◆ 当時各メディアも韓国問題に関して報道するものの、真相がどこにあるのかの確証が持てずLINEの言い分をそのまま記事にしたに過ぎなかったが、LINEのデータは韓国内に保管されていた。韓国では傍受自体に違法性がないと解釈されており、違法な事はしていないと韓国は傍受を正当化した。

◆ 韓国サーバにデータを置かなければ傍受が出来ない事もあり、そもそも韓国企業の子会社なのだから、データを韓国外に保管する事は出来なかった。この時点で問題が大きくなっていたら、中国問題は起きなかったかも知れない。

◆ バレちゃったから仕方がないと言う事で出澤社長は頭を下げたが、出澤氏はオンザエッジ(ホリエモン率いるライブドアの前身)出身だ。その後エッジの副社長、ライブドアの社長となる。出澤氏がライブドア事件にどの程度関わっていたのかは定かではないが、まあそう言う事だ。

◆ 2014年の韓国問題があったため、その後データを韓国に保管していますとは言えなくなったのだろう。2014年当時の事を知っている人は韓国に筒抜けである事も知っていたと思うが、最近のユーザは2014年当時の事すら記憶にないかも知れない。

◆ LINEは当初は電話帳のデータを漏れなく持って行っていた。しかしAppleのポリシーにより、有無を言わさず電話帳を持っていくのはダメだという事になり、電話帳を持って行かない設定も可能になった。
Facebookアプリは電話帳を持っていく(iPhoneは拒否できるとの事)が、これは良いのだろうか。

◆ 一度持って行かれた電話帳データは消す事が出来ない。LINEからしてみれば多くの情報を集めたいという所だろうから、一度渡されたデータは死んでも返さない訳だ。

◆ 電話帳を渡してしまった人は仕方ないと諦める。データを国内保管にすると言ったって、保管場所が国内になるだけで韓国との関係が切れるわけではない。ソフトバンクも韓国系子会社が色々あるから、まあ同じ穴の狢みたいなものだが、中韓事件によって相対的にソフトバンクの立場が強くなった。

◆ 最近になってトークの暗号化設定云々などと言われ始めている。実はこれ、以前からLINEは暗号化暗号化と言っていた。しかし利用者双方(トークの相手も)が暗号化設定を行わないと有効にならないそうだ。こうした勘違いを誘うような言い方も、いかにもLINEなのである。


静岡県の川勝知事(3/29)
◆ 川勝知事を有名にしたのは、菅総理に向かって発言した「教養レベルが露呈した」だった。もっともこの発言、後に訂正し謝罪をしている。謝罪するくらいなら言わなければ良いのに、どうやら川勝知事には学問が不足しているようなのだ。

◆ 川勝知事の発言とその取り消しはこればかりではない。JRとのリニア問題に於いてもゴロツキだ、ヤクザだと言ってみたり、奴隷という表現もした。一度注意されたら覚えれば良いのに、謝罪するにしても罪の気持ちなどないから又同じ事を繰り返す。少し前に謝罪したばかりなのに、最近も又有識者会議などを相手に腐臭が漂うなどと悪態を吐いた。これが川勝知事の教養レベルで、反論が出来なくなると暴言を吐く。

◆ 年末の帰省問題もあった。不要不急の外出は避けましょう。他府県への移動はやめましょう、帰省は中止してくださいと言っておきながら、自身は軽井沢に行っていた事がバレてしまった。これに対しての説明を求められるも知事は黙り、代わりに副知事が答弁するというおかしな状況になった。副知事は帰省とは何かを広辞苑で調べると云々と、これまた訳の分からない事を言い始めた。

◆ 何故副知事が代弁するのかと責められると知事は、答弁に納得がいかないのであれば繰り返し質問すれば良いと開き直った。だがこれが又問題視され、結局は謝る事になるという、川勝知事的教養レベルを披露した。

◆ 川勝知事は悪い人ではないと思うし、県政に関しても特別問題視されるような事はしていない。しかし物事をよく考えないで言葉にする。森元総理や麻生元総理をみて分かるように、失言癖は決して完治しない。

◆ 年末年始の帰省問題にしても、感染者が増大している現状で静岡県を離れる事が問題になるかならないかという、簡単な事が考えられない。俺がやる事は絶対だ的な意識が強まるお年頃か。次の選挙に出るのかどうかは分からないが、県民からの支持率も当初より減っているのではないだろうか。

◆ リニア問題は、JR側が山梨県側に流れてしまう水をポンプアップするという話になってきた。当初は山梨県側に水が流れてしまうのは仕方がないみたいな言い方だったが、それを川に戻すという話になった。しかし山梨県は、山梨にはそんな水はないですよと言ったものだから、JRは水は戻すが全量を戻すまでに10年〜20年はかかると言い始めた。

◆ 数ヶ月だか十数ヶ月だか分からないが、その間に流れた水を十数年かけて少しずつ戻してもダメだろう。プールの水をいったん抜きますよ、抜いたあと水は戻しますが、20年かかるのでプールは使えませんよみたいな話だ。

◆ 静岡県民がリニア工事を妨害していると思われていて、これは川勝知事がスムーズに交渉をまとめないからだという。学問学問言うのなら、テクニカルに話をまとめれば良いものを、感情論が先になっていると従来から批判されている。

◆ リニア工事を巡る交渉が長引く事で、静岡県全体のイメージが悪化し、それは観光事業にとっても大きなマイナスになっているとも言われる。(水を)全量戻せ、一滴たりとも他県には分け与えないみたいな言い方が、反対のための反対だと取られる原因ではないのか。


LINEはどうなる?(3/28)
◆ ソフトバンク傘下となったLINEは何が変わるのか。LINE PayとPayPayの統合が行われる。LINEもソフトバンクも似たような事業を行っている関係で、統廃合が必要になる。ソフトバンクとしては、多くの利用者を抱えるLINEが欲しかったのだと思うが、ではLINEがソフトバンクになったら何が起きるだろうか。

◆ LINEは一時代を築き上げた一つのブランドである。一つのサービスで圧倒的なシェアを取ると言う事を孫さんは望みながらも実現出来ていない。対するLINEは通信インフラとして確立されている。

◆ 報道され問題化した中韓問題は大きな影響を残すだろう。LINEは国内へのデータの移管を表明したが、国内にデータがあると言うだけであって、韓国にそのデータを送らないとは言っていない。そもそも今回報道されなければ、LINEは中韓問題を隠し通していた事になるし、以前にそれに触れられた時には完全否定していた。

◆ ソフトバンクがLINEのイメージ回復に失敗すれば、利用者はRCSに行くかも知れない。ただ日本の場合はRCSを事業者囲い込みみたいに使ってしまっているので、これでは利用者は増えにくい。スタンダードな仕様でサービスするならともかく、どうして日本の事業者はお馬鹿なんだろうと思ってしまう。

◆ もっともRCSで通話されると、事業者的には通話収入が減るから嫌だという部分はあるだろう。こうして日本は世界から取り残されていくのかな、なんて思う。世界の事業者の中で接続先を限定してサービスを行っているのは日本だけだ。

◆ コミュニケーションツールとしてSkypeなどもあるわけだが、スマートフォンでの利用率は低い。使い勝手だとか機能だとか、LINEはスマートフォンでのコミュニケーションに特化させた事もヒットの要因だった。絵文字で会話をした学生達が、iPhoneを持った途端に殺風景なSMSしか使えなくなった。そこにちょっとリッチなLINEが登場したのだから、タイミングも絶妙だったのだ。

◆ しかし商業用の公式LINEが増えるに従って、個人利用は減少していく。キャンペーンの参加条件でと友達登録したあげく、管理が出来ずに面倒になって放っておくみたいな末路だ。私にしても簡単な連絡用として使ってもいるが、トークが頻繁に来るのは企業の公式LINEの方である。

◆ LINE PayだとかLINE証券などは邪魔で仕方がないが、必要な通知もあるのでブロックするわけにもいかずである。今のところは通知ミュートにしてあるが、サブアカウントでもないと収拾が付かなくなる。

◆ GALAXYはLINEのアカウントを2つ登録出来る。SNS系のアプリを2つ登録するための機能が備わっていて便利だ。LINEの場合は友達登録は出来ても解除は出来ないという、不思議な仕様なので単一アカウントでの利用だと厄介だ。

◆ 中高生がLINEはウザいという気持ちも分かる。結局の所LINE離れはLINEが自ら引き起こした結果なのだ。利用者がどう思い、何を求めているのかに耳を傾けるべきだった。これは全ての事業者、全てのサービスに言える事だが、人気の出て来たサービスや商品こそ利用者の意見を聞いて次期商品の開発に活かさなければならない。

◆ 個人的にはLINEのアカウントごとに設定の出来る優先度フィルタやフォルダでもあれば良いのかなと思う。仕方なく登録した企業用フォルダという名前のゴミ箱、我慢して受信するフォルダ、返事の必要な連絡用、どうでも良い連絡用などに分けられるだけで使い勝手は向上する。


キャリアメール(3/27)
◆ 移動体通信事業者が提供するメール、携帯電話全盛期にはメールによるコミュニケーションが活発だった。元々はドコモがiモードを開始し、E-Mailに似たようなものを携帯電話に実装した事に始まる。

◆ 似たようなものというのは、一応の互換性はあったがドコモお得意の下手なオリジナリティがちりばめられていたのだ。メールアドレスのフォーマット、メール本文や件名への絵文字や半角カナの挿入など、ドコモがやれば世界は付いて来るとでも思っていたのだろう。

◆ 携帯電話によるメールはあっという間に広がりを見せた。そしてあっという間に迷惑メールの餌食になり始める。ドコモはデフォルトメールアドレスを電話番号にしていたからだ。携帯電話のメールアドレスを狙った迷惑メール、携帯電話のメールアドレス集めはしばらく続く事になる。

◆ J-PHONE(後のvodafone、現在のソフトバンク)は写真添付の出来るメールシステムを採用した。民生用デジカメが売られはじめて5年ほど経った頃だった。これが写メールであり、昭和世代の人は"写メ"と呼んでいる。若い人に写メを送ってと言ったって、それなんですかと言われるのがオチだ。

◆ 携帯電話のメールには色々な制限があった。メールの文字数(容量)もそうだし、添付ファイルのサイズも10kバイトとか20kバイトとか、今では考えられない程容量が小さかった。何しろカメラ付き携帯電話で撮った、その写真すら添付出来ないような仕様だったのである。

◆ ドコモやauはサブドメイン方式ではなかったが、J-PHONE(vodafone)はサブドメインがあったように記憶している。何でそんな面倒なシステムにしてしまったのか、謎だ。スマートフォン時代になってメール仕様は拡張されたが、ソフトバンクはショボかった。この辺りもvodafoneの名残というか引きずりというか、更にはiPhone用?に別のメールシステムを立ち上げるなど迷走した。

◆ しかしiPhoneでE-Mailは使いにくく、より単純で単機能なSMSへと戻っていく。E-Mail全盛以前は簡易的な通信手段としてSMSモドキのようなショートメールやCメールなどがあった。進化した日本の携帯電話に対して、iPhoneの機能は古かった。RF IDも実装されていなかったばかりか、それが実装されたのは随分経ってからだ。

◆ iPhoneのタダ配りで利用者が増えると、iPhoneで使いにくいE-MailよりSMS重視になるのだが、リッチコミュニケーションに慣れた若者には不評だった。そこでアプリによるコミュニケーションが流行始め、最終的にシェアを獲得したのがLINEだった訳である。

◆ 当時LINE全盛期では、LINEいじめなどが問題になった。当時からLINEは勧告だから注意しろと言われていたのだが、それがいつの間にか忘れられ、そして昨今の問題へと発展する事になる。

◆ LINE離れという言葉は2020年の夏頃に言われた。全ての年代の2割程度がLINEを余り使わなくなったそうだ。30代、40代の男性では3割近くが、10代は男女ともに3割近くがLINEを使わなくなったとアンケートに答えている。

◆ 既読機能の存在自体が面倒、登録解除出来ないので収拾が付かなくなる、リアルタイムで邪魔、Twitter(のDM)やInstagram、iPhone同士ならAiedropで事足りるといった意見が多い。


DC-ACインバータ(2)(3/26)
◆ 今やスイッチング電源にPWM変調器で正弦波を造り出すのが当たり前になっているインバータだが、昔は50Hz(60Hz)のデカいトランスが入っていた。車で電気毛布や湯沸かし器を使う為に、昔々購入したのは300W位だっただろうか、車のバッテリーくらいの大きさと重さがあった。

◆ 回路は非常に簡単で、50Hzのトランスを使った自励発振だった。トランスにはトランジスタのベースドライブ用の巻き線、コレクタに接続する12Vの巻き線、そして100V用の巻き線がある。回路はプッシュプル構成でTO-3のトランジスタが3個か4個パラに接続されていた。

◆ 自励発振なので入力電圧が変化しても、負荷が変動しても周波数が変わった。出力波形は鈍った矩形波みたいなもので、電源トランスの周波数特性やトランジスタのスイッチング特性などで、完全な矩形波にはならなかったわけだ。

◆ これが結構壊れて何台か買い直した。誘導負荷を接続したわけでもないし、いったい何が原因で壊れるのかはよく分からなかった。トランジスタを交換して直した事もあったが、しかしやがて壊れた。購入した年代によってトランジスタのエミッタにバランス用の抵抗が入っているものもあったし、それがベースに入れられているものもあった。

◆ トランジスタを並列接続して使う場合、一つのトランジスタのhfeが高いとかVceが低いとかで電流が流れると、他のトランジスタには余り電流が流れなくなる。そこでエミッタに抵抗を入れて電流帰還をかけるのだが、大電流の流れるエミッタに入れる抵抗は発熱する。そこでベース側に抵抗を入れて誤魔化すような回路もあった。

◆ 自励発振型のDC-ACインバータがどんな風に動作するのかはこちらのページが詳しい。当時のインバーターの写真もあるが、あのツマミは何を調整するものだろう。
画像を拡大してみると、電圧調整となっている。どうやって電圧を変えるのだろう。自励じゃあ電圧と共に周波数も変わってしまいそうだ。それとも充電器として使う場合のDC出力電圧の可変かな。右上のスイッチを切り替えると、インバータにも充電器にもなる。

◆ トランジスタの印刷は見えないが、3パラになっているようだ。ヒューズが30Aなので360Wで切れる。半分として180W、定格で150W位だろうか。スイッチング方式で矩形波出力のものなら、ノートパソコンのACアダプタくらいのサイズで作れてしまう。高周波スイッチングによるトランスの小型化は凄いものだ。

◆ 50W程度だとシガープラグ一体型のものもある。100V出力のみではなくUSBポートも付いていたり、バッテリー電圧計が付いているものもある。小容量小型のインバータは、スマートフォンの充電器を使う用途で一時期売れたらしい。今はUSB出力付きのものもあるが、以前は余り特性の良いUSB電源がなかった。

◆ 12V用のUSB電源も今はマルチポートのものなどもあり、有名メーカ品もある。これもLCDやLEDで電圧や電流を表示してくれたりする。以前は7805が入っているだけみたいな、やたら発熱するものなども多かった。スイッチング電源方式でもレギュレーションが悪いとか、電流が取れないとか、そんなものが普通に売られていたのだ。


自動車整備に必要なもの(3/25)
◆ ジムニーなど古い車はともかくとして、最近の車両診断には診断ツールが欠かせない。BENZなどは20年以上前から診断ツール主体のシステムになっていて、消耗品の交換などでも、その部品の交換をシステムに知らせなければならなかった。

◆ 車両管理や故障管理、油脂類の分量や劣化などが車両側のシステムに管理されると、それらを交換した際に情報を更新する必要がある。オイルなどは交換が(センサで)分かるので良いのかも知れないが、そうでないパーツやセンサの付いていないものもある。

◆ BENZも今はサードパーティのツールである程度管理が出来るようになったが、以前は専用ツールがなければ不可能だった。専用ツールは闇ルートで入手は出来たが、その後オンラインライセンス方式になってしまい、IDがなければ動作しない仕組みが採られた。

◆ メーカにしてみれば、メーカ系列の整備工場の利益を確保するため、或いは整備品質が一定以上の工場にしかいじれないようにとの思いがあるだろう。ユーザにしても、一定のレベルや経験を持った工場に頼みたいという思いはあるが、これは競争を阻害しオイル交換までディーラで行わなければならないみたいな流れにもなる。

◆ 一般的には管理経費のかかるディーラよりも、町の整備屋の方がお金がかからない。ディーラも様々ではあるが、サラリーマン整備士よりも整備工場のオーナー整備士の方が腕が良い事も多々ある。ディーラでは嫌がるような整備も、町の工場なら受けてくれる事もある。しかし、こうした流れはディーラの客を減らす事にもなってしまう。

◆ そこでメーカは町の一般整備工場を排除し、ディーラに客を集めるようにしはじめる。
これが専門ツールの使用や、整備情報を非公開とする理由の一つだ。米国などでもこの流れは加速し、一般の整備工場でイジる事の出来ない車が増えた。

◆ 昨年の11月にマサチューセッツ州で可決されたのは、自動車を整備する権利を守る法律だ。専用ツールがなければ整備も出来ない、専用ツールは高額だし個人には販売されない。そうした事実上の整備締め出しはダメだよと言うのがこの法律の趣旨だ。

◆ この法律によってメーカは、メーカやディーラーが整備に使用する修理情報やツールを、自動車の所有者や一般の自動車修理店に提供しなければならなくなる。もっともメーカが、整備情報やツールにとてつもない価格を付けたらどうなるのか迄は分からない。

◆ 少なくとも2022年以降にマサチューセッツ州で販売されるテレマティクス対応車は、オープンアクセス対応が義務づけられる。これは、これによって、ユーザや工場はスマートフォンでテレマティクス対応車の情報にアクセスする事が可能になる。

◆ この法律が他の州或いは全米に波及すれば、今までよりも多くの情報を得る事が可能になる。テスラなどはテスラ系の工場以外では整備が出来ないが、この辺りも変わってくる可能性がある。テスラでは「お客様が車をメンテナンスや修理のためにTesla以外のショップに持ち込むことを選択した場合は、問題が発生した場合の補償の適用範囲が変わる可能性があります。」としている。

◆ こうした事はAppleに於けるiPhoneの保証でも似たような所がある。どこまでの修理が対象なのかはよく分からないが、テスラの場合は板金修理なども嫌がるところがあるという。


Webカメラ(3/24)
◆ うちでは何台かのWebカメラを使っている。古いものはPanasonicのもので、20年くらい前に買ったものだ。何台か買った中の何台かが壊れ、その残りは今も使っている。古いものなのとVGA解像度なので現在のレベルからすると酷い画質だ。

◆ 本来は屋内用なのだが、壊れてもいいやという事で屋外に置いている。一台は野良猫監視用で、餌を食べに来る何匹かの猫をチェック出来る。しかしカメラの色合いが良くないので、キジトラなのかグレーのシマシマなのかがよく分からない。

◆ PanasonicはしばらくVGA解像度のカメラを作っていた。今でこそHD解像度や4k解像度のカメラがあるが、VGA解像度に拘っていたのは監視プログラムや旧来製品との互換性維持なのだろうか。イメージセンサ自体はFHD解像度だけれど、カメラの出力としてはVGAという製品もあった。FHD解像度のデータの任意の位置をVGAで切り取るので、ディジタルパンやディジタルズームが可能だと謳われていた。

◆ PanasonicのWebカメラは、2010年頃の製品で100万画素から150万画素くらいになっている。古い製品でも同じ画像を何回も取得して輝度を向上させるモードがあったが、これは受け継がれているようだ。複数画素のデータをまとめて、みたいな機能があったかも知れない。

◆ このカラーナイトビューモードもセンサの高感度化に伴って、性能は向上している。
今や人間の目よりも感度が良いくらいになっていて、しかも(Panasonicのカラーナイトビューモードでも)そこそこ動きのあるものも見る事が出来る。

◆ PanasonicのWebカメラは価格が高いので個人使用は少ないと思う。昔は他にWebカメラがなかったので需要もあったと思うのだが、今やAmazon等で売られている中華Webカメラなら価格は1/10以下で買える。中華カメラのセキュリティ問題は良く言われるところなので、防犯用というか企業が使うには相応しくない。

◆ 中華Webカメラは中継サーバ方式で、ルータに穴を開けなくても外部から画像を見る事が出来る。その為にアカウントを登録する必要があり、中華だけにちょっと嫌な感じはする。更に言えば、このアカウントが使えなくなる(会社がなくなる)と、カメラは何の役にも立たなくなってしまう。

◆ 国産のWebカメラはPanasonicに限らず価格は高めだ。アイオーデータのもので2.5万円、マスプロのものが3万円などである。アイオーデータのQwatchはいじった事があるが、固定レンズの固定焦点なので面白味がない割に高い。それでも暗所撮影性能が良いとか、画角が広いなどで人気があるそうだ。

◆ Panasonicのパン・チルト機能付きでも2万円以下で買えるので、私としてはその方が良いかなと思う。高解像度で広い範囲を映し、見たい部分をズームアップする(ディジタルズーム)も悪くはないが、どうしても解像度が落ちる。

◆ ただ防犯カメラとして設置する事を考えると、一々向きや角度を変えて撮る訳にはいかず、ある程度の広角レンズを使ったタイプが良いと言う事になる。用途に合わせてと言ってしまえばそうだが、防犯カメラの場合は耐久性や耐候性も問題だ。壊れたPanasonicのWebカメラを分解して記事にしたが、アレはギアに耐久性がなかった。


アレクサと条件判断(3/23)
◆ アレクサに指示する事は出来るが、アレクサに判断させる事は出来ない。アレクサが条件判断を覚えると、その有用性はもっと明確になる。

◆ 例えば外気温度が下がってきたら、天気予報を聞いて予想最低気温をチェックし、その気温が閾値以下になりそうであれば室温をチェックし、室温が下降傾向にある場合はエアコンの温度を○度にして電源を入れる、みたいな制御だ。

◆ 外気温度が下がっても日照があれば室内温度は下がりにくいのでエアコンの電源は入れないとか、或いは日照を検知してカーテンを閉めるとか。複数の条件を元にアクションを設定出来れば面白い。

◆ 色々な条件設定を言葉で指示するのは面倒そうなので、数値設定などはPCやスマートフォンとリンクさせても良いだろう。現状ではスクリプトやIFTTTなどを使ってこれらが出来ない事はないが、天気予報を聞いて何かをするなどと言う自由度はない。

◆ 現状のアレクサに出来る事と言えば、スマートコンセントのON/OFFやリモコン制御機器を動かす事くらいだ。タイマーやリマインダはアレクサ自身で完結するものの中で使用頻度が高い。メモ機能はないので、何かを覚えさせたければ買い物リストを作るしかない。

◆ リマインダにしても、通知時間の前に特定のメールが来ていたら通知を行わないとか、通知を行ったあとに特定のメールが来なかったら再通知を行うなどが出来れば便利だ。もう少し進めて、PC上の何かを動作させるような事が出来れば良いがこれは難しい。

◆ Amazonへの注文は出来ても、楽天への注文が出来ないのと同じで、他のシステムに入り込む事は出来ない。この辺りはAIに教えこむ事で出来るようにする仕組みは、将来的には出来そうだ。複雑さはあるが、自動運転車に比較したら何と言う事はない。

◆ 自動運転車は周囲を見渡しながら判断して運転している。様々なケースを想定し、事故に至らないように制御している。ただしセンサー類が役に立たなくなるような条件下では、自動運転システム自体が停止する。

◆ アレクサに条件判断をさせたとして、その判断条件を満たす入力がなかったらどうするか、停止させてしまって良いのか、代替信号を探すのかなどの指示も必要だ。賢く成長するアレクサであれば、自ら(取得可能情報の中から)代替情報を探すくらいの事は出来る。ネットワーク接続が切れたとなれば不可能だが、そうで無い限り情報はある。

◆ とは言っても全てが正しい情報である保証はない。コピーで作られたステマサイトチックなものなど、サイトは違っても内容は似たり寄ったりだったりする。コピー元のサイトが誤った情報源であるとするならば、それをコピーした誤りサイトが沢山出来る。

◆ 多数決こそ正義だと判断すると、それらの誤った情報が正しいデータだと認識されてしまう。この辺りは、人間なら正しいものが判断出来るのか、その辺りは疑問だ。詐欺サイトなどは騙そうとしているのだから、気をつけていても騙される。むしろ詐欺サイトや偽サイトの検出は機械の方が上手だろうが、内容の正確性の検証は苦手だ。それでも、その事象や情報に対しての"勉強"が進めば、人間以上の能力を発揮するかも知れない。


ID削除は可能になった(3/22)
◆ 従来Yahoo!JAPANはIDの削除が出来なかった。使わなくなったIDも数のうちとばかりに、使わないなら放置してください的な運営だった。どうしてもIDを削除したい場合はメールでそれをお願いする必要があった。その後方針が変更され、今はID削除が誰でも可能になった。

◆ IDは削除されても、様々なサービスでの書き込みなどは消す事が出来ない。これは今でもそうかも知れない。消したければ自分で消して、そのあとでIDを削除する。もしも消さずにIDを消してしまうと、IDが消えてしまうので書き込みは二度と消せなくなる。ヤフーによれば、書き込んだ時点で著作権はヤフーに移るので、削除は出来ないのだとか。

◆ プレミアムアカウントなどで支払い口座を登録すると、これも消す事が出来ない。
JNBの口座を登録し、JNBの口座自体を解約しようとすると、口座がYahooの支払いに登録されていると言われる事があるそうだ。JNB側は親切で言っているのかも知れないが「登録されているものを消してから口座を解約した方が良いですよ」と言われるのだとか。

◆ しかしそれは不可能だ。登録を消す事が出来ないので登録を残したままIDを抹消する以外にはない。これもプレミアム会員数水増しの為なのだろうか。登録解除はヤフーに言っても出来ない事なので、口座情報を消すためには、口座自体を解約する以外に方法はない。

◆ 自動引き落としの連携解除は(銀行側の操作だけで)出来そうな気がする。勝手に引き落とされる事はないかも知れないが、相手はソフトバンクなので何があるかは分からない。携帯電話代も、解約以降に引き落としが続いた例がある。

◆ ソフトバンク携帯を解約したタイミングによって残高が残る事があるのだそうだ。ちなみにドコモは解約時に全て精算されるのでそのような事は起きない。また請求残がゼロであったとしても、解約する事によってマイソフトバンクへのアクセスが出来なくなり、これを理由に"請求書払い"への変更が行われる事もある。

◆ いずれにしても請求書が送られてくるのだが、解約したからと言って放っておくと金額がどんどん上がる。請求書を1回送るごとに請求書送付代が加算されるためだ。例え請求残がゼロだったとしても、請求書送付代が加算されていくので請求金額はゼロではなくなる。

◆ こうした事もあるのでヤフーとの決別には注意しなければいけない。ソフトバンクにしても楽天にしても同じだと思うのだが、騙しで稼いで来るとそこから抜けるのは大変なのだろうと思う。企業自体騙しが普通になってしまっているので、勘違いや誤りをいかに誘うかに力を入れるようになる。

◆ 違法な事でも捕まるまでは罪ではないという、楽天の営業の言葉が全てを物語っている。営業電話をかけてくるなと言っても全く聞き入れては貰えない。050からかかってくる電話の全てをブロック出来るなら、それが一番手っ取り早い。個別の番号をブロックしても、違う発番号を使ってくるので手に負えない。

◆ 一般店舗などでな通常は電話番号を公開しているが、そこに楽天の営業が食いついてくるので非常に迷惑だという。客からの電話が受けられなくなるばかりか、電話対応に時間を取られる。
私は受話器を放り投げてそのままにしておいた。
電話が沢山かかってくるような商売ではないので、その方法が採れたんだけど。


バブル崩壊とWindows95(3/21)
◆ Windows95に日本も湧いた。世の中の景気は後退局面ではあったが、新しいWindowsやインターネット接続の普及がIT関連には新鮮だった。ただしWindows化の遅かったNECにとっては、ここにももう一つのバブル崩壊が待ち受けていた。

◆ PC9800に拘るが故に、Windows化が遅れた。NEC以外はスタンダードなPC(IBM PC)に乗り換える事によって、スタンダードなWindowsを動かす事が出来た。NECはPC9800用のWindowsを用意したが時既に遅かった。

◆ 日本では標準的に使われていたPC9800の時代が終わり、IBM PC、PC/AT、AT互換機と呼ばれるものがシェアを拡大していく時代になる。PC9800に比較すると技術の進化が早く、価格が安かった。

◆ 日本市場だけで売れていたPC9800とはマーケットのスケールが違うわけで、新たなCPUが発売されれば、それ用のマザーボードもすぐに発売された。

◆ PC9800互換機を製造していたエプソンも、早々にAT互換機へとシフトする。エプソン互換機排除に懸命だったNECは、一緒にPC9800を売っていきましょうとエプソンにラブコールを送るも、エプソンは振り向かなかった。結局NECの努力も虚しく1997年にはPC9800は時代を終える事になる。

◆ 小泉内閣となり、景気は良くはなかったが支持率が高かったためか、人々の目は景気以外の部分を見せられていたみたいな感じもした。小泉人気で強かった自民党は、その後の安倍内閣、福田内閣で支持率を落とし、麻生内閣がとどめを刺した。人々は新しい政治を求めて鳩山内閣を誕生させたが、景気は一向に良くならず、続く管内閣と3.11によって先が見えなくなってしまう。

◆ その後の安倍内閣は消費税増税を繰り返す事によって、経済好転の機会すら踏み潰してしてしまった。政府と日銀は景気回復傾向にあると言い続けるも、国際社会からは大きく後れを取る事になる。だが支持率マジックもあり、一般の国民は国際社会との乖離を実感しないまま過ごしてしまう。

◆ しかし現実には製造業の日本離れや人材の海外流出などがじわじわと進み、経済を立て直したくても、その元がないみたいな産業構造になってきてしまう。先進装備というか奇抜装備は中国車の方が上になり、価格と信頼性で何とかシェアを稼いでいるのが自動車産業の現状だ。

◆ EV化に関しても日本は遅れていると言わざるを得ない状況であり、カネをどんどんつぎ込んで開発にしのぎを削る中国は今後脅威になってくるだろう。移動体通信分野にしても同様に、従来は世界に先駆けて新通信方式を採用してきた日本が、今は世界の後塵を拝している。

◆ デフレによって下がった人件費を友好に活かせないのは、そもそも大規模製造業が日本に少なくなってしまった事や、税金やエネルギコストが高い事がある。政府な法人税減税で法人の海外流出を防ごうとしているが、製造業を誘致する事でもしない限り、一度海外に出て行ってしまったものは戻ってこない。

◆ PCに於いても厳しい価格競争の中で、日本のメーカはメリットを出せないでいる。独自機能だ便利機能だとゴテゴテ付けたがる文化も、世界標準の前では影が薄いばかりか余計な機能だと言われてしまう。PCに於いても、スマートフォンに於いても、日本のメーカが残り続けるのは難しい時代だと言える。


マルチメディア(3/20)
◆ マルチメディアという言葉が多く使われたのは1980年代だそうだ。そして1989年には世界ではじめてCDドライブを装備したFM TOWNSが発売されている。
FM TOWNSはハイパーメディアパソコンを謳った。

◆ 当時はPC8801やPC9801全盛の頃であり、バブル末期とは言え世の中の景気も悪くはなかった。昭和から平成に変わり、新しい日本はどうなるのだろうかと人々は考えていた。

◆ 8ビットCPUに始まり、FMTOWNSは32ビットのCPUを搭載、RAMも最大6Mバイトを搭載出来たのかな。富士通はFM16βに於いてCP/M86を採用した。CP/Mは8ビット時代にはメジャーなOSだった訳だが、16ビットに移行してからはMS-DOSがシェアを拡大した。

◆ 機能や操作性はCP/MもMS-DOSも大きな違いは無かったというものの、ディレクトリの概念の導入なども含めてMS-DOSは設計の新しさもあった。FM TOWNSはシャープのX68000の影響を色濃く受けているという。

◆ いわゆるマルチメディア性能の低かったNEC製に対し、ビデオやサウンド性能の強化を図ったFM TOWNSはNECとは別の方向へ進んだと言える。NECがマルチメディア性能を強化しはじめるのはFM TOWNS登場から3年を経た1991年のPC-98GSであり、その価格はCDドライブ非搭載のモデルでさえ70万円を超えていた。

◆ 株価や地価の上昇はピークを迎え、駅から離れた場所に建つ戸建てでさえも8千万円を超えるような価格が付けられていた。それでも建てれば売れる時代であり、横浜の郊外の崖の上に立つ戸建てがどんどん増えていった。平地はもはや建てる場所がなく、或いは地価が高いために崖を造成する。

◆ 雑木林だったところが切り崩されて住宅が出来る。不便な場所で価格も高かったが、この先地価はもっと上がると誰もが思っていた。今買わなければ手に入れる事はもっと難しくなると、多額のローンを組んで住宅を取得する。
毎年上がり続けた給料は来年も再来年も上がるはず、ローン負担は軽くなるはずだと思っていた。

◆ ゴルフ場やリゾート開発も積極的に行われた。17年に及ぶ景気上昇局面に於いて、人々は好景気に慣れていた。それが普通だと思っていた。しかし1990年代半ばからは明確に経済が落ち込みはじめる。竹下内閣の消費税導入にインパクトはあったが、まだまだ経済は持ちこたえるのでは無いかと思われていた。

◆ だが橋本内閣は経済を潰してしまった。後に橋本氏も失敗だったかも知れないと言っている。バブル経済の崩壊年度としては海部内閣当時なのだが、橋本内閣がとどめを刺したと言っても良いだろう。米国による為替レート誘導などもあったのだが、海部内閣以降に経済の立て直しが行われれば、平成不況は免れたかも知れない。

◆ 小泉内閣、そして安倍内閣の頃になると景気減速などという生やさしさは消え、バブル崩壊の影響が出始める。8千万円を超える価格で売り出されていた戸建ては売れ残り、6千万円に値下げされ、それでも売れずに4千万円になる。

◆ バブルの崩壊は国産PCの終焉を予言したかのようだった。急速に起きるWindowsシフトにNECは戸惑い、富士通は従った。AT互換機の世界になりPCの終焉の価格は半分になった。
マルチメディアPCからAT互換機へ、これは高機能携帯電話から単純機能なiPhoneにシフトした時と同じような現象だったと言える。


消えていくホテル(3/19)
◆ 長引きすぎたコロナ感染拡大によって伊豆半島でも消えていくホテルがある。
観光がメインのエリアだけに、非常事態宣言などによる損失は大きかったわけだ。

◆ 海外からの旅行者がゼロになった事もあって、以前に書いたようにお土産品の包み紙を作っている企業の経営が成り立たなくなったりもする。

◆ 災害だから仕方がないと言ってしまえばそれまでなのだが、融資枠の拡大などで救う事は出来ないのかと思う。と言うと政府は融資しているよと言うのだが、手続きが面倒だったり条件が外れたりして中々うまく行かない。

◆ 横浜のグランドインターコンチネンタルホテルは1ヶ月の宿泊料金を15万円にするプランを発売している。都内ならば帝国ホテルが36万円で2名までが宿泊可能だったかな。朝食のパンは無料だが、朝食をルームサービスで摂ると月額6万円が加算される。それでもこのプラン、即日完売だったとか。

◆ ホテルの場合は部屋を空けておいても経費がかかる。ならば最低の料金で宿泊して貰った方が良いのではないかと考える。他のホテルなどでも一般宿泊が2千円程度と格安プランを提供しているところもある。

◆ ただ伊豆半島のホテルはこれまでも安価な料金を設定してきたわけで、更に下げても意味は無さそうだ。そもそも非常事態宣言時には他県の人は来ないでとなるので、料金を下げようが何しようがダメなのかも知れない。

◆ 一方で熱海のリゾート物件はよく売れているという。と言う話が広がると、東京や神奈川に通勤する人も居るのに、他県の人は来るなとは言えないだろうと知事の発言が問題になった。昨年夏頃から、伊豆半島に疎開してくる人が増えた。

◆ リモートワークならどこに住んでも良いわけだし、熱海なら東京まで40分位で行ける。格安のリゾート物件も沢山あった(売れてしまって今は物件不足だそうだ)ので、多くの買い手が訪れた。

◆ しかし他県に行くな、他県から来るなと言われるとそうした人が困ってしまう。遊びに行くわけではないが、県をまたいで移動するには違いが無いと。逆もあって、静岡県内の企業に東京や神奈川から通勤している人も居る。そうした人たちも肩身の狭い思いをしたそうだ。

◆ リゾートマンションなどに住んでいる人は未だ良いとして、そこを拠点に神奈川や東京に通う人たちは白い目で見られる。と言うほど大げさではないかも知れないのだが、住む側としては気にするだろうな。リゾート地の場合は田舎じみた風習みたいなものがないので住みやすいとは思うけど。

◆ ホテルなどの廃業が相次ぐと観光地として成り立たなくなる。行ってみたいけれどホテルの予約が取れないからとなる。日帰りも可能な距離ではあるが、せっかく行くのだから少しゆっくりしたいと思う人も多いだろう。

◆ ニュースにもなっていたが、昨年の売り上げは例年の1〜2割くらいに落ちたところも多かったそうだ。企業倒産件数としてカウントされないのは、昔から旅館を営んでいるような非法人の所があるからだとも言われる。それでも倒産件数が全国で何番目だとかと言っていたなぁ。


新興メーカーの弱点か?(3/18)
◆ トヨタが以前に言っている。性能では欧州車に負けないが、歴史で負けると。歴史を真似する事は出来ても過去に遡って歴史を作り直す事は出来ない。多くのノウハウを得るには時間がかかると言う事だ。

◆ 中国が自動車産業に進出した時に、世界に追いつく事を半ば諦めていた。高性能なエンジンをゼロから作り上げる事は不可能だと認め、EVに活路を見いだそうとした。

◆ テスラはいくつもの失敗をしている。発売間際になってトランスミッションの不具合が見つかったり、ステアリング系のボルトが腐食する件ではリコールの勧告を受けたり、最近では液晶パネルユニットの不具合(メモリの書き換え回数がリミットに達するとか)もあった。

◆ フロントサスペンションのアッパーアームの強度不足もあった。アッパーアームはエンプラの成形品なのだが、これの強度が不足したらしい。そこで補強用の樹脂製パーツをアッパーアームに結束バンドで固定するという、大丈夫なのか?と思うような対策が講じられた。

◆ プラスチック製というとプリウスのブレーキキャリパーピストンがある。従来は二輪車などで使用されていたものだが、四輪車としてはプリウスが初採用ではなかったかと思う。軽量である事と引きずりが少ない事で、極限の燃費を狙ったプリウスはこれを採用した。回生ブレーキが使われるため、キャリパーに対する負荷が小さい事でも採用が可能となったのだろう。

◆ サスペンションアームなどは金属が使われる。物性として樹脂製部品に置き換えにくい所があるからだ。最近ではアルミ合金を使う例が増えた。コスト的にはプレスの鉄板に補強を入れたものが安いのだろうが、重さと強度と形状(加工性)でアルミ合金の鍛造(温間鍛造?)が採用されるというわけだ。

◆ これを樹脂製にすると加工性の向上でコストダウンが可能になる。NVH低減にも有利とされるので、実績が出来れば採用するメーカーは増える筈だ。しかし信頼性のデータが揃うには多くの時間が必要になる。

◆ シミュレーションや計算では得られない様々なデータの蓄積が高信頼性を生むわけで、これが歴史と言われる部分だ。歴史あるメーカの製品だって100%の信頼性があるわけではないので、新興メーカが新しい事にチャレンジするのはリスクが大きい。

◆ テスラはバンパーの内側に水が溜まるとそれが抜けにくく、重さでバンパーが脱落すると言う事もあった。高温多湿に加えて大雨もある日本の環境は、テスラにとっては過酷なようだ。今はたぶん仕向地向けの特別装備などは少ないと思うが、輸入車を買う時に中東向けが日本には良いみたいな話もあった。日本の夏の暑さは中東並みという事か。

◆ これも今は同じなのかも知れないが、海外で日本車に乗る人が日本仕様のECUを欲しがった話もあった。日本は一部排ガス規制が甘いのでピークパワーを稼げるセッティングになっているという話だった。ただし欧米向けには付けられている気圧センサが、日本仕様には付かないなど違いがあった。日本は山は多いが、高地で暮らす人が少ないので気圧センサは省略されていた。

◆ 二輪車でも、従来はフルパワー仕様などと呼ばれる輸出向けモデルと国内モデルに差があった。古くは排気量制限、パワーリミッタなど国内仕様は厳しかった。今はそうした規制などが緩和され、ある意味自由な時代になっている。


日本は立ち直れるのか?(3/17)
◆ 高度成長の時代があり、その後バブル経済へと突入する。それ以前にはオイルショックなどの打撃も受けるわけだが、当時の日本は強かった。ダメージを受けたとしても、やがて回復して成長を維持した。

◆ そんな成長に陰りが見え始めたのが平成の時代だ。平成に入ってから経済成長はマイナスとなってデフレに突入する。過度な円高を是正できないまま長期を過ごす事となり、製造業が国内から逃げ出してしまった。

◆ 自民党に政権が戻ってからも経済対策は出来なかった。アベノミクスはマイナス成長を更に助長する事になる。少し上向きかけた経済を、消費税増税で打ち砕くという政策を続けた。これによって国際社会から取り残されてしまう事になる。

◆ 日銀と政府は経済は回復している、回復基調が続いていると言い続けた。一時期下げた公務員給与も上げた。これによって経済が上向いているという数字が作れた。国内的には微増の数字を作り続けたのだろうが、国際的には可処分所得の落ち込みが目立つだけになってしまった。

◆ 本来であればデフレによって下がった賃金で、安価な製品が作れる流れになるはずだ。しかし国内の製造業は弱体化してしまい、多くの企業は海外での生産にシフトしている。

◆ 中国がEVに力を入れはじめたのは今から20年も前になるそうだ。技術や経験の必要なガソリンエンジンで勝てる見込みはなく、ならば将来来るであろうEVの時代を切り開くべきだとの判断からだったとか。

◆ 成長期の日本に於いては様々な研究や開発がなされ、世界に先駆けた装備を満載するなどした自動車が出来た。モデルチェンジを繰り返す事によって販売量を拡大し、技術と経験を蓄積した。

◆ しかし今は移動体通信の分野に於いても自動車にしても、世界に先駆けるような技術は中々生まれてこない。不景気時代が長く続いた事によって、メーカー各社は開発部門を縮小した。売れないかもしれないものを研究する暇があったら、今売れるものを作る続けた方が良いという消極的な戦略にならざるを得なかった。

◆ それが良いものかどうか、役に立つものかどうかは別として、中国の開発力は凄いと言える。電子デバイス一つにしても、マーケットの大きさが開発力を後押しする。品質だとか信頼性はやがて付いてくるとばかりに、様々なものを開発し安価に売り始める。

◆ 日本にもそうした時代はあって、何かの製品が企画されるとそれ用のLSIの開発から始まるみたいな感じだった。汎用デバイスを並べるのではなく、カスタムデバイス一つで機能を実現しようとする。それは、その製品の企画台数が多かったから出来た事で、今は中々難しい。

◆ 国内での販売台数が少ないなどで、デバイス開発のリスクばかりが目立ってしまう。結局中国メーカのODMだとか、輸出メインで製品を企画せざるを得なくなる。

◆ LSIの製造にしても日本と、台湾や中国では大きく違う。確かに日本のデザインハウスなどを使えば信頼性が高く歩留まりの良いデバイスが作れるのかも知れないが、高価で納期が遅い。価格は我慢できたとしても、納期が遅いと商戦を逃してしまう。

◆ LSIではなくプリント基板にしても同様で、中国や台湾に発注すると短納期で低価格なのだから、日本のメーカが勝てるわけもない。


DC-ACインバータ(3/16)
◆ ウチには何台かのインバータがある。ソーラーパネルで作った12Vを100Vに昇圧し、浄化槽用のエアポンプなどを駆動しているのはBAL(大橋産業)のものだ。

◆ いくつかのインバータを使ってみたが、モータのサージか何かで壊れてしまった。エアポンプは振動型のものではなく、誘導電動機とベーンポンプが組み合わされたものを使っている。そのため印加電圧を遮断した時に、モータからの起電力がインバータを破壊するのではないかと思っている。

◆ そんな中でBALのインバータは壊れる事もなく、モータの起動電流に負ける事もなく動作した。それは今も変わらず動作している。ほぼ毎日使っている訳だから信頼性が極端に低いわけでもない。

◆ ソーラーシステム用にはBALの400W版を使い、それ以前に購入した200W板もある。200W版は内部の水晶振動子の発振不良で壊れたのだが、水晶振動子を交換して直した。BALのものはPWM変調による正弦波出力である。

◆ Blogにも少し書いたが、電動ポンプが駆動できないかと思って購入したのがメルテックの500Wの矩形波インバータだ。これは中古が980円と安かったので買ってみた。300Wのモータは動かせないかなと思ったのだが、意外にも起動させる事が出来た。

◆ 矩形波出力なのでモーターの音が少々おかしくなるが、ポンプは正常に動作した。中を開けてみたついでに、出力コンセントの所にZNRを入れておいた。メルテックの古い(つまりウチにある)インバータは、例えばCD-500の品番なら定格出力が500Wでピーク出力は800Wとなる。しかし最近のモデルはSIV-500は定格出力は450Wで最大出力が500Wだ。

◆ 大橋産業のものは正弦波出力の割に高効率だし無負荷時電流が少ない。メルテックのものは特に効率が良いとは感じない。使う時だけ電源を入れるのであれば両社大きな違いはないが、ソーラーシステム用などのように常に動作させていると効率も気になる。

◆ 今は大橋産業にしてもメルテックにしても製造元は中国メーカだ。両社ともに信頼性には気をつけていますよ的な文言が見える。
OEM的に買ってきて売るだけではないよ的な意味合いかも知れない。

◆ ある程度の品質管理や品質チェックが出来ているか否かで、中華ものの信頼性は大きく変わってくる。中華メーカーも高信頼性機器が作れないわけではなく、誰も管理をしないとコスト最優先に走ってしまうだけだ。

◆ 国内メーカの中国工場のような管理こそ出来ないが、しかしやがては日本のように高信頼性低価格を実現するに違いない。半世紀前の日本は中国と同じように、米国製品のコピーを安価に作って売っていた。そこには信頼性という考え方すらなかったのかも知れない。

◆ 作れば売れる、とにかく沢山作る、環境問題など気にしている暇もなく作ったのが日本の成長につながった。大気汚染は深刻になり光化学スモッグが健康を脅かし、河川にはヘドロが蓄積した。それでも人々はものを作り続けた。

◆ 工場は自動化や合理化が進み始めていたが、まだまだ人間の力に依存する部分が多かった。高度成長期は生産性を高度に成長させた時代ではあったが、自然や環境の破壊も急速に進んだ時代だった。


電線でパワーアップ(3/15)
◆ オカルトオーディオの世界は、もはやオーディオだけに留まらない。規制以前の燃費グッズ同様、何でもありな世界に突入する。オーディオ用のコンセントや電線は一定のシェアを築き上げている。オヤイデなどでもこれらには以前から力を入れている。

◆ 第一弾は電気炊飯器の電源線に、トランスを使うと飯がうまく炊けるというもの。今後の炊飯器にはオーディオグレードの技術が使われはじめるのだろうか。TCPやOFC、あるいはPCOCCをIH誘導コイルに使うとか。

◆ ちなみにEVなどのモーター用として無酸素銅線が使われるケースがある。これによってモーターの音が良くなる訳ではなく、TIG溶接時に於ける信頼性の向上と経年劣化の防止効果が得られるのだそうだ。

◆ 炊飯器と電源の関係だが、トランスを入れる事で味が変わるそうだ。トランスの内容は明らかになっていないが、絶縁トランスなのか、或いは磁気的ノイズカットトランスなのか、単にアイソレーショントランスとの記述がある。巻き線比はほぼ1で、出力電圧は1〜2%高くなるように設定されているらしい。これを炊飯器の電源に使用すると飯がうまくなるとの事だ。

◆ 炊飯器はIHなので、電源電圧の影響は受けにくい。もっとも1%程度の電源電圧変動で味が変わるようでは、一般使用で問題が出る。ヒーター直結の場合は発熱量に影響は出るが、それでも味が変わるほどの差にはならないと思う。

◆ 炊飯器に続いてはトイレである。シャワートイレにオーディオ用テーブルタップを使うと水圧が上がったりノズルの稼働状態が変わるとか。オーディオ用のテーブルタップを使ってスマートフォンを充電するとバッテリーが長持ちしたり、電動アシスト自転車のバッテリーを充電するとアシスト量が強くなったり、PCに使えば処理速度の向上が見込まれたりするのだろうか。

◆ そこでこのテーブルタップを使ってチェーンソーを駆動してみた。すると今まで切断に1分強かかっていたものが、何と30秒以下でスパッと切れるではないか。しかし若干グレードの下がるこの製品だと40秒までしか短縮できなかった。なんて事になるのかな。

◆ 真面目な話として、ノイズカットトランスというものがある。電研精機という企業が古くから実用化しているもので、相談室室長の肩書きを持つ平田氏はよく存じ上げている。ギターを持たせればプロ級の歌声を披露するという話は、機会があれば又語る事にしよう。

◆ 電研精機のトランスはオーディオ用ではなく産業機器用である。ノイズカットトランスは商用電源周波数外の伝達特性をコントロールする事によって、電源に重畳されてくるノイズを減衰させるようなものだ。電源はインピーダンスが低いのでL/Cでのノイズ低減が難しい場合もある。コイルを入れれば損失が起きるわけだが、トランスであれば伝達効率でカバーできると言う事だと思う。理屈は聞いた事があったのだが、詳しい内容は忘れてしまった。

◆ ノイズカットトランスをオーディオに使ったという記事もいくつかあったが、オーディオ用で音が良くなりますよと宣伝して売っている製品ではないので、反応は今ひとつなようだ。ノイズ抑制特性としては高いレベルにあると思うんだけど。


紙の新聞の消える日(3/14)
◆ 古新聞が減っているという。古新聞が減るのは新聞の発行数が減っているからであり、古新聞が古紙として回収されずに可燃ゴミになってしまっていると言う事ではない。

◆ 新古の新聞というのはおかしいが、刷った新聞で売れなかったものがそのまま廃棄される。何故売れない分まで刷るのかだが、いわゆる押し紙問題がある。販売部数をかさ上げするために、受注分より多くの新聞を販売店に押しつける。販売店はそのまま廃棄する。

◆ 新聞社としては発行部数を多く見せたいわけで、実需要の2倍もの部数を刷るらしい。一時期は新古の新聞が梱包用などとして(通常の梱包用紙より安価で)出回る事もあった。

◆ 新聞の実需要は年々減少している。2017年は前年比2.7%減、2018年5.3%減、2019年5.3%減、2020年は7.2%減と、もはや未来は見えてこない。各新聞社とも電子版に力を入れているが、有料会員の伸びは今ひとつだと言われる。

◆ オンラインでの情報取得はライバルが多い。情報の正確性なども含めて比較が容易だからだ。更にはニュースとしての競争もあるので、必ずしも有料版の記事が正確で早いとは言えない。そして競争相手は国内だけではなく、海外のメディアもある。

◆ 最近ではTwitterのトレンドをメディアが拾い上げる事も増えている。報道陣が優先的な情報の取得を行える分野では強いものの、突発的な事故や事件ではSNSの方が情報が早い。

◆ Twitterでそれらの事故や事件に関して書き込まれると、新聞社や放送局がその転載許可を求めてくる。ちなみに写真や動画を提供しても金銭は貰えない。一方でメディアの写真や動画の使用料金は数万円から十数万円である。

◆ こうした事からTweet記事の転載を許可しない人が増えている。写真を提供しても提供者は何のメリットもない。一般的にはIDやハンドルネームも公開されず、視聴者提供と表示されるに過ぎない。

◆ TV局などの常として、情報を正しく報道しない点も嫌われる。インタビューなどの動画でも一部を切り取る事によって、意味の異なる印象を与える。根底にTV局側の考えがあり、それに沿った発言部分だけが放送に乗せられる。

◆ これらにしても、インタビューを受けた側がSNSなどでその真実を述べる事で、ニュースの信憑性が揺らぐ。新聞にしてもTVなどのニュースにしても、こうした歪曲報道が嫌われる原因だとも言える。偏向報道と言えばNHKとなるが、ではどこが正しい情報なのかと言われても困る程度の差でしかない。

◆ 日本国内の事を正しく知りたければ、海外のニュース社の記事を見た方が良いとは以前から言われている。新聞社など報道各社の力が強く、ある程度世論をコントロールできていた時代そのままの考え方が、今も色濃く残っているのではないだろうか。

◆ ただ、正確な報道がなされていたとしても物理媒体としての新聞は消えていく運命だ。
それは個人間での封書やハガキの利用が減少しているのと同じだ。電子送付できるものは電子送付になり、それが不可能な宅配小包などは増加する。

◆ 新聞に軽減税率が適用されるという、何をどう考えたらそうなるのか分からないような事も現実にあるわけだが、そんな事をしたって新聞需要は回復しない。


日本語は難しい(3/13)
◆ 中国に行ったときに、中国の方から日本語の文法に関して質問されたことがあった。しかしそれに対して明確な答えは出来なかった。何気なく使っている日本語、言い回しの自由度は大きく意味が通じてしまう。主語がなくても話の中では意味が通じる。しかし語の変化を理解しないと根本がダメになる。

◆ 「文字を書きます」「文字を書きません」ここでは「ます」と「ません」の違いだけなのだが、「文字を書かない」となると「書き」が「書か」に変化する。
来る/来ない/来た/来て、にしても"来"の音は"く"だったり"き"だったりする。

◆ 書きと書かが適切に使えないと、「書きません」「書けません」と、違った意味になってしまう。外国人に五段活用を覚えろと言ったって難しいはずだ。勿論その概念のある言葉の世界から来た人なら分かると思うのだが、日本人に男性名詞だ女性名詞だと言ってもピンと来ないのと同じだ。

◆ こうした面倒な部分だから、外国人向けの日本語教科書では丁寧な説明がされているのだと思う。しかし実際の日本人は活用がどうのこうのと頭で考えながら言葉を発するわけではない。多少おかしくても意味は通じるわけだから、改めて何が正解なのかと言われると困る。

◆ 「みかんが売られていました」でも「みかんを売っていました」でも、多少無理はあるが「みかんが売っていました」でも、まあ話の中の一部として考えれば意味は通じる。以前にも書いたかも知れないが、大安吉日は大安を"たいあん"と読んだならば吉日は"きつじつ"になるのだとか。

◆ 元々はそう読んでいたのかも知れないが、時代と共に読み方や意味の解釈も変わってくる。スラングとまでは行かないが、その時代の流行語的なものもある。そしてそれと対になるのが死語だ。流行言葉はやがて死語へと変化する。

◆ 昭和世代の人は未だに使う"写メ"、これはJ-PHONEがサービスをはじめた写真添付メールの略だ。今の人に写メと言って通じるかどうか。オッサン、おばさんが使う死語となっている。

◆ 語学力は知りうる単語の数に比例すると言っていた人が居たが、日本人だって知らない日本語がいくらでもある。何でも略す傾向もあって、勿論それが話の中で出てくるのであれば、前後関係から想像も付こう。しかし文字で略だけを書かれると、それがなんなのかが分からない。

◆ これに加えて方言がある。方言というかイントネーションの違いは外国語でも同じだとは思うが、関西弁は関西に於ける標準語なのだ。
それはどこの地方でも同じでしょうというとそうでもなくて、最近は標準語化が進んでいると思う。アクセントの違いなどはあっても、特有の言い回しなどは(話す相手が標準語圏の人であれば)避けようとする。

◆ ただ関西圏に於いては、郷に入ればの理論で旅客が関西語に慣れる必要があるとも感じられる。言葉ではなく文化になるのだが、京都は何かとややこしい。ウチに遊びに来てねと言われて遊びに行くと、挨拶代わりに言っただけなのに本当に来た図々しいヤツと言われる。
最近はそんな事も無くなってきたのではないかと思うのだが、昔はそういう感じだった。


アイコン(3/12)
◆ Windowsにしてもスマートフォンにしても、GUIにおいてアイコンは重要である。それを見て何であるかが直感的に分かるかどうかは重要だ。いくつも並ぶアイコンの中から目的のプログラムを選択する。普段使っているものはその図柄を覚えているわけだが、そうでない場合は、図柄から想像されるプログラムに動作を推測する。

◆ アイコンが単なるマーク、シンボルマークである場合はその限りではない。例えばメーカのロゴなどで、それはメーカを表しているが特定の商品を示すものではない。メーカのロゴがホームページに掲載されているのは不自然ではないが、スマートフォンのアイコン全てがメーカのロゴだったら何が何だか分からない。

◆ アイコンや標識、メーカやサービスのロゴなどはデザイナーが考える場合が殆どだ。メーカのロゴとなれば、そこからイメージするもの、印象なども含めて慎重に検討される。意外に安易かなと思うのが自治体のマークだ。地形や文字を図柄化したものなどが多く、デザイン的にはアレなのだが分かりにくくはない。

◆ 分かりにくいために逮捕されてしまった事件があった。その男性は便意を催しトイレに駆け込んだが、そこは女性用トイレだった。トイレの前には男女が並んだプレートがあり、男性は男女共用だと思ったという。
しかしそのプレートが示す本当の理由は、「このトイレは従業員も利用します」だった。

◆ 裁判では男性の言い分が認められ無罪となった。プレートの図柄から「従業員使用」と想像するのは難しく、男女共用とみるのが妥当だとされた。男女が並んだ図柄のプレートが、何故従業員使用を示すものなのか不思議だ。浜松科学館に聞いてみたいところだが、前任者がやった事なので分からない、俺は知らない、市に聞いてくれみたいな回答しか出てこないだろう。

◆ このプレートに疑問を持たなかった浜松科学館も相当なポンコツだが、このプレートをデザインした人もかなりなものだ。いや、もしかしたら浜松科学館の職員が、適当な図柄に「従業員も使用します」と文字をくっつけて発注しただけかも知れない。まともなデザイナーが、誤解を生むような図柄を考えるとは思えない。

◆ アイコンの多くはそのプログラムの機能などをイメージしている。カメラのアイコンならば写真関係の何かだろうなと思う。従って男女が並んだアイコンは男女兼用だと思うのが当たり前だ。

◆ ブラウザのアイコンはデザインに悩みそうだ。地球とかネットワークを示すようなアイコンは理解しやすいかも知れない。FireFoxは機能ではなく名称、キツネがデザインされている。IEはeの文字だしOperaはOの文字である。Chromeはレンズシャッターみたいな図柄で、様々なホームページを(レンズを通して)覗く的なイメージ?
◆ 多機能のアプリ、統合型アプリのアイコンも難しい。様々な機能がある場合に、それら全てを図柄化する事は出来ない。Yahoo系のアプリなどはY!マークになっていて、それがYahooのアプリである事は分かるが、機能が何かは分からない。もっとも統合型アプリは、機能が何かと問われても困るか。楽天の場合もRと書かれているものが多く、その種類も多いので何が何だか分からない。これはアプリの機能よりも、楽天である事を主張したいからだ。


古いエアコン(3/11)
◆ 家庭用のエアコンは20年くらいで買い換えが進むようだ。各メーカ共に新しいエアコンは省エネだと宣伝している(特定条件下では実際に効率は上がっている)事も買い換えを後押しする。

◆ 家電製品の買い換えのきっかけで一番多いのが故障だそうだ。冷蔵庫にしても洗濯機にしても、故障だとか破損をきっかけに買い換えを考え始める。冷蔵庫は故障よりも内部のパーツなどの破損や汚れが多いという。

◆ エアコンは付け替えなどを繰り返さない限り余り壊れない。暑い夏には冷房が効きにくいからと買い換える人が増える。これも効かなくなったと言うよりは、夏が暑くなったから、らしい。

◆ 古い家など未だに窓用エアコン、と言っても最近のそれではなく、こんな感じの一体型クーラーも使われている。昭和のクーラーは丈夫と言うことなのか、金属部品は錆びるものの機能に影響はない。

◆ 今で言うリサイクルショップだが、そんな上品なものではなく、いわゆるクズ屋が買い取ってきたクーラーを洗浄して売っているみたいな所があった。路上にゴロンと置かれたクーラに値札が付いている。セパレートエアコンは取り付け工事が必要だけれど、この古い一体型エアコンなら売りきりだ。

◆ いくらくらいで売られていたのか迄は覚えていないが、そのくず屋は渋谷の近くにあった。事務所などで使われていたクーラを買い取ってくるのかなと思ったものだ。

◆ 事業用となると、それこそ壊れない限りは使い続ける。パッケージ型みたいな大型のものなど40年以上使うというのだから凄い。入れ替えとなれば室内機も室外機も、場合によっては配管も変えて設置場所もとなれば相当なコストになる。

◆ 横浜の事務所の時だったか、エアコンが壊れた。管理会社に修理を依頼したのだが中々修理されなかった。室外機の部品そのものが既に製造されていないとか。あの時ってどうやって修理されたんだっけ。室外機を交換したのかなぁ。余り覚えていない。室外機は室内から出し入れできたかなぁ。クレーンを使ったような大げさなことにはならなかった気がする。

◆ 古いエアコンだと冷媒も違うわけで、確かそんな話もしていた。冷媒が違うから交換部品が増えて修理が大変だとか何とか。そのビルがいつ出来たのもかは分からないが、20年とか30年前のエアコンだったのかな。

◆ 今は余り見かけないが、マンションなどで配管を埋め込んだ工事をした時代があった。エアコン配管が見えないので綺麗なのだが、配管のやり直しに手間取る。某マンションは外観を手入れしたりして綺麗に見えたが、広めのベランダに設置された室外機は色あせと錆で時代を感じるものだった。

◆ 住んでいる方によれば、室内機も室外機も現在売られているものとサイズが異なるので簡単には交換できないこと、配管のやり直しに一部壁の内装を剥がす必要があることなどで手が付けられないとの事だった。壊れたら、そのエアコンはそのままに別のエアコンを新たに付ける方が安いのだとか。


冬の方が発電量が多い(3/10)
◆ ウチでは約500W分の太陽電池板を設置している。作られた電力は12Vの自動車用バッテリーに蓄えられ、常時稼働の換気扇や夜間の照明、電気柵用の電源も基本はソーラーシステムからの給電だし、日中は浄化槽用のポンプや散水装置の電源として使っている。

◆ この時期天気が良い時には500W近い発電電力になるのだが、夏場は400Wにも届かない時が多い。ソーラーパネルにもよる(結晶構造や材料など)が、1℃の温度上昇で0.5%ほど効率が低下するのだとか。

◆ 一般的な家庭用太陽電池板で、夏と冬では2〜3割も発電電力が異なると言われる。
ここに設置してあるものでも2割くらいは違うので、まあそんなものなのだろう。
この為に商業ソーラー発電所ではスプリンクラー的なものでソーラーパネルに水をかけて冷やす場合がある。これは汚れの除去にも効果がある。

◆ 山を切り開いてのソーラー発電所作りは、夏場の平均気温が低いことによる発電量の増大効果がある。気温が低くて日照時間が長く、雪の降らない地域がベストだ。

◆ この近くに出来るというソーラー発電所のその後の様子は不明だ。函南でのソーラー発電所は環境影響評価が進行中となっていて、ブルーキャピタルマネジメントのホームページで"準備中"のステータスになっている。箱根発電所(この近くに出来る発電所の仮称)も同様に準備中である。環境影響評価は期間もコストのかかるのだが、それを行ってでもコストメリットがあると言うことになる。

◆ 静岡県は日照時間が長い(曇りや雨の日が少ない)のでソーラー発電所向きだと言われる。
この辺りは雪は降るが大雪になることは少なく、何日かすると溶けてしまう。気候も安定していて雷雨になることも少ない。台風が来ると風が吹き荒れるが、それ以外の時は穏やかだ。

◆ 安全な建設・運用が行われるのであれば、自然エネルギによる発電は歓迎するところだ。しかし現実にはコスト最優先なので、環境や安全への配慮は二の次になっている。
何十年か経過すると、古くなったソーラーパネルのゴミが大量に出てくる。現時点ではリサイクルにカネがかかるため、安価に発展途上国に売られていくのではないかとも言われる。

◆ 発展途上国では電気のない村などもあり、そうした場所での発電用として需要がある。古いソーラーパネルは発電効率が下がったり、一部のセルが不良になったりする。しかし貧困な村では新品のソーラーパネルを中々買うことが出来ないため、安価な中古の市場があるというわけだ。

◆ これは古いGSMの基地局設備が途上国に売られていくのと同じだ。携帯電話基地局だけではなく日本の古い自動車や或いはその部品も東南アジアでは重宝される。しかしそこでも使えなくなった場合にどうなるのか。おそらくは地中にそのま埋められたり、放置され投棄される筈だ。

◆ ハイブリッド車のバッテリー、EVのバッテリーの問題と同じように、ゴミとなった太陽電池板の問題が出てくることは間違いない。
リサイクルコストが安ければリサイクルするのだろうが、現状ではコスト的に難しい。
太陽電池板はガラスと金属部分を分離して、使える部材だけをリサイクルする。シリコン部分は粉砕されて粉状になったものを廃棄するのが現状らしい。


ワクチンとかオリンピックとか(3/9)
◆ 日本はワクチン接種開始も遅かった。国民に対する救済措置も諸外国に比較すればショボいものだ。日本の場合は国民の為の日本国と言うよりは、日本国のために国民は働きなさいみたいな感じがする。

◆ ワクチン接種が進んだ国では新型コロナ感染者数は減っているのだろうか。ワクチンに効果がある訳だから減っているのだろうが、激減していないことは確かだ。
ワクチンを接種したから安心というわけでもなさそうで、当分は感染対策に力を入れ続ける日々になりそうだ。

◆ 日本人全員がワクチン接種を受けるのは来年の今頃か、来年の夏か、或いは冬か。
いずれにしてもまだまだ時間がかかる。その前にやってくるのがオリンピックである。オリンピックの開催に反対する割合は日本が最も多いそうだ。確かに、せっかく感染者数を減らしても、オリンピックで感染者数が増えて緊急事態宣言などになったら、経済は更に悪化する。

◆ ワクチン効果よりも感染予防策の方が手っ取り早く効果的だとの見方もある。マスクを正しく着用し、多くの人が集まるようなことを行わなければ安心感は高いと言うことだ。ただ店舗などではそうも行かないわけで、どうしても客との距離が近づき、接客時間の問題もある。

◆ オリンピックを開催するとしても、無観客だと経済効果もそれなりに留まるわけだし、無観客とは言っても多くの国から多くの人たちがやってくる。日本人が感染リスクを感じるように、海外からやってくる人にしたって日本で感染して入院なんて嫌だろう。

◆ そう考えればオリンピックは開催しない方が良いのだが、カネ絡みの色々な事があるから、そうも言っていられない。もはやカネが大切なのか人命が大切なのかみたいな話になってくる。なので日本をはじめ諸外国の人たちは開催に反対している。

◆ 英国タイムズ紙も、感染のリスクが大きすぎるから中止した方が良いとコラムに書いている。これに対して日本やIOC側は、中止せざるを得ないという報道は真実に基づいたものではないと反発した。

◆ 無観客だったとしても、選手や関係者は世界中から数万人が集まる。それらの人々は長時間航空機に乗ってくるわけだし、日本に着いてからもある程度まとまった場所で待機することになる。いわゆる選手村で集団感染が起きたら大変だ。

◆ 集団感染が起きる要員として選手や関係者同士の濃厚接触があるそうだ。選手村では16万個のコンドームが配られるそうで、選手や関係者の7割前後は性行為に及ぶのが普通なのだそうだ。感染者が皆無であればまだしも、感染者がいればそれはすぐに広まってしまう。感染者が増えれば病院数が不足することになる。

◆ そもそも日本は感染者の収容施設が少ない。選手団や関係者などで感染者が出れば、収容施設はすぐにいっぱいになってしまう。
東京で病床がいっぱいになり、埼玉や千葉や神奈川や或いは関西方面にまで患者を輸送するとなったら、それも大変だ。

◆ 勿論何事もなく開催出来るのが一番良いのだが、今の状況を見る限り厳しいのではないかなと思う。伊豆市では自転車競技が行われる予定で、静岡県知事もオリンピック開催を望んではいる。だが競技場となる伊豆ベロドロームはここからそう遠くない場所でもあり、住民の不安は大きい。


偽のSMS(3/8)
◆ E-Mail全盛からSMSが使われるようになったきっかけがiPhoneだ。iPhoneはE-Mailに余り力を入れておらず、E-Mailの着信に気づきにくいなどの実装だった。一方でSMSは比較的使いやすく、これは海外ではSMSがよく使われていた事による。

◆ 日本でもショートメールなどのサービスはあったのだが、早々によりリッチなE-Mailへと移行した経緯がある。そのE-Mailも最初は電話番号がメールアドレスになっていたため、spamの標的になった。spam屋としては、連続番号でメールを送りつければ良いのだから話は早い。

◆ こうした被害が元となり、電話番号がE-Mailの初期メールアドレスにならなくなった。いわゆるケータイメールでは絵文字などが使われ、正月には新年挨拶メールでトラフィックが過大になるなどの現象も起きた。

◆ しかしソフトバンクのiPhone配りが状況を変えた。iPhoneでのE-Mailは使いにくく、更にはソフトバンクのメールシステムも使いにくいものだった。それがSMSシフトのきっかけになったと言っても良いだろう。絵文字も何もないつまらない世界に戻ったわけだが、それも仕方の無い事だった。

◆ SMSが一般化すると、認証コード受信などでもこれが使われるようになる。SMSは電話番号宛てのメッセージなので、当然のようにspamや騙しのメッセージも来始める。最近の流行?は運送会社を名乗ったSMSで、不在配達のお知らせみたいなものだ。

◆ そこをクリックするとクレジットカード番号などの入力を求められたりして情報が盗まれる。JPを語るSMSでは、認証のためにゆうちょ銀行のログイン情報が必要ですと言って情報を盗まれる。

◆ 相手は騙すためにSMSを送ってきているのだから、巧妙だ。SMSの送信者電話番号は、以前は簡単に偽装できたが今は難しくなっているはずだ。他の詐欺でも同じなのだが、発信元の電話番号があるのだから犯人を捕まえる事は出来るだろう。

◆ 他人名義のケータイの場合は、その本来の持ち主(契約者)にペナルティを科すなどの法改正をしても良いと思う。だいたいはカネのために契約済みケータイを売っているのだから。

◆ 特殊詐欺にしても同様で、携帯電話を売った人間を処罰の対象にすれば、安易に携帯電話を売る人は少なくなるだろう。現在でも譲渡などは法に抵触するわけだが、より明確な罪状と思い罰則が必要だ。そもそも自分名義の携帯電話を他人に譲渡する意味が無い。

◆ 更に言えばRCSなどでのホンモノ認証みたいな事も出来るのではないのか。信頼できる送信元と、信頼できない送信元を区別する。こういうことは日本の企業にやらせると話が面倒になるわけで、海外の電話会社なり何なりがバシッと決めてしまえば日本人もそれに従う。

◆ ホンモノの認証をどうするかなど細部は煮詰める必要があるとしても、詐欺被害を防ぐという意味は大きい。電子的に出来る事を何故やろうとしないのかが不思議だ。

◆ 中国や韓国のコピーものに対する規制は難しいと言える。しかし送信元の企業などを装う事を見破るのは簡単だ。送信元を検証して何かのマークでも表示すれば良い。それがJPなのかSMBCなのかの検出は出来なくても、銀行かそうでないかの表示は出来る。


Twitter(3/7)
◆ ブラウザ版Twitterはどうも使いにくい。と言う話はBlogにも書いたのだが、iPhoneのアプリでも勝手に記事が飛んでしまうことがあったそうだ。原因はメモリ不足だとかで、メモリを確保出来なくなるとリロードしてしまうのだとか。

◆ 有名人がフォロワーを集めるのは半ば当然として、一つの記事がきっかけになり多くのファンを呼び寄せる事も少なくはない。2月の始め頃だったか、TVでも紹介される事になったデルモンテはすごい。全自動割り箸割機もなかなかのものだったが、メカとしての規模はデルモンテが上を行く。一般ニュースに取り上げられたほかにも、番組でも取り上げられるなどした。

◆ Twitterでフォロワー数を集めていたのは孫さんだった。作りたてのアカウントのフォロワーが多かった事で、フォローのためにアカウントを量産していると言われた。前澤さんのようにフォローしたらお金を配るよと書き込めば、すぐにフォロワーは集まっただろうに。

◆ フォロワー数の多いアカウントは売れるらしく、偽のプレゼント企画でフォロワーを集める例も見られる。まあ、余り派手にやると通報されてBANになったり、全員にカネを配ると言って配らなければ詐欺になったり、民事で訴えられてカネを払う羽目になるなどリスクがある。

◆ 偽企画でフォロワーを集めようとする事自体が賢いとは言えないわけで、放っておいてもどこかで何かをやらかして捕まるタイプの人だ。あのソフトバンクの個人情報を持ち出した人のように。

◆ アカウント売り以外では、フォロワー数は余り気にしないのかな。私の場合はフォローされたらフォローする事にしているのだが、アラブ系?をリフォローしたら、収拾が付かないほどフォローされまくって大変な事になった。

◆ 今は落ち着いたのだが、どうやら自動フォローツールか何かを使ってフォローしまくってきたらしい。ブロックするのもアレなので、片っ端からミュートした。

◆ Twitterアカウントは用途に応じてと言うか何というか、現在は3つ持っている。F&Fのアカウントは2つ目に作ったもので、更新の自動Tweetを主に行っている。フォロワーは700アカウントくらいだ。

◆ 一番最初に作ったものは、Twitterのアカウントがないと他のサービスにログインがしにくいだか何だかで、Twitter連携のために作った。その後色々Tweetしていたらフォロワー数が増えて8千くらいになったのだが、Tweetが減ったらフォロワーも減って今は6千くらいかな。殆ど放置である。

◆ 最後に作ったものはどうでも良いと言ってはがアレなのだが、それこそお金配りの前澤さんをフォローするとか、そんな用途だ。
フォロワーが少ないとにわかアカウントだと思われるらしいので、相互フォローアカウントなどをフォローしまくった。ら、フォロー規制?になった。

◆ これは何時間かすると解除されるのだが、一度に余り多くのアカウントはフォローしない方が良いようだ。で、毎日少しずつフォローを重ねて、フォロワー数は3.5千くらいかな。
フォロー数は4千を超えてきたので、そろそろリミットが見えてくる。特にTweetする話題もないアカウントなので、放置というわけではないが放置みたいなものだ。


トヨタ理論の矛盾(3/6)
◆ トヨタは米国向けにEV2車種を新規投入する。同時にプラグインハイブリッド車も1モデル追加するそうだ。
トヨタはこれまでの主張を変えず、EVよりもハイブリッド車の方が有利だとする。走行距離を重ねるほどEVの経済効率は悪化し、ハイブリッド車が優位になると言っている。

◆ おそらくバッテリー交換コストの事があるので、EVでの長距離走行がコストアップになると試算したのだろう。ハイブリッド車もバッテリーは劣化するが、総容量が小さいのでバッテリーの交換コストは下がる。

◆ トヨタによればEVは高額であり、5年コストで見た場合にはPHEVが有利である事を強調した。またEVを充電するための電力による環境負荷は、PHEVと同等だとした。今でこそトヨタのハイブリッド車が最高効率ではないが、約25年にわたるハイブリッド車の歴史を作ったトヨタとしては、何としてでもハイブリッド車を売りたいわけだ。CDにしがみついてBDに乗り遅れたSONYを見ているような気がする。

◆ しかしトヨタの論には無理もある。コストの点を言うのであればハイブリッド車よりもコンベンショナルなエンジン搭載車の方が優れている。燃費の点で、都市部の走行では2割程度改善されるハイブリッド車だが、製造時のエネルギなどを考えると必ずしも得とは言えない。

◆ 米国や欧州のEV化に於ける論点は、自動車そのものから出される排気ガスを問題としている。郊外に建造される発電所から排出される炭酸ガスは余り問題にはしていない。欧州などはディーゼル煤煙による環境悪化が問題なわけだし、火力発電比率が低い事もあってEV化は環境に対するインパクト低減策になる。

◆ トヨタは燃料電池車の分野に於いて75%ものシェアを握っているとも言った。これに関しても、既にEVより非効率である事はわかり切っている。エネルギ効率やコスト負担を云々というのであれば、FCEVよりもBEVの方が優れている。

◆ BEVは非効率だ、ハイブリッド車こそ善であると言いながらもEVを発売する。仕方ないから売るけれど、本当はこんなものは売りたくないよ、EVは環境性能が良くないよと主張したいのか。

◆ トヨタは日本政府にもこうした働きかけを行っているはずであり、その結果がEV化規制の中にハイブリッド車を含めるという日本独自の方針につながったのだと思われる。ただ国際的にはエンジン車全廃の動きであり、日本だけでエンジン付き自動車を許したところで商売にはならない。

◆ 唯一例外だと思われるのが軽自動車だ。軽自動車は輸出比率が低く、国内販売が基本になっている。スズキも簡易型ハイブリッド車への転換を推し進めると言っている。オルタネータ・モータ方式にせよ、ハイブリッドと名が付けば販売して良いよとなれば、現状ではその方がコストがかからない。

◆ ただしガソリンスタンドの減少なども考えると、日本独自のハイブリッド戦略もそう長くは続かないと思う。EV化が加速すればガソリンスタンドの減少速度も加速され、ガソリンを入れに行くために遠くまで出かけなければならない事にもなる。

◆ 実際過疎地や山間部に於いては、ガソリンを入れに行くためにガソリンを使ってしまう状況になりつつある。暖房用の灯油にしても、配達してくれるところが減ってしまって不便になっている。


見返り美人と月に雁(3/5)
◆ 切手に興味のない方でも一度はその名を聞いた事があるだろう有名な切手が、見返り美人と月に雁だ。発行は1948年と1949年だそうで、切手趣味週間という特殊切手だ。

◆ これが何故高額になったのかだが、縦長のデザインが珍しかったとか、菱川師宣の浮世絵を図案化したもので人気が出たそうだ。発行枚数自体は150万枚くらいだというから、ものすごく希少なものというわけではない。

◆ 空前の切手ブームと言われた1960年から1970年頃には、月に雁や見返り美人は額面の1万倍もの価格で取引されたそうだ。切手ブーム終焉と共に価格は下がり、現在の価格は数千円だと言われる。
それでも数千円の値が付いているのだから凄いと言えば凄い。

◆ 私は切手を集める趣味はないのだが、月に雁や見返り美人は知っていた。ただその絵柄がどんな風なのか詳しくは知らない。切手を入れる専用の、何というのかな、スクラップブック?アルバム的なもの?もあったなぁ、昔は。って、今もあるのかも知れないけど。

◆ 様々なカード類や切手、コインや紙幣など、その時々によって価格は変わってくる。ブームになれば驚くような価格になり、ブームが去れば価格は下がる。切手ブームの時には、記念切手などの発売日には郵便局に列が出来たそうだ。今で言うところのゲーム(マシン)の発売日みたいだ。

◆ 記念切手を買った人は、それを保存しておいたのだろうか。それとも使うために買ったのか。記念切手を使って封書を出すと喜ばれたとか?
◆ 今は記念切手の価格が上がる事も無く、そもそも切手自体が余り使われなくなった。企業の郵送物はあるものの、個人の出す封書やハガキは少なくなった。企業の場合は後納契約になっているので、切手を貼り付ける事は殆ど無い。

◆ ゆうパックなどを発送する時に、現金で払わずに切手を貼り付ける事も出来る。切手は金券屋で安く買う事が出来るので、多少ではあるが送料を節約できる。

◆ 切手を現金に換える時には手数料を取られるのでお得とは言えず、他のものへの交換も手数料を取られる。使う目的があって切手を買うの仕方がないが、余計に買ってしまうと使い道に困る。
日本中に使われずに余っている切手が一体何億円分あるのだろう。まあ、古くなっても額面では使えるので、持っている人は使ってしまった方が良い。

◆ 郵送物なども郵便局に持っていくと、切手を買わずに出す事が出来る。郵便局はクレジットカードが使えるようになったと聞いた事があるのだが、カードで払えるのかな。
確かコンビニは換金可能なものはカードで払えなかったような気がしたが、auPayでレターパックを大量に買って換金したなんて話もあったなぁ。

◆ 切手ブームがこの先来るとは思えないが、まあ何があるのか分からないのが世の中だ。しかし70年も前の切手が綺麗な状態で保存されているのだから、切手とは意外に丈夫なものというか劣化の少ないものだ。

◆ 古い機械などの説明書がボロボロになっているのを見かけるが、紙もインクも違うわけだ。まあお札なども結構丈夫に作られているが、お札の場合は繰り返し使われるもので切手は使い捨てだ。


エリア設計は難しい(3/4)
◆ 楽天モバイルのエリアマップはソフトバンクのエリアマップ並みにいい加減だ。べったりと色は塗られているが、都内などではauローミング終了で圏外になってしまう場所もある。楽天モバイルに文句を言うとドコモ回線を使った携帯電話を貸してくれるそうだ。

◆ ここは山の中なのでソフトバンクはほぼ圏外である。これはここに引っ越してきた時から変わっていない。ドコモとauは山道で圏外になっていたが、今は両事業者ともに圏外にならなくなっている。ただしエリアマップ上では圏外だ。

◆ ソフトバンクは山道でも林道でも、はたまた道のない場所でも、エリアマップ上は圏内の筈だが実際には圏外だ。伊豆半島の別荘地やゴルフ場はソフトバンクが使えない場合が多い。エリアマップ上は圏内なのに何故使えないのかと、別荘の管理会社やゴルフ場に文句を言う人が居て困ると、管理会社の人が言っていた。

◆ 別荘地などは人口密度が低いので、ソフトバンクは圏外の事が多い。過去に孫さんは、人が居ない場所に基地局を建てるのは無駄だと発言している。そう言う場所はドコモにローミングして頂きたいとも。たまに見させて頂いているBlogは嬬恋の別荘地に関して綴られているのだが、未だにソフトバンクは圏外だそうだ。別荘に来た時には、あえて圏外を楽しむとも書かれていた。

◆ 温泉地などでも圏外は多い。圏外ならそう書いておいてくれとお叱りを受けるそうだ。
エリアマップでは圏内なのに、なんでこのホテルは圏外なんだと怒り出す客がいるとか。何年か前はちょっと郊外に出ると使えなかった事もあったソフトバンクが今はほぼ使えるようになったのだから、それだけでも凄いと思わなくてはいけない。

◆ 楽天の料金プランが脅威ではないかと問われたソフトバンクの宮内氏は「人口カバー率が96%といっているが、96から99%にするためには、兆単位のお金がかかる。」と、例えゼロ円でも圏外の多い事業者をユーザは選ばないと言った。

◆ 一時期純減に転じたソフトバンクがYモバイルの低廉料金で息を吹き返したそれを、楽天モバイルの今に重ねてみたのかも知れない。宮内氏はYモバイルで勝てる的な事を言っているが、追われる立場としても危機感も持っているのだろう。それは、少なくとも現時点に於けるエリアカバー率が、auローミングによってソフトバンクに勝るとも劣らない状態になっているからだ。

◆ 更にはソフトバンクのインチキエリアマップも真似されてしまった。エリアマップをべったり塗る事でエリアの広さをアピールするという騙し、しかしそれをソフトバンクは指摘する事が出来ない。

◆ 現金を付けてiPhoneを配り加入者を集めたソフトバンク、それが法的に不可能となっり楽天は月額料金ゼロ円で対抗してきた。いずれも顧客獲得コストは(5年程度の期間で見れば)似たようなものだ。ソフトバンクのiPhone縛りは2〜3年効力を失ったわけだが、楽天モバイルの月額ゼロ円は、それを続ける限り顧客は減りにくい。

◆ 米国3位だったスプリントをソフトバンクが買収し、4位に転落させて手放した。日本で3位の事業者であるソフトバンクが楽天モバイルに負ける日が来るとは思えないというか、楽天の資金力が続かなくなる恐れがあるが、先の事は誰にも分からない。


楽天モバイルの基地局整備(3/3)
◆ 以前にBlogには書いたが、楽天モバイルの基地局とエリアを調べてきた事があった。エリアマップは、想像ではあるが地形のみを反映したシミュレーションで作られているのではないかと思う。

◆ シミュレーションソフトによってエリアマップを作るのは、安価で手軽な方法だが精度が問題になる。ドコモのレポートなどを見ると、電波の屋内浸透率と建物の構造や部屋の広さの関係、窓の開口率などもモデル化している。

◆ 安易にシミュレータを使えば、ソフトバンクのエリアマップのようなものが出来てしまう。そして楽天のエリアマップはソフトバンク並みに酷いものだという事が分かった。

◆ 少ない基地局数で広い範囲をカバーしたい楽天モバイルなので、エリア調査を行った時点では伊豆市内に1局しか基地局がなかった。それでもエリアエッジまで約6kmという広い範囲をカバーするとマップ上では示されていた。800MHz帯であっても半径3kmのセルは結構きびしいわけで、1.7GHz帯では屋内圏外止む無しになる。

◆ 実際にチェックをしてみると。エリアエッジでも圏内になるところはあったが、逆にエリアエッジではない場所で電波が入らない所も多かった。構造物の陰になるとか坂の下になるとかで、シミュレーションソフトへの地形入力などが雑なのではないかと思う。

◆ 基地局数が増えればオーバラップエリアが増えるので、エリア内の圏外地域も徐々に減少していくとは思うが、穴を潰すのは相当大変だ。現状のエリアと将来予定エリアの違いを見てみても、オーバラップする部分が非常に少ない。現状では安定した通信の出来るエリアを構築するのではなく、カバー率を増やそうとしているからだ。

◆ エリアを調べてみた上でエリアマップを見ると、このエリアだと基地局はいくつくらいあるのかなと想像が出来る。伊豆市でのチェックの前に伊豆の国市や函南(かんなみ)町でも通信状態を確認したが、エリアマップではべったりと色が塗られているにもかかわらず、安定して圏内になる場所を探すのに苦労した。

◆ 都内などではauローミングが打ち切られ、圏外エリアが増えているのも納得出来る。
それでも都市部だと基地局間距離が500m〜2km位と、極端に粗いわけではない。1.7GHz帯のみでサービスしていたEMは、2GHz帯に比較するとエリア整備は楽だと言っていた。EMをソフトバンクが買収し、ソフトバンクの屋内圏外率が大幅に低下した。EMはPHSのエリア設計を活かし、基地局密度を上げながら整備を行っていた。

◆ 楽天モバイルにとって、自社エリアを整備する事はKDDIへの支払い減につながる。しかし利用者にとっては、安定して接続の出来るローミングエリアの減少となり、あちこちで圏外になる可能性を増大させる。ローミングさえあればさほど不自由なく使えるUN-LIMITだが、圏外が目立ちはじめると評判は当然悪くなる。

◆ ソフトバンクがドコモにローミングを要求した事があった。自社でエリアを作る事の限界と設備投資コストを減らしたかったからだ。エリア構築は順調だ、基地局を増やした、画期的方法を開発したなどと言いながら、裏では他社に頼ろうとしていた、これがエリア構築の難易度を物語っている。


スマートフォンの充電制御(3/2)
◆ Li-ionバッテリーは満充電と過放電に弱い。スマートフォンのバッテリー寿命延長のため、各社共に充電制御の見直しなどが行われている。

◆ SONYのいたわり充電は、毎日の利用パターンを見ながらフル充電にする時間を調整する。フル充電のまま待機させる事は、バッテリーの劣化を早めるからだ。

◆ ASUSは充電率をかなり下げて待機するモードがある。ASUSのスマートフォンは何台も使用したが、いずれもバッテリーの膨張でバッテリー交換が必要になった。バッテリーを交換しても又やがて同じ事が起きる。

◆ 富士通製は2台使ったが、バッテリートラブルは起きなかった。バッテリーの膨張は従来型携帯電話の頃からの課題であり、国内メーカはある程度そうした事に気を使っているのかも知れない。

◆ 積極的な延命の為の充電制御が行われていないスマートフォンを、外部機器でいたわり充電する試みは以前から行われている。スマートプラグ(スマートコンセント)を使って制御する方法だ。現時点でスマートフォンから直接スマートプラグを制御するアプリは無いようで、いくつかのアプリを組み合わせるなどして実現している人が多い。

◆ タイマーで1時間だけ充電するみたいな記事もあったが、これであればスマートコンセントを使う意味は無い。スマートコンセントであるからには、やはり充電率制御を行いたいところだ。SONYの充電制御の例で行けば、充電率80%〜90%程度で待機していて、所定の時間(満充電を要求する時間)の少し前に100%充電率を達成する。

◆ スマートプラグでの制御もこれと同様で良い。充電器を接続すると80%程度の充電率でスマートプラグをOFFにする。所定の時間(出勤時間など)の2時間程度前に再びスマートプラグの電源を入れる。出勤時間が2時間程度過ぎたらスマートプラグの電源を切る。充電率が80%を下回ったら、80%まで充電する。

◆ スマートプラグも安くなってきているので、いずれ専用アプリが出てくるかも知れない。
充電器を接続している時間が長いと、どうしてもバッテリーは傷みやすくなる。本来はスマートフォンメーカが考えるべき事なのだが、まだまだ意識は低いと言わざるを得ない。

◆ シェアの大きなメーカは別として、中国メーカなどはバッテリー使用時間延長のために、何が何でも100%充電、何なら105%位充電しても良いんじゃないのみたいなものもある。
充電終始電圧が従来は4.15V付近だったものが、4.18Vになり4.2Vになり、4.21Vになる。

◆ 1年後のバッテリーの状態より、バッテリー動作時間評価で好成績を得る方がマーケットでお得みたいな感じなのだろう。そして、そうした中国メーカのOEMやODMでスマートフォンを販売するgooやFreetelのモデルは、早々にバッテリーがダメになる。gooのモデルはリコールがあったが有償(しかも高い)だった。

◆ 新品価格が安くてもオリジナルスマートフォンに手を出したくないのは、この辺りの問題があるからだ。バッテリーを交換しようにも交換用のバッテリーが手に入らない。メーカ品であれば今や普通に安価で買う事が出来るのに。

◆ 楽天UN-LIMIT用のスマートフォンを選ぶ際に、CPU性能で優れてしかも安価なHandを選ばず今となっては古いモデルであるGALAXY A7を買ったのもそれが理由だ。


減少する通話需要(3/1)
◆ 少なくとも携帯電話に於ける通話需要は年々減少している。相手の都合やその時の状態に左右される事のないメッセージ・メールなどでのコミュニケーションが多くなった事、コミュニケーションアプリによる通話が増えた事も一つの理由だ。

◆ LINEが流行始めた頃のLINE通話は品質が悪かった。通信状態が安定していれば良かったのだが、3G全盛だった当時は満足な通話が出来なかった。現在ではエリアの点でも通信速度の点でも移動体通信ネットワークが改善され、LINE通話は普通に行えるようになった。

◆ 通話需要の減少と携帯電話同士の通話が増えた事から、ドコモは2014年に通話の完全定額サービスを開始した。ソフトバンクによる網内準定額とは異なり、特番以外どこにかけても無料である事が大きな話題となった。

◆ 無料通話が何故実現出来るのかはシェアとアクセスチャージの関係がある。ドコモ同士の通話の場合でVoLTEの場合は、ほぼデータ通信同様なので負担コストは最小だ。他社宛通話の場合には他社に支払うアクセスチャージ分だけ負担が増える。アクセスチャージは年々安くなっていて、最も安いドコモは毎分2円程度だそうだ。

◆ 他社に支払うアクセスチャージと自社が貰うアクセスチャージ、シェアが50%ならこれがバランスする。こうした事からドコモの通話定額が実現した。

◆ 通話定額というとUN-LIMITもそうだ。他社の通話定額オプション料金に対して割安であり、月額ゼロ円でも定額通話を行う事が出来る。これもドコモ同様に網内、つまり楽天モバイル同士であれば事業者負担コストは最小だ。しかし楽天モバイルのシェアは低い。

◆ シェアが低い中での通話定額だと、アクセスチャージの支払い分だけ赤字になっていく。固定電話との通話はIPを使うようなので多少は安いと言っても、支出がある事に違いはない。楽天モバイルの場合は赤字よりも加入者獲得方向を向いている訳で、月間1GBまでのデータ使用に関しても無料だ。ローミングエリアではKDDIに支払う金額である500円の赤字が出る。

◆ こうした赤字分を顧客獲得コストと割り切る事で、楽天モバイルのサービスが成り立っている。今後楽天モバイルの加入者数が増加し、エリアが十分に広くなれば料金の改定が行われるだろう。それが1年後なのか3年後なのかは分からないが、現状の基地局増加ペースを見る限りに於いて、追いつく事は難しい。

◆ 実際ソフトバンクにしてもドコモやKDDI同等のエリア構築が出来ていない。ドコモやKDDIが設備投資を凍結して待っていてくれるのなら良いが、ソフトバンクが追いかけたところでドコモはどんどん逃げて行ってしまう。

◆ 楽天の基地局増加数よりドコモの基地局増加数の方が多いのだから、追いつくどころか差は開く一方なのだ。2025年頃には5Gが一般的になると思うのだが、その頃やっと4Gでのエリア構築がそこそこ出来る、そんな感じの楽天モバイルではないのか。

◆ 果たしてその時まで通話無料のサービスが継続するのか。1GBまでゼロ円のサービスが継続するのか。ドコモは通話の定額化で通話需要が増大したと(カケホーダイサービス開始当時)言っていた。しかし、今は元(定額サービス開始以前)に戻っているかも知れない。携帯電話同士の個人通話需要は減少傾向にある。