VC

過去の雑記置き場


大雨は降るだろうか(5/1)
中華ウインチ(5/2)
中華ウインチ(2)(5/3)
こんな所にもApple税(5/4)
流行るものと廃れるもの(5/5)
ハイブリッドとガラパゴス(5/6)
チルホール(5/7)
カーシェアリングの闇(5/8)
青年層と高齢者(5/9)
楽天モバイルのトラブル増大(5/10)
三木谷氏のユニークさ(5/11)
全固体電池(5/12)
e-MTB(5/13)
5Gって何なのか?(5/14)
軽自動車と言えばワンボックス(5/15)
AirTagは面白いものなのか?(5/16)
中華EVの躍進(5/17)
TVはもう要らない(5/18)
カーリースが増えている?(5/19)
日焼け(5/20)
保証サービス(5/21)
パスワードマネージャ(5/22)
Android11(5/23)
楽天に未来はあるのか?(5/24)
楽天に未来はあるのか?(2)(5/25)
プラスチックレンズ(5/26)
5Gエリアマップ(5/27)
スマートフォンメーカー(5/28)
スマートフォンメーカー(2)(5/29)
店内圏外の影響(5/30)
トヨタと水素の関係(5/31)


VC
トヨタと水素の関係(5/31)
◆ 国策なのかも知れないが、トヨタは水素を燃料とした自動車に積極的だ。
水素スタンドを作った以上、それを消費する社会を作らなければいけないみたいな、省庁主導の本末転倒施策なのかなと思ってしまう。

◆ 今は未来を感じられなくなったFCEVのMIRAIや、カローラのエンジンを水素用に変更して競技用車両に搭載するなどしている。現状で水素は電力で作るしかなく、それを又電力に変えるのは不経済だ。水素を中国から輸入するなどすれば話は又別なのだが、コスト的な問題がある。

◆ 原発推進派は原発で水素を作れば良いと言うが、これもコスト的問題がある。
余剰電力で水素を作るという、電気を水素に変えて貯蔵する使い道もあるが、効率を考えたらどうなのかなと思う。
電気分解で水素を作って、高効率のFCで水素を電気に変えるとしても、総合効率は30%前後でしかないはずだ。

◆ 水素燃料エンジンはEVが主流になる前には研究されていたが、結局は内燃機関なのでエネルギ効率の点でお利口とは言えない。トヨタとしてはエンジンを作り続けたいという思いがあるのだろし、だからこそEVよりもハイブリッド車の方が良いと言い続けている。

◆ しかし水素燃料という点を考えると、何も効率の低いエンジンを回すことはない。エンジンの方がコストの面ではお得だが、NOxやHCは水素エンジンでも排出される。FCなら40%以上の効率があるので、エネルギの有効利用を考えればFCになる。

◆ それでもEVより効率は悪いので、経産省もいい加減水素を諦めた方が良い。むしろ都市ガスなどを水素化するとか(難しい面が多いけれど)、別の使い道があるはずだ。経産省の資料を見ても、積極的な水素活用が謳われていたのは2015年くらいまでである。その後は各国の状況も水素から離れていく方向で、もはや忘れられた存在になりかけている。

◆ 家庭用エネルギにしても、当時は家庭用燃料電池の普及を目指すみたいな資料があったが、これも下火になっている。水素を燃料にしなければ成立しなさそうなものとしては、航空機などがある。航空機なら気体水素ではなく液体水素を積んでも良いのではないだろうか。

◆ いずれにしても、水素の価格が安くならないとどうしようもない。水素スタンドの建設費用も5億円くらいかかるそうで、水素の売価に上乗せするしかない。その水素は1,100円/kg程度だそうだ。経産省では2030年頃に水素価格を現状の1/3にすると言っているが、根拠は何なんだろう?水素ステーションも全国で900箇所に増やすのだそうだが、一体誰が使うのか?
◆ 新型MIRAIは5.6kgの水素を充填でき、500km程度の航続距離だという。水素の充填時間は3分程度であり、ガソリン補給時間とあまり違わない。違いは車両価格で、現状では700万円以上と高額になる。自治体によっては補助金を出したり、残価設定ローンを使えば一般車両並の価格にはなる。とは言っても、そこまでしてMIRAIに乗る必要性があるのかとも思える。

◆ トヨタはFRレイアウトだから走行性能が高いとアピールしている。そうか、FRなのか。
しかし回生制御を考えたらFFの方が良さそうなんだけど。エンジンルームにFCを積んだらモーターの置き場所がなくなった、みたいなものか。


店内圏外の影響(5/30)
◆ 従来のソフトバンクは屋内圏外が多かった。にわかエリア構築が祟ってビル内などでは圏外が多発した。住宅街では混雑のために電話がかけられない状態にもなった。そんなプアなネットワークの解消に一役買ったのがEMだった。EMを買収して1.7GHz帯を手に入れ。EMが構築したエリアによって都市部の屋内圏外や混雑状況は大きく改善した。

◆ EMは周波数割り当て当時に、2GHz帯より随分使いやすいと発言している。もっともドコモは都市部に於いては殆どを2GHz帯で整備してきたわけで、ドコモに言わせれば800MHz帯でも2GHz帯でも、やる気があればエリアは作れるとなる。

◆ ソフトバンクは都市部に於いてはほぼ使えるようになっている。田舎では穴も多いのだが、ソフトバンクを使う人はその位は承知の上だろう。今問題化しているのは楽天モバイルである。楽天モバイルもソフトバンクに負けず劣らずエリア構築が雑なので、屋内圏外が多い。

◆ そしてソフトバンクの屋内圏外時代と異なるのが、モバイル決済の普及だ。iDなどは通信を必要としない(通信するのは決済端末側)ので良いのだが、バーコード決済は通信が必要だ。いざレジでカネを払おうとしたら圏外だった、なんてケースが目立ちはじめている。

◆ 顧客側も困るが、決済の出来ない店舗側はもっと困る。店舗によっては楽天モバイルは圏外ですと張り紙をするなどの対応をしている。何故圏外なのかは楽天モバイルにお問い合わせくださいと注釈も入れている。何故圏外なんだと店側に文句を言う人も居るのだろう。

◆ ソフトバンクのようにWi-FiのAPを配りまくりでもすれば良いのだが、それにもカネがかかる。楽天モバイルはフェムトセルも持っているが、あまり積極的には設置していないようだ。

◆ 楽天モバイル側は、ビル内や商業施設などのエリア化には時間がかかると、まるで他人事のように言っている。試用サービス開始当時にエリア不満を楽天モバイルに連絡し、楽天モバイルは早急に改善の手配を行うと返事を貰ったという人が、未だに何も改善されていないと怒っていた。楽天に何かを期待するのは誤りである。良い返事が貰えたとしても、それは返事だけだから。

◆ 10年くらい前になるだろうか、店の入り口にドコモ入りますとかau入りますみたいなシールが貼ってあったのは。今は例え地下の店舗でも、多くは電波が入るようになっているので、あえて張り紙をする事もなくなった。

◆ 利用者にしても電波が入るのが当たり前だと思っている。楽天モバイル利用者も、auローミングがあるから安心だと思っているだろう。だから電波が入らないと焦るし怒る。大規模商業施設内はauローミングの生きているところが多いので未だ良いが、小規模なビルにある飲食店は厳しいものがある。

◆ ○○Payが使えない時のために、複数の○○Payに残高を残してある人は多いと思う。しかし圏外では多くの○○Payは使えない。いったん圏内の場所に行って画面を表示させ、それを圏外の場所で決済する事も、出来るサービスとダメなサービスがある。リアルタイムにスマートフォンと通信が出来ないと、店側で決済完了にならないようだ。


スマートフォンメーカー(2)(5/29)
◆ 韓国のLGはスマートフォンから撤退した。販売数量を増加させることが出来ず、価格競争に負けたのが原因だと言われた。韓国ではSAMSUNGが唯一頑張っている。SAMSUNGは安価なスマートフォンの大量生産ばかりではないが、ブランド力は強い。

◆ ハイエンドスマートフォンはハイエンド故の仕様を纏ってブランドイメージを維持する。その中でローコスト製品を沢山売っていく。これは全てのメーカに言える戦略である。高級機種なり高価格モデルをぶら下げてイメージを上げながら、廉価帯の製品を売っていく。

◆ SONYもXperia1をハイエンドとしながらXperia8で数を稼ぎたいのかも知れない。Xperia8の価格は3.5万円前後であり、SIMフリースマートフォンの売れ筋価格となる。グローバル市場で戦うにはもう一歩コストダウンが必要にはなるが、戦略としては悪くはない。

◆ ではXperia5やXperia10は何なのか。これも日本のメーカが得意とする、微妙に価格を変えて高価格商品を買って貰うための手法であると言える。Xperia8に1万円を足せばXperia10が買える。仕様を比べたりしながら購買者は迷い、1万円の差ならXperia10にしようかなと思い始める。更に1.5万円を出すとXperia5に手が届く。

◆ 微妙な仕様の差と微妙な価格差を付けるのは、松・竹・梅の文化だ。殆どがフリーオーダシステムになっている海外メーカの自動車に対して、予め何種類かのグレードを用意して価格を決めておく日本車も同じだ。仕様の違いを後から付け足すことが出来ない、メーカオプションや工場オプションとして特別感を作り出す。

◆ これがホイールの違い程度であれば、後から買い足すことも不可能ではない。しかし生産ラインで装着されるパーツや、エンジン或いはトランスミッションの仕様が異なるとなれば、気に入ったグレードを買うしかなくなる。

◆ 私は安っぽいGALAXYであるA7を使っている。楽天モバイルでは1.8万円前後で売られていて、新規加入であれば実質価格は更に安くなる。SIMフリー版は3.5万円程度なので、Xperia8と同程度である。

◆ CPUの処理能力は低いのでゲームをやる人には向かないが、普通に使う分には我慢できる。ソフトウエア部分は他のGALAXY同様に気の利いたところもあり、値段を考えれば十分だと思う。

◆ Xperia8Liteは2万円台という安さで、MVNOでの扱いも含めて数を売りやすい。ただし利益は薄いので、数を売っても儲かるわけではない。儲かりはしないが、量産効果は他のモデルにも波及する。

◆ Xperiaの事業者仕様の場合は、その事業者に合わせて対応BANDが決められている。従って事業者を変えようと思うとXperiaも買い換えなければ不便になる。シャープは共通仕様なのに、何故SONYは個別にしているのか。

◆ SAMSUNGがグローバル市場で売れている理由に、サポートやサービスの良さがあると言われる。対するSONYは、これは従来からなのだがユーザの意見に耳を傾けようとしない。ハードウエアとしてのスマートフォンの出来の良さは当然必要なのだが、ユーザの視点に立ったサービスやサポートも重要だと言うことだ。


スマートフォンメーカー(5/28)
◆ 日本にあるスマートフォンメーカは3社、日本資本のメーカはSONYと富士通(追記:京セラ)となってしまった。従来型携帯電話からスマートフォンへの移行期には、NECやPanasonicもスマートフォンを製造し、数年前までは富士通本体も頑張っていた。

◆ SONYにしても、Xperiaシリーズの売れ行きは芳しいとは言えず、やがて消えていく運命なのかも知れない。従来型携帯電話の頃には世界に先駆ける機能を搭載し、高機能携帯電話の名を欲しいままにしてきた日本のメーカが、何故撤退を余儀なくされたのか。

◆ 日本の携帯電話事業はドコモが支えていたと言っても良いだろう。各メーカは携帯電話をドコモに納入する。ドコモは数量をコミットして買ってくれる。確かに価格は叩かれるかも知れないが、自由販売に於ける競争のようなものはなく、作れば買って貰えるビジネスモデルだった。

◆ 日本にありがちな許認可事業的な、生かさず殺さず的なぬるま湯産業の中で、電電グループは生き延びてきた。しかしスマートフォンの時代となるとそうはいかなくなる。海外製スマートフォンも日本に入ってくるわけだから、自ずと競争が生まれる。

◆ グローバルでの競争を生き抜いてきた海外メーカと、ぬるま湯に浸かっていた日本のメーカ間の差は大きかった。日本のメーカが得意としたのは防水・ワンセグ・Felicaだった。しかしスマートフォンとしての基本性能に劣り、発熱問題などもあった。

◆ 開発力が上がらなかったのは開発費をかけにくかった事情もある。平成不況はメーカの開発セクションを縮小させていた。余談ではあるが、日本に於ける報道の自由度は安倍政権時代になって急速になくなった。菅政権になって多少は自由を取り戻しているようだが、安倍政権以前の状態までには戻っていないのだとか。

◆ NECやPanasonicはスマートフォン事業から撤退する。ドコモに買って貰ったとは言うものの、大量に売れ残った在庫の山はドコモにとっても大きな損失となった。売れないものを買うわけには行かないドコモ、売れるスマートフォンを作る自信を失ったメーカ、もはやどうしようもなかったと言うことだ。

◆ ライバルメーカが多少減った事で、残ったメーカはスマートフォン事業を続けた。SONYは当初からグローバル展開をしており、富士通やシャープとは少し違っていた。富士通は最後に残った電電ファミリーとして頑張っていたし、SIMフリースマートフォン分野にも進出し、FCNTとして残っている。

◆ シャープはスマートフォン事業と言うより会社自体が駄目になった。しかし外国資本となってからは経営体制が変わり、スマートフォンは今も製造している。シャープはスマートフォンの出荷台数としては、Appleに次ぐ2位をキープしている。しかし海外シェアでは日本のメーカ名は出てこない。

◆ 販売台数がコストを決める訳で、大量販売するメーカに原価で勝てない。原価で勝てないので売価で勝つことも出来ず、シェアを取り戻せない。中国メーカは中国国内での販売だけで相当な台数となり、原価を下げやすい。この辺りも新興メーカーが出て来やすい構造だと言える。そして目立ったモデルがヒットすると、ブランド名が知れ渡る。


5Gエリアマップ(5/27)
◆ 中々エリアが広がらない5Gである。ドコモは5G帯域を使ってエリアを構築、auとソフトバンクは4G用の帯域の転用で一気にエリアを拡大する計画だ。

◆ ドコモはエリアマップに色が塗れるくらいの面積をカバーするに至っているが、移動しながら安定的に5Gで接続するのは難しそうだ。特に都内など都市部はエリア面積が広くない。

◆ auは未だに点であり面構成が出来ていない。auは4G用に割り当てられている700MHz帯を5Gで使用してエリア拡大を目指す。700MHz帯の使用でエリアは広げられるが、通信速度は4G同様でしかない。なおauのエリアマップはSUB6とミリ波のみ掲載されていて、4G用周波数の転用エリアは示されていない。

◆ ソフトバンクも4G用に割り当てられている700MHz帯や1.7GHz帯及び3.4GHz帯を5Gに使用する。ソフトバンクのエリアマップは適当なので信頼するに至らないが、現状のエリアマップではauよりずっと広い"面"が構成されているのは、4G用の周波数帯転用エリアが広いためである。

◆ ドコモは3.7GHz帯に100MHz幅、4.5GHz帯に100MHz幅、28GHz帯に400MHz幅の割り当てを受けている。auは3.7GHz帯に200MHz幅、28GHz帯に400MHz幅だ。ソフトバンクは3.7GHz帯に100MHz幅、28GHz帯に400MHzの割り当てなので、ドコモやauよりトータルで100MHz幅少ない。楽天モバイルもソフトバンクと同様である。

◆ 免許付与条件として、ソフトバンクには重大事故の再発防止を徹底するように、安全性や信頼性を向上させなさいよと注釈が付け加えられている。楽天モバイルには基地局を確実に設置すること、基地局設置場所の確保や工事業者との協力体制を作ること、社内の体制を確実にし、技術要員や基地局設置に関する技術者の確保を行うこと、財政の健全性に留意し、必要な資金の確保を行うことなど多くの注文が付いた。

◆ ソフトバンクは最近になって地上系のバックアップ回線をループスタイルにしている。それまではデイジーチェーンだったので、一箇所が切断されるとその先全てが駄目になった。またバッテリー非搭載局も多く、災害時に通信が行えなくなっていた。

◆ 楽天モバイルは何しろ楽天なので、やることがいい加減だ。サービスインが間に合わなかったり、勝手にスマートフォンの対応周波数を変えてしまったり、まさに前代未聞だ。楽天モバイルは人材を募集するも、いったいどんな人が必要なのかも分かっていない様子だ。素人過ぎる素人集団に、総務省も驚きを隠せない。

◆ 総務省が民間企業に対して、無線従事者や技術要員を確保し適切な配置をしろと指示するのも珍しい話である。更には財務体系にまで踏み込むのだから、楽天は相当ヤバいよねと認識していたわけだ。まあ、実際ヤバいんだけど。

◆ 楽天が第三者割当増資で得たカネも、多くは4G整備に使われる。5G用として割り当てた1.7GHz帯も、楽天はとりあえず4Gで使う(その後5Gにも使うと言い始めた)と言っている。今更4Gで整備するのは得策ではないし、だったら5MHz幅の局を20MHz幅にすれば良いのに。

◆ これは900MHz帯が割り当てられた当時のソフトバンクが、900MHz帯を4Gで整備せずに3G用としてしまったのと同じだ。これによってソフトバンクはLTE化が遅れた。


プラスチックレンズ(5/26)
◆ プラスチックレンズの歴史は古いのだが、光学系に使われはじめたのは意外に最近だ。理由は光学特性が良くなかったことにある。温度変化による特性変化を始めとして、複屈折問題などは解像度を下げる要因となった。

◆ そんなプラスチックレンズが大量に使われたのがレンズ付きフィルムである。最小のコストでカメラを構成するその秘密は単レンズ構成にあり、プラスチック非球面レンズを1枚使った。

◆ プラスチックレンズは成型製造され、後加工を最小にする事でコストを抑えた。なお最近ではガラスレンズも成型によって製造されている。
従来レンズは研磨によって作られたわけだが、それではコストがかかる。

◆ 携帯電話内蔵カメラやスマートフォンにカメラユニットが多く使われはじめると、プラスチックレンズとしての特性向上のための部材開発も盛んになる。複屈折はプラスチック材料で決まってしまうので、材料開発が重要な役割を担う。安価で加工性が良く、安定な物質を各メーカは求めた。

◆ いわゆるモバイルカメラユニットにガラスレンズは(現在は)殆ど使われていないと思う。コストの点でも重さの点でもガラスレンズは中々使えない。加工性の良さやその自由度で勝るプラスチックレンズでなければ、現代のモバイルカメラは実現しないのかも知れない。

◆ 光学ディスク用の読み取りレンズもプラスチックが使われる。しかしBDの書き込み用などは紫外線耐久度の問題があってガラスレンズが多いのだとか。プラスチックは紫外線による変色、あるいは非可視光線域の透過率の問題もある。

◆ プラスチックレンズとその材料は、日本企業がシェアを握っている。モバイルカメラの需要や、スマートフォンに於ける複眼カメラの流行は、プラスチックレンズ需要を急激に押し上げることとなった。

◆ カメラモジュールの金額ベースでのシェアは、2019年のデータでSONYがトップとなっている。同年の中国のレポートでは、韓国が全シェアの40%を握り、30%を中国が持っていると報じている。これは金額ベースとは書かれていないので、安価なカメラの多くが韓国と中国で作られていると解釈することも出来る。

◆ レンズの光学特性の限界は常々言われているが、Huaweiはレンズの限界は小型撮像素子に於いては2千万画素程度と言っている。ここで言う小型撮像素子がどの位のサイズを指しているのかは不明だが、おそらく1/3インチ以下だろう。

◆ 高画素化の流れは凄いものがあるが、産業用(軍事用を含む)として1億画素は特別ではないという。ただそれをスマートフォンに乗せたSAMSUNGは特別かも知れない。ここでもHuaweiは「一時的な流行」と切り捨てている。

◆ 自動運転その他も含めて高品質な撮像素子需要は増加傾向にあり、SONYの圧倒的シェアは今後も続くとHuaweiは予測する。撮像素子シェアで2位はSAMSUNGだがSONYとの差は大きい。3位はSAMSUNGの約半分のシェアを持つOmnivisionだ。

◆ SAMSUNGは撮像素子用に製造ラインを新設することが中々出来ず、既存の生産ラインの空いた部分を使っている。これは撮像素子ビジネスがあまり儲からないことを示している。
OmnivisionはTSMCの生産ラインを使うが、高く売るための付加価値が創造できていない。


楽天に未来はあるのか?(2)(5/25)
◆ ソフトバンクは移動体通信事業参入の時に、全国に何万もあるそば屋でトップを取るのは難しいが、3社しかない移動体通信事業でならトップになれると語った。そして10年以内にドコモを抜くという目標を掲げた。

◆ 一時期はauを脅かすまでの急成長を実現させたソフトバンクだったが、その後失速してauにも遠く及ばない状態となった。純減に陥ったソフトバンクを支えたのはYモバイルだった。

◆ 三木谷氏は何故移動体通信事業が欲しかったのか。ソフトバンクが移動体通信事業に手を出したから?楽天は以前からPHSに手を出したり、近年ではMVNOとして加入者を集めていた。

◆ MVNO事業は最小の設備投資で運営が可能であり、そこそこ儲かるとあって様々な企業が参入してきた。しかしMVNOはあくまでも回線を借りている立場であり、自由度が小さい。

◆ 楽天はAmazonの急速な事業拡大に焦りを感じていた。バナーを張りまくってどこに商品があるのだか分からないようなページ構成とspam攻勢という、もはや古くさくなったスタイルを維持している事が、若者離れを招いた。

◆ AmazonのようにIT技術に力を入れる方向もあったと思うのだが、所詮は迷惑メール発送業者なのだから技術には疎い。そこで移動体通信事業に白羽の矢を立てたと言えば、おおいに短絡的だとなってしまうのだが、三木谷氏には氏なりの勝算があったのだろう。

◆ しかし辿った道はソフトバンクと似たようなものだった。ソフトバンクは自立での開業を諦めてVodafoneを買うことになったが、楽天は買うべき事業者が存在しなかったので、自力でやるしかなかった。

◆ しかし所詮素人であり、何もかもが手探りだ。それでも真面目に取り組めば良かったものを、楽天という企業スタイルが露呈した。やることはいい加減だし法令遵守精神もない。これは総務省を怒らせる結果になった。

◆ 有料サービスの目処が付かないまま、当初の予定より半年遅れて開業した。三木谷氏は、1年無料にすればあっという間に加入者が集まると見ていたようだが、実際には加入者はさほど集まらなかった。そこで端末を無料にしたり、やがては新規加入料も撤廃するなどのゼロ円攻勢を強めた。

◆ 有料サービス開始後も、一定条件下では月額費用が無料になるプランにして解約率を下げようとした。これで加入者数は維持出来るも、収益率が低い。無料サービス期間中のデータ使用量は、既存事業者の2倍だと言っていた。

◆ 本当は皆データを使いたい。しかし料金が高くなってしまうので、データ使用量を節約する必要がある。楽天モバイルは容量無制限(10GB/Dayのリミットある)で2,980円と画期的であり、加入者は自由にデータを使えるとした。

◆ しかしサービスが有料化されると、データをあまり使わない加入者が7割にも達する事になる。無料期間中の楽天の言葉を借りれば、データは使いたいが価格が高いので節約している状態なのだ。

◆ 楽天モバイルは契約者数を公表していない。累計申込数は400万にも達するそうだが、家族全員で契約して端末をゼロ円で取得、それを転売・解約するという"楽天モバイルの正しい使い方"を実戦する人も多い。


楽天に未来はあるのか?(5/24)
◆ 3月に楽天は第三者割当増資によって約2.5千億円を手に入れた。楽天を潰して貰っては困るという、菅総理や総務省の意向により、郵政がカネを出したとも言われる。

◆ これだけならあまり話題にもならなかったのだろうが、中国テンセントからの出資受け入れに注目が集まった。その後日米両国は楽天の動きを監視するとした。

◆ テンセントは関係先を経由して個人情報を取得していると言われ、米国では(トランプ大統領時代に)テンセントとの取引を禁じる動きが、国防総省を中心にあった。しかし経済的な影響が大きいとして、取引禁止は棚上げとなった。

◆ 日本郵政も楽天に出資したわけだが、郵政の情報が中国に流れるのではないかと心配する向きも多い。郵政の増田社長は会見を開き、楽天を通して情報が中国に流れないように、細心の注意を払うとした。

◆ 米中貿易摩擦によるHUAWEIの締め出しで、同社は多大なダメージを被ることとなった。HUAWEIと関係の深かったソフトバンクは、当初は信頼できる企業リストに名が載らなかった。楽天はわずかなカネと引き換えに、これまで以上に国際的信頼を失ったと言える。

◆ 楽天がなりふり構わず出資を受け入れた背景には、経営の苦しさがある。元々高利益率の商売をしている訳ではなく、売り上げの殆どは楽天市場への出店社が稼ぎ出しているものだ。楽天は自ら品物を売ったことも殆ど無く、なので楽天モバイルのスマートフォン販売でもトラブル続出となった。

◆ Vodafoneを高値買いしたソフトバンクにも厳しい時はあった。ホワイト株価などと呼ばれ、当時のソフトバンク携帯電話のホワイトプラン同様、株価は980円を下回るまでに下落した。

◆ 楽天の株価は出資受け入れで1,545円と最高値をマークしたが、その後は下落に転じた。ソフトバンクも低金利での借り入れは不可能に近くなっていた。そこで個人投資家あてに社債を発行するなどして資金を調達することになる。もはや機関投資家は振り向いてくれなくなっていた。

◆ 更には加入者の信用を売ることでカネを得た。ソフトバンクに信用はないが、加入者は信用を持っている。そこで高額ローンを組ませ、それを売ってカネにした。
高額ローンを組ませるために、ソフトバンクはローン肩代わり金を加入者に払った。高額ローンを組ませた方が債券が高く売れるからだが、そんな高額のローンは簡単に組んで貰えない。そこでローン肩代わり金を出したわけだ。

◆ 何故楽天がこれを真似しないのかだが、端末値引きのリミットが決まっている以上、真似をしたくても真似が出来なくなっている。日本に於ける第一次分離プラン構想を、ソフトバンクはこの端末ローン肩代わり方式でぶち壊した。その失敗を元に、ソフトバンク対策を施したのが第二次分離プランになる。

◆ そしてこの分離プランには、ソフトバンクも表向きは従っている。三木谷氏に孫氏位の頭脳があれば、法の隙を突けたのかも知れない。頭が良ければ安易に中国からの出資は受けなかったか。三木谷氏は、(中国出資の)何が悪いのか分からないととぼけて見せたが、世間は納得していない。


Android11(5/23)
◆ Androidは10の頃から変更が少なくなった。以前はバージョンが変わるとメニュー構成が変わり、操作方法が変わりと、訳が分からなかった。
しかももいったん変更したものを元に戻したりとか、計画性も何もあったものではない。

◆ Googleは自称、優秀な人材を数多く確保しているらしいのだが、どこが優秀なのだかと思ってしまう。各自が勝手気ままに作業をしていて統制が取れていないのか?個々のパーツは素晴らしいのかも知れないが、出来た製品は雑、そんな感じだ。

◆ しかしそんなダメな時代も過去のものとなり、やっと落ち着いてきた感じがする。奇抜な変更は影を潜め、細部の煮詰めが行われている。お節介機能も微妙に増えているが、それを必要とする人にとっては便利に使える。

◆ Windowsなどでも言えることなのだが、お節介機能をDisableに出来ることが大切だ。最近の傾向として自動何とかとかAI何とかみたいな機能が搭載されるのは一種の流行か。

◆ 移動体通信事業者にしても何にしてもAIチャットという文字を見かけることも多いのだが、何がAIなのか全く分からない。
単に番号の中から項目を選択するだけ、みたいな。自由文を書いたところで意味解釈が不適切だったりして、結局何も解決しないから別の窓口に問い合わせるというものに、いったい何の意味があるのか。

◆ セキュリティパッチのあり方だとか、メーカの独自機能のインプリメントなどのあり方も変わってきた。Felica関係もOSに取り込まれたし、TV受像機能はそれ自体が消え去った。非スタンダードなハードウエアは少ないと言える。

◆ 各メーカにしても、独自のハードウエアを搭載すればOSの改変が面倒になり、アップデートなどにも手間がかかる。オリジナルの大好きな日本製スマートフォンは、従来は独自のUIだとかボタンだとかを備えていたが、今はそれも落ち着いている。

◆ オリジナルの操作性で囲い込もうとする行為自体が無駄で、むしろ嫌われる原因になることを覚えたのだろう。これはPCでも同じで、ショートカットボタンなどをキーボードに並べたりしたメーカもあった。SONYなどはオリジナル機能の為のソフトも満載されていた。

◆ AndroidOSは毎年アップデートされるのか、それとも必要な時にアップデートされる風になるのだろうか。毎年アップデートするとなると、アップデートのネタを考えるために苦労するみたいな事になりかねない。

◆ 現在のスマートフォンのCPUパワーは十分だと言える。ローエンドでも激しくひっかるなんて事はなく、普通に使える。ゲームなどでは遅さを感じるものの、それ以外は特別不満もない。PCでも同じような感じで、メモリー搭載量が不足していなければそこそこ使える。

◆ ゲームをやる人はハイパワーのCPUが欲しくなるだろうから、ゲーミングPCなりゲーミングスマートフォンを求める。逆に言えばゲーム用のPCなりスマートフォン以外では、処理能力を活かせる道がなくなってくる。

◆ そのCPUパワーにしても、世代ごとの上昇率は減少した。これもPC用のCPU同様にコア数の拡大やクロック周波数を上げる方向に行くのだろう。或いはGPUやAI性能を上げていくかも知れない。


パスワードマネージャ(5/22)
◆ パスワードマネージャは、かなり以前からB-Folders5を使っている。当時はB-Folders3だったと思うのだが、WindowsやAndroidなど複数のOS上で動作するものは余りなかった。

◆ 今では1PasswordやLastPass、最近人気のBitwardenもある。特にBitwardenはインストールなどが簡単で、日本語化にも力が入れられているなどで他のパスワードマネージャから変更して使っている方も多いそうだ。

◆ 唯一気になるのはBitwardenのパスワード保存先が外部だと言うこと。いわゆるクラウドベースになっている。何故クラウドベースが気になるかと言えば、そこを攻撃される可能性が高いからである。何しろ金庫の鍵がたくさん入った金庫なのだから。

◆ 保存先は標準のサーバではなくDropboxなどにも変更は出来る。ただ、いずれにしてもクラウドにログインするためにパスワードを都度流すのだから、それは重大なリスクになり得る。

◆ B-Foldersも今や古い部類のパスワードマネージャであり、使い勝手なども含めて他にもっと良いものがあるのではないかと探してみた。その中でBitwardenがあったのだが、クラウド保存という所が少々気に入らない。

◆ 特定のブラウザやシステムで使うのであれば、例えばGoogleのパスワードマネージャやSAMSUNGのパスワードマネージャがある。これらも保存先は他人のサーバなわけだが、実使用に於いてはそれを意識しないようになっている。ブラウザにパスワードを無意識に記憶させるような感じで使うことが出来る。

◆ ブラウザに保存されているパスワードやオートコンプリートの文字列などは平文で確認できる。もちろん、パスワードマネージャに於いてもそれは同じなのだが、パスワードマネージャはそれを起動したりログインして有効化する。ブラウザの場合は常にログインして使っている状態であり、席を離れる度にログアウトすることは希だと思う。

◆ ブラウザの場合はこれらデータの保存先が決まっているのでアクセスもしやすい。PCに侵入された場合に、ブラウザが記憶したパスワードは全て持って行かれてしまう。ブラウザだけではなく、メーラにだってパスワードが保存されているので、保存場所を見られればパスワードは明らかだ。

◆ 通信経路で暗号化が行われていようとも、そのパスワードを送り出す部分は平文なのだから、そこを見られたらアウトだ。だからといってメールを見る時に一々手動でログインする人は居ないだろう。PCに侵入されることは少ないとしても、PC内のファイルを自動的にどこかに送信する類いのソフトを仕掛けられることが皆無だとは言えない。

◆ どこまでが安全かなどと言い始めたらキリが無い訳だし、生体認証にしても認証を通すと言うことと内部の情報を持って行かれる事は又異なる。扉にいくつもの鍵をかけたところで、窓から侵入されれば無防備になる。しかし侵入された部屋の中に金庫があれば、金庫の中のものは守られる可能性がある。

◆ どこかに金庫を置くとして、その金庫を自分の手元(ローカルストレージ)に置くのか、コインロッカー(リモートストレージ)に置くのか。個人的にはローカルストレージに置きたいんだけどなぁ。


保証サービス(5/21)
◆ MNO各社は保証サービスを提供している。また最近では事業者以外が提供する保証サービスも出来た。保証サービスに関しては、ソフトバンクが過去に2回(だけかな?)注意を受けている。保証内容を勝手に変更したりするなど、加入者に不利な条件に一方的な変更を行ったためだ。

◆ ソフトバンクは安心保証パックプラスとして提供を行っていると思う。月額料金は650円で、年に2回までの修理に対応する。盗難や紛失は保証されず、修理料金の9割がカバーできる。

◆ 現在も同じかどうか未確認だが、以前は加入者がいったん修理代金の全額を立て替えた後、ソフトバンクは加入者に対して分割で保証代金をポイントバックする方法となっていた。従って解約してしまうと保証代金が受け取れなくなる。安心保証を使うと、新たな縛りが発生する仕組みだ。

◆ auは故障紛失サポートという名称のものがある。月額は660円で。修理の際の自己負担額は5,000円である。盗難や紛失に対しては端末交換での対応があり、年に2回まで保険を使うことが出来る。

◆ ドコモのケータイ保証サービスは、利用しているスマートフォンによって月額費用が363円〜1,100円と異なる。例えばGALAXY S21の場合は月額825円だ。修理代金の自己負担額は3,000円、全損の場合の代替機は12,100円で買うことが出来る。

◆ 購入して30ヶ月目に全損かそれに近い状態になったとすると、ソフトバンクの場合は合計支出が約2.7万円、auの場合は同約2.5万円、ドコモの場合は同2.8万円となる。確かに全損を考えればメリットはあるのだが、それ以外の故障の場合は保証対象物の修理価格に対して保険料を含む負担が大きい。

◆ auだったか保証延長も付いているので、通常の自然故障の修理であれば無償対応される。私は以前にauのケータイを使っていたが故障、auショップに持っていくと水濡れ判定された事があった。水濡れシールに反応はなかったが、auが水濡れだと言ったら水濡れなんだと言われた。これは一時期問題になったもので、ソフトバンクも同様だった。何が何でも水濡れにして全損扱いさせてしまうと言うものだ。

◆ iPhoneの画面割れ修理は修理屋さん料金で2万円前後だと思う。事業者の保証サービスが得なのか。壊れた時は民間の修理業者に依頼するか、微妙なのだ。民間の保険では掛け金が500円〜1,000円程度で、複数台のスマートフォンの保証が受けられるものもある。保証内容的には事業者のそれと似たような感じで、免責金額も設定されている。

◆ 私は3年前にdcardの保険を使ったことがあった。d cardではスマートフォンが全損の場合に限り10万円までの買い換え費用を保証してくれる。これはカードの基本サービスなので月額費用は必要が無い。ただし修理可能な故障は保証されない。

◆ 民間が保証サービスに参入すると言うことは、保険システムが儲かると言うことでもある。保険を使わない人が相当数いると推定されるが、逆に使う人は何度も使うかも知れない。保険とはそう言うものだから仕方がないわけだが、無事故期間によって保険料を割引サービスなどもある。基本的には掛け捨ての保険ではあるが、各社工夫をして価格やサービス競争を行っている。


日焼け(5/20)
◆ 都市部で暮らす普通の男性が日焼け止めを使う機会は少ないだろう。私にしても、海にでも行かない限りは日焼け止めなど使った事がなかった。
しかしスクーターに乗り始めるようになると、これが意外に日焼けする。

◆ 春先や夏場など、ウエアやヘルメットで覆われている以外のほんの少しの所に日焼けの跡が付く。シャツの袖とグローブの隙間も焼ける。と言う事で日焼け止めを使うようになった。

◆ 今年に入って山の木を切ったのだが、3月になると日差しも強く日焼けした。
3月だから未だ大丈夫だろうと思っていたら甘かった。顔や首の後ろなど、明確に日焼けしている。

◆ 以前、つまり余り日に当たらずに居た頃は、日に焼けると赤くなるばかりで中々黒くはならなかった。皮膚が赤くなって痛い状態だ。しかし日焼け止めを使うようになった頃からは、日焼け耐性も出来てきたのか?赤く腫れるような事が少なくなった。

◆ いきなり真っ黒というわけではないが、日に当たれば普通に日焼けする感じになってきた。だからといって安心していると腕などが赤くなり、風呂に入った時にしみたりする。

◆ 木を切る時などは長袖を着るようにはするのだが、春先などは暑くて困る。長袖を着るのは怪我の防止でもある。切った枝に引っかけたとかで、すぐに擦り傷が増えてしまうからだ。

◆ 別荘地内で木を切ったり家庭菜園的な作業をしている方は、首まで覆うような帽子を使っている方が多い。太陽だけではなく虫からも守ってくれるに違いない。太陽は日焼けするくらいだが、虫は嫌だ。全ての虫が刺すとは限らないが、肌に虫がくっついたと思うだけで鳥肌が立つ。私は虫が嫌いなのだ。

◆ 木を切り倒すのは5分か10分の作業だが、それを片付けるのは何時間もかかる。幹から枝を切り離し、幹を切っていく。切り離した枝はまとめておくのだが、ものすごい量なので枯れるのを待たないとどうにもならない。

◆ 幹は、杉やヒノキは比較的軽いが落葉樹は重いものが多いので運ぶのが大変だ。ヒノキは中々枯れず、木を切り倒してから2ヶ月くらいしても緑の葉のままだ。木から切り離せば多少早く枯れるが、幹にくっついた状態だと幹から水分を吸うので中々枯れない。

◆ 春先にヒノキを切り倒して分かったのが、その花粉のすごさだった。私は幸いにして花粉症ではないのだが、切り倒した木からは舞うように花粉が飛び散る。見た感じは煙みたいな、切った木から煙が出ながら倒れて行くみたいな感じだ。

◆ この山にも杉はあるが、木の量としてはヒノキが圧倒的だ。太い木は元々植林されたもので、細い木は種子から育ったような、いわゆる天然木と言われる木だ。こうした木がどんどん生えるので木の密度が上がり、陽が当たらなくなるので細くて背の高い気になる。

◆ 細くて背が高いので折れやすく、台風の時などに折れる木がある。一方で植林された木などは定間隔で並んでいたりするので太く育つ。ヒノキで60年くらい経っている木の根元は直径が70cmにもなり樹高は15m〜20m位だ。まっすぐなので切り倒すのに難しさは少ないが、太い幹を切るのは大変だ。


カーリースが増えている?(5/19)
◆ CMなどでもよく見かけるカーリース、参入社も増えているようだ。月々いくらから新車に乗れるみたいなCMだが、調べてみると謳い文句よりも高い場合が多い。

◆ 定価約130万円の軽自動車で月額費用は1.5万円くらいになる。リース期間は11年なので支払総額は198万円だ。支払額の中には法定費用が含まれているが、整備費用は含まれていない。

◆ 整備等はパッケージとしてオプションになり、月額3千円程度から8千円程度まである。高額なパッケージに加入するとタイヤ交換など、ガソリン以外の消耗品費用が含まれたりする。月額8千円の整備費用は結構高額だが、これに入らないと残価が下がると言われる事がある。

◆ ローンは残価設定型になっているので、11年後の返却時には車を返す必要がある。オプションで原状回復費用を分割支払いするものもある。車両の状態が悪ければ別途原状回復費用を請求され、整備状況などもこれに加味される。整備オプション非加入だと、ここで金を取られる。

◆ リース会社としては借主の踏み倒しを心配するわけだが、借りる側はリース会社の倒産の心配をしなければならない。契約がどうなっているのか、車両の名義や権利関係などを調べておかないと面倒なことになる。
リース会社が倒産して車両は持って行かれる、リース代の残は一括清算を迫られるなど、怪しい会社には注意しなければならない。

◆ 以前にも書いたが車を個人に提供させてそれを個人に貸すリース会社の倒産騒ぎがあった。
中古の車に市場価格以上のローンを組ませて個人に契約させ、それを貸してローンを払うというどこかで聞いたことのあるような詐欺話だ。

◆ これに引っかかって一般人がローンを組んで中古車を買う。ローン金額数百万円だが、実際の車は事故車などでそのままでは使えない。
リース会社はまずここで儲けが出る。市場価格が100万円程度の車を500万円で売るわけだ。
そしてそれを修理して貸すという触れ込みなのだが、実際には駐車場にそのまま放置しているだけだった。一部の車種は闇解体屋に売られていったとも言われる。

◆ ローンを組んだのは個人なので請求は個人に来る。自分の買った車は解体されてパーツとして売られていったか、或いは空き地に放置されている。放置された車にしても修理が必要な状態であり、価値は低い。

◆ 個人使用目的でローンを組んでいる(組ませられた)ので、ローン会社は目的外使用で残金の一括返済を求めてくる。どうやらローン会社も薄々は気づいていたようなのだが、ローン会社も儲けが出る話なのでグルになったみたいな感じだ。

◆ こうしてローンを組んだ人には数百万円の借金だけが残るというお話なのだが、これが詐欺と言えるのかどうかは難しい。勿論騙すつもりで悪事を働いたとは思うのだが、それが立証出来ない。

◆ リース会社側も加担がバレないように、綿密な計画に基づいているわけだから、そう簡単に立証はできない。新車のリースはこうしたケースとは違うのだが、リース会社が11年以上にわたって存続し続けられるのかなど、誰にも分からない。

◆ これも以前に書いたことがあるが、賃貸物件を借りる時の保証会社が倒産した事件もあった。不動産屋は保証会社が倒産したから別の保証会社に入れという。しかし既に払った保証料は返金されず、借主は二重に払うことになる。


TVはもう要らない(5/18)
◆ 現在販売されているスマートフォンの多くはTV放送受像機能が付いていない。従来型携帯電話の頃にアナログTV放送受信機能が搭載されはじめ、やがてワンセグ受信機能となり、スマートフォンの時代になるとフルセグへと変わっていった。そんなTV受像機能も、もはや過去のものとなった感がある。

◆ ネットワークの混雑時や災害時にTVを観ることが出来たりラジオが聴けることはメリットだと言われた。しかし今は多くの情報がネット放送やVODで手に入り、通信容量も大きくなった。

◆ スマートフォンで放送を受信するには、アンテナかそれに代わるものを付ける必要がある。これも放送受信の敷居を高くしていて、スマートフォンの中で最も使われない機能となった。

◆ 使われない機能のためにコストをかけるのはメーカとしても本意では無かったはずだが、ドコモ的にはモバイル放送受信機能を実装する為(デコーダなどはほぼ共通)にも放送受信デバイスが必要だった。

◆ そのモバイル放送もサービスが終了し、もはや放送受信機能搭載の合理的理由がなくなった。NHK受信料金問題もTV受信機能削減のトリガになったと思う。要らぬ機能のために他の事業者(NHK)を儲けさせる必要は無い。

◆ 日本向けスマートフォン固有の機能が不要になったことで、グローバルモデルとの差異も少なくなった。海外メーカにしても、日本メーカと遜色のない機能のスマートフォンとして市場は受け入れてくれる。

◆ 逆に日本向けスマートフォン固有の機能だったFelicaはiPhoneにも搭載されることになった。いわゆるSIMフリースマートフォンにもFelica搭載モデルがいくつかある。

◆ TV受像機能搭載はオジサン達の夢だったに違いない。腕時計型のテレビなどに未来を感じていたお年頃の人たちが、開発や企画に大きな影響を及ぼすポジションに就き、子供の頃の夢を叶えようとしたのかも知れない。

◆ TV電話も同様に、何度失敗しても諦めようとしたかったそのパワーをもっと有効に作用させたら、携帯電話の何かが変わっていたのではないかなどと思ってしまう。

◆ 日本の事業者は固有機能が大好きである。独自機能が付加価値であり囲い込みだと思っているフシがある。サービスによる囲い込みはドコモのiモードに始まり、ソフトバンクは一時期これをソフトバンクにも使わせろと訳の分からないことを言った。

◆ iモードによる囲い込みはスマートフォン時代にもspモードとして残骸を残したが、もはやこれも消える運命だろう。そして+メッセージである。
これは日本の3事業者が共通規格と謳うものの、その元となったRCSとは少し違ったものになる。事業者の独自仕様が囲い込みではなく、もはや嫌われる対象になり始めている。

◆ いわゆるキャリアメールも使われなくなり、ahamoやpovo、LINEMOはメールサービスを事業者は提供しない。一方でゆうちょ銀行はキャリアメールの登録がなければサービスを限定すると未だに言っている。


中華EVの躍進(5/17)
◆ 佐川急便が中華EVを使うという話は書いたが、宏光MINIが販売台数を伸ばしている。EVでの販売台数ナンバーワンは言わずと知れたテスラなのだが、それに次ぐ販売台数なのだとか。

◆ 中国はマーケットが大きいので、自動車にしてもスマートフォンにしても販売台数が非常に多くなる。これによって量産効果が出るので価格を下げられる。製造技術や品質管理も急速に良くなっていて、いわゆるメーカ品であればグローバルスタンダードに立ち向かえると言われるまでになった。

◆ 宏光MINIのスタンダードクラスは40万円台と安価である。内装などはプアそのものとも言えるし、暖房は付くが冷房無しという昭和中期の日本車のような仕様だ。バッテリーはLi-Feで9.3kWh、モーター出力は約20kWとなっている。

◆ 上級クラスはバッテリー容量が13.9kWhとなりクーラーも標準装備で60万円台だ。
航続距離は、バッテリー容量が9.3kWhのモデルで120km、13.9kWhのモデルが170kmである。実用的航続距離はカタログ値の半分程度、特に冷暖房を使った場合は厳しくなる。

◆ 宏光miniを製造する上汽通用五菱汽車はGMの資本が入っていて、過去にはスバル・レックスを生産していた。宏光miniは日本の軽自動車規格とほぼ同じで、中国ではコンパクトカーとしてこのサイズに一定の人気があるという。

◆ 宏光miniと同じ仕様の軽自動車を日本のメーカが作ると、おそらくその価格は150万円を超えるだろう。三菱i-MiEVはバッテリー容量10.5kWのモデルが200万円程度だった。勿論その頃よりはバッテリーにしてもモータにしてもコストダウンは進んでいるが、スズキアルト(47万円)に見られたような、割り切った仕様を採用できるのかと言えば、今は難しいのかも知れない。

◆ 移動体通信事業者に於けるARPU向上策のように、様々な装備をちりばめながら利益率を上げていくのが儲かる製品の作り方だ。豪華装備だ高級だと言って売っていくスタイルが普通になっている。自動車としての本質から離れた部分の方がカタログを飾れるし、利益率を上げられる。

◆ 中華EVを日本に持ってきて、OEMやODMで売ろうとすればAEBSなども(2024年以降は)装備しなければならない。ESCなども必要なので、コストは上がる。現在の軽自動車の価格は86万円から230万円くらいの価格レンジで、人気のN-BOXは200万円前後だ。価格からすればコンパクトカーと同じか、モデルによっては高額である。

◆ それでも地方部など一人一台車が必要な地域では、税金の安さなどから軽自動車が売れる。
では中華EVを日本に持ってきていくらだったら売れるのか。日本の軽自動車なら最低価格クラスだってそこそこの質感はある。安いから我慢すると感じる価格は70万円くらい?

◆ 軽自動車のEV化はコスト的に無理だ、オルタネータモータ方式の、名前だけのハイブリッドが精一杯だとメーカは言っている。スズキだったかな、全車種をオルタネータモータ方式のハイブリッドにすると言っていたのは。
これは付加価値向上や燃費低減策というよりは、2030年以降の規制に合わせてと言う事だ。

◆ トヨタの意向があるので難しい所ではあるが、EVのノウハウやコスト低減に向けた開発を進めないと、日本固有であった軽自動車さえも中国に食われてしまいそうな気がする。


AirTagは面白いものなのか?(5/16)
◆ AppleのAirTagは持ち物の紛失防止などに役立つデバイスである。近距離の測位にはUWBが使われ、通信にはBluetoothが使われる。ものをどこに置いたか忘れがちな人には良いものかも知れないが、沢山買うには少々高額だ。

◆ 普段使うものを置き忘れる事は少ないが、1年前に買ったものが見つからないなんて事はある。しかし買うもの買うものにTagを付けていたら、Tagがいくらあっても足りなくなりそうだ。

◆ というか、保管した場所をメモしておく方が余程楽である。そもそもUWBによる位置検出は、余り離れた場所では有効ではない。従って壁を隔てた隣の部屋のものまでは検出できない可能性もある。

◆ AirTagは他人のiPhoneを使って位置を知らせてくるので、Bluetoothの通信エリア外であったとしても、そこに他人のiPhoneがあれば位置が分かる。
ペアリングを行わない相手とも勝手に通信をしてしまうのがAirTagだ。

◆ AirTagはセキュリティに留意されているとは言うものの、誰かのポケットの中にAirTagを突っ込めば、その人を追跡する事が出来る。AirTagをポケットに突っ込まれた人がiOS14.5以上のインストールされたiPhoneを持っていれば、30分ほどすると近くにAirTagがある事が分かる。しかし古いiPhoneやAndroidスマートフォンしか持っていない場合は、AirTagが音を発して自己を主張するまでの3日、その存在に気づく事は出来ない。

◆ iOS14.5以上のインストールされたiPhoneを持っている場合は、おおむね30分間AitTagの電波を検知し続けると「あなたが所持中のAirTagが見つかりました」と、iPhoneに表示される。駅のホームで誰かがあなたのポケットにAirTagを放り込んだとすると、アラートが出る頃にはあなたの家が特定されているかも知れない。

◆ 自動車の車体下などに付けた場合は、自動車の持ち主のiPhoneでAirTagが検出されにくく、気づくのが遅れる。ある程度の不正利用対策はされているものの、仕組みとしての機能実現のために他人のiPhoneに頼る以上、セキュリティの甘さは仕方のない部分でもある。

◆ 落ちているAirTagは拾わない方が良い。踏みつければ破壊できる可能性があるので、躊躇せずに踏みつけてしまうか、ゴミ収集車の中にでも放り込む。拾われる事を想定した追跡も可能だからで、勿論これはAirTagの付けられた品物を拾った場合も同様である。何かを拾ったら、まずはAirTagの有無を確認し、破壊する。近くに交番があればそのまま届ければ良いが、明日届けようと自宅に持ち帰ると位置追跡される。

◆ いつもの帰り道に財布が落ちていた。見るとAirTagが付いている。今日は遅いから明日交番に届けようと、AirTagをそのままにして家に持ち帰れば、拾った人の家の位置が特定される。AirTagを無効にすると、無効化する直前の位置情報が通知され続ける。

◆ 余談ではあるが拾得物を届けて謝礼が貰えるのは、拾得物を拾ってから7日以内である。拾った場所が私有地などで管理者が存在する場合は、拾ってから24時間以内に届ける必要がある。拾ったAirTagを届けないと占有離脱物横領になる。一度設定されたAirTagは、普通の方法では初期化できないそうなので、拾ったものを自分で使う事は出来ない。


軽自動車と言えばワンボックス(5/15)
◆ 決められた車体サイズを最大限に使おうとすれば、ワンボックス車になる。スタイリングは勿論の事、走行安定性なども犠牲にしながら荷室を広くする。

◆ 登録車にしても、タイヤをできる限り車体の四隅に押しやり、エンジンルームを小さくして室内寸法を確保する。エンジンルームは小さくするが、フロントグリルは巨大化しないと威圧感が不足して売れない。

◆ 軽自動車でタイヤを車体四隅に押しやるには、アームの強度などを稼がなければいけないのでコストがかかる。それでも車内寸法競争に勝ちたいと、各メーカはしのぎを削る。

◆ そんな軽自動車なのだが、ワンボックス離れが起き始めているという。登録車では既にワンボックスは売れない車となり、生産を終了したモデルもある。しかし車内寸法に限りのある軽自動車はそうも行かず、ワンボックススタイルで人間や荷物の搭載量を増やすのが普通になっていた。

◆ だが最近では乗用車タイプのボディというか2BOXみたいなデザインが好まれる傾向だという。軽自動車はそれこそ商用車も乗用車もないみたいな、登録車で言うところの、全部ハイエースみたいなものだ。エンブレムを見たりすれば分かるかも知れないが、軽自動車に興味の無い人から見れば、ワンボックスは全部同じ。

◆ ホンダで言うところのN-BOX(ワンボックス)からN-ONE(2BOX)へのシフトみたいなものだ。軽自動車のNシリーズはワンボックスが3種類とN-ONEという構成だ。N-ONEは8年ぶりのモデルチェンジだそうで、ワンボックスから2BOXへのシフトを見据えたものなのだとか。

◆ ただ軽自動車は実用性が第一なので、そこにスタイリングなどを云々する余地があるのかとも思う。2BOXやセダンタイプの軽自動車を持ってきても、やっぱりワンボックスの方が荷物がいっぱい積めるねで終わってしまいそうな気もする。

◆ 田舎の方だと一家に一台ではなく、一人一台の車を持っているので、その意味では小さな車でも用は足りる。そもそも多人数で乗る事が少ない。買い物をした時にスライドドアの方が荷物を入れやすいとか、そう言う事はあると思う。それでも日本人は、みんなが乗っている車が良いと思う人種だ。みんながワンボックスに乗れば自分もワンボックスに乗り、みんながSUVに乗れば自分もSUVを買う。

◆ 更に言えば軽自動車は買い換えをせずに乗り続ける人が多い。実用車だから外観がどうのという事は余りなく、ワンボックスだろうが商用車だろうが動けば良い、みたいな感じだ。ただ新たに軽自動車を買おうとしている人は、流行を捉えるだろう。

◆ 軽自動車と言えば、佐川急便が中華EVを採用したとか。どうやら日本の軽自動車よりも安価らしい。航続距離は200km以上と言われ、宅配業務に活用するとのこと。なお中華EVだが販売は国内メーカだそうだ。軽自動車のEV化はコスト的に難しいと言われていたが、量産効果が出てくるとエンジンやトランスミッションという、開発費のかかる機械が不要になる分安く出来る。

◆ ヤマト運輸やJPもEV導入に前向きなようで、軽商用車のEV化は意外と早くなったりして。
国内メーカにも頑張って貰わないと、軽自動車は中国製が独占みたいな事にもなりかねない。


5Gって何なのか?(5/14)
◆ 5Gは凄いぞ凄いぞ凄いぞと各社が宣伝し、ドコモは昨年の3月にサービスを開始した。5G対応スマートフォンを買うと強制的に5G契約にさせるという、分離プランとはいったい何なのかと疑問に思える料金プランだった。

◆ それでも5Gが使えるのならば我慢する人が居たかも知れないが、実際に使える場所は少なかった。5Gを体感するために5Gの使える場所に足を運ぶという、何のための5Gなのか訳が分からない。

◆ 更には5G対応場所に行ったところで、4Gとの違いが明確では無い。低遅延?どこかをタップしてから画面が出るまでが速いの?4Gでも変わらないけど、みたいな。
遅延云々はゲームをやる方は感じるかも知れないが、普通は違いが分からない。そもそも相手のサーバのレスポンスの方が遅いわけだし、無線区間が速くても有線区間は変わらないわけだ。

◆ さらにauとソフトバンクは4Gの割り当て帯域を使った5Gサービスを開始する。こうなると通信速度も4G並なのだから、単にスマートフォンに5Gと表示されるだけとなってしまう。

◆ ドコモは5Gエリアを拡大すると言っているが、未だに面でのサービスは出来ていない。
今年の年末頃になると、多少移動しても5Gを維持するかな程度の面積にはなると思われる。日本全国で5Gが使えるようになるのは5年くらい先ではないだろうか。

◆ 10年くらいで新方式に入れ替わるとすると、その方式が満足に使えるようになった頃に新方式が出現するサイクルだ。LTEにしてもマルチバンドだCAだと、やっと安定して使える場所が増えた感じだ。ソフトバンクなどこの山の中では使えないわけだし、楽天モバイルは必死になってLTEの整備を行っている。

◆ カネの問題が大きいとは思うのだが、4Gの整備と同時に5G網を拡大していけば、他社に先駆けるとまでは行かなくても、エリア整備のペースは上がる。しかし5Gでの整備は遅れていて、他社に並ぶ事さえ出来ていない。

◆ 5G網が整備されたところで、利用者が感じる事はほぼ無いと言える。通信速度が目に見えて向上すれば別だが、そもそも理論通信速度の1割程度が目標だみたいな事を言っている。
それなら4Gのままマイクロセル化を進めていっても同じじゃないかと言いたくなる。

◆ スモールセル化を活かして、どこで使っても理論速度の5割は行きますとでも言ってくれたら面白いのに。今でもそうだが、無線区間の高速性に有線区間が追いついていない。空いている時間帯ならMNOよりMVNOの方が速度が出た時期があったが、これはMNOの地上系が常に混雑していたからだ。

◆ 5Gがダメだ無駄だ必要ないとは言わない。騒がずに徐々にシームレスに切り替わっていけばいい話なのだ。それを高速だ低遅延だ4k伝送が出来る多元接続だと言い始めるから自分の首を絞めてしまう。スポーツ中継が云々と言ったって、エンコードやデコード時間の方が通信による遅延よりずっと多い。音声にしても画像にしても、伝送するための処理による遅延はどうしても発生する。

◆ 接続初期の遅延などは3G→4Gでかなり改善された。これによって、操作して分かるくらいのレスポンス向上があった。ただそこから先というか、現在の状態よりも改善されたとしても中々感じる事が出来ないのではないだろうか。


e-MTB(5/13)
◆ e-MTBとは電動アシストマウンテンバイクだ。マウンテンバイクは比較的太いタイヤやサスペンションを装備していて、それらによる抵抗が大きい。

◆ サスペンションは振動を吸収するが、走行に要するパワーも吸収する。いわゆるトルクアクションでサスペンションが動くわけで、それを動かしているのはペダルを踏む力だからだ。

◆ 電動アシストではないマウンテンバイクは、フロントのみにサスペンションを付けたものが多かった。リアは上に書いたようにペダルのパワーを吸収してしまうので、動力ロスが大きいからだ。

◆ しかし電動アシストであれば、モーターのパワーを借りる事が出来るのでリアサスペンションも装備できる。
サスペンションの設計によっては走行パワーの吸収を最小にする事も出来るが、それにはいくつかのリンクが必要になって構造が複雑になる。

◆ 電動アシストMTBは250W位のモータと400Wh〜500Whのバッテリーを組み合わせている。電動アシスト自転車の世界ではバッテリー容量を電力ではなく電流で表す事が多い。しかしバッテリー電圧が様々なのにこれで良いのだろうか。

◆ 電動アシストマウンテンバイクのモーターやバッテリーは、一般的な電動アシスト自転車と同様の構成になっている。ただしバッテリーの搭載位置や形状などは工夫されていて、フレーム内に搭載するものなどもある。

◆ 少量生産品なので価格も高く40万円から100万円位のものが売れ筋だとか。普通の自転車とは異なり、走るための様々な機構や工夫が満載されている。電動アシストによって荒れた路面や積雪路でも十分な駆動力が得られるとある。

◆ 一時期のロードバイクではないが、通勤や通学に電動アシストマウンテンバイクを使う人が増えているらしい。電動アシストなので疲れは最小、ロードバイクよりも手軽(気軽)に乗れるという事だそうだ。

◆ 都会はオフロードだと書かれている記事もあった。ロードバイクでは走れないところ、段差なども気にする事なく乗り越えていける。太いタイヤとサスペンションで、走行抵抗と引き換えに乗り手に優しく疲れも少ない。最高速だとか走行性能を言い始めたらロードバイクになるが、そうでなければマウンテンバイクの方が扱いやすいとの事だ。

◆ 90年代にもマウンテンバイクブームがあったそうだが、多くの人はその走行抵抗に負けてペダルを漕ぐのをやめたのだとか。太いタイヤに格好良さは覚えるものの、走行抵抗はそれなりに大きい。必死にペダルに力を込めても中々進まないマウンテンバイクを扱いきれなかった。

◆ マウンテンバイクはテクニカルなコースを走る事が楽しみであって、ペダルを漕ぐ力はモータにまかせた方が良い論がある。マウンテンバイク乗りの全てがそう思うのかどうかは不明だが、体力的に無理をせずに走る事に専念出来るというわけだ。

◆ 同じ事はロードバイクにも言えて、それが電動アシストロードバイクにつながる。ただしロードバイクは平均走行速度が高いので、アシスト領域から外れる。軽量化が命であるロードバイクにバッテリーとモータは邪道だとの意見もある。


全固体電池(5/12)
◆ 将来性が有望視される全固体電池だが、開発にはまだ時間がかかりそうだ。それでも数年前に比較すればエネルギ密度は高まり、一般的なLi-ionバッテリーの1/4位には達していると思う。

◆ 日立造船は1Ahの容量の全固体電池を開発した。これは従来の7倍だそうだ。同社では2025年には更に数倍の容量に増やす事が出来るとしている。
現状ではエネルギ密度が低く、携帯機器に使えるほどにはなっていない。

◆ 全固体電池のメリットは、簡単に言えば現状のLi-ion電池のデメリットを廃せる可能性にある。安全性の問題だとか急速充電の問題、膨張問題などの解決が可能になる。一方で現状では未だ内部抵抗を低く出来ない問題が存在する。

◆ Li-ionバッテリーに関しても、当初は内部抵抗が高かった。現在では他のバッテリーよりも低い内部抵抗が実現できているが、それは開発が進んだからである。極板材料や電解質材料、その界面のあり方などが進化すれば、内部抵抗を下げられると考えられ、エネルギ密度は(理屈の上では)液体電解質電池よりも上になる。

◆ 体積エネルギ密度が上げられなかったとしても、重量エネルギ密度が上がれば、そして価格が下がればEV用に使う事は可能になる。急速充電が可能で寿命と安定性が高ければ、自動車メーカとして使う価値は見いだせる。なお研究室レベルではLi-ionバッテリー同等のエネルギ密度と、より低い内部抵抗が実現できている。

◆ ホンダのEVなどは炎天下に駐車するなと注意している。バッテリーの温度上昇が寿命に影響するからだ。EVによってはバッテリークーラーやバッテリーヒーターを使うが、これはバッテリー の温度制御のために使うエネルギよりも、それによって得られるメリットの方が大きいからである。

◆ 自動車という過酷な環境下で使われるバッテリーは、Li-ionに限らず厳しいものがある。今は殆ど使われなくなったが、Ni-MHバッテリーも例外ではない。特にNi-MHバッテリーはセル温度による充電管理が必要であり、自動車用としてそれを満足させる制御は難しい。そこでトヨタは8割までしか充電しない事にした。

◆ Li-ionバッテリー搭載車では数年から10年をバッテリー保証期間としている。自動車メーカーとしても未だノウハウが少ない現状では、保証期間を設ける事で顧客に安心して貰う以外にないわけだ。

◆ EV用のバッテリーは安全対策も万全ではあるが、異物混入などバッテリーセル自体に危険が潜んでいれば事故が起きる。韓国の自動車メーカは大規模なリコールを行った。当初はBMSの制御ソフトのアップデートを行ったが、それ以降も発火事故が相次いだためにリコールとなった。リコールのための費用は1千億円にもなったという。

◆ リチウム電池を最初に(国内で)携帯電話に使ったのはドコモだった。当時は金属リチウムではなかったかと思うのだが、大容量を誇る夢のバッテリーも発火事故に至った事でマイナスのイメージが持たれた。

◆ 今ではごく普通に何にでも使われているLi-ionバッテリーの電解液が固体になれば、バッテリー妊娠などという言葉すら死語になるのかも知れない。


三木谷氏のユニークさ(5/11)
◆ 楽天を支えるのは三木谷氏、実際には三木谷氏の奥さんのようだが、三木谷氏は楽天を象徴するユニークさを持っている。楽天の迷惑営業に関しても、違法行為を行ったとしても捕まるまでは無罪であるとの見解を示す。

◆ 三木谷氏は経団連に対して新経団連を作ってみた。当初は800社以上を会員に取り込んだそうだが、2017年には520社あまりに減少し、2018年には390社になったそうだ。

◆ 会員数減少のトリガーになったのかどうかは分からないが、前代未聞の会見ドタキャンのニュースもあった。しかも会見キャンセルの事実すら事前に(報道陣などに)知らせないという、これまた前代未聞の出来事だった。

◆ それ以前には会見の予定を急遽取りやめるなどの"事件"もあった。取りやめの理由は三木谷氏の急用であるとしか報告されなかった。ドタキャンの時にも三木谷氏の急用が理由で、報道陣から何が急用なのかと説明を求められるも、急な用事ですとの回答のみだった。

◆ 三木谷氏不在のまま会見は行われたが、記者の質問に満足に答えられる人が居なかった。三木谷氏のマナー欠如はこれが最初の事では無いしても、あまりに酷いと言われた。

◆ 三木谷語録の中に「ビジネスで成功するかどうかのカギは、結局のところ、仕事を人生最大の遊びにできるかどうかだ」とある。報道陣からは、遊びで仕事をして貰っては困ると言われるかも知れない。

◆ 新経団連が実質的には楽天関連企業の集まりになってしまったのに対し、その後発足した日本IT団体連盟はヤフーなどの絡みもあって5千社以上をメンバーとした。ヤフーは当初新経団連に関わっていたが、その後退会した。

◆ 三木谷氏は「本気で取り組んでも解決できない問題など、この世にはひとつも存在しない。 僕は経験上それを知っている。」と語っている。楽天モバイルの運営には本気度が不足している。

◆ 三木谷氏は国際展開に意欲を見せていた。Amazonやアリババを脅威と考え、何とかそれに立ち向かえないかと思っていたはずだ。社内公用語を英語にするというのも中々ユニークだったが、結局は実現しなかった。三木谷氏自身は海外留学経験もあるので日常会話には困らないとは思うが、従業員はそうではない。

◆ 日本企業が海外企業との契約その他に於いて、双方の国の弁護士を同席させるなどする事からも、母国語以外でのコミュニケーションの不確実性が分かる。日常会話と、ビジネスに於ける仕様だとか適用範囲がどうのこうのという事では随分違ってくる。それをあえて英語で行おうとする意味が分からない。

◆ 楽天では外国人労働者の雇用も行っているようだが、英語圏の人は少ないと聞く。
三木谷氏としては社内を英語にすれば国際性が向上すると思ったのかも知れない。

◆ ヤフーやソフトバンクにも言える事だが、利用者の高齢化が進んでいる。これは企業自体が高齢になった事も関係する。その高齢化の波は楽天にも押し寄せ、もはや旧態化したと言わざるを得ないバナーを張りまくったページ構成など、若者に受けるはずもない事を三木谷氏は知らない。


楽天モバイルのトラブル増大(5/10)
◆ 悪徳ぶりがソフトバンクと比較される事の多い楽天モバイルだが、楽天モバイル的にはソフトバンクを手本にして事業を推進すると言う事なのかも知れない。ソフトバンクは楽天を相手にしていないのかも知れないが、三木谷氏としてはソフトバンクが気になって仕方が無い。

◆ 最近見かけるのが謎の課金問題だ。追加容量チャージをした覚えがないのに課金されているという話がある。楽天モバイルにクレームを入れると、個別対応という事での返金になる場合があるそうだ。個別対応というのは、あくまでも客側の誤操作であり楽天モバイル側に問題は発生していないという事らしい。ただしそこまで話を持っていくのは非常に大変で、答えられない、部署が違う、担当部署は非公開だとして逃げられてしまう。

◆ データを使った事にして課金するという手法はソフトバンクでも行われていた。管理システムがダメなのか、それとも謎の課金を行うシステムがあるのかは分からない。いずれにしても毎月の利用料はチェックした方が良さそうだ。

◆ 信頼出来る企業の行うサービスであれば任せて安心になるが、最近ではソフトバンクよりも酷いと言われ始めている楽天モバイルである。そもそも迷惑メール発送企業なわけだし、通信事業は全くの素人で、通信事業経験者の求人もうまく行かずに、楽天市場などでマーケティング(強引営業のことか)担当者などをかき集めたという。

◆ サポート関係は外注かも知れないが、そもそも楽天モバイル側が素人なのだから、外注に的確な指示や教育も出来ない。
部署が違うとか社外秘だと言って逃げるのは、その事象に対して本当に分からないのかも知れない。

◆ 楽天モバイルのサポート体制は相変わらずである。フォームから問い合わせようとすると、個人情報を書き込んだだけで終了ページになり、質問を書く部分が存在しない。これを質問すると、アンケート形式を採用しておりますという、訳の分からない回答が来た。

◆ 電話による問い合わせの待ち時間は30分とか50分と表示されていて、チャットで問い合わせろと誘導されるもチャットの返事も2日後だったりする。問い合わせの電話が有料なのも楽天モバイルくらいだ。
大赤字企業だから仕方がないとはいえ、30億円の三木谷邸を自慢している場合ではないのだ。

◆ 楽天モバイルは、店舗でも申し込めるからオンライン専用プランより安心だと言っている。楽天としては申し込んで貰えればいいわけだから、サポートは無駄程度に考えているのだろう。楽天ショップの電話番号も非公開を貫いている。実店舗の連絡先を公開しないのはユニークである。なお楽天市場に於ける出店者は、連絡先電話番号の明記が義務づけられているが、楽天モバイル楽天市場店には連絡先が一切書かれていない。

◆ あまりスマートフォンなどに詳しくない人が頼るのはサポートだろう。特に中高年が多い問い会われる楽天市場会員を楽天モバイルに誘導するとすれば、自ずとサポートも重要になる。しかし現状の楽天モバイルには、このサポート体制が欠落している。物を売ったことがない、サービスを売ったことがない楽天だから仕方がないと、1年前には言えただろうが今はダメだ。


青年層と高齢者(5/9)
◆ 殆どの分野で高齢者は若い人にはかなわない。ソフトウエア設計などは柔軟な思考が求められるので、これは絶対的に若い人が有利だ。若すぎれば経験の不足から来る知識の希薄さがデメリットとなるが、多くの事を素早く吸収する力がそれをカバーしていく。

◆ スポーツなどの分野に於いても、動物としての特性があるのだから、運動能力のピーク時が能力の最大になる。スポーツ選手の寿命は短いと言われるが、それは動物としての能力の問題なのだから仕方が無い。

◆ 中高年が頑張れる分野は、経験だとかえられた知識の活かせる職業などだ。ただ電気業界は技術の進化が速いので、中高年が覚えた知識はもはや古すぎるかも知れない。ただしそのベースとなる部分は古くならない。

◆ 電気業界だけではなく機械工学にしても、あるいは製造技術や採算管理などにしても長年蓄積された経験やノウハウが活かされる。しかし自動化などが進む事で知識やノウハウがなくてもある程度の品質と信頼性のものがどんどん作り出されるようになる。良く言えば中高年が蓄えたノウハウや知識を機械が伝授した事になる。

◆ しかし新たなものを製造・生産しようとすると知識の不足が問題になる。企業によっては定年年齢に達した従業員を非正規或いは年間契約的に継続雇用する場合がある。普段は特別な仕事はないが、新たな生産ラインの立ち上げだとか、若い人たちの経験外の作業などでは講師役を務める事になる。

◆ ある程度余裕のある企業では中高年の継続雇用などを行うものの、一般的には賃金が安くて仕事の出来る年代の雇用を促進する。若い世代が設計し作り出すものは新鮮であり斬新だ。しかし日本の企業が得意としてきた生産性の向上と信頼性の確保が犠牲になっている場合がある。

◆ 中国生産だから仕方が無いねと済ませがちではあるが、生産管理をしっかりしていれば生産国がどこであろうと高信頼性の製品を生み出す事は出来る。安くて丈夫で壊れないという日本製品の特徴が、企業体質の変化によって失われつつあるような気がする。

◆ こちらの動画を観る事があるのだが、職人さんは凄いなと感心させられる。勿論画像を見ればそれは理解できるわけだけれど、何も見ずにその知識が身につけられるのかと言えば難しい。今でこそ動画を観れば何でも分かった気になれる世界ではあるが、現実には何度も作業を繰り返したり失敗を重ねる事で身につくものだ。

◆ 動画の中で今はクギを殆ど使わなくなったと言っている。クギと金槌ではなく、ビスとインパクトドライバーが主流だ。クギはいったん打つと抜くのが大変だけれど、ビスはすぐに抜ける。組み立ても分解も簡単だからビスが多くなったのでは無いかと言っていた。

◆ 確かにそう言われてみるとクギでものを留める事は少なくなった。私も大抵はビスを使う。クギを使ったのは、ビスでは太すぎる場合だ。壁に板を貼ったりする時に、ビスでは(板の端の方では)割れてしまう。そこで極細のクギを使った。

◆ ビスは錆びると強度が不足するが、クギは錆びる事で抜けにくくなる。ビスは力が加わると折れやすいが、軟鉄の釘は折れにくい。


カーシェアリングの闇(5/8)
◆ 以前にカーシェア・カーリース用の車両をローンで購入したものの、貸し出し実態がないばかりかローン金額に見合わないボロ車を契約させられた的な事件に触れた。

◆ まあ当事者としては事件なのだが、これを詐欺と立証するのは難しい。レンタルやリースを行う予定だったが、資金繰りがうまく行かずに事業を停止したと言われればそれまでだ。

◆ この事件では中古車販売業者やローン会社もグルになっていたと思われるが、それにしたってグルである証拠はない。
結局の所うまい話に乗って多額のローンを組んだ人が被害に遭ったわけだ。

◆ 同じような事は沢山ある。ケースは違うのだが、転売屋みたいなものだ。転売できると思って仕入れたものが売れなくなって大赤字みたいな、それの自動車版である。

◆ 小遣い稼ぎをしたい人が車を借りる。長期リースなどを組む事で月額支払料金を抑える。その車をカーシェアとして貸し出す。短期貸借のカーシェアの方が貸し出し単価が高いので、その差額が利益になる。

◆ 所がこうした又貸し方式を狙う悪者がいる。又貸しでカーシェア登録された車を借りて、それを又カーシェアで貸す。借りた人(おそらく仲間)もまたカーシェアに登録して貸す。こうして何度も又貸しが繰り返される事で、最終的に誰が借りたのかが分かりにくくなる。そして最後に借りた人は、車を部品にして売るとか登録不可能車両として安く売ってしまうなどする。

◆ 最初にカーシェアで貸した人が、その車を借りた人に「何故又貸ししたのか」と文句を言ったところで、そもそも最初の人も又貸しなのだから説得力が無い。誰が借りたかを調べるにしても、直接的関係が無い人に貸出先は教えて貰えない。

◆ 詐欺と分かっていれば警察も動くが、単なる又貸しによる損失だとすれば警察は関心を示さない。レンタルビデオを返さなかったみたいなものだからだ。

◆ 盗まれる事の多い車としてハイエースがあるが、又貸し詐欺に引っかかるのは大型ワンボックスやレクサスが多いのだとか。又貸しされ易い車種のリストなどが出回っているのかも知れない。又貸しかどうかなど車検証を見ればすぐに分かるので、それがリスト化されて狙われる。

◆ カーシェアでは他にも色々トラブルがある。借主が事故を起こした際に、それが車両の整備不良などによるものなのか、借主の不注意によるものなのかなどで争われる。これがレンタカー会社のものであれば適切な整備がされている。しかし個人が貸すとなれば、貸主の気づかない瑕疵が存在する場合がある。

◆ タイヤの残り溝は見れば分かるが、では空気圧はどうなのか。ホイールバランスは適切なのか。走行中にハンドルを取られて事故に至ったと言われた時に、走行系が全て正常である事を借主は証明できるのか。

◆ これがレンタカー会社だとか中古車販売店、整備工場が貸したというのであれば(言わばプロなので)車の正常性に説得力はある。だが法定点検だけしか受けていない個人の車では、全ての機能の正常性が保証できない。何事もなければ何も起きないが、何かが起きた時には面倒な話になる。


チルホール(5/7)
◆ チルホールは手動でワイヤーを引っ張るための道具である。いわゆるウインチはワイヤーを巻き付けるわけだが、チルホールはリニアに引っ張る。従ってワイヤーの長さが長ければ、いくらでも引く事が出来る。

◆ チルホールを使って木を切り倒す人も多いのだが、動画などを観ていると結構危ないなと思うものがある。チルホールにしてもウインチにしてもワイヤーを引く道具なわけだから、普通に使うと引いた方に木が倒れてくる。電動ウインチの場合は、電線が長ければ操作者は木の下敷きにはならない。しかしチルホールやハンドウインチの場合は、そこで操作しているのだから木が倒れてきたら事故になる。

◆ 私はウインチを使う時でも、滑車を使っている。滑車でワイヤーの向きを180度変えて、ウインチのある位置と反対側に木が倒れるようにする。ベビーホイストの場合はリモコンスイッチのケーブルが長いので、ウインチ自体は木が倒れていく方に置いても(操作者は)安全だ。ただしウインチが木の下敷きになると、それを救出するのは結構大変だと思う。

◆ チルホールで長いワイヤーを使い、樹高よりも遠い位置で操作をすれば安全だ。樹高より10m位離れていれば、倒れた時に木の破片が飛んでくる事も無いと思う。滑車を使ってワイヤーの向きを変えるのが一番安全なのだが、ワイヤーの長さが必要だとか、滑車が必要(重い)などデメリットもある。

◆ チルホールで引っ張るという事は、それなりに切るのが難しい木だ。例えば樹高の高い木があり、チルホールのワイヤーが20mしかなかったら、どうしても倒れてくる木の下辺りで作業をする事になる。勿論長いワイヤーの付属したものもあるが、ワイヤーは重いし価格も上がる。

◆ チルホールは数kgの重さの機械で1t位の牽引力があるので、プロも使う。山の中では電源が取れない事が多いし、エンジン式のウインチなどは重いので運ぶのが大変だ。重機の入れる伐採現場であれば重機で引っ張るのだろうが、全ての伐採現場に重機が入れるわけでもない。

◆ 個人的には木が倒れてくる方には(余程距離が無い限りは)居たくない。木が倒れてくる方にいなくても、倒れたショックで枝が飛んできたり、他の木の上や切り株の上に倒れて木の破片が飛んできたりもする。倒す木から3m以上離れていないと危険だと言われるのは、倒した木だけではなく倒れたところにあった木なども飛んでくるからだ。

◆ 私にしても倒す方向に切り株があった場合は、切り株に引っかかって倒した木が跳ねないように切り株を切っておく。或いは切り株にあたらない方向に倒す。切り株に当たると(重心の位置にもよるが)倒した木が跳ねて危険だからだ。

◆ チルホールやハンドウインチでSUVを引っ張る動画などもあるが、電動ウインチと違って車の近くに人が居て操作をする場合もあり、車が横に滑ったら轢かれちゃうんじゃないのみたいな動画もあった。

◆ 車を引くなら電動ウインチの方が安全だと思う。ワイヤーが切れてそれが飛んでくる事もあるわけだし、足場だって良くない事が多い。引っかける木が弱ければ木が倒れてくるかも知れない。


ハイブリッドとガラパゴス(5/6)
◆ トヨタの功績ではあるが、日本に於けるハイブリッド車の普及率は高い。どこまでをハイブリッドと呼ぶかは難しいところだが、オルタネータモータ方式を含めれば日本に於けるハイブリッド車普及率は3割を超えるのだそうだ。欧米での販売比率が数パーセントなのに比較すれば、日本でいかにハイブリッド車が売れているかが分かる。

◆ 欧州でもオルタネータモーター方式は開発されるわけだが、燃費メリットがないと言う事で人気が無い。これもトヨタが言っていて、かけるコストの分だけのメリットがないからやらないそうだ。

◆ 欧米ではハイブリッド車自体が余り売れていないが、燃費を2割良くするために価格が上がりすぎるというのが原因だ。カタログ燃費としては2割以上のガソリン節約になっているものもあるが、実用的には2割くらいと見ているメーカが多い。

◆ それでもハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を売らなければならないのは、そのメーカの売る車の燃費がどの位かで規制がかかってしまうからだ。例え2割しか燃費が良くならなくても、その2割燃費の良いハイブリッド車を沢山売れば、メーカとしての販売車の燃費平均は上昇する。

◆ 勿論これはメーカの思惑であって、例えばジープのレネゲードの1.3リッターターボ付きエンジンは14.3km/lの燃費だ。これがモータ付きになると16lm/l〜17.3km/lに燃費が向上する。燃費向上率は2割に満たないが、価格は368万円から498万円に上がってしまう。

◆ カタログ数値だけで行くとC-HRは元を取りやすい。1.2リッターターボ車の燃費が16.4km/lに対してハイブリッド車は30.2km/lも走るからだ。ただしハイブリッド車に有利になるJC08燃費なのでご注意を。同じJC08燃費で比較しても旧ビッツなどは元を取ろうと思ったら15万キロ以上走らなければならない。ハイブリッド車とコンベンショナルなガソリンエンジン車の燃費差が12%位しか無いからだ。

◆ ただし、いずれにしても日本でハイブリッド車比率が高いのは事実だ。ハイブリッド車は日本で独自の進化を遂げたガラパゴスだと言われる所以である。これにはJC08燃費の燃費計測法など色々な条件が有利に働いたというか、有利に働かせた結果でもある。

◆ こうした事情というかトヨタの事情もあるので、日本では内燃機関動力車にハイブリッド車は含めないみたいな話になっている。ガソリンエンジン車と電気自動車の良いところを取ったのがハイブリッド車だとメーカーは言うが、バッテリーやモーターに加えてエンジンまで搭載するのは無駄の固まりだと批判もされる。

◆ 2030年頃には各国で規制が開始される内燃機関動力車の禁止だが、日本では引き続き売っても良いよとなっている。ちなみに日本ではガソリン車販売禁止と書かれる事が多いが、内燃機関動力車をガソリン車と訳してしまったのが原因だ。なのでガソリン車だけではなくディーゼル車もLPG車も含まれる。

◆ ハイブリッド車は販売して良いのに、何故クリーンディーゼルはダメなのかとマツダが言ったそうだが、たぶんそれはマツダとトヨタに於ける政治力の違いだと思う。マツダがトヨタにクリーンディーゼルの作り方を教えていたら、クリーンディーゼルも例外になったか?いや、無理か。


流行るものと廃れるもの(5/5)
◆ iPhoneがイヤフォンジャックを廃し、SONYがそれを真似た。しかしSONYはイヤフォンジャックを復活させる。
理由は音質の追求だった。Bluetoothは搭載されているのだから、ワイヤレスイヤフォンも使えるしワイヤードイヤフォンも使える。

◆ iPhoneがイヤフォンジャックを廃したらと、他のメーカもイヤフォンジャックを省略したものの利用者からの評判は良くなかった。SONYに続いてASUSもイヤフォンジャックを復活させるのだとか。

◆ iPhoneが実装しながら全然流行らなかったものもある。3D Touchもその一つだ。iPhoneは4世代にわたってこれを実装するも、いつしか静かに消えていった。ノッチと呼ばれるディスプレイの切り欠きも嫌われ者である。一時期はAndroidスマートフォンもこれを真似したが、徐々に消えていった。

◆ 次期iPhoneに搭載されるのではないかと噂の光学ズームレンズはどうなのだろうか。カメラの数を増やすよりは可変焦点レンズの方が良いという考え方だ。光学ズームレンズのコストと大きさによっては、マルチカメラが置き換えられるかも知れない。

◆ 折りたたみはコストの問題がありそうだが、流行となれば一気に対応モデルが増えるだろう。機構的な複雑さと設計・製造精度は日本のメーカが得意とするところだ。かつてのWalkmanに代表される小型音楽プレーヤや、小型のハンディビデオなど、一体どうやったらこんな複雑なメカを量産できるのかと思うような構造なのだ。

◆ 携帯電話でもそうだが、スマートフォンの形は決まっている。折りたたみ式などでは少し形状が変わるが、それ以外は余りいじる場所がない。むしろ従来型携帯電話の方がデザインの自由度が大きかった。

◆ そんな中で個性を出そうとするのは難しい。機能にしてもOSが決まっている以上、独自機能には限界がある。処理速度などもプロセッサが決まっているのだから横並びになる。そんな中でディスプレイやカメラは性能競争が可能になるが、これもある程度のレベルに達してしまっている。

◆ そんな中でイヤフォンジャックの廃止は、機能向上ではなく機能の削除だ。iPhoneが何故イヤフォンジャックを廃したのかは不明だ。ワイヤレスイヤフォンを売りたいからと言う理由だけではないだろうし、イヤフォンジャック一つのコストなんてたいしたことは無い。キットそこには何らかのポリシーが存在したのだろうが、真相は不明だ。

◆ 内部のスペースを節約してバッテリー容量を確保する等とも言われるのだが、これには説得力が無い。むしろAirPodsを売りたいが為にと言われた方が納得できる。しかしBluetoothイヤフォンは音質が良くない。
無線部やバッテリーを入れなければならないので、発音体などを小型軽量化する必要がある。

◆ 左右をつなぐケーブルのない、本当のワイヤレスイヤフォンも多いが、落として紛失する危険があるので左右のイヤフォンを接続して首にかける"ストラップ"が売られているのが何とも皮肉である。

◆ 上にも書いたとおり、ワイヤレスイヤフォンを使おうと思えばどんなスマートフォンでも使うことが出来る。従って機能的・性能的な面で見る限り、イヤフォンジャックを廃する理由がない。


こんな所にもApple税(5/4)
◆ 小中学校でもタブレットなどを使った学習が行われるわけだが、その費用は公費負担となる。しかし高校はそうは行かず、保護者の費用負担が大きいという。

◆ 地域にもよるとは思うのだが、公立高校に於いてのタブレットなどの負担額は数万円になる。タブレットはiPadで別体キーボードや辞書ソフト、保険、管理費、設定費などを取られる。

◆ 持ち歩くので破損保証などある程度は必要になるとは思うが、管理費とかアプリ設定費など合計1万円にもなる手数料派は妥当なのか。勿論学校がこれを行うのではなく、納入業者が一括インストールを行う訳だが、授業の中でインストールさせれば済む話だとも思う。

◆ では自己所有のタブレットの持ち込みはと言うと、これにもハードルがある。
持ち込み可能なものはiPadに限られ、画面サイズにも規定がある。更にはアプリは自分でインストールすること、校内Wi-Fiには接続させないなど、イジメ的な規定となっている。

◆ 文具にしても何にしてもメーカーや型番を指定されることはあるが、タブレット端末の場合は高額なだけに保護者からの反発も強い。一定の品質でと言うことになれば、タブレットにしてもPCにしてもメーカ指定になるのもやむを得ない。PCではNECや富士通が多いようだが、これも納入価格を安くする"プラン"があるからだろう。

◆ ではiPadが適切なのかだが、これも難しい。同じ機能で1万円以下の中華タブレットが良いかどうかも又議論の余地があるが、iPadやソフトの設定費だ何だと10万円近い出費になるのもどうかと思う。

◆ 一つの学校或いは地域の公立校に納入が決まれば、台数的にも金額的にも結構な商売になる。タブレットがまとめて数百台も売れるなんて事は、企業ユースでも無い限り難しい。その企業ユースでも最近は拡張自由度の大きいAndroidタブレットが多く使われるようになった。

◆ 高校生くらいになればタブレットの使い方に問題があるとは思えず、特定のアプリを動かすという目的であれば、タブレットのOSに拘ることもない。勿論操作に慣れていない人、例えば中学生は携帯電話禁止などと言う、バカな条例を作り上げてしまった自治体出身の生徒などは、お金を払って設定して貰うしかない。

◆ 今後は様々な面で変化は出てくると思うのだが、過渡期となる今は様々な面で歪みが多い。そもそもスマートフォンやタブレットに関しては生徒の方が使い方に慣れていて、教師はと言えば出会い系やエロアプリしか動かしたことがないみたいな。

◆ こうした点に関しては保護者側が声を大きくしていくことが必要だ。公立校などでは特に、決まったことだから従ってください的に押し切られてしまうことも多い。しかし、何故それに決まったのか、何故そうしなければいけないのかなど、不明確なこともある。校内Wi-Fiに接続させないというのも、セキュリティ問題など色々あるとしても、それは校内LAN側で対策すべき事かも知れない。MACアドレスフィオルタリングにすれば、登録端末以外は接続できなく出来るわけだし。


中華ウインチ(2)(5/3)
◆ 木は意外に強いもので、直径が5cm位の枝ならば根元に乗れば折れる事はない。枯れている木は別として、折れる前にはかなりしなるので危険かどうかは分かる。私は高所恐怖症なので枝の上に乗るなんてとても出来ないが、切って横たわった木の枝なら、その上でジャンプしてもいい。

◆ そんな強い木なので、切り倒す時も結構粘る。クサビで倒すにしても、くさびを打ち込むのに力が要る。しかし木を切りすぎてしまうと不安定になるので、"つる"を切りすぎてはいけない。しかしつるが多く残っていれば倒せないわけで、クサビを打つにも力が要る。

◆ だがウインチで引くと意外なほど簡単に倒れる。多くの場合は滑車を使って増力するのだが、クサビも打たずに倒せるくらいのパワーを持っている。それもワイヤーをかけるのが木の上の方なら、テコの原理で力は小さくて良いのだが、実際にはハシゴが届くくらいの高さだから5mとか6m位の位置で引っ張る。

◆ 昨日も書いたが事故が起きれば大変な事になる。林業に於いては生涯で何万本もの木を切る事になるのだろう。その中の1回でも失敗すれば命を落とす事さえある。
何千本も何万本も切るプロでさえ事故に遭う確率があるのだから、素人の私は余程注意しなければいけないと常に思っている。

◆ 確かにウインチをかけたりするのは面倒だし、この位の太さだったら簡単に切れると思ってしまうのだが、転ばぬ先の杖を心がけている。ツルを切りすぎるのは怖い。倒れないからとつるを切りすぎてしまうと、倒れる方向が定まらなくなる。これはクサビではどうしようも無い状態になるし、そうなってからワイヤーをかけるのは又危険だ。つるを切りすぎているので、木が突然倒れようとするかも知れない。

◆ 傾いた木や曲がった木も厄介で、ワイヤーをかけておいても枝の重い方に木がくるっと回ってしまう。ワイヤーを何本も張るとか、枝を先にきってから木を倒すとか、本当はそうしなければいけない。ただ木に登れないので枝を先に切り落とす事が出来ない。

◆ 一時期木登り用の金具を買おうかどうしようかと思った事があった。ただ金具があったとしても怖くて登れないだろうなと思ってやめた。ハシゴでさえ登るのが怖いのに、木登り機で登るなんて怖いでしょ。

◆ バケット車を借りようと思った事もある。あれは(他人を乗せる時は?)資格が必要らしい。資格を得るには講習を受ける必要があるとの事で、だったらオペレーター付きのバケット車とか、色々考えた。バケット車を1日借りるとかなりの本数の木の枝を落とせるので、何人かでお金を出し合って借りましょうみたいな話も出た。自分の家の周りの木など1時間もかからずに切り終えてしまうわけで、8時間借りるなら8人で借りればという話だ。

◆ 結局はウインチで引っ張って切り倒しているのだが、ウインチが無かったらと言うかウインチで引っ張って倒せる事が分からなければ、バケット車なりクレーン車なりを借りたかも知れない。

◆ 中華ウインチは早々に壊れたけれど、値段なりの働きをしたというのはそう言う事なのだ。今は信頼性の高いベビーホイストを使っているので安心感はある。中華ウインチにしても壊れると思っていなかったから使えたわけで、いつか壊れると思ったら怖くて使えない。


中華ウインチ(5/2)
◆ ウインチの話はblogの方にも書いたわけだが、中華ウインチのギアの歯がなくなるとは思っても居なかった。
公称約900kgの牽引力のものを買ったわけだが、もっとパワーのあるものにしなくて良かったなと思う。

◆ パワーがあれば早く壊れる(ギアは同じみたいなので)事もあるが、結局壊れるわけだからゴミでしかなくなる。
確かに買値は安かったというか、それでも6,580円のプライスタグが付いていた。保証は7日間のみだった。クーポンがあったので5,080円では買えたのだが、壊れたらゴミだから。

◆ 木を倒す最中に壊れなかったのは幸いだった。大きな杉の木も切ったし、まあ5千円分くらいは働いたと見てあげようか。大きな杉の木を切ってもらうと、1本あたり10万円もかかるそうだし。

◆ 中華ウインチには色々と勉強もさせて貰った。牽引力のインチキさ加減もそうだし、ワイヤーロープのプアさもそうだ。中華ウインチで色々経験したからこそコーケンのベビーホイストに行き着いたと言っても良い。

◆ 木を安全に倒すにはウインチにしろチルホールにしろ、あった方が良い。特に私のような素人は、機械で安全が買えるなら喜んで買うと言うつもりでないといけない。と言いながら危険な中華ウインチを買っているのだからどうしようもないんだけど。

◆ 林業は事故の多い業種だそうだ。切った木が思わぬ所に倒れたり、倒れた方向に別の木があって跳ね返されたりと、大きな事故が多いという。更に山の中なので救助が遅れがちになる。

◆ 私は大抵は短時間しか木を切らない。午前中にはじめたら昼までだし、午後にはじめたら3時頃には終わるようにする。
力仕事で疲れもあり、集中力が続かないからだ。気づくべき所に気がつかなかったり、注意を怠ったりする。

◆ 切り倒した木を引っ張って片付ける時にも、ウインチがあれば楽で安全だ。広葉樹は特に重いものなので、運ぶこと自体も結構大変だし、それが足にでも落ちたら大事だ。山では斜面で木を切る事になるので、足場も悪い。木がどの方向に倒れたらどちらに逃げるかも見ておかなければならない。

◆ 思えば最初はロープをジムニーで引いた。滑車も使わず、木にロープを引っかけて方向を変えた。牽引力自体は中華ウインチより余程大きかったが、何せ扱いが面倒だし道路も占有する。あ、その前にCLSで引いて枝を落とした事もあった。

◆ 車で引くより手軽にと、ウインチを買おうと思って手を出したのが中華ものだ。壊れなければ今でも使っていたと思う。貧弱ではあったが役には立った。しかしギアの歯が全部なくなるのだから酷いものというか、危ないよなぁ。

◆ 12Vの中華ウインチではなく、最初から100Vで動作する中華ホイストを買っていたら、今でも使えていたのかななんて思う。
12Vのウインチが6,500円で中華ホイストが2.6万円、200kgのものなら1万円以下で買える。12Vのウインチの牽引力が(仕様上は)そこそこあったので、値段からすれば12V用がお得かなと思った。まあ、実際には能書き通りの牽引力は無かったわけだし、付属の電線は発熱してプルプルになるし、ワイヤーも撚りがほどける始末だった。


大雨は降るだろうか(5/1)
◆ 毎年大雨は降っている。台風の時だったり梅雨の末期だったりするが、河川の氾濫などで被害が出る。河川の氾濫は防ぎようがないので、諦めるというのはおかしな言い方になるが、避難する以外にはない。

◆ 集中豪雨などによる浸水はある程度防ぐ事も出来るが、川が溢れるとか土地が低いところでは、水を阻止できない。床下浸水でも被害が大きいというのは、水が乾くまでに時間がかかるからだ。床下が湿気てしまう事によってカビが生えたり木が腐ったりと、被害が大きくなる。

◆ 土嚢とポンプがあれば被害は防げるという話を以前に書いたが、エンジン式のポンプが意外に安いので買っておいたという話を聞いた。同じ容量の電動ポンプの半額以下くらいで買えて毎分100リットル以上を排水できる。

◆ 中華ポンプの信頼性がどうなのかと言われると何とも言えない。構造的にはエンジンにポンプインペラーが付けられている程度の簡単なものだ。4ストロークエンジンのモデルも増えてきたが、構造が簡単で壊れにくい2ストロークの方が良いかもしれない。

◆ 吸水土嚢は大雨シーズンになると売り切れてしまう。近年では住宅街での浸水も増えて、需要が高まったという事だ。吸水土嚢は保管場所にも困らないし軽いので良いのだが、価格は高めである。

◆ 横浜時代は2軒の家共に少し高いところにあったので浸水する事はなかった。高いところがあると言う事は低いところもあるわけで、国道近くの土地は周りより少し低くなっていて、大雨の度に浸水していた。

◆ そこには店舗があったのだが、廃業したのかな、いつのまにか住宅になっていた。
狭い土地だったので3階建ての小さな住宅が2軒出来た。店舗の時よりは多少盛り土?をしたのか、高くなっている感じはしたが、それでも大雨の時には床下浸水レベルになった。ただ床上浸水にはならず、その位の水が溜まると高い部分を乗り越えて国道の方に水が流れるからだ。大雨の予報が出る度に土嚢を積んで、大変だなぁと思っていた。

◆ この辺りというか、修善寺から三島に向かった方の土地が浸水したのは台風の時だった。浸水した店舗があったのだが、修復再開店までに1年を要した。その店舗は低いところに建っていたので、天井近くまで水が来たという話だった。

◆ 住宅街も浸水し、電車の線路も水に浸かった。水に濡れた家具を運び出して乾かしたり、泥まみれになったものを洗ったりする人の姿があちこちにあった。浸水被害に遭った所では、新たに塀を作った家もあった。
浸水して廃業した店舗跡は、未だに次の借主が決まっていない。

◆ 雨が降らなければ困るわけだが豪雨も困る。昨年も一昨年も大雨が降ったのは7月だった。その前の年は台風被害があった時で、大雨は10月に降っている。7月の豪雨は梅雨の末期に梅雨前線が刺激され、比較的長い時間にわたって雨が降り続く事で被害が発生した。

◆ 大雨でも台風の時でもなければ停電になる事は少ないが、土砂崩れなどが発生するとそれに伴って電柱が倒れてしまう事もある。