バルミューダと家電(1/5)
◆ バルミューダはノートPC冷却器か何かがヒットしたんだったっけ。その後不景気風に吹かれるも、扇風機が売れたことで息を吹き返した。その後は特徴ある家電を設計し、2015年に発売したトースターが2度目のヒット商品になる。
◆ トースターは内部を加湿する機能が特徴だ。水分量や温度などを細かく制御することによって、美味しいパンを焼き上げる。今時は100円ショップにも陶磁器製のオーブントースター加湿器が売られているので、それをオーブントースターに入れればバルミューダの味が手軽に楽しめる。
◆ 勿論スチームオーブントースターとしての製品もいくつか発売されているので、バルミューダ製の1/6の価格で買うことが出来る。Panasonicやシャープなどそれなりの製品だと2〜3万円のプライスタグがぶら下がっているが、高機能というか多機能が売りのいかにも日本風である。
◆ 家電の分野に於いては特徴的機能による付加価値の創造みたいな事で成功したと言える。扇風機にしてもDCモータ採用の走りだった。そしてこのDCモータ利用扇風機がブームとなり、更には省エネに貢献するとあって売れた。
◆ これら家電製品に比較するとスマートフォンは特徴が無い。同じような仕様のスマートフォンは2〜3万円で買える。バルミューダはiPhone用のアプリをリリースしているのだが、評価は1.9/5と最悪である。(Android版の評価な不明)
◆ このアプリの評判の悪さから、BALMUDAPhoneのアプリは大丈夫なのか、不具合は修正されるのかなどの声も聞かれる。ハードウエアとしてもシングルカメラ、外部ストレージ無し、小型バッテリーと競争力が無い。寺尾氏はジョブズ氏を崇拝している感じもあるので、iPhoneを模すみたいな所はあったのだろう。
◆ キッチン家電では炊飯器や電気ケトルも出している。電気炊飯器は米を入れる釜と加熱部の釜の間に水を入れる(沸騰させる)事が他とは異なる。この効果はよく分からないが、最近のIH炊飯器に見られる美味しい御飯ではなく、昔ながらの電気炊飯器の味がするなどと評される。
◆ 味はともかくとして、品質管理などの問題も指摘される。故障や破損が多いなど信頼性の低さが指摘される。故障した場合も修理不能と判断されることがあるなど、自社生産していない(炊飯器は台湾製)関係で、修理が出来ない事情があるのかも知れない。
◆ 最近の家電製品は壊れにくくはなったが、白物家電を扱う上でサービスやサポートは大切だ。それこそ2,980円のオーブントースターなら使い捨てでも諦められるが、その10倍の価格だと気軽に捨てるわけにも行かない。なお炊飯器を発売したのが2017年で、2018年に電気スタンドを発売して以降は家電製品を発売していない。
◆ スマートフォンは久々の製品になったわけだが、家電製品よりも遙かにリスクの高いスマートフォンの販売を選んだのは何故なのだろうと思ったりする。これまでの製品はこじつけじみているとしても、何かしらの売り文句があった。LED電気スタンドにしても、太陽光のスペクトルを模したと水槽用ライトみたいな謳い文句だ。しかしスマートフォンには売りがない。
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