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過去の雑記置き場


調光対応LED電球(2/1)
雑誌の懸賞(2/2)
携帯電話の呼び名(2/3)
古い家電製品の需要(2/4)
クラウンは消えるのか(2/5)
新規事業者の難しさ(2/6)
トヨタEVと固体電池(2/7)
MVNO利用者数減少(2/8)
コード決済(2/9)
秋葉原の店(2/10)
重機の電動化(2/11)
なんちゃって5G(2/12)
5G整備を加速せよ(2/13)
SSDはHDDを超えるのか(2/14)
自動車の必要性(2/15)
人工とは何だろうか(2/16)
ふるさと納税(2/17)
新興メーカの苦悩(2/18)
通帳と印紙税(2/19)
神と仏と寺と神社(2/20)
神頼みの続き(2/21)
明治100年(2/22)
太陽光発電義務化(2/23)
日本人デザイナとOPPO(2/24)
進化するモーター(2/25)
SA対応スマートフォンで幸せになれるか(2/26)
スマートフォンとデータ量(2/27)
ホリエモンロケット(2/28)


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ホリエモンロケット(2/28)
◆ ホリエモン氏がロケットに興味を持ってから約15年、直近2回発射したロケットは高度100kmまで飛行させる事が出来た。ホリエモン氏全盛期には、カネがあれば何でも出来ると豪語していたのだが、ロケット開発に時間がかかるのはカネがないからか、それともカネでは買えない何かがあったのか。

◆ 打ち上げ数十秒で墜落してしまったのはMOMO2号だったかな。姿勢制御用のスラスタを噴射しようとしたが、メインエンジン稼働中であったため燃圧が不足、酸素過多での燃焼になって燃焼温度が上がり、周辺を解かしてしまった。たこ足配線をしたら電圧降下が起き、そのうち電線が燃えましたみたいなものだ。

◆ その後の3号機は初の高度113kmを実現し、ホリエモンロケットの中で最高の到達高度記録となっている。その後の4号/5号は失敗、6号は高度92kmまで上がり、7号は100kmまで上がった。

◆ ギリギリとは言え高度100km付近までロケットを飛ばせるようになった。ホリエモン氏は、低価格で小型のロケットを打ち上げるビジネスを目指すという。一般的な小型ロケットの打ち上げ費用が2.5億円程度、ホリエモンロケットはその1/10の価格だとしていた。

◆ しかし実際には1億円近くのコストがかかっており、少なくとも価格面での競争力が不足してきている。勿論他より安価であればコストメリットが生まれるが、それは信頼性が確保されてのものだ。

◆ ホリエモンロケットは高度100kmに20kg程度のものを運ぶ事が出来るという。ただし7.9km/sの速度に達しないので、人工衛星を軌道に乗せる事は出来ない。この辺りも含めて今後も開発が続くのではないかと思う。

◆ 事業規模からしてSpaceXのようにはならないわけだが、低価格高信頼性のロケットが民間で飛ばせる日が来れば、それはホリエモン氏が描く宇宙ビジネスの成功につながるのかも知れない。

◆ ホリエモン氏は前澤氏が宇宙に行った事に対して、カネさえあれば誰でも行けると悔しさを滲ませたそうだ。そして、俺はカネがあっても行きたいとは思わないとも語った。

◆ ホリエモン氏は2005年当時から宇宙旅行に興味を示していて、ロシアのロケットとその権利を有する米国の企業などと契約するかたちで、2008年にも宇宙旅行ビジネスを開始すると発表していた。しかしその後音沙汰がなくなった所を見ると、この宇宙旅行ビジネスは失敗したのだろう。

◆ いや2006年頃にホリエモン氏は逮捕されているので、それによってこの話が消えてしまったのかも知れない。そして出て時には宇宙旅行には興味が無くなっていたと言う事か。

◆ 収監中にも代理人を通じての有料メルマガ発行など、時の人として大きな収益を上げた。ただそれも時間と共に人々の記憶から消え始める。

◆ ホリエモン氏は基本的には頭がいい人なので、考えのないような発言はしない。ホリエモン氏と意見の食い違いでたまに話題になるひろゆき氏は、思いつきで物事を語ってしまうというか、誰が考えても違うだろうみたいな事を本気で言うので馬鹿にされてしまう。まあそんな所が面白くてTVアサヒに使って貰えているのだろうが、本人はそれに気づいていない。


スマートフォンとデータ量(2/27)
◆ ahamoは月間20GBのプランとして開始された。これを追うようにpovoも開始される事になる。何故20GBなのかだが、日本の利用状況を見ると月間20GB以上を使う人は全契約者の1割以下なのだそうだ。この事から、月間20GBとするのが良いと判断されたらしい。

◆ 日本では20GBも使わない人が大半だが、諸外国ではそうではない。何故諸外国でデータ利用量が多いのかと言えば、5Gの普及などによる通信の高速化や可処分所得に対する携帯電話料金の低廉化によって、大容量データを活用する人が多いからだと言われる。

◆ 日本でもahamoをはじめとする廉価プランが出来た事によって、今後は20GB付近までデータ使用量が増える可能性もあるが、5Gのエリアや通信速度では諸外国に後れを取っているのも事実である。

◆ データを大量に使う事がスマートフォンの賢い使い方だとは言わないが、日本では短期間に多くのデータを使うと制限がかかるとか、月末には使用量のリミットに達してしまうなどで、節約しながら使う傾向があるのは事実だろう。

◆ 動画や画像を添付したページなど、データ量節約のために普段は表示しない設定にしているという人も居る。私はスマートフォンでTwitterを見る事は殆ど無いのだが、Twitterを使うだけでも(画像が多いと)結構なデータ使用量になるとの事だ。

◆ 従来型携帯電話の頃は、日本の携帯電話通信利用者数や利用率は諸外国に比較して多かったが、スマートフォンの時代になって様子が変わった。日本の景気が停滞していたのも理由の一つだとは思うが、通信料が徐々に値上げされていった影響も大きい。

◆ 事業者は新しい通信世代になると周波数利用効率が上がると、効率が良くなる点を謳う。だったら料金を下げろという声も聞こえるわけだが、年々増えるトラフィック問題を動じに叫ぶ。

◆ 増加するトラフィックに対して、使い放題から段階制料金に変えると言い出す。使った人には相応の負担を求めると、これは良いとしても使わない人にも多くの負担を求めてきた。それでも使うよりは使わない方が安いので、人々は通信料金を節約するために色々と考えた。

◆ 5Gのプランでは使い放題があるが、月額料金は8千円前後と高い。8千円を払うなら通信料を節約して3千円で済ませたいと、多くの人が思うはずだ。更には、データ量無制限はやめるよ、段階制料金に戻すよと言い出すかも知れない。

◆ こうした節約の中にあっては、大容量のコンテンツも出現しにくい。動画配信サービスなど、一部では高精細配信が行われるものの多くは(解像度は高いよとされていたとしても)圧縮率が高めの動画が多い。

◆ これは通信速度にも関係していて、5G(出来ればミリ波)の安定したエリア内に留まっていれば良いが、移動中などだと5Gの接続が安定せずに通信速度が落ちてしまう。高精細低圧縮動画などはこれでは伝送が出来なくなり、ブロックノイズを我慢する羽目になる。


SA対応スマートフォンで幸せになれるか(2/26)
◆ ドコモは夏モデルで5GSA対応のスマートフォンを発売するらしい。現在はNSAつまりLTEをアンカーバンドとして5G側にもデータを流す方式になっている。この場合はLTEから5Gへの接続というか転換というかをスムーズに出来る。ただし基本的にはLTEを使うので、5Gの機能をフルに使えるわけではない。

◆ 5G SAはその名の通りスタンドアロンで5G接続を行う。ドコモの場合はNSAの最大4.2GbpsからSAでは1.7Gbpsに速度が落ちる。5G用のバンド幅が有限なのでこれは仕方がない。NSAの場合はLTE用のバンドに加えて5G用のバンドも使うので、合計の帯域幅が使える。

◆ では5Gはミリ波帯を使わない限りずっと遅いのかというとそうでもなくて、NSAの逆をやる事が出来る。つまり5G接続中にLTEのバンドとCAを行ってLTE側にもデータを流す。ただこうなるとLTE側の都合に足を引っ張られる事にもなるのだが、まあNSAみたいなものだと思えば良いだろう。スマートフォンを使う上に於いては遅延が云々は余り関係が無いので、使っていて分かるような差はないと思う。

◆ いずれにしても5Gのエリアが増えない事にはどうにもならない。700MHz帯の転用でエリアを拡大した所で、700MHz帯は10MHz幅しかないのだから、これもどうしようもない。

◆ じゃあどうするのかというと、DSS(DynamicSpectrum Sharing)を使う事になる。これは既存のLTEバンドを5Gでも使う方法だ。システム的には難しい事ではないので、政治的方針が決まれば使えるようになる。これによってSA化が活かせるようになる。ただしLTE帯域が実質的に減少するので、MNO各社は5G SA対応スマートフォンへの移行を促進しなければならない。

◆ DSSは各MNO共に現存各バンド全てに於いてこれを使いたいとしている。SoC的にはSnapdragon865以降で対応しているが、既存のスマートフォンをSAに対応させる(ソフトウエアアップデートを行う)可能性は低いと思う。事業者にしても新しいスマートフォンを売りたいわけだから。

◆ ただしDSSが万能というわけでもない。システム間干渉があるので、LTEだけとか5Gだけで使った場合よりも帯域利用効率が落ちる。これはLTEの停波まで続く事になる。

◆ DSSを考えると、今度はNSAが邪魔になる。NSAはLTEをアンカーバンドとして使う方式なので、5G対応とは言ってもLTEを主体としたスマートフォンだからだ。じゃあ最初からSAで行けば良かったとも言えるのだが、スマートフォンの画面に5Gと出してみたかったのだから仕方がない。

◆ それでも3GからLTEへの移行期よりはマシなので、この程度は仕方がないとも言える。4G停波は10年か15年くらい先になるだろうし、その頃には6Gへの移行が開始される。技術革新にはキリが無いわけだが、無線帯域の利用という面で行くと既に効率化の技術(実運用面ではなく)は余り進化していない。

◆ 5Gに関してはローカル5Gなどでのメリットはあるのだが、スマートフォンの利用という民政通信に関してはLTEと大きな差は見いだしにくい。


進化するモーター(2/25)
◆ ガソリンエンジンが高効率や高出力化を目指したように、今はモーターの進化が凄い。EVなどに使われる事によってモーターの需要は大きくなり、競争が激化する。

◆ 小型高出力高効率を目指す手法として、コイルの効率化と制御回路の内蔵がある。コイルに関しては平角線を巻いて密度を上げるわけだが、それを極限まで追求するために一体成型や、3Dプリントなどの技術を使う。

◆ 3Dプリントであれば銅板を曲げて成型するわけではないので、部材の部分によらず品質を一定に出来る。平角線に関しても、丸線をコイル状にしたものをプレス成型するなど、様々な工作が行われる。

◆ 丸線を巻いたコイルの場合の空間占有率は50%〜60%程度であり、隙間が多い。これを平角線のエッジワイズ巻きにすると空間占有率は80%に近づくという。ただし線を直角に曲げる事が難しいので、わずかに空間占有率が下がる。

◆ これを3Dプリントで作ると、平角線の幅方向に曲げるような部分も、内側を90度に製作出来る。エッジワイズ巻きの場合は基本的には単層のコイルなので、線間容量や線間絶縁の問題も解決しやすい。ただし製作工数的にコストがかかる。

◆ こうした部分を3Dプリント技術でどこまでカバー出来るのか、線材としての性能をどこまで上げる事が出来るのか、量産性が確保出来るのかは今後の課題かも知れない。

◆ コントローラやモーター駆動回路の、モーターへの内蔵は、配線抵抗や配線からの輻射ノイズの低減に役立つ。またモーター一体で冷却が可能になり、冷却配管も単純化が出来る。

◆ 日立の試作したEV用のインホイールモーターは、駆動回路やブレーキを含んで2.5kW/kgの出力密度だそうだ。H3X社は3Dプリントコイルなどを使い、インバータや冷却部分も含めて17kw/kgを実現したと言っている。フェラーリのSF90ストラダーレが使うモーターは14kW/kgの出力密度だそうだが、モータ単体のものと制御回路一体式では比較対象が少し異なる。

◆ いずれにしても内燃機関よりは軽く小さく出来るわけだが、その一方でバッテリーの重さはどうにもならない。今後軽い電池が出来てくれば多少変わってくるとは思うが、バッテリー単体の質量に加えてバッテリー収納ケースや温度管理機構なども必要なので軽量化が難しい。

◆ 現実問題としては充電時間だ。100km〜200km走るごとに30分の充電時間というのは結構厳しいものがある。高速道路を30分走れば50km進める。ガソリン車と実質航続距離が200kmのEVが同時に東京をスタートすると、ガソリン車は6時間くらいで大阪に着けるがEVは8時間以上かかる。

◆ 充電スタンドでは30分充電が基本だそうで、30分間で20kWh位しかチャージ出来ない。ごく一部では90kWの充電設備もあるようだが、それでも30分で45kW(うまく行った場合で、温度などの都合ではそこまでチャージ出来ない)でしかない。

◆ こうなると100kmとか150kmごとにチャージのために停車となる。ガソリンスタンドに列があったとしても待ち時間は短いが、EVの充電は遅いし充電が完了してもクルマを移動しない人が殆どだそうだ。


日本人デザイナとOPPO(2/24)
◆ OPPOの一つのブランドであるrealmeは深澤直人氏のデザインを使う。深澤直人氏はINFOBARなどを手がけたデザイナで、デザインと使いやすさやサイズ感などを上手くバランスさせる。

◆ OPPOの一昨年のモデルはたまねぎデザインであり、昨年はスーツケースのようなデザインだ。いずれも派手ではないが、デザインしたよという控えめな主張があったりする。

◆ 自動車にしても家電製品にしても、日本の工業デザイナのレベルは高くはなかった。しかし近年では工業デザイナを育成する学校などが増えた事もあり、従来よりもデザインのレベルが上がった。

◆ 工業デザインの場合は人間工学などにも関係するので、その分野に於ける知識が必要になる。航空機に於ける操作レバーが分かりやすい意匠、ギアレバーがタイヤのかたちだったりするのは、操作ミスを減らす努力だ。

◆ スイッチ類にしてもモーメンタリーのものは余り使われず、オルタネイトのものでもプッシュボタンなどは操作によって色が変わるなどする。

◆ 最近の自動車のタッチパネルの使いにくさが話題になる事がある。アイコンの視認性だとかクルマが揺れたりしている時にアイコンをタッチ出来るのかと言った問題が指摘される。

◆ トヨタはアイコンに日本語で説明を入れているが、説明しないと何だか分からないアイコンがそもそも問題だ。文字を読まなくて良いようにアイコンがあるのに。自動車の操作の全てがタッチパネルになる事は無いとは思うが、運転系に関しては操作カ所が少なくなる傾向だ。

◆ EV全盛になるとギアチェンジ自体が廃される可能性が高く、そうすると前進と後退の切り替え程度になる。トヨタはモータのトルク特性をエンジンのそれのように制御して、シフトチェンジ感覚を得る(実際にはシフトしていないが、電気的にそれをシミュレートする)制御を考えているらしい。

◆ モーターは出力一定型動力なので、トルクは低回転になるほど増える。それを電気的に(エンジンのような)トルク一定型にする事で、低速トルクが減少するのでギアチェンジが必要になる。しかし元はモータなので、シフトレバーの操作でモータの駆動電流を変化させるだけで済む。

◆ デザインに凝るのは使いにくくすると言う事ではないのが工業デザインたるものだ。この点で行くとBALMUDA Phoneのデザインはどうなのだろう。曲面にしたために筐体の容積利用率が減少し、パーツの配置にも影響が出た。勿論背面デザインを左右非対称にしたかったというのならば良かったのだろうが、パーツ配置の都合で非対称にしか出来なかったとすると本末転倒である。

◆ BALUMUDAデザインに比較するとOPPO、深澤直人氏はまさに正道であり、スーツケースっぽいデザインにしてもリブによる剛性の向上や(もしかしたら)アンテナだとかNFC用、或いは給電コイルの実装スペースに役立つかも知れない。機能を含めてデザインに活かす(デザイン優先だからと1輪では自動車にならない)事が、工業デザインの本質だ。(発売されるとすれば)BALMUDA Phoneの今年のモデルを見てみたい。


太陽光発電義務化(2/23)
◆ 小池都知事が新築住宅にはソーラーパネルを設置しろとの条例を作るとか何とか。メガソーラーに頼るよりは環境インパクトが少ないのは事実だが、都内となると狭小住宅が多いので色々と難しい。

◆ 勿論1kW分しかソーラーパネルを乗せられなかったとしても、発電電力がゼロより大きい以上効果がある事はある。ただコストなどを考えると得ではない。

◆ ソーラー発電設備で元を取るのは大変な訳で、屋根の角度や向きや日照条件などを考えると、特に都内では条例があるから屋根にパネルを乗せただけとか、パネルは乗せたけれど配線はしていないよみたいな工事になったりして。

◆ また新築時にソーラーパネルを乗せれば、それは固定資産税の対象になる。都知事はこれによる税収アップを狙っているのかも知れない。ソーラーパネルを乗せる家を作ると、パネル分の重量を加味しなければならないので、家の強度を少し上げないと耐震強度が下がってしまい、これもコストアップになる。

◆ ソーラーパネル義務化ではなく、補助金を出すくらいの方が良いのではないか。まあ都としては補助金を出せば支出が増え、ソーラー発電設備設置を義務化すれば収入が増えるのだから、どちらを選びたくなるかは分かるけど。

◆ この条例案には当然ながら賛否があり、発電量(効果)がハッキリしないとか、耐用年数を過ぎた後のゴミ問題、家屋が転売された後の責任の所在、防火対策や消火時の感電対策をどうするかなど、考えるべき課題は多いという。

◆ 防災面に関しては耐風強度などが確保されていて自立運転モードがあれば、大規模停電などの時の電源に使える。ソーラー発電設備に加えてバッテリー設備があればなお良いが、バッテリーは価格が高い。

◆ 都では1kWあたりの設備費用を20万円程度に見積もっている。パワーコンディショナーや工事価格があるので、10kW分のパネルを乗せた時の1kWあたりの価格と、1kW分のパネルしか乗せない場合の価格では違いがある。都では4〜5kW分は(屋根に)乗せられるのではないかと見ているようだ。

◆ ソーラーパネル屋の広告を見ると、一般住宅の屋根は30坪分有るので、18kW分は設置出来ると言っている。屋根の角度にもよるとは思うが、日照条件を満たした屋根の面積が30坪と言う事は、かなり広い家になる。そもそも都内の建売住宅など土地面積が15坪くらいしか無い。

◆ ソーラーパネル屋のページなどは適当な事が書かれまくりで、まずは必要な発電量を計算してから家を設計しましょうみたいな、屋根面積を最大化するための手法みたいな事も書かれている。

◆ 単にパネル枚数を増やす為に、斜めにしてオーバラップを付けながら設置させたりもする。実は平面に貼るよりも斜めにした方が(影が出来るので)設置面積が余計に必要なのだが、○○kW分乗せたという数字だけを謳い文句にするような業者もある。

◆ 北側の屋根にパネルを貼っても、太陽高度の高い夏場などは発電が出来る。ただ年間を通して考えるとメリットはなくなってしまう。しかしここでもソーラーパネル屋は、○○枚乗せた方が云々と言い始める。まあ、リフォーム詐欺みたいなものだから、太陽光と聞いたら怪しい業者だなと思っておく事が大切だ。


明治100年(2/22)
◆ 明治100年は1968年だったそうで、明治100年という言葉自体は聞いた事があるが、明治100年祭に関しては良く知らない。明治100年の10年ちょっと前には「もはや戦後ではない」と経済白書に記された。

◆ 明治100年という言葉を思い出したのは、今年が昭和97年だからだ。いや、昭和100年ではないわけだが、昭和100年ももうすぐだなと思った次第である。

◆ 昭和生まれとしては昭和に馴染みがあるというのは変だけれど、昭和が平成になりそして今は令和だ。平成だって31年間あったわけだから、昭和は随分昔に違いはない。

◆ 平成の時代に比較すると昭和は激動の時代だったと言って良いだろう。戦争もあったわけだし、戦争からの復興と高度経済成長、経済成長に伴う公害問題、自動車保有台数増加に伴う事故の多発から、交通戦争と呼ばれた。1975年前後の排ガス規制、その5年前には排ガス公害によるとみられる鉛中毒事件があり、有鉛ガソリンの廃止に拍車がかかる。

◆ 2020年の交通事故死者数は3千人に満たないが、1970年は1.7万人近かった。1970年は大阪万博が行われた年であり、日本に於ける高度成長期の終焉を前にしたピーク時期であったとも言える。19年間にわたって実質経済成長率が10%を超えたのだから凄い。

◆ 今見る中国の経済のようなもので、作れば売れるという時代だ。多くは米国製の商品などが参考にされ、家電製品でも自動車のデザインでも、海外製品の真似というか後を追うような時代だったと言える。

◆ 更にはそれら海外製品と同様なものを、ローコストで大量生産する事でシェアを拡大する。ダンピングも度々問題とされ、いわゆるジャパンバッシングが起きる。日本の高度成長期と、それに反する米国の景気停滞、現在に於ける米国の中国攻撃に似たような事が日本に対して行われたような時代だった。

◆ ダンピングに関しては東芝の事件が有名であり、輸入関税の引き上げを行うスーパー301条なども可決されるなどした。敗戦国であるが故みたいな日本の弱さも有ったと思うが、国内需要だけでは食べていけない日本の産業にとって米国は重要なマーケットであり、言いなりにならざるを得ない事情もあったのだろう。

◆ その後も米国に振り回される訳で、バブル経済の抑制が出来なかった事などにも米国の事情が絡んでくる。昭和が終わると日本経済は停滞する。過度な円高を許す事になり、製造業は大きなダメージを負った。

◆ 昭和は64年まであって昭和64年は1989年だ。事務屋さんなどは和暦を使う事が多いのかも知れないが、私は殆ど和暦は使わない。なので昭和何年とか平成何年と言われてもピンと来なくて、西暦に換算して時代を思い出すみたいな感じだ。

◆ 和暦がダメというわけではないが、数字が連続していないので分かりにくいではないか。古くはメートル法、今ならSI単位系ではないが、行政書類などに西暦併記があれば分かりやすいなと思ったりする。まあ、そうなると昭和100年なんて数え方も無くなるわけだけれど。


神頼みの続き(2/21)
◆ 合格祈願は、他人を蹴落として自分が合格したいという気持ちを隠して(!)、実力が発揮出来ますようにとお願いすれば良いかもしれない。合格祈願というと神頼みよりも、修行を重ねて頂点に立った仏様の方があっている感じもする。

◆ 神様も仏様も競合するわけではないので、合格祈願は仏様にも教えを仰げば良い。俺も修行僧の頃は辛かったんだよと、仏様が思い出話を語ってくれるかも知れない。

◆ 昨日触れた東伏見稲荷神社だが、昔はひっそりとした所だった。土地はかなり広かったので小さな神社ではないのだが、初詣などに来る人も少なかった。それが今では付近が交通規制されるほどの人気である。

◆ 結婚式なども行っているが、ウエディングドレスも可能だというのだから自由である。神様も時代によってスタイルを変えていく必要があるという事だ。おみくじ売りのアルバイトも募集していたっけ。一応講習会みたいな説明があって、これが終わると巫女さんの誕生である。まあ最近ではコスプレ感覚で人気が高いとも聞く。

◆ お守り作りのアルバイトもある。何だよアルバイトが作っているのかよというなかれで、作られたお守りは神主さんなり宮司さんなりの偉い人(宮司さんが支店長(本店しかなければ社長)で神主さんが部長くらいかな)が、魂を込めるのだかご加護をお願いするとか、最後の仕上げを行うわけだ。

◆ お守りなどの寿命に関しても以前に書いたが、昔は無期限板があったような気がする。しかし最近では毎年アップデートしましょう的なシステムになった。なお古くなったお守りを燃やして貰うのに数千円がかかる。

◆ 複数のお守りを持っても競合する事がないのは、これも神様の専門分野が違うからだ。専門分野が同じ神様のものを複数持つ場合には、神様の位を考慮する必要があるそうだ。神にも上下関係があったのか…
◆ お守りの袋はAmazonでも売られているのだが、神社で買うお守り(効能付き)の方が安かったりする。まあオリジナルお守りを作りたい人などには良いのかも知れない。東京大神宮では子供向けとしてミキハウスとのコラボレーションによるお守りも売っている。

◆ お守りを自分で買って自分で持つ人もいるかも知れないが、合格祈願にしても交通安全にしても、他人から貰ったものにその思いを感じる的な所はある。非科学的なものであるから、何でもありでもないが、思いを込めるみたいな用途には良いと思う。

◆ 神社にもよるのだろうが、お守りの種類が凄く多かったりして迷う。どちらも効能がありそうだけれど、アリナミンとリポビタンはどちらが良いかな、みたいなものだ。神社的には競合しないから両方買ってねと言うかも知れない。

◆ 観光客向けに英語版だとか中国語のお守りやおみくじもあるという。もはや神様も国際的展開が必要な時代なのだ。
東京大神宮は5神と天照皇大神の御杖代が祀られているのかな。専門分野を持つ各神様、そしてその頂点に立つのが天照皇大神とされる。私は神仏に関して全く詳しくないので適当に書いているが、専門の方からは怒られるかも。


神と仏と寺と神社(2/20)
◆ ここは修禅寺という寺があるので初詣は修禅寺に行った。以前の保谷市(現西東京市)に住んでいた頃は、近くに東伏見稲荷神社があったのでそこに行った。稲荷神社なのでキツネが居る。横浜時代は近くに有名な?寺などがなかったので殆ど行った事がない。川崎大師に行った事があったが、その混雑は尋常ではなかった。

◆ 東伏見稲荷神社の由来は以前にも書いた事があるが、神社のなかった当地に京都の伏見稲荷大神のご分霊を奉迎し、その御神徳に浴したいとの熱望から伏見神社の協力によって昭和4年に出来たそうだ。これによって地名自体も上保谷(保谷市になる前の、北多摩群保谷町の頃には上保谷の地名が残っていたような気がする)から東伏見になった。

◆ 初詣というと神社のイメージなのだが、どちらでも良いとの解釈が一般的だとか。初詣自体が明治時代に一般化したようで、大昔から有るわけではない習慣だそうだ。

◆ 神社は神様、日本の場合はあらゆる物に神が宿ると考えられていて、○○の神様みたいな感じになる。寺は仏様、これは修行を積んで悟りの頂点に達した象徴だ。神様の姿を見る事は出来ないが、仏様は仏像として存在する。

◆ 神様は凄く漠然としていて、まさにつかみ所が無い感じがする。その点仏様は少し現実味があるというのは違うのかも知れないが、仏像などに象徴されるとなると、物質感がある。

◆ 初詣なども寺か神社のどちらかに行くのではなく、両方に行っても良さそうだ。神社に関しては、様々な神の祀られた色々な神社にお参りに行くのも間違っていない感じがする。色々な所に行くと競合するみたいな話もあるが、そもそも神様の専門分野が違うのだ。

◆ 安産の祈願、これは特に強欲な事ではないから神様はお願いを聞いてくれるかも知れない。しかし合格祈願は、他人を蹴落として勝利を得ようとするのだから、神様は願いを聞いてくれるだろうか。

◆ 株価の値上がりを祈ったり、宝くじに当たる事を祈るのも、まあ被害者がいないという点で神様は聞いてくれるかも。戦争に勝ちたいという願いだと、負ける側がある事なのでどうだろうか。

◆ 神様も仏様も多くの人がお願いに来るわけだから大変だ。人類の平和を願う人などごくごく少なくて、多くは個人的なお願い事だろう。いわゆる神頼みというヤツである。受験シーズにになれば合格祈願をするわけだし人気トップの太宰府天満宮ともなれば、凄い数の受験生がお願いに来る。関東近辺だと湯島天神や明治神宮だ。

◆ 沢山の合格祈願者の中から、どの人のお願いを聞こうかなと神様は悩むだろうか。
それとも実力ではなく神頼みに来るヤツなど、まとめて不合格にしてやると言うだろうか。いや、普通の人はそこまで考えずにお参りするのか。

◆ 神頼みはプラシーボの極致みたいなものだが、思う事によって願いが叶う(力を発揮しやすくなる)説もある。スポーツ選手などが気合いを入れるのに声を出すのも、同じような意味合いだとか。縁起担ぎなども同様で、それをするあるいはしない事で集中力が高まるという理屈だ。


通帳と印紙税(2/19)
◆ 銀行が通帳を発行すると印紙税がかかる。年間200円だが、通帳発行数が多いのだから相当な税額になる。銀行が発行する通帳にかかる印紙税だが、信用金庫の発行する通帳にはかからない。何故かからないのかと言えば、法律でそう決められているからだ。

◆ では何故法律でそう決められているのかだが、よく分からないらしい。たぶん法律を作った時には色々あったのだろう。新聞は軽減税率対象だが、これだって合理的に説明出来る人はいないだろう。おそらくはそんな感じで、裏で金が動いたとか力が加わったとか、そう言う事ではないのか。

◆ ネット銀行だと通帳を発行しないので印紙税がかからない。つまり顧客の維持費用が安くなるわけで、その分のコストを他にかける事が出来る。無店舗ネット銀行に於いては店舗コストも不要になるし、従業員数も減らす事が出来る。

◆ 都市銀行でもネット銀行化していて、みずほ銀行は一般の店舗型の契約とは別に、ネット銀行を設けている。みずほ銀行と言えばトラブル続きで、障害が起きるのが普通みたいなイメージだ。金融庁が指導に入るとか何とか言っていたけれど、指導に入ったくらいで障害が回避できれば、今頃は無障害記録更新中になる。

◆ みずほ銀行の印紙税額は年間50億円弱だそうだ。本来は銀行が負担する(顧客は間接的に負担する)印紙税だが、通帳発行手数料として直接的負担を求める銀行も増えている。みずほ銀行の通帳発行手数料は1,100円だ。ただし70歳以上の高齢者に関しては無料とする。高齢だからとみずほ銀行は言っているが、"良い客が多い"から特別扱いするのかも。

◆ 収入印紙は領収証にも貼る。貼るのはお金を受け取った側が一般的だが、支払った側が貼ってもいい。ようするにそこに収入印紙があれば良い事になる。これも領収書や契約書類の電子化などで、収入印紙を貼らないケースが増えている。

◆ 納品書や領収書を送ろうとすると郵便を使うしかない。これらをJPは信書と位置づけているので、宅急便などでは送れない。しかしメールで送信する事は出来る。
電子的本人確認だとか電子契約システムなどもあり、今後は電子化が進むはずだ。
そうすると税収が不足すると言って又増税したがる。

◆ 通帳の電子化で不便に思うのは閲覧可能期間が短い事だ。pdfなどで読む事は可能なのだが、Web上では特定の期間しか閲覧出来ない場合が多い。クレジットカードの明細なども同様で、この辺りもう少し柔軟なシステムになると使いやすい。

◆ それ以外で電子通帳で不便を感じた事はない。紙の通帳だと記帳もしなければいけないし更新の必要もあった。これらが不要になっただけで(私は)有りがたいと思う。ATMが廃されるわけではないので、ATMに入れれば通帳記入は出来たわけだが、普段通帳など持って歩かないのでつい忘れる。

◆ 電子マネーの普及などにもよるのだが、ATMなども余り使わない方向になると思う。物理マネーが必要な場合は仕方がないが、それ以外であれば銀行やクレジットカードから電子マネーにチャージすると現金を介する必要が無くなる。今はコンビニにATMがあるので、手数料さえ我慢すれば銀行の支店に行く事もない。


新興メーカの苦悩(2/18)
◆ テスラは昨年暮れに大規模なリコールを発表した。トランクリッドが開くなどで走行に障害が出る。テスラはボディ関係で色々苦労している。モノコックボディーの接合がうまく行かず、だったらつながなくて良いように作ってしまえとばかりに構造を変えたという話もあった。バンパーの内側に雨や雪が溜まると重くなり、ボルトが破断して落ちてしまう事もあった。

◆ サスペンションアームの樹脂成型品も強度が足りず、別の成型樹脂の"当て木"をするなどの対策を行った事がある。シミュレーションなどだけでは解決出来ない、高信頼性を得るためのノウハウが新興メーカには不足している。

◆ ボディ接合部の合わせ精度など、光岡自動車の方が100倍マシなどと言われる。自動車としての基本性能だとか衝突安全テストはクリア出来ても、長期にわたる信頼性や故障率などの担保は難しい。

◆ 中国メーカの進出も気になる所だが、スマートフォンを作るように簡単にはいかない。ただ中国政府は、中国メーカにエンジンは開発出来ないがEVなら世界と戦えると言っている。

◆ EV時代になると新興メーカが出てくるとは思うが、例えば日本国内で見てもトヨタや日産など既存のメーカ並みの"性能"に追いつくには時間がかかる。個人的には光岡自動車などがフルオリジナルの自動車を作ったら面白いと思う。

◆ 開発費などの償却を考えれば容易に実現出来る話ではないが、エンジンやトランスミッションの調達という難題がなくなるだけでも可能性は広がる。EVに関しては中国の中小メーカが激安品を出している。鉛バッテリーを使っていたりして性能はそれなりだが、何より安い。

◆ 日本に新興自動車メーカが出来たとして、持ち前の生産技術などを使うとどんなクルマが出来るのだろう。プレスラインが合わないとか、ネジ位置が合わないなんて事が起きるのだろうか。平成不況ですっかり弱くなってしまった日本の製造業だが、新しい分野に挑戦する企業があれば面白い。

◆ バブルが終わった後、異業種参入だとか多角経営だとかで様々な企業が様々な分野に進出した。多くはその後消えてしまったが、今でも事業を行っている企業もある。異業種参入にしても景気が回復しない事にはどうにもならない。

◆ 企業減税で企業は内部留保を増やした。それは給与に回される事もなければ、設備投資が増えたわけでもない。不況に備えて貯金を殖やしただけだ。法人関連税が高ければ企業はカネを持っている事が難しくなり、だったら設備投資をしようとか決算賞与を出そうとなる。しかしそうでないと内部留保が増えるだけなのだ。

◆ 海外に逃げていく企業をつなぎ止めるための企業減税は必要なのだが、景気対策という点で考えると一概に良いとは言えない。減税で減った税収は消費税増税でまかなっているわけだが、それが結果として景気の停滞を招いた。

◆ 大量生産や電気産業、自動車産業は日本の経済に大きな影響を与える訳だから、例えばEV全盛時代に向かって新興メーカを応援するような政策でも出来れば良いのに。まあトヨタが大反対するだろうから無理か。


ふるさと納税(2/17)
◆ ふるさと納税のポータル的サイトはいくつかあるが、昨年辺りから楽天の強引営業が行われているそうだ。ポータルサイトでは寄付額の1割程度を手数料としていて、自治体は、ポータルサイトの手数料が高すぎると不満を漏らす。

◆ しかし宣伝効果も大きい事から、中々やめる事が出来ない。ポータルサイトに払われるお金は、言わば税金であり何らかの規制が必要なのではないかとも言われはじめた。

◆ 楽天はふるさと納税でポイントバックを行うわけだが、結局原資は自治体が払う事になる。或いは掲載順位だとかバナー広告、メルマガ代などを合わせると随分高いものになってしまう。楽天は、多くの楽天会員がいるから寄付が沢山集まると言って売り込みをしているが、実はシェアトップではない。

◆ ふるさと納税では寄付額以上の返礼支出になる事はあり得ないのだが、ポータルとの契約金などは先払いする例もあるそうだ。勿論その分だけ寄付が増えればいいわけだが、必ずしもそうではない。そうなると契約金などは自治体の持ち出しとなってしまい、寄付を集めようと思ったら自治体のカネが減るだけだった、みたいな事が起きる。

◆ ポータルによって多少異なるのだが、還元率ランキング的なものを見ると還元率が100%を超えているものがある。そもそも物品の価格(原価)をどうやって算出しているのか分からない所に怪しさがあるのだが、還元率競走となると自治体の儲けは減る。

◆ 還元率が高く表示されているものは食品だ。原価が安くしかも売価が分かりにくいという点で、返礼品に食品はピッタリという事だ。中には訳ありだから安いみたいに注釈が書かれているものもあるが、この辺りも結構適当だ。

◆ 送られてきたものが写真と全然違うというクレームもあり、今の時代すぐにSNSに投稿されてしまうので自治体も頭が痛いだろう。

◆ そんなリスクのある食品ではなく、家電製品や消耗品などを選ぶ人も増えているそうだ。しかし価格が分かっている家電製品などでは、表向きの還元率が5割くらいになる。宿泊券やギフト券など、換金性の高いものだと更に還元率は低下した3割くらいが平均だろうか。

◆ 自治体からの還元率を抑えながら、ポータルサイトのポイントを積み増すというのも最近の傾向だ。返礼品として金券を配る事はダメとされるのだが、返礼品がハガキ1枚であとは○○ポイントをポータルサイトが配るとやれば規制を逃れる事が出来る。

◆ もうこうなると何でもアリな世界で、自治体がポータルの食い物にされていると言われる。この先自然淘汰されていくのか、それとも規制が出来るのか、いずれにしても毎年激化する競争で得をするのは誰なのか。

◆ 黎明期からのポータルで総務省の意見も聞いているというふるさとチョイスは、業界内で規制を設けるべきだという。ふるなびのアイモバイル(Web広告会社)は規制に反対、さとふる(ソフトバンク)や楽天も規制には消極的だ。ポータルサイトが消耗戦を繰り広げるのは自由だが、自治体がその原資を出すのはいかがなものか。


人工とは何だろうか(2/16)
◆ 2020年に人工や合成という語の表示義務が無くなった。これによって従来は合成着色料だとか人工甘味料と表示していた食品添加物が、単に着色料/甘味料になる。

◆ 消費者委員会は、人工とか合成という語は安全性に劣るイメージがあり、食品が売れなくなる事があるため、食品衛生法との整合性から廃止を決めたのだそうだ。ようするに合成保存料とするよりも、単に保存料と書いた方が、イメージが良くなって品物が売れるからと言う事である。

◆ では人工とか合成とは何なのかという話になる。加工品が人工であれば、加工食品が人工になる。こういう話になると有機物と無機物の違いは何かみたいな事になって余計に分かりにくい。だったらその表示はなくしましょうと言う事かも知れない。天然○○といったって、それを加工すると加工食品になる。

◆ 砂糖は加工品だけれど合成品とは言わない。砂糖はサトウキビを煮詰めた液体をフィルタなどでの物理濾過器を通し、炭酸カルシウムと炭酸ガスなどを加えて化学濾過を行い、吸着濾過器を通し、遠心分離を行い、その結果出来上がる。

◆ 合成品ではないが人工品と言えば人工品だ。砂糖に比較すると蜂蜜とか塩はより天然に近いと言える。牛乳なども加工品ではあるが、まあ天然に近いだろう。チーズはもう少し手が加わっている。ヨーグルトなどは乳酸菌が働くわけだが、これはかなり人工的である。

◆ 味の素に代表される調味料も、いくつかの製法がある。微生物(現在は殆ど微生物法)によるものや化学合成(発明初期に考案されたもの)など、製品としての結果が同じであっても製法は異なる。これは化学物質そのものでも同じで、色々な製造の方法が存在する。

◆ 味の素などメーカ品の調味料と、成分は同じだけれど価格の安い調味料とでは、調味料としての効果が違う。これは明らかなのだが、成分を見ると違いは分からない。オリジナル医薬品とジェネリック医薬品の違いみたいなもの?
◆ うま味調味料に関しては、価格は品質というか性能というか、それが明確に現れるものの一つだ。うま味調味料のみではなく○○出汁の素的なものも品質の差が分かりやすい。これも原材料に違いは無いと思うのだが、濃縮度合いが違うとか?原材料そのものの品質というか味が違うとか?原材料の部位が違うなどするのかも知れない。

◆ 味の素の事を化学調味料と言い始めたのはNHKだそうだ。ただし製法的には小麦などを加水分解していた(今は微生物法などで作られているものが多い)ので、化学というのはちょっと違う。(有機化合物の)アクリロニトリルから作る方法は、コストか何かの関係で難しかったと思う。

◆ 天然物というか例えば果実にしても米にしても産地や品種などで味が違うわけだし、これを言い始めたら同じものなどないよとなる。更には輸送や保存でも味が変わるだろうし、鮮度も然りだ。天然物にしても加工物にしても、付加価値の高いものは価格が高いと言うしかないか。あ、そう言えばイクラ(鮭)が不漁だとか。一時期姿を消した人工イクラが再登場するかも。


自動車の必要性(2/15)
◆ 横浜にいると、道路が混んでいる事もあってクルマに乗る事が少なくなった。横浜駅周辺に出るにしても、車で行くよりはバスや電車の方が気が楽だった。車で行ったとしても、今度は駐車場探しの苦労があったからだ。

◆ スクータに乗り始めた事もあってCLSの走行距離は伸びなかった。一度クルマに乗らなくなると、乗る事自体が面倒になってしまう。スクータならすぐに行けるのに、クルマで裏道を走るのはどうにも面倒だった。

◆ 横浜駅までは7km程の道のりなのに車で行くと30分以上かかり、駐車場待ちが30分あればそれで1時間である。最寄りの駅まで行くのに歩けば10分ほどの時間はかかるが、電車に乗れば横浜駅まで10分はかからない。もっとも効率的なのがスクーターで、横浜駅まで信号に余り引っかからなければ10分くらいで行けたし、駐輪場は空いていた。

◆ ソニー生命の調査によれば、日本で最もクルマに金をかけていないのが東京都民だそうだ。集計方法が不明だが、自動車保有率が低いので総額が小さいとも言える。東京都は世帯あたりの自動車保有台数でも最下位で、これは土地が高いのだから当然だ。駐車場に月額3万円以上も払うなど、都市部以外では考えられない。

◆ 逆に最も金をかけるのが群馬県だったそうだが、自動車保有率が日本で最も高いかというとそうでもない。群馬県は世帯あたり保有台数が2.1台で、ランキングとしては5位だそうだ。ただしここでも世帯人口の平均が分からないと何とも言えない。単身者が多ければ自動車保有率が100%だったとしても世帯あたり保有台数の平均は下がる。

◆ 世帯あたりの自動車保有台数が少ないのは、公共交通機関が発達しているからでもある。この伊豆の山の中では自動車にしろバイクにしろ、何かがなければ移動に苦労する。山なので自転車というわけにも行かない。

◆ 伊豆市は人口密度が低いので渋滞は余りない。信号も少ないので信号待ちも発生しない。なのでハイブリッド車の燃費優位性が発揮出来ず、ミサイル系のクルマは余り見かけない。

◆ 問題は高齢化と移動手段だ。公共交通機関が少ないので高齢者の移動手段がない。伊豆市ではシニアカーを結構見かけるので、何か補助があるのかと思ったが公的補助はなかった。ただし民間レベルでは色々特典が用意されている。

◆ タクシーの割引だとかバスの定期の割引、レンタカーの割引もあるが、これは免許返納に相反する。他にもシニアカーを買うとオプションが無料だとか、車椅子が割引になるとかも。原資まで民間が持つのか、あるいは商工会か何かで補助が出るのかは不明だ。

◆ あと10年位すると自動運転車の世界になっているかも知れない。10年するとベビーブーム世代が自然減する頃なのかな。高齢化社会のその高齢者人口が減少に転ずると、政府は何を理由に増税するのだろう。

◆ 老人の人口減少は、地方部の人口減少であり、行政そのものが維持出来るのかという問題にもなる。狭い場所に集中して人が住むならまだしも、伊豆市などは相当広い場所に3万人程度しか人がいないのだから効率が悪い。水道の問題やゴミ収集などの費用が出なくなる。


SSDはHDDを超えるのか(2/14)
◆ SSDは高速だが容量が小さいといわれたのも過去の話になりつつある。現状では8TBのSSDがあり、2.5インチのサイズで見るとHDDは5TBのものが最大かな。2.5インチに関してはSSDへの移行が進み、HDDは需要自体が減少しているのかも知れない。

◆ 東芝は磁気記録にマイクロ波アシスト(MAMR)を加える事によって3.5インチHDDで30TBを実現出来るという。ハードディスクに於ける記録密度の限界を、この技術によって超える事が出来るとする。3.5インチサイズのSSDがあるのかどうか不明だが、3.5インチサイズだったら20Tバイトや30Tバイト分のメモリを積めるのではないだろうか。

◆ 磁気テープ記録に関しては富士フイルムが580TBのものを開発した。一方で製品化されているものは45TB位ではないかと思う。富士フイルムはHDDにデータを保管するよりもテープに記録した方が効率的だという。

◆ テープの場合はランダムアクセスが出来ないので、細かいファイルを沢山記録するような事には向かない。バックアップと言ってもデータ量が多くなれば転送にも記録にも時間がかかるわけで、単に記録媒体の大きさや取り扱いの容易さ以外にも問題がある。テープ記録に適したデータもあるだろうし、HDDやSSDに記録して保管した方が良いデータもあるだろう。

◆ 昨年の12月だったか、京大かどこかの計算機のストレージを誤って消してしまう事故があった。メンテナンスした時に誤ってディレクトリごと消してしまったとか何とか。バックアップを取ってから作業をすれば良いのだが、通常のメンテナンス時に一々バックアップも取っていられないと言う事なのだろう。

◆ こうした時でも並列化されたHDDなりSSDがあれば、それを切り離してメンテナンスする事が出来る。テープの場合は常時データを記録し続ける用途には使えないので、必要な時にテープ装置を動かす事になる。

◆ SSDは可動部がないので衝撃などには強い。書き換え寿命もHDDと遜色ない程度になっていると言われる。寿命に関しては、RAIDなどで使うと思うのと一定時間ごとに(壊れなくても)交換するのが普通だ。データセンターなどだとコストと共に消費電力も気になるはずだ。消費電力は発熱なので、空調にも影響する。

◆ 半導体は量産化による価格低下が大きいのと、微細化は未だ進みそうだ。半導体の価格は面積なので、微細化が進むと安くなる。それでも限界はあるわけで、配線として成立する寸法は有限だ。小型化に関しては多層にするなどしてパッケージに入れる。

◆ 半導体デバイスとしての大きさの限界があるので、無限に容量が増やせるわけではない。それでも、おそらくは磁気記録の密度を上げるよりは容易だと思う。磁気記録というとコアメモリも磁気記録で、半導体メモリの容量が小さかった頃は使われていた。

◆ ジャンク屋にそれっぽい基板があって見た事があったが、あれを編むのは大変だろうなと思ったものだ。コアメモリにギャップを設けるのだか何だか忘れてしまったが、効率的な編み方が開発されて、しかしその頃にはコアメモリの時代は終わっていたみたいな話だったかな。


5G整備を加速せよ(2/13)
◆ 昨年暮れに総務省は5G整備を加速せよとMNO各社に通達を出した。国際的に見ても遅れている日本の5G整備を加速させようという話なのだが、そこにはNTT(ドコモ)の内部留保額が関係しているのかも知れない。

◆ ようするにドコモは料金低減も余り行わず、設備投資も加速せず、単にカネを貯め込んでいるだけではないのかと。ちなみにドコモの内部留保額は2016年時点で約4兆円だそうだ。トップはトヨタの16兆円だったかな、2021年のデータでも企業の内部留保額は(コロナ禍にもかかわらず)上昇した。

◆ 石川氏などはMNOの料金値下げに反対で、設備投資が滞ると言っている。その割には対MVNOの接続料値下げには賛成している。まあスポンサーをはじめとした、色々な事情があるのだろう。

◆ ドコモは"なんちゃって5G"を開始する。エリア化という点では700MHz帯を活かしたい所で、700MHz帯を使えば多くの場所でスマートフォンの表示を5Gに出来る。ただし帯域が10MHz幅と狭いので、ここだけを使ったのではLTEの速度にも達しない。

◆ もう一つの転用は3.5GHz帯だが、こちらは40MHz幅のTDDバンドになる。
上りと下りの割り当て、多値変調方式、MIMOなどにもよるが370Mbps前後の理論最大速度になるだろう。

◆ ドコモは夏頃にも5GのSAでのサービスを開始する予定だ。面でのエリア化が進めば移動中でも5Gでの接続が可能になるのだろうが、果たして実用的に使えるものかどうか。もっとも4Gを制御に使わない方が、エリアエッジ問題などが起きにくいかも知れない。ダメならダメで潔く4Gに戻ればいい話なのだが、4Gに行ったり5Gになったりを繰り返すとマトモには使えない。

◆ ドコモでも(通信状態が安定しないなど)使いにくかったら5Gを切れと言っているわけで、安定な接続が出来るまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。

◆ 米国と比較すると日本の5Gサービスはスタート時点で1年以上遅かった。その後のエリア展開なども遅く、追いつくどころか引き離される現状では総務省も文句を言いたくなるだろう。

◆ 総務省自体は5Gは凄いぞ凄いぞと言っているわけだが、日本の現状では余り凄い事は起きていない。2年前の資料では、5Gになれば10Gbpsでの接続が出来て、2時間分の動画を3秒でダウンロード出来るとされている。

◆ 2020年には商用サービスが開始され、世界の先頭に立って進化や高度化を行っていく予定だったのだ。ドコモは移動中でも2Gbpsから4Gbpsの下り速度が得られたと、実証実験の結果を報告した。

◆ こうした明るい未来に向けて5G用周波数帯の割り当てが行われた。ドコモは2024年度末までに97%の5G基盤展開率に出来るとした。ちなみにKDDIは93.2%でソフトバンクは64%、楽天モバイルは56.1%だった。

◆ 2024年までの基地局数は、SUB6/ミリ波を合わせてドコモは約1.3万局を、KDDIは4.3万局を整備するとした。当時から自動運転だとか遠隔医療に使えるとしているのだが、遠隔医療の場合は固定回線や専用線の方が品質が高く信頼性も高い。自動運転車を5G接続したら、セル内をぐるぐる回るだけでエリアエッジは突破出来ませんでしたなんて事になりそうだ。


なんちゃって5G(2/12)
◆ ドコモは現時点では5G割り当て帯域を使って5Gのサービスをしている。KDDIやソフトバンクは4G用の周波数帯を5Gに転用してエリア拡大を行うが、4Gの周波数帯転用では5G本来(何が本来なのかは知らないが、ドコモはそう言っている)の速度が出ない。これをドコモは"なんちゃって5G"だと揶揄した。

◆ しかしドコモは5Gのエリアエッジ問題に突き当たる。周波数帯転用で速度が出ない云々と言っていたドコモだが、エリアエッジでは通信が成立しなくなってしまう。これに対してドコモは5G接続時でも4G側にデータを流したり、5Gの電波が弱い時には従来より早く4Gに切り替える策を採ったという。つまりは5Gを余り使わない方向にチューニングしたという事になる。

◆ こうした対策によって昨年秋頃に比較すると、通信が成立しなくなる問題は減ったそうだ。KDDIやソフトバンクも同様な事象を抱えるものの、4G用周波数転用によるセル半径拡大などで、ドコモに比較すると問題は少ないような印象を受ける。

◆ 通信が成立せずにイライラする、コード決済が使えなくて困ったなどのクレームも見られ、その対策は5GをDisableにする事だ。ドコモ自信も「(略)端末の設定メニューから有線ネットワークを[4G/3G/GSM]に設定していただくことで5G電波の状況によらず、4Gでサービスをご利用頂けます」と案内している。

◆ ドコモも今後は4G用の帯域を5Gに転用して、5G接続率を上げるのだそうだ。これはドコモが"なんんちゃって5G"を開始するという話になる。ドコモは「ドコモがLTEを5Gに転用しないどとは一言も言っていない。」と開き直る。

◆ 一方でSAの話も出て来ている。SAは5Gだけで5Gサービスを行う方式であり、現在のNSAは4Gの制御を使って5G側にデータを流すような方式だ。しかし5Gのエリアエッジ問題も解決しないままSAなど可能なのだろうか。余程安定なエリア以外は5Gに行かないような制御をすれば良いか。

◆ 3G からLTEへの転換期にも、今と同じような事が起きた。接続と切断を繰り返し、使ってもいないのにスマートフォンは発熱しながらバッテリーを急激に減らした。利用者はLTEをDisableにする事でその悪夢から逃れようとした。

◆ この辺りは田舎なので5Gのエリアも限られているし、エリアマップ上の5Gエリアに行ったとしても安定に5G表示が拝めるわけではない。5Gに接続したのかなと記録が残るのは、バッテリーの消費量グラフの傾きが変わる事位だ。

◆ 非通信時には4Gに留まってくれていた方が余程幸せで、スマートフォンのスリープを解除した時だけ5Gをサーチしてくれれば良い。5Gのエリアが安定するまで、あと2〜3年はそんな感じの制御の方がバッテリーコンサンプションからしてもメリットがある。

◆ しかも使う時に5Gの表示が出れば、使っている人は5Gなんだなと思う事が出来る。スリープ中の通信はデータ量もさほど多くは無く、通信速度よりも通信の安定性の方が重視される。

◆ 伊豆市周辺では昨年からこの春のエリア化予定まで、5Gに関しては殆ど変わっていない。


重機の電動化(2/11)
◆ 欧州などでは建設機械などの重機も電動化が進んでいるそうだ。重機の場合は大きなパワーが必要な事や、連続稼働させなければならない事などからモーター化が難しいとされる。

◆ 小型のものではバッテリー駆動もあるが、バッテリー交換式にしないと充電時間という非稼働時間が出来てしまう。バッテリーを交換するには交換用の機械が必要になり、交換用のバッテリーと合わせてコストが上がる。

◆ 採掘現場などでは決まった場所で長期の作業が続くので、有線給電式が採用される。自動運転制御との相性も良いために、今後普及すると言われる。モーター駆動自体は低騒音低振動で外気ガスも出ないため、作業環境は改善される。油圧駆動(エンジンで油圧を作り、重機の動力には油圧モータを使う)よりも制御がスムーズでメンテナンス頻度も低くなり、信頼性も上がるが(現状では)コストも上がる。

◆ この辺りはディーゼル機関車と同じような感じで、油圧モータを使うか、エンジンで電力を作った上でモータを駆動するかみたいな感じだ。制御面ではモータが良いが、発電機の搭載は重量を増やしてしまう。

◆ 重機では燃料電池や水素エンジンも検討されると言うが、現状ではバッテリー搭載量を増やして稼働時間を長くする事が現実的だ。ハイブリッド化の研究もされているのだが、そもそも油圧駆動式の場合はエンジン回転数の変動が少ない(負荷は変動する)のでハイブリッド化のメリットも少ない。

◆ 回転数が余り変動しないのでEGR等の制御遅れも気にならず、排ガス対策は自動車用よりも楽なのだそうだ。ハイブリッド化で更に負荷変動を減らすと、尿素SCRを廃して排ガス規制に適合させる事が出来るという。ただしそれが商品性としてどこまでアピール出来るのか、コストアップ分を埋めるだけの魅力なのかは難しい。

◆ 海外では騒音や排ガスに対する労働規制があるようで、そうした環境の中での作業時間が制限されているそうだ。しかし重機の電動化が行われると環境に関する労働時間の規制適用外となり、交代要員を用意する事によって連続作業が出来ると書かれたものがあった。

◆ 規制の概要はよく分からないのだが、規制がかかると交代要員がいたとしても作業が継続出来なくなるらしい。その場所の環境全体が規制されると言う事なのか。香港ではディーゼル燃料を使う機器自体が規制の対象になっているという記事もあった。

◆ 工事現場に於ける騒音や振動の多くは建設機械の動力が発生する。コンプレッサや発電機など、かなり低騒音化されているが無音ではない。重機類も低騒音型として製品化されているが、これも稼働時間が長いので騒音問題を発生させる。

◆ この近くに出来るメガソーラーにしてもそうだし、ロッジ型ホテルの建設に関しても騒音がどの程度環境を脅かすのかは問題視される。事業者は騒音には注意するとは言うが、一般道路沿いの騒音規制値をそのまま適用するなどと、言う事は乱暴だ。静かな山の中と都市部の道路沿いの規制値を一緒に考えているというか、そうした規制値でなければクリア出来ないのが重機の現状なのかも知れない。


秋葉原の店(2/10)
◆ 昨年12月で店を閉めたという、秋葉原ラジオセンターの三善無線が話題になっていた。店主の方は20歳代の頃から店に立ち、64年にもなるという。Pチャンイヤホンの店として界隈では有名だったようだが、陸端やらICクリップなども所狭しと並べられていた。

◆ 今は店にしても何にしても移り変わりが激しいが、いわゆるたばこ屋の看板娘的な時代を過ごしてきた小さな店の店主が、普通に時を過ごしてきたら64年経っちゃったみたいな感じなのかなと思う。(体調に)何かがあったら周りに迷惑がかかるからと閉店を決意されたそうだが、ラジオセンターの中の小さな店それぞれは、同じ時代を過ごしてきた家族みたいなものなのかな。

◆ 数十円のパーツを売る商売なのだから大きな利益にはならないと思うし、抵抗やコンデンサは市場価格が下がってしまったのでこれも儲けを出しにくい。抵抗などはばら売りという事で、1本10円とか20円で売られていた。仕入れ値としては1本1円以下だと思うので利益率は高いが、絶対額は小さい。

◆ トランジスタにしても何にしても、多くの種類を在庫しておかなければいけない。抵抗は1/4Wがメインだろうが、コンデンサは容量と電圧があるから種類が増える。それらの在庫を管理しながらの商売だから大変だ。

◆ 三善無線が開店した当時、1950年代の秋葉原はどんな風だったのだろう。パーツそのものも今は変わっただろうし、価格にしても然りである。店に来る客も、求めるものも時代と共に変わったはずだ。電気屋無線の街からパソコンの街になり、さらにはメイドの街になる。外国人観光客が沢山訪れ、家電店は対外国人への売上がメインとなった。

◆ そもそも昭和の時代にはPチャンを聞く事が出来たわけだが、ディジタル化によって聞く事が出来なくなる。今は業務無線もディジタル化が進んでいるので、アナログ無線機で聞く事の出来る通信はかなり少なくなったはずだ。

◆ パーツ屋さんも世代交代が進むわけだが、後を継ぐ者が居なければ消えていく運命にある。秋月(以前の信越)が出来た頃、1本10円で抵抗を売っていた店は打撃を受けた。秋月では100本100円程度で抵抗を売ったからだ。

◆ ジャンク屋と言ってしまえばそうなのかも知れないが、パーツの小売という事に関して、秋月は新しい世代と言っても良いと思う。いつでも安定して同じものが買える店、品物がある時に安売りする店、そうした違いなどが共存を可能にしていたかも知れない。

◆ 小さな店に部品を買いに行き、扱いのないパーツだったりすると売っていそうな店を教えてくれたりした。電話をかけて聞いてくれる事もあった。

◆ 私が無線に興味があった頃、オーディオ関係にはまるきり疎かったのだが、たまたまの知り合いというか何というか、オーディオ界ではそこそこ有名な人だったらしくて、名刺の裏に紹介文を書いてくれた。で、その名刺を持って秋葉原に部品を買いに言った記憶がある。今でも探せばどこかにあるかな、その名刺。


コード決済(2/9)
◆ クレジットカードの利用率は75%ほどになると言い、ここ数年その比率は変化していない。普段の買い物などにはクレジットカードを使わない人も、通販などでは使うケースが多いと言われる。

◆ Felica型の前払い或いは後払いのカードやモバイル決済は、利用率が6割程度まで上がった後に減少した。減少の理由はコード決済にシェアを奪われたからだ。前払い型のEdyなどの利用率は1割程度に留まり、殆ど使われていない事が分かる。

◆ 数年前はiDで払う時に、「アイディーで」というと「エディーですか?」と聞き返されることがあったが、今やEdyを知る人も使う人も減少したのか、間違いが無くなった。EdyはiPhoneで使うことが出来ないのも利用者減少の要因だろう。

◆ MMD研究所は例によって「スマートフォンの非接触決済サービスの利用を検討していると回答した4059人に対し、最も利用を検討しているサービス名を聞いた。トップは楽天Edyの20.5%で(略)」としているが、データのメイキングが甘いな。

◆ コード決済アプリはシェアを拡大しつつあり、昨年のデータでの利用率は5割を超えている。ただし伸び率はこれまでよりも少なくなり、行き渡った感もある。シェアトップはPayPayで50%近いシェアを持っている。2番手以降は調査会社によっても異なり、d払いやauPAYがランクインする。

◆ 現在私が使える状態なのはd払い、メルペイ、PayPay、LINE Payなのだがd払いは使った事がない。LINE Payは税金支払いに使っている。以前はチャージして支払いをしていたが、残高が残ってしまうためLINE Payカードを作った。これだと使った分だけLINE Payカードから引かれる。PayPayはポイントが溜まったのでたまに使う。これもLINE Pay同様にチャージすると余りが永遠に残るみたいな感じになるので、専用カードにしたのは、LINE Payが廃止(PayPay統合)になる事を踏まえてだ。ただバーコード付き請求書払いの対応は未だにLINE Payの方が多いので、このままLINE Payが廃止されると不便になる。

◆ ガスや電気の契約を変更した場合なども、引き落としが間に合わないと請求書払いになる。ここは山の中でコンビニまで行くのも面倒であり、スマートフォンで決済が出来るのは助かる。通販などでも(特に初めて使うサイトの場合は信頼性が不明なので)請求書払いを選択することが多く、この決済も現在はLINE Payを使っている。

◆ 今後コード決済が伸びるのかどうかは各社のばらまきにもよるだろうし、取扱店が増えるのかどうかにも関係する。
一部中小店舗は第一期マイナポイント終了で電子決済から手を引いた所もあるし、決済手数料や決済時期が負担になっているとの話も聞く。

◆ コード決済が最も使われているのはコンビニエンスストアだそうだ。最も使われていないのが医療・医薬品関係だとなっているが、これは使われていないと言うより使えない所が多いためだ。一部の病院ではクレジットカード決済できるところがあるが、多くは現金決済のみとなっている。同じようにガソリンスタンドでの使用率が極端に少ないのは、コード決済に対応している所が少ないからだ。


MVNO利用者数減少(2/8)
◆ 一昨年、昨年とMVNO契約者数は減少している。一つの理由としてMNOの料金低廉化があるのだが、MVNOをMNOがサブブランドとして吸収或いは楽天モバイルやLINEモバイルのようにMNOサービスへの移行を促している事も大きい。

◆ しかし逆にドコモのエコノミーMVNOはドコモからMVNOへの移行を促すものであり、MVNO契約者増の要因となる。しかし他のMVNOからすれば客を奪われる要素が増えるのだから厳しい。雨後の竹の子の如く乱立したMVNOなのだが、競争が激化し生き残りが難しくなる。

◆ MVNOが増えたのは単純に儲かるからだ。莫大な設備投資をする事なく移動体通信事業が行え、多くの顧客を獲得すればスケールメリットが生まれてより効率よく儲ける事が出来る。しかしMNOの値下げによりMVNOも値下げせざるを得なくなった。

◆ それでも赤字でサービスを提供しているわけではないし、値下げしたからと言って通信速度が遅くなったわけでもない。通信速度に関しては他社との競争もあり、一時期より速くなっている。混雑時間帯にはWebアクセスも出来ないほど遅くなるとか、ブラウザがタイムアウトするなんて事はなくなった。

◆ MNOが利益を削ったのと同じくらいMVNOも利益を削ったと考えるのが良いだろう。MVNOのシェアトップはIIJで次がOCNとなっている。これもエコノミーMVNO戦略で順位が入れ替わる可能性もある。3位はオプテージで2021年前半はここに楽天モバイルが存在していたが、MNOへの移行が進んで順位が変わった。

◆ MVNO利用者の半数近くは利用者数数十万人以下の事業者を利用している。この中にはmineoなども含まれる。静岡県ローカルTVではTOKAIコニュニケーションのLIBMOというMVNOのCMを流している。料金は1GBまでが1,078円と安くはない。

◆ 安くはないからTVCMのコストが出てくるのかも知れないが、今後は解約数が増える事も考えられる。今後というのは、LIBMOには縛りがあり、1年以内の解約では10,450円を取られるからだ。MVNOの解約金の平均は3千円程度だそうなので、それに比較すると随分高い。

◆ 加入すると1万ポイントが貰えるみたいな、ポイントバック戦略も採っている。このポイントは料金支払いに充当出来るという事なので、要するに1年目の実質値引きが行われるわけだ。顧客獲得費用をどの位に見積もっていくかもMVNO次第、MNOより競争の激しい世界が出来上がっている。

◆ そのMNOの方も加入者増加率が下がったauがpovo2.0で反撃に出た感じがする。ソフトバンクはゼロ円には乗らないと言っていたが、サブブランドの方でゼロ円をチラつかせる。ドコモはahamo契約者数の増加で安心感があるようだし、エコノミーMVNOに解約者を吸収しようとしているが、他社に流してしまうという点で収益率の悪化は避けられないだろう。

◆ だからといって今更安価なプランを出せばエコノミーMVNOの立場はどうなるのかと言われそうだ。そう考えるとエコノミーMVNO戦略自体が間違っているのではないかと思えなくもない。まあOCNをそっくり吸収して加入者を買い戻す手もあるわけだけれど。


トヨタEVと固体電池(2/7)
◆ EVは不要だと言い続けてきたのがトヨタである。ハイブリッド車開発に力を入れ、ハイブリッド車を普及させてきたトヨタとしては、ハイブリッド車こそ最高であると言い続けなければならなかった。その為にはEV開発からも手を引く必要があり、一時期は行っていたEV開発を(表向きは)中止した。

◆ 欧米ではハイブリッド車普及率が低かった事もあり、ハイブリッド車も含めて内燃機関動力車の全廃に向かう。世界のトヨタが声を張り上げた所でもはやどうしようもなく、更にはテスラに時価総額で抜かれるなど、雲行きが怪しくなってくる。

◆ トヨタはEV開発力がせめて他社に追いつくまではとEV反対路線を走り続けたわけだが、もはやそうも言っていられない。で、方針転換の発表になる。豊田氏は充電スポットなどを作っても(EVが売れないのだから)使う人がいない、不要である論を掲げていた。しかしトヨタもEV化を行うよと言った途端に、インフラ整備が云々と言い始めるのだから勝手なものである。

◆ そのトヨタは一部EVに全固体電池を使うと言った。ただし思うような特性にはなっていないようで、当面はハイブリッド車に使うとする。内部抵抗の低さなどはメリットであるとしながらも、EVに必要なサイクル寿命の確保が難しいと言う。ハイブリッド車の場合はバッテリーが駄目になっても走れるが、EVはそうは行かない。またエネルギ密度も改善の余地が多々ある。こうした事情から、当初はハイブリッド車画の搭載が現実的だと判断したようだ。

◆ 勿論トヨタは課題が多くて使えないとは言っていない。固体電池はハイブリッド車にこそ最適だと言っている。一方でトヨタはNi-MHバッテリーも引き続き使うそうだ。実質エネルギ密度が低いNi-MHだが、価格的なメリットを考えれば使う価値がある。Ni-MHバッテリーを積層化したバイポーラ型も開発した。

◆ ただコスト差は既にLi-ionの方が有利だとの見方もある。生産量などからして、既に主要ではなくなったNi-MHは不利だというのだ。しかしトヨタは今後もNi-MHバッテリーを使うと言う事で、ハイブリッド車の電源回りを新たに開発する必要は無く、開発費の削減につながるとも言える。(トヨタもLi-ionバッテリー搭載車はある)
◆ トヨタEVには間に合わないのかも知れないが、固体電池に関しての研究開発は各社共に力を入れており、いずれ使われるようになるだろう。使用温度範囲が広く発火の危険性が少なく、内部抵抗が小さく、寿命が長く、エネルギ密度が現行Li-ionバッテリーの1.7倍にもなる夢の電池だ。

◆ 日産は2028年には全固体電池搭載EVを販売するという。日産はリーフを50万台も売っているが、バッテリーに関する発火事故はゼロである。一方で中華EVや電動バイクの発火事故は多い。信頼性の確保と電池の制御のノウハウの違いと共に、電池そのものの信頼性にも大きな違いがあるのは明らかだが、日産はEVに関して自信を持っている。

◆ 車両火災に関して言えばガソリン車も燃える。可燃物があれば火が付くので、これはどうしようもない。消防庁の消防白書によれば車両火災の発生件数は1日平均10件以上だ。エンジンの故障や過熱によるものから電気系に起因するものまで原因は様々だ。


新規事業者の難しさ(2/6)
◆ インフラ整備を必要とする事業者の新規参入は難しい。ソフトバンクも当初は自力参入を目指したが、それが難しいとの判断からVodafoneの買収となった。しかし買収後も事業が順調とは行かなかった。

◆ 結局の所どれだけカネをつぎ込めるかという話であり、ソフトバンクも加入者情報の信用を売るという方法で資金を集めた。これにより一時はホワイト株価(ホワイトプランの月額同様)と言われ、倒産危機説も流れる中からの復活となる。

◆ しかしそれでもインフラ整備は進まず、しかし加入者をカネで買う作戦によって表向きの契約者数は順調に推移した。もっともその後の法整備などにより、カネで買った加入者を手放し純減に陥るわけだが。

◆ 楽天モバイルはかなり以前からモバイル事業には興味を示していたものの、成功していなかった。加入者数を増やしたのはMVNO事業を開始してからで、他のMVNO買収などの手法を使いながら一定の加入者を集めた。

◆ だが欲が出たのか、MNOへの道を歩み始める事になる。ソフトバンクがVodafone買収という手を使ったのに対し、楽天は自力参入という茨の道を突き進む事になる。楽天は強引営業で業績を伸ばした企業であり、モバイル事業は素人だ。インフラなどのベースもなければ、技術も経験も無いという、まさに無謀な挑戦だ。

◆ それでもシステムが構築出来たのだから凄い事なのだが、様々なトラブル、総務省からは度々注意を受けるなど、これも前代未聞である。事業計画は何度も遅延が発表されるが、それでも当初予定よりは前倒しになっている。

◆ 孫さんも言っていたが、モバイル事業は儲かる。儲かるからこそソフトバンクが手を出したわけで、しかし儲かる所に持っていくまでが大変だ。Vodafone買収費用を含めれば、加入者獲得と設備投資のコストは数兆円規模になる。

◆ 歴史の長いドコモやKDDIは、更に多額の費用を突っ込んでいる。勿論それ以上の儲けが出ているからドコモやKDDIは存続しているわけだが、まさしく一朝一夕の事ではない。

◆ それを追いかけようとする新規事業者が既存事業者に追いつくためには、既存事業者が長年かけて構築してきたインフラに短期間で追いつく必要があり、それには莫大なコストがかかる。イーロンマスク氏ならそのようなマジックも可能かも知れないが、楽天の営業利益はピーク時でも1.7千億円しかなかった。もっとも、ソフトバンクもVodafone買収時の営業利益は600億円ちょっとしかなかったけど。

◆ 通信事業者は一定の利益を安定して得られる訳だが、そこに至るまでが大変だ。今までに様々な企業がチャレンジしているが、10年以上続いたのはソフトバンクしかない。PHSの3事業者も生き残ったのはDDI(後のWILLCOM)だけだった。

◆ DDIが生き残れたのは、マイクロセルを基本としたローコストインフラというポリシーに反した、高出力基地局によるセル半径の拡大によるインフラコストの低減だった。
楽天は来年には衛星によるエリア補完のサービスを開始するとしている。これが実現すれば、少なくとも空の見える場所ではスマートフォンが使える事になる。


クラウンは消えるのか(2/5)
◆ トヨタセダンの頂点と言われたクラウンが消滅すると報じられたのが、昨年の11月だった。ピーク時には年間24万台も売ったクラウンは、今は年間2万台も売れない。モデルチェンジで規格を満たさなくなったとか何とかで、パトカーにも使われなくなったみたいな話があったがどうなのだろう。

◆ クラウンはパトカーやタクシーなど商用利用が多い車と言われ、走行距離が増えてもガタが来にくいような設計なのだそうだ。これには様々な社内品質基準をクリアさせる必要があり、設計や部材のコストも高いと言われる。

◆ 装備類にしても信頼性を高めるために最新装備を積めない事情というのもあるらしい。ある程度煮詰まった技術を使って信頼性を確保する、それが安心出来る車につながるのだとか。こうした点でもパーソナルユースを逃す要因だと書いている記事もあった。

◆ そんな商用車の分野に売り込んでいるのがアルファードであり、距離を走るとガタピシ言うと言われながらも、そこそこ台数は出ている事を考えれば、クラウンの設計ポリシーに変化があっても良い。

◆ セダンが売れない昨今に於いてはクラウンの販売台数減少も致し方ない。ただ売れないから作りませんと言ってモデルを廃止出来る車なのか。で、浮上したのがセダンは廃止するけれどSUVとして生き残る説だ。

◆ 一方で個人向けはスタイリッシュなセダンとして、マツダと共同開発するみたいだよなんて噂もある。トヨタデザインはいくつか失敗している。この辺りは売れる(売れている)車をいじる難しさもあるだろうし、変えなければ変化が無いと言われてしまう。

◆ 国内でのセダン需要が低迷すると、国内メーカはセダンを作らなくなる。一時期はよく売れていたマークXも姿を消した。FF車までマークXの名を冠した辺りから雲行きが怪しくなった。国産セダンがなくなると、セダンを欲しいと思う人は輸入車に乗るようになる。こうした流れでますますセダンは売れなくなり(そうは言っても輸入セダンの1モデルよりは売ると思うけど)、モデルが消滅する。

◆ 売れる車を売っていくのが商売であり、売れない車で価格競争してもダメなのだ。売れ筋と言えばコンパクトSUVであり、だったらクラウンSUVというのが噂の元だろうか。車高が高くて多少乗り降りはしにくいが、商用車としては使えない事もない。タクシーユースとなると乗降性の問題は出てくるとは思うけど。

◆ 順当に行くと来年にはフルモデルチェンジの時期になるクラウン、果たして存続するのかそれとも消えてしまうのか。トヨタは若々しいデザインで平均購買者年齢層を下げようとしている所があるが、クラウンはクラウンらしい地味なセダンでも存在感がある車ではないだろうか。

◆ 2012年から始まったCROWNRe BORN辺りから、方向性が違ってきたような感じがする。
従来も商用向けモデルとオーナードライバー向けを分けた時期があったが、これもその後消滅した。今はどちらかといえばパーソナルユースを狙うような感じだと思うが、安定した商用需要を捨てるのはもったいない。コストダウンのFFクラウンでも良いのではないか。大型の米国車だってFF化が進んだわけだし、トヨタも昔言っていたではないか、全ての車はFFになる(する)と。


古い家電製品の需要(2/4)
◆ 古いと言っても年代は色々なのだが、コストダウンと海外生産が主流になりつつある現行商品よりも、国内製造時代のものの方が信頼性と耐久性に優れるという話がある。
確かに最近のPanasonic製品などを見ると、質実剛健とは言いがたいものを感じる。それはもはや設計段階の問題ではないかと思うものもある。  

◆ 洗濯機などの買い換えサイクルを見ると、以前よりも短くなる傾向があるという。何故買い換えるのかを問うと、一番の理由は使っていた洗濯機が故障したからだそうだ。高機能洗濯機を求めて買い換える人がそれに続くのは妥当として、機能が煮詰まった製品に関しては、壊れるまで使う人が多い事になる。

◆ ウチでは東芝(エレクトロラックス)の洗濯機を20年近く使っていたが、特段不具合なく稼働していた。ただ配水管部分の破損に気づかなかった事もあって、底部が相当錆びてしまっていた。

◆ 一度排水不良というか水が溜まらなくなる故障があったが、これは排水バルブに異物が引っかかったためだった。この時は自分でそれを取り除いたが、内部に錆はなかった。なので、その後配水管(蛇腹)が裂けたのだと思う。

◆ いったんはサビを落とすなどして整備をしたのだが、修理(部品供給)の不安もあったりして現在使っているものに買い換えた。新製品は確かに機能は増えているが、洗濯をするという基本動作に関してウルトラ優れているというわけではない。

◆ 20年前の洗濯機というのはさすがに古いのだが、長持ちするシンプル機能の旧モデルを買ってくると言う人が一定数いるという話だ。大型の家電などは運送コストがかかるので、中古だとかリサイクル品の流通が余り増えないそうだ。買値が非常に安いため、たいていの人は買い換え時にゴミとして引き取って貰う。

◆ その一方で需要は一定数あるので売値が高い。リサイクルショップなどでも比較的見た目の良い中古は動きが良いという。客によってはメーカやモデルを指定して探しに来ると言い、修理状況だとか部品供給なども考えた指名買いだそうだ。

◆ ハイアールの洗濯機は新品でも2万円しない。一方で東芝やシャープの中古が1〜2万円で、最近では楽天でも中古が売られているのかとちょっと意外だったが、商売になるという事なのだろう。機能がシンプルな洗濯機は壊れる場所などそう多くは無いはずで、一方でPanasonicなどの乾燥機能付き洗濯機はダストが詰まって故障する例が多い。

◆ 整備工場をやっている人間が2層式の洗濯機を探していた。汚れ物を洗うのに2層式の方が使い勝手が良いと言っていた。汚れ物の汚れに合わせて時間調整が自由に出来たり、洗濯槽の水を捨てずに繰り返し使えたり、洗濯機自体が汚れても掃除がしやすいなどメリットが多いそうだ。

◆ 2層式は全自動よりも汚れ落とし能力自体も高く、洗剤が少なくて済むらしい。また耐久性に優れるなどの特徴もあるそうで、洗濯槽のカビなどの問題も発生しにくいという。一般的には手間のかからない全自動洗濯機が使われるわけだが、今でも2層式洗濯機の製品が存在するのだから、需要がそれなりにある事になる。


携帯電話の呼び名(2/3)
◆ KDDIがG'zOneTYPE-XXを発売して少し話題になっていた。G'zOneシリーズはカシオが作ったものなのだが、既にカシオは携帯電話事業から撤退している。その後ヘビーデューティー系は京セラが引き継いだ事もあり、カシオの協力の下で京セラが開発をしたというわけだ。

◆ 3G停波という事もあり、何らかの受け皿も必要だった。堅牢性を兼ね備えた京セラ・TORQUEへの乗り換えを促進したそうだが、反応が悪い。このままでは数万人規模の加入者を失いかねないという事で9年ぶりのG'zOne登場となった。

◆ G'zOneに関しては根強い人気があるとの事で、3G契約者にたいして一定の販売台数が確保出来るとみたのだろう。auは(たぶん)これをガラホと呼ぶのではないかと思う。auはAndroidなどのOSを搭載してLTE網への接続が可能な、スマートフォンではない携帯電話をガラホと言っていたような気がする。

◆ ドコモはフィーチャーホンと言っていたかな、フューチャーホンではないけれど、フューチャー(未来の電話)と呼んでいる人もいたりして、訳の分からなさに拍車がかかるのである。

◆ いわゆる3G以前の携帯電話がガラケーなのに対して、4G対応品がガラホという事か。しかし4G対応でも日本製のスマートフォンはガラスマで海外製がグロスマだっけ、何だか訳が分からない。

◆ ワンセグや防水機能があるのがガラスマで、それらが搭載されていないものがグロスマだとの解説もあるが、これで行くとiPhoneもガラスマなのか。いずれにしても、ガラケーという言葉も含めて死語に近いものがある。

◆ それこそ古い人というか、従来型携帯電話を知っている世代からすればガラケーと呼ぶのが普通だよと言うのかも知れないが、今の若い人にガラケーと言っても何か分からないかも知れない。ドコモのオネーさんも、ガラケーという言葉はもはや(若い人の間では)使われていないと言っていた。

◆ 石川氏は自身の記事の中で「ケータイは「ガラケー」と称されることで、すっかり時代遅れな感が植え付けられてしまったし、MVNOも「格安スマホ」と名付けられたことで認知度は上がったが、MVNO事業者の首を締めてしまった感もある。」と書いている。

◆ まさに時代遅れの言葉なのだが、携帯電話の記事を書いたり紹介するエディタの年齢が、もはやオッサン領域に突入しているという事なのだ。確かにGz'Oneを使う層はオッサンかも知れなくて、だから記事の書き方は正しいのかも知れないが、世代間の違いを如実に表した呼び名だなと思った。

◆ いわゆる携帯電話の需要はそこそこあって、通話が出来れば良いという用途が存在する。手袋をしたままでも押せるハードウエアボタンが欲しいとか、小型で堅牢なものが欲しいなどの要求だ。高齢者などでも同様に、ボタン押して電話をかけるという機能があれば良いし、その機能が無ければ困るという人もいる。

◆ そもそも電話機内蔵の電話帳も使わ(え)ず、電話機のストラップに電話帳をぶら下げている人だっている。予め登録した所にワンタッチで電話が出来ますよ、みたいな機能を付けた所で、それより紙に書いていた方が確実だと言われてしまう。


雑誌の懸賞(2/2)
◆ 昭和10年から15年くらいの雑誌の懸賞の一部が掲載されている記事があった。小学生向けの雑誌なのだが、一等がオルガンだった。小学生の対象学年、小学3年生向けか5年生向けか、或いは男児向けかどうかによっても商品は異なっていたが一等のオルガンは外せなかったと言うことか。

◆ 男児向けではラジオもあった。トランジスタは発明されていないと思うので、真空管式と言うことになる。女児向けではレコードプレーヤや腕時計がある。

◆ 当時のこれらの価格がどの位だったのかは分からないのだが、かなり高額な景品だったのだと思う。昭和のラジオの価格を検索してみても具体的な価格まではよく分からず、中古が多く検索された。bingで検索するといくつかのページがヒットしたが価格は曖昧だった。月給の1ヶ月分程度と書かれているものもあった。

◆ ラジオの価格が月給1ヶ月分だとすると、一等のオルガンはもっと高価なものだったと思われる。こうした懸賞がどの位の頻度で行われていたのかは不明だが、雑誌業界の景気の良さというのか、そんなものを感じる。

◆ 昭和末期の頃まで雑誌の優位性は続くことになる。CQ出版のCQ ham radio誌は厚さが2cm位あったのではないだろうか。と言っても記事が多かったのではなく、殆どが広告だった。これは同出版社のトランジスタ技術でも同様である。

◆ これら雑誌は第三種郵便物許可と書かれていたが、第三種郵便物の許可を受けるためには記事の量に対する広告ページ数の制限があったはずだ。
おそらく広告ページの少ない頃に許可を受け、その後記事が増えずに広告ページだけが肥大していったのだろう。

◆ 週刊誌や月刊誌が大量に売れていたのは、情報源や娯楽の一部としての楽しみが少なかったからだと言える。
現代に於いては様々な情報が色々な手段によって入手出来、これによって雑誌の魅力は減少してしまった。

◆ 懸賞などでもインターネット懸賞が一般化してくるわけだが、Twitterによく見られるような「10万円が当選しました」系の詐欺が横行する。この当選しました詐欺を逆手に取って裁判を起こして本当にカネを貰ってしまうことは可能だ。

◆ 当選しました詐欺でも契約が成立しているとする判決があるので、少額訴訟を起こせばカネが貰えることになる。相手が不明なので情報開示請求を行い、投稿者を特定する必要があり、少し手間がかかる。

◆ こうした事を専門にやっている弁護士もいるようなので、当選しました詐欺犯を10人くらいリストアップしておけば労力に見合う以上のカネが入ってくる。以前にも書いたが当選しました詐欺とか、サイドビジネス勧誘詐欺の殆どは女性(女性名)だ。女性名の方が、相手が引っかかりやすいのか、それとも女性がやっているのかは分からない。


調光対応LED電球(2/1)
◆ LED電球や電球型蛍光灯は、位相制御型調光器には対応しないのが普通だった。しかしLED電球全盛となった今では、調光器の使えるLED電球も必要になってきた。

◆ 通常LEDは定電流ドライブされるので、入力電圧が変化しても光量が変わらない。LED電球によっては90V〜230V位まで使えるものもある。内部のコンデンサの耐圧やトランジスタの耐圧の限界までは電圧を上げられるわけだ。

◆ こうなると入力電圧を変えた所で光量が変化しなくなる。或いは平均入力電圧の下限までは変化が無く、そこよりも電圧を下げると急激に暗くなるかも知れない。これでは調光器が活かせない。

◆ LED電球を前提とした調光装置は、LED照明器具に直接調光信号を送るような仕組みになっていたりする。しかし既存の位相制御型調光器を使いたいという要望も多い。

◆ 調光対応LED電球のLEDドライバは、位相制御された波形を検出して調光信号(PWM制御の元になる信号)を作り出し、光量を可変する仕組みのものもある。波形を直接検出せずに平均電圧を検出するものもあるが、これだと電源電圧変動で輝度が変化してしまう。

◆ 位相制御というとトライアックとダイアックを使ったものが一般的で、入力電圧が一定値(ダイアックの導通電圧)に達するまではトライアックがターンオンしない。交流の入力電圧が徐々に上昇してダイアックのブレークオーバー電圧を超えるとダイアックが導通してトライアックをターンオンさせる。トライアックは印加電圧が下がるまでターンオフしないので、ようするに正弦波の立ち上がりの欠けた波形みたいな出力になる。

◆ 最近では逆位相と呼ばれるものがあって、波形をカットするのが立ち上がり部分ではなく立ち下がり部分になっている。立ち上がり(電流の消費が始まる側)の波形を加工しない方がノイズが少ないなどの理由だ。

◆ いずれにしても白熱電球やヒーターなどの電力制御に用いられてきた制御方法であり、蛍光灯やLED電球用のものではなかったわけだ。しかし今の時代は何でも出来る、と言ってしまうと語弊もあるが、ディジタル処理が小型で安価に出来る今は、需要さえあればコストの問題が解決出来る。

◆ 位相制御型調光器はやがて姿を消すとは思うが、それまでは調光対応のLED電球が活躍する事になる。今のところ調光対応LED電球の方が多少価格が高い感じもするが、製品によっては全て調光対応が謳われているものもある。分けて作るよりもまとめて作ってコストを下げた方が得だとの判断だろう。

◆ Wi-FiやZigBee対応のリモート制御LED電球も増えているし安価になってきている。中国ではZigBeeが流行っているというか多く使われているようで、Wi-FiとZigBeeのインタフェースを一台設置し、家の中はZigBeeで制御するみたいな感じだ。

◆ 中国のZigBeeが何MHz帯を使っているのか不明だが、小電力制御機器などは400MHz帯を使う。これは日本で使えば電波法違反なのだが、小型機器や玩具類などが沢山日本に入ってきている。