セルフレジ(10/30)
◆ ホームセンターなどでも導入が進んでいるセルフレジだが、仕組みとしては商品の重さを量っているだけだ。自分でバーコードをスキャンしてその品物を秤に乗せると、スキャンされた商品と重さの整合性を確認するような仕組みである。
◆ セルフレジによる万引きが多いという話で、一体どうやるのかと記事を読むと似たような別の商品をスキャンする。例えば1,000円で100gの商品の代わりに、別の(家から持ってきた)100円で100g相当の品物をスキャンすることで、金額は900円下がると言う事だ。
◆ 仕組みを騙すという点で考え方は正しいが、家から持ってきた商品のバーコードが、システムに登録されていないものだったりすると簡単にばれてしまう。また他の安い商品のバーコードを貼り付けるという手を使った人もいるようだが、これは重さが違うのでバレる。
◆ 同じ重さで価格の違う商品を複数買い、最も安い商品をスキャンして高い商品を秤の乗せていく方法もある。例えば980円のフライパンと1万円のフライパンを買い、980円のフライパンをスキャンして1万円のフライパンを秤に乗せる。その後980円のフライパンも正しくスキャンして秤に乗せる。
◆ 多少重さの違いがあったとしても、秤の分解能や判断基準があるので、上手く行ってしまう。食品などでは重さが書かれているものが多いので、この手が使われる。スキャンはミカンの缶詰で、秤の乗せるのはキャビアの缶詰、みたいなものだ。プロの万引き犯は手品師のごとくの手さばきで商品入れ替えを行うと言われるが、素人は大抵捕まる。
◆ セルフレジで人件費節約と言うが、セルフレジの導入コストと万引きによる損失を考えると、現状のシステムでは雑すぎると言う事らしい。秤に乗せる商品をカメラで画像確認するシステムなどもあるそうだが、品物が重なったり傾いたりすると認識率が悪くなる。
◆ システムとして良く出来ているのはユニクロなどの使う、RF IDを使ったものだ。これは所定の場所に商品を放り込めば、システムがIDをスキャンして合計金額を出す。人間が介在しないので不正が行えないのだが、RF IDを付けなければいけない。
◆ 海外では紙にCOB的にRDIDデバイスを挟み込んだものも使われている。コストを抑える事と、従来のバーコードラベルに近い貼り付けが出来る。日本の場合は人件費が安いので、あえてセルフレジを導入しなくても良いと考える所が増えたそうだ。少し前まではセルフレジ屋は儲かっていたのに。
◆ コンビニなどの無人化もあるのだが、設備コストと人件費を考えると割に合わないのだとか。現状では機械による処理よりも、混雑時には人員を増やすなどした方が平均売り上げが上がるのだそうだ。無人化の場合は処理の限界以上は客を店内に入れられないことになり、昼休み時間帯など混雑時の売り上げが減る。
◆ 電子化で不正防止効果を上げたのはSuicaやETCではないだろうか。Suica定期券は中抜き(乗車駅1区間と、下車駅1区間の2枚の定期券を使う方法)を不可能にし、ETCは通行券の計画的交換を不可能にした。
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