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過去の雑記置き場


石丸電気が消えて10年(11/1)
800MHz帯寄こせ(11/2)
値切らないと死んでしまう人(11/3)
NFC決済に舵を切った楽天は正しいのか?(11/4)
物語と現実(11/5)
フォレスト・ガンプ(11/6)
広告の流れはいつも一緒(11/7)
衛星コンスタレーション(11/8)
価格競争が起きにくい田舎(11/9)
トヨタの手法は正しいのか(11/10)
大規模農業は出来るのか?(11/11)
プラスチック削減(11/12)
枯れた木(11/13)
品名は厳格であるべきか(11/14)
COCOA(11/15)
自動運転は商用車から?(11/16)
昭和のベッドタウン(11/17)
昔は良かったのか(11/18)
昔の車は良かったのか?(11/19)
原発で作る電力は安いのか?(11/20)
マイナンバーカード(11/21)
間違い電話(11/22)
イカは光に集まってくる(11/23)
対応バンド論(11/24)
各社の言い分(11/25)
TV視聴時間(11/26)
回転寿司チェーンの闇(11/27)
設計は正しいのか?(11/28)
人口減少(11/29)
ラピダス(11/30)


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ラピダス(11/30)
◆ 日本で次世代半導体を開発するのだそうだ。次世代と言っても微細配線の追求的な、製造技術によるところが大きい。元々微細配線などは日本で出来ないことではなかったのだが、商業的に失敗している。

◆ 台湾のメーカに比較すると納期が3倍でコストが2倍みたいな世界だった。確かに信頼性だとか歩留まりは確保できた(と、ファブは言うが数字は未公表)が、何しろ価格が高かった。これって歩留まりが悪いからじゃないの?みたいな事さえ考えたくなる。

◆ 設計も含めた納期の遅さも日本風で、一々手続きを踏んでいたらデバイスがいつ出来るのか分からない。台湾メーカは特急料金を払えば別のラインで作ってくれたりするし、それがかなり早い。それこそ理論限界みたいなスピードでICが出来上がる。

◆ 日本が半導体で勝つためには価格の面やスピード面で台湾に勝つ必要がある。もしそれが可能だったら、そもそも日本の半導体事業は衰退しなかった。

◆ 土地代が高いとかエネルギコストが高いとかで競争力を失い、短納期での製造にチェレンジせずに消えていく。まあ国の補助が貰えるのかも知れないが、そうすると余計に自分たちで頑張らなくなってしまう。

◆ 米国では半導体の国内生産に向けて7兆円以上の予算を投入するという。日本ではこれまでに6千億円ほどを使ったそうだ。なおラピダスでは2030年頃には生産ラインを立ち上げたいとする。

◆ 現状日本で作れるのは40nm配線程度のものであるが、技術が無いと言うよりは需要がない。微細配線の需要があれば設備投資を行うのだろうが、凄い額の投資が必要なので需要がない以上設備は作れない。

◆ ラピダスで2nmの製造ラインを作ったとして、一体何を作るのだろう。製造ラインは出来ました。でも納期と価格の問題で受注できませんでした、やっぱりファブは台湾に限りますねで終わったりして。

◆ 過去には携帯電話用デバイスの国内製造だとか、国産OSの開発(ソフトバンクに潰されたけど)などもあった。では今日本でスマートフォン用のSOCが作れるかと言えば、それは無理だ。日本人はアルゴリズム設計などはあまり得意ではないので、高性能なSOCを作るのは難しい。時間を掛ければ開発できると思うが、時間を掛ければ他社に負ける。

◆ 得意としていた製造に関しても、台湾や中国の足下にも及ばない状態になってしまった。家電製品などに使うためのSoCなどの需要はあるが、コスト的に国内で作れるのかどうか。更に言えば微細配線の必要性が薄い。

◆ 微細配線にするとデバイス代は下がる(デバイスの価格は土地(シリコン面積)代だから)が、製造コストが上がる。ものすごく沢山の量を作る半導体であれば微細配線は効いてくるのだが、そうでない場合は"枯れた技術"を使った方が安くなる。

◆ 日本の半導体工場で数十nm配線が主流だというのも、設備償却の問題や要求仕様などもあって、一番コスト的にこなれているからではないだろうか。数十万個レベルのデバイスであれば、トップクラスの微細配線にチャレンジする必要は無いというか、実際にはコスト的に不可能だ。


人口減少(11/29)
◆ 少子化対策などによって合計特殊出生率の数字自体は大きな減少はなくなっている。しかしそもそも人口が減っているので、出生数自体は少なくなる。

◆ 厚労省の統計では、家計負担の大きさを考えると子供が欲しいと思っても現実的には作れないと答えた人が多い。景気低迷の中にあっては仕方ないことでもあるが、社会構造自体にも問題があるのではないだろうか。

◆ 国は女性も働け働けと言っているわけだが、仕事のために子供が作れないとした割合が15%くらいある。経済的問題とした56%よりは低いのだが、住環境問題とした11%よりも高い。

◆ 北欧において出生率が高いのは社会環境が整備されているからだと思う。ゆりかごから墓場までと言われる社会保障などは、国民に安心感を与える。税率が高くてもリターンが大きいので国民はあまり文句を言わない。

◆ 日本の場合はゆりかごから墓場まで納税義務を背負わされるが、リターンが希薄だ。利権団体が寄って集って食い尽くしてしまうからであり、これは昔から構造が変わっていない。

◆ 少子化とは直接関係はないが、静岡県で逮捕された教師は11月時点で11人と月間平均一人だそうだ。男性教員数は小中合わせて4.5千人程度(おそらく私立校も含む数字だと思う)なので逮捕者率0.2%といったところだ。

◆ 11月に逮捕された教員は淫行、春頃だったかに逮捕された教員は誘拐、他に盗撮やわいせつ画像を公開した罪などに問われた教員もいる。県教委は全職員にチェックシートを渡して危険性がないかをチェックしたらしいし、淫行教員もモラル教育は受けていたのだそうだ。

◆ 夏には幼稚園バスでの幼児死亡事件があった。11月になってからも同様な置き去り事件が起きそうになったが、関係者が気づいてバス運行会社に連絡、事なきを得たそうだ。バス運行会社では2名の乗務員がいたそうだが乗務員Aは「乗務員Bが確認したと思った」と言い、乗務員Bは「乗務員Aが確認していると思った」と言い訳をした。

◆ 親の負担の大きさは学校関係の"仕事"にもある。○○係的な手伝いがあり、共働き世帯においては非常に厳しい状況になる。学校の行事のボランティアを優先すれば仕事を休むことになり、収入の減少や場合によっては職を失うことにもなりかねない。しかし学校行事ボランティアを断れば、他の父兄からクレームが付く。

◆ それこそ昭和の中期であれば核家族も共働きも少なかったのだろうが、今はまさに時代が違う。こうした部分の負担は小さくはなく、2人目の子供を作らない(作れない)理由にもなっている。

◆ 少子化対策は社会全体で考えるべき必要があり、補助金を出したから良いじゃないかみたいな簡単な問題ではない。特に爺さん議員連中は、女は子供を産んでいれば良いんだよと位のことを平気で言う。

◆ 日本の将来が明るいかと言えば否であり、景気低迷と増税の嵐の中で厳しい生活を強いられる割合が減るとも思えない。人口が減ろうが子供が減ろうが、何が何でも予算増大を目指す財務省がある限り、いくら増税したって使う方が多いのだから金が不足する。


設計は正しいのか?(11/28)
◆ なんとなく不安定そうな設計は正しいのかどうかという検証がある。厳密に言えば正しいのかどうかではなくて、必然性があるのか否かなのかも知れない。

◆ ずっと前に某社のLCDパネル用の液晶注入タンクをみたことがある。内部の部品の抑えがまさにリンクのページのような感じになっていて、ネジの微妙なテンションで傾きなどを微調整するものだった。調整後はダブルナットで締め付けて固定した。力が加わったり振動が発生する場所ではなかったが、なんとなく不安定そうだなと思ったものだ。

◆ ネジや締め付けられる金属は素材そのものの安定性、温度変化によるものだとか経年変化によるものなども考慮されているのだよという説明だった。

◆ 見た目は不安定そうなのだが、そうしないと実現できないのだから仕方がない。例えば送りねじ方式の可動装置などは、まさに送りねじそのものが位置決めをしている。

◆ 機械ものだけではなく、電気回路にしても同じようなケースはある。そうしなければ実現できないと言う事は少ないが、そうすることによってコストダウンになる設計はある。

◆ 例えばバイポーラデバイスに於いて、電流帰還バイアスにするのか電圧帰還バイアスにするのか、などもその一つだ。安定性を考えれば電流帰還バイアスを使いたいわけだが、電源電圧に余裕がないとか、コンデンサの1個を減らしたいとか、バイアス電流の変化にブロードであるとか、様々な理由で電圧帰還バイアスが使われる。

◆ 場合によっては固定バイアスだって使われないわけではない。リニア動作領域が狭くて良いのならば固定バイアスでも回路は実現できる訳で、電子部品が高価だった頃の電子玩具などは、まさにギリギリの設計がされていた。

◆ 最近だって中華LED懐中電灯など、電池の内部抵抗に期待した、LEDと電池を直結なんてものだってある。こうなると設計の必然性と言うよりも、単なる乱暴な設計じゃないかと言いたくなる。

◆ 部品を少なくするとかコスト云々の話ではなく、性能を実現するために不思議な回路、いや不思議と言ってはいけなくて、十分考え抜かれたものなのだろうが、回路図を見ただけでは何がどう動くのかよく分からないようなものがある。

◆ 個人的にその代表格ではないかと思うのが旧トリオ(KENWOOD)のアマチュア無線用トランシーバだ。送信部は常識的回路だとしても、受信部のAGCだとかSメータを振らせるための回路だとか、ゲインコントロール部分など、中々見応えがある。

◆ 設計の意図としては、そのトランジスタやFETに応じた(ゲイン制御のための)適切なバイアスを作り出す回路という事になるのだと思うが、中々複雑だ。まあ昔のAM変調回路なども、C級アンプ複数段の増幅回路の、最終段だけではなくその前段にもコレクタ変調をかけるという、これってやってみたら上手く行った的な設計?みたいなものもあった。


回転寿司チェーンの闇(11/27)
◆ Blogでは何度か書いているが、スシローの値上げの影響は小さくはなかった。来店客数が少ないと店に行きたくなくなるみたいな、並ばずには入れて良いじゃないかと言われればそれまでなのだが、そう単純でもない。

◆ マクドナルドやAppleが行列人員を雇って、さも人気がある風に見せかけることにも意味があるのだ。そんなに並んでまで食べるのは嫌だと思うギリギリ、これだけの人が並んでいるのだから並ぼうと思わせる所を狙う。

◆ 実際スシローにしても、並ぶのは嫌だけれど人気があるから仕方がないなと思わせるものがあった。私ははま寿司にも行くが、少なくとも以前はスシローの方が美味しかった。

◆ スシローはコストカットに余念がなく、人件費の削減と自動化の推進で利益を上げた。これによって原価比率を上げることが出来、それが味にもつながるという商売を続けてきた。

◆ スシローの社長は経営コンサルタントを名乗る人物で、経営のプロを自称する。しかしそのプロが躓いたのがおとり広告だった。これは経営判断で行われたとみるのが自然で、何しろ社長は経営のプロなのだ。不正行為が社長の許可無しで行われたとは考えにくい。

◆ それにしても、普段の経営手法が真面目なものであれば役員などはおとり広告に反対したはずだ。もしかしたら周囲にイエスマンだけを集める手法だったのかも知れないが、それにしてもだ。

◆ しかし乱暴な経営によって利益を拡大するのが持ち味だったとすれば、おとり広告は普通に(役員などに)受け入れられただろう。社長がやれというのだから間違いはないと。

◆ このおとり広告によるダメージは計り知れないものがあり、いわゆる食の信頼を失う事態となった。おとり広告を出すような企業の作る寿司は安全ではないかも知れないと、客足は遠のいた。ただ私の感覚からすると、おとり広告発覚以降もそれほど客が減った感じではなかった。むしろ値上げによるインパクトの方が大きく見えた。スシローでは店員数を減らすなどしているようだが、果たして次期決算ではどんな数字が出てくるのだろうか。

◆ 社長が逮捕されたのはかっぱ寿司だ。はま寿司の内部データを持ち出したり、はま寿司の従業員にデータを送らせたりしたというもの。これはソフトバンクからデータを持ち出して楽天に移籍した人間同様の行為だ。

◆ 普通の会社であれば自浄作用が働くのだが、相手が楽天では仕方がない。かっぱ寿司の場合は社長自らと言う事なので、これも阻止は出来なかったことだ。これを熾烈な競争と表現したメディアもあるが、産業スパイ的行為は競争ではない。

◆ ソフトバンクの1000億円訴訟はどうなるのか。1000億円の根拠は不正競争防止法5条2項の解釈による、利益を侵害された側の損害額だ。楽天側は元従業員単独の犯行であるとして争うと思われる。なお元従業員への求刑は懲役2年、罰金100万円で、判決はもうすぐ言い渡される。


TV視聴時間(11/26)
◆ TV視聴時間は年を追うごとに減少している。総務省の調査では10歳代の平均視聴時間が一日辺り60分(2015年)となっているが、NHKの調べによれば約100分(同)となる。

◆ いずれにしても減少傾向に違いはなく、視聴時間の多かった高齢世代も減少に転じた。これはTVをあまり見ない世代が中高年になってきたためだと思われる。

◆ NHKは、なのでTVを観ない世帯からも受信料を取ろうとしている。観ないものに対しては受信料とは言えないから、放送料負担金とでも言い直さなければいけないか。NHK職員の給料はかなり高いが、それでも金が余りまくって突っつかれている。これはいけないと、がっぽり金を使って建物を造るとか言っていたっけ。

◆ この辺りは特定財源の無駄遣いと同じだ。金が貯まりすぎないように、適宜無駄に金を使って残高を減らす。金が足りなくなれば国民からむしり取れば良い。まあNHKも官僚も似たようなものだから、考えることも似ている。

◆ 私は平均すると1日辺り30分くらいはTVを観ている。食事の時などにニュースを見たりする程度で、特別観たい番組でもあれば録画するのだが、録画をしても観ない事のも多い。まあ録画ものであれば観たいところだけを観ることが可能なので、ストレスは少ない。

◆ 録画を観ているとかVODで観ている感覚で、放送を見ていてもついついスキップさせたくなるみたいな番組は多い。特に静岡ローカル局などは放送ネタがないものだから、通販番組みたいな時間がある。CMにしてしまうと時間規定があるので、各社の宣伝を一定時間行うみたいな番組?だ。

◆ 一時期使っていたSONYのBDレコーダはCM飛ばしがやりにくく、余計に録画を観る機会が減っていた。なお最近のモデルではPanasonic製よりもチャプター精度が高いそうだ。SONY製は編集機能が優秀という話で、ライブラリの作成みたいな作業はやりやすいのだとか。

◆ そうそう、SONYのBDレコーダはTV用のアンテナ出力レベルが低かった。もしかしたらAMPが入っていないとか?昔のPanasoni製もアンテナ端子の出力レベルが低かった。少し前に頂いたPanasonic製は減衰しないか少しレベルが上がって出てくる。

◆ トランスで分配するとロスは3dBだがアイソレーションが悪くなる。抵抗だと6dB以上のロスになるので、簡易的には抵抗分割かトランスで分けて(アイソレーションを上げるために)PADを入れるかな。

◆ TVもIPサイマル放送をすれば良いと思う。そうすれば中身のないローカル放送を見ないで、中央のニュースなどを見ることが出来る。例えば静岡県内でのニュースにしても、中央局の報道の方が詳しいことが多い。ローカル局では取材にも限界があるというか、取材費も出ないのだ。

◆ 放送局が放送局として存在するのは難しい。視聴者数が減っているのでCM代も減少する。そもそも日本の人口が減っているのだから、広い意味では斜陽産業だ。地方の信用金庫が存続の危機だと言われているように、地方のTV局だっていつまで保つか。


各社の言い分(11/25)
◆ 決算の場で各社共に楽天は勝手だみたいなコメントを出していた。1年で明け渡せ、既存事業者は800MHz/900MHz帯を10MHz幅に削り、楽天には最低15MHz幅、本来なら20MHz幅を割り当てて良い筈だという。

◆ 今までの常識からすれば楽天の言い分は突拍子もない。いわゆる有識者からも楽天は乱暴だとの意見が聞かれる。それでも楽天が強気に出る、出られるには政治と金の関係があるからだ。

◆ 電波法的には免許が切れた以降はその周波数を明け渡す事になるので、撤去費用は免許社が負担することになる。一方で免許期間中での明け渡しでは、従来から新免許人が費用を負担している。

◆ 通常携帯電話の周波数の免許は、特段の理由がない限りは継続して与えられる。それを突然次の免許はあげないよとした場合に、既存3社は反発しないのだろうか。これが許されるとすると、5年後にはドコモの免許は全部撤廃ね、と言う事が許される話になる。

◆ ネゴ(ネゴシエーション)こそビジネスの基本だとする企業と、口利きこそ政治家の使命だとする自民党ががっちり手を組んだ、みたいな所もある。

◆ ただ仲良しの安倍前総理が亡くなってしまったわけで、この先楽天の影響力がどの程度になるのかはよく分からない。某自民党議員のホームページでは楽天は凄いよ、素晴らしいよと書いている人もいたりして、この辺りは金というか票というか、まあ統一教会と同じようなものだ。

◆ 開かれた電波行政でもないのだが、ソフトバンク問題をきっかけにして有識者会議などが開かれるようになったのは国民にとって少しメリットがある。元々はソフトバンク問題をきっかけにしたものだが、天下りを殆ど受け入れていなかったソフトバンクと、ジャブジャブの楽天でこれほどまでに政府の対応が異なるのも、中々面白い。審議されていた電波オークションの話しすら聞かれなくなったのだ。

◆ あの社長の云々を暴露した方が亡くなったという事も記憶に新しく、有識者の方たちも長生きしたいよね、なんて言われれば首を横に振る勇気は失せる。これが各方面に力を発揮するという事なのだ。

◆ 孫さんが現役だったら文句の一つも言うのだろうが、いや、同じ穴の何とかで知らんぷりするかな。電波行政が政治に負けるのを、あの頃の熱かった孫さんだったらどう見るのかな。

◆ 実際政治家の力は結構強くて、口利きをして貰えれば補助金となどの審査も優先して通して貰える。この辺りは官僚と政治家が仲良くしている部分で、ようするに利害関係が一致している。

◆ メガソーラー汚職は派手にやってバレてしまった例もあったが、日本の企業と政治家と官僚というのは、そうした面で仲良くやっている。だから災害バブルで皆が喜び、被害を受けた国民だけが苦しみつつける図式が生まれる。

◆ ドコモやKDDIも天下りは受け入れているものの、今の時代派手には動けない。しかし楽天の場合は"捕まるまでは無罪"の精神で攻めてくる。


対応バンド論(11/24)
◆ SIMロックと共に語られた"BANDロック"に関して、ガイドラインが設けられる見込みだ。対応バンドに関する説明を必須とするとか、利用者が持ち込んだ端末が持ち込まれた事業者で使えるのかどうか、どの程度使えるのかを説明させる案がある。

◆ これはショップでの手間が増える事になり、持ち込み端末契約料とか、端末対応バンド説明料なんてものを取られたりして。これまでのように、他社のことは知りませんでは済まされなくなる事に、各事業者は反発するだろう。そもそもインチキ1円販売をしておきながら販売手数料を取るという、おかしな事をやるのが事業者だ。キャリアショップが赤字だというのならショップ数を(ドコモのように)減らせば良い。

◆ 従来からシャープは、各社納入モデル共に各社のバンドに対応していた。一方でSONYは厳格に各社納入用を分けていて、各社共通のバンド以外では事実上使えないようにしていた。

◆ 以前にも書いたがドコモのXperiaはソフトバンクの900MHz帯には対応しないが、海外に持っていけば900MHz帯での通信が出来るようになる。いかにもSONYらしい所なのだが、BANDロック論が出てくると早速仕様を変えた。

◆ 1.5GHz帯への対応はドコモ版だけなのだが、その他のBANDは各社対応にした。といってもハードウエア的に変わったわけではなく無線部の対応テーブルを書き換えたくらいだ。何も言われなければ好き勝手をやるけれど、名指しされたら改心するよみたいな対応である。

◆ キャリアショップで他社のバンドへの対応の有無の説明が必要となれば、一言「全社で使えます」で済ませたくなるだろう。だったらメーカ納入モデルをSIMフリーモデル同様にすれば良いという理屈だ。

◆ 事業者モデルが各社で使えるようになると、通信障害時のデュアルSIM論も現実的になってくる。契約をどうするかにもよるのだが、使わなければランニングコストゼロのpovo風な契約が生まれるのかも知れない。加入者減少が続くソフトバンクは、2nd契約として使って貰えれば契約者数が増やせるとあって前向きだとか。

◆ 非常時にソフトバンクに切り替えたら圏外だった、なんて事が起きなければ良いけど。特に山間部などは圏外が多く、エリアマップは嘘だらけである。非常時の別事業者/別契約論が進むのならば、各社のエリアマップがどの程度正確なのかも調べてほしいものだ。

◆ ソフトバンクと楽天は会社自体がアレな訳だから、売るためなら何でもアリだ。有利誤認だと言われないために小さく注釈を書いている。シミュレーションの結果だから実際は知らないよと。そのうち「個人の感想です」とか、「マップはイメージ」ですなんて注釈を入れたりして。

◆ そういえば楽天モバイルはカバー率○%と広告で謳うのは控えたのだろうか。20年前ならともかく、今時カバー率の数字を出すんですかみたいに言われていた。どこそこで使えますみたいなCMもあったが、まあ逆効果だろうな。今はどこでも使えるのが当たり前なので、あえてここで使えますなんてやったとしても、普通の人はCMの主張する意味が分からないと思う。


イカは光に集まってくる(11/23)
◆ イカ釣り漁船は集魚灯を点灯してイカを集め、捕獲する。古くは白熱電球、1灯あたり5kW程度の電球を数十個使ったそうだ。白熱電球から寄り光量の多いハロゲンランプになり、更には短波長域を多く含むメタルハライドランプになったという。

◆ イカの好む波長は470nmから500nmあたりだとされ、その波長を効率的に出すにはメタルハライドランプが都合が良かったわけだ。メタルハライドランプの総消費電力は100kW〜300kWにもなるというのだから、光を出す為のエネルギ消費量も馬鹿には出来ない。

◆ 近年ではLED化が進むものの、設備のイニシャル費用が高いために、今ひとつ普及が進まないとも言われる。LED化によって消費電力が幾分減るが、発光効率はメタルハライドランプとそう大きくは違わない。しかし単方向(海面方向)にのみ光を発することで、総合効率は良くなる。

◆ またいったん集まったイカは、減光してもその付近に留まるのだそうだ。この性質を利用し、イカが集まったらLEDの光量を下げることで、電力量の節約を行う。メタルハライドランプの寿命は数年だが、LEDであればより長く使える。こうした点もアピールポイントにはなるのだが、設備の多くを入れ替えなければいけない。

◆ 集魚灯部分と電源部分は別になっていて、集魚灯内に定電流回路が入っているような構造ではないものもある。光量調整や大電力の制御など、LED集魚灯数十灯に1台の電源ユニットが必要だそうだ。

◆ 将来的には集魚灯内にLEDのドライブ回路が入り、有線あるいは無線で光量制御が行えるようになるのだろう。メタルハライドランプはある程度の温度を維持(自己発熱で維持できる)すればいいが、LEDは放熱が必要だ。

◆ イカの種類によって好む波長が微妙に異なるそうだがLEDはスペクトルがシャープなので、上手くイカに合わせられるのだろうか。青と緑のLEDを組み合わせて、人間の見た目的にはシアンであってもイカにとっては明るい白と暗い白にしか見えなかったりして。

◆ 現状ではいわゆる産業用のLED灯がメインだが、この分野でも中華の威力は大きいだろうなと思う。ウチでは水槽照明に中華作業東を使っていて、以前に使っていたものは半年で壊れていた。しかし現在使っているものは来月で使用期間が1年になる。以前に使っていたものよりかなり薄型化されたのは発熱量が減ったからだ。実は光量自体も減っているのだが、まあ寿命が長いから我慢しよう。

◆ ウチで使っている作業灯は入力電力が10W程度なのに対して、漁船用の集魚灯となると数kWの電力になる。なので民生用を沢山使うというレベルではなくなるのだが、信頼性を上げつつある中華各メーカは産業用機器の分野でもシェアを増やすだろう。

◆ 測定器などでもかなり安価に色々出てきている。まあ産業用に使うとなると精度や確度の問題がどうなのかなど、心配なところは多々あるのだが、数年後には一流と呼ばれる計測器メーカと遜色ない信頼性になるのではないだろうか。


間違い電話(11/22)
◆ マンションか何かの保証会社から間違い電話がかかってくる話は以前に書いた。最初にかかってきたのは契約者の保証人か?みたいな電話だった。契約者名は女性だった気がする。

◆ 次にかかって来たのは、○○さん宛の荷物を預かっていますよという内容が留守番電話に入っていた。これは面倒なのでブロックした。

◆ その後ルームバンクインシュアという所から電話がかかってきた。これもマンションか何かの保証会社のようだ。電話番号で社名と営業内容が分かったので、ブロックした。すると今度は、この会社が携帯電話を使ってかけてきた。携帯電話の番号も検索できたので、これもブロックした。

◆ アパートやマンションの保証会社という所は相当しつこい。間違い電話ですよと言っても信じてくれないので厄介だ。契約者が家賃を踏み倒したのかどうかは知らないが、私にしてみれば迷惑な話である。

◆ いや、間違い電話であることを信じてくれるのなら、単なる間違い電話なので気にすることでもない。しかし相手は私が契約者か保証人だと思っているところが迷惑なのだ。例えその会社に行って間違い電話ですよと言ったところで、「代理の方ですか?又電話しますね」で終わるかも知れない。

◆ 自分が自分であることを合理的に証明するのは難しいわけだが、自分が特定の他人ではないことを証明することもかなり難しい。昭和中期の頃のえん罪事件を見ても、犯人を作り上げてしまうくらいの勢いで不正なことを行ったわけだ。

◆ おそらく警察に行ったとしても、電話番号を変えれば済むことじゃないですかと言われるだろうから、電話をさせないためには裁判所の命令を出して貰うくらいは必要だろう。ということで、現状ではいささか消極的ではあるがブロックしていくしかない。

◆ 電話帳ナビアプリで、ある程度は携帯電話番号が検索できるので怪しげな電話には出ないことだ。若い人などは特に、知らない番号からの電話には出ないという。電話帳に登録されている以外の番号からの着信を拒否設定している人もいる。

◆ 私の場合は、電話帳登録以外の番号からの着信を拒否する訳にはいかないのが現状だ。家にいるときには携帯電話を部屋に置きっぱなしにしている事も多く、電話が鳴っても気づかないこともある。この場合、1分(だったかな)以上コールされれば留守番電話になるので、用事があれば何かメッセージを入れるだろう、位に思っている。

◆ 時間のあるときであれば、この番号は何かななどと考えながら電話に出てみる。と、カニカニ詐欺だったりする。そういえばカニカニ詐欺ってこの時期じゃなかったっけ。

◆ カニカニ詐欺は北海道○○水産とか、それっぽい名称を名乗る。明るく元気で調子の良いオッサンが、いつも買って貰っているよね、みたいな調子の良い口調で話しかけてくる。ま、私の場合はこうした電話セールスでものを買ったことがないので、一発で嘘だと分かる。


マイナンバーカード(11/21)
◆ 国民を一元的に管理したいとする政府だが、マイナンバーカード(やがてはマイナンバーアプリ)の発行は進まない。私の場合は確定申告の都合があるので仕方なくマイナンバーカードを持つことになった。

◆ マイナンバーカードを作るとカネが貰えるよとやってみたものの、発行までが面倒なこともあって、それでもなお作らない人が多い。まあマイナンバーカードがあっても何の役に立つわけでもないし、それこそ紛失時のリスクを考えれば要らぬものは持たない方が良いと思う人も多いはずだ。

◆ 何としてでもマイナンバーカードを持たせたいとする政府は、健康保険証の代わりにマイナンバーカードを使えるようにし、健康保険料の取扱手数料を値上げし、最終的には健康保険証を廃止する。マイナンバーカードの申請は任意だけれど、これがないと医療機関を受診出来ないもんねー、ザマア見ろという事だ。

◆ 更には運転免許証との併合も時期を早めるという。マイナンバーカードの発行は任意だけれど、これがないと運転が出来ないからね〜とほくそ笑む。そこまでやるならマイナンバーカード携行に関する法律でも作って、強制取得させたら良いのに。

◆ NHKは全国民から受信料を取ろうとしているのに、マイナンバーカードはそれが出来ないのか。私はマイナンバーカードの発行が云々というより、国民背番号制はどうなのかと思う。日本国民は管理するのに中韓人は管理しないとか、日本国の学生からはカネを取るのに、海外の学生には金を撒くとか、これも自民党が統一教会に汚染された結果なのかなと思いたくもなる。

◆ マイナンバーカードにはマイナンバーが印字されているのだが、何故これが印字されているのだろうか。パスワードは3種類も設定されていてわかりにくいのに、番号は見放題で意味があるのか。それこそRF IDの入ったカード一枚で、氏名も番号も何も記載されていない方が良い。

◆ 警官がマイナンバーカードを読もうとしても、運転免許に関する事項しか読めないようにする。医療機関が読もうとしても健康保険医関する情報しか読めないようにする。

◆ 最近は金融機関ではない企業でもマイナンバーを寄こせとか、マイナンバーカードをマスクせずに写真を撮れなどと言って情報を収集している。現時点ではマイナンバーがあったところであまり役には立たないが、様々なものとの統合が進んでメジャーになれば、マイナンバー収集企業は更に増えるしその管理体制も心配になる。

◆ 例えばヤフーIDを申請するにはマイナンバーが必要ですとか、楽天にマイナンバーを登録するとポイントが2倍ですとか、いかにもやりそうではないか。マイナンバーを要求するには政府の許可が必要で、許可番号によって個人のマイナンバー情報の暗号が解ける、位の事は必要だ。

◆ で、住基カード同様にマイナンバーカードはやっぱりやめます、来年からは次世代マイナンバーカードにしますね、予算は9千億円ですけどね、これで電通とパソナも安泰ですね、なんて事を普通にやってしまうのが中央省庁なのである。


原発で作る電力は安いのか?(11/20)
◆ エネルギコストの上昇は日本の経済に重くのしかかる。原発推進派が言う原発による発電コストは1円/kWhだそうだ。一方で様々な費用、つまり政治的ばらまきだとか、原発アピール用のパンフレット作成やその廃棄費用などを含めると、12円/kWhになるとする試算もある。

◆ 太陽光発電は12円/kWh前後だそうで、これを40円くらいで売るのだから儲けは大きい。例えば10MWの発電所の場合は年間10GW以上の電力が得られるので、収入は4千億円以上になる。ただ最近では売電コストが下がっているので、これほどの売り上げはにはならない。

◆ 発電コストの安いのはLNG火力で、燃料費が安く済む事が利いている。LNGは水素分が多いので炭酸ガス排出量も少ない。なので欧州などでも好んで使われていたわけだが、そのガスがロシアから入ってこなくなる事で混乱が起きた。

◆ 原子力発電のコストを下げるには政治的ばらまきを少なくすれば良いのだが、利権の塊なので上手く行かない。皆でよってたかって金を持って行ってしまう。原発付近の自治体にも金はばらまかれ、それは原発が稼働中でも停止中でも変わらない。

◆ こうした政治的構造がある限り、原発による発電電力は安くはならない。電力会社は原発の管理がうまく出来るとは言いがたいし、老朽化した原発を無理矢理的に動かしている事は安全面での不安につながる。だったら古い原発は解体して、最新のものを作れば良いという話なのだが、解体費用が嵩むとか解体した後の廃棄物を捨てるめどが立たないから無理なのだ。

◆ 日本の原発は水冷なので海の近くに作る事になり、津波対策が必要だ。原発事故時に、ジェット気流に乗って放射性物質が首都圏に飛んでこないように、原発の場所は中部地方にないことが望まれる。原発は安全だよ事故など起きないよと言うのは国民に向けた言葉であり、実際には事故を想定した建設場所選びが行われている。

◆ 原発が近くにあるのは不安な訳で、特に日本の場合は原発事故は起きない想定なので避難場所も避難経路も考えられていない。その代わり付近の自治体にはお金をあげるよ、だから死んでも我慢してねみたいなやり方だ。

◆ 福島の原発事故で千葉辺りまでは放射線被害が及んだ。従って東京を守りたいというのであれば、福島以北に作らなければいけない。付近住民が云々と言うことがないように、原発建設場所から半径50km程度は立ち入り禁止場所にする。南相馬辺りに原発を作ろうとすると、郡山や福島がギリギリのラインになる。

◆ この土地を全部国が買い取るには金がかかるが、中長期的に見た自治体への金の供給などを考えれば、あながち無理とも言えない気がする。かなり広い土地が手に入るので、放射性物質の放射線量によってその土地のどこにそれを放置するなり埋めるなりするのかを考えられる。

◆ 原発の周り50kmを放射性物質の廃棄物埋蔵場所とすれば、そこそこ有効な活用が出来るのではないか。原発は安全だというのなら、その人たちの社宅でも建てたら良い。


昔の車は良かったのか?(11/19)
◆ ビンテージカーとかクラシックカーと呼ばれるものは別として、一般的な量販車は今の自動車よりもずっと性能が低く、古き良き時代的な特徴もなかった。

◆ エンジン出力は2000cc車で120馬力とか130馬力くらいで、しかもグロス馬力(エンジン(ほぼ)単体で計測した数値)だった。昔のコスモ2000ccは4気筒で110馬力くらいだったかな。最高速度なんて150km/hあたりまでしか出なかった。それに比較したら125馬力のRX-3は180km/hまでメータは振ったのだから立派だった。

◆ パワーウインドゥは高価格車専用の装備だったし、オーディオ類だって大衆車にはラジオくらいしか付けられていなかった。エアコンも純正品がオプションで、むしろ純正品よりも安価なクーラが沢山売られていた。

◆ カーナビなんて概念はなく、トヨタだったかカセットテープに地図データを記録してそれをロードし、電子コンパス(ホール素子的なもの)で方向を示した(自車位置を示したのではない)ものが、クラウンか何かに搭載されていたような気がする。

◆ なので車には地図を積んでいるのが普通だった。地図と女房は新しい方が良い、なんて言われたものである。地図が車に積まれていたとして、そもそも自分がどこにいるのか分からないのだから地図が役に立たない。日めくりでないカレンダーを見ても、その日がいつなのかが分からないのと同じだ。

◆ 日本版マスキー法と言われる排ガス規制によって、ガソリン車からの有害物質排出量は規制された。規制に猛反対だったトヨタは低公害エンジンを作らず、規制が撤廃されると思っていたのかも知れない。しかしトヨタの要求は通らず排ガス規制が行われると、低公害エンジン開発を行ってこなかったトヨタは困る事になる。

◆ そこでホンダから副燃焼室付きエンジンの特許を買ってみたり、日産から触媒に関する技術を買ってみたり、マツダの真似をしてサーマルリアクタを付けてみたりした。その当時のカリーナに乗っている人がいて、燃費は4km/l位だと嘆いていた。単に中古が安かったから買ったという話だったのだが、維持コストが高いよと話していた。これって複合渦流エンジンか何かで、2000ccで80馬力くらいしか出なかったものだと思う。

◆ トヨタは排ガス対策に迷走する訳だが、経産省はより厳しい排ガス基準に移行しようとする。トヨタは「50年度(1975年度)規制をそのまま数年間継続し、その後の大気汚染の改善状況や技術開発の進歩、社会経済情勢の変化などを総合的に判断して妥当な規制値を再検討してほしい。」と、排ガス規制の強化時期を遅らせる事を懇願する。

◆ NOx規制に関しては「このように社内の研究、開発のみならず、国際的にも評価を加え、考えられるすべてについて研究、開発を実施いたしましたが、現時点では0.25グラム・パー・キロメーターを達成することはできませんでした。」これによって環境庁は規制を緩める事になったのではないかな。規制値目標と達成時期はよく分からないのだが、ホンダとマツダのみが規制をクリアできた、みたいな記事があったと思う。


昔は良かったのか(11/18)
◆ 高齢者の合い言葉は"昔は良かった"だろうか。それとも今の方が良いと思う人の方が多いかな。昔と言っても、例えば太平洋戦争時代を良かったと思う人は希だろう。しかしその後の復興から高度成長期にかけては良かったと思う人が多いかも知れない。

◆ 何もなかった時代から、何でも出来る時代に変わっていく。今日より明日は良くなる、あさってはもっと良くなると信じて人々は暮らしていた。公害問題あり、交通戦争と言われた時代もあった。

◆ 携帯電話などは当然存在していなくて、加入電話が一般的になったのも、カラーテレビが登場したのも1960年代ではないだろうか。なので世の中は便利ではなかったが、もっと便利ではない時代から少しだけ便利になる過程を人々は生きていた事になる。

◆ 今はそんな昭和中期とは比較にならないくらい便利だ。携帯電話が普通に存在するのが当たり前の今の人が、昭和中期に行ったらどんなに不便だと感じるだろう。しかし昭和中期の人にとってみれば、携帯電話などないのが普通なのだからその点で不便と言う事はない。

◆ 何故年寄りは昔は良かったと思うのか。一つは美しい記憶だけが残り、嫌な事は忘れていくのが人間だからだろう。昔は何もなかったけれど良かった、あのとき食べた食事の味が忘れられないとか、新幹線に初めて乗って感動したとか、そんな思いが強く残っているのか。

◆ 戦後から昭和中期にかけては、日本が比較的元気だった時代でもある。新しいものが出来たり流行ったり、人口も増えていた。舗装されていなかった道路が広くなり、車が沢山通るようになったり、山が切り崩されて団地が建ったりと、変化が大きかった時代だ。

◆ そうした大きな変化が記憶に残っていると、それにまつわる小さな変化も記憶に残る。東京タワーに行った思い出は、その時誰と一緒に行ったのかの思い出にもなる。一枚の色あせた写真から多くの記憶をたどる事が出来る。今のように何でもある時代ではなかったからこそ、多くの変化を感じる事が出来たと言える。

◆ 情報の絶対量も少なかったわけで、おそらくは今の時代の1/100とか、それ以下の事にしか触れなかったのではないか。ニュースを知ると言ったってTVとかラジオとか、あるいは新聞だ。新聞で知るニュースは一日遅れである。

◆ のんびりしていた時代と言えばそうかも知れないが、その頃はその頃なりに急いでいた人だっていたはずだ。東京オリンピックが1964年で、アポロ11号の月面着陸が1969年、大阪万博が1970年である。

◆ アポロ宇宙船は力尽くというか何というか、今考えても凄い。今の時代に月にロケットを飛ばすのは出来そうと言うか、ものすごく大変な事だとは思えない。しかし今のようなコンピュータさえなかった時代に月面に着陸させたのだからすごい。

◆ 着陸時にはコンピュータ的なものが動作したようだが、計算が追いつかないだかオーバフローするだかで、最終的には人間が操縦したとか。で、月から石を持って帰ってきて、大阪万博で展示された。


昭和のベッドタウン(11/17)
◆ ○○ニュータウン的な町の人口が減少し、高齢化も進んで建物が老朽化する。高齢者が多い町で建て替えが進まないのは、自分の残寿命と建物の残寿命を考えるからだ。

◆ マンションや団地の立て直しとなれば何年かの歳月が必要であり、その間は別の場所に引っ越さなければならない。高齢者にとってはこれも負担であり、だったら建て直さない方が良い、立て直すなら自分が死んだ後にしてくれとなってしまう。

◆ バブルの頃に建てられた郊外のマンションでも過疎化が進む。これに関しては過去に何度か書いているが、住民が減って管理費も不足する現状では修繕費も出てこない。所有者がいれば管理費は徴収できるが、抵当物件だとか物納したものなどは実際問題として管理費の取れないものが多い。

◆ 最近だと限界ニュータウンとしてTVなでどでも話題になる茨木台ニュータウン、茨木台となっているが実際には京都にあるんだったかな。駅からバスで45分かかる山の上、標高500mだというので、この山の中と同じくらいである。

◆ 売り出し時の価格は2千万円〜3千万円ほどだったそうなので、バブル期としてはかなり安価な部類だったわけだ。しかしその後居住者が増えぬままバブル崩壊となり、200世帯前後が居住する集落と化してしまった。

◆ これほど極端ではないが新百合ヶ丘や柿生の辺り(川崎市の山の方)なども売れ残りの土地が目立つ。新規開拓されているところもあるのだが、古い住宅街は分割売買が出来ない規約に縛られているため、土地を売るにも苦労する。売価を下げるのも難しいというのは、チバリーヒルズ同様だ。

◆ こうした町でも高齢化と人口減少、商店街の過疎化などが進んで不便になっていく。いわゆるトレンディードラマが流行った頃は、こうした郊外の広い住宅が憧れの的となった。駅から離れているが、広い土地(といっても60坪くらいの所が多い)の、庭付き一戸建てというヤツである。

◆ 駅からは遠いが、駅まで行けば新宿まで電車の乗り換え無しでいける。なので土地を分割して売れば需要はあるはずなのだが、小さな土地にして売ると町の雰囲気が云々と、先住者たちは言う。いや、町の雰囲気よりも居住人口確保の方が問題でしょうと言いたくもなるのだが、やはりいま住んでいる人が高齢な事もあって、色々と難しいそうだ。

◆ もう一つは空き家問題で、これも空きマンションと同じように問題になっている。戸建ての場合はマンションよりも面倒な事が多く、ニュータウンだけではなく都内などにも相当数の空き家というか老朽化した家屋が残っている。

◆ 茨城ニュータウンの戸建ては百万円台でも買う事が出来るそうだ。今後の事を考えると決して安いとは言えないのだが、例えば自分で井戸を掘って水を確保する(ニュータウンの水道がいつまで維持されるか不安なため)など、未開の地に住む事を楽しみに出来る人なら、その環境そのものが魅力に変わる。

◆ 現在は舗装されている道路も傷み、しかし補修の財源がない。人口はピーク時の半分以下に減少したと言い、今後も減り続けるはずだ。日本が元気な時代には地価は上がる事はあっても下がる事はないと考えられていた。人口が純増すると思われたからだが、今はそうではない。


自動運転は商用車から?(11/16)
◆ 各国で実証実験などが進むのが自動運転タクシーだ。実用化に最も近い位置にいるのがWaymoで、2020年10月から一部地域で自動運転タクシーのサービスを開始している。今年の3月にはサンフランシスコで完全無人の自動運転を実現したとする。

◆ タクシーの運賃の多くは人件費である。日本の場合の人件費の割合は7割を超えているので、例えば自動運転車自体の価格が現行車と変わらないと仮定するならば、東京23区内のタクシー初乗り料金(1052mまで)420円が、130円くらいにまで下がる事になる。

◆ メリットは料金の値下げだけではなく、停車タクシーや流しのタクシーによる交通渋滞の解消、燃料の節約による排出ガスの現象もある。自動運転タクシーはスマートフォンアプリなどで呼ぶ事になるので、それまでは所定の駐車場で停車している。

◆ 人間の運転するタクシーは停車中もエンジンをかけて車内空調を行っているが、無人であればその必要はない。駅前などでは客待ちタクシーの渋滞が起きるが、これもなくなる。景気の良い頃は客がタクシーを待ち、景気が悪くなるとタクシーが客を取り合う。

◆ 駅周辺でのタクシー行列を規制しているところも増えてきているが、必ずしもそれが守られているわけではない。昔の新宿西口側の青梅街道など、タクシーが多重駐車して車が通れないほどだったし、銀座も然りだった。タクシーにしてみれば客待ちの時はそこから動く必要がないので、渋滞が起きようが気にしない。

◆ 品川駅周辺もタクシー進入(客待ち)禁止場所が増えてきていたが、すると進入禁止場所からから少し離れた場所にタクシーが列を作る。当然そこは渋滞してしまうので、一般車は迷惑を被る。渋滞なのか多重駐車なのか分からないみたいな止め方のタクシーが、駅の回りには溢れていた。

◆ 自動運転タクシーが法を守るアルゴリズムであれば、こうしたタクシー渋滞は解消される。無人タクシーの待機所という駐車スペースが必要になるので、再びコインパーキングバブルがやってくるかも知れない。

◆ タクシーの場合は可働範囲を限定する事が出来るので、一般の自動車よりも自動運転が実現しやすい事がある。例えばこのタクシーは新宿区からは出られません的な制御で、出発点と到着点のいずれもが規定の範囲内の客だけを迎えに行く。

◆ 決まったルートを走るという点では高速道路を使ったバスやトラックもある。ただバスやトラックは、ドライバー1人あたりの荷物や乗客数が多いので、人件費の割合が低くなる。

◆ 輸送コストの面で良く言われるのは鉄道と陸送のどちらが得かだ。鉄道の方が距離辺りのコストは安くなるが、駅までしか運べないのでその後の輸送にコストがかかる。駅で荷物が下ろされれば保管料がかかるので、早く取りに行かなければいけない。

◆ こうした事情から、単価としては500km以上の距離であれば鉄道輸送が得にはなるものの、実際に使われる例を見ると輸送距離1,000kmが一つの目安だとか。トラック輸送にしても高速道路だけの自動運転では鉄道輸送の不便さと変わらなくなり、末端までのサービスが必要だ。


COCOA(11/15)
◆ COCOAアプリの運用は中止されたが、スマートフォン内には通信部分が残るのだとか。これを消すためにはアップデートされたCOCOAアプリをダウンロードして実行すれば良いという話である。役所の文書の常ながら、一般の人には書いていることがわかりにくい。

◆ これって設定→Googleから接触確認アプリ項をOFFにするだけではダメなのかな。厚労省の文書では「簡単な操作で機能停止の手続きを行えるアプリを提供することとしたものです」とあるので、設定項のスイッチをOFFにするだけかも知れない。

◆ 一般の人にスマートフォンの設定を云々言っても混乱を招くだけという理由かも知れないが、そのアプリによって何がどうなるのか位は説明されていても良いのではないのか。なお普通の人が見ても分からないくらいのものは公開されている。

◆ COCOAアプリに関しては新型コロナウイルス感染拡大初期の段階に作られたわけで、その後の状況に合わせたアップデートなども行われなかったし、そもそもトラブルが多かった。

◆ システム的に中途半端だったのは、当初の計画としては仕方が無かった部分確かにある。しかし改善の余地があったものを放置したのはダメだ。接種証明書アプリとの連動化だとか、感染者の自動登録や自動抹消など、出来ることは沢山あった。

◆ もっとも接触判断自体の精度がどうなのかなど、ハードウエアの限界があったのも事実だ。Bluetoothの電界強度をみるという、精度も何もないような方式だったのだからこの点は仕方が無い。

◆ iPhoneのようなUWBのシステムが搭載されているスマートフォンであれば、より正確な距離や方向を検出することが出来る。ただ汎用の機能を使おうとすればWi-FiかBluetoothしか標準的には搭載されていない。

◆ より近距離の接触と言う事だとNFCが使えないこともないが、13.56MHzを使う方式では非接触とは言っても接触に近い距離で使うことが前提となる。UHF帯のRF IDならば距離が稼げるが、スマートフォンには実装されていない。

◆ 私はアプリをインストールしてみたが、その後の不具合発覚などもありアンインストールした。ここは田舎なので人口密度が低いと言う事もあるし、感染者が近くにいたとしてどうなるのか?みたいにも思った。

◆ 自分が感染者の近くにいたよと言う事が分かって、だからどうしろというのか。検査を受けに行くとか検査キットを買ってくるとか?そもそも感染すれば発熱したりするだろうし、無症状の場合は無症状なのだから何もしないだろうし、保健所に連絡しても様子を見てくださいとしか言われないそうなので、アプリが例え有効だったとしてもその後何をしたら良いのかが分からない。

◆ 感染者のどのくらいの割合の人が自分は感染者だと登録をしたのか、登録をするくらいの人であれば自宅待機などを徹底して外には出ないのではないか。逆に危険な感染者は自分が感染している事を、わざわざ登録などしないのではないのか。統計によれば感染者がCOCOAに登録する率は2%だそうだ。


品名は厳格であるべきか(11/14)
◆ ある味噌屋が、販売している商品を味噌と名乗れなくなると、意見書を出していた。味噌は大豆を原料にしたものに、麹を加えて作る。加える麹によって米こうじ(米味噌)、麦麹(麦味噌)、豆麹(豆味噌)などに分類はされるが、いずれも原料は大豆(脱脂大豆を除く)である必要がある。

◆ 当該味噌屋の味噌は麦100%だそうなので、原料が味噌に合致しない。この味噌の規定厳格化は海外製品に於ける表示問題にも関係している。韓国や中国産の食品に味噌と書かれている事で、本来の味噌とは違った食品が味噌とされている。

◆ 日本食ブーム的な事もあって、海外で日本の食品名を日本語で印字するなどした韓国産の商品などは多いそうだ。韓国のことだから、そのうち味噌は元々韓国の食品で、日本人が真似をしただけだなんて言い出しそうである。

◆ こうした事から国内製品に関してもチェックが厳しくなり、従来は味噌として売られていたものが味噌と名乗れなくなる。韓国などから輸入されてくる、「みそ」と表示された、味噌以外の何らかの食品も当然規制される。

◆ 名称と原材料の規定は他の食品でも同様で、アイスクリームでも牛乳でも、マヨネーズやコーヒー飲料、みりんでも規定がある。マヨネーズとマヨネーズ風調味料のどこが違うのかみたいに言われたこともあり、単に味の違いであって原料規定の厳格化は時代にマッチしていないみたいな事だ。

◆ 牛乳は分類が意外に細かくて、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳の5種類がある。これらはいずれも名称に牛乳が含まれるが、それ以外のものは乳飲料だとか加工乳となり、牛乳と入れることは出来ない。

◆ ビールに関してもビールとビール風飲料、第三のビールと言われるものがある。飲食店によってはビールと称しながらも、実は第三のビールだったりする。国産牛肉と言いながら非国産肉を出していた飲食店とか、たまに問題化されるがそれは氷山の一角だ。

◆ 個別の飲食店を取り締まるのは大変なのだろうが、量販品は目立つので規制がかかる。それが老舗の味噌屋だったとしても、規格にマッチしない商品に特定の名称を使うことは出来ない。

◆ しかし問題が大きくなったことで、味噌の表示をするなとした指導文書を愛媛県が取り消した。味噌と名乗ってはいけないと言うことではなく、不当表示に対する指導を中止したと言うことだ。だったら何でも味噌を名乗れるのかみたいな話もあったとか。

◆ 今や様々な食品を混合・合成するなりで似たような味の食品を作り出すことが出来る。食品ではないが合成麻薬のようなものもあり、○○を使ってはいけないではなく□□を使わなければいけないと規定する以外にないだろう。

◆ 麦100%の味噌風調味料に関しては、大豆アレルギーの方などにも需要があるという。従って大豆を混合して作る訳にもいかないのだろう。この味噌屋はTVでも紹介されたことがあるらしいが、NHKは味噌の名称に関して気にしなかったのだろうか。それともテロップで注意書きを出したのかな、味噌と書かれているけれど味噌ではないよと。


枯れた木(11/13)
◆ ここから見える落葉樹の何本かが枯れている。枯れる原因としては土壌の状態、水が少ないとか多すぎるなどもあるし病気、害虫によるのものある。

◆ 害虫もいくつかの種類があるそうで樹木によっても異なるらしい。害虫によっては大発生的に数が増えて、何十本もの木が数ヶ月で枯れるような事態にもなるという。

◆ 害虫は粘着シートなどを使って捕獲し、種を特定するそうだ。楢の木を枯らすカシノナガキクイムシは、虫そのものが木を枯らすのではなく、虫が持ち込むラファエレア菌が木を枯らすのだそうだ。

◆ この菌が繁殖すると秋口に枯れるらしい。葉が枯れる過程が紅葉と見分けが付かないと言われるので、この近くの木の枯れ方とは違う感じがする。

◆ タイムラプス動画を撮っているカメラに写った木を見ると、9月頃には枯れ葉状態になり10月には葉が茶色くなっている。この辺りはあまり紅葉は見られないのだが、11月頃になると木々は葉を落とし始める。

◆ 毛虫も木を枯らすそうだ。毛虫というと新葉を食べるイメージなのだが、枝などの内部に穴を開けて住み着き、枯らしてしまうのだそうだ。ここは山の中なので毛虫も沢山いる。そして夏になると蛾が沢山飛ぶ。その蛾を食べる鳥や小動物や昆虫がいる。

◆ 枯れた木はウチの敷地内のものではないので気にしないのだが、台風などで枝や幹が折れて吹っ飛んでくるのは嫌だ。枯れていない木も折れる事があるので、枯れた木の枝などは強風で折れる。ただ枯れて時間が経つと水分が抜けて軽くなり、枝などが飛んできてもダメージは少ない。

◆ 鹿が幹を食べてしまう(木の皮を食べる)事でも枯れる。最近鹿が多くなっていて、この時期は子鹿を連れた鹿の一家、といってもオスを見ることは余りないのだが、群れになって草などを食べている。

◆ 猟師の高齢化などで鹿はどんどん増えていて、もはや伊豆市の人口より鹿の方が多くなっている。鹿は町の方には(まだ)あまり降りていかないようだが、この山に上がってくる途中に植林された木は全部食われていた。食害防止に網のようなもので苗木が巻かれていたのだが、鹿にとっては障害にならなかったようだ。

◆ ウチでも電気柵設置前は網を張っていたのだが、網を食いちぎられて一晩のうちにめぼしい木は皆食われてしまった。電気柵設置後は何度か電気柵を引きちぎられたが、さすがに鹿も学習したのか今は電気柵の被害はない。

◆ 鹿には通り道があるそうで、その鹿の通るコースの木々は食べられていく。しかし鹿のコースから外れるところは殆ど害を受けないのだとか。なので電気柵の設置によって鹿の歩くコースが変わり、このそばに鹿が寄りつかなくなったのかも知れない。

◆ 春から夏にかけては鹿の食べる草も沢山生えているのだが、秋から冬にかけては餌が減るので木の皮をカジって食べてしまう。鹿にしても何か食べなければ死んでしまうわけだし、鹿の数が増えれば相対的に食糧は不足する。


プラスチック削減(11/12)
◆ 持ち帰り専門弁当屋のスプーンが紙や木製になっているそうだ。紙や木製のスプーンは湿気に弱く、吸湿してしまうと衛生上問題が出る。そこでビニールコートされた袋に入れられているという。

◆ プラスチックのスプーンを使っていませんよとアピールするために、別の場所でプラスチックを使う。これはストローでも同様だそうで、紙製のストローは湿気に弱いのでビニール袋やビニールコートされた袋が必要だとか。

◆ コップなどでも同様で紙風に見えるビニルコートのコップなどが使われる。紙コップは極薄いポリエチレン加工がされていて防水性を保っているのだが、温度や経時安定度を高めるためにはビニルコートを厚くする必要がある。

◆ この手の複合材はリサイクルにコストがかかるので、大抵はそのまま燃やされる。もしもプラスチック製のコップであればリサイクルが可能になる。一部企業でリサイクル可能な水性コートの紙コップを作っているそうだが、一般的に紙コップはリサイクル出来ない、燃えるゴミであるとの認識が高いので、おそらく燃えるゴミとして捨てられるだろう。

◆ 弁当屋の弁当容器は従来同様にプラスチック製なので、プラスチック使用量からすればスプーンより大量だ。弁当屋側の考えがないのか、それともスプーンを木製にしたね、凄いね環境に優しい企業だねと評価する人が多いのか。

◆ 弁当容器を木や紙製にすることは出来ると思うが、コストや重量が増える。防水性能が悪くなるし衛生面でも管理が必要になる。プラスチックを使うことによって、他の材質を使うよりも環境負荷が低い場合もある。

◆ でもあの時の環境大臣の頭ではそれは分からないんだろうなぁ。レジ袋問題に関しても、最近はレジ袋を配り始めたところもある。レジ袋有料化は法律で決められたものではないから、レジ袋を配ろうが配るまいが勝手なのだ。

◆ 政府的には、政府の指導に従わない事による勧告などは行うことが出来る。ただし法律ではなく省令なのでそれ自体で罰せられることはないのと、レジ袋と呼ぶ包装容器の定義自体があまりハッキリしたものではない。

◆ スーパーなどではレジ袋を有料化したから環境に優しいんだよとか、地域の環境浄化に協力しているみたいな宣伝をしている。レジ袋を有料化した方が経費節減になるわけで、それに乗らない手はないだろうと言うことだ。

◆ 伊豆市では以前からレジ袋を有料としているところが多かった。レジ袋が無料のスーパーもあって、レジ袋欲しい派には便利なところだった。そのスーパーも今はレジ袋は有料化された。客の多くはスーパーに置いてある段ボール箱を使って買ったものを車に運ぶ。客の多くは車で買い物に来ているので、段ボール箱ごと車に積んで帰る。

◆ これによってダンボールのリサイクル率が下がる(汚れたり破れたりするので燃えるゴミになってしまう)傾向だそうなので、環境負荷的には必ずしも良いことではない。


大規模農業は出来るのか?(11/11)
◆ 日本の農業政策は、今のままでは限界ではないかと思う。個人農家の救済と言う事もあるのだろうが、大規模農業の進出を抑制している。個人農家に対しては補助金を出すなどしているが、収益率は良くない。

◆ 個人農家を無視しろという話ではないが、国際競争力と食糧自給率を高めるためには、コスト効率の良い大規模化を行っていかなければいけない。

◆ 海外のジャガイモ畑がどうなっているか、この動画を観ればコスト競争が無意味であることが実感出来る。畑を耕して種芋を植えるのも、収穫も非常に効率的に行われる。勿論日本の土地の広さだとか気候だとか品種もあるだろうから、この機械を持ってきてハイ終わりというわけには行かない。

◆ 個人所有の田畑を買い取ってと言うと又面倒なので、田畑をつなげてしまう(区画は各個人の所有)方法などは採れないものだろうか。つなげてしまうと言うと言い方はおかしいが、機械が区分部分をまたがなくて良いように、一連の作業が出来るような規格化した構造を作る。

◆ JAも金貸し商売ばかりやっていないで、規格化されて広くなった農地に一括して種まきだとか収穫を大型機械で行う。その作業を通常個人農家が行うコストより遙かに安い、つまり農家の人が自分たちで作業するよりも早くて安いコストを出せば、農家の人はその分別の作業、出荷などに手をかけられる。

◆ こうした方針に反対する人もいれば賛成する人もいると思うが、後継者不足と農業従事者の高齢化という避けられない問題の解決は目指さなければいけない。農林水産省は2022年度から新規就農者の支援制度を拡充する。就農から5年間は最大で690万円を交付する他、初期費用として最大1000万円補助する。

◆ しかし、これで従来のような小規模農業を行ったところで収益率は知れている。大規模農業を行おうとすれば資金が足りない。農業機械を自前で用意しようと思えば初期費用も足りない。

◆ 勿論他にも様々な補助金があり、農業用の機械の購入に対してだとか、自動化や電子管理に関する補助金などもある。うまく補助金と貸し付けを使えば、自己負担を最小にして設備の導入は可能になる。しかし借り入れがある異常は返済が発生するわけだから、それなりの収益がなければ成り立たない。

◆ この、それなりの収益を得る部分が難しく作付面積が小さければ収入は少ない。作付面積を広げるためには初期費用や人手が必要になる。借り入れを行うにしても、高額な大型機械を導入するにはリスクが大きい。

◆ 種まきの時期や収穫の時期は一斉にやってくるので、例えば機械を借りるにしても何件もの農家が同じ時期にそれを使いたくなる。そのたびに機械を運ぶのは時間とコストの無駄だ。で、規格化して境目を無くした農地であれば(同じ作物を作っていれば)大型の機械でどんどん作業が出来る。

◆ 土地の問題や区画の問題、道路の問題があるのですぐにどうという事は出来ないが、でも大規模化は進めなければいけないのではないかと思う。


トヨタの手法は正しいのか(11/10)
◆ 四半期ベースでもトヨタがテスラに抜かれたというニュースである。いわゆる薄利多売と効率的製造と高信頼性で売った日本の自動車産業と、高付加価値で売る新興メーカの違いである。

◆ 勿論トヨタだって高付加価値車を売りたい。(高級車)ブランドとして認められないのであれば、自らそのブランドを作ってしまえば良いという発想で生まれたのがレクサスだ。

◆ 高付加価値車を売るという前社長の悲願をかなえた格好になり、営業マンにもにわかセレブの皮をかぶせた。レクサス店員は研修センタで高額所得者とは何かを学ぶわけだが、少なくとも初期の頃の店員はメッキが剥がれるどころか、そのメッキすら綺麗に付いてない風だった。

◆ ヤナセは大衆的だが、例えばコーンズは?マセラティは?となれば、やはりひと味違った雰囲気に満ちている。そこに勤める人がにわかセレブ教育を受けたという事はなく、そこの商品や顧客と接する事でその店にふさわしい存在になっていく。

◆ ブランドを作る、にわかセレブを作るというのは電気仕掛けでハンドリングを作るみたいなものだ。実際海外メーカのエンジニアは、こうしたトヨタ車の味付けを"良く出来ている"と言っていた。良く出来ているというのは、本物ではないという意味だよと注釈は付いたけれど。

◆ 高級化を目指そうとして失敗した企業はトヨタだけではない。ユニクロだって同じなのだ。量産メーカが高付加価値分野に進出するのがいかに難しいか、例えばフェラーリが月販1万台の車を作れば、それはもはやフェラーリでは無くなるみたいなものだ。

◆ テスラ車はトヨタ車の8倍の利益があるわけだが、8倍の信頼性があるわけでもなければ8倍の耐久性があるわけでもない。むしろ1/8の利益率しか出せないトヨタ車の方が信頼性も耐久性も優れている。

◆ イタリア車にはトヨタ車ほどの信頼性はないが、トヨタ車にはない魅力があるのかも知れない。テスラ車も同様に、トヨタ車のような実用性を有しているとは言えないのかも知れないが、テスラであることの魅力を感じる人がいて、テスラというブランドに金を払う人がいる。これが付加価値商売だ。

◆ では未来永劫高付加価値商売が続くのかと言えばそうとも言い切れない。テスラがモデル数を増やして販売台数を増やせば、それは大衆車メーカへの転身の始まりにもなりかねないからだ。更に言えば今後はライバルEVメーカがひしめくはずであり、テスラの優位性がどこまで保てるのかも不透明ではある。

◆ テスラを意識してトヨタもEV転換を始めたのだろうが、果たしていつ頃追いつけるのか。少なくとも技術レベルで追いつくことは難しくないはずだが、ノウハウ面や考え方の違いは残る。トヨタと共同でEVを開発したスバルのエンジニアは「トヨタの開発者からは『この部品はいったいいくらだ』『これをやるといくら利益がでるんだ』といった発言が最初に出てきた。」と言っている。実は同じ事をトヨタはBMWにも(スープラ開発時に)言われていて、コスト(共通部品)ありきで言い車が出来るのですかと問われたという。


価格競争が起きにくい田舎(11/9)
◆ このあたりは田舎なのでスーパーも限られた店舗しかない。一番多いのはマックスバリュで、いくつもの店舗がある。ただ同じ系列なのでマックスバリュ同士での価格競争は起きず、高値安定になってしまっている。

◆ 田舎なので地代など店舗コストは安いものの、単位面積あたりの集客数が少ないので、客数に対する地代という見方をすると都市部とあまり変わらない可能性がある。

◆ マックスバリュは高値安定だが、中規模スーパーなどは独自の価格付けをしている。生鮮品などは特に価格が異なり、マックスバリュの半額近くで売られているものもある。ただ生鮮品は全て異なるものであり、同じ(品質・状態)ものが半額で売られているかどうかの判断は難しい。

◆ 田舎にはヤマダ電機の店舗が多くあり、ヤマダ電機には業務スーパーがくっついている。業務スーパーは赤字に陥った企業などを買収し、経営の効率化などを行いながら収益率を上げている。

◆ 円安による輸入商品価格の高騰は、業務スーパーを運営する神戸物産にも少なからずインパクトを与えた。従来は安価な輸入品の品揃えが多かったというが、円安や日本の景気低迷によって国内生産が増加しているという。

◆ 安売りと言えばドンキホーテもある。最近はドンキホーテもオリジナル商品開発に力を入れ始めている。これも輸入品の値上がりなどにより、国内生産品のお得度が見えてきたからだそうだ。何しろ日本の人件費は中国都市部や韓国より安いというのだから、平成不況が分かろうというものだ。

◆ 円安による影響は牛肉価格にも現れている。従来は輸入牛肉と国産牛肉の価格差が大きかったのだが、その差が縮小したために国産牛肉が見直されているという。従来は国産牛肉は高級肉としての位置づけだったわけだが、いわゆる高級肉やブランド肉以外の分野というか部分に於いて国産牛肉の需要が高まっているそうだ。

◆ 何度も書いているが、こうした不況を逆手に取った産業の回復を、何故政府は後押ししないのか。確かに従来は、アベノミクスの失敗という言葉に対して多くの政治家が過剰に反応し、禁句であるとした。そんな声が安部氏に届こうものなら、まさに烈火のごとくな状態になったという。

◆ しかし平成は終わった。この20年間の歩みを止めた日本の経済を立て直す策を講じるべきではないのか。円安でエネルギ価格が上がったならば、海外並のエネルギ価格にしろと、携帯電話の値下げのごとく言えばいい話だ。

◆ 円安対策や補充金のばらまきよりも、この際だから円安を活かした産業構造の復活を狙ったって良いではないか。勿論明日の為替など誰にも分からないのだが、その時々に応じ対応を素早く行うことが、この先の日本の景気を支えると思う。

◆ 田舎なので100円ショップも多くあるのだが、100円ショップの商品も日本製が増えた。安価な製品を日本国内で作れるのは人件費が安いからで、これらに関しても積極的な輸出が出来れば良いと思う。低価格で高信頼性という部分で、頑張れば中国に追いつけるかも知れない。


衛星コンスタレーション(11/8)
◆ 衛星コンスタレーションの歴史は古い。今までにも数々のシステムが構築され、著名な所ではイリジウム計画があった。高度約780kmの軌道に66個の衛星を配置するというものだ。

◆ その後更に高密度低軌道で衛星を配する計画が出てきたのは、セル半径を小さくして加入者数増やしたいとの思いと、通信の容易さ(電界強度など)や遅延の低減を目指したからだ。しかし低軌道衛星は寿命が短く、更には多くの衛星数が必要なことから打ち上げ頻度が現実的ではないとされた。

◆ StarLinkは毎週45基の衛星を打ち上げられるという。多数の衛星を投入できる要素の一つとして、衛星の小型軽量化がある。イリジウム計画の頃より様々な面が進化し、複数の衛星を一度に打ち上げることが可能になった。

◆ 打ち上げの失敗や軌道投入の失敗は一定の確率で起きるが、そのロスを埋められるペースでの打ち上げが可能になった。更には同時多数の打ち上げによって衛星のコストの低減、これによるサービスコストの低減と価格競争力による加入者数の増大を見込む。

◆ StarLinkは下りにKuバンドを使った通信を行うが、スマートフォンとの直接通信も視野に入れるという。直接通信はASTが実験しているが、メインは700MHz帯〜850MHz帯であり巨大なアンテナが必要だ。帯域幅は1850MHz帯が.5MHz〜2.5MHz、700MHz帯は10MHz幅を使う。日本向けには1.7GHz帯でサービスを行うと言い、通信速度は1〜2Mbpsが確保できる見通しだそうだ。

◆ ASTは試験衛星を打ち上げたレベルであり、楽天が当初言っていたような2022年度中のサービスインは難しそうである。楽天は最近は2023年度中のサービス開始と言い直しているが、衛星に関しては一時期よりかなりトーンダウンしている。

◆ 現在打ち上げられている1基の衛星は試験用であり、10月20日の記事ではアンテナの展開は数週間以内には行われるとされていた。なお実用衛星は未だ打ち上げられていない。

◆ 6Gでは衛星リンクが仕様に盛り込まれるという話がある。あるいは5Gにおける28GHz帯〜60GHz帯を使えば、小型のアンテナでハイゲインのフェーズアレイが実現出来る。ただし空が見えていることが重要になり、木の葉などでも電界強度は低下する。

◆ 広大な土地や海上、砂漠などのエリア化には有効だが、例えば日本のルーラルエリアの補強と言う事を考えると難しいところもある。KDDIはStarlink回線をバックホールとして使うわけで、こうすると過疎地や山間部の基地局に光ファイバーを引く必要がなくなる。さらに電源を何とか出来れば、山間部の基地局設置コストが大きく下がる。

◆ マイクロ地上回線による中継では通信先を見通せる必要があるが、通信相手が衛星であれば空が見えれば良い。電源に関しては、各社共に太陽電池板の設置などを行う基地局もある。

◆ 現状では天候に左右されることなどから商用電力無しでの実用化は難しいとされるが、大容量のバッテリーと複数の発電方法(マイクロ風力発電機などの併設)によって、今後は電力の自立供給も可能になっていくだろう。


広告の流れはいつも一緒(11/7)
◆ Youtubeの衰退に関しては以前にも書いたのだが、広告ビジネスにはバランスが必要である。広告による収益が上がるとなれば多くの広告が掲載されるようになり、そうした競争の中で広告単価は下降し始める。

◆ 広告単価が下がればより多くの広告を出して収益を確保しようとする。これは動画広告だけではなくバナー広告に於いても同じだった。当初Googleは1ページあたりの広告数を3つまでに制限していた。しかしこれが徐々に緩和されて、広告だらけのページも許されるようになった。

◆ 更には従来は厳しかった、記事と見分けの付かない広告、誤クリックを誘うような掲載にも甘くなった。こうした広告が増えてくると、広告をブロックしたいと思う人が増え始める。

◆ TV番組を録画してCMをカットして観る流れと同じだ。放送局側は録画機器メーカにCMブロック機能は入れるなと圧力をかける。これと同様に、Web側は広告ブロッカーを使うなと表示を出す。

◆ こうして今やWeb広告は嫌われ者となっている。Chromeにも広告ブロック機能があるが、これはGoogleの広告はブロックしない。ようするに他の広告は表示せずにGoogleの広告を表示して収益率を改善しようとするものだ。

◆ 広告のブロックが多少面倒だったスマートフォンでも、今や広告ブロック機能を提供する様々なアプリがある。広告ブロックブラウザなどもあるのだが、DNSやVPNを使ったブロッカーであればアプリの厄介な広告も阻止出来る。VPNの場合は他のネットワークを経由することになるので、一定のセキュリティ不安はある。

◆ パズル系のミニアプリなどと呼ばれるものの多くは、ゲーム時間の数倍にもなる動画広告を流す。ゲームは1ステージ10秒で終わるのに、1分の動画広告を見せ、×ボタンを表示するまでに10秒待たせ、それをタップすると次の画面が出て、それを解除出来るようになるまでに10秒待たせるみたいなものだ。

◆ こうしたアプリの広告やYoutubeの広告もDNS/VPN広告ブロッカーなら有効だ。GoogleはYoutubeの広告収入が伸びないことで、より多くの広告を挿入することにした。しかしそれは、こうした広告ブロッカーの需要を高める結果となった。

◆ Youtubeのライトユーザは広告を観てくれるのかも知れないが、ヘビーユーザは広告をブロックし始める。こうなると広告レスを謳う有料会員数にも影響が出る。様々な工夫で広告ブロックが出来ないようにしたとしても、遅延再生(画像処理で広告部分をスキップさせる)事まで阻止するのは難しい。

◆ いわゆる企業案件と呼ばれるYoutube動画が増えるのは、番組をスポンサードすることでブロックされない宣伝が行える。TVでいうところの通販番組みたいなものだ。地方局は番組数が少ないので、衛星放送並みに通販番組が存在する。宣伝番組のミニ版みたいなものもあって、数分間局のアナウンサーが店や品物を宣伝するというもので、Youtubeにも登場するかも知れない。


フォレスト・ガンプ(11/6)
◆ 物語は小説が元になっているのだが、原作とは幾分異なっている。映画は1994年に公開されて大きな話題となった。主人公はトムハンクス(当時38歳)が演じる。

◆ 映画にしてもドラマにしても役者の役割というかイメージは大きく、物語はトムハンクスの演技を活かしたものであると同時に、トムハンクスも与えられた役を上手く演じている。

◆ フォレストガンプはIQ70程度の設定、母親を演じるサリーフィールド(当時48歳)は、一人でフォレストガンプを育て、何とか普通学級に入れる。フォレストは高校、大学へと進学する。大学へは足が速かった事による優待入学だった。

◆ 知的障害などでいじめられることの多かったフォレストだが、唯一の友達がジェニーカラン、彼女を演じたのはロビンライト(当時28歳)だった。フォレストが特別な苦労をすることなく順調な人生を送るのに対して、ジェニーは夢を追い求めながらも挫折を繰り返す、言わば対照的な人生だった。

◆ ジェニーは幼い頃から虐待にあい、家に帰りたくないと言った。ある時学校を休んだジェニーの様子を見に行くフォレスト、その後父親は虐待で捕まり、ジェニーは親戚の家に引き取られていく。

◆ フォレストの単純なサクセスストーリと言うことではないのだが、話が出来すぎている(作られすぎている)と批判もある。ベトナム戦争(のシーン)を美化しすぎているとか、時代描写が誤っているなどとの意見もある。

◆ こうした部分はSF映画に於ける描写や設定が科学を無視しているのと同じなのだが、現実感のある物語故に時代背景の描き方に対する不自然感を強く感じる人もいるだろう。

◆ フォレストは時々でジェニーと再会する。フォレストはジェニーを大切に思い気持ちを伝えるが、ジェニーは別の道へ、フォレストの気持ちを理解しながらも去って行く。しかし挫折や絶望を繰り返したジェニーは、数年後にフォレストガンプを訪ねる。行く場所がなくなったからだと思うとフォレストは語り、彼女を受け入れ、一緒に生活をする。ジェニーは徐々にフォレストの気持ちを受け入れ始める。

◆ だがある日ジェニーはフォレストの元を去る。理由は語られていない。ジェニーが去ったフォレストは走りたいから走るといって全米をただ走った。それが話題となり、テレビでその模様を見たジェニーはフォレストに手紙を書く。

◆ 手紙を受け取りジェニーを訪ねたフォレストは、そこで一人の子供に対面する。ジェニーは、お父さんはあなたなのよと語り、フォレストは戸惑う。ジェニーは同時に、自分は不治の病にかかっていることを伝える。フォレストは一緒に住もう、結婚しようと伝え、フォレストの家(育った家)で結婚式を挙げる。

◆ ジェニーとの生活は、しかしジェニーの死によって終焉を迎える。フォレストは思い出の木の下にジェニーの墓を作り、嫌な思い出が詰まったジェニーの実家を取り壊した。子供はちゃんと育てているから心配は要らないよと語り、子供が書いた手紙を墓前に置く。ボクは寂しい、いつもそばにいるよと語り、そして息子を育て、スクールバスに乗せる。


物語と現実(11/5)
◆ 私は観なかったのだが、金曜ロードショーで放送されるスタジオジブリの作品がSNS上で話題になったのだとか。自転車の二人乗りがいけないとか、図書館から個人情報が流出しているとか。となりのトトロでは、子供がお父さんと一緒に入浴するシーンがダメなのだそうだ。

◆ 映画だけではなく、いわゆるフェミと呼ばれる(主に)女性が、アニメ作品にもクレームを言う。スカートが短いのはダメとか巨乳はダメとか。

◆ 以前に少し触れたが名探偵コナンのターボエンジン付きスケートボードは、最近あまり登場しなくなっている。今は作ろうと思えば作れてしまう現実性ある乗り物であり、明らかに道路運送車両法に違反している。でもそれを言ったら麻酔銃はどうなるのかとなるわけだし、行動にしても他人の住居や土地に無断で忍び込んでいる。

◆ 車に乗って移動するシーンでも、乗車定員を超えている事がある。(子供は大人の0.75人分とカウントする)車種が明確にされている車もあればそうでない車もあるので、乗用車に見えて実は7人乗りかな?みたいに思えば良いだろう。

◆ コンプライアンスが云々と言ったら、では戦争映画はどうなのか。町の中で戦車を動かしたから道交法違反だと騒ぐのだろうか。スーパーマンは飛行許可を得ているのかと、問題視されるのだろうか。

◆ 個人的にはスーパーマンが飛ぶ原理は知りたいなと思うが、それが航空法に反しているかどうかはさほど気にならない。(映画)フライトプランでは一般の人が入れない、航空機の機械室部分に踏み入るシーンがある。これだってダメでしょとなる。

◆ ドラえもんなどのアニメにしても、いじめっ子シーンや喧嘩のシーンに対してはクレームが付くそうだ。昔の作品では自由にガキ大将が表現できたが、今はそうは行かない。ジャイアンがのび太に高圧的態度を取ることでさえ、クレームの電話が鳴り響くと言われる。

◆ アニメではクレヨンしんちゃん問題が古くからあった。2010年前後には反対派と賛成派に別れるみたいな、対立というほどではないが異なる意見の持ち主がいた。理由は教育上良くないから見せないというヤツで、まあ観たくない人は観なければ良いのだから話は簡単だ。しかし放送自体がいけないとか、内容が気に入らないとなると話が面倒になってくる。それでも放送が続いたのだから、反対派は少数だったと言う事か。

◆ 耳をすませばで自転車の二人乗りが問題視されたわけだが、魔女の宅急便でも二人乗りのシーンがある。しかもプロペラを付けて空も飛んでしまっているわけだから、"コンプラ警察"(法律違反やコンプライアンス違反に目くじらを立てる人々)は黙っていないだろう。更には黒猫も空を飛んでいるので、動物愛護団体も騒ぎ始めるに違いない。

◆ いや、そもそも魔女が空を飛ぶ事自体いけないのではないかとなったり、許可を得ずに報酬を貰って荷物を運ぶのは良いのかとか、言い始めたらきりがない。空を飛ぶというか落ちてくると言うか、ラピュタの飛行石はどうなのだろう。重力を自在にコントロール出来るのだから、結構役に立ちそうだ。


NFC決済に舵を切った楽天は正しいのか?(11/4)
◆ バーコード決済ではPayPayが圧倒的であり、他を寄せ付けない。さすがのMMD研究所も楽天をトップに持ち上げることはしなかった。そこで、というわけではないかも知れないが、楽天はNFC決済に舵を切った。

◆ 最初は楽天カードのvisatouchとMastercardのコンタクトレスに対応した。日本ではまだまだだが、海外ではこの2つのNFC決済で交通機関の乗車賃料の決済も出来る。結局の所はクレジットカード決済に、そして非接触決済に落ち着くのではないかという話は先日書いたとおりだ。これはプラスチックカードにNFCチップを入れればいい話なので、他のカードも当たり前のように対応してくるはずだ。

◆ 楽天クレジットカード決済に加えて楽天PayもNFC決済に対応した。いわゆるコード決済サービスがコード決済以外に対応する例は少ない。NFC決済はGooglePAYでも利用出来るというか、GooglePAYを経由してクレジットカード決済をNFCで行う事が出来る。

◆ これはこれで便利だとも言えるのだが、何でわざわざGoogleを通すのか、みたいなところもあるので私は使っていない。厳密には何度か使ってみたことはあったが、それによるメリットは感じなかった。もしかすると海外などでの利用には便利なのかも知れない。

◆ 日本ではiDやQUICKPAYが使えるわけで、決済も早くスマートフォンの画面を点灯させることもなく、大音量で「ぺいぺい」と鳴って恥ずかしい思いをすることもなく、である。dカードをiDに登録しようとすると、ドコモの通常契約回線が必要なはずだ。spモードでしか設定出来ないよと表示される。

◆ ただahamoでも使えるとの記事もあり、ドコモは心を入れ替えた可能性がある。"iD"あるいは"iD決済"として検索してもドコモIDの設定に関するページが検索されてしまって、有益な情報が得られない。ahamoで使えるならOCNでも使えるのか?知りたいところであるが、これも検索出来なかった。Google自慢の(検索が下手な日本人向けの)曖昧検索は、曖昧な検索結果を出力しますよと言う意味か。

◆ 楽天はNFC決済を可能にしたが、日本では未だ使えるところが少ない。ただしvisaやMasterがNFC決済なので、クレジットカード決済が非接触化されていくのは間違いないだろう。今はカード保有者がカードリーダにクレジットカードを入れるのが普通だが、リーダが上手く固定されていなかったりして、カードが入れにくい店もある。それに比較すれば非接触決済は非常に楽で、決済自体も瞬時に終わる。

◆ NFC決済がメジャーになるとPayPayもそれに対応するだろうか。結局コード決済はFelica非対応だった(頃の)iPhone救済みたいな意味合いだった。そのiPhoneもFelicaに対応しているわけで、コード決済必須の理由はなくなった。

◆ コード決済も初期の頃よりはずっと良くなり、決済出来ないなどのトラブルは減った。スマートフォン画面の読み取り失敗も(リーダの改良で)少なくなり、以前の頃のようにイライラすることもなくなった。こうしてインフラ整備が進んだ頃に別の方式がメジャーになるというのは良くあることで、果たしてNFC決済は主流になれるのか。


値切らないと死んでしまう人(11/3)
◆ オークションで何かを売った場合に、発送方法や梱包サイズを指定される事がある。郵便局に持ち込んで送料を120円下げろとか、品物のサイズが縦横高さ合計で59cmだから、60サイズの箱で送れとか。

◆ ぴったりの箱で、かつボール紙のような薄い材質のものがあれば60サイズになるだろうが、あり合わせの箱を使う限り無理である。しかし値切り屋にしてみれば、そんな事はどうでも良くて、ぴったりの大きさの箱がないなら作れ、カッターナイフとテープがあれば作れるだろうという。

◆ 郵便局に持ち込めという人も居たなぁ。どこそこに郵便局があるからそこで出してこいと指示してくる。あるいはどこそこのコンビニに持って行けとか。送る側の都合だとか時間を使う事など何とも思わず、自分が一円でも得をすればそれで満足だ的なオッサン、いや、もしかしたら若い人かも知れないし、女性かも知れないが、私個人の勝手なイメージとしてオッサン、がいる。

◆ 少し前にこんな話題があった。Twitterで紹介してくれた方が居て知ったのだが、何とも酷い話である。日本人は無形のものに対して対価を払う習慣がないというか、技術を認めないとでも言うのだろうか。

◆ 同じような話で自動車整備屋さんの話題もあった。どこが壊れているのか調べるだけ調べさせ、修理はディーラでやるからと去って行った客がいたと。整備屋さんは壊れたヶ所を特定するためにテスターを使い、時間を使ったわけだが、その客は調べるだけだからタダで良いよねと言ったそうだ。

◆ BENZの故障診断(テスターで見るだけ)には5千円から1万円くらいかかる。所要時間は数分なので、客からすれば時間単価の高い作業に見える。ではそれが自分で出来るかというと難しい。非純正のテスターなら入手は出来るが、それでも数十万円は払わなければいけない。

◆ という話をしたとしても、そういう人に限って「だってテスター持ってるんでしょ、1分で終わるんでしょ」みたいな事を言い始める。カネは別の客から取れ、俺の分は無料にしろ、みたいなものだ。この手の人には何をどう説明しても通じない。

◆ この辺りは田舎だから相場が安い可能性もあるが、以前にも書いたとおりタイヤの組み替え工賃が安い。ガソリンスタンドに行ったら、タイヤ屋さんの方が安いよと言われたくらいだ。勿論安いに越した事はないのだが、安すぎて申し訳ないくらいなのである。

◆ タイヤの組み替えには機械も必要だし、普通は動力電源で動いている。小型のものならば100Vでも動作しない事はないし、そうした機械を手に入れれば自分で出来ない事もない。でも普通はタイヤ屋さんに頼む。タイヤの組み替えを技術的に追求する人でもない限り、とてもではないが元は取れないし、そもそも置く場所だって必要だ。

◆ でも訳の分からないオッサンは、組み替えなんか機械にセットするだけなんだから安くしろと言い始めるかも知れない。だったら自分でやれという話なんだけど。


800MHz帯寄こせ(11/2)
◆ ソフトバンクのテロ的行為同様なことが楽天でも行われる。楽天は天下りの受け入れや政治家を取り込むなど、特に安倍政権時代には活動を活発化していた。三木谷ルーム騒動もあったが、見えないところでごにょごにょ活動するのは得意である。

◆ 楽天モバイルはドコモ・KDDI・ソフトバンクの持つ帯域を5MHz幅寄こせという。ドコモ・KDDI・ソフトバンクの利用帯域幅を10MHzに少なくした上で、楽天モバイルが15MHz幅を使うというのが適切であるとする。

◆ 周波数の割り当て変更によりドコモ・KDDI・ソフトバンクは、基地局やリピータに帯域制限フィルタが必要だとする。フィルタを入れないと隣接妨害によって通信品質が悪化するからだ。

◆ これに対して楽天モバイルは、フィルタは不要だ、入れたければ入れるのは自由だがウチは金を出さないよ、ウチはフィルタが必要だとは思っていないからねという。有識者からはドコモやKDDIが実際にテストした結果を示している事に対して、それを云々しても始まらないよと(楽天モバイルが)窘められた。

◆ 楽天モバイルは、電波法の改正により新規事業者が有利になることは明白であり、屁理屈を言わずに明け渡した方が得だという。これまでは周波数の再編による割り当て変更だったから、新たに割り当てを受ける事業者が移行費用を負担した。しかし今回はそうではなく割当期限の終了に伴う再割り当てに該当する(楽天モバイルの見識)から、費用は既存事業者側が持つべきであり、(移行に関する費用を)楽天に請求する筋合いはないと突っぱねる。

◆ またどうしても金を払えというのなら、(楽天には金がないので)15MHz幅ではなく5MHz幅ずつ時間をおいて貰うことも考えるそうだ。ソフトバンクにしても楽天にしても決して"良い"会社ではないわけで、その参入によって既存事業者や既存のユーザが迷惑を被るのは嫌な話である。

◆ 楽天が強気に出る政治的背景を総務省や有識者はどう見るのか。それとも政治家からの強い押しによって、常識は曲げられてしまうのか。楽天モバイルが800MHz帯を獲得できないと、JPから受けた出資が活きないですよね、JPは又失敗だと言われますよね、それでいいんですか?責任追及されるんじゃないですか?と、政治家に圧力を掛けるだろうか。

◆ ソフトバンクが800MHz帯を欲しがった時に、2GHz帯の有効活用がされているかどうかが議論された。この点で行くと楽天モバイルは、未だ1.7GHz帯の有効活用がされているとは言えない。新規に割り当てられた1.7GHz帯の整備も遅れているし、5Gの展開も送れている。

◆ 特に今年はエリアがあまり増えていない。理由は投資に回す金がないからだ。金がないのに800MHz帯を整備できるのかという問題に関しては、当時のソフトバンクと同じ事を言っている。つまり、準備は出来ているから対応は簡単だ、既存の基地局に800MHz体のアンテナと無線機を付けるだけだ的な事なのだが、ソフトバンクの例を見て分かるように900MHz帯の整備には長い時間がかかった。


石丸電気が消えて10年(11/1)
◆ 1945年秋葉原に誕生した石丸電気、1970年前後は電機部品の町から家電の町に変貌を遂げ始める秋葉原に於いて、大型量販店として業績を伸ばした。高度成長期末期でもあり、オーディオやラジカセ類などが売れていた時期だ。

◆ 家電と共に力を入れたのがオーディオやレコードなどで、秋葉原最大のレコード量だと言われた。創業者が山際電機出身と言う事もあり、ヤマギワとの業務提携、九十九電機との資本提携などを行った。

◆ 2006年頃にはエディオンと資本提携、その後エディオンは持ち株比率を増やして石丸電気は傘下となった。2008年には更に株を取得して完全子会社化となる。翌2009年には吸収合併にて石丸電気は消滅、ブランドのみは引き続き使われたのだが、2012年に石丸電気の名称も消滅した。

◆ 関東地方にお住まいの方にとってエディオンはなじみがないと思う。エディオンは中部地方を中心として営業していたエイデンと中国地方で店舗展開していたデオデオが合併して誕生した。その後関東地方の石丸電気を手に入れ、全国で千店舗以上を展開する組織となった。

◆ 家電量販店の売り上げランキングではヤマダホールディングスがトップ、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ケーズHDと続き、エディオンは5位に付けている。従業員数ではエディオンが圧倒的に多く、2位のビックカメラの2倍にもなる。

◆ 石丸電気の衰退の一因は、郊外型店舗が少なかった事だと言われる。秋葉原が電気の街からPCやメイド喫茶の町に変貌を遂げ始める頃、ライバル店は郊外や地方の店舗展開に力を入れた。この辺りは田舎なので大型量販店の数は少なく、それでもヤマダ電機の店舗はいくつかある。

◆ 地方展開によってネット通販から落ちこぼれた層を拾い上げるとか、安価な地代を活かした店舗構成など、新たな展開を模索した。しかし石丸電気は都内を中心に展開していた事もあり、時代の変化に追いつく事が出来なかった。

◆ ヨドバシカメラは早くから通販に力を入れた。安価なものでも送料が無料とあって利用者数は多いという。売り上げの割に従業員数が少ないのは、こうしたネット通販による事業の効率化がある。

◆ 小型の家電製品であれば通販での購入も一般的なのだが、搬入や設置の必要な家電製品では実店舗で購入する事が多い。大型家電を展示するには広いスペースが必要になり、郊外型店舗が有利になる。

◆ 価格では無店舗通販サイトが安い傾向なのだが、それでも数年前よりも価格差が小さくなったように思う。通販サイトでは配送料がかかる事もデメリットで、大型量販店が独自の配送ルートを持っているのとは違い、配送料が高い。

◆ こうした傾向、ネット通販との競争は今後も続くと思われる。しかしネット通販黎明期とは異なり、通販のメリット、実店舗のメリットを消費者は理解している筈だ。こうした通販客も取り込もうと、各量販店は通販サイトを持っている。通販価格と実店舗価格が異なる店もあり、更に実店舗では価格交渉が可能など、必ずしも通販が最安値ではないところが面白い。