VC

過去の雑記置き場


航続距離(6/1)
投資詐欺とか偽アカウントとか(6/2)
廃れゆくフィットネスクラブ(6/3)
伊豆高原メガソーラーの行方(6/4)
EVとディーゼルエンジン車(6/5)
インターネット回線(6/6)
ジムニーを買った時(1)(6/7)
ジムニーを買った時(2)(6/8)
ジムニーを買った時(3)(6/9)
スペアタイヤ論(6/10)
RCS(6/11)
ミニ雑感(2)(6/12)
営業職は成果主義だが…(6/13)
昆虫は減ったのか(6/14)
サービス業のあり方(6/15)
サービスマニュアル(6/16)
ディジタルミラー(6/17)
UIが勝手に変わった?(6/18)
イギリス車(6/19)
バルブトロニック(6/20)
減らない車両盗難(6/21)
答えの出ない仕事は面倒(6/22)
空気抵抗係数(6/23)
さび止めは難しい(6/24)
新車と中古車(6/25)
Xの闇(6/26)
ジムニーはどうなったか(6/27)
薬を買った話(6/28)
カーオーディオ(6/29)
スロットルバルブレスエンジン(6/30)


VC
スロットルバルブレスエンジン(6/30)
◆ ミニはバルブトロニックを使ったエンジンが載っている。バルブトロニックはBMWが開発したもので、バルブリフト量とバルブの作用角を可変する事により、いわば早閉じミラーサイクル的な動作をさせる。これによってスロットルバルブが不要となり、ポンピング損失を低減出来るとしている。

◆ ミニはバルブトロニックと過給器を使った、言わばダウンサイジングターボである。ターボチャージャは見た目小型で、過給圧は60kPa程度である。BMWによればバルブトロニックによって燃費が10%〜15%改善されるとする。

◆ 日産はVVELと呼ぶシステムを使い、バルブリフト量と共に作用角も積極的に可変する。ただしその機構は複雑になり、バルブトロニックにも見られる摺動部の潤滑が難しくなっている。VVELは比較的コンパクトに出来ていて、既存のエンジンを大きく改造することなく実装出来るとしている。

◆ トヨタのバルブマチックはカムの作用角を可変せず、リフト量だけを可変する事によりシンプルな機構を持つ。揺動カムの形状などはバルブトロニックに似た感じもするが、カム駆動にヘリカルギアを使うなどしている。トヨタによればコンベンショナルな機構のエンジンに比較して10%以上の出力向上と5%以上の燃費低減が可能になるという。

◆ スロットルバルブレスが流行ったのは2012年頃だと思うのだが、新規開発は進まずに搭載車両も少ない(少なかった)。複雑な機構を持つ可変バルブリフトよりも、大量EGRによるポンピングロスの低減の方がシンプルで安いというのがその理由だと言われる。

◆ 大量EGRにはそれなりの苦労もあるのだが、筒内直噴などとの併用によって、少なくとも燃費性能は維持出来ている。複雑なカム機構は高回転での追従性の問題もあり、ミニのエンジンは最大出力発生回転数が4千回転から5千回転と低い。ただしその後のパワーダウンは穏やかで、レッドゾーンは5千回転から6千回転となっている。

◆ ミニに乗るまでバルブトロニックが今も使われているとは知らなかった。開発された当時は話題になったが、その後は地味な印象でしかなかった。それが幾度かのモディファイを受けながら生き残っていた訳だ。

◆ バルブトロニックだからと言う事ではないと思うが、セッティング的に低回転高トルク型なので乗りやすいことは確かである。普通に走る限りエンジン回転数が2千回転を超えることは殆ど無く、ポンポンとシフトアップしていく。唯一バルブトロニックらしさを感じるのは、エンジンブレーキが利きにくいことだ。山の下りでシフトダウンしていくが、それによってエンジン回転数が5千回転を超えるようなギアになったとしても強烈なエンジンブレーキとは無縁だ。

◆ ジムニーはトルクコンバータのストール回転数が3千回転を超えていて、ストールさせるとターボが効く。こうした事もあってターボラグは余り感じなかったが、ミニは低回転型と言う事もあってターボラグは殆ど感じない。最近のターボチャージャ付きエンジンというか、ダウンサイジングターボらしいセッティングだと言える。

◆ カムの音がガチャガチャうるさいと言う事はないが、外で聞くエンジン音は静かではない。しかし遮音が良く出来ているので、車室内は極めて静かだ。ディーゼルエンジン搭載車も同じで、マツダのディーゼル車と比較するとミニはかなりディーゼルっぽいのだが、車内は静寂が保たれている。


カーオーディオ(6/29)
◆ ウォークマンが流行った頃、電車の中ではみんなイヤフォンで音楽を聴いていた。やがてイヤフォンから漏れる音がうるさいだの何だのと言われるようになり、カセットテープからMDに、そして半導体記録型オーディオプレーヤになった頃にはそれ自体が廃れ始めた。

◆ これは著作権問題も大きく絡んでいると思われ、オーディオプレーヤにコピー出来ないのならCDは要らないとばかりに、CDの売り上げも減少していった。ポータブル音楽プレーヤが流行し、CDが売り上げを伸ばしていた頃にはカーオーディオの世界も元気だった。

◆ 車載用のデッキは今で言うところのゲーミング○○的な、派手なイルミネーションやディスプレイが車内を照らした。トランクにはハイパワーアンプやサブウーファーを積み、ボディが震えるほどの大音量でドンシャリ音楽を流していた。

◆ しかしこれも滅びることになる。勿論絶滅した訳ではないが、それこそ軽自動車に何十万円ものオーディオ機材を乗せる、なんて人が急速に少なくなったのである。平成不況と共に可処分所得の減少が明確となり、若者は自動車の所有にも興味を失った。

◆ ジムニーにはCD/MDデッキが付いていたが、CDもMDも一度も挿入したことがなかった。CLSの時には多少はCDを聴いたものだが、今やウチには殆どCDがない。生活の変化や時代の変化から音楽を聴かなくなると、TVを見ないのと同様に音楽からも離れてしまう。

◆ 私は何もしないでゆっくり過ごす時間というのが余り得意ではない。常に何かをやっている訳ではないのだけれど、常に何かをやっていたい気持ちがある。なので釣りは苦手だし、海岸で日焼けをするのも苦手だ。だから音を聞く為に音楽を再生するというのも苦手で、何かをしながらのBGMの方が合致している。

◆ ジムニーのオーディオはAMラジオ音質だった。CLSから乗り換えてその音質に驚き、ミニに乗り換えて又再び驚いた。もしもジムニーの音環境が優れていたら、CDを聴く位はしたかも知れない。でもチェンジャーが付いていなかったので、掛け替えが面倒だったかな。今だったら音楽配信やYoutubeで何かを流している方がずっと良い。

◆ 加齢による可聴帯域の減少もあるが、これは本人は気づかない。しかし聴力を測ってみれば衰えは明らかであり、オーディオシステムに凝ることの無駄さ加減を実感することになる。どんなに優れた感覚を持っていたとしても、スピーカやアンプの違いを事細かに説明出来る能力を有していたとしても、耳そのものの性能が劣化しているのだからどうしようもない。

◆ 敏感な感性や高能力の肉体を持つ若者にこそ、違いの分かる音楽を聴いてほしいものである。今は主流の圧縮音源がどうなのかという話もあるし、一時期流行ったハイレゾ云々も、それを求めるマーケットが拡大しなければ主流にはならない。これは3D TV然りであり、今なら4k放送だろうか。

◆ 世の中の情報伝達速度が速くなり、多くの情報の中から自分の求めるものをセレクトしなければならない。マーケットでメジャーになる為には、多くの人に選んで貰える品物である必要がある。今まではスマートフォンがよく売れていた訳だが、代替サイクルが長くなり、販売台数も減少している。次に何が来るのかは分からないが、今あるものはやがて成熟して特別感が失われていく。


薬を買った話(6/28)
◆ 風邪薬や胃薬などは常備しているので、安売りされていたりすると買ってくる。と言っても価格統制が取られているようで、最近は安売りがされなくなった。以前はホームセンターで安売りされていたのだが、3つ買おうとしたら2つまでしか売れないと言われた。その時は安売りなので個数制限があるのかな程度に思っていた。

◆ しばらくしてドラッグストアで薬を買った。2個買ったのだが、薬剤師風の人が説明をしただけで特になんと言う事はなかった。しかしその後同系列店で同じ薬を2個買おうとしたら売って貰えなかった。中国人による買い占め対策なのかな、今でも買い占めがあるの?こんな田舎でもと思ったら違った。

◆ オネーさんの言うことには、この薬は2つ以下しか売れませんと。で、私がレジに持って行ったのは2つだったので、2つは良いんですよねと言うと、1個しか売れないという。1個なの?2個なの?みたいな話で、オネーさんは1人1個ですという。その時は2人で買い物をしていたので、だったら2人いるので別々にレジを通せば良いですねと言うも、オネーさんは良いとは言えませんみたいなことを言う。

◆ じゃあ1回店を出て再度買えば良いですかというと何も答えない。規定はどうなっているのかが知りたいのだが、オネーさんも知識がないようで答えられない。とりあえず1人1個は守るとして、2人いるから2つ売ってくれと言う事で、2回に分けてレジを通して貰った。

◆ 帰宅後に調べてみると、濫用の恐れのある薬に限っては、購入者に濫用の恐れがないかどうかを質問することが出来、濫用が疑われる場合には原則1個しか販売しないことが出来る決まりらしい。あくまでも原則であって、1個しか売ってはいけないとは書かれていなかった。

◆ 例えば10個買うとか20個欲しいとなれば、自分で使うのではないですよね?となるかも知れないが、それ以外であれば特段問題はないように思える。100錠入りの薬は1瓶までで50錠入りなら2瓶買えます、みたいな話でもない。1ヶ月に何個までとの規定もないし、1時間に何個までという規定もない。

◆ 別の同系列店では2個買えているので、薬剤師のオネーさんの知識不足ではないかと思う。でも社内規定か何かで1個しか販売出来ないとなると面倒なので、一応問い合わせはしてみることにする。また1個しか販売出来ない品物に対してはPOPでの告知や、陳列棚に1個しか品物を置かないようにするなどを厚労省は推奨している。

◆ 問い合わせに対する返事は程なくしてきた。基本的に複数販売は制限していないそうで、2個までとか3個までと言う規定は設けていないとのこと。1個しか販売しないというのは明らかに対応に誤りがあったと書かれていた。販売員が販売に関する事を知らないのでは困る訳だし、不慣れな薬剤師よりも慣れているレジ係の方が分かっていたりして。でもそこで口出しは出来ないんだろうなぁ。

◆ 通販でも買うことの出来る薬で、通販では同時注文数が1個に制限されている。価格自体は通販の方が安いのだが、1個しか買わないと送料が有料になってしまうので店舗で買うより高くなる。なおAmazonだと店舗販売価格と同様で、送料無料で買うことが出来る。ヨドバシはポイント還元分を含めればAmazonと価格は変わらない。


ジムニーはどうなったか(6/27)
◆ ジムニーの次のオーナは、同じ伊豆半島に住む方になった。ジムニーは何台か乗り継いでいらっしゃるようで、これまで乗っていた車を売却してしまったので次の車を探していたとのことだった。ジムニーに乗る人は、ジムニーを乗り継ぐ傾向があるのかも知れない。

◆ 伊豆半島は山と海の半島だから、南の方は雪は降らないにしてもジムニーの活躍する場は多い。横浜あたりでは見かけることのないジムニーだが、このあたりでは特に珍しい車ではない。ジムニーの年式は見ただけではよく分からないので、それが古いかどうかも分からない。

◆ このあたりは軽トラックなどの商用車全般にも言えることで、古くならない車と言えばそんな感じだ。ジムニーが新オーナの元でどのくらい過ごすのかは分からないが、もしかしたら更に次のオーナに引き継がれていく可能性もある。

◆ 新オーナにATはオーバホールしていないから少し心配があると話すと、ジムニーだからあと10万kmは行けますよと笑っていた。まあジムニーに慣れている人なら、色々な面で勝手も分かっているだろう。ジムニーに初めて乗る人に渡すには不安もあるが、経験者なら安心である。

◆ ここに来て見送った車は2台目、CLSは中古車屋に引き取られていった。CLSは切り返さないで駐車スペースから道路に出て行き、ジムニーも然りだったがミニは切り返さないと道路に出られない。CLSはホイールベースも長かったが、ステアリング切れ角の多さが取り回しを良くしていた。

◆ ジムニーは軽の割に小回りが利かないが、フロントのドライブ用の仕組みが邪魔をしている。ミニはFFなのとタイヤハウスの容量の関係もあってステアリングが多く切れない。ジムニーやCLSは視界は良かったが、ミニは余り良くない。これはデザイン的に丸っこくなっていて、ドアミラーの出っ張りが相対的に少ないことにもよるものだ。

◆ ジムニーはここに引っ越してきてからの生活を支えたというか、様々なものを運んだ。これからも何かを運ぶかどうかは分からないが、フレーム構造の丈夫さで重いものを積んでもヨレたりせずに走るのだから凄い。その代わり車重が重くて燃費が悪かった訳だが、同じような荷物運びが軽のワンボックスに出来たかというと疑問である。

◆ セメントや砂利を買ってきた時などは300kgを超える重さになった訳で、さすがにリアサスは沈んだ。ライトが上を向いてしまうので、砂利などを買いに行くのは日中に限られた。今年の1月と2月は異様に暖かかったので、砂利やセメントを買ってきては土留めの工事を行った。

◆ セメントは車が汚れるので、ジムニーの後ろ(後席は常に畳んでいた)にカーペットを敷いていた。たまに掃除機で砂埃などを取ったが、また砂やセメントを運ぶとそれなりに埃っぽくなった。気持ち的には内部を外して丸洗いしたかったし、シートとフロアマットを外せば洗えるかな?とも思っていた。

◆ シエラは1.5リットルのNAエンジンでトルクが130Nm、トルクを見るとジムニーが96Nmなので4割弱増える。1.5リットルのターボ付きなら250Nmくらいまで行けそうなのだが、トランスミッションが保たない。シエラ用はジムニー用ATを強化して使っているとの事なので、130Nmが限界に近いだろう。

◆ 軽規格でトルクがシエラ同様の130Nm位あれば使いやすいのだが、シエラとの差が無くなるのは商業的にダメなのか。ATオンリーであればディーゼルターボが考えられなくはないが、エンジンコストが上がってしまってダメかな、今でさえ割高なのに。


Xの闇(6/26)
◆ 船舶関係のPostをしているアカウントがあり、フォローしていた。と過去形なのは、現在はフォローしていないからである。何故フォローを外したかというと、その船舶関連会社のPostを引用リツイートした人に対して、法的措置を検討するぞ、開示請求するぞとリポストしたからだ。

◆ 引用リツイートが悪気あるものにも思えないのだが、船舶関連会社は何かが気に入らなかったのだろう。そんなアカウントをフォローしていて、何かの拍子に火の粉が降りかかるのも嫌なのでフォローを外してブロックした。

◆ 通常ブロックすることは殆ど無いのだが、リツイートで法的措置と言われるのでは危険すぎる。船舶関連会社に対して害のあるようなデマを流すというのなら仕方が無いが、リツイート主のPostに悪気があるとも思えない。リツイート主は船舶関連会社に謝っていたが、何故謝るのかもよく分からない。

◆ 通常の法人アカウントは、何を書かれても平気と言う事でも無いのだが、賛否があるのが普通だ。楽天モバイルのアカウントなど一々文句を言っていたら大変なことになる。

◆ 投資詐欺が流行っていて芸能人など著名人の偽アカウントが作られたり、写真を使われることが増えている。これは明らかな犯罪なのだが、文句を言っても無駄だ。それこそ開示請求してアカウント主を突き止めようとしても、アカウントを消して逃げるなどする。

◆ ローカルニュースでは投資詐欺の殆どが中国人グループだと言っていて、摘発された中国人グループは千台以上のスマートフォンを使っていたという。詐欺グループが数十人であっても、千台のスマートフォンがあれば千人になりすませる。

◆ こうしてリポストや良いねを付けることで偽アカウントがあたかも本物であるような印象を作り上げる。しかしこれを摘発するのは容易なことではなく、中国人グループを捕まえたのはタイの警察だった。中国人グループは日本人を専門に欺す為に結成?されたという話だったかな。

◆ 欺す方も欺す為に欺しているのだから、警戒しなければ引っかかってしまう。未だに特殊詐欺に欺される人がいるように、投資詐欺も無くなることはないだろう。手口はより巧妙となり、実在の人物や企業名を語るとなればどうやって本物かを確かめるのかとなる。

◆ 現在の所はLINEに誘導するなどの手口なので、LINEは危険だと認識しておけば良い。XのDMはログが残るのか?悪事関係はだいたいLINEに誘導する。LINEはそれ自体が悪徳みたいなものだから、トークの開示などされないだろうと言う事かも知れない。

◆ 金配りアカウントはかなり減少したように見える。金配り詐欺のブームは去ったのか。とは言っても未だに金配り詐欺をやっているアカウントも存在するが、細々とという感じだ。それでも多少は引っかかる人間がいるからやっている訳だ。資産○○億円の女社長というのが定番だったが、最近はこれも減っている。

◆ 最近は資産家の娘で莫大な財産を相続したとか、資産家の主人が急死しましたみたいな、これで思い出すのはオオアリクイspamだよなぁ。金配りアカウントに捕まると個人情報を聞かれて特殊詐欺の世界に引き込まれる。個人情報を渡してしまうので特殊詐欺犯に逆らえなくなり、深みにはまっていく。


新車と中古車(6/25)
◆ 125ccのシグナスは新車を買ったが250ccのスカイウエイブは中古を買った。いわゆるビッグスクータと言われるスカイウエイブにはじきに飽きるかな、あまり乗らないかな、だったら中古で良いかなくらいの気持ちだった。

◆ 車で最初に中古を買ったのはジムニーだった。これも冬用の車として使えれば良いかな、CLSの冬タイヤより安いから良いかな位の気持ちで買ったのだが、この山の中ではCLSより使い勝手が良かったのでジムニーが残りCLSが消滅した。

◆ 新車を買うのは新しいモデルが出てそれに乗りたいからでもある。新しいモデルが出なければ車検を取って乗っていた時期もある。ソアラは4年以上乗ったかな、SL600は6年位乗ったしCLSは9年位維持していた。それは乗り換える気持ちにさせる車が無かったからだ。

◆ 伊豆に来てから車は必需品となり、ジムニーの走行距離も年間1万kmにもなった。CLSなど年間2千km位しか乗らない時もあったのに。ジムニーには6年位乗った訳だが、これも他に欲しい車がなかったからだ。ただ山の中なのでパワー不足には悩まされ続けた。

◆ ジムニーJB23Wは(年式によって多少異なるが)3500回転付近で105Nmのトルクを発生し、6500回転で64馬力の出力に達する。これを3500回転付近で150Nmのトルクまで上げ、最高出力発生回転数を4500回転にすれば扱いやすくなる。最高出力発生回転数を下げなければいけないのは、64馬力をオーバしてしまうからだ。しかしその為には多段ATが必要になったりするので現実的ではないのだが、とにかく山道ではパワーが足りなくて苦労した。

◆ それでもジムニーに代わる車は見つからず、だったのだが、ジャンルの違うミニに買い換えた訳だ。ミニはジムニーの約2倍のトルクと出力があるので、山道も十分に走ることが出来る。車重がジムニーより重いと言っても2割位しか違わず、燃費は4割位良くなった。ただしハイオクを飲み込む。

◆ 輸入車一般に言えることだが、中古需要があまり多くはないので割安になる。凄く欲しい車なら新車を買うと思うが、そこまでの情熱というか物欲がない場合は中古がお得かなと思う。まあ、今まで新車ばかりを乗り継いできて人間が言うことではないのかも知れないが、車が趣味ではなく実用になったという事か。

◆ ただその実用性に関して言えばジムニーの方が上ではある。確かにパワー不足はあるのだが、ヘビーデューティーで荷物も運べ、実用車としては十分な性能を持っている。ミニは普通の乗用車なので車高も高くはないし、悪路が走れる訳でもない。普通の舗装路を走る分には快適で良い車だが、山道には似合わないんだなぁ、これが。

◆ 2台を維持していく手もあったのだが、そうなったらたぶんジムニーの使用率だけが上がる。何しろタフで気を遣わなくて良い車なので楽なのだ。で、天城の方に行くとか横浜に行くとか、ドライブに行く時はミニを使うようになるだろう。それはCLSと2台を維持していた時と同じで、つまりミニはそういう車なのだ。

◆ だったらジムニー1台でアンダーパワーに耐えていれば良いじゃないかと言われそうで、確かにそう言ってしまうとそうなる。まあ今となってはミニ1台なので、この先しばらくは実用車としてミニに担って貰う事になる。勿論ジムニーほどの頑張りは期待していないけど。


さび止めは難しい(6/24)
◆ さび止め実験、ディスクブレーキロータに塗った方は特段異常はないのだが、工具箱下部に塗ったノックスドールは、錆に押されて浮いてしまった。ここは今までにも錆転換剤や赤さび色のさび止め塗料を使ったが、いずれも剥がれた。

◆ 現場を見た訳ではないので何とも言えないが、タヌキが小便を引っかけたのではないかと思っている。そこから錆が始まり、錆を落としてさび止めを塗っても又錆びる。錆を落として綺麗にしているのだから、タヌキの小便だろうが何だろうが鉄板からは消え失せているはずだ。

◆ さび止め塗料テストには好都合と言えるが、どうにも防ぐのが難しい錆の進行なのである。正直なところノックスドールにはかなり期待していた。Xなどでも宣伝されているし、専門のショップなども展開している。ただその割にレポートが少ないというか、名前は有名だけれど実績は未だ少ないみたいな感じも持った。

◆ 工具箱の扉の下部分には、残ったノックスドールと錆を剥がしてPOR-15を塗った。POR-15はスカイウエイブのフレームで実績があるのだが、錆の無い部分に塗ると剥がれやすい。錆びた部分に塗ると錆に食いつくようにして強固に付着するのだが、錆のない鉄板や塗装の上への定着性は強くない。

◆ 今のところはPOR-15が耐えているので、現時点でノックスドールの防錆性能を超えたことになる。でもこれがダメになったら何を塗ろうか。KUREのスーパーラストガードも中々評判が良い。検証動画があるかなとYoutubeで検索してみると、"スーパーラストガード"で検索してもスーパーと付くものが検索されたり、スーパーもラストもガードも含まれていないのにノックスドールが検索されたりと、役に立たない。そんな中で見つけた検証動画がこちらだ。

◆ せっかくノックスドールの動画が出たので観てみたら、効果は2〜3年だとなっていた。北国で下回りの洗車を多くするような場合は、数年に1度は塗り直さないと効果がないというものだった。これは商業的な意味合いで、塗り直しを勧めるものなのか?それとも本当に2〜3年で効果を失ってしまうのか?
◆ 他の動画でもノックスドールは擦ると落ちてしまうと言うものがあったので、密着性はあまり高くなさそうだ。塗料ではなくAZの長期防錆オイルの効果が高いというものもあった。AZのものはオイルと謳われていて、スーパーラストガードもオイルと言えばオイル、塗った後も完全に乾かないのはオイルっぽいとも言える。以前のさび止め実験でグリスを塗ったが、グリスよりは柔らかいが浸透性潤滑剤よりは粘度があるみたいな、セメダインXの柔らかいもの的な感じかな。

◆ スーパーラストガードは安価なものなので、防錆実験用のブレーキディスクロータに吹きかけた。浸透性潤滑剤にもさび止め効果はあるが、浸透性潤滑剤自体が蒸発するのか?あまり長持ちしない。なので蒸発しにくいような粘度というか性質であれば、さび止め効果が長続きする。

◆ 完全に乾かないタイプの防錆剤など、工具箱の蓋の隅なら多少ベタベタしても良いが、ベタベタすると埃の付着が多くなる。埃が付着するとその埃が水分を蓄えて錆びやすくなる。ノックスドールも完全硬化しないタイプがあるが、やはり使用場所が限られてくる。


空気抵抗係数(6/23)
◆ 初代RX-7であるSA22Cが発売された頃は、空気抵抗係数低減競争が盛んだった。その後大型クロカン4WDブームとなり、さらにはワンボックスカーが流行ると空気抵抗係数などと言う言葉さえも出なくなった。

◆ 最近この言葉を又聞くのは現行プリウスが空力的に優れているように見えるからで、メディアはこれを記事にした。しかし当初トヨタはプリウスの空気抵抗係数を公表していなかった。メディアは様々な憶測を書いたが、その後トヨタから正式にCD=0.27が発表された。

◆ 前モデルよりも空気抵抗係数が大きい?あのスタイルなのに?これに対してトヨタは、デザインを優先したら空気抵抗が増えたとした。同時にプリウスは燃費スペシャルな車から卒業したみたいな感じで、燃費だけを追求した車ではないよと方針転換をアナウンスした。

◆ 最近のトヨタデザインは実用性とか安全性をあまり意識しない感じだ。それも一つの方向であって、機能美を考えないデザインこそ贅沢であるみたいな意見もある。要するに何もならない無駄を作ることこそが贅沢なのだと。これは車だけではなく、様々な商品・製品に当てはまる。

◆ 40km/h走行時には空気抵抗などあまり燃費に関係ないと思われがちだが、空気抵抗係数が10%増加すると燃費は約2%悪化する。空気抵抗は速度の2乗なので、速度が増すごとに燃費差はどんどん開いていく。プリウスの空気抵抗スペシャルモデルはタイヤ幅を狭くしたとか。なので販売量の多いモデルは、CDスペシャルよりも空気抵抗係数は大きいことになる。

◆ 燃費というか電費というか航続距離を追求しなければならないEVは空気抵抗係数にも気を遣う。テスラはモデルSの0.20、モデル3の0.22など、総じて空気抵抗係数が低い。スタイル的には特に何と言うことはないが、細部の気流剥離などを徹底してチューニングしていった結果だろう。

◆ 普通の2BOXであるVWGOLFのCD値がプリウスと同じ0.27、ミニは0.28なので、速そうな(空気抵抗が少なそうな)格好と実際に速いかどうかは別問題である。カウンタックの空気抵抗係数がワンボックスカー並みの0.47だったという話は有名だ。最高速テストで空力が悪い悪いと言われる日産GT-Rは、実はプリウスより良いCD0.26なのだ。空気抵抗係数はそれとして、実際の空気抵抗は前面投影面積に関係する。なので空気抵抗の絶対値はプリウスよりもGT-Rの方が大きいかも知れない。

◆ 前面投影面積の大きなトラックは、空気抵抗が走行安定性と燃費に影響する為、意外に細かなところにまで気が配られている。空気抵抗係数に関しては以前にも書いた事があるが、EVの航続距離競走では空気抵抗係数も重要だという記事があった。EVの場合は発熱体が少ないので、ICEのような冷却風の取り入れが不要になり、空気抵抗を増大させるフロントグリルを最小限に抑えることが出来る。

◆ フロントグリルから風があまり入り込まなければ、その入ってきた空気の排出も少なくて済む。これはボディ下面に流れる空気の乱れを少なくすることにもつながるという事で、空気抵抗減少につながる。少ない空気流入で効率的にモータやバッテリーを冷やす工夫など、EVの効率化はモータや制御システムでの改善から、車両全体でどうしていくのかに移ってきた。もっともEV自体が下火になった今、どれだけの開発費をかけていくのかは未知数ではあるけれど。


答えの出ない仕事は面倒(6/22)
◆ ある時ある企業から問い合わせがあった。全く知らない会社ではなく、経営者の方とも面識があるし、仕事をしたこともある。その企業のクライアントが製品のノイズ対策で苦労していると言うのだ。

◆ そこそこ高出力の高周波電源を内蔵したもので、電波が回路に回り込んで正常に動作しない。で、何とか出来ないかという問い合わせだった。ただどんな製品で何が起きているのかの説明もよく分からなくて、回路図の一部などは送られてきたものの、高周波アンプ付近はブロック図化されているなどでよく分からない。

◆ こちらから聞けば回答は来るが、そもそも相談社が先に開示して説明すべきだ。ノイズ対策や回り込み対策は、分かっている人間が見れば解決する場合が多い。しかし分からない人が何十時間やったって何も変わらない。先方にしてみれば、分かっている人にアドバイスを貰えればすぐ解決するはずだ、少しヒントを出してくれるだけで良いから電話で教えてよ、みたいな雰囲気なのである。

◆ 私も現物を見た訳ではないから何との言えないが、たぶん1〜2週間いじりまくれば何とかなるのかなとは思った。ただ1+1=2みたいな明確な手法がある訳ではないので、とりあえずは見るだけ見るという話をした。見るだけで作業はしない。単に動作状況を観察(測定はしない)するだけで、期間は1週間程度、見積額100万円とした。

◆ それで見てみて、何とかなりそうなら作業を引き受け、期間は2週間で成功報酬は500万円にした。最初に見た段階で難易度は分かるだろうと思ったし、対策可能なレベルなら最初に見た時に対策まで実験して終わらせてしまうつもりだった。仕事を受ける事にして2週間で出来なければ、最初の検討費用だけになるがそれでも赤字にはならない。

◆ 先方としては1桁違うんじゃないの?位に思った筈だ。でも、そう思うなら自分たちでやれば良いし、もっと安いところがあればそこに頼めば良い。この手の仕事は答えがなくて、手切れが悪い。試作品でうまく行ったから量産しました、そうしたら歩留まりが悪いから何とかしてくれとか、下手をすると永遠に終わりがないみたいな話になりやすい。

◆ なので"やりたくない値段"でもあるし、それなりの資金力のある所でないと、体力的に実現不可能な製品になってしまう。しかも高周波関係はやったことがないと言うところなので、測定方法から何から教えなければいけない。勿論その分のコストは頂くにしても、手切れが悪いのは非常に面倒だし、先方にしてもだんだん甘えが出てくるので何でも押しつけようとする。

◆ でもまあ、私としては上に書いたような値段でも正直やりたくはない。結局元の設計が悪い訳だから、その尻拭いであってクリエイティブな仕事ではないのだ。何なら最初から設計させてよ、みたいな感じなんだなぁ、送られてきた一部の回路図を見ても。

◆ まあ世の中色々で、色々な会社が色々なことで困っている訳だ。最近はアナログ的な回路だとか機能を見るエンジニアが減っていて、モジュールやICを並べることが設計だ、みたいな傾向である。ソフトだってパッケージをカスタマイズするのが設計者だみたいな、ね。それこそパーツを集めて組み立てたPCを自作パソコンと呼ぶようなものだ。


減らない車両盗難(6/21)
◆ 以前にも書いたが、車両盗難件数は中々減少せず、検挙率は中々上がらない。検挙率が高いとリスクの多い犯罪となるが、現時点ではそうとも言えないのでドロボーにとっては安全な商売になってしまう。

◆ スマートキーが使われている車両はリレーアタックなどで比較的簡単に盗めてしまう。BMWはキーにGセンサを内蔵し、置きっぱなしにしている状態ではキーは電波を発しない。従ってリレーアタックが出来ないと言っている。

◆ コードグラバーを使われればリモコンキーが複製されるようなものなので、車は盗めてしまう。コードグラバーは技術的難易度が高いので、解読装置は未だ高価なのではないだろうか。このあたりはキーコードの暗号強化で乗り切れそうな気がする。

◆ スマートキーにしてもシステム的セキュリティを上げれば回避できないことはないが、コストの問題だろう。ユーザにしてみれば数百万円の車がなくなってしまうのだから、暗号強化キーが1万円だったとしても買うと思うが、日本メーカがやらないのは需要がないと予想しているからだろう。

◆ UWBなどを利用すれば測距が可能なので、リレーアタックは使えなくなる。伝送遅延のあるものを間に通すと距離判定がおかしくなる。UWBなら今はコストが下がっているので、使えないことはない。ランボルギーニなどはかなり強固なシステムになっているそうで、スペアキーすら本国でないと作れないとか。車を盗んでもエンジンはかけられず、機械部品として売りさばくしかないという。

◆ 損害保険屋は物理的防御をしろと言っている。これも以前に書いたが、ポールを立てたり門扉を付けるのは結構コストがかかる。やはり自動車メーカがセキュリティに関して頭を使って貰うのが一番良い。

◆ 住宅街のカーポートから車を持って行っちゃうと言うのだから、中々大胆だ。CAN乗っ取りなどでも数分で作業完了というのだから、ドロボーも慣れたものである。昔からタイヤやホイールを盗まれる例はあったし、一時期は触媒を外して持って行くという、売値に対して労力が合うのか?みたいな犯罪もある。

◆ これも以前に書いたがドライブレコーダの盗難もある。ドライブレコーダを盗む為に車のガラスを割ったりするのだから、所有者にしてみれば大損害だ。今やドライブレコーダなど安いもので、それが盗まれるのだからたまったものではない。

◆ 自動車だけではなく侵入盗犯の被害もたまにニュースになっている。犯罪者が全て外国人だとは言わないが、静岡県のローカルニュースでも外国人犯罪が報道される。文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、たいした金額を盗む訳ではないのに住人に危害を加えたりする。

◆ 金属ドロボーやメガソーラーの電線ドロボーなど、そこまでやるのか的な犯罪もある。メガソーラーなど通電状態で線を引きちぎっていくというのだから凄いではないか。最近のメガソーラーはDCラインが1kV以上の電圧なので、それこそ夜にでも電線を引きちぎらないと感電する。

◆ そういった力仕事の犯罪に比較すれば、自動車窃盗は効率的だ。タイマーで夜間は車両のメイン電源を切るようにでもしておかないと都市部では安心して寝てもいられない。リモコンキーを入れる金属ケースも売られているが、シールドが完全でないと結構電波は漏れる。蓋と本体に隙間があるとスリットアンテナ的な動作をする。


バルブトロニック(6/20)
◆ バルブトロニックはBMWの可変バルブリフトの事である。バルブリフトを無段階に可変する事により、スロットルバルブが不用になる。スロットルバルブが不用になるとポンピングロスがなくなる、と言う風には行かず、スロットルバルブの代わりをインテークバルブが行っていると考えれば良い。

◆ バルブトロニックでポンピングロスがゼロになるみたいな記事もあるが、それは違うのだ。確かにインテークマニホールド内の負圧はゼロに出来るが、吸入行程に於けるシリンダ内圧力は負圧になる。ガソリンエンジンの場合はどこかに吸気絞り弁が必要なのだ。

◆ バルブトロニック機構エンジンは第二世代ミニの中期型以降にも搭載されている。仕組みとしてはさほど複雑ではなく、ロッカーアームをモータ駆動のカムで押してバルブストロークを変化させる。擬似的にバルブに対するカムの位置を上下に変えるみたいな感じで、機構としては複雑なものではない。ただしエンジンを分解するには、バルブトロニック用のSSTか何かが必要だと思う。

◆ BMWはバルブトロニックを単体で用いるのではなく、可変バルブタイミング機構と組み合わせて使用している。まあバルブトロニック自体も、バルブリフト制御と同時にバルブタイミングも少し変わってしまっうので、可変リフト&可変作用角みたいな感じになるかな。

◆ バルブトロニックがポンピングロスを無くした魔法のエンジンだとすれば、少なくともモード燃費は良くなっても良い。しかし実際にはトヨタのエンジンと同程度(車重やエンジン仕様が同一ではないので、直接的比較は出来ない)である。

◆ この手の技術としては長持ちしているので、それなりの効果はあるのだろう。可変バルブタイミングも一般的に使われているが、(エンジン関係以外でも)消えていく技術は多い。可変バルブタイミングではなく、可変作用角が出来れば良いのだが、これはちょっと難しい。

◆ 熱効率の向上や損失の低減による燃費の改善で、高圧縮比のエンジンだとか可変排気量エンジンなどが作られた。しかし思ったような効果が得られない割にコストが嵩むなど、色々と難しい。それに比較すればハイブリッドの方が簡単で、ハイブリッドシステムを付ければ2割位燃費を良く出来る。

◆ 今後はEV化の流れにもなるだろうから、ICEの効率追求も現状維持になるのではないだろうか。新しいエンジンは開発されると思うが、新しい技術の開発に至るかどうかは疑問だ。ただし従来技術の更新は行われていく筈で、例えば従来は油圧制御によって可変バルブタイミング機構を動かしていたが、今はステッピングモータによる駆動が増えた。

◆ バルブの電磁駆動技術なんてのも研究されていたが、実用化するには色々と問題があった。おそらく作れば出来るとは思うが、コストの問題だとかエンジン形状の問題やエンジン効率の問題で、あえて電磁駆動にする必要が無いというか電磁駆動に意味が無くなってしまう気がする。

◆ 欧州はダウンサイジングターボで、ノッキング耐性を上げるために直噴化するみたいな流れだ。日本でもトヨタはそんな感じのエンジン構成になってきていてるので、おそらくは他のメーカもダウンサイジングターボ或いはダウンサイジングターボ+ハイブリッドになるのかな。


イギリス車(6/19)
◆ 昔書いたことがあるかも知れないが、ジャガーは乗ってみたい車の一つだった。優雅さとか落ち着きとか、そんな感じを受ける佇まいが魅力的ではないか。もっとも私がそのような車に似合う人間かという問題もあって、車だってオーナを選ぶよなんて言われたりして。

◆ しかしそのジャガーはフォード傘下になって少し変わってしまった。テイストはジャガーなのだが、合理的になりすぎた感じもした。そして今はインド資本になってしまっている。

◆ 私にとってジャガーはイギリス製の時代が良かったのだが、ミニはちょっと違う。BMC時代のミニに乗っている人がいて、「色々な車に乗って、行き着いたところにミニがあった」みたいな事を言っていた。その頃はミニに全く興味は無かったので、そうですか、程度の返事しかしなかった。

◆ その後2001年にBMW傘下となり、イギリスから又一つの自動車メーカが消えた。BMW製のミニをミニと認めないマニアも少なからずいて、デザインとブランドを盗んだドイツ人だと言う。ただ個人的には適度なサイズとなり近代的になったBMW製は悪くないと思う。

◆ BMWミニの第1世代と第2世代はBMC時代の面影があるという事で、この年代のものを好む人もいる。第2世代までに比較すると第3世代や第4世代は違った車になってしまった訳だ。装備だとか走行安全性などを考えると、時代と共に変化するのは仕方が無い。それでも第2世代や第3世代は10年間もほぼ同じスタイルを続けた訳で、派生モデルこそ増えてきたが急激な変貌とまでは言えないと思う。

◆ ミニらしさという点で第2世代の3ドアモデルであるR56は、少なくともデザイン面では良い感じがする。最終モデルから8年が経過して中古価格も安く、中古価格以上の整備費をかけて乗る人もいるのだそうだ。イギリス製のミニも手に入れられないことはないが、今ややたら高額で維持費もかかる。

◆ そう考えるとBMW時代の第1世代や第2世代に長く乗りたいと考える人がいるのも自然なのか。勿論クラッシックミニに大金をつぎ込んで乗っている人もいる。第4世代ではEV化の並も押し寄せ、デザインはより近代的になった。第4世代も見慣れれば良いデザインなのかも知れないが、果たしてミニマニアに認められるだろうか。

◆ アストンマーティンも一時期はフォード傘下になった。今はフォードを離れていると思うので、数少ないイギリス国籍の自動車メーカになるのか。DB7とかDB9あたりのデザインが好きだが、販売台数が少なく年式的にも古いものなので今乗ろうと思うとかなり勇気が要る。

◆ ロータスも今や中国資本になっているし、ランドローバーはインド資本だし、ロールスロイスはBMWだし、マクラーレンはイギリスなのかな。マクラーレンはファミリーカーを作っている訳ではないので、一般的量産自動車メーカと同じかどうかと言われると難しい。

◆ 近代的量産技術はイギリス車に似合わないなどと言われる。職人が作り上げる風な、そんなイメージを日本人は持っているのではないだろうか。だから最新装備も不要で、基本的な部分を美しく作り上げる技能こそが美しい、みたいな。米国人が日本の着物だとか伝統工芸品、或いは日本家屋の障子だとか畳だとかに興味を示すように、日本人が求めるイギリス車のイメージみたいなものがある。


UIが勝手に変わった?(6/18)
◆ AndroidTVのUIが勝手に変わってしまったと怒っている方がいた。AndroidTVってGoogleでしょ?ならば驚くに値しない。だってGoogleだから。でもGoogleの事だから、知らぬ間に又勝手に元に戻るかも知れない。AndroidOSだって同じようなもので、バージョンが変われば操作感が変わる。設定メニューの場所まで変わってしまうのだから、いかに初期の設計が駄目なのかが分かる。

◆ UIといえばUIなのだが、インタラクティブなWebの仕様が変わると戸惑う事がある。いつもの場所(位置)にあの画面がないぞ、みたいな。ただし全体を見渡せるページの場合は、見れば分かるようになっている。以前はトップページにあったものが、突然深い階層に潜り込んだみたいな事だと迷うけど。

◆ Operaブラウザは起動時にアニメーションと音で演出を行うが、激しく邪魔である。これを行わないように設定しても、アップデートか何かで設定が変わってしまうようだ。突然音が鳴るので何事かと思ってしまう。ブラウザが自己主張する理由がどこにあるのか、私には全く分からない。

◆ 音と言えばAmazonのFireTV Stickの最初の画面も時々変更されるらしい。いわゆるTV放送離れでIP放送をVODで観るのが普通になってきて、チューナレスTV(チューナ付きでも良いけど)にIP放送受信アダプタをセットしておく。電源を入れればいつもの番組が観られるという風に設定しておけば、TV放送を見るのと余り変わらない。

◆ でもそのトップ画面が変更されると、いつもの番組ではなく宣伝が流されたりする。普通はTVの電源を入れればそれまで観ていたチャネルが表示されるのだが、そうではなくてTVのメーカの宣伝のチャネルに飛んじゃうみたいな感じだ。設定を変更すれば又元通りにになるし、こういう仕様にすることで観たくもないメーカの宣伝を強制的に見せることが出来る。いかにもAmazonらしい訳だが、アンチAmazon製造機にもなり得る危険をはらんでいる。

◆ 高齢者用スマートフォンのワンタッチダイヤルは、文字表示ではなく数字だ。1番は○○さんとか2番は孫とか、昔ながらのUIになっている。ソフトウエアキー(画面)に文字で表示した方がダイレクトでわかりやすいと思うのだが、高齢者には数字の書かれた物理ボタンというわけだ。

◆ 家庭用の電話機などでもワンタッチダイヤルは数字の書かれたボタンというものがある。「○○に電話をする時は1のボタンを押してね」と、それだけ教えておけば良い。分かっている人からすればソフトウエアキーの方がわかりやすいが、分からない人にとっては数字の書かれた物理ボタンと言う事だ。

◆ UIを変えると言う事は数字の書かれたボタンの、そのボタンの数字と内容が一致しなくなるようなものだ。今まではこのボタンを押すと○○さんに電話がかかったのに、新しいUIではアナウンスが流れて「本当に電話をかける場合は決定ボタンを、キャンセルする場合は消去ボタンを押してください」となれば、それだけで老人は操作に戸惑ってしまう。

◆ こうした基本的部分のUIは変更すべきではないのだが、基本設計の時点で欠陥があるとあとからそれを修正しようとする。しかし基本設計が駄目な位なので修正案が優れている可能性も低く、変更に次ぐ変更になって訳が分からなくなるというのが駄目な機械の見本だ。機能の優れた機械でも、操作感が悪ければ使い勝手が悪いねとなってしまう。


ディジタルミラー(6/17)
◆ トヨタは世界初のディジタルバックミラーを実用化したとした。と言っても造形的には何ともチープなシロモノで、市販のモニタをAピラーに付けましたみたいな酷いものだ。そこにはデザインもなければ実用性もなかった。

◆ Aピラーと一体にするなどすれば多少は良かったと思うのだが、トヨタ的にもやっつけ仕事だったのだろう。何故ディジタルミラーが流行らないのかと言えば、ダイナミックレンジと解像度と視認性と距離感の掴みにくさがあるからだ。

◆ ダイナミックレンジはディジタルルームミラーでも各社苦労しているが、直射日光や夜間の後続車のヘッドライトで撮像素子が飽和してしまう。苦肉の策としてディジタルミラーと物理ミラーの切り替えを可能としたものもある。

◆ 解像度に関しても、自動車メーカはコストを抑えたいので低解像度にするが、それだと細部が見えにくくなる。人間の目よりも解像度を上げようとするとコストがかかる。最低のコストで最高のギミックをと考えるのだが、今ひとつうまく行かない。それでも出始めの頃よりはずっと良くなってきた。

◆ 距離感はシングルカメラの2D映像なのだから仕方が無い。バックカメラのように線や点などのマーカを入れるとか、画像だけはステレオカメラで撮ってディジタル処理で距離感を出すマークなどと合成するとか、何かが必要だ。通常の裸眼目視でも見る物体の大きさによる錯視が起きるので、立体感のないディジタルミラーでは余計だ。

◆ ドアミラーでは視線の移動で見える範囲が変わらないのも不自然だと言われる。もう少し横を見たいなどの場合に、人間は無意識に頭の位置を動かしてミラーをのぞき込むのだそうだ。しかしディジタルミラーではカメラの位置を変えない限り移る範囲は変わらず、不自然感が出るのだとか。

◆ ディジタルミラーの本質は死角をなくすことだと思う。見える部分は物理ミラーで良くて、見えない部分を見るためのカメラと言う事だ。その点でバスやトラック、ワンボックスカーのバックミラーや後方確認カメラは必要なものと言える。

◆ 大型トラックではトラック前方あたりも見にくい場所が多いので、カメラによって見えない部分を見えるようにすれば危険性の排除が出来る。ディジタルバックミラーはドライブレコーダのカメラ画像を映すものやレーダ探知機もあったかな。単なるディジタルミラー以外にも機能を持ったものがある。

◆ 日産が使い始めた頃のディジタルミラー(Panasonic製だったかな)は散々なことを言われるほどダメだったが、今はずいぶん良くなった。自動車メーカ純正品もそうだが、サードパーティ製の性能向上と価格低下が著しい。トヨタのオプションを装着すると8万円ほどかかるそうだが、ミラー型のドライブレコーダならずっと安価だ。

◆ それでもダイナミックレンジの問題と自動輝度調整のレスポンス、これはトンネル問題みたいに言われて、トンネルに入ると急激に周囲の明るさが変わるのでカメラの感度制御が追いつかないというもの。或いは後続車にハイビームで照らされると見えなくなってしまうとか、色温度が追従できないなど、主にカメラと制御の問題がある。


サービスマニュアル(6/16)
◆ 以前に国産車に乗っている時は、車を買ったら一緒にサービスマニュアルも買っていた。整備をする時に役に立つからなのだが、BENZは電子マニュアルになって当時は一般には販売されていなかったと思う。

◆ 古い車だとサービスマニュアル自体が入手できない事がある。中古で販売されているのを見つければ手に入れることが出来るが、普通に買おうとしても売られていない。ジムニーは整備書をお持ちの方がいたので見せて頂いた。分解整備に於いては整備書があるのと無いのでは、情報量が全く違う。

◆ ミニは紙の整備書もあるようだが、私は電子版を入手した。売っているのは海外の方なのだが、これってコピーして売っているだけ?まあいずれにしても安価に入手できたのは有り難く、紙の本の1/3位の価格だった。

◆ サービスマニュアルは主にメカニカル部分の説明で、電気配線図は別になっている。現時点で電気配線図は入手していないが、必要があれば電子版を買えばいいと思っている。ミニに関しての情報は世界中にあるので、何か分からないことがあっても調べれば何とかなる。

◆ ジムニーは国内で情報が多いので、同じく調べれば色々な情報が手に入った。こうした点で販売量の多い車は楽だなと思う。サードパーティのパーツやOEM品なども豊富に出回っているし、ジムニーに関しては改造パーツも容易に入手できる。

◆ ジムニーのAT用のストレーナの価格が高かったと以前に書いたが、ミニ用(前モデル用で、現モデルはストレーナレス)の方が3割位安い。日本車のストレーナは高価なものだと2万円を超えるので、部品代としてはかなりのものだ。エンジンオイルフィルタはジムニーが数百円でミニは数百円から千数百円(メーカで異なる)となっていて、平均的にはミニ用の方が高い。

◆ オルタネータはジムニー用の新品が6.5万円前後でミニ用の純正が7万円位、OEM品だと2万円〜4万円で、これもあまり変わらない。エアコンコンプレッサはジムニーのリビルト品が2万円位でミニのOEM品が2万円〜10万円となっている。OEM品はメーカによる価格差が大きくて、信頼性だとか取り付け性(サイズの正確性)などに差がある。

◆ 部品自体はパーツリストで調べれば良いが、取り付け時の締め付けトルクやらクリアランス規定のあるものはクリアランス、位置の指定のあるものはその位置などは整備書がないと分からない。車両そのものを見れば部品がどこに付いているのかは分かるが、整備書はそれがよりわかりやすいように図解してあったりする。

◆ 温度センサなどの抵抗値と温度の関係とか、イグニションコイルの抵抗値なども書かれているので、良否判定を行う事が出来る。ジムニーだと情報が多いので、整備書がなくてもセンサ類の良否判定などは出来てしまう。Webを調べればどこかに情報があるからだ。

◆ 部品にしてもリビルトや中古が容易に手に入ったし、ABSセンサはOEM品を使った位だ。これもマイナーな車だと入手が容易ではない可能性もあるし、流通量が少ないとパーツ屋に頼んでも納期がかかる場合もある。

◆ ジムニーの場合はエンジンルームに隙間が多く、整備性が良かった。最近のFF車はエンジンルーム内がぎっしりなので、奥の方にある補機類を外すには周りのものから順番に外していかなければいけない。場合によってはバンパーを外すとかフロントグリルあたりまで外すなどしないといけないので、ネジの位置などを整備書で見ないとよく分からなかったりする。


サービス業のあり方(6/15)
◆ サービス業とはいったい何だろう。広義としては対人商売は皆サービス業みたいに言われる。ようするに付加価値を提供して対価を貰うこと全般とでも言えば良いだろうか。

◆ 飲食店や宿泊業、販売店などもサービス業と言える。サービス業と区別されるのが接客業で、接客業の場合は接客サービス自体に付加価値を持っている業種と言う事になる。

◆ 何度か書いているように携帯電話販売店では販売手数料を取る。飲食店などでテーブル料や席料として、あるいはサービス料としてお金を取る場合があるが、物品販売業者としては異例である。

◆ ただこうした傾向は広がる傾向にあり、それに対する苦情も増えているそうだ。事の始まりはレジ袋有料化にあるとも言われる。あれは法規制されているものではなく、無料で配らなくて良いですよねと言うお願いベースのものだ。しかし販売店としては費用の節約になるので、さっさと有料化に踏み切った。

◆ しかし全てのスーパーなどがレジ袋を有料化した訳ではなく、当時も今も袋をくれるところはある。これが付加価値となって客を呼ぶ事にもなっているわけで、もしかすると今後レジ袋を無料で配る店が増えるのかも知れない。

◆ レジ袋有料化と同じようなことがホテルや旅館でも行われている。廃棄物を少なくするためにアメニティグッズは置きませんよと言うヤツだ。ホテルのサービスとはどこまでを指すのか。快適性とはどこが限界なのか。ホテルに入ると部屋があるだけで冷暖房もベッドもない。冷暖房はベッドは別料金ですよと言われたらどう思うだろうか。

◆ アメニティグッズにしても同様で、シャンプーやリンスはご自分でお買い求めくださいだったり、ヘアドライヤのレンタルは30分100円ですみたいなホテルが実際にある。しかも中価格帯以上のホテルでもこうした事が行われている事に、宿泊者が「驚いた」とPostしていた。

◆ 低価格ギリギリのホテルであれば、宿泊に必要な最低限のもの以外は有料だと言われても仕方がないと思うかも知れない。しかし快適性を提供する、1泊数万円以上のホテルであれば快適環境の一つとなり得るサービスは宿泊価格に含まれていても良いはずだ。

◆ 熱海や伊東の温泉ホテルは客が減ったこともあり、結構リーズナブルな価格になっている。価格は下がったがサービスの質自体はさほど下がっていないと思う。確かに従業員数が減っているなどでサービスの迅速性などは低下しているとは思うのだが、宿泊して嫌な思いはしたことがない。

◆ ハトヤホテルや聚楽には何度か泊まっているが、こんな宿泊料金でやっていけるのかなと、なんか申し訳なく思ってしまった。宿泊料金が5千円で、歯ブラシやタオルのセットが5百円、布団の上げ下ろしは3百円頂きますと言われるよりも、個人的には宿泊料金1万円でフルサービスですの方が良いかな。

◆ 勿論そういう人だけではなく、長期滞在だから少しでも安くと言う人もいるとは思う。だから選択肢としてあるのは間違いではない。それこそ食事なしの宿泊のみのプランがあるように、色々なニーズに対応することは必要だろう。ただ何でもかんでも別料金ですというのは、せっかくの雰囲気を壊すことにもなりかねないなと思った次第だ。


昆虫は減ったのか(6/14)
◆ 「20年間にわたる研究では、1997年から2017年までデンマークの2つの道路区間で車のフロントガラスに付着した昆虫の死骸の数を測定しました。時刻、日付、気温、風速などの変数を調整すると、この研究では実際に80%の昆虫が死滅していることがわかりました。」
◆ これは高速道路走行時に、車に激突する昆虫が減ったという話なのだが、車の空力特性が考慮されていないから正確ではないと後に言われた。確かに車の付着する昆虫の死骸は減少している。ソアラに乗っていた頃はフロントガラスやグリルなどに無数の虫の死骸が付着し、それを掃除するのが大変だった。

◆ しかし空力と言われてみれば、ソアラの前に乗っていたフェアレディZでは虫の付着は余り感じなかったのである。その後に乗ったSLでも同様で、そう考えると虫の絶対数よりも空力特性の方が重要なのではないかとも思える。

◆ 近年のヘッドライトのHID化やLED化が、虫にとっては暗い光となり虫が集まりにくくなった論もある。一方で昆虫減少論者達は環境の変化や都市化によって昆虫自体が減少し、絶滅に向かっていると主張する。

◆ ヘッドライトと言えば今やLEDがスタンダードかなと思ったら、意外にそうではなかった。トヨタのノアだったか?LEDヘッドライトはオプション扱いで数万円の価格だった。オプションを付けない場合はハロゲンランプなのかな。

◆ 昆虫自体の減少に関する研究はいくつもあるが、季節や天候などの要因による変化が大きいために特定の地域の特定の期間の調査であるとしないと信頼性が怪しくなる。昆虫全体が減っているのではなく、減少率の高い種類とそうでない種類、ハエなどは増加傾向にあるという調査もあった。

◆ 2019年頃に昆虫の減少に関する記事が多く出たが、これは2016年頃のドイツに於ける昆虫数の調査で、個体数の減少が明確だったからかも知れない。
ただこのときのデータにしても凄くばらつきが大きく、1994年の昆虫数や2001年、2005年の数とはそう違わないではないかと言われると確かにそうなのだ。

◆ 地球温暖化と周期的な地球温度の変動を一緒にしているみたいな風に見えて、今ひとつ説得力に欠けるような気がする。トンデモ論になるとWiFiが昆虫の生態系を変えたとか、携帯電話基地局が昆虫絶滅を加速させているとかもある。結局こうした話が出てくる事自体で、昆虫減少は本当なのかと疑いたくもなる。

◆ 昆虫が減る事でそれを捕食する鳥が減っているとか、いや昆虫の減少と鳥の減少は関係がないとか、昆虫の減少は人類の絶滅を予感させるとか、マーケティングコンサルタントを名乗る藤村氏は「都市に張り巡らされたWi-Fiネットワークとスマートフォンの影響で、昆虫の体内時計と免疫システムを混乱させ、飛ぶ能力が弱くなったり、幼虫にダメージを与えている。」と書いていて、又「今年から始まった5Gは、これまで以上に多くのモノをインターネットに繋げることができるようになる。 通信範囲は今以上の広範囲に拡大されます。 速度も現在の4Gの20倍以上になります。」としている。

◆ 電波論だと「ドイツの自然・生態系保護団体(NABU)は、近年の深刻化する昆虫の減少にスマホの電波が関与しているという調査結果を発表しました。」という記事もあった。相関が認められる記事としては、除草剤の使用で昆虫が減少していて、除草剤の散布エリアだけではなく除草剤を低量浴びた昆虫が移動する範囲では除草剤の影響が昆虫の繁殖力を低下させているのではないかというもの。


営業職は成果主義だが…(6/13)
◆ 典型的成果主義を貫いたのがソフトバンクだった。元々が卸売会社という営業メインの企業だっただけに、モバイル事業参入時にも社内は成果が第一だった。成績を上げる事は勿論、孫さんに気に入られるようにしなければ給料は上がらない。

◆ 以前に書いた事があるが、技術部門や運用部門に於いても社内のシステムは同様だった。結果として部署内では足の引っ張り合いが起きる。誰かの担当部署でトラブルが起きたとしても、誰もそのトラブル対策を手伝わない。下手に手伝って責任を取らされるのはたまったものではないし、自分の仕事をこなしていた方が成績が上がるからだ。

◆ 同じような例は富士通の失敗にも見られる。富士通は年功序列から成果主義へと変更したのだが、ソフトバンクと全く同じ事が起き始めた。開発職は自分の仕事だけを行うので、グループでの開発が崩壊し始める。何かトラブルが起きるとメンバーが逃げてしまうので解決が出来ない。

◆ 成果主義導入前にも評価精度の導入があった。これは学歴や役職によってランク分けするというもので、目標評価制度などと共に余り良い結果にはならなかった。従業員等級が低いと重要会議には出席出来なくなるので、極端な話としては担当者がそのプロジェクトの会議には出られないような事が起きる。

◆ 中間管理職が従業員側の会議にも出られず、役職者の会議にも出られないなどが起きたそうだ。大企業は何かの数字を元に従業員を分別したいと考えるのだろうが、最も安易な方法が学歴と役職だ。富士通の例で行けば院卒よりも主任の方が偉いので、ここでは学歴と等級が入れ替わる可能性がある。

◆ 入れ替わるのは良いとして、学歴第一主義的な等級の付け方と矛盾するのでは無いかと不満は出るだろう。さらには等級と目標管理ポイントによってランキング付けされる訳だが、管理ポイントの評価がどうなるのかとか誰が行うのかなど、曖昧な点が多かったとも言われる。

◆ こうしたランキングはボーナス金額に影響する訳で、これは普通の評価制度の延長上にあった訳だ。結局評価を行うためには評価員が必要になり、上司が部下を評価するのか?部下が上司を評価する権利があるのかなど、評価そのものに対する曖昧さが問題になる。次には評価員は公平に評価を下せるのかという問題も起きてくる。

◆ 営業などは営業成績が全てなので評価は単純で明快だ。では経理部門はどうなのか?総務はどうなのか?と言われると評価が難しい。製造部門で不良率の低減は評価の対象になるだろうが、それは製造部門の責任なのか?QCの問題なのか?或いは設計の問題なのか。

◆ つまりこうした評価は部門間の争いには寄与するが、システムとして企業全体の運営には機能しない。ソフトバンクで基地局が故障したとしてもそれを誰にも知らせず、運用係が自分で発見するのを待つという事態になる。メンテナンス部門が運用部に故障内容を問い合わせてきても、運用部は中々回答しない事で、メンテナンス部門の評価を下げようとする。

◆ そうした環境になじめなかった、W社やE社から来たエンジニアは早々にソフトバンクを去って行った。今は評価第一主義では無くなっているのかも知れないが、営業系の企業が開発型企業になれないのは社内のシステムが営業系になってしまっているからだ。


ミニ雑感(2)(6/12)
◆ ミニに乗り始めて2ヶ月以上となり、分かりにくいナビやラジオの操作もある程度は覚えた。国産車でこんな分かりにくい操作系を採用したら、メディアに散々書かれるだろうなと思うようなことが、ミニなら許されるのか。

◆ 使い方は分かったが、それがどう動くのかがよく分からない部分はある。例えばオートエアコンは最大風量設定、つまり風量リミッタの設定が可能なのだが、風量にリミッタを設けると室温が一定に保たれない場合もあるだろう。その場合はどうなるのか?何かアラートが出るのか?そんな部分はよく分からない。

◆ ラジオは周波数を合わせると放送局名が表示されるのだが、すぐに表示されるわけでもないし未だに表示されていないものもある。一度表示されると消えない感じなのだが、それってエリアをまたいで移動して別の放送局名になると、当然放送局名が書き換わるのだと思う。でもそれがどんなタイミングなのか?書き換わるのか書き換わらないのかなどもよく分からない。

◆ ジムニーは170km〜180km走ると燃料が半分まで減った。ミニは280km位走ると燃料が半分まで減る。この差は凄く大きくて、ガソリンスタンドに行く頻度が減少した。エアコンを使うと燃費が悪くなるが、どのくらい悪化するかは未だよく分かっていない。

◆ ブレーキやアクセルが軽すぎるのにも慣れては来たのだが、でもブレーキは軽いなぁ。微妙な制動力制御が難しいほど軽い。アクセルの方はグリンモード(パワーを下げる)にするとゲインが下がる感じだ。ステアリングはさほど軽くはない。ジムニーは微速で重く走行中は軽くなったが、そういう変化は起きない。

◆ ジムニーはコーナリング限界が低かったので、安心して限界を試せた。ミニは殆どロールしないので限界が分からないし、限界時にどういう挙動になるのかも分からない。DSCが介入してスタビリティを維持しようと頑張るのだろうが、どう頑張るのかも分からない。SLは油圧アクティブサスでロールしなかったが、FRだからこうなるんだろうな、的な想像は出来た。ミニはFFだから未知なのである。

◆ ジムニーは山の中でも泥濘地でも入っていける安心感があったが、ミニは乗っていて楽しい類いの車、ただし綺麗な舗装路の上に限るけど。CLSはクラウンみたいなもので、安楽ではあるけれど面白味はなかった。いやBENZ全車がその傾向で、視界が良く小回りが利きどんな時でも乗りやすい。なのでBENZ乗りはBENZを乗り継ぐ傾向になる。以前にも書いたがミニは日本車やドイツ車のような合理性を求めた車ではなく、フランス車にもあるような(と言うとイギリス人は怒りそうだけれど)無駄な楽しさみたいな部分がある。

◆ 夜中に何となく出かけたくなって山の方まで行ってみる、なんて事がSLに乗っている時代にはあったのだが、それと似たような感じだ。どこかに行く為に車に乗るのではなく、行き先はどこでも良いから車を走らせたくなる、みたいな感覚だ。しばらく忘れていたそんな感覚を思い起こさせる、ミニとはそんな存在である。

◆ 不満を言えばキリが無いわけだが、過度な期待をしていたわけではないので今は何も思っていない。これが若い頃だったら、300馬力以下の車なんて乗物じゃないとか始まっちゃうわけだし、だからパワーのない車なんかには乗らなかった。


RCS(6/11)
◆ iOS18がRCSに対応した。RCSなのかiMessageなのかはβ対VHSみたいな流れを感じる。どちらが優れているのかではなく、どちらが多く使われたのかの戦いだ。もっともSMSに関しては戦いと言うほどの戦いではなかったのだが、日本と違ってグローバルな世界では共通性や互換性が重要視される。

◆ プラスメッセージに見られるように、日本のやり方は互換性を余り考えない。当初プラスメッセージはMNO専用であり、しかも各社が別々のアプリを提供している。仕様はRCSに準ずるものの、操作性その他は統一されていない。

◆ 以前に記事にしたが、ドコモはプラスメッセージの利用を開始すると自動的に宣伝SMSが送りつけてきた。プラスメッセージアプリの利用開始が宣伝SMSの受信同意になっていた。ドコモに問い合わせたが、宣伝SMSは「お客様にとってお得になる情報を配信させていただいており、配信停止は出来ません」というのみだった。宣伝SMSが得かどうかは受信者が判断することであり、ドコモに決めつけられても困る。

◆ そんな事もあり、私はプラスメッセージアプリの利用を中止した。なお現在では宣伝SMSは(たぶん)来ないと思う。たぶんというのは、私はプラスメッセージアプリを使わず、AndroidスタンダードのRCSアプリを使っているからだ。RCSアプリの場合は迷惑SMS排除機能が働くが、プラスメッセージアプリは素通りしてくる。

◆ その後プラスメッセージアプリはMVNOにも解放されるわけだが、あえて事業者独自のアプリを使う意味は全くない。スタンダードなRCSアプリならば事業者に依存せずに使うことが出来る。こういう低レベルな状況の日本に対して、世界では異種OS間の通信という点が問題にされ始める。

◆ Android向けのサードパーティアプリは、AndroidでiMessage互換の機能を提供した。しかしAppleはこれの排除に動いた。もしもAppleがAndroid向けにiMessageの利用を許したなら、RCSではなくiMessageの世界が広がったかも知れない。SONYがβビデオの技術を解放したなら、VHSは消え去ったかも知れないのと同じだ。

◆ しかしAppleは囲い込みを第一に考えた。Appleは世界をiOSで埋めたいと考えるが、世間がそれを認めなかった。難しい判断を迫られるAppleはiMessageは解放せずにRCSの採用を考えることになる。ここでの問題はiMessageとRCSの両方を実装しなければいけなくなり、ユーザに混乱を招くことだ。もっともAppleがユーザの方を向いているのかと言えばそうではなく、RCSを使えるようにしたから良いでしょと、少なくとも現時点では。

◆ βとBHSでは性能差があったが、iMessageとRCSはほぼ同等だ。ほぼ同じものの両方が実装されているが全く同じではない。利用者は(限界的使用では)iMessageとRCSの違いを理解する、いや理解させられる場面が出てくる可能性がある。通信相手がiPhoneなのかAndroidなのかを(色以外に)仕様でも認識させられると言う事だ。

◆ 日本の各事業者は言うかも知れない、iPhoneにプラスメッセージアプリを入れれば済むことだよと。逆にiPhoneにプラスメッセージアプリを入れない限り、Androidから送ったSMS(正確にはRCS準拠のメッセージ)はiPhoneには到達しなかったわけだ。iMessageは相手がiPhoneかどうかを判断し、iPhoneでないばあいは通常のSMSとして情報を送信する。しかしプラスメッセージアプリは、相手がプラスメッセージアプリ或いはRCSアプリを使っているかどうかの判断が出来ず、受信出来ない相手に対してもRCSを送ってしまう。


スペアタイヤ論(6/10)
◆ 今の車はスペアタイヤを積んでいないモデルが多い。重量増になるしコストも上がってしまうので、車両によってはオプション扱いになっている。例えばアルファードも同様で、このスペアタイヤオプションは人気の装備だそうだ。

◆ 何故人気かというと、このオプションを付けている車は中古買い取り価格が高いのだそうだ。ワンボックスブーム終焉で日本のワンボックスカーの中古は東南アジアに輸出されていくのだが、そこでは路面状況などもあってスペアタイヤに付加価値があるのだそうだ。なのでスペアタイヤのない車は売れにくいと言う事になる。

◆ ミニは純正状態ではランフラットタイヤなので、パンクしてもしばらくは走り続けることが出来る。米国の治安が悪い場所でパンク修理でもしていようものなら、強盗に襲ってくださいと言っているようなものだと書いている記事もあった。

◆ しかしランフラットタイヤはサイドウォールが固くて乗り心地が悪く、リプレイス時には普通のタイヤにする人も多いそうだ。パンク修理は接着剤方式で、これは最近よく使われている。接着剤とエアをタイヤに充填すると、接着剤が穴を塞いでエアが充填される。

◆ これは簡単で良いのだが、ホイールはベトベトになりタイヤは使えなくなる。パンクで走れない状態よりも、タイヤを駄目にしてでも修理屋まで走れるようにするという事だ。もっとも修理屋にタイヤの在庫がなければアウトなんだけど。ただ接着剤を入れた状態ならエアは基本的に抜けないので、走り続けることは出来る。

◆ ジムニーの時は一度パンクを経験している。何かおかしいなと思ったらどんどんエアが抜けていきぺちゃんこになってしまった。ホームセンターの近くだったので、そのままホームセンターの駐車場に入った。ジムニーはスペアタイヤがあるのでそれに交換し、ホームセンターで買い物を済ませ、この時は新しいタイヤを(4本)買いに行ったんだったかな。

◆ パンク修理キットも積んでいるが、今のところ使ったことがない。ミニは接着剤方式の応急修理キットがあるが、接着剤を入れるとホイールもベタベタになって大変なので使いたくない。パンク修理キットのゴム糊は寿命がある(固くなってしまう)ので、たまに100円ショップででも買って取り替えておくことが必要だ。

◆ エア充填はコンプレッサか炭酸ガスボンベを使う。炭酸ガスボンベは安くてコンパクトなので車に積んでおいて損はない。エアが足りない時の充填にも使えるが、一度開封してしまうと徐々に漏れてボンベ圧が下がる可能性がある。なので一度開封したら、代わりのものを買っておいた方が良い。

◆ スカイウエイブも同じようなパンク修理キットを積んでいた。今はあまり乗らなくなったので積んでいないが、そういう時に限ってパンクしたりする。ここに来てパンクに遭遇することが減ったのは、田舎の方はタッピングビスなどが道路に転がっている事が少ないからだろう。

◆ 二輪車の場合はコンプレッサを積むスペースがないが、四輪車ならばトランクに放り込んでおける。コンプレッサは安いものだが、耐久性もそれなりだ。使い捨てとは言わないが、長く使えるものでもなく、ギアやロッドが折れるとそれでゴミと化してしまう。国内メーカの販売するものなら信頼性はあると思うが、中華ものは結構壊れる。


ジムニーを買った時(3)(6/9)
◆ 車高の高い4WD車など所有するのが初めてだった訳だが、ジムニーならどこにでも行けるのではないかと思った。別荘地の山の上に移動体通信基地局があるのだが、そこまでは林道とも呼べないほどの細い道が続いている。雨が降れば道路は削れて崖下に向かって溝が出来、雨に流されずに残った大きな石がゴロゴロしている。

◆ でもジムニーだったら行けるに違いないと、無謀にも上っていった。木の枝が垂れ下がっていたり、倒木もあったが乗り越えられて山の上まで行けたのである。その道を走ったのはその時の1回だけで、ジムニーも万能ではないと知識を付けた後は踏み入れていない。無知は無謀な行動を抑制出来ない。

◆ 大雨が降ると道路は川のようになり、水たまりの水深は10cmにもなる。そんな道でもジムニーなら平気で、この車があれば大雨の時に町に避難する事も出来るなと思った。いつも使う道路以外にも林道が町の方まで続いていて、さすがにそこはジムニーでも行った事がない。スクータでは何度か探検したが、ジムニーでも走ってみようとは思わなかった。しかし通常使う道が崖崩れにでもなれば、林道も通れるかなと思った。

◆ JB23はLSDが付いていないので、片輪がスリップするとどうしようもなくなる。傾いたコーナの雪道を突破できないことは何度か書いたが、車両片側(前後輪とも)の荷重が抜けるような場所では無力なのだ。しかしそれ以外では非常にタフであり、山の中では安心感があった。

◆ この別荘地ではハスラーに乗っている方が何人かいて、ジムニーほどではないにしても最低地上高18cmの4WD車は安心感が高い。他にはスバルレヴォーグかな?ちょっとボルボっぽいフロントグリルの。勿論普通の軽自動車に乗られている方の方が多いが、山の中での安心感みたいなものを求めるとそうした車になる。

◆ ジムニーはトレッドもホイールベースも短いので、それがメリットだ。極端な話ホイールベースもトレッド幅もゼロならば、石を乗り越えてもどこにも当たらない。大型4WD車が突破出来ないところをジムニーが行けるのは、小型だからと言う事がある。

◆ 勿論様々なシーンを考えるとメリットはデメリットにもなり得る訳だから、特定の領域においての性能なり能力に特化した特殊な車である事に違いはない。そんな特定の領域に度々遭遇する事はないので、雪や大雨の時の不安はあるがミニに乗り換えたという訳だ。

◆ 最初は登録車の4WDを考えたのだが、これといって欲しい車もなかったし、悪路走破性と言う事で行くとボロい車の方が精神的に楽なのだ。例えば新車のジムニーがあったとして、ゴロンとした岩を気軽に突破出来るかというと難しい。倒木にしても同じで、乗り越えた時に木が折れて折れた木がドアにゴン、みたいな事も起きる。そうしたキズだとかに気を遣わなくて良かった中古のジムニーは、その分タフさが増していたのである。

◆ ただ20年モノとなれば故障リスクも増してくるし、そうでなくてもジムニーは定期的にキングピンベアリングを見なければいけないとか、シミー対策に時間がかかる(乗って確認してシムの厚さを変える)などの、ジムニー故の整備箇所もある。軽自動車としては高額になるタイヤが、2万kmもたないのもちょっと面倒だった。


ジムニーを買った時(2)(6/8)
◆ ジムニーを買ってからCLSには殆ど乗らなくなってしまった。横浜時代もあまり乗っていなかったので、年式の割に走行距離の短い車になった。CLSのモード燃費がどの位か忘れたが、モデルチェンジ後が12〜13km/l位なので似たようなものか。

◆ BENZなど輸入車は当時の日本のモード燃費チューニングが行われておらず、カタログ値と実燃費は近かった。CLSはこのあたりで走っていると10km/lは超えるので、それに比較するとジムニーは何と燃費が悪いのかと思った。

◆ 車の性格上仕方がないが伊豆スカイラインはジムニーにとっては厳しい道だった。制限速度の割にコーナがきついので、ジムニーは速度を落とさないと曲がっていけない。軽自動車規格でトレッドは制限されるが、車高が高いので重心が高い。これはサスペンションが云々より前に車の縦横比の問題だ。

◆ トレッドが1.3mないのに全高が1.7m以上あるのだから仕方がない。ワンボックスのボクシーはトレッドが約1.5mで全高が約1.8mなので、比率からすればワンボックスより相対的縦横比が操縦性にもたらす影響が大きい。CLSはトレッドが約1.6mで全高が約1.4mと、幅の方が広い訳だからその差は歴然だ。

◆ そんな訳で伊豆スカイラインのような中速コーナが連続する道は、ジムニーにとっては厳しい道だ。直線だけなら何とか速度を乗せることが出来たとしても、コーナがあればそこでかなり減速しなければならない。

◆ 単純な縦横比と重心は異なるし、ロールセンターがどこにあるのかなどサスペンションセッティングによってもコーナリング性能が大きく違ってくる。ただジムニーが中速以上のコーナを苦手とするのは事実であり、それに急勾配が加わる天城の峠は更に厳しい。もっともNAの軽自動車だと、そもそも坂を上っていかないという事態になるわけで、その点ターボ付きのジムニーはマシである。

◆ しかし細い山道ならジムニーは速く走れる。タイヤハイトが高いのでギャップに落ちても平気だが、CLSやミニの扁平タイヤではホイールにダメージを受けることもある。ジムニーなら何も気にせず進める道を、ミニは注意してゆっくり走る必要がある。ジムニーなら片輪を舗装部分から落としてしまったとしても、4WDに切り替えればスリップすることなく脱出できる。

◆ 悪路というと凄い泥濘地のイメージがあるが、山道では舗装部分から外れれば山の斜面がある訳で、狭い道ですれ違おうと思うとその山側にタイヤを乗せることもしばしばある。こうした場面でジムニーは圧倒的強さを見せる。車体が傾く位片輪を山側に乗せても普通に走れる。ミニは車高の関係でそんな真似が出来ない。

◆ リジッドサスで追従性が悪いので、デコボコ道ではグリップしない。グリップしないので制動距離が伸びる。これは結構焦ることになるので、デコボコ道での速度は控えめにしなければいけない。一方で綺麗な舗装路であれば普通の車と同じように止まれるし、高速道路も普通に走れる。

◆ 雪が積もっていても、深めの水たまりでも気にすることはない。タイヤ径の大きさと最低地上高、短いフロントオーバハング、短いホイールベースが有効に働く。なのでジムニーに慣れた状態でミニに乗り始めた時は、山道走行には結構気を遣った。


ジムニーを買った時(1)(6/7)
◆ 一昨日の話の関連みたいな事なるが、ここに引っ越してきた時は横浜からCLSを持ってきた。引っ越して来た年の秋が終わる頃になると、管理人から雪の話が出始める。管理会社の駐車場に除雪用の重機が置かれて出番を待っている。伊豆は温暖だと思われているけれど、ここは雪が降るからBENZだと厳しいかも知れないよと言われる。

◆ 当時配達に来ていたヤマトのドライバーさんも、山道はトラックにチェーンを付けても上がれない、4WDのトラックが営業所に1台しかないから出払っていると配達に来られなくなるという。そのドライバーさんがジムニーに乗っていたことからジムニーの話になり、パジェロミニを買うならジムニーの方が良いよと言われる。

◆ CLSにスタッドレスも考えたのだが、タイヤが15万円〜20万円、ホイールも買うとなるとそこそこの出費だ。だったら冬用の車を買った方が良いのではないかと思った。で、ヤマトのドライバーさんの言葉からジムニーを探したというわけである。

◆ ジムニーに関しては全く知識がなく、走れば何でも良い位の気持ちだった。ただ販売店が遠いと取りに行くのが面倒だなとは思ったが、かといって近くではジムニーは売られていなかった。結局浜松だったかな、新幹線に乗って取りに行くという事になった。

◆ 車を探して販売店に電話をかけ、車を買った後に手を入れなければいけないところを聞いた。中古車屋は、基本的にちゃんと走る車だしタイヤも山があるから大丈夫だよと。で、登録が終わった後日取りに行ったわけだ。駅からタクシーで販売店に行くと、エンジンのかけられたジムニーが置かれていた。外観は普通というか、年式の割には綺麗なものなんだなと思った。

◆ その時点で14年経過の車だったので、もっとボロなのかなと思っていたからだ。シートの横に破れはあったが、室内もごく普通の感じだ。中古車屋にお世話になりましたと挨拶をして車を東に走らせたのである。

◆ 軽自動車を所有することも初めてだし、中古車(四輪車)を買うのも初めてだった。ジムニーは3気筒エンジンなのだが、3気筒でもそんなに振動はないんだなと思ったし、過給の立ち上がりも急ではなくNA同様とは言わないまでもナチュラルなフィールである。

◆ 視界も良いし取り回しやすいが、さすがに軽規格なので室内は狭い。14年も前の軽自動車と言う事で何ら期待していなかったこともあるが、思った以上にちゃんと走る印象だった。エンジン音だってもっと派手に室内に侵入してくるのかと思ったが、まあラジオの音量を上げれば実用に耐える位だった。

◆ エンジン音よりギアノイズだとか走行音の方が大きいというか気になるというか、まあ普通の車のノイズとはちょっと違う。後日スズキの軽自動車に乗る機会があったのだが、エンジンに関しては、これはスズキの音なんだと思った。日産(三菱)の軽のエンジン音はずっとマイルドだった。

◆ こうしてジムニーがウチにやってきたわけだが、車が小さいので山道が楽だ。車高も高いのでギャップだろうが転がった石ころだろうが気にしなくて良い。木の枝が散らばっていても、バリッと踏みつけてそのまま行ける。CLSのつもり(速度)でコーナに入ると簡単にインリフトするし、荒れた路面ではABSが顔を出すばかりで中々減速しないのにも徐々に慣れてきた。


インターネット回線(6/6)
◆ 最近の集合住宅はFTTHが入っているところが増えている。宅内工事だけで使えるようになるので便利だし、従来のようにVDSLではなくLAN方式や光分配の所もあるので、速度的にも有利にはなってきている。

◆ 学生や新社会人など一人暮らしを始める人にとっては、移動体通信ネットワークを使うのが手っ取り早い。昼間は会社や学校に行っているわけで、利用時間も短く固定回線を引くまでもないと考える人が増えた。スマートフォンからテザリングでノートPCに接続するなどと言うやり方が、今後更に増えてくるのではないだろうか。

◆ 速度はばらつきがあるだろうが5G接続の出来るエリアであれば100Mbps以上にはなると思う。速いに超した事はないが、大容量ファイルのダウンロードやオンラインゲームでもやらない限りは不満はないだろう。

◆ FTTHは10Gbpsの提供エリアが広がっている。実効速度も結構出ているようで、今後は10Gbpsが普通になるだろう。もっともLAN機器類が未だ少し価格が高い。これも数年後には下がってくるはずで、そうすると普及率も一気に上がるはずだ。

◆ 無線系ではローカル5Gでラスト1マイルを、みたいな感じだが、こちらも提供エリアの拡大が必要だ。無線化するにしてもそこまではファイバーを引く訳だから、コストとしてどちらが得なのかは微妙な問題である。

◆ そのコストは何とも言えないというか、サービス内容だとか実効速度だとかエリアにもよって異なるのが無線ネットワークである。遅いと定評のある(!)ドコモのホーム5Gで数十Mbpsから、条件が良ければ200Mbps位は出ていると聞く。理論最大速度は4.7Gbpsだったかな、ドコモは当初は2割出ていれば良いとしていたが今は2%出れば良い感じかな。

◆ ドコモホーム5Gは月額4,950円なので、FTTHと同じ位(ドコモ光よりは安い)だが、価格が同じなら安定したパフォーマンスの出るFTTHにしたくなる。データ使い放題だと楽天モバイルが3,168円と安いが、最近又データ制限があり得る注意書きが増えたのかな。実際には制限されているという話は聞かないが、まあ楽天なので。

◆ 楽天も5G接続できれば速度は出ると思うが、エリアはまだまだ狭い。4Gでは20Mbps前後が平均だと思われるので、価格なりと言ったところだろうか。モバイルネットワークの多くはローカルIPを振ってくるので、一部のサービスや機能に制限を受ける事がある。ドコモはIPv6対応だったと思うが、楽天は非対応だったかな。

◆ こうしたところも使い方次第で、普通にWebを見たり動画を観たりする分にはあまり気にする必要はない。楽天のホームルータは有線LANが使え、接続可能台数も規格上は128台なので、普通の利用で不便を感じる事はないだろう。ホームオートメーションなどを使う場合は、更にルータを接続する必要があるかも知れない。ただルータを買わなければいけないので、その分の出費はある。楽天のルータは楽天以外の事業者では使えない。

◆ 楽天は他事業者が販売するものに対して、楽天ネットワークで使えないものは囲い込みに等しいとして強く反発していた。しかし自分たちの売るものは楽天専用にするあたりが、いかにも楽天である。長期利用すればイニシャルコストは分散されてくるので、そのつもりで使えば良いだろう。


EVとディーゼルエンジン車(6/5)
◆ 車を選ぶ段階でEVは考えなかったのかと聞かれたことがあった。確かにこのあたりでもリーフは度々見かけて、ガソリンスタンドが減ってきても家で充電が出来るから安心という事らしい。

◆ リーフの中古は安いが、初代リーフのバッテリー容量は24kWhか30kWhである。バッテリーが新品時でも実走行距離が100km行くかどうかだ。近場に買い物に出かける位であれば何とかなりそうだが、暖房を使いバッテリー容量の落ちる冬場はかなり厳しいのではないだろうか。

◆ 2017年式の30kWモデルなど走行距離が短い中古が多く出回っているが、走行距離が長くならないというか長く出来ない理由がある訳だ。買い物に行くにしても田舎は道が空いているので、30分も走れば20kmくらい先まで行ってしまう。中古車の航続距離が50kmしかないとすれば、1時間位しか走れない。

◆ 帰りに山道を登っていたら電池切れ、なんて事になっては困るのだ。もう少しお金を出してバッテリー容量の大きなモデル、或いは新車となると、今度はリセールバリューの問題が出てくる。乗り潰すにはバッテリー交換が待っているし、そう考えると実用車として乗るのは結構厳しいものがある。

◆ 趣味で乗る分には何でもアリで、乗りたい車に乗れば良いしリセールバリューのことなど気にしない。静かで加速が良くて速い車と考えれば、大出力モータの付いたEVは魅力的だ。装備やアクセサリも充実しているモデルが多い。と思ったらテスラを買う人の多くは、新車購入時に数年後の売却額を気にするのだそうだ。

◆ 充電施設の口コミを見ると30分を少し過ぎただけなのに文句を言われるとか、充電している車から勝手にプラグを抜かれたとか、いつも同じ車が何時間も止まっているとか、勿論EV乗りのほんの一部の人なのだろうが、そういう世界には入りたくないんだなぁ。

◆ 各メーカはバッテリーの性能劣化に対する保証をしているが、保証期間内に規定の容量まで減少しない場合は当然保証されない。日産だとおおよそ7割まで容量が減ってくると保証修理が行われ、7割以上にするとの話だ。決して新車同様に戻すとはなっていない。保証はモデルによって異なるようだが、最長は8年/16万kmとなっている。

◆ ミニにしてもそうだがマツダ車などはディーゼルエンジン搭載車の中古が沢山出ている。これもEV程ではないにしても、新車価格が高くリセールバリューが上がらない。なので中古で見るとお得感はあるのだが、ミニのディーゼルは小型トラック並みにウルサイ。

◆ スス掃除は自分でやれば交換部品代と数時間の作業ではあるし、ミニに関して言えばディーゼル車の方がオイル・水周りや補機類のトラブルが少ないそうだ。マツダのディーゼルはミニほどうるさくないので実用的だが、スス掃除の時にマニホールドの再使用が出来ないモデルがあったりで、少しお金がかかる。

◆ カーボン蓄積を防ぐには空気過剰運転が必要だが、山道では高負荷低回転にしかならないし、高速道路など滅多に走らない。車の都合に合わせて運転するのは嫌で、これはEVでも同様だ。満充電で家を出てバッテリーが減って来る頃には300kmは走っている、だったらそこで休憩し30分充電すれば良いとEV派は言うが、車の都合に合わせるのではなくドライバーが休みたい時に休憩したいのだ。私の場合はそもそも給油だって面倒に感じてしまうわけで、30分も待つのは苦痛でしかないし、その間に食事をしていて30分を超えてしまえば他車に迷惑がかかる。


伊豆高原メガソーラーの行方(6/4)
◆ 伊豆高原メガソーラーは伊豆メガソーラー合同会社による計画である。これは伊東市が実質的に建設許可を与えず、それを不服とした伊豆メガソーラーが伊東市を訴えるという事態になった。

◆ 裁判は伊豆メガソーラーパークの実質的敗訴となったのだが、更に裁判を起こしたのかな。伊豆市が河川の占用を不許可とした事に対して、この決定の取り消しを求めて裁判を起こした。しかしその裁判のさなかに、伊豆メガソーラーパーク合同会社は韓国の"ファンファ"から九州の"常"に代表者が替わった。

◆ 合同会社は株式会社などと違い、好き勝手に何でも出来る。なのでメガソーラーの多くの事業主体が合同会社形式を採っている。伊豆メガソーラーパーク合同会社の代表が変わったという事は、事業主体が変わったのではないかと思うのだがよく分からない。

◆ こうした事はメガソーラーの運用中にも起きるわけで、やがては大量のゴミを出す事になるメガソーラーの実質的な事業主体がどこにあるのかは分からなくなる。売電事業が終了すると共にゴミになるソーラー発電所、いったいそのゴミは誰が片付けるのか。

◆ こうしたゴミの山が日本全国で出来る。合同会社の代表を高齢者にして、その人間が亡くなったら全て終わりみたいな事が起き始めるのではないか。実際こうした事はあって、訳の分からない会社に譲渡された違法事業がそのわけの分からない企業の代表者が亡くなる 事で宙に浮く。

◆ メガソーラーにしても廃メガソーラーは価値を持たないし、そもそも土地は山林なのだから売るに売れない土地だ。しかもソーラーパネルが何十万枚も捨てられているとしたら、金を付けても持って行ってくれないような負の財産でしかない。

◆ 廃メガソーラーはやがて腐り、土壌を汚染するかも知れない。調整池は土砂で埋まり、洪水を引き起こす可能性が高まる。にわか工事によるソーラーパネルの飛散や土砂崩れなど、結局は行政で何とかする以外にはなくなる。

◆ 高い再エネ賦課金と共に、今後は再エネ後始末負担金も取られるのではないか。東京電力の電気代に原発事故処理費用が乗せられているように。元はと言えばソフトバンクの孫氏と民主党が手を組んだ巨大利権から始まる。それが国民を苦しめ、今後更に金を食っていこうとしている。

◆ ソーラー発電によって日本の炭酸ガス排出量は幾分減少したと思うが、その分ソーラーパネルを作る中国の炭酸ガス排出量は増えた。更に廃メガソーラーの後始末に膨大な量の炭酸ガスが出る。原発は運転中は殆ど炭酸ガスを出さないが、建設時と廃炉時には膨大な量の炭酸ガスを排出する。

◆ 各家庭の屋根にソーラーパネルを乗せる程度でやめておけば良かったものを、それでは儲からないからと市場買い取り価格の2倍を提示した孫氏と、何が何でもそれに乗るとした鳩山氏。DIAMOND誌のにはこう書かれている『その会合の冒頭、孫社長は、米国での発電コストに触れ、「私自身も驚いたのだが」と前置きしてこう話しはじめた。
「昨年、米国では原子力発電のコストと太陽光発電のコストがクロスオーバーした。原発は低コストだという認識を変える必要があるのかもしれない」』

◆ これは太陽光発電は安いよと嘘を言っている冒頭であり、ここから40円/kWhを超える買い取り価格を出させたのだから、孫氏の商売魂にはすさまじいものがある。


廃れゆくフィットネスクラブ(6/3)
◆ 一時期はずいぶんと人が集まったフィットネスクラブだが、今は客が減ってしまったそうだ。ブームというのはそんなもので、昔からあるフィットネスクラブは安泰ながら、フィットネスクラブ流行で乱立したチェーン店は店をたたむ。

◆ 以前にWebカメラの設置されているチェーン店があって、おそらくは店の混み具合などを会員に知らせるものだったのだろう。それが見放題になっていたので何度か見た事があったのだが、昨年には殆ど客がいなかった。

◆ 結構広いところに1人か2人がいる位で、日中はスタッフがたまに映る位で客はいなかった。静岡県にあるそのフィットネスクラブは結構会費が高かったようだが、ピーク時には会員になるのに空き待たなければいけない程だったとか。

◆ 全国各地に展開して広告なども派手に打っていたのだが、少なくとも静岡の店舗は今は存在していない。機器類のコストがあるので開業資金は相当必要だったと思うのだが、果たして撤退までにどのくらいの利益が出たのだろう。

◆ 流行商売だから短期間に投資回収できなければ参入しないだろうが、フランチャイジー側はオイシイ事を言われて資金を出した可能性もある。まあこの手の商売で儲かるのは本部側だけ、みたいなものだ。勿論その本部すら儲からずに撤退するケースもあるとは思う。

◆ タピオカ屋がマスク屋になり、マスク屋がフィットネスクラブになったみたいな、そうして儲かる商売を渡り歩ける人が勝ち残る世の中なのかな。ちなみに運動用機器類は新品価格は安いが中古価格は鉄くず並みだそうだ。大型で重くて運ぶのが大変で、需要が限られるからだ。

◆ リサイクルショップでもウォーキングマシンなどは買い取らないところが多い。場所を食うし運ぶのが大変なので買う客が少ないからだそうだ。集合住宅では(ウォーキングマシンによっては)振動と騒音があって、買ったは良いけれどあまり使えなかったという話も聞く。

◆ 騒音と振動はモデルやメーカによっても大きく異なるそうなので、現物を見て試して買うのが一番だ。たぶん大丈夫だろうと通販で買ったりすると、大丈夫ではなかったりする。エアロバイクでも振動が多いという話があって、バランスだとか負荷のかけ方で振動や音が発生する。

◆ フィットネスクラブやスポーツジムは無料体験→自動的に有料コースに移行する契約がある。無料期間中に解約手続きを行えば無料だが、有料期間に突入してしまうと1年間は解約が出来ないなどもある。ネットで契約するタイプの所は解約をしたくても解約方法が分からない、店で聞いても本部に聞いてくれと言われるばかりになると、まさにソフトバンク方式で解約阻止を行っているところもある。

◆ フィットネスクラブの経営が行き詰まり、無料体験で集めた人を逃がさないためのあくどい契約方法が横行し始めたわけだ。無料体験に行った人も、無料期間終了の日にちを覚えていなかったり自動的に本契約になる事を意識していなかったりと、客側の意識の低さもある。まさに初期の頃の携帯電話契約とソフトバンクの流と同じなのだ。

◆ 国民生活センターでは注意を呼びかけているとは言うが、欺す方は欺そうとして欺しているので余程気をつけていないと引っかかってしまう。エステサロンでも同じような事があるし、安いからと年間契約したら店がなくなってしまったなんて話は山ほどある。


投資詐欺とか偽アカウントとか(6/2)
◆ 芸能人や著名人の名前や写真を使う詐欺は昔からあった。昔は印刷物が主体だったが、今はホームページやSNSでそれらが使われる。あたかも芸能人がその投資で儲けているかのように装い、顧客を集める。

◆ たまにニュースでも報道されるが、詐欺サイトの多くが中華だそうだ。実在の企業の口座数稼ぎなら未だ良い方で、投資金を振り込ませたらそれで終わりみたいな詐欺である。芸能人がこれに加担していると言って騒ぐ人も、それが詐欺サイトだと分かって呆然とする、みたいな感じらしい。

◆ 詐欺と言えば詐欺なのだが、有名人や著名人の偽物で稼ぐ連中もいる。Xに偽アカウントを作り、本物のアカウントに投稿されたものを単にコピーするだけだ。これでフォロワー数は増え、表示数が増えて収益になる。特に悪い事をしているわけではなく、いや、まあ元サイトのパクツイは悪ではあるのだが、被害が大きいわけではないのでX側は放置らしい。まあX側も儲かる事なので、あえて潰さなくても良いというわけだ。

◆ Youtubeも同じ事が起きていて、有名Youtuberの偽物が現れる。これは本物側からGoogleに著作権の侵害だと訴えると偽物は消される。それでも消されるまでには動画もかなり再生されるだろうから、そこそこの儲けにはなるのだろう。

◆ XやFacebookの偽物もYoutubeの偽物も、次々に現れるだろうからどうにもならない。見る側からすれば本物でも偽物でも同じとなれば、偽物かどうかなど気にしないかも知れない。そもそもどちらが本物でどれが偽物かなど分からない。以前に書いた事があるが本人がその人である事の証明は意外に難しい。

◆ 偽物の乱立も収益化の影響だと思われるので、イーロンマスク氏の思惑通りに荒れてきたと言えば良いのかな。いつもは本物の書いた事をコピーしていた偽物が、ある時本物とは違った事を書き始め、本物に対してオマエは偽物だと言ったら何が起きるだろうか。フォロワー数は本物も偽物も同じ位だとして、フォロワーはどちらを信じるのか。

◆ 金配りの前澤氏は偽物に怒っていたが、Facebook側は前澤氏を無視していたとか。弁護士を介して申し入れをするみたいな話だったのだが、その後どうなったのだろう。金をかけて開示請求したりしても、相手からロクに金が取れなければ赤字が嵩むばかりだ。

◆ SNSの偽物問題は運営側の対策次第なので、現状では偽物撲滅には至りそうにない。同じように投資詐欺も蔓延するだろう。金配りは最近減ってきたようだが、絶滅はしていない。これにしたって運営側が規制すれば何とでもなりそうなのだが、悪い奴らを閉め出したら活気がなくなってしまう位に思っているのだろうか。

◆ 芸能人の顔に付け替えるディープフェイクの動画では逮捕者が出ているので、立証が不可能と言う事ではないと思う。ただし問題は中国で犯行が行われている可能性が高いと言う事だ。中国は中国人犯罪者は守っても、日本人の権利主張など聞き入れはしない。なので日本の故人や団体レベルで何かを行おうとしても、日本人の思い通りにはならない事の方が多いはずだ。こうなると有名な人はXに触れないのが一番だとなる。まあ本物不在でも偽物が現れる可能性はあるけど。


航続距離(6/1)
◆ EV乗りのPOSTで航続距離は1,000kmも要らないみたいなものがあった。500kmでも辛いのに1,000kmも連続で走る事が出来ないからだという。

◆ EV乗りしにしてみれば航続距離=連続走行距離になるようだが、実際にはそうではない。出かけた先に充電出来る施設があるかどうか、充電施設の有無によって行き先を変える事は出来ないだろうから、翌日の予定も考えるべきだ。それでも実走行で500km走れれば余り不便はないと思う。

◆ しかし500km近くを走り切った時が問題だ。欧州のように250kW以上の充電設備があり、それに対応する車両なら30分の充電で500km分位の充電が可能だが、現状の日本ではそうは行かない。ポルシェのマカンやタイカンは270kWの充電(タイカンは最大320kWだったかな)に対応している。30分の充電で500km分の電力が蓄えられるのなら、30分位我慢するかと思えるかな。

◆ 私などガソリンスタンドに寄る事も面倒に感じるので、30分待てと言われたらやっぱり嫌かも。30分でも1時間でも良いですよと言うのなら食事でもするが、規定の充電時間が終わったら次の人の為に充電器を空けなければいけない。混雑時などPHEVは充電設備を使うなと言われるわけだし、それこそ30分を5分でも過ぎたら文句を言われそうである。

◆ 50kW充電器をスタンダードと考えるのなら、EVは近距離用途の車となる。実航続距離が100kmくらいあれば、普段の買い物用として使える。田舎なら車は一人1台みたいな感じなので現実的になるが、都市部では一家に一台なので近距離専用車の需要は少ないだろう。

◆ 50kWの充電器に30分間接続して25kWh分の電力を溜めるには、バッテリー容量が60kWh位は必要だ。Li-ionバッテリーは充電率が7〜8割を超えると充電電流を減らさなければいけないからだ。

◆ 日産サクラのバッテリー容量は20kWhで、30分間急速充電器に接続すると最大約12kWh分の電力を蓄えられる。サクラは暖房を使う時期でも満充電なら70km位は走れるそうなので、30分の急速充電で40km位航続距離が伸びる。充電スポットまで片道10kmあると、実質的に20kmしか距離を稼げない。

◆ ここは田舎だから特になのだが、充電施設までの道路距離が23kmほどあるでの、充電施設までの往復で充電した電力を使ってしまう。その充電施設に他の車がいなければ、1時間の充電をして60km分位の電力を蓄えられるかも。

◆ 充電施設問題はガソリンスタンド減少にも言える事で、ガソリンを入れる為だけに町まで出なければいけないという地域が増えている。その町なり村にあった個人経営のスタンドが、設備更新費用に負けて廃業してしまったなど。天城の方だと最寄りのガソリンスタンドまで10km以上走るのは珍しくない。  
◆ 航続距離も問題なのだがバッテリーの劣化も問題だ。バッテリーの寿命が車の寿命なので、少なくとも現状では下取り値が安く乗り換えが大変だ。過渡期のPCやスマートフォンのように、ニューモデルは性能が向上して価格が下がってくる。これもリセールバリューが下がる原因だ。

◆ 趣味の車であれば実用性は余り問題にはならない。どこかに気に入ったところがあれば、他の部分は気にせずにいられるからだ。しかし実用車となるとそうも言っていられない。車を買う時にEVを検討しなかったかについては又後日。