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過去の雑記置き場


燃費の話(2)(8/1)
オイル交換(8/2)
移住県ランキング(8/3)
走行距離と故障率(8/4)
相対的整備費用(8/5)
アナログメータ(8/6)
ATF交換論(8/7)
直す権利(8/8)
宅配業者の苦悩(8/9)
ATF交換論(2)(8/10)
ATF交換論(3)(8/11)
プラスメッセージ(8/12)
来年にはモバイルマイナンバーカード?(8/13)
地震はいつか来る(8/14)
免許論(8/15)
CVTの難しさ(8/16)
直して楽しむ人(2)(8/17)
衛星リンクの実用化(8/18)
狙われるトヨタ車(8/19)
自動車整備工場(8/20)
直せない車が増えてくる(8/21)
直列エンジン(8/22)
ユーザの傾向(8/23)
自転車乗りの反発(8/24)
長寿命になったもの(8/25)
ICE派とEV派(8/26)
塗装の鏡面仕上げ(8/27)
筒内直噴(8/28)
マヨネーズ(8/29)
自動車の装備品(8/30)
燃費の良い車が増えた(8/31)


VC
燃費の良い車が増えた(8/31)
◆ 30プリウスが発売されて15年位経つのだろうか、街中の燃費が15km/l〜17km/lも走ると話題になった。もっとも車両価格が高かったので、ガソリン代で元が取れるまでには相当な距離を走る必要があった。

◆ それはその時点の車の平均燃費を見た場合であり、自動車の燃費は年々改善された。つまり新しい車に買い換えた方がより燃費の良い車に乗れることになり、結局元は取れなかったのである。これは太陽電池板が未だ高額だった頃に、太陽光発電設備を買うのに似ている。まあ、最初というのは皆そんなものだ。

◆ 軽自動車はランニングコストは安いが燃費は悪かったが、これも凄い勢いで改善が進んだ。ジムニーは車重や4WDという事もあって10km/lも走らなかったが、同じエンジンを積んだ軽トラックも似たような燃費だった。

◆ それが今では25km/l前後走るというのだから凄いではないか。軽自動車と小型車の違いはあるが、アクアやカローラよりも燃費が良い。もっとも軽自動車は小型なだけで安くはなく、装備にしても値段にしても小型車と変わらないモデルが増えてきている。

◆ 欧州ではハイブリッド化での燃費改善効果が2割程度だと言われているのは、日本と交通事情が異なる為もある。それでも2割の改善は大きいわけで、その為にいくらの金をかけるかという議論にもなってくる。日本車は信頼性が高いが海外のハイブリッド車はシステム故障が少なくはなく、直すには結構なお金がかかる。

◆ EVの話で書いたが充電施設の取り合い問題で、プリウス(プラグインハイブリッド車ではない)はEVだからここに駐めるとわめき散らす人の記事があった。障害者用の駐車スペースに健常者が駐めるのと同じで、こうした連中は一定数存在する。障害者用駐車スペースですら日本では法規制が出来ないわけで、ましてや充電設備の利用を法律で制限することなど難しい。

◆ 燃費の為なら何でもアリ的な設計がメンテナンスコストにも影響してくるのは、ディーゼルの話で書いたとおりだ。ただしカタログを飾るのはあくまでも燃費であって、車両価格やメンテナンスコストのことは後で気づいて後悔、いや後悔はしないか、好きな車を買ったんだし。

◆ 低粘度オイルの問題だとかオイルの乳化の問題はエンジンの寿命自体を短くする。それでも10万km近くは普通に乗れるはずなので、適当な所で乗り換えて行くのが結局はロスを少なくする秘訣だろうか。バッテリー自体はEVよりも長寿命と言われているが、実はバッテリーが劣化しても燃費が落ちてくるだけで普通に走れる。勿論バッテリーエラーが出てしあったらダメだが、そうでなければごまかしが利く。

◆ 軽自動車など2気筒の直噴エンジンなら40km/lが達成出来るとも言われるが、2気筒エンジンが実用的になるには時間がかかるかな。何本かのバランスシャフトをブン回せば、或いはモータでトルク変動を平準化すれば、日本版FIAT500TwinAir(2気筒900cc)が出来るかも知れない。

◆ ダイハツは2009年と2011年に2気筒エンジンを発表しているものの、市販には至っていない。一時振動はバランスシャフト(1本で打ち消そうとすると位置決めが相当大変)で良いとしても、トルク変動はどうしようもない。これをモータで助けられれば、更に燃費の良い軽自動車が出現してくるかも。


自動車の装備品(8/30)
◆ リアカメラが義務化された。ワンボックスやSUVはリア視界が悪く、車高も高いので死角が増える。同様なことはフロントサイドにも言えて、2005年発売以降の車にはサイドアンダーミラーの取り付けが義務づけられた。ボンネットの高い車はフロントドアとフェンダーの間位が死角となり巻き込み事故が起きる。

◆ 同様に前方視界の確保としての規格準拠が厳格化されたのだが、トヨタ車の一部は適合していない疑惑がある。トヨタは安全性に関して二の次みたいな傾向が最近出てきているので、このあたりは仕方が無いか。

◆ リアやフロントサイドの視界確保に、今はカメラが使われる。カメラやモニタの価格低下で装備しやすくなった。フロントサイドに関してはミラーを付けるのは現実的ではなく、カメラに頼ることになる。このあたりはアクセサリ的装備ではなく道路運送車両法に準じる機能だ。

◆ 衝突軽減ブレーキや誤発進防止は多くの車に装備されている。カメラやレーダを使うので車線逸脱アラートやACCなどとも組み合わされる。急な飛び出しに対して人間より早く反応出来る点で、事故軽減効果がある。

◆ 標識などの認識機能もあるが、標識を見ても一時停止しない人には邪魔な装備だ。標識は誤認識があるので、逆走防止などにはビーコン方式の方が良い。とは言っても高速道路でUターンするような運転は防げないけど。

◆ ACCというか自動運転は日進月歩でテスラは市街地での自動運転が可能なほどになっている。ただ昨今のテスラ事故増加からか、完全自動運転からは手を引くみたいな動きなのだとか。衝突回避の筈が、その機能が働かずに事故が起きている。高速道路でも道路状況の誤認識による自損事故があり、半自動運転が可能だからと寝ていると危険なのだ。

◆ アクセサリと安全装備の境目は曖昧だが、エレクトリカルコントロールのギミック装備は日本が得意としていた。しかし景気低迷もあり、今は米中にはかなわない。BYDの車とクラウンを比較してはいけないのかも知れないが、装備というか機能というか、BYD車は盛り沢山だ。各座席ごとの空調や温度制御も、吹き出し口の切り替えで済ませるみたいなものではない。価格対質感とか価格対装備機能としてATTO3は良く出来ている。安全性とか信頼性はまだまだなのかも知れないが、クラウンの半額で買えるのだから凄い。

◆ クラウンは無駄に価格を上げすぎたと言われ、価格を上げるのなら内装の質感にも少しは気を遣って欲しいと言われたからか、いくつかの改善が施された。安いものを高く見せる技術は一流の筈のトヨタが、コストダウンを進めすぎた悲劇に見舞われているのか。

◆ 高級は無駄の固まりだと思う。こんなものにまで金をかけるのかという無駄の美学のようなものなのだが、クラウンのユーザはボンネットなんて開けないだろうからボンネットダンパーは廃止してつっかえ棒ね、とやったトヨタは無駄の排除に走った。確かにボンネットを開けるユーザは少ないかも知れないが、後のモデルでダンパーを復活させたのだからトヨタの考えは間違っていた事になる。

◆ アクセサリ機能は付いていれば付いていたでリセールバリューが上がるのだが、それが実用的かというと疑問なものもある。ただこれも、あれも、こんなものまで付いているんですゼ〜と、カタログを飾る効果は大きい。


マヨネーズ(8/29)
◆ どの家庭でもマヨネーズを使うと思う。静岡県ではSSKフーズのマヨネーズも一般的で、SSKフーズが静岡県の企業である事もある。勿論キューピーや味の素のマヨネーズも売られているし、業務スーパーのGSマヨネーズやシェフマヨネーズもある。

◆ マヨネーズのブランドやメーカによって微妙に味が異なるが、その味に慣れてしまうとそれが良い、みたいな感じでもある。業務スーパーのGSマヨネーズはかなり酸味が強めなので、酸味が好みの方には良いかもしれない。

◆ 酸味という点では味の素も酸っぱ目ではあるが、GSマヨネーズはその比ではない。勿論食べられないほど酸っぱいと言う事ではないので、マヨネーズにレモン汁を混ぜて使うようなシーンでは、レモン汁の分量を少なく出来る感じだ。

◆ キューピーのマヨネーズは甘めというか濃い感じというか、これがマヨネーズの味だと言う人も多いと聞く。糖類が使用されていないそうで、味は濃いけれどインパクトは少ないみたいな感じと表現する人もいる。SSKフーズはリンゴ酢やモルト酢が使われていて、味の素とキューピーの中間くらいな感じだろうか。インパクトは少ないが飽きない味というか、ごく普通というか、そんな感じだ。

◆ 瓶入りのものはベストフーズのリアルマヨネーズだったかな?普通のマヨネーズより白っぽい感じで、濃厚だけれどあっさりした味、脂分が少ないかのような感じの味だ。価格が結構高くて普通のマヨネーズの2〜3倍はすると思う。

◆ マヨネーズはマヨネーズそのものの味もあるが、料理とのマッチングもある。瓶入りのマヨネーズはサンドイッチなどに使うのに適している感じがするし、サラダなどには酸味の強いGSマヨネーズ、みたいな感じで。とは言ってもいくつものマヨネーズを用意している家は多くはないと思う。

◆ ケチャップもずいぶん味が違う。私はあっさり味のHEINZをよく使う。たまにカゴメのものを使うとケチャップってこんなに濃かったのかと思ったりする。これも料理によってマッチするかどうか、好みがどうなのかによっても違ってくる。料理に入れるならばカゴメの方が良いけれど、直接かけるオムレツとかにはHEINZみたいな。

◆ 調味料の味を言い始めると醤油だって味は違うし、ソースだって違う。地域による味の差も大きくて、鹿児島に行くと醤油は甘い。ソースもお好み焼きのおたふくのお好みソース(広島かな)は甘くてコクがある。お好みソースは昔は関東地方では殆ど売られていなかったが、今は買うことは出来る。おたふくのお好みソースは食べた事がある人も多いと思うが、もし食べたことがないのであれば一度買ってみると良いかもしれない。とろっとしていてコクがあって甘い。

◆ はま寿司に行くと何種類かの醤油が用意されている。どれが良いのかは好みに合わせてと言う事になるが、だし醤油とか関東風濃い口醤油が一般的かな。なおはま寿司の醤油セットは通販で買うことが出来る。九州風の甘い醤油を試してみたい人は良いかも。

◆ 寿司屋と言えば粉茶も売られている。スシローで100円だったかな。もしかしたら値上げされたかも知れないけど。粉茶は煎れるのが簡単なのが良いところかも知れない。まあティーバッグだとかペットボトル入りの茶の方が良いという人もいるかも知れないけど。そのお茶の味も様々で、茶所静岡なので色々売られているのだが… 実は自家用に買った事がない。ウチには急須もないし、茶を飲む習慣もないのだ。


筒内直噴(8/28)
◆ ガソリンエンジンで気筒内に直接燃料を噴射する最初のエンジンはBENZのSLで1954年に開発された。その後はキャブレターやメカニカル燃料噴射、そして電気式の燃料噴射、ECU制御の燃料噴射の時代になる。

◆ 1990年に三菱自動車が筒内直噴に層状燃焼を組み合わせたGDIエンジンを開発した。直噴によって壁面流などの影響を受けず、燃料制御の正確性を上げることが出来る。また内部スワールのコントロールにより、部分的に燃料を濃くしてそこから燃やすという希薄燃焼が可能になった。

◆ GDIエンジンで言われたのがススの問題で、層状燃焼による燃え残りが問題になり、従来型エンジンの10倍にもなるというスス発生は排ガス対策を難しくした。トヨタも一時期層状燃焼を採用したが、燃え残り問題は解決出来なかった。勿論ディーゼルエンジンほどのススは出ないのだが、オイル管理にも気を遣わなければいけなかった。

◆ 層状燃焼が使われなくなり、均質燃焼によってこうした問題なくなる。2000年以降のアルファロメオJTSやVWのTSI、いわゆる第3世代直噴エンジンで問題は改善されてきた。しかしポート噴射と異なり燃料による吸気ポートやインテークバルブの洗浄が起きないので、汚れの蓄積問題は残る。

◆ 音の問題もよく言われた。高圧噴射ポンプの音もそうだが、燃焼音がざらついた感じで気になるというもの。現在は直噴エンジンが一般的になり遮音性能の向上などで気になりにくくなっているが、気にする人は気にする。直噴エンジンは燃料噴射時の筒内冷却効果が高くノッキングが起きにくいので圧縮比が高く、これも燃焼音が大きくなる原因だ。マツダの高圧縮ガソリンエンジンもそこそこうるさい。

◆ 耐ノック性が上がるので、ダウンサイジングターボ車などは圧縮比10以上での過給が可能になる。こうした事から熱効率の向上が見込め、小排気量化による燃費向上のメリットも大きくなる。ただしコストの面ではインジェクタの価格や高圧燃料噴射ポンプの価格があり、どうしても高く付いてしまう。BMWのインジェクタのパーツ価格は1本10万円だ。筒内直噴と言っても厳密にはその噴射タイミングにより、燃料ポンプの仕様も異なる。

◆ トヨタは直噴とポート噴射併用のエンジンを作った。ポート噴射のメリットは熱いインテークバルブに燃料を吹き付けることによる霧化の良さや、スワールコントロールによらず燃焼を安定させることが出来る点だ。低中速回転域でトヨタのD-4Sエンジンはポート噴射と直噴を併用し、高負荷域では直噴のみを使う。これにより高負荷時のノッキング耐性を高めている。

◆ ただ2つの方式の燃料噴射装置を付けるのはコスト的に厳しくなり、今後は直噴のみになっていくと思う。コスト制限の厳しい車両では現時点では直噴は使えないが、例えばジムニーのR06Aエンジンはレギュラーガソリン仕様の過給器付きエンジンでありながら9.1の圧縮比を実現している。点火時期をモニタしていると過給時にはかなりリタードするのだが、経済性が重視される軽自動車に於いてはレギュラーガソリンで走れることも重要になる。

◆ GDIエンジンが登場した時には凄いなと思った。自動車各社が低燃費エンジンの開発にしのぎを削り、ポンピングロス低減のために低速域でのエンジン出力をいかに下げるかを工夫し、その結果として希薄燃焼が必要になり、その燃焼を安定させる技術の一つとして生まれたのがGDIだったのである。


塗装の鏡面仕上げ(8/27)
◆ 自動車の塗装をショーモデルのような鏡面に仕上げることが出来るのか?鏡面仕上げは文字通り塗面を平らに仕上げることで、塗装の表面を研磨して整える。通常は表面がさほどフラットではなく、これはコストの関係だとかキズが余り目立たないようにするなどの理由がある。

◆ 塗面をミクロ的なデコボコは10μmとか20μmの話で、クリア層の厚さが小型車で50μm程度程度あるので、その一部を削ることになる。粗めのコンパウンドで削ると10μm程度は削れるが、フラットにしていく場合はもっと固いサンドペーパのようなもので削る。

◆ 4000番の耐水ペーパの粒径が5μm程度なので、比較的フラットな塗面であれば4000番の耐水ペーパで削って鏡面化することが出来る。しかし塗面が粗い場合(ゆず肌的な)は2000番位の耐水ペーパから順に細かくしていかないと、作業的に凄く大変になる。

◆ サンドペーパで削れば塗面に傷が付いて曇ったような感じになるが、その後細目、極細目のコンパウンドで磨けば鏡面になっていく。と書くのは簡単だが作業は大変で、手磨きでは相当な時間がかかるとのことだ。

◆ 自家塗装などの記事を見ると結構粗めの耐水ペーパで削っているのは、削り量を稼げるので作業時間を短く出来るからである。自家塗装の磨きと鏡面仕上げの磨きは違うのだが、鏡面仕上げとは時間のかかる作業になるわけだ。鏡面仕上げ屋さんなどに頼んでも、時間とお金がかかるのはその為だ。

◆ 軽自動車は塗装が薄いと言われ、ジムニーなどもクリア剥がれしている車は多い。手入れが悪ければ10年程度で、ウチにあったジムニーはカーポート下に駐めていたが、それでも手放す時には屋根のクリア層が少し曇っていた。剥がれたわけではないので表面の劣化だと思うし、何しろ製造から21年を経過した事を思えば立派なものだ。

◆ 指で触ってザラザラする程度だと20μm程度は磨かないと綺麗にならないので、21年物の軽自動車にとっては厳しいかなと思い、あえて磨く事はしなかった。クリア層を完全に削り取ってしまっても、ワックスがけなどで塗面を守れば良いらしいけど。屋根やボンネットはラッピングフィルムを貼る事で、塗装の荒れを隠すとか塗装を保護することが出来る。

◆ 透明ではない少し厚手のフィルムの場合は5年以上の耐久性があり、5年ごとに張り替えればいつも綺麗な状態を保てる。フィルムの耐久性は価格に比例するとのことで、屋根を貼る分だけでも数万円だとか。海外ではドライ施工が一般的らしいが、日本のラッピング屋さんはウエット施工している。ちなみに高品質のフィルムで車全体をラッピングして貰うには、200万円とか300万円かかるそうだ。

◆ ずいぶん前になるが車に付いた水垢落としに中目のコンパウンドを使っている人がいた。キズにならずにすぐに水垢が落とせる(車は白色)ので手間がかからない、毎週磨いていると言っていた。しかし2年位してかなぁ、角の部分の塗装の色が変わってしまったそうだ。クリア層を削り取ってしまい、上塗り部分が露出したとか、或いはそこも削ってしまったのだろう。

◆ 極細目のコンパウンドでなら機械磨きをしても殆ど削れない(洗車キズがやっと消える程度)が、さすがに中目のコンパウンドだと削る量が増える。削る量が増えるから楽に綺麗に出来るのだが、角の部分などはどうしてもそこだけ削ってしまうことになるので注意を要する。


ICE派とEV派(8/26)
◆ EVの性能なり航続距離やインフラは以前より改善されたのか?いくつかの動画を観てみた。EV派が言うのはランニングコストの安さだ。15km/lの燃費の車で年間1万km乗るとすると、ガソリン代は12万円弱の費用がかかる。EVが5km/kWだとすると約7万円で済むというもの。ただしこれは家庭で普通充電をした場合だ。EV乗りは決して言わないが、急速充電だけを使うと約35万円かかる。

◆ 家庭で充電出来る電力は30kWh位なので、150km分位でしかない。一般戸建てに急速充電器を設置することも出来るが、工事や申請費用なども含めると10kWhのもので300万円位かかる。毎日車を使わない人であれば200V/15Aの充電で満充電にすることが出来るが、通勤や買い物などで毎日50kmくらい走るとすると満充電までの時間が延びる。

◆ EV派はランニングコストが得だからと言うのだが、コストのことを考えるのであればイニシャルコストやリセールバリューも考慮しなければいけない。某Youtuber氏によればEVは買った時点で車の価値は7割まで落ちるという。2〜3年乗ると半額になってしまうので、買い換えが難しくなる。

◆ では買い換えなければどうかとなるのだが、新型になれば効率が良くなったりバッテリー搭載容量が増えたり、或いは価格が下がったりする。ランニングコストだけで損得を考えるのは初期のハイブリッド車乗りと同じ理屈になるが、現状ではそこを強調する以外に説得力が無い。

◆ 前出Youtuber氏もコストのことを考えたらEVにのる価値はない、EVだから出来ること、EVの性能や装備を求めるなど、コスト度外視で考えないとEVには乗れないと言っている。さらにはEVに合わせた旅行計画を立てる必要がある。これもEV派に言わせれば、旅行に計画を立てるのは当たり前で、行き当たりばったりでドライブに行く人などいるはずないとなる。

◆ これは人によるとは思うのだが、車の都合に合わせて出かけるのは嫌だ。イギリスには350kWhの充電施設があるので、これが多くの場所に設置されればかなり楽になる。ただし100kWhのバッテリーを満タンにするには、約2万円の充電料金がかかるそうだ。

◆ 日本の高速道路の急速充電器でどの程度の電力が蓄えられるか?車やコンディションにもよるが10kWhから20kW位だとYoutuber氏は言っている。このYoutuber氏は小さなお子様がいらっしゃると言う事で、高速道路の充電場所と施設間が離れているのが不便だと言っている。雨の日などは車の中で30分待つか、レストランなどに行くか、微妙だそうだ。

◆ 走りにくいのは新東名の120km/h区間だそうで、カタログ電費の半分位しか走らなくなると嘆く。120km/h区間でも80km/hキープを徹底する、エアコンやヒータは出来るだけ使わないようにすれば、カタログ電費の2割落ち位は走れると言っている。旅行の際は充電設備のある所を選ぶ必要があるが、充電設備があったからと言って充電場所が空いているか?故障していないか(故障している所は意外に多いとのこと)は不安材料だそうだ。

◆ 結論的な意見としてEVは良いものだと思うけれど、インフラの問題がネックだという。山の中の温泉などに出かけると充電スポットがなく、充電する為だけに高速道路に乗ることもあったそうだ。少なくとも現状では不便な乗物であり、とにかく車の都合に人間が合わせて行くこと、充電スポット巡りを苦痛だと思わない人でないと微妙かなと結んでいる。


長寿命になったもの(8/25)
◆ フィラメント電球も蛍光灯も姿を消そうとしていて、LED電球が当たり前になっている。シーリングライトなどは電球交換の概念自体がなくなっているし、自動車用のランプに関しても同様だ。ただし寿命が無限ではないので、壊れることがある。

◆ LEDが30個使われていたとして、その中の1個でも不点灯になれば不良品だ。シーリングライトなら我慢して使うことも出来るが、自動車用のランプはアセンブリ交換になる。たった1個のLED、たぶん10円もしないような物が壊れただけで、何万円もの負担が発生する。

◆ アセンブリ交換が前提なので、分解可能に作られていないものもある。溶着や接着してしまうことで水分などの侵入を防ぐことが出来、トラブルを防ぐことが出来るからだ。これも信頼性が十分に高いことが前提になった設計ではあるのだが、壊れる物は壊れる。

◆ 機械物で寿命が長くなったのがショックアブソーバではないだろうか。内部機構の改善やバルブの長寿命化によって特性変化が少なくなった。内部にはオイルやガスが封入されているのだが、シール性の向上によってそれらの漏れも少なく出来るようになった。

◆ しかし寿命はあって、内部で出来たオイルのスラッジや金属粉などがバルブに引っかかって特性が変わる、ガスが抜けてしまうなどだそうだ。徐々に特性は変わるが数万kmで大きく特性が変わるほどの劣化にはなりにくいとメーカは言っている。

◆ バネのへたりみたいなものも昔は起きた。しかしこれも材質や強度の適正化によって、バネ定数や自由長の変化は少なくなっている。ちなみにタクシー用や営業車用途の自動車では、乗用車よりも余裕のある強度のバネが使われているそうだ。積載量や走行距離に対しての許容度を上げてある。

◆ サスペンションを直巻バネなどに交換する場合があるが、適当な、と言ったら語弊があるが、余り考えずに売っているメーカのバネは使っているうちにヘタってしまう。共通部品で各車種用に売っているので、車重のある車では耐久性が犠牲になる。

◆ ショックアブソーバでもきちんと設計されていないと負荷耐力をオーバしてしまう。4WD車などで(一部は見栄えの為もあると思うが)複数本のショックアブソーバを使うなどするのは、減衰力そのものと共に耐久性の問題もある。何しろ車体の振動を吸収して発熱するわけだから、力を分散させないとショックアブソーバが壊れてしまう。

◆ サスペンション関係でテスラはエンプラなどを使う。クラックなどの発生もあるようだが、今後はプラスチック物が増えるんではないだろうか。欧州車などカムカバーもインマニも、オイルフィルタのハウジングも樹脂製だ。環境規制で色々あるらしいが、金属物と違って寿命が短い。特に熱衝撃や振動により劣化が進み、クラックが入ってしまう。

◆ 大抵の車のサスペンション部品は鉄で出来ているが、バネ下を軽くするなどでアルミやアルミ合金も使われる。アルミにしても鉄にしても鋳造は時間がかかるので、時間をコストとして捉えると安くなくなってしまう。アルミをプレスしたのでは強度が出にくいのだが、温間鍛造なら強度とコストの両立が可能らしい。まあ鍛造はプレスの親戚みたいなものだから、加工技術や製造技術が鍛造品の価格を下げたと言う事なのだろう。


自転車乗りの反発(8/24)
◆ 自転車の交通違反に対する取り締まりの厳格化が行われ、自転車乗りは反発の色を濃くした。運転免許保有者は一定の教育を受けて試験をパスしているわけだが、自転車に免許は要らない。従って交通法規などに対する教育は受けていない。しかし教育を受けていないから知らなかった、知らなかったから違反をしても良い事にはならない。

◆ 交通法規など常識的に分かるだろうと言っても、それを理解しない或いは理解出来ない人が騒ぎ始める。車道を走れというのなら自転車レーンを整備してからにしろとか、一時停止に従う自転車の方が少ないとか、罰金が高すぎるなどなど言うのだが、車に対する取り締まりだってドライバーにしてみれば不満たっぷりかも知れない。自転車乗りも取り締まり慣れすれば文句も言えなくなるだろう。

◆ 規制強化に反対している人は、今まで違反をしまくっていた人だと言える。Xなどを見ると自転車ショップのアカウントまでもが取り締まりに反対していたりする。逆に考えればそれだけ取り締まりが必要だと言う事になる。

◆ 道路端を走るとゴミが落ちているから端は走らない、追い越しの為の車線はみ出し禁止区間は追い越すなよなとのPOSTもあった。道交法的には追い越そうとする相手が自転車であったとしても、車線をはみ出せば違反となる。実際に取り締まられるかどうかは別として、違反は違反だ。

◆ こうした自転車は道交法27条に規定される、他の車に追いつかれた車両の義務違反で取り締まれば良い。高速道路で何が何でも右側を走りたいという車も、同法に従って取り締まれば良いのに。

◆ 自転車乗りの反乱が続くと自転車専用レーンが出来るより先に、軽車両通行禁止区間が出来そうだ。現状で自転車が走ることの出来ないオーバパスやアンダーパスを走る自転車もあるが、今後取り締まりが強化されれば減少するはずだ。

◆ これまでの無法状態からの規制強化は必要なのは当然として、自転車通勤ブームの時に何故出来なかったのかと思う。あのときに規制が出来ていれば事故に遭う人も少なく出来ただろうし、自転車と交通法規に対する認識も(自転車利用者が多かったから)違っていたはずだ。

◆ 自転車乗りが全て悪いという事は無くて、このあたりでトレーニングをしている?ロードバイク乗りの人たちは、特段危険な運転をしているとは思えない。常識ある自転車乗りは常識に従って走っているので、取り締まりが強化された所で何ら関係ない。交通違反など普段からしていないのだから。

◆ 夏から秋にかけては自転車乗りを見かける機会も増えるし、バイクも増える。自分の乗っている車両の運動性能やブレーキ性能を知れば、どこまでが安全かも分かる。老人車とかオラオラ車に近づかないのも身を守る為には必要だ。相手が100%悪かったとしても、それで死ぬのは弱い側である。

◆ 轢けるものなら轢いてみろと道路に飛び出して轢かれちゃったライブ配信者だかYutuberがいたが、オラオラ自転車乗りがオラオラ車に立ち向かったって勝てるわけはない。追い越されるのが気に入らないんだったら速い乗りものに乗るしかなくて、追い越されたからと頭から湯気を出した所でどうにもならない。


ユーザの傾向(8/23)
◆ オラオラ系ワンボックスはDQN(死語?)御用達、車を見て人格を知れみたいなことが言われる。30とか40プリウスあたりまでのオーナも特殊な人が混じっていた。プリウスは絶対であり最高であると信じて疑わない人々だ。ミサイル化すると言われても、それは総販売台数が多いから目立つだけだと言っていた。

◆ しかしやがて保険料率が上がり、販売台数論は影を潜めることになる。そして次なる言い訳は「俺は事故を起こしたことがない」だった。事故を起こすのは乗っている人間が悪いからで、車が悪いわけではない、事実俺は事故を起こしたことがないというのだ。さらにはマスコミのねつ造論や、ミサイル化はアンチの仕業だとか、凄いことになってくる。

◆ 最近はこうした人も減ってきて、それは車が一般化したと言う事だ。もはやプリウスは特殊なものではなく、普通の人も乗っている。やはり最初の頃は相当な情熱家?が多かったわけで、プリウスは素晴らしいと常に自分に言い聞かせていないといけなかった。プリウス自体の販売台数が減ったことも、尖ったユーザが去って行ったことに通じるかも知れない。あれほど溺愛していたプリウスを捨て、今頃何に乗っているのか。

◆ と言う話を書いたのは、最近のテスラユーザが熱いからである。初期の頃のプリウスユーザ同様に熱く熱く、暑苦しく語っちゃってくれる。スペシャルなEVを買う層なので、価格などどうでも良いのかと思うと意外にそうでもない。下取り額が高いからこのモデルが良いとか、下位モデルは乗っていて恥ずかしいとか、色々気にしている。

◆ その車に乗りたいと思い、その車がどうしても良いと思えばリセールバリューなど関係ない。燃費が悪かろうが故障が多かろうが、誰にも認めて貰えなくたって、その車に乗りたい事が第一なのだから他な関係ない。でもテスラユーザはそうではなく、他人からの見た目だとか下取り価格だとかを大いに気にしている。

◆ いわゆる初期の頃のiPhone派も同じだったのかも知れないが、iPhoneを褒めるだけでは飽き足らずに他のものやiPhoneにない機能を否定し始めるからややこしくなってくる。テスラ派の仮想敵はBYDなのかな、中華は燃えるぞと言っているが実はテスラも燃えている。

◆ ハイブリッド車にしてもコンベンショナルな車とのガソリン代(燃費)の差で車両価格分が埋められるかというと難しい。ただハイブリッド車は一般的になっているわけで、初期の頃のように特殊な車ではない。だからハイブリッド車を無理に肯定する必要もないし、否定することもない。

◆ ただし、ただしだ、これは日本車だから良いわけで、BENZのハイブリッド車など距離を乗ると故障が増えて嫌になると言われている。勿論全ての車が故障するわけでもないと思うが、複雑なシステムはそれなりに故障箇所も増えるという事で、中古車が割安だ。

◆ まあ故障という点ではテスラの右に出るものはいないと言われる位で、ソフトウエアアップデートで直るものなども含めれば毎月のように何かが起きる、それに慣れれば何でもないよと。中華EVが日本で売れるのかどうかは分からないが、果たして米国車と中華車のどちらが信頼性が高いのだろう。

◆ フォードはEV開発を中止でハイブリッド化するらしい。世界的なEVの後退の中、何かトヨタが頑張っちゃっていて、タイミング外しまくりである。トヨタが頑張っているから日本はEV化を推進する、なんて事になったりして。


直列エンジン(8/22)
◆ BMWやBENZは直列6気筒エンジンを復活させた。一時期はモジュラーエンジンなどV8から2気筒を取り除いて6気筒にしたエンジンを採用していた時期がある。V6はクランクシャフトが短いので剛性を上げやすく、剛性が上がるので高回転まで回せるようになる。また全長が短いので横置きにすることも出来、昨今のFF車にも搭載できる。

◆ デメリットとしては振動が多い事や独特の排気音、カムが両バンクに必要でコストが上がりやすいなどがある。振動に関しては各社共に研究が進んだが、回転上昇のスムーズさという点では直列6気筒に中々及ばない。

◆ V6の片バンクとも言える3気筒エンジンも今やかなり使われている。昔は軽自動車でも4気筒エンジンが積まれていたが、やがて3気筒が主流となる。気筒あたりの排気量が300cc〜500cc位が燃焼効率的に有利と言われ、660ccの4気筒では効率が上がらない。

◆ こうして3気筒エンジンが増えると3気筒エンジン故のバランス問題も追求される。クランクウエイト重量とバランスシャフトに加えてトランスミッション連結部とクランクプーリ側にもウエイトを配置するなど、振動低減策が採られる。

◆ 国産車で使っている車があるかどうかは分からないが、BENZやaudiは電磁石を使ったアクティブ振動吸収型エンジンマウントを使う。こうした事で3気筒エンジン搭載車は増えていった訳だ。この3気筒エンジンをV型に組み合わせたようなV6エンジンも同様で、様々な振動対策が行われる。

◆ 欧州ではダウンサイジングターボ路線で、小排気量車がもてはやされる感じだ。こうなると従来のV8搭載車は6気筒化され、というようにエンジンはコンパクトになっていく。するとモジュラーエンジンも変化し、3/4/5気筒みたいな感じになるとV型が構成できなくなる。それだけの理由ではないとは思うのだが、直列6気筒エンジンが復活してきている訳だ。

◆ 国産車でもトヨタは6気筒搭載車を減らすなどしているし、ヤリスなどは3気筒エンジンを使う。従来は6気筒エンジンを載せていたアルファードは、4気筒エンジン+過給器に変更された。ただ国産のターボ車は今ひとつ燃費が良くないのが泣き所ではある。

◆ これは欧州とは車の使われ方が違うからと言ってしまえばそうなのだが、小型軽量なエンジンで過給による熱を処理するのは大変だ。そこで水温を下げたり点火時期をリタードさせたり、燃料噴射量を増やして対処する。こうした傾向が過給域での熱効率を低下させるのだが、では欧州車のようにそもそもの冷却系やエンジン本体の熱設計を変更できるかと言えば難しい。

◆ ただヤリスなどに積まれるG16E-GTSエンジンは、元々の設計をダウンサイジングターボとした欧州型エンジンみたいな、これまでとは世代の違った設計が感じられる。3気筒のメリットは、4気筒エンジンのように排気干渉が起きないので、ターボチャージャとのマッチングが良いことがある。

◆ 日本で直列6気筒エンジンが復活する可能性は低い。ダウンサイジングターボが主流となればエンジンは3気筒か4気筒になるだろうし、そもそも直列6気筒エンジンはFF車には積めない。FRレイアウトの車が新規開発される可能性は極めて低く、むしろV型を含めて6気筒エンジン自体が過去のものになってしまう可能性もある。


直せない車が増えてくる(8/21)
◆ 直す権利と言う事で自動車メーカ各社は情報を出すようになってきた。しかしこれに逆行しているのがテスラだ。まず指定工場でないと修理を受け付けないという制限があるのだが、その指定工場にも単体部品の供給が停止されているのだとか。

◆ 国産車でも輸入車でもアセンブリ交換が増えてきていて、電化製品で言うところの基板交換とかユニット交換のようなものだ。分解整備をするのではなくそっくり交換させてしまう。以前に書いたがミニのシフトレバーのスプリングが折れた場合は、シフトレバーアセンブリで交換となり20万円位かかる。しかしOEM品のスプリングを買えば100円で済む。

◆ 以前にテスラのドライブシャフトブーツが破れた話しがXに上がっていた。ドライブシャフトブーツ単品では部品が出ず、ドライブシャフトアセンブリで交換だそうだ。汎用のドライブシャフトブーツは使えないのか?今は分割式の便利なものもあるけれど。

◆ さらにはそうした部品の供給も停止(その後再開したらしい)という話もあり、故障したらどうしろというのだろう。テスラに関しては修理の不便さがあるので、新車保証期間が過ぎると売却価格が下がる。なので新車保証期間がある間に乗り換えるのが得策ではあるのだが、それでも結構値落ちする。中古になると新車時に付けたオプションもほぼ外されて、裸の状態になることもリセールバリューに影響している。

◆ テスラのEVを買うなら中華BYDの方が良いという話もあって、元値が安いことや部品供給がちゃんとしていることで安心感があるとか。もっとも安全性だとかバッテリーが燃えないかとか、そうした面での安心感はどうなのかとは思うけど。BYD派に言わせれば、いくら中華製でもテスラよりは壊れないだろうとなるのだが、果たして。

◆ テスラの整備のしにくさ、パーツや情報が出てこないという話しは多いので、個人的に乗りたいとは思わない。静岡県だと静岡市にあるだけなのかな、テスラのディーラは。ちなみに"テスラディーラー"で検索すると、充電スポットや日産ディーラが出てくるのがGoogle検索である。
-充電 -日産とやってもディーラの場所は検索出来なかった。

◆ バッテリー問題はテスラに限ったことではないが、テスラにはリビルド品や中古パーツがないので高額修理になってしまう。やはり2年位乗って買い換えていくのが現状ではEVの乗り方になるのだと思う。2年で買い換えれば常に最新の車に乗れるし、最新の車は間違いなく2年前の車よりも性能が上がっている。

◆ ジムニーのATF交換の時にパーツ価格が上がっていて驚いた。供給があるから未だ良いが、売りたくない価格を付けているのではないかという感じ。メーカ純正の値段が上がればOEM品が出てくるのだが、日本車に関しては余り無い。ジムニーはシエラ用としてのパーツが一部存在する。

◆ 輸入車の部品は高いと言われるが、日本車の部品価格が上がったので高く感じない。むしろジムニーのパーツより、ミニの部品の方が安いんじゃないかなと思うものもある。ミニはOEM品も沢山あるので、そうしたこともあるんだけど。

◆ パーツ価格の高騰は整備工場でも困るはずだ。もっと安く修理出来ないのかと客に言われたところで、パーツ価格はどうしようもない。大物であればリビルド品だとか中古品を使うことも出来るが、パッキンやガスケットはそうも行かない。


自動車整備工場(8/20)
◆ 車の整備は整備工場やディーラに頼むのが普通だ。新車で買って保証が付いていればディーラに頼むのが一番手っ取り早いが、中古車はどうするのか。中古車を買ったのはジムニーが最初だったわけだが、整備は全部自分でやったので整備工場のお世話にはならなかった。

◆ ミニはこの先どうなるか分からないが、ミニやBMWを多く扱う所は結構多い。これはミニの輸入台数が多い事から、整備の需要が大きいのだろう。このあたりではジムニーも見かけるがミニも見る。どちらかというと他人と違う車に乗りたい私としては、この点が気に入らない。

◆ BMWを扱う工場はYoutubeを見ても沢山あるが、同じ作業を行った際の金額は2倍位の差がある。勿論結果が同じと言うだけで整備内容が異なる場合があり、例えば純正部品を使うのかOEM品を使うのかとか、工賃に比較して部品代の安い部分にまで手を入れるのかどうかとか、純粋に整備料金のレートが違うとか。

◆ 必ずしも腕の良いところが高額というわけではないが、やはりYoutubeで整備の様子を公開しているところなどは信頼され、整備料金が少し高くてもか客が途切れないという。緊急の整備は早くやってくれるのかも知れないが、予約で3ヶ月待ちなんて所もある。

◆ ヤナセは整備品質が高かったが、マツダや日産はダメだった。マツダはミッションオイルを入れ忘れたし、日産はボディへのオプション取り付けで穴を開け間違えたとか、何かレベルが低いんだなぁ。民間の整備工場に車検に出したら、何をどういじろうとしたのかエアバルブのジョイントみたいな所を折ってしまったらしく、ブチルゴムみたいなものでつないであった。整備工場は壊してしまいましたとは一言も言わず、後に自分で整備していて見つけた。

◆ 整備工場選びは医者選びみたいなもので、一度行ってみてダメなら他に行く感じだろうか。評判の良い整備工場があったとしても、自分の行動範囲外だと行きにくい。予防整備だとか車検の為に行くのなら未だ良いが、故障を直して貰いに行く事を考えると近場でないと面倒だ。

◆ 車にもよるがSSTが必要なものもあり、そうなると整備工場自体が得意とする(SSTやテスターを持っている)メーカ主体になりやすい。慣れたメーカの車であれば作業効率も良いが、国産車をメインに見ているところにBMWを持って行って、ステムシールを替えてくださいと言ったら工場側も困るだろう。

◆ 純正のSSTは結構な値段だし、社外品でも数万円だ。BMWのステムシール交換を必要とする車がどんどん入庫してくれば良いが、そんな事はない。だとするとSST代が赤字になるか、あるいは整備費用に一部乗せるしかない。

◆ そもそもの話しとしてエンジンの中をいじる工場は減っている。中古やリビルドエンジンに積み替える事はしても、エンジンそのものを直す(直せる)工場が少なくなっている。これはエンジンが壊れる事が少ない事、面倒な壊れ方をしたら廃車にしてしまい、修理需要が少ない事、直すにしても分解整備よりも中古エンジンへの載せ替えの方が安い事などからだ。

◆ ジムニーのヘッドガスケット抜けの時に、修善寺の整備工場にパーツを買いに行った。そこのメカニックは、今はガスケット交換はやらないですと言っていた。古い車でエンジンにトラブルが起きれば、その部分だけではなく他も壊れる可能性があり、だったらリビルドエンジンに載せ替えた方が良いと言う事だった。


狙われるトヨタ車(8/19)
◆ 自動車窃盗に関しては何度も書いているのだが、物理防御も意味が無かったという記事があった。保険会社などでは盗難防止にタイヤロックやハンドルロックなどが有効だとしていて、それらで盗難対策している人も多いと思う。しかし窃盗犯はプロなので、そんな物理ロックは簡単に破壊してしまう。

◆ 車のタイヤロックチェーンやステアリングをロックする棒も、油圧カッターや電動工具でささっと切断する。最近増えてきたランクル窃盗犯は、ステアリングのロック棒ではなく(強度の低い)ステアリングホイール自体を切断する。

◆ Li-ionバッテリーのおかげでハイパワーな電動工具が一般的になり、ハンドグラインダを使えばステアリングホイールを壊すのに1分もかからない。車の遮音性が良いので外部に余り音が漏れないので発見されにくい。

◆ トヨタ車は盗みやすく売りやすいとあって高価格車や海外で売りやすい車を中心に盗まれる。タイヤロックもハンドルロックももはや(外国人窃盗団には)無意味だと言われ始めた。一時期は盗みにくさのアピール効果があると言われていたのだが、カギの部分(ロック機構のあるところ)をハンドグラインダで壊せば10秒で外せるなんて話もある。

◆ TVの報道でもハンドルロックなど全く関係ないとばかりに、車を盗んでいく防犯カメラ画像が映し出された。一部トヨタ車は簡単にボンネットを開けられるそうで、ボンネットを開けてCANインベーダを取り付けて車を発進させるまでに20秒位しかかかっていない。キーコードエミュレータも普通に売られている

◆ 窃盗犯は車種毎のセキュリティの有無だとか、社外品のセキュリティユニットの無効化などにも熟知しているという。有名どころの社外セキュリティは殆ど意味が無いそうだ。確かに社外セキュリティユニットを付けたところで、そこに来ている配線をつなぎ替えればエンジンはスタートするし警報も鳴らない。

◆ 整備工場などに相談するとセルモータや燃料ポンプの動作を止めるスイッチを付けてくれるとも紹介されていたが、多くはヒューズボックスのヒューズを抜いて配線するので犯人にすぐにバレてしまうとか。燃料ポンプの配線途中にリレーを入れるなりしてスイッチをつなぐ事は出来るが、分解工程があるので工賃が結構かかる。

◆ カネはがかかるが車を盗まれれば戻ってくる可能性はゼロに近いので、数万円の出費は我慢した方が良い。ロック解除は暗証番号入力が楽だが、暗証番号入力キーの配線をたどるとロジック回路本体が分かり、そこからの線に電圧を加えるなりGNDに落とせばエンジンがかかる。Bluetoothリレーユニットを使えば、スマートフォンを持って車に乗ればセキュリティ解除が出来るかも。

◆ 社外セキュリティでスマートフォン対応のものは売られているが、主要なセキュリティ装置を窃盗犯は把握していて、警報用のスピーカなどもさっさと切断してしまう。輸入車だとCANに他のデバイスが接続されるとエンジン制御系をロックしてしまうものもあるが、トヨタ車はそうはなっていない。

◆ 2023年頃から一部トヨタ車はCANインベーダ対策を行ったとしているが、その対策対応のCANインベーダが登場しているのでトヨタの対策は無意味となっている。他にスマートキーを複製するエミュレータを使うなど、CAN操作以外の手口も増えている。自分の車は大丈夫だろうと思わず、"秘密のスイッチ"を付けておいた方が良い。


衛星リンクの実用化(8/18)
◆ ASTスペースモバイルは試験衛星を使って14Mbpsでの通信に成功したと発表した。三木谷氏はASTの衛星は他の衛星より大きなアンテナを搭載している。非常に大型の衛星だからこそ、高速通信が可能になる。これはASTモバイルが世界で初めて可能にした事で、他社より進んでいると語った。

◆ 別のシーンでは、楽天のアンテナは小型だが性能が良い、大きなアンテナが必要な時代ではないと言っていた。ま、その時々で色々言わなければいけないわけだが、アンテナは大きい方が良いのは間違いはない。

◆ これに刺激されたStarLinkは17Mbpsでリンクしたと発表した。帯域とか変調方式の違いなのだろうが、ASTの好きには言わせないよと言ったところか。ASTは商用衛星を4月までに打ち上げると言っていたが、7月までに打ち上げると変更し、8月の1週目に準備が出来たと言い、今は9月になったら打ち上げるから、株主は打ち上げ場に招待するよ、でも日程は未定だよと一昨日にプレスリリースを出した。

◆ 衛星リンクが本格化するのは6Gからだと思う。6GではLEOやHAPSとのリンクに関する仕様が盛り込まれるとみられている。現状では遅延の問題や周波数シフトの問題をクリアするのが難しい。LEOでサービスエリアが広がると、仰角によって衛星との距離が変わってくるので遅延が変わる。周波数は衛星の速度による周波数の低下、重力の影響による周波数の上昇、それにドップラーシフトがある。

◆ 現状では現在の地上リンクの規格内に入れるように、衛星側で色々頑張る事になる。もしも地上リンクか衛星リンクか判定できるビットがあり、リンク先によって移動機側の処理を変更できれば通信の安定性も通信速度も改善できる。

◆ 周波数帯もミリ波を使うなどすれば、衛星側のアンテナのビーム幅を狭く出来るので、セルの制御がやりやすくなる。ただ空間損失の問題だとか移動機側の感度や送信出力の問題、電力効率の問題もあるので簡単な話ではない。

◆ 衛星コンスタレーションには凄く金がかかるので、ASTが生き残れなければStarLinkの独壇場になる。ASTスペースモバイルは5基の商用衛星を打ち上げるまでに170億円を使うというのだが、楽天モバイルの累積赤字と比較したらゴミみたいなものである。

◆ 逆に170億円位で衛星が5基あげられるのであれば、他の事業者にも衛星コンスタレーションの可能性がある事になる。ASTスペースモバイルは90基の衛星でカバーすると言っているので、5000億円もあれば衛星コンスタレーションを作れる計算になり、地上ネットワークよりもある意味安い。

◆ 勿論運用コストも必要だし、衛星はやがて壊れて落ちてくるわけだから代替機も必要だ。それに本当に90基で全地球をカバーできるのかは疑問でもある。StarLinkの衛星はたぶん6千基を超えている。GPS衛星は24個あれば良いのだが、これは高高度で地球を周回しているからだ。

◆ 軌道や衛星の機能なども含めて競争が起きると面白いのだが、そのためにはASTスペースモバイルに頑張って貰わないと。楽天の景気が良ければ金も出せたのだろうが、今や楽天自体がどうなるのか分からないみたいな状況だ。あの三木谷氏ですら移動体通信なんかやりたくなかったと言い始めている。

◆ 年内にはauがStarLinkによる衛星リンクを開始する予定だ。果たしてどのくらいの実用速度になるのか?安定した通信が出来るのか?楽しみだ。


直して楽しむ人(2)(8/17)
◆ ジャンクの測定器なり何なりを買ってきて直して使ったり、買い替えれば良いじゃないかというような電化製品を修理してみたり、確かに修理は手間がかかる事ではあるのだが回路も構造も分からない未知道の製品を直すのは楽しい事でもある。

◆ 楽しいか面倒かは凄く微妙で、それは作業の内容ではなく気持ちの持ち方次第だ。例えば同じ所が何度も壊れる、それは設計不良か何かでどうしようもないとすると、又同じ場所かと直す事自体が嫌になる。HDDレコーダは電源系のデバイスが壊れていたのだが、まさか直せるとは思えなかった。だから無謀な事も出来て、結果として故障箇所が分かった。

◆ 直したいものは直すし直したくないものは直さないのは、修理屋として仕事でやっているからではないからだ。同じように壊れたものでも気が向けば直すし、気が向かなければ捨てる。まあそんなものなのだ。

◆ Youtuberで車を直して楽しんでいる?人がいる。ジャンクを買ってきて直して、直ったら売ってしまうのかな。とは言っても決して儲かるような事ではなく、例えば10万円で買ってきた車に20万円の修理費用をかけたとして、その車が30万円で売れるとは思えない。だから純粋に直してみたいから直してみるのだろう。

◆ 電気製品なら机上で修理が出来るが、車となるとそうは行かない。屋根付きの場所も必要だし、大型の工具だって必要だ。でも場所があれば車もいじってみたいとは思う。知識や技術が伴わないので失敗もするだろうが、時間に縛られない修理なら何とかなるだろう。

◆ 乗っている車の修理となると、修理に要する時間が問題になる。複数台の車があれば良いが、そうでないと生活が不便になる。まあ直すとか整備するのは面白いが、失敗すると走れなくなってしまうので故障を予防するような整備をしていく事になる。

◆ 50万km近く走った軽自動車の記事があって、エンジン内部の摩耗も少ないというもの。オイル焼けは多少見られたが、ピストンリングも綺麗だしメタルもキズが入っていなかった。軽自動車のオーナはオイルを2,500kmごと(シビアコンディションの場合のメーカ指定インターバル)に交換していたそうだ。

◆ オイル交換に気を遣う位なので整備や点検も欠かさなかったのだろう。年間走行距離が多いので高速道路を走る機会が多いとか、条件は良かったのだと思う。それでも補機類や他の部分などは無故障というわけではないだろう。よく言われるのは日本車は手をかけずに乗れるが、日本以外のメーカの車は整備しながら乗らなければ壊れると。

◆ 確かに日本車の信頼性は高いのだが、手をかけずに乗りっぱなしにすれば壊れる。高齢者の多いこのあたりでは特にかも知れないが、オイル交換をする人が減ったとガソリンスタンドの人が言っていた。メーカの指定が2万kmだから、その2倍位は大丈夫だろうとオイル交換インジケータを無視して乗り続けるらしい。それでもオイル交換しないからと言って、エンジンが壊れた話は聞かないと言うから丈夫なものだ。

◆ そういえば昔は10万kmオイル交換不要を謳ったオイルがあったなぁと思って調べてみたら、なな何と!今は18万km交換不要だそうだ。18万km無交換オイルの他に6万km交換不要のオイルも売られている。売られているのだから使っている人がいるんだろうなぁ。


CVTの難しさ(8/16)
◆ 自動車用のCVTが実用化された時は、無段変速の魔法のトランスミッションみたいに言われた。横置きエンジンのFF車が増えていく中にあって、小型のトランスミッションは軽自動車にも積むことが出来た。

◆ CVTの欠点はいくつかあるのだが、トランスミッションとして致命的なのは変速比ではないだろうか。限られたサイズのプーリでは変速比は大きく出来ず、多段CVTや副変速機付きCVTが考案された。副変速機付きCVTは実用化されているし、日産のエクストロイドCVTは4.36の変速比を実現した。

◆ CVTはトランスミッションであり、動力の断続にはクラッチが必要になる。これは通常のクラッチを電気制御したものや、CVTの変速比の小ささをカバーする為にトルクコンバータを使うものもある。トルクコンバータを使えばトルクが増大されるので、変速比の小ささをある程度カバー出来る。

◆ CVTは高効率だと言われるが、実際にはギアかみ合い式のトランスミッションよりも効率は低い。CVTの場合はベルトのスリップを抑える為に力を加えることが必要で、歯車のようにかみ合っている訳ではないのでロスが出る。もう一つはプーリーとベルトの摩擦によるロスだ。

◆ ベルトとプーリーが滑ればロスになるし滑らなくてもロスになる。平ベルトであればロスは最小に出来るが、半径可変式のプーリーにかける為には(極端に言えば)Vベルト形状になる。すると直径方向に長さがあるので、ベルトのかかる半径が大きくなるほどロスが増える。

◆ 普通のCVT用ベルトは180度近く巻き付いているので、直径の異なる部分に接触する。アイドルプーリなどを入れて巻き付き角を小さくすると、ベルトとプーリの動摩擦抵抗が減少して大トルクを伝達出来なくなる。

◆ CVTは小型軽量で安価なので軽自動車用のトランスミッションとしては良いのではないかと思うが、動力伝達効率的には最善とは言えない。燃費競争が激化すればDCTなりシングルクラッチ方式のトランスミッションが主流になるのかも知れない。

◆ トヨタのハイブリッドシステムはモータと発電機を使って差動動力伝達を行っている。これはエネルギの伝達経路としては複雑で効率は高くはない。しかしエンジンの美味しいところだけを使うという点でメリットがあり、結果としては動力伝達効率の低さを補って余りある総合効率をたたき出す。

◆ CVTも同様にセッティング次第では、エンジンの効率の高い所を使うようにする事が出来るので、その意味ではトランスミッション自体の効率の低さをカバー出来る可能性がある。軽自動車を中心にCVTは広く使われているのだが、日本以外では余り使われていない。

◆ CVTの設計や製造には一定の技術が必要なので、それよりDCTに行った方が効率が高いと海外メーカは考えたのかも知れない。しかしそのDCTは、日本の道路環境においては故障が多発した。高温と渋滞によるクラッチの酷使は、海外での使用条件と異なっていたという訳だ。

◆ 湿式多板クラッチなら未だ耐久性もあるが、乾式クラッチでは厳しいのではないだろうか。個人的にはトルクコンバータというか、トルクグライド+ロックアップクラッチが最良ではないかと思う。ただし大トルクを伝達出来るトルクグライドは大きく重く高価になり、だったら湿式多板クラッチの容量を大きくした方が得になる。


免許論(8/15)
◆ ソーラー発電DIYが流行った頃、電気工事士免許云々が言われた。ただ最近ではコネクタで配線するようなものが増え、線の被服をむいたりする必要がなくなった。欲しい長さの線を買うと両端にコネクタがついている。

◆ コネクタを差し込むだけなら免許はいらない。これに免許が必要となったら、コンセントにプラグをさせなくなってしまう。コネクタを差し込むのに免許入らないが、線をむくには免許がいる。これにしたって、その線が何ボルトのラインで使われるかなど分からない訳で、そもそも線が何にもつながっていない時はゼロボルトなのだ。

◆ 圧着なども同様で、じゃあFケーブルの先に乾電池を付けておけば良いんですか?みたいな話になってくる。常識的な配電盤などなら印加電圧も明確な訳だし、200V仕様のモータに乾電池をつないだからと言って、モータが回る訳ではない。ちなみに600V以下の蓄電池に関する配線は電気工事士の資格は不要だ。

◆ ソーラパネルとバッテリーを一体化させてケースに入れれば、いくら電圧が高くても関係ない。真空管式のアンプなど数百ボルトを扱うが、配線に資格は必要が無い。そういう事なので、資格警察がギャンギャン吠えたところで余り気にする必要は無いと思っている。電気工事士の資格を取るのは難しくはないが、取ったから何か仕事で活かせるかというと、電気工事業務に就く以外で役立つことはない。

◆ 同じような資格に整備士がある。これも解釈が様々で、他人の車を整備してお金を貰う、つまり業務として整備を行うには免許がいる訳だがボランティアで他人の車をいじるにも免許がいるのか?このあたりの解釈はケースバイケースらしいが、業務として整備を行うには資格が必要というのは電気工事士同様だ。

◆ 自分の家の配線工事を行うにも電気工事士の資格が必要だが、自分の車をいじるには整備士免許は必要が無い。これも現時点ではと言う話しで、それこそブレーキ整備を間違えて暴走させたとか、車が燃えてしまったとか、それも自分の車だけではなく周囲の車も一緒に燃えちゃった、みたいな事が起きると困る。

◆ 車の電気をいじるのに電気工事士の資格は必要ないが、EV全盛になるとこのあたりの問題が出てくるかも知れない。電気工事士の資格としては600V以下かどうかで資格が変わる。最近の高出力EVは600V以上を扱うので、電気工事士的な観点から見れば第一種の資格が必要になる。

◆ 自動車を住宅設備と同じように見るのかどうかで判断は異なるが、あるいは整備士免許の試験内容自体が電気工事士寄りになるのかも知れない。整備士に関しては資格のあり方が凄く明確なのだが、電気工事士は曖昧な点が多い。このあたりは売春防止法みたいなもので、考え方次第で何とでもなってしまう所が多いからだ。

◆ 自動車整備と一口に言っても、油脂類の交換もあれば分解整備もある。しかしここでは電気工事士のような制限は設けられていない。この部分においては税理士や会計士資格とも似ていて、例えば企業会計であっても自分の会社の経理を自分でやるには免許は要らない。弁護士に関しても同様で自分の弁護を自分で行うのであれば資格は必要が無い。

◆ 分解整備などはある程度の知識や経験が無いと出来ない訳だし、会計に関しても企業会計となると知識が必要だ。勿論電気工事にしても全くの素人に出来る事ではない。ようするにある程度の知識を持った人でなければ出来ないのだから、だったら自分でやっても良いよ、みたいな感じなのではないかな。


地震はいつか来る(8/14)
◆ 伊豆市からは毎日のように熱中症警戒と地震に対する備えのお知らせが来ている。静岡県では夏の観光シーズンとあって人が増えるわけだが、一方で旅館やホテルのキャンセルも相次いでいるという。

◆ 確かに地震に警戒しましょうと言われている時に、わざわざ地震被害が大きそうな場所に行く事はない。高層ホテルで津波から逃れられたとしても、交通機関が麻痺するだろうから自宅には帰れなくなる。そして水道も電気もない不便な生活を強いられるとなれば、万一の事も考えてしまうわけだ。

◆ ホテルによっては耐震性があるから大丈夫だと言っているのだが、ホテルが大丈夫でも地域が駄目になってしまう。ではいつまでが危険でいつからが安全なのかというと、これも又難しい。地殻変動にとって1年や2年は誤差範囲の時間であって、確かに一部の地殻が動いた事による連鎖的な影響は数週間で収まるのかも知れないが、南海地震と東海地震の関連性を見れば年単位になっている時もあった。

◆ 伊豆半島はプレート境界からは外れているのだが、東南海地震が起きればかなり揺れるはずだ。ここは山の上なので津波は来ないが、想定される最大の津波が来たとすると山の下の方は水がやってくるかも知れない。川があるので、その水位が上昇して溢れる感じになるだろう。

◆ 津波は来ないが山は崩れる可能性がある。これもどこが崩れるのかなんて分からないし、北海道のように広範囲の山が崩れるかも知れない。津波に巻き込まれれば無事では済まないし、崖崩れに埋まってしまっても無事では済まない。だから注意しろと言われても、山から下りれば津波が来るし海から離れたら山という事になる。

◆ 観光関連の人はいつ来るか分からない地震よりも、明日の宿泊客が確保出来るかが問題、みたいな感じではないかな。海水浴場も閉鎖されている所もあれば、そうでない所もある。これにしても地震情報に注意して遊泳してくださいみたいな事を言っているが、海水浴場の近くに高層の建物がある訳ではないので、逃げるにもある程度の時間がかかる。

◆ ペットボトル入りの水が売り切れているみたいな話があったが、今はどうなのだろう。ペットボトルの水を買わなくても、ポリタンクを買っておけば数日はしのげる。地震が来て家が倒壊しなければ、ポリタンクに水を溜めれば良い。停電しても水が止まるまでには多少余裕があるので、とりあえずの水は確保出来る。

◆ 家が壊れてしまうような事態だと、ペットボトルの水だって多くは持ち出せない。メディアは1日あたり3リットルの水が必要で、1週間分用意してリュックに詰めておきましょうみたいな事を言っていた。水だけで20kg以上、4人家族だったら80kgもの水をどうやって持ち出すのかと言いたい。他にも食糧が5日分とか、着替えや衛生用品なども準備してって、持てる範囲を超えてしまう。

◆ 手動式のRO浄水器などもあって、泥水や海水から真水を作る事が出来る。ただROは捨て水が出るのと大量の水が短時間には作れないので、本当に非常用だ。水槽用の電磁ポンプ付きRO浄水器があれば、毎時10リットル位の水が作れる。セディメントフィルタ式の浄水器だと有害菌を通してしまう可能性があるので、次亜塩素酸ナトリウムの錠剤も携行しないといけない。水は見た目が綺麗だからと言って飲めるとは限らない。


来年にはモバイルマイナンバーカード?(8/13)
◆ 現在でもマイナンバーカードの一部情報はAndroidスマートフォンに入れる事が出来るが、来年にはフル機能がスマートフォンに格納できるようになる予定だ。医療機関でもマイナンバーカードが使えるところが増えているし、投薬情報も電子お薬手帳に自動連動で入力されるので便利だ。

◆ ただし現時点では物理マイナンバーカードを読み取り機に入れる必要があり、スマートフォンでは完結しない。スマートフォン対応にするためには読み取り機も変更する必要があるだろうから、又々金をかける事になる。

◆ 何度もやり直せばカネをばらまけ、予算規模を拡大できる事は各省庁にとってはメリットなのだろう。努力する事なく入ってくる金が税金であり、それをいかに使うかが役人の仕事だ。まあ利用者にとってもスマートフォンで完結すれば便利ではある。

◆ 多くの会員証などがそうであるように、スマートフォンで済めば持ち物が少なく出来る。だったら病院の診察券も共通仕様を作ってマイナンバーカードに紐付ければ良いのに。学校の成績をマイナンバーカードに紐付けるより余程良いだろう。

◆ 現時点ではマイナンバーカードに診察券を紐付けるのではなく、マイナンバーで個人識別する事によって診察券を廃する事は可能だ。これをやるかやらないかは病院次第なのだが、厚労省が旗を振らない(脅さない)限りどこもやらないだろう。

◆ 日本人は共通仕様とか共通化がキライで、独自のものを好む傾向にある。他とは違うんだぞコノヤロウ的な考え方だ。なので診察券の共通化はきっと好まれないが、独自の診察券を共通フォーマットで運用する位なら出来るのではないか。

◆ 何も紙の診察券をなくせと言っているのではなく、それこそマイナンバーカードに紐付けても良いし独自の診察券を持ち歩いても良い。それも病院次第と言う事にすれば、高齢者が云々などと言う心配は減る。紙の診察券はそれを見ただけで分かる点にメリットがあるが、分かるところに個人情報が書かれていると言っていやがる人もいる。

◆ 病院でも姓名で呼ばないで番号で呼ぶところもあり、しかし番号で呼ぶのは刑務所みたいだとしていやがる人もいて、これも色々だ。最近ではページャを持たせてコールする病院も増えているが、モバイルマイナンバーカード化と診察券の連携は患者呼び出しシステムとの連携も出来る。

◆ 景気の良い頃の日本であれば、こうした事は世界に先駆けて実行するのに、今や中国や米国に負け続けである。自動化とか共通化とかは、そもそも古い政治家は技術に追いついていけない。80歳を過ぎた爺さん議員にスマートフォンがどうのこうのといったって、言った事の1割も分からないだろう。

◆ iOSの問題も片付きそうだが、Android同様の機能が実装出来るのか否か。RF IDは使えませんからQRコードで我慢してねなんて事になったら、セキュリティも何もなくなってしまう。コード決済などもRF IDの使えなかったiPhoneの為に仕方なくみたいな感じがするわけで、しかし現状ではクレジットカードのタッチ決済がやっぱり便利だよねと、私もクレジットカードのタッチ決済を使うが、早くて簡単で便利なのだ。


プラスメッセージ(8/12)
◆ プラスメッセージに関しては過去にも書いているが、プラスメッセージを推進してきたKDDIはいち早くプラスメッセージを捨てる。捨てるというのは極端なのだが、iPhoneがRCSに対応するのでKDDIとしてはAndroidもRCSをスタンダードで使うと言う事だ。

◆ 実際の所はプラスメッセージもRCSも同様なのだが、結局の所流行らないプラスメッセージよりもスタンダードなRCSと呼びましょうみたいな事か。これはドコモがLTEをクロッシィと呼んでいて、ドコモに対してLTEと互換性はあるのかとかLTEと何が違うのかとか、クロッシィは3Gなのか4Gなのかと問い合わせが多かったそうだ。そこでドコモはクロッシィを余り表に出さず、4GやLTEに表現を変えた。

◆ RCSはパケットを使うので基本的には通信料はかからないが、日本ではSMS自体が余り使われていないので流行らない。日本の場合は従来型携帯電話の頃からE-Mailが使えるようになっていて、文字数制限などのあるSMSに人気は無かった。

◆ しかしiPhoneではSMSを使う風習があり、それは海外ではE-Mailの使える携帯電話が少なかったからだ。このあたりはFelica問題同様で、iPhoneに合わせる形で下位互換性を持たせるみたいな感じでソフトバンクはSMSをメインに使い始めた。

◆ とは言ってもiPhoneがそうだから世の中がそうなるかと言えば否であり、SMSは二要素認証のコードと、詐欺メールを受ける為のもの位にしか思われていない。本来であればLINEなどさっさと使用禁止令を出して、RCSでメッセージをやりとりすれば良い。

◆ 所が日本には韓国系の議員も多い訳で、中々うまくは行かない。LINEはダメだ情報が漏れると言っても、重要な事項連絡にLINEを使う議員がいるというのだから危機意識の無さにあきれるしかない。高齢者の運転試験ではないが、高齢議員のセキュリティ意識試験でもやって貰わないと日本の情報はダダ漏れでは無いのか。

◆ と言う問題はあるにしても、ではKDDIがRCSアプリを推進するとプラスメッセージはどうなるのか。そもそもRCSアプリで良いのだから、プラスメッセージアプリなど最初から不要だったのだ。それを独自の何とかとかやり始めるからおかしくなり、しかもMNOでなければ使えないよと制限をかけるという、何がしたいのか分からないようなシロモノだった。

◆ その後余りの利用者の少なさにMVNOにも解放したが、時既に遅しである。ただRCS化がうまく進めば、知らぬうちにRCSが多く使われるというかRCSしか使えないというか、国際標準になるのだからそれで良い。むしろ独自の名称を付けたプラスメッセージは消滅した方が良いのだ。

◆ 日本の事業者は利用者のことを考える事は出来ないのだろうか。IMEIロックは禁止の方向になっているが、事業者アプリに関しても自由に削除が出来るようにすべきだ。どこ模型のアプリなどMVNOで使っても設定しろとか何とかと通知が来るが、そもそもドコモネットワークにつながっていないのだから機能しない。

◆ 何度か書いているdアカウント問題も然りだし、ドコモは囲い込みのつもりかも知れないが利用者から見れば嫌がらせである。サービスを使わせたいのなら、使いたくなるような、使いやすいシステムを構築することが第一である。


ATF交換論(3)(8/11)
◆ 10万km以上走った車はATF交換すべきではない論がある。内部に溜まったスラッジがATF交換によって溶け出し、それが油路に詰まるからダメだという。そもそもスラッジが多量にたまっている状態とは、トランスミッション自体が傷んでいることを表している。傷んでいるから触らない方が良いのか?傷んでいるからこそ多少でも改善の方向を模索すべきなのか?
◆ 最近ではコンタミチェッカを使用して劣化程度を判断するショップも増えていて、一定量以上のスラッジが認められる場合はATF交換を行わない。あれ?圧送交換なら過走行車でも大丈夫と言っていなかったっけ?ATF交換屋としてはATF交換料金に加えてATFチェック料金が請求出来るので儲けが増える、かな。

◆ エンジンオイルでもATFでも、いわゆるオイル交換屋がある。一般整備工場のblogなどを見ると、こうしたオイル交換屋がオイル交換自体の評判を下げているとお怒りだ。オイル交換屋のセールストークを鵜呑みにする客が増え、圧送交換機は魔法の機械だみたいな認識の人が増えたとか。

◆ コンタミチェッカはATFを少量吸い取って、それを規定のメッシュの濾紙に透過させ、残留物で判断するようなものだ。仕組みとしては原始的であり、誘電率や導電率を測るものではない。コンタミチェッカは安い(手数料とが技術料は高く取られる)ので手軽に使うが、本来は赤外線分光計や誘電率計、鉄粉濃度計を使う事で精度良く劣化を判断することが出来る。

◆ ジムニーは21万km時に2回目のATF交換をしたが、抜いたオイルの状態に異常はなかった。ATが傷んでいれば金属粉が混入するとかフリクション(クラッチ)プレートの破片が混じるとか、何か異常があったと思う。それでも21万km以上使っている訳だから、何が起きても不思議はないとは思っていたし、だからこそATF位は交換しておこうと思った訳だ。交換時に排出されたATFに異常がなければ、それで少し安心も出来る。

◆ 何度も希釈して交換率を上げるのではなく、ドレンから抜けた分だけATFを入れる交換法が良いと言う記事もあった。5万kmとか8万km走ったら交換するのではなく、1万kmごとに抜けた分の2〜3リットルだけを入れ替える方法なら急激な変化も起きないというわけだ。

◆ 古い車のATが壊れると部品が入手出来ない場合がある。なのでオリジナルのトランスミッションを壊さないように乗ることが必要で、ATFクーラの配管の途中にオイルフィルタを入れるという記事があった。エンジンオイルフィルタ移設用のパーツを使い、エンジンオイルフィルタを装着する。これを定期的に交換し、AT内に異物が回らないようにするそうだ。

◆ ATF交換後にトランスミッションコントローラの学習値をクリアするかどうか、意見が分かれる。ちなみに私は学習値をクリアしたことがなく、理由は再学習の手順が面倒だからだ。手順に従った再学習を行わないと不具合が出るかも知れないよと言うのが自動車メーカである。

◆ ジムニーは路上走行でも再学習が出来ると思うが、最近の多段ATだと台上で走行させないと学習に必要な走行条件にならないなどがある。メーカでも学習値のリセットはAT交換など重整備後にのみ行うようにとしている場合がある。この辺りもメーカの指示に従った方がトラブルが少なく出来る。


ATF交換論(2)(8/10)
◆ 圧送交換機でATF交換を行うと、交換効率を上げる為にオイル使用量が増える。多くの圧送交換屋ではワコーズのATFを使っていて、フラッシング用には1リットル2千円程度のオイルを、充填用は1リットル5千円位のオイルを使う。

◆ 更にはATF添加剤だとかも進められるのが普通なので、その分のコストもかかる。ATF添加剤で動力伝達効率が上がるとかシフトショックが減るとかと謳われているのだが、これって摩擦係数が上がるの?下がるの?みたいな、何かよく分からないのだ。

◆ ここで気になるのは異種オイルを混合して良いのかという問題だ。ATメーカでは指定グレード以外のオイルを使わないことは勿論、指定グレードであっても異なるオイルをつぎ足す・混ぜるような使い方を制限している。ワコーズでは「低粘度ATF指定車をはじめ、国産車・輸入車を問わず、幅広く安心して使用できます。」としているが、D3指定のATとD6指定では全く違うし、最近の低粘度ATFと従来車のフルードも全然違う。

◆ こうして圧送交換を行うと交換工賃は1万円前後と安いのだが、オイル代が15万円〜20万円になる。オイルは仕入れが安いので、ATF交換屋はこれで十分に儲かると言われる。なので他のオイルは使わない(持ち込んでも、圧送交換機に不具合が起きるなどの理由で使って貰えない)所が多い。圧送交換屋で仕入れるATFは月間数トンにもなるそうで、同一銘柄を使ってスケールメリットを出したいのだろう。

◆ 最近は「トルコン太郎ぼったくり」みたいな記事が増えてきている。交換率が上がらないので大量のオイルが必要になり、コストが上がる。普通車で8万円〜20万円程度、輸入車の一部はオイルパンとストレーナは交換指定なので20万円以上、油量の多い車両だと40万円以上の費用になる。

◆ フラッシング用のATFとその後に入れるATFの問題もある。元々のATFを抜いて洗浄する為に20リットル程度のATFが必要であるならば、その洗浄に使ったATFを全て排出して充填用ATFに入れ替えるにも又20リットル必要になるはずだ。しかし多くのATF交換屋では、洗浄用のオイルを十分抜かないまま高価なオイルを充填して出来上がり、としている。

◆ トルコン太郎はメッシュフィルタが付いているので、大きな異物を取り除くことが出来る。従って走行距離の多い車でもスラッジの詰まりなどのリスクが低いとされていて、これはメリットだ。ただ新油をどんどん入れて交換していくようなやり方では不十分だと言われ、一度充填して1時間位待った後で再度圧送交換しないと洗浄が不足するとか。

◆ ワコーズの最高級ATFに交換したトヨタ車のシフトスケジュールがおかしくなったという動画があるのだが、圧送交換屋では「それはATFのせいではなく車両自体の問題だ」と言われたとか。ディーラでは指定外のATF使用のトラブルは関知出来ないと言われ、我慢して乗っているという結論だった。

◆ ATF交換によるトラブルは原因がどこにあるのかが分からない。指定外のATFだと更に要因が増える。DEXRON規格(GM)で分類されることが多いが、DEXRON規格は時代により、DEXRON→DEXRONII→DEXRONII-D→DEXRONII-E→DEXRONIII-F→DEXRONIII-G→DEXRONIII-H→DEXRONVIとなっている。そして下位互換ではないよと言っているAT屋さんもあるので何か複雑なのだ。


宅配業者の苦悩(8/9)
◆ 宅配業者があるアパートに荷物を運んだそうだ。しばらくすると荷受人から連絡が来て、荷物が壊れているから補償しろと言われたそうだ。宅配業者が荷物を見に行ってみると、バラバラに分解されたHDDレコーダがあったという。

◆ そんなにバラバラに綺麗に分解されているのはおかしい、補償は出来ないよと言うも荷受人は日本語が通じず、中国語で何やらわめき立てるのみだったという。配達人は話にならないのでそのまま営業所に引き返したそうだ。

◆ 翌日になると荷受人である中国人が荷物を営業所に持ってきたという。中国語で何やら言いながら荷物を置いて行ってしまったそうだ。宅配業者は何も出来ないまま、その荷物を保管するしかなかったという。

◆ しばらくすると当該中国人が別の中国人を連れてきたそうだ。別の中国人は少し日本語が話せるそうで、荷物が壊れていたから弁償しろみたいな事を言ったらしい。宅配業者は補償規定を見せるも、日本語は分からないと言うばかりで話は通じない。中国人は自分の主張だけをして、宅配業者の話を聞こうともしなかったそうだ。

◆ そんなやりとりが何ヶ月か続き、結局は宅配業者が中国人に1万円ほどを渡したという。ところが中国人は受け取りへのサインを拒否したとかで、ここでもモメることになったとか。受け取りにサインがなければ再び脅される恐れがあり、金を渡すことは出来ない。

◆ 壊れた品物を中国人同士が送り合い、運送業者を脅して金を取るような感じだろうか。まあ当たり屋もいる位だから、詐欺なんて普通のことなのだろう。宅配業者の補償規定は梱包がしっかりしている状態で、輸送中に付いた箱のキズやつぶれが明確でなければいけない。なのでガラスの容器を送ったら割れて届いた場合でも、外箱に異常がなければ補償はされない。

◆ 従って中国人の例では通常は補償されないはずなのだが、何やら色々な中国人が押しかけてきて営業所機能が麻痺したと言うから、半ば力尽くで脅しにかかった感じだ。結局こうした脅しに屈すれば、奴らは又同じ手を使う。果たして運送業者はどんな対策や対応マニュアルを作るのだろうか。

◆ 埼玉県のクルド人問題は以前にも書いたのだが、中韓人に関しては特例的優遇措置が多いので無理矢理押し通すところが見受けられる。北島弁護士は国会議員にも問題があるという。蓮舫議員の二重国籍問題は有耶無耶にされたままだが、日本人になる前には一体何人だったのかがクリアにされていないのが問題だと言っている。

◆ そもそも韓国は日本が嫌いなのだから、毒入り食品を輸出するのは当然である。これはLINEの情報漏洩問題と同じで、事故だったと言えば済むと思っている。日本政府が強く出られないことを分かった上で、悪の限りを尽くす。食品問題にしても台湾やカナダは有害物質混入を受けてすぐに輸入禁止措置に動いた。しかし日本ではお咎めなしである。日本政府は日本人の健康よりも韓国の方が大切なのだろう。

◆ 今後日本に居住する外国人はどんどん増えるはずで、明確な対応が出来なければ日本全国が埼玉県のようになってしまう。埼玉県の一部地域の小学校は、日本人よりも外国人の負がずっと多いのだそうだ。こうなれば数は力なので、授業が日本語では行えなくなるかも知れない。


直す権利(8/8)
◆ 直す権利に関しては過去にも書いている。この権利に対してAppleは補修パーツの供給を行うようになった。もっともiPhoneの場合は中華パーツが氾濫しているので、半導体以外はだいたい手に入る状態だったと言っても良い。廃棄されたiPhoneを分解して、部品レベルで再販することも行われている。

◆ iPhoneはAndroidスマートフォンよりも寿命が長い(OSアップデートが続く)ので、リセールバリューが下がりにくい。Androidの場合は発売後2〜3回のアップデートで打ち切りなので、物理的な寿命が残っていたとしても論理的寿命の限界となる。

◆ 自動車に関しては部品供給の問題がある。壊れた部分を修理しようと思っても、部品が入手出来なければ直すことが出来ない。ホンダは以前に「車は10年乗れれば良い」と発言していた一方で、(バイクに)乗っている人がいる以上補修部品の供給は止めるなとも言っていた。

◆ だが双方とも昔の話であり、車の耐久性は向上し部品の供給体制は悪化した。一部旧車に関しては部品の再供給という事もあるのだが、輸入車同様に部品単位ではなくユニット谷のアセンブリ供給が増えていて、修理コストが上がる。

◆ 部品在庫のコストは相当なものだと思うし、管理コストも場所代も税金もかかる。使用期限のあるものに関してはその管理も必要になる。勿論部品供給問題は家電製品も同様で、昔と違って町の電気屋さんが直せるレベルではないだけに部品(多くは基板単位)の供給が止まれば製品は修理出来なくなってしまう。

◆ 家電製品の信頼性自体も低下していて、洗濯機の話でも書いたが、今の製品は壊れやすいという。その現状が中古価格の高騰になったり、中古在庫品が高値で売れたりする要因だとか。5年で壊れてしまう最新型より、10年使っても故障一つしない旧製品が良いという訳だ。

◆ 部品供給という点で最悪なのはテスラだろう。日本ではEV自体が売れて折らず、テスラも当然売れないので迷惑を被るオーナは未だ少ない。テスラは認定した工場にしか部品を出さないので、例えばガードレールに擦ってバンパーを壊してしまったという場合でも、バンパーを買うことが出来ない。

◆ 当然ながらテスラ認定工場の工賃は高く、フェンダーのキズの修理見積額は80万円にもなるという。同様のキズのBENZ Cクラスなら10万円台で直るのとは大違いだ。Xにドアパンチを食らったテスタの記事が投稿されていたが、修理費用は25万円だったかな。ドアパンチなので塗装のキズ、動画を見る限り強くぶつけた感じではないのでへこみはないと思うが、テスラのドアが極度に弱ければへこんでいるかも知れない。

◆ 他にはフロントバンパーと片側ヘッドライトの交換で100万円を超えるなど、通常の輸入車の修理費用の2〜3倍は覚悟しなければいけない。リアフェンダーなどの大物を潰してしまうと、300万円以上の修理費になる。全てのモデルが同じかどうかは分からないが、アルミ外装なので板金が出来ない。また認定工場が少ない為、修理までには2〜3ヶ月かかる場合があるそうだ。車検に関しても基本的には認定工場で行う事になる。

◆ ユーザ車検が出来るのかどうか分からないが、現状では維持費に糸目を付けない人向けの車とも言えそうだ。タレントの宮下兼史鷹氏のテスラは直したのかな?納車2週間で後部ドアをぶつけ、車両代金並みの修理費がかかるとか何とか。利益を他人に渡さないというイーロンマスク氏らしい修理方針だが、今後もこれを続けることが出来るのだろうか。


ATF交換論(8/7)
◆ ATFを交換せずに距離を走った車のATFを交換するとトラブルが起きると言われている。ATFを交換することによって清浄分散作用が回復し、堆積していたスラッジがオイルに溶けてバルブボディを詰まらせるというもの。今はそうでもないが、従来はこうしたことが言われていて、古い車のATF交換は行わないというのがセオリーだった。

◆ これは正しいとも言えるし、正しくないとも言える。あくまでも個人的な意見なのだが、通常走行している車であれば10万km走行車でも15万km走行車でもATF交換のリスクは低いのではないかと思っている。ジムニーは15万km時にATF交換を行っていて、それ以前の交換暦は不明だ。メーカの指定交換時期は5万kmごととなっている。

◆ その後21万km走行時に再度ATFを交換したが、ATFは多少赤色が残っていた。従って15万km走行時でのATF交換の時の古いATFは6万km以上使われていたか、あるいは定期交換時に全量(或いはそれに近い)交換をしなかったのかも知れない。

◆ しばらく乗っていなかった車とか年間走行距離の短い車だと、トランスミッション内の結露などによるオイルの部分的変質や、錆が発生する場合がある。この状態でATFを交換し走行すると、それらのスラッジがストレーナを詰まらせる。

◆ 普通は何度もATFを入れ替えてオイルを交換して行くわけだが、最初と2回目のATF交換時にはストレーナを変えず、その状態で数十km走ってからストレーナを変えるというやり方がある。これだと溶け出したスラッジがストレーナに溜まり、3回目の交換時にストレーナまで換えてしまえばスラッジは排除出来るので合理的だ。

◆ オイルを抜くのもドレンから抜くのではなく、オイルパンを外せば抜ける量が違う訳で、少ないオイルで交換率を上げることが出来る。オイルパンを外すのは面倒ではあるが、毎年やるような作業ではないのでその時だけ頑張っても良いかも。

◆ ATの構造にもよるとは思うが、ドレンプラグから抜くよりもディップスティック部分から上抜きした方が、ギリギリまでATFを抜くことが出来る。ドレンプラグはオイルパンの最も低い位置にある訳ではないからだ。

◆ ミニは構造上オイルパンが外せないので、ストレーナも交換出来ないし磁石の掃除も出来ない。メーカがATF無交換で良いよと言っているので、オイルパンは外せなくても影響はないよ、みたいな事なのかな。

◆ 圧送交換に関しては過去に何度か書いているのだが、まあオイル代を考えないのであれば良いんじゃないのかな。交換率が中々上がらないので、どうしてもオイル使用量が増える。フラッシングオイルで内部洗浄をして、その後に指定のオイルを入れるにしても、交換率が低いので指定のオイルを20リットル以上使わなければフラッシングオイルがAT内に残る。

◆ ジムニーは5万kmごとのATF交換が指定されているのだが、これって全量交換を言っているのか?それともドレンから抜けた分だけ交換すれば良いのか。ドレンから抜けた分だけ入れれば良いのなら簡単だが、交換率は4割位にしかならない。

◆ ジムニーのストレーナは値上げされてずいぶん高くなった。ATF交換は指定されているがストレーナ交換は指定されていなかったと思うので、ストレーナは無交換でも良いのかな。使い古しのストレーナは汚れてはいるが、異物が引っかかっているなんて事はなかった。


アナログメータ(8/6)
◆ メータというと可動コイルや可動鉄片型のアクチュエータに針を付けたものが普通だった。磁力式のメータはリニアリティとか経年変化など、色々問題はあるのだが従来はアナログメータしかなかったのだから仕方がない。分解能を上げる為には表示範囲を狭めたり、メータの物理的な大きさを拡大するしかない。

◆ 通常の可動コイル式メータでは可動コイルをピポットで支えているが、ここは軸受け部であり摩耗や汚れで抵抗が変化する。そこで軸受けを使わずにねじりバネで支えたものがトートバンド方式で、広角メータでもリニアリティが悪化しにくいと言われた。

◆ 広角メータもあって、針の動く角度が120度とか、円形のメータだと250度以上動くものもある。ただしリニアリティの要求は厳しくなり、実際にメータに電流を流して指針の位置をプロットして目盛りを書き込むような技も使われた。これは絶対的なリニアリティ問題の他に、個別のばらつきが大きかったからだ。

◆ ディジタルディスプレイが全盛になると、精度が桁数だけに左右されるので高精度高分解能のデバイスなり回路があれば、分解能を上げることが出来た。ただしそうした高分解能のデバイスや回路は高額であり、精度は良いが値段の高いものだった。

◆ アナログメータは機構的な部品の点数や組み立て工数があり、価格の下げられる余地が少ない。これに対してディジタル表示器やデバイスの価格はどんどん下がり、そして確度も上がっていく。今や4桁のディジタルパネルメータが数百円で買える時代だ。

◆ こうしたディジタル化の流れで自動車の各メータもディジタル化されていく。自動車用のアナログメータは、古くはバイメタル式、その後バランスコイルになり、速度計や回転数計はステッピングモータドライブになった。これらも電気メータ同様にコストダウンには限界がある。

◆ 自動車に液晶パネルが使われ始めると、次はタッチパネル化だ。ただしこれは安全性の問題が指摘された事をきっかけに、廃止の方向に向かい始めた。コストの厳しい車ではタッチパネルが残るとは思うが、おそらくここ数年あたりがタッチパネル方式のピークになり、その後減少に転するだろう。

◆ ミニの3代目は前期と中期型はアナログ速度計が付いているが、後期型は液晶パネルになった。インタフェースは同じなので付け替えが可能で、アナログメータディジタルメータに付け替える人もいるので、好みはそれぞれだ。

◆ 個人的にはアナログメータの方がデザイン的には好きだが、4代目は更に簡素なディジタル表示器になった事を考えると、アナログメータ付きの自動車は消えゆく運命に違いない。様々な情報を切り替えて表示出来る液晶ディスプレイは、多くのメータを並べる必要もなくコストを抑えられる。

◆ 液晶パネルにアナログメータを表示させるものも多く、このメータパネルの液晶化は日本が先行していた。デザイン的に難しいのは、例えアナログメータを描画させたとしても、あくまでも平面上にそれらが並ぶだけだ。モデルによっては従来のアナログメータのハウジング的なものの中に円形の液晶を組み込んだものもあるが、コスト的には難しいだろう。


相対的整備費用(8/5)
◆ 第二世代ミニの安いものなら10万円位でも買うことが出来る。なので昨日書いた人の場合はそこそこ高額な車ということになる。だからといってもっと安い車があるからそれの方が良いよ、安い車に整備費をかけた方がトータルとしてお得だよとは言わない。

◆ 例えばエンジンマウントの交換を整備工場に頼むと5万円位かかると思う。10万円の車に対して5万円は高いが、95万円の車に対しての5万円なら許容出来るだろう。部品の価格は車両の価格に関係なく一定だが、オーナ側の気持ちとしては車両価格より修理代が上がるのは納得出来ないとなる。

◆ 古い車の買い換えは修理コストとのバランスで、修理しないで車を買い換えた方が得ではないかと考え始める。タントのオイル上がりの人にしたって、直さないで廃車にしようかと言っていた。でも荒治療で状態が良くなれば、少し手をかけてでも乗ろうかなと言い始める。

◆ 古い車は壊れる場所も多くなる。毎日車を使う人だと修理コストもそうだが車が使えなくなる時間が惜しくなる。こうした部分のバランスで買い換えを考え始めるのだと思うし、新車を買った方が何かと安心かなと思い始める。テスラなど新車保証にこそ価値があるなんて言われるほどだ。

◆ ジムニーは普通に整備しながら乗っていた訳で、年式や走行距離の割には手のかからない車だったと思っている。ただキングピンベアリングの問題などは面倒ではあった。これもナックルの部品を新品に替えるなどすると、水分混入が減るのでベアリングが長持ちするそうだ。

◆ 本来は塗装仕上げになっているらしいが、ある程度の距離を走ると塗装がハゲて金属とシールが接触するようになり、金属のキズから毛細現象的に水分が入ってしまうとか。ホーシング(かな)を新品にすればキングピンベアリングの寿命は長くなるが、新品は結構な価格だしデフの組み替えとかの難易度の高い作業が必要だ。整備工場ではナックルシールに接触する部分を高耐久塗装して再使用するらしい。

◆ 次にどこが壊れそうなのかなんて分からないが、オルタネータもラジエータファンも交換したし、エンジンは一度開けているから大丈夫だろうし、ATもATFの状態を見る限り異常は起きていなさそうではあったが、走行距離的には不安はあった。

◆ シミーは構造上の問題もあり、キングピンベアリングを交換するのはさほど手間ではないが、2年ごとにやるのかと思うと少々嫌にはなる。シミーが出るとホイールナットが緩んだりと、走行安全性にも影響が出る。デコボコ道ではブレーキが利かないなど、普通の乗用車とは違った車なのでその点我慢は必要だった。

◆ 山道でのパワー不足はどうしようもなく、かといってブーストアップに耐えられるような体力は車に残っていないだろうと思った。そういうわけで6年で約7万kmを乗り、買い換えに至った訳だ。以前から乗り換えは考えていたが、特に欲しい車が合った訳でもなく、それでもジムニーが21万kmを超えたし、買い換えも良いかなと。

◆ CLSからジムニーに乗り換えた時もそうだったが、ジムニーからミニでもジャンルの違う車に乗るのは面白い。ジムニーにはCLSにはなかった特徴があり、ミニにはジムニーとは正反対の車だからだ。山の中で乗るのに何が相応しいのか?と言われると何ともだし、ミニで雪道を走れるのかと言われると不安もある。


走行距離と故障率(8/4)
◆ 少し前に書いた、第二世代ミニを買おうかなと言っている人のその後である。と言う話の前に、CLSを買おうという人と出会った事はないがジムニーやミニを買う人は少なくない。需要というか総販売台数の違いは凄いんだなと思う。

◆ 多くの中古車屋では走行距離5万km〜8万km走行位の車をメインに売る。5万km〜6万km位になると定期交換部品が増えて車検費用が上がる。なので、これをきっかけに乗り換える人が多くなる。善良な?中古車屋は整備を行い販売すると、又しばらくは故障の心配が余りなくクレーム率が低い。ただし悪質系だと何も触らずそのまま売ってしまう。

◆ 第二世代ミニを考えると、まずは低走行距離と言われる2〜3万kmをオドメータが刻んだものがある。低走行に付加価値が付くので割高だ。逆にさほど価格が高くないのであれば、お得感がある。ただ走行距離が少ないからと言って劣化が進まない訳ではない。ベアリングや摺動部は運転時間で摩耗が進むが、ゴムやプラスチックは経年劣化がある。

◆ 走行距離が10万km前後になると、壊れるというか交換を要する部品が増える。無交換で良いよと書かれているトランスミッションオイルの粘度増加アラートが出るとか、第二世代ミニだとタイミングチェーンとか、ジムニーだとエアコンコンプレッサやオルタネータなどが故障しやすくなる。

◆ それ以上の走行距離の車は、それら部品がある程度交換されている可能性が高い。整備記録があれば、どんなところが壊れてそれが直されたかが分かる。壊れた部品を交換すれば数万kmは大丈夫だろうが、勿論新たに壊れる場所もあるだろう。

◆ ジムニーの中古の場合は錆を見る必要がある。使われた地方にもよるが、酷いものだと数年で結構錆が広がり工具入れ部分に水が溜まってボロボロになる車もある。機械部分は直せるが、錆はどうしようもない。

◆ と言うような話をしていて2011年車で走行距離が2万kmの車を見つけたという。95万円だそうで6ヶ月の保証が付いているそうだ。まあさほど高いとも思わないが、低走行距離だからといってメンテナンスが不要という訳ではないよとは言っておいた。

◆ 輸入車に限らずではあるが、自分でメンテが出来るかどうかで維持コストは大きく変わる。洗車だって自分ですれば水道代など100円もかからないが、洗車屋さんに持って行けば数千円だ。それが技術料ってモノなので、技術料が高いと思うのなら自分で勉強しなさいとなる。

◆ その方は日産プリメーラ?ティーダだったかな、今はその車に乗っているがCVTの不調が直らず整備代も結構かかっているそうだ。CVTのインプット側、アウトプット側の回転センサ交換、変速ソレノイド交換とかオイル交換とかをやったが、程なくして又駄目になる。最終的にはミッション載せ替えで60万円と言われたそうで、車を捨てる決意をしたとか。なおリビルトなら40万円位、中古ならもう少し安いそうだが、中古のミッションがどのくらい使えるかは賭けになる。

◆ 新品のミッションに乗せ替えても、また数万kmで壊れたのではたまらないと言うのは、対策品とかそういうものではなく同じものに交換するだけだからだ。勿論全てのミッションが壊れる運命にある訳ではないと思うが、この時代の日産CVTはトラブルが多い。


移住県ランキング(8/3)
◆ 移住県ランキングが出るとローカルニュースになる。それは静岡県がトップになれる数少ないランキングだからだ。静岡県は4年連続でトップだったとか。人口を増やそうと、静岡県は色々な制度を設けている。

◆ 市区町村によっても異なるとか条件があるとかで、移住者全てが恩恵を受けられるわけではないが、それでも何らかの補助金が出たり優遇措置があれば移住地域の選択の一つのなってくる。静岡県は沿岸地域で温暖で新幹線が通っているので都市部に出やすいことがある。

◆ 第二位は群馬県だったかな、関東周辺の県や長野県が強い。北関東や長野あたりは標高が高いので厳しい冬にはなるが、その代わり高原であれば夏は涼しく過ごすことが出来て快適だ。一昨年は長野県が二位だったので微妙に順位が入れ替わっている。

◆ コロナウイルス蔓延時には東京を離れる人が多くなったが、今はその傾向もあまり無くなった。通勤や通学を考えれば利便性は重要であり、家賃が高いところはそれなりのメリットがある。特に若い人たちは不便な場所では暮らしたくないだろうし暮らせない。

◆ そうなると子育て世代の終わった頃の年齢の人たちが移住してくるわけだが、県によっては生産性のない人はお断り、いやそうハッキリは言わないが、特典が減少する。確かに老人ばかり増えても仕方がない気はするのだが、そんな老人も消費活動はする。年金暮らしだろうが何だろうが、人口には加算される。

◆ そもそも若者人口が減っているのだから、生産性のある若者を取り合っても勝てないとばかりに、誰でも良いからここに住んでねみたいなスタイルの所もある。一時期空き家活用で古民家を提供するところがあったが、これは結構人気が出て古民家数が足りなくなったとか。

◆ 静岡県は移住者に対して最大100万円を給付する。条件があるので全ての人が貰えるわけではないが、貰えれば引っ越し費用の足しになる。移住と簡単に言っても住み慣れた土地を離れるのは色々と大変だ。住んでみたら思っていたのと違うなんて事だって考えられる。

◆ 特に田舎の方だと未だによそ者扱いされるような風土があり、それこそ埼玉のクルド人的な疎外感を味わうかも知れない。一方で移住者の多い所だと、新たな産業だとか近代農業の助っ人として重宝がられたりする。このあたりではイチゴ栽培も活発なのだが、移住者が先住者の後を継ぐではないが、土地や温室を買い取ってイチゴ農家を始める例もある。

◆ 地域の産業や農業を絶やさないためには人間が必要だが、その人間が地元にはいない。そこで都市部からの移住者に託そうと言う事で、地域が一体となって移住者を応援するみたいな雰囲気が出来ているそうだ。同じ仕事だとか同じ環境という事が、部外者を部外者でなくすのみならず、地域全体で優しくしてくれるようなコミュニティになる。

◆ イチゴ農家は結構儲かるようだが、収穫などに手がかかるので後継者が不足する。イチゴを摘んでいるより東京に働きに出た方が良いと、若者は土地を去って行く。温室や土地を買い取るにはそれなりのイニシャルコストが必要だが、収穫実績が既にある場所なのでゼロから作るよりも融資を受けやすい。手軽に始められるほど簡単ではないが、うまく行けば安定した収入になる。


オイル交換(8/2)
◆ ディーゼルエンジンの話でオイル交換インターバルが短いと書いたが、メーカ指定の5,000kmごとでも長すぎるという話がある。ディーゼルエンジンは各部の負荷が大きい事やススが多い事でどうしてもエンジンオイルが汚れる。

◆ ガソリンエンジン欧州車のエンジンオイル交換インターバルが2〜3万kmになっている(日本ではシビアコンディションに相当すると言う事でその半分にしているメーカが多い)現在、5,000kmごとでも短い気はするのだが実はそうでもないよと言う話だ。

◆ もう一つはオイル規格の問題があって、マツダディーゼル車は指定外のオイルは入れるなとなっている。マツダのディーゼル用オイルはACEA C3であり、この規格以上SAPSの多いオイルではススの蓄積が増大する。逆にC1やC4規格のオイル使えば、ススの生成量減少とDPF寿命の延長が期待出来る。

◆ ディーゼルエンジンでも最近は0W-20とかの柔らかいオイルを使う。このあたりはガソリン車も同様で賛否あるが、燃費至上主義だから仕方ないのかな。整備屋さんが言っていたがクリンディーゼルの色々な問題は、オイル銘柄(規格)と交換インターバルを短く管理している車の方が少ないと、経験談を話していた。

◆ 実際の所オイル管理でススの付き具合とかDPFの状態がどのくらい変わるのかは、同一条件でのテストがしにくいだけによく分からない。しかし欧州のクリンディーゼル車はオイルにウルサイので、影響は大きいのだろう。

◆ マツダのディーゼルは1万km(シビアコンディションで5,000km、車種によって異なるかも)が指定なのだが、ディーラでは3,500km〜4,000kmごとを推奨しているとか。その代わりというわけでもないだろうが、オイル交換費用をディーラとしては安めの設定している所がある。ディーゼルはすぐにオイルが汚れる(劣化する)での、スス問題軽減の為にもオイル管理は重要だとの理由だ。オイルの燃える量などたいしたことが無いと思うのだが、実際にはオイルで煤煙量が変わるというのだから重要なわけだ。

◆ オイル添加剤に関してもディーゼルエンジンの場合は注意した方が良いと言う。せっかく硫黄分の少ないオイルを入れても、成分不明な添加剤を入れたばかりに煤煙が増えたというのでは何もならない。ガソリンエンジン車でもハイブリッド車などは吸着触媒を使っている場合があって、触媒に対する影響がよく分からないオイル添加剤には注意すべきだ。だいたいオイル添加剤で成分が明記されているものなど殆ど無い。

◆ オイル添加剤はオイル以上に儲けが大きいそうなので、オイル交換屋としては何としてでも入れさせたくなる。以前にBlogにも書いたが、北国の某ショップではオイル交換時に新しいオイルに遅効性フラッシング剤を混ぜて入れる。こうすると遅効性フラッシング剤の交換時期が2,000km〜3,000kmなので、自ずとその距離を走ったら又カネを落としに来てくれるというわけだ。

◆ 他にもエンジン丸洗いと称するものがあって、オイルフィラーキャップからフラッシングオイル的なものを注入し、オイルパンのドレンプラグから廃液を抜いて循環させるみたいなものがある。その洗浄剤が何かにもよるのだが、宣伝動画を見ても極端に綺麗になっている風には見えない。自動車用品店などではフラッシングオイルを入れることを"丸洗い"と呼んでいる所もある。


燃費の話(2)(8/1)
◆ エコカー減税が悪だとは言わないが、絶対燃費で規定しなかった所はダメだ。それこそカタログ燃費を上げておけば、絶対燃費が悪かろうが実燃費が悪かろうがエコカー減税の対象になった。もっともワンボックスブーム後のエコカーブームの中にあっては、それらの販売量を拡大する要因にはなった。

◆ 欧州でのディーゼルブームに遅れ、日本でもディーゼル車が増えた。ここで頑張ったのはマツダで、低圧縮比ディーゼルエンジンは騒音レベルもうまく抑えられていた。一方で高圧縮ガソリンエンジンの方は人気がなかった。ハイオクを飲み込む割には出力が低く、エンジン代が車両価格を押し上げてしまった。

◆ もっともハイオクガソリン車とディーゼル車を比較すると、車両価格差を燃費差で埋められるというセールスが出来た訳だが、他社のエコカーと比較されると厳しい面もある。ディーゼルエンジン車は車両価格が上がること、オイル交換サイクルなどのメンテナンス費用がかさむこと、スス問題で整備コスト高になる事や一部の乗用車では尿素代もかかる。

◆ 日本の軽油は税制上価格が安いので未だ良いが、日本以外ではガソリンよりも軽油の高い国も少なくはない。そこに来て欧州のNOx問題とEV推進みたいな話になると、欧州でのエンジン事情が変化してくる。それでも日本ではディーゼル減税が続いたので販売量は急激には落ちず、現状では中古市場も多くのディーゼル車で賑わっている。

◆ ミニもディーゼルの出物は多いのだが、マツダのディーゼル車と違って車外騒音は結構うるさい。室内騒音は遮音性でカバーしているので車室内は比較的静かではあるが、外で聞く騒音は相当なものだ。燃費は実用的に都市部でも16km/l前後、郊外なら20km/l以上走る。ガソリン車はハイオクを飲み込むのでランニングコスト差は比較的大きい。

◆ モード燃費と実燃費の差が少ないのもディーゼル車の特徴だ。アイドリング時の燃料消費量が少ないので、アイドリング時間の長くなる渋滞路でも燃費が悪化しにくい。冷暖房を使う季節になればハイブリッド車より燃費的には有利になる。基本的にエンジン自体は丈夫なので、同じ車に長く乗り続ける人にとっては悪くない選択だとは思う。

◆ ただし低公害ディーゼルエンジン共通のスス詰まり問題は深刻で、定期的なメンテナンスには結構お金がかかる。5万km〜10万kmごとのスス除去は5万円〜10万円、DPFクリーニングも5万円〜交換となると25万円位かかる。自分でやればガスケットや非再利用部品代位で済むので、これらのコストは節約の余地はある。

◆ ガソリン車の燃費は13km/l〜15km/l位で現在の水準から言えば良くはない。西湘バイパスの区間移動平均燃費は20km/l位行くが、これも国産車よりは悪い。例えばプリウスなら普通に走って20km/l位になる。モード燃費に対する実燃費が良くないのはハイブリッド車全般に言える事だが、絶対燃費として考えれば優秀である。ハイブリッド代を燃費で稼ぎ出せるかという話にはなるが、ガソリン代としてだけ見れば安価で済む。

◆ ミニでの横浜往復燃費は、ジムニーの2倍位は良い。ジムニーは古い車だったしロックアップ無しのATだったから仕方がない。高速を走ればエンジン回転数は5千回転を超える。ミニが2千回転ちょっとなのとは大違いだ。ジムニーもトルクには多少余裕があるので、あと1速あればずいぶん違ったと思う。