世界一のEVメーカ（３／２３）
◆　何を以て世界一というのかで、どのメーカのEVが優れているのかは判断が分かれる。自動車的にではなく経済だとか企業規模だとか販売台数で判断されるのが一般的で、だったらトヨタが一番だと豊田氏は言っている。

◆　トヨタは従来はハイブリッド車と呼んでいたものを、今はハイブリッド型電気自動車と言うのかな。プラグインハイブリッドも、プラグインハイブリッド型電気自動車であるとする。PHVがPHEVへとVの前にEを付ければそれで電気自動車が完成という訳だ。

◆　トヨタ的にはハイブリッド車販売台数、いや違った、ハイブリッド型電気自動車の販売台数が世界一なので電気自動車販売台数世界一はトヨタになると言う事だ。で、トヨタの主張はそうなのだが、EV販売台数ランキングにトヨタは登場しない。

◆　トヨタがEV世界一だという話は、たぶん日本国外には出て行かないだろう。グローバルにそんなことを主張されたら日本人は何を考えているのだと言われてしまう。

◆　世界的に見るEV販売台数ランキングだと、テスラとBYDはほぼ同じくらいになっている。次点の吉利汽車とは大きく差があるので突出していると言って良い。BYDの成長は急激で、テスラを抜いて世界一の座を手にと言われていた時期もあったのだ。

◆　テスラも負けじと値下げを行うのだが、巨大中国市場で売るのだからまさにスケールが違う。こうしたところからテスラ派の仮想敵がBYDになり、日夜暑苦しい戦いを繰り広げることになる。

◆　EVに関して言えば、いや、自動車全体としてみても韓国車とアメ車は日本市場では人気が無い。アメ車で売れたのはJeepだけと言われるくらいだが、そのJeep(クライスラー)でさえも総販売台数的にはたいしたことが無い。Jeepもイタリア製やフランス製など、中身を買って来るみたいな車が増えていて信頼性がどうにも怪しかったりするのだ。

◆　テスラの故障は毎度のことで、メカニカルな部分もエレクトリカルな部分も壊れる。タッチパネルのディスプレイ機能が壊れると、殆ど何も出来なくなってしまう。充電系が壊れればやがて走行できなくなるし、ドアやウインドゥが開かない閉まらない、シートヒータが暴走してシートが焦げたとか、何でもアリなのだ。

◆　BYDは12Vバッテリーの突然死問題があったが、これはテスラの旧型(鉛バッテリー搭載車)でも起きていた。テスラは12Vバッテリーの電圧が下がると、走行用バッテリーの充電も出来ないしドアも開けられなくなってしまう。BYDは12Vバッテリーのリコールだかサービスキャンペーンだかになったのかな？本国でも問題化したみたいな記事があった。

◆　日本人は日本車の信頼性に慣れているので、不具合の多い車は敬遠される。EV自体リセールバリューが低いのだが、テスラの下取り価格が絶望的なのは信頼性の低さにもあると思う。特に中古を買う層にとって信頼性は大切で、せっかく車を安く買ったのに修理代が車両価格以上になった、なんて事ではダメなのだ。

◆　輸入車の中古が安価なのもこのあたりがあり、修理代が高そうだとか車検にお金がかかりそうだという事で敬遠される。これが輸入EVやハイブリッド車となれば、故障一発100万円みたいな事もささやかれるだけに、選択肢から外されやすい。