厳しくなる排気騒音規制(10/14)
◆ 自動車の近接騒音。近接排気騒音・排気騒音の規制は厳しくなる傾向にある。昭和中期(1940年代)の頃は走行騒音としての規制値があり、これは自動車だけではなく鉄道でも規制があった。昭和後期(1970年代)になると定常走行ではなく加速走行騒音としての規制となり、加速時なのでエンジンや排気騒音レベルも上がる。
◆ 昭和46年(1971年)の規制値は大型トラックで92dB、乗用車は84dBに規制された。昭和後期(1980年代)は排ガス規制の強化に合わせて騒音規制値も頻繁に変更されている。乗用車だけを見ても1976年には82dB、1979年には81dB、1982年には78dB、1987年には76dBとなった。
◆ 昭和後期から平成にかけての1990年前後には排気騒音或いは近接排気騒音値として、現在同様の計測方法となる。これも当初の103dBが現在は96dB(リアエンジン車に関しては100dB)となっている。こうした流れは日本だけではなく欧米でも厳しさを増している。欧州車が排圧コントロールシャッタ付のマフラーを採用し始めたのも、こうした背景がある。
◆ 以前にも書いたがトヨタの一部車種のマフラーは、マフラーのタイコ内にシャッタバルブがある。シャッタバルブはパッシブ式で、通常はバネの力で閉じられている。高負荷高回転で排圧が上がると、排圧がシャッタバルブを押し開いてそれ以上の排圧にならないようにする。非分解構造のマフラーの中に可動部やバネを入れるのだから、信頼性や耐久性には自信があったに違いない。
◆ 日本のメーカのマフラーは小型軽量長寿命に出来ていて、グラスウールやステンレスウールは殆ど使われていない。欧米の車では逆にグラスウールやステンレスウールを穴あき排気管の周りに巻き付ける構造で消音を行うが、消音効果が低いのでマフラーが大きくなってしまうし、消音材の経年劣化が必ず起きる。
◆ 日本メーカの多部屋構造では排気抵抗が高くなり、なので消音効果が高い。欧州車の消音材方式でも排圧を上げれば消音効果が高まるので、シャッタバルブを付けて音量を規制することが出来る。国産だと日産車の一部に多室構造+消音材を入れたものがある。消音材方式は音質をチューニングしやすい面がある。
◆ 穴あき排気管(パンチングメタル管)にグラスウールなどを巻き付けた構造を"内燃機構造"と昔は呼んでいて、今この呼び方をしているのは柿本さんの所だけだと思う。と言う話は2020年の雑記でも書いている。何故内燃機構造なのかは未だに謎である。
◆ ターボ車ではマフラー排圧を下げるとタービン効率が上がるので、直接的なパワーアップが出来る。車によってはマフラー排圧が下がったことでウエイストゲートの動作点が狂い、過給圧が上がる場合がある。こうなると過給圧が上がるので、その分ダイレクトにパワーが上がる。
◆ 日本車の場合はパワーより燃費追求になっているので、最大出力が云々は余り重視されていない感じがする。出力を上げたければ過給圧を上げれば良くて、過給領域は燃費テストの範囲外なのでカタログ燃費には殆ど影響しない。
◆ 今後ダウンサイジングターボが増えて、全域で効率を追求するようになったら(マフラー構造も)変わるかも知れないが、耐久性などを考えると消音材方式は採用しにくいのではないだろうか。
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