ディジタル一眼レフ
(7/24)
◆ 松下とソニーがデジタル一眼レフカメラ市場に参入した。ソニーはコニカミノルタのカメラ部門を引き継ぐ形なので独自の技術がふんだんに盛り込まれているとは言えそうになく、それは逆に安心感を与える。とは言ってもCCDシフト式の手ぶれ補正や、メモリカードにメモステを使うような変更は行われた。vaioではminiSDスロットを付けるなど柔軟性を見せていたSONYだが、何故デジタル一眼レフがメモステなのか。CFなどのスロットも付けたのだからマイナーなメモステスロットなどやめてしまえばいいのに。ま、あって邪魔になるものでもないけど。
◆ 一眼レフデジカメの撮像素子はCMOSのものが増えてきている。キヤノンは従来から独自開発のCMOS撮像素子だったし、CCDを使っていたニコンも一部高画素モデルにはCMOSを使い始めた。松下もCMOSチックな素子を使うがSONYはAPS-CサイズのCCD、しかも1千万画素を超えるものを使っている。撮像素子は松下のものが最も小さく、35mmフィルム用のレンズを使うと焦点距離が2倍になる。
CMOSセンサを用いるメリットは、読み出し方法の自由度が高いことによる高速読みだし(ニコンのモデルでは特定領域のデータだけを読んだりする機能がある)や大型センサのコストの問題、制御方法が簡単であることなどがあげられると思う。ダイナミックレンジの狭さやノイズの問題などのデメリットも確かにあるが、大型センサではこの辺りの対策はしやすい。
◆ 家電メーカが一眼レフカメラ市場に参入するのは、このマーケットが年々拡大傾向にあるからだ。斜陽と言われた銀塩一眼レフカメラ市場がディジタル化で一気に息を吹き返した格好である。コンパクトデジカメはコンパクトであるが故に画質はそれなり。銀塩カメラと違って簡単に大きく拡大可能なディジタル写真、或いは大きな用紙に印刷できる事を考えると、より高品質な写真を撮りたいと思う層が増えてきても不思議ではない。実際にコンパクトデジカメとディジタル一眼レフカメラで撮り比べてみれば。例え画素数が同じであったとしても写した写真は雲泥の差がある。
◆ カメラ雑誌などではディジタル一眼レフカメラの比較などが記事になっていて、使い勝手だとか解像度だとか様々な面からのレポートが掲載されている。どの機種が良いかとは一概に言いにくいし、システムとして考えた場合に選択できるレンズがどのくらいあるのかなども実際に購入する段階となれば気にせざるを得ないだろう。他にも信頼性やサービスの体制なども重要だと思う。ディジタル一眼レフにも軽量化を求める向きには質量だって重要だ。
◆ 松下、SONY共に実写レポートなどが掲載されているが、SONYの方はパッと見た感じちょっと色収差が目立つ感じがした。ま、解像度が高いのでアラが見えやすいのかも知れないが絵的には松下の方が自然な感じがした。この辺りの違いの多くはレンズ性能になるのだろうが、各社共に画像処理関係には力を入れているのでどこまでが処理で誤魔化されているのか判断するのは難しいと思う。SONY製にはカールツァイスのレンズも付けられるわけで、これならば描写力はかなり違ってくるのではないだろうか。と言うか、このレンズが付けてみたくてSONYの一眼レフを買う人もいるだろう。
この点を考えたのかどうか、松下はライカレンズ標準装着でお値段は高め。SONYの方は普及型レンズが標準で他の一眼レフデジカメと同価格帯での発売だ。
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