Panasonic Lumix FX7(3)


ファーストインプレッションはこちら、その後使用した感想などはこちらを参照頂きたい。
普段持ち歩いて使ってみると、色々な所に気が付く。
まず第一に起動時間だ。
起動時間の定義が曖昧なのだが、電源スイッチを入れてから液晶画面にCCDから取り込んだ画像が表示されるまでの時間は短い。
それこそ沈胴式レンズが完全にせり上がらないうちに画像が表示される。
しかしこれを以て起動したとは言いにくい。
何故ならば、この状態ではシャッタボタンもズームレバーも受け付けないからである。
これら操作が可能になるまでには2〜3秒を要するわけだが、これは"遅い"部類にはいるだろう。
Optioなどでは完全に起動するまでCCDからの画像は表示されず、Optioのロゴが表示されている。
この辺りは見かけのスペックに拘る家電メーカと、カメラとしての機能を重視する光学メーカの違いなのだろうか。
確かに電源を入れて2〜3秒の間に構図を決めたりしていればいいと言われればそうなのだが、一体いつから操作が可能になるのか明確ではない点がLumixの欠点だ。
例えば起動が完了するまでは何らかのマークを出すとか、或いは液晶画面をモノクロにするとか、そう言った解りやすい表示が欲しい。
電池消耗の点もあるから、スイッチを入れて→カメラを構えて→シャッタを… 押せない!という場面に何度も出くわすし、ズームレバーが反応しない事に苛立ちも覚える。
メディアのテストによると起動時間は3秒とも5秒とも書かれていたりするのだが、実際に使った感じでは3秒以下という事はない。
条件にもよるのだろうが、平均すると4秒程度は要するはず。
この部分は最大の欠点ではないだろうか。
最近のデジカメは起動時間1秒以下というものもあるわけで、軽快かつ簡単にいじれるのは精々2秒以下の待ち時間だろう。
フォーカシングが遅いのは以前にも書いたとおりだが、動体を撮影する時に、これは大きな欠点となる。
Optioの時には動体撮影も気にならなかったが、Lumi
で同じようなものを撮影しようとするとフォーカスが決まらない場合があるのだ。
止まっているものを撮影する時にはフォーカシング時間を我慢すればいいのだが、動体の場合はフォーカス時間が長い為に結局はピンぼけになってしまう。
どこに動いてくるのかが解っていて、更にその付近に置きピンする為の何かが存在していれば良いのだが、何もない所に移動する物体を写す時には注意が必要だ。


露出に関しても注意が必要で、上の写真(空の面積が広い)では画像縮小時に明るく補正をかけている。
確かに逆光になるパターンなので顔が暗く写るのが正しいと言えばそうなのだが、EOSの評価測光などでは何も考えずに写しても適度な露出になる。
(でもその分オーバになると言う感じもあるが)FX7を使いこなす為には、AEとAFには注意を払う必要があり、シャッタを押せば適当に写ってくれるという感じでも無さそうだ。
電池の持ちは100枚ほど撮影して電池残量表示が1目盛り減り、その後撮った画像のチェックをしていたら数分のうちに目盛り1つ迄になってしまった。
スイッチを入れてさっと撮ってさっと切るような使い方でこんな感じなので、露出補正などを考えながら使えばもっと減りは早いだろう。
ストロボを使った撮影も行ったが、こちらはほぼ良好というか、露出は適当だと思う。
メモリカードに関する点だが、PCなどで画像編集のテンポラリエリアとしてSDカードを使用すると、再度カメラに挿入した場合に「メモリカードエラー」になる事が多い。
例え一次保存用に使用したファイルを消したとしてもエラー表示は消えないので、ファイルの破片すら嫌なのだろう。
最も簡単にこの状態を脱するのはフォーマットを行う事だが、PCでフォーマットしても駄目な場合があるので注意を要する。
小型CCDの宿命&余り明るくないレンズの為にノイズは多少気になるものの、周辺の歪みや色収差は許容範囲だろう。
最大の欠点はフォーカシングが遅い事であり、AEモードが変更出来ない点も欠点だと私は思う。
AFモードは種類が選べるのだから、AEモードもそれに合わせて選択可能にして欲しい所だ。
AFに関してはアルゴリズムの変更である程度対処可能かも知れないが、低画素CCDをフォーカス用に用意するなどすれば更に高速動作が可能になるだろう。
(遠近どちらにずれているのかが解る為)